JP2002088042A - α,ω−ジシアノ化合物の製造方法 - Google Patents
α,ω−ジシアノ化合物の製造方法Info
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Abstract
簡略することを目的とした新規な製造法を提供すること
である。 【解決手段】本発明の課題は、アンモニア及び/又はア
ミンの存在下、2−ハロゲノシクロアルカノンオキシム
類、ギ酸およびヒドロキシルアミンを反応させることを
特徴とするα,ω−ジシアノ化合物の製造方法によって
達成される。
Description
化合物の新規な製造方法であり、得られる化合物は、各
種ナイロン等の原料として有用なカルボン二酸、ジアミ
ン等の中間原料である。
平9−40627号公報には、2−ヒドロキシシクロヘ
キサノンオキシムとギ酸及びヒドロキシアミンからアジ
ポニトリルが製造できることが開示されている。しか
し、この方法では、収率が74%程度であり、充分満足
すべき値とは言い難い。また、2−ハロゲノシクロヘキ
サノンオキシムから一段でアジポニトリルが得られるこ
とは記載されておらず、2−ハロゲノシクロアルカノン
オキシム類から一段でα、ω−ジシアノ化合物を合成す
る方法については、これまでに全く知られていなかっ
た。
シアノ化合物の収率の向上と工程を簡略することを目的
とした新規な製造法を提供することである。
ロゲノシクロアルカノンオキシム類、ギ酸およびヒドロ
キシルアミンをアンモニア及び/又はアミンの存在下で
反応させることを特徴とするα,ω−ジシアノ化合物の
製造方法によって達成される。
本発明の原料化合物である2−ハロゲノシクロアルカノ
ンオキシム類は、対応するアルケンとニトロシルクロラ
イド等の反応等によって、合成することが出来る。例え
ば、2−クロロシクロドデカジエノンオキシムの製造は
Chim.Ind. (Milan), 49(5), 494(1967)に記載されてい
る。
は、炭素数6〜12の飽和あるいは不飽和の環状炭化水
素からなる2-ハロゲノシクロアルカノンオキシム類が
好ましく、特に12員環の2−ハロゲノシクロドデカノ
ンオキシム類が好ましい。なお、二重結合を少なくとも
1個有する2−ハロゲノシクロアルカノンオキシム類の
場合には、シス体又はトランス体等いかなる構造であっ
ても構わない。これらの異性体は混合して使用しても何
ら問題はない。また、2−ハロゲノシクロアルカノンオ
キシム類は、市販品あるいは合成品をそのまま使用する
ことも、さらに結晶化等により精製したものを使用して
も何ら問題はない。
におけるハロゲンは、フッ素(フルオロ)、塩素(クロ
ロ)、臭素(ブロモ)およびヨウ素(アイオド)であ
り、好ましくは塩素(クロロ)である。具体的には2−
クロロシクロペンタノンオキシム、2−クロロシクロヘ
キサノンオキシム、2−クロロシクロヘキセノンオキシ
ム、2−クロロシクロヘプタノンオキシム、2−クロロ
シクロオクタノンオキシム、2−クロロシクロオクテノ
ンオキシム、2−クロロシクロノナノンオキシム、2−
クロロシクロデカノンオキシム、2−クロロシクロウン
デカノンオキシム、2−クロロシクロドデカノンオキシ
ム、2−クロロシクロドデカジエノンオキシム等があ
る。好ましくは2−ハロゲノシクロドデカジエノンオキ
シム類であり、特に好ましくは、2−ハロゲノ−5,9
−シクロドデカジエノンオキシムである。これらは、単
独でも2種以上を混合して使用しても良い。
く、通常の市販品が使用でき、無水ギ酸あるいは含水ギ
酸を用いることが出来る。好ましくは50重量%以上の
ギ酸である。さらに好ましくは、90重量%以上のギ酸
である。
アルカノンオキシム類に対して、1〜100重量部、好
ましくは2.5〜40重量部である。
体もしくは、その塩として用いることが出来る。塩とし
ては、特に限定されないが、塩酸塩、硫酸塩、りん酸
塩、硝酸塩、しゅう酸塩などの塩が市販されており、こ
れらを用いることが出来る。その使用量は、原料2−ハ
ロゲノシクロアルカノンオキシム類に対して、通常0.
1〜10倍モル、好ましくは0.8〜2倍モルである。
はアミンを含有させることが必要である。アンモニアの
添加方法としては、特に制限はないが、アンモニア水溶
液を使用することもできる。アンモニア水溶液の濃度に
ついては、特に制限はなく、通常の市販品を使用でき
る。また、アンモニアガスを直接反応系に加えることも
できる。さらには、アンモニウム塩を反応系に加えても
よい。アンモニウム塩の具体例としては、炭酸アンモニ
ウム、ギ酸アンモニウム、有機カルボン酸アンモニウム
塩等が挙げられる。
とも1個を炭化水素残基で置換したものであり、好まし
くは、炭素数1〜4個の脂肪族アミンである。具体的に
は、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン
等が挙げられる。
2−ハロゲノシクロアルカノンオキシム類に対して、当
モル以上、好ましくは1〜10倍モル、より好ましくは
1〜5倍モルである。
そのまま使用するが、有機溶媒も使用することができ
る。有機溶媒としては、本反応に不活性な溶媒であれば
特に制限はないが、メタノール、エタノール等の脂肪族
アルコール類、アセトニトリル、プロピオニトリル等の
ニトリル類、塩化メチレン、四塩化炭素等の脂肪族ハロ
ゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン等の
エーテル類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、クロルベンゼン等の芳香族炭
化水素類、酢酸、プロピオン酸などの脂肪族カルボン酸
類等が挙げられる。これらの溶媒は、2−アルコキシシ
クロアルカノンオキシム類に対し、通常0〜100重量
倍、好ましくは0〜50重量倍である。
で行う限り特に限定されないが、通常20〜200℃、
好ましくは40〜110℃で行うことができる。また、
反応圧力は、通常、常圧下で実施されるが、若干の加圧
下で実施してもよい。反応装置も、特に制限はなく通常
の攪拌装置を備えた反応器で実施することができる。
条件によって異なるが、通常0.05〜24時間であ
る。
は、蒸留・結晶化等により分離・精製することができ
る。
る。
0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン
0.2g(1.2mmol)および25%アンモニア水
0.31g(4.6mmol)を75%ギ酸5.0gに
溶解し、30分加熱還流した。反応終了後、ギ酸を減圧
留去し、得られた残査に水を加えトルエンで2回抽出し
た。有機層を水で1回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下で溶媒を留
去し、黄色油状物を得た。得られた油状物をアセトニト
リル溶液とした後、液体クロマトグラフ分析(HPL
C)によって定量分析した。その結果、4,8−ドデカ
ジエンジニトリルが0.35g(1.86mmol 収
率85%)生成していることが判った。油状物である
4,8−ドデカジエンジニトリルの各種機器分析結果
は、以下の通りであった。 (1)質量分析(MS) m/z(EI) 148, 94, 67 m/z(CI)189(MH+) (2)水素核磁気共鳴分析(1H−NMR)1 H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:2.10
〜2.22(4H,m)、2.32〜2.50(8H,
m)、5.35〜5.64(4H,m) (3)赤外分光分析(IR) IR(cm-1):2245(−CN),1449,14
27,972,735 (4)炭素核磁気共鳴分析(13C−NMR)13 C−NMR(200MHz,CDCl3)δ:16.
5、16.6、22.4、26.1、27.4、31.
3、118.7、118.8、125.1、125.
9、131.3、131.7
0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン
0.2g(1.2mmol)および25%アンモニア水
0.17g(2.5mmol)を75%ギ酸2.5gに
溶解し、30分加熱還流した。反応終了後、後処理を実
施例1と同様に行った。HPLCによる定量分析の結
果、4,8−ドデカジエンジニトリルが0.34g
(1.8mmol 収率82%)生成していることが判
った。
0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン
0.2g(1.2mmol)および25%アンモニア水
0.31g(4.6mmol)を75%ギ酸2.5gに
溶解し、外温75℃で6時間加熱還流した。反応終了
後、後処理を実施例1と同様に行った。HPLCによる
定量分析の結果、4,8−ドデカジエンジニトリルが
0.30g(1.6mmol 収率73%)生成してい
ることが判った。
0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン
0.2g(1.2mmol)およびギ酸アンモニウム
0.29g(4.6mmol)を75%ギ酸2.5gに
溶解し、30分加熱還流した。反応終了後、後処理を実
施例1と同様に行った。HPLCによる定量分析の結
果、4,8−ドデカジエンジニトリルが0.33g
(1.8mmol 収率80%)生成していることが判
った。
0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン
0.2g(1.2mmol)およびトリエチルアミン
0.46g(4.6mmol)を75%ギ酸2.5gに
溶解し、30分加熱還流した。反応終了後、後処理を実
施例1と同様に行った。HPLCによる定量分析の結
果、4,8−ドデカジエンジニトリルが0.31g
(1.6mmol 収率73%)生成していることが判
った。
0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン
0.2g(1.2mmol)および25%アンモニア水
0.31g(4.6mmol)を99%ギ酸2.5gに
溶解し、30分加熱還流した。反応終了後、後処理を実
施例1と同様に行った。HPLCによる定量分析の結
果、4,8−ドデカジエンジニトリルが0.29g
(1.56mmol 収率71%)生成していることが
判った。
1.0g(4.4mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン
0.6g(8.8mmol)を99%ギ酸25mlに溶
解し、30分加熱還流した。反応終了後、後処理を実施
例1と同様に行った。HPLCによる定量分析の結果、
4,8−ドデカジエンジニトリルが0.2g(1.1m
mol 収率25%)生成していることが判った。
0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン
0.2g(1.2mmol)および水酸化カルシウム
0.34g(4.6mmol)を75%ギ酸2.5gに
溶解し、30分加熱還流した。反応終了後、後処理を実
施例1と同様に行った。HPLCによる定量分析の結
果、4,8−ドデカジエンジニトリルが0.23g
(1.2mmol 収率55%)生成していることが判
った。
まとめて表1に示した。
の存在下、2−クロロシクロアルカノンオキシム類とギ
酸およびヒドロキシルアミンを反応させることによって
α,ω−ジシアノ化合物を収率よく製造することができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】アンモニア及び/又はアミンの存在下、2
−ハロゲノシクロアルカノンオキシム類、ギ酸およびヒ
ドロキシルアミンを反応させることを特徴とするα,ω
−ジシアノ化合物の製造方法。 - 【請求項2】2−ハロゲノシクロアルカノンオキシム類
が2−ハロゲノシクロドデカノンオキシム類である請求
項1記載のα,ω−ジシアノ化合物の製造方法。
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JP2000274724A JP4239388B2 (ja) | 2000-09-11 | 2000-09-11 | α,ω−ジシアノ化合物の製造方法 |
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US10/363,415 US6689895B2 (en) | 2000-09-11 | 2001-09-10 | 4, 8-dodecadienedinitrile and process for its production |
DE60126298T DE60126298T2 (de) | 2000-09-11 | 2001-09-10 | 4,8-dodecadiendinitril und verfahren zu dessen herstellung |
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