JPH11200479A - ベランダ手摺壁の取付け構造および軽量気泡コンクリートパネル - Google Patents

ベランダ手摺壁の取付け構造および軽量気泡コンクリートパネル

Info

Publication number
JPH11200479A
JPH11200479A JP2137498A JP2137498A JPH11200479A JP H11200479 A JPH11200479 A JP H11200479A JP 2137498 A JP2137498 A JP 2137498A JP 2137498 A JP2137498 A JP 2137498A JP H11200479 A JPH11200479 A JP H11200479A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
veranda
handrail wall
parapet
floor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2137498A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Kibino
和彦 黍野
Toshiya Sugita
俊也 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2137498A priority Critical patent/JPH11200479A/ja
Publication of JPH11200479A publication Critical patent/JPH11200479A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軽量で外観も優れたベランダ手摺壁の取付け
構造とこの構造に使用するALCパネルを提供する。 【解決手段】 建築物の外壁より外側に張り出している
RC造のベランダ床の先端部のパラペット部10aに、
ALCパネル1の上下小口面に開口する少なくとも一対
の平行な貫通孔が設けられている該パネルを取り付ける
構造であって、前記パラペット部10aに設けられた切
り欠き部10bに、複数の垂直なねじ部が突設されてい
る水平なベース金物のアンカーを埋設し、該ベース金物
の前記ねじ部に、垂直な長ナットを固着した取付け部材
の底面を螺着し、前記パラペット部10a上に垂直に立
設された前記パネル1の透孔を貫通するボルトまたはね
じ棒の下端部は、前記取付け部材の長ナットに螺着さ
れ、かつ上端部はパネル上部小口面に固定されているベ
ランダ手摺壁の取付け構造を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の外壁より
外側に張り出したRC造のべランダ床の先端部のパラペ
ット部上に、軽量気泡コンクリート(以下ALCとい
う)パネルを立設したベランダ手摺壁の取付け構造と、
この構造に使用するALCパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来建築物の外壁より外側に張り出した
べランダやバルコニーに手摺を構成する際に、前記建築
物の外壁やベランダ床がALCの場合には、一般にこの
建築物の躯体は鉄骨であり、かつベランダ床取付け用の
梁もH型鋼であるので、幅が600mmを超える大型の
ALCパネルをこの床用梁に取付けて手摺壁を構成する
が、この取付け方法の1例として図12に示すような方
法がある。
【0003】この方法は建築物の床用の水平な梁50
に、幅が1800mm、高さ1800mmで裏面に開口
する上下各一対のアンカーナット11a、11bが埋設
されているALCパネル11を、H鋼製の床用梁50の
上フランジ50aと下フランジ50bの面に固着した取
付け金具40、60によって取着し、ベランダ床面から
高さ1100mmの手摺壁を構成している。この場合に
は取付け金具40のL字状で両端部には直交するスチフ
ナー41bを配設した定規アングル41の垂直面41a
が所望出幅になるように、水平面41cを水平なH鋼製
の床用梁50の上フランジ50aの上面に予め溶接して
おく。
【0004】また下フランジ50bの下面にも、逆L字
状で両端部に直交するスチフナー61cが配設されてい
る定規アングル61の垂直面61aが所望出幅になるよ
うに、その水平面61bを予め溶接しておく。一方AL
Cパネル11の上部取付け位置には、自重受け金具42
をボルト43で、ALCパネル11に埋設されているア
ンカーナット11aに螺着しておく。この自重受け金具
42はL字状で、水平部には一対の高さ調整用ボルト4
4が垂直に螺合されており、垂直面41aにはボルト4
3を挿通する透孔が穿孔されている。
【0005】そしてALCパネル11の下方においてこ
のパネル11に埋設されている下部アンカーナット11
bに、前記下向き定規アングル61の垂直面61aをボ
ルト63で仮に螺着しておく。ついでパネル11の上部
小口面に埋設されているアンカーナット(図示せず)に
吊具を螺着し、クレーンなどで梁50の上方から吊り込
み、ALCパネル11の裏面と前記自重受け金具42の
垂直面とで、前記定規アングル41の垂直面41aを挟
持させ、高さ調整用ボルト44の下端部を定規アングル
41の水平面41cの上面に当接させてALCパネル1
1を担持させる。
【0006】その後図示してないが、下端に重錘を取着
した糸をALCパネル11の上方から垂下し、この糸と
パネル面との間隔が一定になるようにALCパネル11
の裏面と上下の取付け金具40、60の垂直面との間に
適当な厚さのライナー45を挿入して、ALCパネル1
1の垂直面を調整する。ついで前記高さ調整用ボルト4
4を回転させてALCパネル11の高さを決める。
【0007】そして上ボルト43と下ボルト63を締着
し、自重受け金具42の垂直面を定規アングル41の垂
直面41aに溶接すればALCパネル11の取付け作業
は終了するが、この場合梁50の下フランジ50bから
下方のALCパネル垂下部の寸法は約450mmとな
る。そして所望枚数のALCパネルを上記と同様にして
順次並列して床用梁50に取着してから、各ALCパネ
ル11の頂部を連結したり、笠木20や水切り21を取
付けたりして床面を仕上げればベランダ手摺壁は完成
し、また階下のベランダ天井は手摺壁の垂下部裏面とこ
の面に相対する屋外壁面に取着されたL字状部材70
に、天井材12を取着すれば、取付け金具40、60な
どは露出しないので外観も優れた構造となる。
【0008】さらにこの方法は乾式で施工でき、パネル
面に予めタイルを貼着するなどしておけば、パネルの取
付けや仕上げのための足場の仮設が不要であるため工期
も短くて済むし、手摺もRCに比し軽量な利点がある。
しかしながらこの方法は床用梁が鉄骨製でないと対応で
きないという問題があった。
【0009】また建築物がRC造の場合には図示してな
いが、一般にベランダ床もRC製でこのベランダ床は先
端部まで同じ厚さであったり、先端部には上方に突設す
るパラペット部、または下方に突設する垂下部が前記床
と一体に形成されている。そしてこのRC造のベランダ
床に手摺壁を設ける場合には、前記床の先端部やパラペ
ット部または垂下部に穴を設け、鉄やアルミニウムなど
の金属手摺用の垂直な柱の基部を埋設しておく。そして
床のコンクリートが硬化してからこの柱に金属製手摺子
を取付けている。
【0010】また他の方法としては、ベランダ床と手摺
壁を一体のRC造としコンクリートが硬化後にタイルを
貼着するなどの仕上げを実施する方法もある。しかし前
述のいずれの方法も湿式工法なので、工程が多くコンク
リートの硬化に時間が掛かる上、足場の仮設も必要であ
り、工期が長くなる問題があった。またその構造上から
RC造の手摺壁は重量が重くなり、意匠が限られるので
外観が制約される問題もあった。
【0011】さらに他の方法としてサイディング用パネ
ルなどをRC造のベランダ床のパラペット部の外側に取
付ける方法もある。この方法は前記RC造のパラペット
部に、パネルのアンカー部材を埋設するための切り欠き
を設けて、鉄筋を露出させておきこの鉄筋に前記パネル
のアンカー部材を溶接するか、アンカー部材を直接埋設
する。そのため前記アンカー部材を鉄筋に溶接したり埋
設のため、固定する間レッカーなどでパネルを吊り上げ
ておく必要があり、レッカーの稼働率が低下し、またコ
ンクリートの硬化に時間が掛かるというさらなる問題も
あった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は建築物の外壁
より外側に張り出したRC造のベランダ床の先端部のパ
ラペット部に、ALCパネルを乾式、無足場で取付ける
ことができ、軽量で外観も優れたベランダ手摺壁の取付
け構造とこの構造に使用するALCパネルを提供するこ
とを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の第1の実施態様は、建築物の外壁より外側に張
り出しているRC造のベランダ床の先端部のパラペット
部に、ALCパネルの上下小口面に開口する少なくとも
一対の平行な貫通孔が設けられている該パネルを取付け
る構造であって、前記パラペット部に設けられた切り欠
き部に、複数の垂直なねじ部が設けられている水平なベ
ース金物のアンカーを埋設し、該ベース金物の前記ねじ
部に、垂直な長ナットを固着した取付け部材の底面を螺
着し、前記パラペット部上に垂直に立設された前記パネ
ルの貫通孔を貫通するボルトまたはねじ棒の下端部は、
前記取付け部材の長ナットに螺着され、かつ上端部はパ
ネル上部小口面に固定されているベランダ手摺壁の取付
け構造を特徴とするものである。
【0014】そして本発明の第1の実施態様において、
前記ベランダ床のパラペット部上に垂直に立設された前
記パネルの下部小口面とパラペット部の上面との間に
は、前記パネル幅よりも小さい幅の底板が配設されてい
ることを特徴とする。
【0015】また第1の実施態様において、前記べラン
ダ床のパラペット部上に垂直に立設されたパネルの上部
小口面には、少なくとも隣接するパネルの上部小口面に
跨がる固定金物が配設され、前記パネルを貫通したボル
トまたはねじ棒が前記固定金物を貫通して、その頭部が
締着されていることを特徴とする。
【0016】さらに本発明の第2の実施態様は、600
mmを超える幅を有し、かつその上下小口面に開口する
少なくとも一対の平行な貫通孔が設けられているALC
パネルを特徴とするものである。
【0017】本発明の第1の実施態様において、RC造
のべランダ床の先端部にALCパネルを使用したベラン
ダ手摺壁を構成する場合には、先ずベランダ床の先端部
のパラペット部の所望位置に切り欠き部を設け、水平面
にねじ部が垂直に配設されているベース金物をパラペッ
ト部に埋設しておく。そして垂直な長ナットを固着した
取付け部材の底面を前記ベース金物のねじ部に螺着して
おく。
【0018】つぎに前記パラペット部上に前記ALCパ
ネルを立設し、該パネルの上下小口面に開口する貫通孔
を貫通したボルトまたはねじ棒の下端部を前記取付け部
材の長ナットに螺着し、その上端部をパネル上部小口面
に固定する。このような構造のベランダ手摺壁は、乾式
構造で無足場で施工できるので工期が短縮でき、また軽
量で、かつその上、外面に露出する取付け金具類もない
ので外観の優れたベランダ手摺壁を構成することができ
る。またALCパネルを吊り込む際に、パネルの自重を
前記取付け部材で担持させるので、レッカーの稼働率も
向上させることができる。
【0019】また前記パラペット部に垂直に立設された
パネルの下部小口面と該パラペット部の上面との間には
パネル幅よりも小さい幅の底板を配設しておけば、地震
などで建築物が揺動した場合にパネルの下部小口面の縁
部がべランダ床に衝突して損傷するようなことがない。
さらに並列したALCパネルの上部小口面には少なくと
も隣接するパネルの上部小口面や出隅部の頂部に跨がる
固定金物を配設し、前記ボルトまたはねじ棒の上端部を
該固定金物を貫通して固定すれば全パネルが連結される
のでパネルの取付け強度が向上し、パネルの揺動を防止
できる。
【0020】なおこの固定金物はチャンネル状でもフラ
ットバー状でもよく、ベランダ手摺壁の頂部のほぼ全長
に亘って取着しておけばこの固定金物を利用して笠木な
どを取着する場合に好都合である。またこの構造に使用
するALCパネルは、厚さがパラペット部の厚さと同じ
か、やや薄い寸法で少なくとも100mm以上であるこ
とが望ましい。
【0021】また使用されるALCパネル幅は、600
mm未満の通常のパネルで、その長辺小口面に所望間隔
で貫通孔を穿孔して2段の横壁状にして使用してもよい
が、幅が600mmを超える幅広の形状を有し、かつそ
の上下小口面に開口する少なくとも一対の平行な貫通孔
を設けた本発明の第2の実施態様に係るALCパネルを
使用すれば、壁面に横目地がないので外観がよく取付け
手数も少なくできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係るALCパネルの一実施例の斜
視図、図2は本発明に係るALCパネルを製造する方法
を説明する斜視図、図3は本発明に係るベランダ手摺壁
の取付け構造の一実施例を説明する斜視図、図4は図3
の(イ)−(イ)矢視図、図5は本発明の取付け部材の
一実施例の斜視図であり、(A)〜(C)は該取付け部
材の構成部品を示す斜視図、図6は本発明の取付け部材
の他の実施例の斜視図であり、(A)〜(C)は該取付
け部材の構成部品を示す斜視図、図7は本発明の取付け
構造に使用するベース金物の一実施例の斜視図、図8は
本発明の取付け構造に使用するベース金物の他の実施例
の斜視図、図9は本発明に係るベランダ手摺壁の取付け
構造の他の実施例を説明する縦断面図、図10は本発明
に係るベランダ手摺壁の取付け構造のさらに他の実施例
を説明する斜視図、図11は図10の(ロ)−(ロ)矢
視図である。
【0023】本発明に係るALCパネルの一実施例とそ
の製造方法を図1および図2について説明する。図1に
示すALCパネル1は、例えば幅1800mm、高さ1
000mm、厚さ125mmの寸法を有するものであっ
て、該パネル1の上下方向に貫通する一対の垂直で内径
34mmのステンレス製パイプlaが埋設されており、
したがって該パイプ1aはパネルの上下小口面に開口し
ているものである。
【0024】つぎにこのようなALCパネル1を製造す
るには、図2に示すように型枠30内に上下方向に二重
にセットされた補強鉄筋31の中心部に、所望内径のス
テンレス管32など耐食性の金属管を固定しておき、そ
の後通常の製造工程で製造するか、あるいは前記同様に
中心部に発泡ウレタンやポリエチレンテレフタレートな
どの材質製で、所望外径の丸棒や管を固定しておき、後
工程においてオートクレーブでの蒸気養生の際に前記丸
棒や管を溶融するか粉化して貫通孔を形成することもで
きる。
【0025】また図3乃至図5および図7に示される実
施例に係るベランダ手摺壁の取付け構造について説明す
る。この実施例に係るベランダ手摺壁の取付け構造で
は、RC造のベランダ床10は、先端部に厚さ125m
mのパラペット部10aが前記床と一体に上方に突設し
て形成されている。そしてパラペット部10aにおける
ALCパネル1の取付け部材13(後述する)の配設位
置には、この取付け部材13の外形よりもやや大きい寸
法の切り欠き部10bが間隔を置いて設けられており、
その底面にはベース金物3が埋設されて取着されてい
る。
【0026】この実施例におけるベース金物3は図7に
示すように矩形の鋼板で、その長手方向の両端部近辺に
は上面に一対のねじ部3a、3aが垂直に固着されてお
り、また該ベース金物3の裏面はパラペット部10aの
鉄筋10cに連結されて埋設されている。
【0027】つぎに取付け部材13は、図5(A)に示
すようにアングル13aの内側垂直面には長さ150m
m、内径16mmの長ナット13bが垂直に固着され、
水平面には一対の透孔13c、13cが穿孔されてい
る。またこのアングル13aの水平面と前記長ナット1
3bとの間には補強用のスチフナー13dが固着されて
いる。
【0028】前記取付け部材13はその底面が前記ベー
ス金物3の上面に位置するよう配設され、このベース金
物3のねじ部3aが取付け部材13の透孔13cを貫通
し、図5(B)に示すような四角形の座金14aを介し
て、図5(C)のようなナット14で螺着されている。
そして取付け部材13の長ナット13bは、パラペット
部10aの幅方向の中央上向きに垂直に突出している。
【0029】つぎにALCパネル1は図3および図4に
示すように、前記取付け部材13がベース金物3に螺着
されているパラペット部10a上に垂直に立設されてお
り、該パネル1の上部小口面には隣接するパネル1の上
部小口面に跨がるチャンネル状の固定金物4が被せられ
ている。そして該固定金物4とパネル1のパイプlaを
貫通する外径16mmの長いねじ棒7の下端部は、取付
け部材13の長ナット13bに螺着されており、上端部
はナット6に螺着されている。
【0030】したがってALCパネル1は前記固定金物
4と取付け部材13との間に螺着されて固定されてい
る。また各パネル1の下部小口面とパラペット部10a
の切り欠き部10bの上部との間には厚さ9mm、幅1
00mm、長さ300mmの矩形で中心に前記ねじ棒7
が貫通する透孔が穿孔されている底板8が挿入されてい
る。
【0031】つぎにこのベランダ手摺壁を構成する方法
について説明する。パラペット部10aの切り欠き部1
0bの底面には予めベース金物3が埋設されているの
で、取付け部材13を座金14aとナット14でこのベ
ース金物3のねじ部3aに螺着する。つぎに予めパイプ
laが貫通されているALCパネル1をレッカーで吊り
込み、パイプlaの上部開口部からねじ棒7を挿入して
その下端部を取付け部材2の長ナット2aに螺着する。
【0032】その際隣接するALCパネル1の下部小口
面とパラペット部10aの上面との間に前記底板8を挿
入する。そしてパネル1のパイプlaとねじ棒7との空
隙部にモルタルを充填してからパネル1の上部小口面に
固定金物4を被せ、この固定金物4を貫通してねじ棒7
の上端部をナット6で螺着する。
【0033】このようにして順次所望枚数のALCパネ
ルを並列して取着してから、笠木(図示せず)を取付け
たりパラペット部10aの切り欠き部10bと取付け部
材13との空隙部にモルタルを充填し、パネルの目地部
や下端部とパラペット部10aとの間にシーリング加工
をすればベランダ手摺壁が完成する。
【0034】つぎに図6、図8および図9に示す実施例
について説明すると、図8のベース金物15は矩形の鋼
板の長手方向の両端部近辺に一対の透孔15a、15a
が穿孔されており、この各透孔の裏面にはナット15
b、15bが固着されている。またこのベース金物15
の裏面はパラペット部10aの鉄筋10cに固着されて
埋設される。
【0035】一方図6の取付け部材2は前記ベース金物
15に取付けるものであって、図6(A)に示すように
矩形板2aの長手方向の中央部の幅方向端部に、前述の
ベース金物15と同様な長ナット2bが垂直に固着され
ており、その両側には四角な透孔2c、2cが設けられ
ている。そして前記ベース金物15上にこの取付け部材
2を水平に載置し、図6(B)のような四角形の座金5
aと、図6(C)に示すようなボルト5でベース金物1
5のナット15bに螺着する。
【0036】この取付け部材2にALCパネル1を取付
ける方法およびベランダ手摺壁の取付け構造は、前記し
た実施例の方法で記載したので、ここでは詳細な説明を
省略する。また長ナット13b、2bを垂直に固着した
取付け部材13、2のベース金物3、15への取付け部
は箱状(図示せず)としてもよい。なお前記長いねじ棒
7の代りに長いボルト(図示せず)を使用して、ALC
パネル1の上部小口面から固定金物4とパネル1のパイ
プlaを貫通させ該長いボルトの下端部を取付け部材1
3、2の長ナット13b、2bに螺着することもでき
る。さらに前述のパネル1やその貫通孔の寸法、取付け
部材、ベース金物、固定金物などの形状や寸法などは必
要に応じ適宜選定することができる。
【0037】さらに図10および図11に示す実施例に
ついて説明すると、この実施例で使用するALCパネル
21は、幅500mm、厚さ125mm、長さ1800
mmの寸法を有するものであって、補強鉄筋は二重に埋
設されその間を貫通して両側長辺小口面に開口する内径
20mmの一対の透孔21a、21aが穿孔され、表面
には模様が切削加工してある。
【0038】このALCパネル21を使用してRC造の
ベランダ床10の先端部のパラペット部10aにベラン
ダ手摺壁を構成する方法は前述の方法と同様に、パラペ
ット部10aに取着されているベース金物3に取付け部
材13の底面を螺着する。つぎにこの取付け部材13の
長ナット13bに底板8を介してねじ棒7の下端部を螺
着する。その後前記パネル21を吊り込むが、その際A
LCパネル21の透孔21aを固定された前記ねじ棒7
に挿入して前記底板8上に立設する。
【0039】このようにして順次1段目のパネル21を
取着したら、同様にして2段目のパネル21を取着し、
その頂部に固定金物4を介してナット6で締着する。そ
の後前記した実施例と同様に、パネルの目地部や下端部
とパラペット部10aとの間にシーリング加工をすれば
ベランダ手摺壁が完成する。なおベランダ手摺壁の外面
のシーリング加工などは、簡易ゴンドラなどを使用して
作業できるので外部足場は不要である。また表面に模様
が切削加工したパネルを使用すれば、目地部が目立たず
外観がよくなる。
【0040】
【発明の効果】以上述べた通り本発明のベランダ手摺壁
の取付け構造によれば、建築物の外壁より外側に張り出
したRC造のベランダ床のパラペット部の所望位置に埋
設されたベース金物に垂直な長ナットを固着した取付け
部材を螺着する。そしてその上下小口面に開口する少な
くとも一対の平行な貫通孔を設けたALCパネルを前記
パラペット部に垂直に立設し、前記パネルの貫通孔を貫
通したボルトまたはねじ棒を、前記取付け部材の長ナッ
トに螺着するようにしたので軽量なALCパネルを乾
式、無足場で取付けることができるため工期が短縮でき
る。
【0041】その上外面に露出する取付け金具類もない
ので外観の優れたベランダ手摺壁を構成することができ
る。またALCパネルを吊り込む際にパネルの自重を前
記パラペット部に担持させるので、パネル吊り込み用レ
ッカーの稼働率も向上させることができる。また前記パ
ラペット部に垂直に立設されたALCパネルの下部小口
面とパラペット部上面との間には、パネル幅よりも小さ
い幅の底板を配設しておけば地震などで建築物が揺動し
た場合に、パネルの下部小口面の縁部がベランダ床に衝
突して損傷することがない。
【0042】さらに並列したALCパネルの上部小口面
には、少なくとも隣接するパネルの上部小口面や出隅部
の頂部に跨がる固定金物を配設し、前記ボルトまたはね
じ棒の上端部を固定金物を貫通して固定すれば、全パネ
ルが連結されるのでパネルの取付け強度が向上し、パネ
ルの揺動を防止できる。なおこの固定金物はチャンネル
状でもフラットバー状でもよく、ベランダ手摺壁の頂部
のほぼ全長に亘って取着しておけば、この固定金物を利
用して笠木などを取着する場合に好都合である。
【0043】またALCパネル幅が600mm未満の通
常のパネルの長辺小口面に、所望間隔で貫通孔を穿孔し
て2段の横壁状にして使用することもできるが、幅が6
00mmを超える幅広の形状を有し、その上下小口面に
開口する少なくとも一対の平行な貫通孔を設けた本発明
のALCパネルを使用すれば、壁面に横目地がないので
外観がよく取付け手数も少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るALCパネルの一実施例の斜視図
である。
【図2】本発明に係るALCパネルを製造する方法を説
明する斜視図である。
【図3】本発明に係るベランダ手摺壁の取付け構造の一
実施例を説明する斜視図である。
【図4】図3の(イ)−(イ)矢視図である。
【図5】本発明の取付け部材の一実施例の斜視図であ
り、(A)〜(C)は該取付け部材の構成部品を示す斜
視図である。
【図6】本発明の取付け部材の他の実施例の斜視図であ
り、(A)〜(C)は該取付け部材の構成部品を示す斜
視図である。
【図7】本発明の取付け構造に使用するベース金物の一
実施例の斜視図である。
【図8】本発明の取付け構造に使用するベース金物の他
の実施例の斜視図である。
【図9】本発明に係るベランダ手摺壁の取付け構造の他
の実施例を説明する縦断面図である。
【図10】本発明に係るベランダ手摺壁の取付け構造の
さらに他の実施例を説明する斜視図である。
【図11】図10の(ロ)−(ロ)矢視図である。
【図12】従来の手摺壁の取付け構造を説明する縦断面
図である。
【符号の説明】
1、21 ALCパネル la パイプ 2、13 取付け部材 2a 矩形板 2b 長ナット 2c、21a 透孔 3 ベース金物 3a ねじ部 4 固定金物 5 ボルト 5a、14a 座金 6、14、15b ナット 7 長いねじ棒 8 底板 10b 切り欠き部 10ベランダ床 10a パラペット部 10c 鉄筋 13a アングル 13b、 長ナット 13c 透孔 13d スチフナー 15 ベース金物 15a 透孔 30 型枠 31 補強鉄筋 32 ステンレス管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の外壁より外側に張り出している
    RC造のベランダ床の先端部のパラペット部に、軽量気
    泡コンクリートパネルの上下小口面に開口する少なくと
    も一対の平行な貫通孔が設けられている該パネルを取付
    ける構造であって、前記パラペット部に設けられた切り
    欠き部に、複数の垂直なねじ部が突設されている水平な
    ベース金物を埋設し、該ベース金物の前記ねじ部に垂直
    な長ナットを固着した取付け部材の底面を螺着し、前記
    パラペット部上に垂直に立設された前記パネルの貫通孔
    を貫通するボルトまたはねじ棒の下端部は、前記取付け
    部材の長ナットに螺着され、かつ上端部はパネル上部小
    口面に固定されていることを特徴とするベランダ手摺壁
    の取付け構造。
  2. 【請求項2】 前記ベランダ床のパラペット部上に垂直
    に立設されたパネルの下部小口面と前記パラペット部の
    上面との間には、前記パネル幅よりも小さい幅の底板が
    配設されていることを特徴とする請求項1記載のベラン
    ダ手摺壁の取付け構造。
  3. 【請求項3】 前記べランダ床のパラペット部上に垂直
    に立設されたパネルの上部小口面には、少なくとも隣接
    するパネルの上部小口面に跨がる固定金物が配設され、
    前記パネルを貫通したボルトまたはねじ棒が前記固定金
    物を貫通して、その頭部が締着されていることを特徴と
    する請求項1または2記載のベランダ手摺壁の取付け構
    造。
  4. 【請求項4】 600mmを超える幅を有し、かつその
    上下小口面に開口する少なくとも一対の平行な貫通孔が
    設けられていることを特徴とする軽量気泡コンクリート
    パネル。
JP2137498A 1998-01-19 1998-01-19 ベランダ手摺壁の取付け構造および軽量気泡コンクリートパネル Pending JPH11200479A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2137498A JPH11200479A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 ベランダ手摺壁の取付け構造および軽量気泡コンクリートパネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2137498A JPH11200479A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 ベランダ手摺壁の取付け構造および軽量気泡コンクリートパネル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11200479A true JPH11200479A (ja) 1999-07-27

Family

ID=12053331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2137498A Pending JPH11200479A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 ベランダ手摺壁の取付け構造および軽量気泡コンクリートパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11200479A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255085A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk 軽量気泡コンクリートパネル及びその取付構造
CN108240051A (zh) * 2017-12-01 2018-07-03 太原双鼎科技有限公司 一种装配式建筑女儿墙结构
CN110344317A (zh) * 2019-06-17 2019-10-18 广州大学 一种装配式防撞墙及其安装方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255085A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk 軽量気泡コンクリートパネル及びその取付構造
JP4711864B2 (ja) * 2006-03-23 2011-06-29 住友金属鉱山シポレックス株式会社 軽量気泡コンクリートパネルの取付構造
CN108240051A (zh) * 2017-12-01 2018-07-03 太原双鼎科技有限公司 一种装配式建筑女儿墙结构
CN110344317A (zh) * 2019-06-17 2019-10-18 广州大学 一种装配式防撞墙及其安装方法
CN110344317B (zh) * 2019-06-17 2020-10-20 广州大学 一种装配式防撞墙及其安装方法
WO2020253414A1 (zh) * 2019-06-17 2020-12-24 广州大学 一种装配式防撞墙及其安装方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7219474B2 (en) Load bearing building panel
JPH11200479A (ja) ベランダ手摺壁の取付け構造および軽量気泡コンクリートパネル
JP2001073456A (ja) H形鋼の柱・梁接合部を、高力ボルトとすみ肉溶接で接合した柱脚剛、x・y両方向共剛接架構の鉄骨建築。
JPH11200480A (ja) ベランダ手摺壁の取付け構造
JPH11200478A (ja) ベランダ手摺壁の取付け構造
JP2557161B2 (ja) パラペット付屋根ユニット
JPS5930122Y2 (ja) 手摺支柱
JPH0754480A (ja) 枠組足場ならびにその組立、解体方法
JPH06136833A (ja) 天井付き床パネル及びこれを備える部屋ユニット
JP2550497Y2 (ja) バルコニー腰壁構造
JPH02101251A (ja) Alc建築の壁装材取付法
JPH1018410A (ja) ベランダ手摺壁構造および壁パネル取付金具
JPS6217550Y2 (ja)
JPS6239204Y2 (ja)
JPH1171807A (ja) ベランダ手摺壁の取り付け構造および方法
JPH079998Y2 (ja) 開口枠の支持構造
JP2529319Y2 (ja) 工業化住宅用手摺り壁ユニット
JPH08144403A (ja) 外壁パネル及び屋根パネルの施工方法
JP2000038773A (ja) ユニット建物
JPH1181648A (ja) H形枠組み足場
JPH08326191A (ja) パネルの取付構造
Gulyas Truss supported stone panel systems
JP2002339483A (ja) プレハブ耐力壁パネルとこれを用いた建物の施工方法
JP2000073457A (ja) 床パネルの支持構造
JPH06307090A (ja) 建物ユニットにおける吊り部の構造