JP2002088902A - バルコニーの施工方法 - Google Patents

バルコニーの施工方法

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JP2002088902A
JP2002088902A JP2000282220A JP2000282220A JP2002088902A JP 2002088902 A JP2002088902 A JP 2002088902A JP 2000282220 A JP2000282220 A JP 2000282220A JP 2000282220 A JP2000282220 A JP 2000282220A JP 2002088902 A JP2002088902 A JP 2002088902A
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balcony
floor
balcony unit
building frame
unit
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JP2000282220A
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Masaaki Takahashi
正明 高橋
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バランスを崩すことなく、効率良く作業を進
めることが可能なバルコニーの施工方法を提供する。 【解決手段】 床部10と、この床部10にその一辺側
を開放するようにして立設された手摺壁2とを備えたバ
ルコニーユニット3を、吊り上げて建物躯体6に取り付
けるバルコニーの施工方法であって、前記手摺壁2のう
ち、互いに対向する側壁30に、傾き防止材4を該側壁
30間に延在するようにして取り付けておき、この傾き
防止材4を挟むようにして、吊上げ用ベルト5をバルコ
ニーユニット3に掛けておき、その後、前記吊上げ用ベ
ルト5を吊り上げることによって、バルコニーユニット
3を吊り上げて、建物躯体6に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の建築物に
設置されるバルコニーの施工方法に関する。
【0002】
【背景の技術】建築物に設置されるバルコニーの施工方
法に関する技術として、特開2000−144879号
公報に記載の技術が知られている。この技術は、床フレ
ームと、この床フレームの三方の周縁に立設された平面
視コ字形の手摺り壁とからなるバルコニーユニットを、
ワイヤーロープ等でクレーンによって吊り上げて、ユニ
ット建物の壁面から屋外側に突出したアタッチメントの
受け部で支持させて取り付けるというものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開2000
−144879号公報に記載された技術においては、バ
ルコニーユニットが、床フレームと手摺り壁からなる構
造であるために、該バルコニーユニットをワイヤーロー
プで吊り上げると、重心が手摺り壁側に片寄るために、
バルコニーをほぼ水平にしてバランスを保つことが困難
であり、このため、バルコニーの施工に手間がかかって
いた。
【0004】そこで、本発明の課題は、バランスを崩す
ことなく、効率良く作業を進めることが可能なバルコニ
ーの施工方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、例えば図1、図3および
図7に示すように、床部10と、この床部10にその一
辺側を開放するようにして立設された手摺壁2とを備え
たバルコニーユニット3を吊り上げて建物躯体6に取り
付けるバルコニーの施工方法であって、前記手摺壁2の
うち、互いに対向する側壁30に、傾き防止材4を該側
壁30間に延在するようにして取り付けておき、この傾
き防止材4を挟むようにして、吊上げ用ベルト5をバル
コニーユニット3に掛けておき、その後、前記吊上げ用
ベルト5を吊り上げることによって、バルコニーユニッ
ト3を吊り上げて、建物躯体6に取り付けることを特徴
とする。
【0006】請求項1記載の発明によれば、傾き防止材
4を挟むようにして、吊上げ用ベルト5が掛けられてい
るので、バルコニーユニット3が吊上げ用ベルト5によ
って吊り上げられた際に、手摺壁2側に重心が偏り、該
バルコニーユニット3が傾こうとした場合、吊上げ用ベ
ルト5が傾き防止材4によって支えられて、該バルコニ
ーユニット3はほぼ水平に保たれるため、バランスを崩
すことなく、効率良く作業を進めることが可能になる。
【0007】なお、ここで、バルコニーユニット3は、
通常の建物ユニットを製造するメインラインとは別のサ
ブライン等において、床部10と手摺壁2を接合するこ
とで製造され、建築現場で建物躯体に取り付けられるも
のである。
【0008】また、床部10は、例えば、軽量形鋼等か
ら形成されており、手摺壁2は、パンチングメタルによ
って形成されている。
【0009】また、傾き防止材4は、互いに対向する側
壁30に設けられている横フレーム34間を延在するよ
うに掛けられるのが望ましい。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のバ
ルコニーの施工方法において、例えば、図1、図2およ
び図7に示すように、前記バルコニーユニット3を建物
躯体6に取り付けた後、前記傾き防止材4を除去するこ
とを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明によれば、バルコニー
ユニット3を建物躯体6に取り付けた後、傾き防止材4
を除去するので、バルコニーユニット3の取り付け後
に、吊上げ用ベルト5を傾き防止材4に干渉することな
く、バルコニーユニット3から容易に取り外すことがで
き、また、傾き防止材4が邪魔になることなく、バルコ
ニーユニット3の仕上げ作業を容易に行うことができ
る。
【0012】ここで、前記傾き防止材4は、バルコニー
ユニット3が建物躯体6に取り付けられた後、鋏やカッ
ター等の切断機を用いて、切断することによって除去さ
れる。
【0013】また、傾き防止材4の材質としては、プラ
スチックや布等が挙げられ、バルコニーユニット3を建
物躯体6に取り付けた後に、容易に切断ができる材質が
望ましい。
【0014】請求項3の発明は、請求項1または2記載
のバルコニーの施工方法において、例えば、図1に示す
ように、前記吊上げ用ベルト5は、バルコニーユニット
3の床部10に掛けられていることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明によれば、吊上げ用ベ
ルト5はバルコニーユニット3の床部10に掛けられて
いるので、吊上げ用ベルト5は床部10から上方に延び
ることになる。したがって、互いに対向する側壁30間
に延在する傾き防止材4を挟むようにして吊上げ用ベル
ト5を容易に配置することができる。
【0016】請求項4の発明は、請求項3記載のバルコ
ニーの施工方法において、例えば図1および図4に示す
ように、前記バルコニーユニット3の床部10は、前記
互いに対向する側壁30間において所定間隔で配置され
た複数の根太12を備えており、前記吊上げ用ベルト5
は、前記根太12に掛けられていることを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明によれば、吊上げ用ベ
ルト5が床部10の根太12に掛けられているので、床
部10に容易に吊上げ用ベルト5を掛けることができる
とともに、確実に床部10を吊り上げることができる。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項4記載のバ
ルコニーの施工方法であって、例えば図1および図4に
示すように、前記吊上げ用ベルト5が掛けられる根太1
2には凹部13が形成されており、この凹部13に前記
吊上げ用ベルト5が係合していることを特徴とする。
【0019】請求項5記載の発明によれば、根太12に
形成された凹部13に吊上げ用ベルト5が係合してい
る。そのため、該吊上げ用ベルト5によってバルコニー
ユニット3を吊り上げる際に、該吊上げ用ベルト5が根
太12上を移動することがなくなるため、より確実にバ
ルコニーユニットを吊り上げることができる。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載のバルコニーの施工方法において、例え
ば、図5、図6および図7に示すように、前記吊上げ用
ベルト5を吊り上げることによって、バルコニーユニッ
ト3を吊り上げて、建物躯体6に取り付けるに際し、前
記バルコニーユニット3の側壁30を建物躯体6に仮固
定したうえで、前記床部10を躯体7に仮固定し、その
後、前記側壁30と床部10とを建物躯体6に本固定す
ることを特徴とする。
【0021】請求項6記載の発明によれば、バルコニー
ユニット3の側壁30を建物躯体6に仮固定したうえ
で、床部10を建物躯体に仮固定するので、バルコニー
ユニット3を容易に建物躯体6に仮固定できる。すなわ
ち、まずバルコニーユニット3の側壁30を建物躯体6
に仮固定すると、この仮固定された部位を支点として該
バルコニーユニット3がその自重によって下方に回動
し、これによって床部10が建物躯体6に寄るので、該
床部10を容易に建物躯体6に仮固定できる。そして、
これら仮固定後に前記側壁30と床部10とを建物躯体
6に本固定するので、バルコニーユニット3を容易かつ
確実に建物躯体6に固定することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図7に基づいて、詳細に説明する。図面において、符
号3は住宅をはじめとする建築物の外壁部開口部に張り
出して建て付けられるバルコニーユニットである。該バ
ルコニーユニット3は床部10、その床部10に断面コ
字状に立設される手摺壁2、床部10の上面に取り付け
られる防水パン(図示せず)とから概略構成されてい
る。また、前記手摺壁2は、正面壁20、互いに対向す
る側壁30および手摺部40から構成されている。
【0023】ここで、前述のバルコニーユニット3は、
通常の建物ユニットを製造するメインラインとは別のサ
ブライン等において、床部10、手摺壁2を接合するこ
とで製造され、建築現場にて建物躯体6に取り付けられ
るようになっている。
【0024】まず、工場にて製作されるバルコニーユニ
ット3の各構成部について説明する。床部10は、矩形
上に枠組み形成された軽量形鋼製のフレーム11、該フ
レーム11に組み付けられて床部10の前後方向に架設
される軽量形鋼製の複数本(本実施の形態では3本)の
根太12,12…から構成されており、平面視において
矩形形状に形成されている。
【0025】また、前記根太12,12…のうち、最外
側に位置する根太12a,12aには、図4に示すよう
に、それぞれ2つの凹部13,13が形成されている。
この2つの凹部13,13のうち、一方の凹部13は、
根太12aの先端側に形成されており、他方の凹部13
は、根太12aの中央部より若干基端側に形成されてい
る。また、2本の根太12a,12aにそれぞれ形成さ
れた凹部13,13は、床部10の奥行き方向におい
て、等しい位置に形成されている。このような凹部13
は、前記吊上げ用ベルト5を通して係合させるもので、
該凹部13の幅は吊上げ用ベルト5の幅とほぼ等しい
か、若干大きく形成されている。
【0026】次に、側壁30は、縦横の枠材31を矩形
形状に組み立ててなる枠体32と、この枠体32の内側
にはめ込まれたパネル33とから構成されている。枠体
32の縦枠材31には横フレーム34が設けられてい
る。この横フレーム34は、後述する傾き防止材4を取
り付けるためのものである。なお、枠体32の間に固定
されるパネル33はパンチングメタルからなっている。
【0027】また、正面壁20は、縦横の枠材21を矩
形形状に組み立ててなる枠体22と、この枠体22の内
側に設けられた中間枠材22aと、これら枠体22およ
び中間枠材22aの間にはめ込まれたパネル23とから
構成されている。なお、このパネル23はパンチングメ
タルからなっている。
【0028】また、手摺部40は、断面コ字状に形成さ
れており、前記側壁30および正面壁20の上端部にボ
ルト締め等により固定されている。
【0029】次に、図示しないが、防水パンは、バルコ
ニーユニット3の床部10を構成するものであって、該
バルコニーユニット3の前方側ほど溝浅状となった盆型
形状に形成されており、防水パンに溜まった水を排水す
るための排水溝を備えている。ここで、防水パンは、F
RP(繊維補強プラスチック)製である。
【0030】次に、対向する側壁30にそれぞれ設けら
れた横フレーム34,34間には、その間を延在するよ
うに、傾き防止材4が掛けられている。つまり、図3に
示すように、該傾き防止材4は、環状になるように横フ
レーム34間に掛けられ、係止部材(図示せず)で止め
られている。
【0031】前述のように構成されたバルコニーユニッ
ト3を建物躯体6に取り付ける現場においては、まず、
バルコニーユニット3に吊上げ用ベルト5を掛ける。こ
の際、図1に示すように、2本の吊上げ用ベルト5で、
傾き防止材4を挟む。さらに、前述のように、前記吊上
げ用ベルト5を根太12a,12aに各々2箇所形成さ
れている凹部13に係合させる。次に、図1および図5
に示すように、クレーンのフックFに吊上げ用ベルト
5,5を掛け、この吊上げ用ベルト5,5で、前記バル
コニーユニット3を吊り持ち、建物躯体6の所望の立て
付け位置まで吊り上げる。
【0032】次に、バルコニーユニット3を建物躯体6
に取り付けるに際しては、まず、クレーンにより吊上げ
用ベルト5で該バルコニーユニット3を吊り上げ、水平
に移動させてから、上側から徐々に吊り降ろし、前記バ
ルコニーユニット3が建物躯体6の所望の取り付け位置
に当接するまで吊り降ろす。そして、前記バルコニーユ
ニット3の側壁30を建物躯体6に仮固定したうえで、
前記床部10を躯体7に仮固定し、その後、前記側壁3
0と床部10とを建物躯体6に本固定する。
【0033】また、このようにしてバルコニーユニット
3を建物躯体6に仮固定する前に、図5および図6に示
すように、前記建物躯体6に下地材として、センチュリ
ーボード61と床ブラケット62を取り付ける。さら
に、前記センチュリーボード61と床ブラケット62の
間に、外壁防水透湿シート(図示せず)を設ける。前記
センチュリーボード61は、予め所望の大きさに成形さ
れた長方形状の板材であり、後述するように、ボルト7
1およびコーチボルト72が貫通するように穴が開けら
れており、建築現場で釘打ちすることによって建物躯体
6に取り付けられる。また、前記床ブラケット62は、
断面L字形状の鋼材であり、短辺を上側にして、建物躯
体6に取り付けられる。また、該床ブラケット62を建
物躯体6に取り付けるに際しては、建物内壁側からボル
ト71を挿入し、該ナット72を螺合させて緊締し、さ
らに建物外壁側からコーチボルト73を挿入して締め付
けることで取り付ける。また、後述するように、バルコ
ニーユニット3を建物躯体6に仮固定するために、床部
10の側面には、前記床ブラケット62に係合するよう
に突出部76が設けられている。また、該突出部76の
上面には、ボルト74が貫通するように穴が設けられて
いる。なお、バルコニーユニット3と建物躯体6の間に
は、クラスティング64が、予め設けられている。
【0034】前記側壁30と建物躯体6を仮固定するに
は、ボルト51およびナット52が用いられる。このボ
ルト51は建物躯体6に設けられている貫通孔53aか
ら挿入される。そして、このボルト51にナット52を
軽く螺合することで、前記側壁30は建物躯体6に仮固
定され、バルコニーユニット3の建物躯体6に対する位
置決めが行われる。また、この際、前記バルコニーユニ
ット3は、床部10の方が手摺部2よりも幅が大きいた
め、建物躯体6に取り付ける際に、前記手摺部2と前記
建物躯体6の間には、空隙が生じる。そのため、この空
隙を埋める目的で、調整材60が用いられ、この調整材
60を通して前記ボルト51が挿入され、このボルト5
1にナット52が螺合される。
【0035】次に、前記床部10と建物躯体6を仮固定
するには、前述のように、床部10の側面に設けられた
突出部76と床ブラケット62を、床部10の上方から
挿入されるボルト74にナット75を軽く螺合すること
で仮固定を行う。また、この際、前記側壁30が建物躯
体6に、先に仮固定されているために、前記床部10の
建物躯体6に対する位置決めが容易に行え、さらには、
側壁30が建物躯体6に仮固定された部位を支点とし
て、該バルコニーユニット3がその自重によって下方に
回動して、床部10が建物躯体6に寄るので、前記床部
10を容易に建物躯体6に容易かつ確実に仮固定でき
る。
【0036】このようにして、建物躯体6に対して仮固
定を行ったバルコニーユニット3は、図6に示すよう
に、軽く螺合されているボルト51とナット52および
ボルト74とナット75は緊締され、本固定が行われ
る。
【0037】前述のようにして、建物躯体6への建て付
けが終了した後で、前記横フレーム34,34に掛けら
れている傾き防止材4を、鋏やカッター等の切断機によ
って切断する。したがって、吊上げ用ベルト5を傾き防
止材4に干渉することなく、バルコニーユニット3から
容易に取り外すことができる上に、傾き防止材4が邪魔
になることなく、バルコニーユニット3の仕上げ作業を
容易に行うことができる。
【0038】次に、床部10上に、防水パンを床部10
の根太12の上面に、フレーム11内に内嵌させるよう
にして載置し、床部10と防水パンとの間をボルトによ
って緊結する。以上で、バルコニーユニット3の建物躯
体6への建て付け作業が完了する。
【0039】本発明の実施の形態によれば、バルコニー
ユニット3をクレーンで吊り上げる際に、傾き防止材4
が吊上げ用ベルト5に挟まれていることで、ほぼ水平を
保ちながら、前記バルコニーユニット3を建物躯体6の
所望の位置まで搬送することができる。
【0040】また、傾き防止材4は、バルコニーユニッ
ト3を建物躯体6に取り付けた後に除去されるので、吊
上げ用ベルト5を、傾き防止材4に干渉することなく、
容易に取り外すことができる。また、傾き防止材4は、
邪魔になることがないために、バルコニーユニットの仕
上げ作業を容易に行うことができる。
【0041】さらに、吊上げ用ベルト5は、床部10に
配置された根太12に掛けられ、この根太12には、吊
上げ用ベルト5を通すための凹部13が形成されてい
る。そのため、吊上げ用ベルト5によってバルコニーユ
ニット3を吊り上げる際に、該吊上げ用ベルト5が根太
12上を移動することがないために、より確実にバルコ
ニーユニット3を吊り上げることができる。
【0042】加えて、バルコニーユニット3の側壁30
を建物躯体6に仮固定したうえで、床部10を建物躯体
6に仮固定する。また、この際、前記側壁30が建物躯
体6に、先に仮固定されているために、前記床部10の
建物躯体6に対する位置決めが容易に行え、さらには、
側壁30が建物躯体6に仮固定された部位を支点とし
て、該バルコニーユニット3がその自重によって下方に
回動して、床部10が建物躯体6に寄るので、前記床部
10を容易に建物躯体6に容易かつ確実に仮固定でき
る。
【0043】なお、本実施の形態においては、床部10
を、軽量形鋼から形成したが、本発明はこれに限ること
なく、バルコニーユニット3を建て付ける建築物の構造
形式に応じて、重量鉄骨や鉄筋コンクリート、あるいは
木質のパネル等、他の材料を使用してもよい。また、床
部10を工場において製作する際に、防水パンをあらか
じめ組み付けておいてもよい。
【0044】また、正面壁20および側壁30は、枠材
21,31にパンチングメタルが取り付けられた構造と
したが、このパンチングメタルに代えて、ALC板や合
成樹脂板等、他の材料を使用してもよい。
【0045】また、防水パンを構成する要素はFRP
(繊維補強プラスチック)としたが、これに限定するこ
とはなく、アスファルト防水層を内蔵した軽量コンクリ
ート板等でもよい。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、傾き防止
材を挟むようにして、吊上用ベルトが掛けられているの
で、バルコニーユニットを吊上げ用ベルトによって吊り
上げる際に、該吊上げ用ベルトが傾き防止材によって支
えられて、該バルコニーユニットはほぼ水平に保たれる
ため、バランスを崩すことなく、効率良く作業を進める
ことが可能になる。
【0047】請求項2記載の発明によれば、請求項1と
同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、バルコ
ニーユニットを建物躯体に取り付けた後、傾き防止材を
除去するので、吊上げ用ベルトを傾き防止材に干渉する
ことなく、バルコニーユニットから容易に取り外すこと
ができる。また、傾き防止材4が邪魔になることなく、
バルコニーユニットの仕上げ作業を容易に行うことがで
きる。
【0048】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2と同様の効果を得ることができるのは勿論のこ
と、吊上げ用ベルトバルコニーユニットの床部に掛けら
れているので、吊上げ用ベルトは床部から上方に延びる
ことになる。したがって、互いに対向する側壁間に延在
する傾き防止材を挟むようにして吊上げ用ベルトを容易
に配置することができる。
【0049】請求項4記載の発明によれば、請求項3と
同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、吊上げ
用ベルトが床部の根太に掛けられているので、床部に容
易に吊上げ用ベルトを掛けることができるとともに、確
実に床部を吊り上げることができる。
【0050】請求項5記載の発明によれば、請求項4と
同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、根太に
形成された凹部に前記吊上げ用ベルトが係合しているた
め、該吊上げ用ベルトが根太上を移動することがなく、
バルコニーユニットを吊り上げることができる。そのた
め、より確実にバルコニーユニットを吊り上げることが
できる。
【0051】請求項6記載の発明によれば、請求項1〜
5のいずれかと同様の効果が得られるのは勿論のこと、
バルコニーユニットの側壁を建物躯体に仮固定したうえ
で、床部を建物躯体に仮固定するので、バルコニーユニ
ットを容易に建物躯体に仮固定できる。そして、これら
仮固定後に前記側壁と床部とを建物躯体に本固定するの
で、バルコニーユニットを容易かつ確実に建物躯体に固
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルコニーユニットの斜視図であ
る。
【図2】本発明に係る傾き防止材と吊上げ用ベルトの位
置関係を説明するための拡大斜視図である。
【図3】本発明に係る傾き防止材と横フレームの位置関
係を説明するための拡大斜視図である。
【図4】本発明に係る吊上げ用ベルトと根太の係合の状
態を示す拡大斜視図である。
【図5】本発明に係るバルコニーユニットの建物躯体へ
の取り付け手順を説明するための側面図である。
【図6】本発明に係るバルコニーユニットの建物躯体へ
の取り付け状態を示すもので、一部を破断した側面図で
ある。
【図7】本発明に係るバルコニーユニットを建物躯体へ
取り付ける状態を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 床部 2 手摺壁 3 バルコニーユニット 4 傾き防止材 5 吊上げ用ベルト 6 建物躯体 12 根太 13 凹部 30 側壁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床部と、この床部にその一辺側を開放す
    るようにして立設された手摺壁とを備えたバルコニーユ
    ニットを、吊り上げて建物躯体に取り付けるバルコニー
    の施工方法であって、 前記手摺壁のうち、互いに対向する側壁に、傾き防止材
    を該側壁間に延在するようにして取り付けておき、 この傾き防止材を挟むようにして、吊上げ用ベルトをバ
    ルコニーユニットに掛けておき、 その後、前記吊上げ用ベルトを吊り上げることによっ
    て、バルコニーユニットを吊り上げて、建物躯体に取り
    付けることを特徴とするバルコニーの施工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバルコニーの施工方法に
    おいて、 前記バルコニーユニットを建物躯体に取り付けた後、前
    記傾き防止材を除去することを特徴とするバルコニーの
    施工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のバルコニーの施
    工方法において、 前記吊上げ用ベルトは、バルコニーユニットの床部に掛
    けられていることを特徴とするバルコニーの施工方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のバルコニーの施工方法に
    おいて、 前記バルコニーユニットの床部は、前記互いに対向する
    側壁間において所定間隔で配置された複数の根太を備え
    ており、前記吊上げ用ベルトは、前記根太に掛けられて
    いることを特徴とするバルコニーの施工方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のバルコニーの施工方法に
    おいて、 前記吊上げ用ベルトが掛けられる根太には凹部が形成さ
    れており、この凹部に前記吊上げ用ベルトが係合してい
    ることを特徴とするバルコニーの施工方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のバルコ
    ニーの施工方法において、 前記吊上げ用ベルトを吊り上げることによって、バルコ
    ニーユニットを吊り上げて、建物躯体に取り付けるに際
    し、 前記バルコニーユニットの側壁を建物躯体に仮固定した
    うえで、前記床部を躯体に仮固定し、その後、前記側壁
    と床部とを建物躯体に本固定することを特徴とするバル
    コニーの施工方法。
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