JP2001254442A - ユニット建物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁パネルを締結する締め金具で水平剛性が補
強されたユニット建物を提供するものである。 【解決手段】 床パネル２１４に壁パネル２１１、２１
２、２１３を立設してなる建物ユニット２１が同一並び
に配列され、前記壁パネル同士は、上端を接続金具１６
で連結され、前記矩形で囲まれた壁パネルの上端は開口
された開口縁部１０１が形成され、前記開口縁部１０１
の対向する壁パネルを締結金具１１、１２、１３、１４
でたすきに掛け渡して開口縁部１０１の水平剛性が補強
されてなるユニット建物１０ａであって、締め金具１
１、１２、１３、１４が、壁パネル２１１、２２１、２
３１の上端と、該壁パネルと対向する壁パネル２１２、
２２２、２３２とを繋いで締結されていることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、壁組みされてなる
建物ユニットの水平剛性を確保するユニット建物に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、図７に示す様に、壁組みで形成さ
れる１、２階の建物ユニット４１、４２、４３は、床パ
ネル４１４、４２３、４３４に壁パネル４１１、４１
２、４１３、４２１、４２２、４３１、４３２、４３３
を立設して形成されている。

【０００３】上記壁組みの１、２階の建物ユニット４
１、４２、４３を上下に並列してなるユニット建物４０
の構造強度は、水平強度は床パネル４１４、４２３、４
３４で保持されている。又、ユニット建物４０の垂直面
の構造強度は、壁パネル４１１、４１２、４１３、４２
１、４２２、４３１、４３２、４３３を耐力壁にして保
持されている。

【０００４】ユニット建物４０は、並列の１、２階の建
物ユニット４１、４２、４３は、壁パネル４１１、４２
１、４３１、４３３、４３２、４２２、４１２、４１３
で上部が矩形に開口された箱状空間が形成されている。
このような箱状空間で形成されるユニット建物４０で
は、階上の床パネルの強度で１階の建物ユニットの開口
部の水平剛性が確保できるようになされている。

【０００５】この様に、ユニット建物の２階の床面を利
用しての水平剛性を確保する為に、建物ユニット４１、
４２、４３の隣接する床パネル４１４、４２３、４３４
間に繋ぎ面材４５、４６を渡し張りして床面の水平剛性
の構造強度が確保されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような繋
ぎ面材４５、４６は建物ユニット４１、４２、４３間に
跨って取り付けられる為に、その作業は、現地施工とな
り、現地工数の手間が生じるという問題があった。

【０００７】本発明は、上記のこのような問題点に着眼
してなされたものであり、その目的は、壁パネルを締結
する締め金具で水平の剛性強度が確保されたユニット建
物を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明の
ユニット建物は、床パネルに壁パネルを立設してなる建
物ユニットが同一並びに配列され、前記壁パネル同士
は、上端を接続金具で連結され、前記矩形で囲まれた壁
パネルの上端は開口された開口縁部が形成され、前記開
口縁部の対向 する壁パネルを締結金具でたすきに掛け
渡して開口縁部の水平剛性が補強されてなるユニット建
物であって、前記締め金具が、建物ユニットの壁パネル
の上端と、隣接する他の建物ユニットの壁パネルの上端
とを繋いで締結されているものである。

【０００９】請求項２記載の本発明のユニット建物は、
前記締め金具の壁パネルとの一接続端部が、当該壁パネ
ルの上部略中央に設けられているものである。

【００１０】請求項３記載の本発明のユニット建物は、
上下の建物ユニットを連結する連結ボルトが壁パネルの
略中央部に設けられているものである。

【００１１】請求項４記載の本発明のユニット建物は、
前記締め金具が、隣接する壁パネル同士の上部端を連結
する連結金具に取り付けられた上下の建物ユニットを接
続する接続ボルトに締結されているものである。

【００１２】

【作用】請求項１記載の本発明のユニット建物は、前記
締め金具が、建物ユニットの壁パネルの上端と、隣接す
る他の建物ユニットの壁パネルの上端とを繋いで締結さ
れているので、締め金具で開口された壁パネルの上部開
口端の水平面の剛性強度が補強され、水平強度のあるユ
ニット建物とすることができる。

【００１３】請求項２記載の本発明のユニット建物は、
前記締め金具の壁パネルとの一接続端部が、当該壁パネ
ルの上部略中央に設けられているので、壁パネルで形成
される開口縁部の略中央部で締め金具がたすきに掛けら
れて、偏芯した水平外力に対しても強度のある建物ユニ
ットとすることができる。

【００１４】請求項３記載の本発明のユニット建物は、
上下の建物ユニットを連結する連結ボルトが壁パネルの
略中央部に設けられているので、干渉される壁面等が設
置される場合が少なく、確実に上下の建物ユニットの接
続作業を行うことができる。

【００１５】請求項４記載の本発明のユニット建物は、
前記締め金具が、隣接する壁パネル同士の上部端を連結
する連結金具に取り付けられた上下の建物ユニットを接
続する接続ボルトに締結されているので、接続ボルトは
構造強度のある枠材を貫通して設けられているので、締
め金具の壁パネルとの接続端部を改めて補強することな
く締め金具と壁パネルとを締結することができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１〜図３は、本発明の締め金具
で壁パネルを連結する第１の実施例を示している。図１
は、本発明の締め金具で壁パネルの連結を示すユニット
建物の斜視図、図２は、本発明の締め金具で壁パネルの
連結を示すユニット建物の平面図、図３は、本発明の締
め金具の壁パネルの連結端部を示す斜視図である。

【００１７】図１に示す様に、本発明のユニット建物１
０ａは、１階の建物ユニット２１、２２、２３を並列に
配置して、その上に２階の建物ユニット２４、２５、２
６が載置されて形成されている。

【００１８】建物ユニット２１は、壁パネル２１１、２
１２、２１３が床パネル２１４の上に立設されている。
建物ユニット２２は、床パネル２２３の上に壁パネル２
２１、２２２が立設されている。

【００１９】建物ユニット２３は、床パネル２３４上に
壁パネル２３１、２３２、２３３が立設されている。２
階の建物ユニット２４、２５、２６についても１階と同
様に床パネル２４４、２５３、２６４に壁パネル２４
１、２４２、２４３、２５１、２５２、２６１、２６
２、２６３が立設されている。

【００２０】建物ユニット２１、２２、２３は、隣接す
る壁パネル２１１、２２１、２３１の上端部を後述する
連結金具１６でそれぞれ連結されている。

【００２１】１階の建物ユニット２１、２２、２３の上
部は壁パネル２１１、２２１、２３１、２３３、２３
２、２２２、２１２、２１３で矩形に囲まれて、上端に
開口縁部１０１が形成されている。

【００２２】図２に示す様に、前記開口縁部１０１に
は、対向する壁パネルに締め金具１１、１２、１３、１
４がたすき状に掛け渡されている。即ち、締め金具１１
は、建物ユニット２３の壁パネル２３１の上端と建物ユ
ニット２２の対向する壁パネル２２２の上端とが連結さ
れている。

【００２３】締め金具１２は、壁パネル２３２と壁パネ
ル２２１とを、締め金具１３は、壁パネル２２１と壁パ
ネル２１２とを、締め金具１４は、壁パネル２２２と壁
パネル２１１とをそれぞれ連結している。

【００２４】このように、締め金具１１、１２、１３、
１４は隣接する建物ユニット２１、２２、２３の壁パネ
ル２１１、２２１、２３１、２３２、２２２、２１２を
たすき状に連結している。

【００２５】締め金具１１、１２、１３、１４がこの様
に、たすき状になされて建物ユニット２１、２２、２３
の上部の開口縁部１０１に三角形状の水平構造面が複数
形成されて、建物ユニット２１、２２、２３の上部水平
面の剛性が構造補強されている。

【００２６】図３に示す様に、締め金具１１は、鋼材で
形成され、壁パネル２１１、２２１、２３１、２１２、
２２２、２３２を締結できるようになされている。締め
金具１１は、引っ張り強度のあるターンバックル等が用
いられている。

【００２７】締め金具１１は、長さ調整できるように調
整ネジ部１１２が途中に設けられ、壁パネル連結時に締
め金具１１の長さを調整できるようになされている。締
め金具１１の端部１１１は、穿孔穴のある板片が取り付
けられている。

【００２８】締め金具１１の端部１１１の穿孔穴に接続
ボルト１５が通して壁パネル２２２に固定されている。
接続ボルト１５は、１、２階の建物ユニット２１、２
２、２３、２３、２５、２６を締結できるようになされ
ている。

【００２９】締め金具１２、１３、１４は、締め金具１
１と同様な構造になされているので説明は省略する。
又、壁パネル２１２の上端と壁パネル２２２の上端と
は、連結金具１６で締結されている。

【００３０】連結金具１６は金属製の板片からなり、端
部を釘、ビス等で壁パネル２１２、２２２に固定できる
ようになされている。このように壁パネル２１１、２２
１、２３１、２１２、２２２、２３２は連続した耐力壁
を形成している。

【００３１】図４〜図６は、本発明の締め金具で壁パネ
ルを連結する第２の実施例を示している。図４は、本発
明の締め金具で壁パネルの連結を示すユニット建物の斜
視図、図５は、本発明の締め金具で壁パネルの連結を示
すユニット建物の平面図、図６は、本発明の締め金具の
壁パネルの連結端部を示す斜視図である。

【００３２】図４、図５に示す様に、本発明のユニット
建物１０ｂは、１階の建物ユニット２１、２２、２３に
２階の建物ユニット２４、２５、２６を載架して形成さ
れている。１階の建物ユニット２１、２２、２３の上端
には開口縁部２０１が形成され、締め金具１７、１８、
１９、２０がたすき状に形成されている。

【００３３】締め金具１７は、壁パネル２０１と壁パネ
ル２２２とを連結している。締め金具１８は、壁パネル
２３２と壁パネル２２３とを連結している。

【００３４】締め金具１９は、壁パネル２１２と壁パネ
ル２２３とを連結している。締め金具２０は、壁パネル
２２２と壁パネル２１１とを連結している。

【００３５】前記締め金具１７、１８、１９、２０の壁
パネル２２２、２２３との一接続端部が、当該壁パネル
２２２、２２３の上部略中央になる様に設けられてい
る。

【００３６】図５、図６に示す様に、締め金具１７、２
０は、長さ調整できるように調整ネジ部１７２、２０２
が途中に設けられ、壁パネル連結時に締め金具１７、２
０の長さを調整できるようになされている。

【００３７】締め金具１７、２０の端部１７１、２０１
は、穿孔穴の設けられた板材になされている。締め金具
１７、２０の端部１７１、２０１は、接続ボルト１５を
穿孔穴に通して固定できるようになされている。接続ボ
ルト１５は、１、２階の建物ユニット２１、２２、２
３、２３、２５、２６を締結するように壁パネル２２２
の構造材を貫通して取り付けられている。

【００３８】締め金具１７、２０の交差する壁パネル２
２２の中央部には帯金具２８が取付けれれている。帯金
具２８は金属製の板片で形成されて壁パネル２２２の上
端縁に釘、ビス等で固定されている。

【００３９】締め金具１８、１９についても締め金具１
７、２０と同様になされている。このように、締め金具
１７、２０は、帯金具２８を貫通して設けられた接続ボ
ルト１５に強固に固定できるようになされている。

【００４０】このように、本発明のユニット建物１０
ａ、は、前記締め金具１１、１２、１３、１４が、建物
ユニット２１、２２、２３、２４の壁パネル２１１、２
２１、２３１の上端と、該壁パネル２１１、２２１、２
３１と対向する位置で、隣接する他の建物ユニット２
１、２２、２３の壁パネル２３２、２２２、２１２の上
端とを繋いで締結されているので、締め金具１１、１
２、１３、１４で開口された壁パネルの上部開口縁部１
０１の水平面の剛性強度が補強され、水平強度のあるユ
ニット建物１０ａとすることができる。

【００４１】又、本発明のユニット建物１０ｂは、前記
締め金具１７、１８、１９、２０の壁パネル２２３、２
２２との一接続端部が、当該壁パネル２３２、２２２の
上部略中央に設けられているので、壁パネル２１１、２
２１、２３１、２３３、２３２、２２２、２１２、２１
３で形成される開口縁部２０１の略中央部で締め金具１
７、２０、１８、１９がたすきに掛けられて、偏芯した
水平外力に対しても強度のある建物ユニット１０ｂとす
ることができる。

【００４２】又、本発明のユニット建物１０ｂは、上下
の建物ユニット２１、２２、２３、２４、２５、２６を
連結する連結ボルト１５が壁パネル２２２、２２３の略
中央部に設けられているので、干渉される壁面等が設置
される場合が少なく、確実に上下の建物ユニットの接続
作業を行うことができる。

【００４３】更に、本発明のユニット建物１０ａ、１０
ｂは、前記締め金具１１、１２、１３、１４、１７、１
８、１９、２０が、隣接する壁パネル同士の上部端を連
結する連結金具１６に取り付けられた上下の建物ユニッ
ト２１、２２、２３、２４、２５、２６を接続する接続
ボルト１５に締結され、接続ボルト１５は構造強度のあ
る枠材を貫通して設けられているので、締め金具１１、
１２、１３、１４、１７、１８、１９、２０の壁パネル
２１１、２２１、２３１、２３２、２２２、２１２との
接続端部を改めて補強することなく締め金具１１、１
２、１３、１４、１７、１８、１９、２０と壁パネル２
１１、２２１、２３１、２３２、２２２、２１２とを締
結することができる。

【００４４】

【発明の効果】請求項１記載の本発明のユニット建物
は、前記締め金具が、建物ユニットの壁パネルの上端
と、該壁パネルと対向する位置で、隣接する他の建物ユ
ニットの壁パネルの上端とを繋いで締結されているの
で、締め金具で開口された壁パネルの上部開口端の水平
面の剛性強度が補強され、水平強度のあるユニット建物
とすることができる。

【００４５】請求項２記載の本発明のユニット建物は、
前記締め金具の壁パネルとの一接続端部が、当該壁パネ
ルの上部略中央に設けられているので、壁パネルで形成
される開口縁部の略中央部で締め金具がたすきに掛けら
れて、偏芯した水平外力に対しても強度のある建物ユニ
ットとすることができる。

【００４６】請求項３記載の本発明のユニット建物は、
上下の建物ユニットを連結する連結ボルトが壁パネルの
略中央部に設けられているので、干渉される壁面等が設
置される場合が少なく、確実に上下の建物ユニットの接
続作業を行うことができる。

【００４７】請求項４記載の本発明のユニット建物は、
前記締め金具が、隣接する壁パネル同士の上部端を連結
する連結金具に取り付けられた上下の建物ユニットを接
続する接続ボルトに締結されているので、接続ボルトは
構造強度のある枠材を貫通して設けられているので、締
め金具の壁パネルとの接続端部を改めて補強することな
く締め金具と壁パネルとを締結することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の締め金具で壁パネルの連結を示すユニ
ット建物の斜視図である。

【図２】本発明の締め金具で壁パネルの連結を示すユニ
ット建物の平面図である。

【図３】本発明の締め金具の壁パネルの連結端部を示す
斜視図である。

【図４】本発明の締め金具で壁パネルの連結を示すユニ
ット建物の斜視図である。

【図５】本発明の締め金具で壁パネルの連結を示すユニ
ット建物の平面図である。

【図６】本発明の締め金具の壁パネルの連結端部を示す
斜視図である。

【図７】従来の壁組みの建物ユニットの床面に掛け渡さ
れた繋ぎ面材を示す斜視図である。

【符号の説明】

１０ａ、１０ｂ ユニット建物 １０１、１０２ 開口縁部 １２、１３、１４ 締め金具 １５ 接続ボルト １６ 連結金具 １７、１８、１９、２０ 締め金具 ２１、 ２２、２３ 建物ユニット ２５、２６ 建物ユニット ２１１、２１２、２１３ 壁パネル ２１４、２２３、２３４ 床パネル ２１２、２２２、２３２ 壁パネル ２８ 帯金具

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床パネルに壁パネルを立設してなる建物
   ユニットが同一並びに配列され、前記壁パネル同士は、
   上端を接続金具で連結され、 前記矩形で囲まれた壁パネルの上端は開口された開口縁
   部が形成され、 前記開口縁部の対向する壁パネルを締結金具がたすきに
   掛け渡して開口縁部の水平剛性が補強されてなるユニッ
   ト建物であって、 前記締め金具が、建物ユニットの壁パネルの上端と、隣
   接する他の建物ユニットの壁パネルの上端とを繋いで締
   結されていることを特徴とするユニット建物。
2. 【請求項２】 前記締め金具の壁パネルとの一接続端部
   が、当該壁パネルの上部略中央に設けられていることを
   特徴とする請求項１記載のユニット建物。
3. 【請求項３】 上下の建物ユニットを連結する連結ボル
   トが壁パネルの略中央部に設けられていることを特徴と
   する請求項２記載のユニット建物。
4. 【請求項４】 請求項４記載の本発明のユニット建物
   は、前記締め金具が、隣接する壁パネル同士の上部端を
   連結する連結金具に取り付けられた上下の建物ユニット
   を接続する接続ボルトに締結されていることを特徴とす
   る請求項１、２記載のユニット建物。