JP3788218B2 - 4,8−ドデカジエンジニトリル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規化合物4,8−ドデカジエンジニトリルに関するものである。この新規化合物は、ナイロン12の原料として有用な1,12−ドデカンジカルボン酸や1,12−ドデカンジアミン等の中間原料である。
【0002】
【従来の技術】
本発明の化合物はこれまで知られておらず、新規化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新規化合物4,8−ドデカジエンジニトリルを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、例えば、2−メトキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムにギ酸およびヒドロキシルアミンを反応させることにより達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の新規化合物4,8−ドデカジエンジニトリルは、例えば、2−アルコキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムとギ酸およびヒドロキシルアミンより製造することができる。
【0006】
新規化合物4,8−ドデカジエンジニトリルは、分離・精製した後、各種機器分析にて化学構造を決定した。
具体的には、
(1)質量分析(MS)
(2)水素核磁気共鳴分析(1H−NMR)
(3)赤外分光分析(IR)
(4)炭素核磁気共鳴分析(13C−NMR)
で決定した。
【0007】
4,8−ドデカジエンジニトリルの製法の具体例として、一例を示すと、2−アルコキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムを原料として、ギ酸とヒドロキシルアミンを反応させることより得られる。
一例として示した2−アルコキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムは、2−ハロゲノシクロアルカノンオキシムとアルコールの反応で製造することができ、特公昭45−19902号公報には、2−アルコキシシクロドデカジエノンオキシムの製造方法が開示されている。
なお、2−メトキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムは、二重結合が2個存在し、そのためいくつかの異性体が存在するが、シス体又はトランス体等いかなる構造であっても構わない。これらの異性体は混合して使用しても何ら問題はない。
また、2−アルコキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムは、市販品あるいは合成品をそのまま使用することも、さらに結晶化等により精製したものを使用しても何ら問題はない。
【0008】
2−アルコキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムのアルコキシ基としては、特に制限はないが、好ましくは炭素原子数1〜4個のアルコキシ基であり、特に好ましくは、メトキシ基である。
【0009】
本発明で使用するギ酸は、特に制限がなく、通常の市販品が使用でき、無水ギ酸あるいは含水ギ酸を用いることが出来る。好ましくは50重量%以上のギ酸である。さらに好ましくは、90重量%以上のギ酸である。
【0010】
ギ酸の使用量は、原料2−アルコキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムに対して、1〜100重量部、好ましくは2.5〜40重量部である。
【0011】
本発明で使用するヒドロキシアミンは、単体もしくは、その塩として用いることが出来る。塩としては、特に限定されないが、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩などの塩が市販されており、これらを用いることが出来る。
その使用量は、2−アルコキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシムに対して、通常0.1〜10倍モル、好ましくは0.8〜2倍モルである。
【0012】
本発明での反応溶媒は、通常はギ酸溶液をそのまま使用するが、有機溶媒も使用することができる。有機溶媒としては、本反応に不活性な溶媒であれば特に制限はないが、メタノール、エタノール等の脂肪族アルコール類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、塩化メチレン、四塩化炭素等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、酢酸、プロピオン酸などの脂肪族カルボン酸類等が挙げられる。これら溶媒の使用量は、2−アルコキシシクロアルカノンオキシム類に対し、通常0〜100重量倍、好ましくは0〜50重量倍である。
【0013】
反応温度は、使用する反応溶媒の沸点以下で行う限り特に限定されないが、通常20〜200℃、好ましくは40〜110℃で行うことができる。
また、反応圧力は、通常、常圧下で実施されるが、若干の加圧下で実施してもよい。
反応装置も、特に制限はなく通常の攪拌装置を備えた反応器で実施することができる。
【0014】
その反応時間は、前記濃度、温度等の反応条件によって変化するが、通常0.05〜24時間である。
【0015】
本発明で得られた新規化合物4,8−ドデカジエンジニトリルは、蒸留・結晶化等により分離・精製することができる。
【0016】
本発明で得られた新規化合物4,8−ドデカジエンジニトリルは、公知の技術により二重結合を水添したのち、加水分解して1,12−ドデカンジカルボン酸にすることもできるし、二重結合および2個のシアノ基を水添して1,12−ドデカンジアミンとすることもできる。
これらのジカルボン酸およびジアミンはナイロン12の原料となるばかりでなく、ジカルボン酸はポリエステルの原料にも使用される。
【0017】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1
2−メトキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシム0.6g(2.7mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン0.59g(8.5mmol)を99重量%ギ酸50mlに溶解し、30分加熱還流した。
反応終了後、ギ酸を減圧留去し、得られた残査に水を加えトルエンで2回抽出した。有機層を2N水酸化ナトリウムで2回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下で溶媒を留去し、残査をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、トルエン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、無色油状物である4,8−ドデカジエンジニトリル0.41g(2.2mmol)を得た。収率は81モル%であった。
無色油状物である4,8−ドデカジエンジニトリルの各種機器分析結果は、以下の通りであった。
(1)質量分析(MS)
m/z(EI) 148, 94, 67
m/z(CI)189(MH+
(2)水素核磁気共鳴分析(1H−NMR)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:2.10〜2.22(4H,m)、2.32〜2.50(8H,m)、5.35〜5.64(4H,m)
(3)赤外分光分析(IR)
IR(cm-1):2245(−CN)、1449、1427、972、735
(4)炭素核磁気共鳴分析(13C−NMR)
13C−NMR(200MHz、CDCl3)δ:16.5、16.6、22.4、26.1、27.4、31.3、118.7、118.8、125.1、125.9、131.3、131.7
【0018】
実施例2
2−メトキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシム0.3g(1.4mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン0.2g(2.9mmol)を99重量%ギ酸25mlに溶解し、30分加熱還流した。
反応終了後、ギ酸を減圧留去し、得られた残査に水を加えトルエンで2回抽出した。有機層を飽和重曹水で2回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下で溶媒を留去し、黄色油状物を得た。得られた油状物をアセトニトリル溶液とした後、液体クロマトグラフ分析(HPLC)によって定量分析した。その結果、4,8−ドデカジエンジニトリルが0.24g(1.3mmol 収率93モル%)含まれていることが判った。
【0019】
実施例3
2−メトキシ−5,9−シクロドデカジエノンオキシム0.5g(2.2mmol)、硫酸ヒドロキシルアミン0.2g(1.2mmol)を90重量%ギ酸10mlに溶解し、30分加熱還流した。
反応終了後、ギ酸を減圧留去し、得られた残査に水を加えジエチルエーテルで2回抽出した。有機層を飽和重曹水で2回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下で溶媒を留去し、黄色油状物を得た。得られた油状物をアセトニトリル溶液とした後、HPLCによって定量分析した。その結果、4,8−ドデカジエンジニトリルが0.36g(1.9mmol 収率86モル%)生成していることが判った。
【0020】
【発明の効果】
本発明により、新規化合物4,8−ドデカジエンジニトリルを提供できる。
この新規化合物は、ナイロン12の原料として有用な1,12−ドデカンジカルボン酸や1,12−ドデカンジアミン等の中間原料である。
【図面の簡単な説明】
【図1】4,8−ドデカジエンジニトリルの質量分析結果
上段;4,8−ドデカジエンジニトリルのEI−MS測定結果
下段;4,8−ドデカジエンジニトリルのCI−MS測定結果
【図2】4,8−ドデカジエンジニトリルの水素核磁気共鳴分析結果
【図3】4,8−ドデカジエンジニトリルの赤外分光分析結果
【図4】4,8−ドデカジエンジニトリルの炭素核磁気共鳴分析結果

Claims (1)

  1. 次式(1)に示した4,8−ドデカジエンジニトリル。
    Figure 0003788218
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