JP2002080339A - カジメ抽出物を含有する美白化粧料 - Google Patents
カジメ抽出物を含有する美白化粧料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 強い美白効果と、高い安全性を有するかじめ
抽出物を含む美白化粧料を提供することである。 【解決手段】 乾燥及び粉砕されたかじめに抽出溶媒を
添加し、沈積して抽出溶液を得た後、これを減圧蒸留し
て得られたかじめ抽出物を含有する美白化粧料を提供す
る。
抽出物を含む美白化粧料を提供することである。 【解決手段】 乾燥及び粉砕されたかじめに抽出溶媒を
添加し、沈積して抽出溶液を得た後、これを減圧蒸留し
て得られたかじめ抽出物を含有する美白化粧料を提供す
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、カジメ（Ecklonia
cava）抽出物を含有する美白化粧料に関するもので、
更に詳しくは、乾燥及び粉砕されたカジメに抽出溶媒を
添加し、これを沈積して抽出溶液を得た後、この抽出溶
液を減圧蒸留して得られるカジメ抽出物を含有する美白
化粧料に関する。
cava）抽出物を含有する美白化粧料に関するもので、
更に詳しくは、乾燥及び粉砕されたカジメに抽出溶媒を
添加し、これを沈積して抽出溶液を得た後、この抽出溶
液を減圧蒸留して得られるカジメ抽出物を含有する美白
化粧料に関する。
【０００２】
【従来の技術】人の皮膚が黒ずむ原因には種々の要因が
考えられるが、主な原因は紫外線の影響であることが一
般的である。皮膚が紫外線にさらされると、皮膚細胞の
一種であるメラノサイト（Melanocyte）内にメラニン
（Melanin）が合成され、このメラニン（黒色色素）に
よって皮膚の表皮に黒ずみが生じる。ここでメラニンの
生成過程は、チロシナーゼ（Tyrosinase）という酵素が
細胞内のチロシン（Tyrosine）に作用することによりド
パキノン（DOPAquinone）を生成し、このドパキノンの
自発的反応と一連の酵素反応を経て共重合体であるメラ
ニンを生成するものである。
考えられるが、主な原因は紫外線の影響であることが一
般的である。皮膚が紫外線にさらされると、皮膚細胞の
一種であるメラノサイト（Melanocyte）内にメラニン
（Melanin）が合成され、このメラニン（黒色色素）に
よって皮膚の表皮に黒ずみが生じる。ここでメラニンの
生成過程は、チロシナーゼ（Tyrosinase）という酵素が
細胞内のチロシン（Tyrosine）に作用することによりド
パキノン（DOPAquinone）を生成し、このドパキノンの
自発的反応と一連の酵素反応を経て共重合体であるメラ
ニンを生成するものである。
【０００３】皮膚の黒ずみを防ぐためには、メラニン生
成過程中の一部の反応を阻害しメラニンの生成を抑制・
減少させるのが最も簡単かつ一般的である。
成過程中の一部の反応を阻害しメラニンの生成を抑制・
減少させるのが最も簡単かつ一般的である。
【０００４】そため従来はアスコルビン酸（Ascorbic a
cid）、麹酸（Kojic acid）、アルブチン（Arbutin）、
ヒドロキノン（Hydroquinone）及び桑白皮抽出物など、
各種の植物抽出物が用いられてきた。これら植物抽出物
のうち、麹酸はチロシナーゼの活性部位に存在する銅イ
オンをキレートし、酵素活動を阻害する優れた特性を有
する反面、安定性に乏しくこれを化粧料に配合して使用
するには問題があった。一方、ヒドロキノンは皮膚に対
する刺激性が高いため、安全性の問題で現在化粧料とし
て使用できず、国内（韓国）及び諸外国において化粧料
の原料として使用が禁止されているのが実状である。ア
スコルビン酸の場合は、物質自体の安定性に欠けること
に加えて美白効果も乏しいため、美白剤として優れたも
のではなかった。その他の植物抽出物も美白効果を有す
るものの、大部分の植物抽出物が高濃度でのみ比較的に
高いチロシナーゼ活性阻害効果を発揮し、低濃度では阻
害効果が殆ど発揮しないため、これらの植物抽出物を使
用した化粧料は製造コストの面からも商業ベースにのる
ものではなかった。
cid）、麹酸（Kojic acid）、アルブチン（Arbutin）、
ヒドロキノン（Hydroquinone）及び桑白皮抽出物など、
各種の植物抽出物が用いられてきた。これら植物抽出物
のうち、麹酸はチロシナーゼの活性部位に存在する銅イ
オンをキレートし、酵素活動を阻害する優れた特性を有
する反面、安定性に乏しくこれを化粧料に配合して使用
するには問題があった。一方、ヒドロキノンは皮膚に対
する刺激性が高いため、安全性の問題で現在化粧料とし
て使用できず、国内（韓国）及び諸外国において化粧料
の原料として使用が禁止されているのが実状である。ア
スコルビン酸の場合は、物質自体の安定性に欠けること
に加えて美白効果も乏しいため、美白剤として優れたも
のではなかった。その他の植物抽出物も美白効果を有す
るものの、大部分の植物抽出物が高濃度でのみ比較的に
高いチロシナーゼ活性阻害効果を発揮し、低濃度では阻
害効果が殆ど発揮しないため、これらの植物抽出物を使
用した化粧料は製造コストの面からも商業ベースにのる
ものではなかった。
【０００５】このため、既知の美白物質の問題点を克服
した美白物質、すなわち美白効果と、高い安定性および
安全性を有する新たな美白物質の開発が切望されてい
た。
した美白物質、すなわち美白効果と、高い安定性および
安全性を有する新たな美白物質の開発が切望されてい
た。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者は広範囲な
研究を行い、カジメ抽出物が非常に優れたチロシナーゼ
活性阻害効果を発揮することを発見した。この発見に基
づきカジメ抽出物を美白化粧料として使用した結果、カ
ジメ抽出物を使用した美白化粧料が高い安定性・安全性
と優れた美白効果を示すことを確認し、本発明を完成す
るに至ったものである。
研究を行い、カジメ抽出物が非常に優れたチロシナーゼ
活性阻害効果を発揮することを発見した。この発見に基
づきカジメ抽出物を美白化粧料として使用した結果、カ
ジメ抽出物を使用した美白化粧料が高い安定性・安全性
と優れた美白効果を示すことを確認し、本発明を完成す
るに至ったものである。
【０００７】すなわち本発明の目的は、優れた美白効果
と、高い安定性および安全性を有するカジメ抽出物を含
む美白化粧料を提供することにある。
と、高い安定性および安全性を有するカジメ抽出物を含
む美白化粧料を提供することにある。
【０００８】ここでカジメ（Ecklonia cava）とは春に
成熟する多年生海藻類で、韓国の南海岸及び済州道近海
及び日本に広く分布し、１ｍ以上にまで成長することも
ある。カジメの幹は円柱状であり、中央部が多少太く、
幼少期の中央部は多室質であるが、後に多少中空とな
る。また、幹の皮層下には環状に粘液管が一層配列され
ている。幹の上部は次第に扁平になり、幹の両方からは
羽状葉が生じ、この羽状葉にも互生した羽状の小葉片が
生じる。中央葉は、３〜５ｍｍの厚みがあり、葉の表面
にしわはなく、皮に似た感触をもつ。色は褐色である
が、乾燥すると黒色に変化する。漸深帯の深い所に生育
し、幼体は春に生じ、一年目は幹５〜１０ｃｍ、直径５
ｍｍ、中央葉の長さが２０〜３０ｃｍ、幅が４ｃｍ程度
にまで成長する。二年目の秋から冬の間、中央葉に形成
された胞子嚢から胞子を放出する。その後中央の葉は消
失し、幹のみが残る。しかしながら間もなく幹の先端で
元々旧葉の場所にあった中央葉は、新たな中央葉に変わ
る。従って、カジメが十分成長するためには、２、３年
の期間を要する。
成熟する多年生海藻類で、韓国の南海岸及び済州道近海
及び日本に広く分布し、１ｍ以上にまで成長することも
ある。カジメの幹は円柱状であり、中央部が多少太く、
幼少期の中央部は多室質であるが、後に多少中空とな
る。また、幹の皮層下には環状に粘液管が一層配列され
ている。幹の上部は次第に扁平になり、幹の両方からは
羽状葉が生じ、この羽状葉にも互生した羽状の小葉片が
生じる。中央葉は、３〜５ｍｍの厚みがあり、葉の表面
にしわはなく、皮に似た感触をもつ。色は褐色である
が、乾燥すると黒色に変化する。漸深帯の深い所に生育
し、幼体は春に生じ、一年目は幹５〜１０ｃｍ、直径５
ｍｍ、中央葉の長さが２０〜３０ｃｍ、幅が４ｃｍ程度
にまで成長する。二年目の秋から冬の間、中央葉に形成
された胞子嚢から胞子を放出する。その後中央の葉は消
失し、幹のみが残る。しかしながら間もなく幹の先端で
元々旧葉の場所にあった中央葉は、新たな中央葉に変わ
る。従って、カジメが十分成長するためには、２、３年
の期間を要する。
【０００９】
【課題を解決するための手段】以下に本発明をより具体
的に説明する。
的に説明する。
【００１０】本発明で使用されるカジメ抽出物は、チロ
シナーゼ活性阻害効果に優れているため、主に美白化粧
料としての使用に適している。
シナーゼ活性阻害効果に優れているため、主に美白化粧
料としての使用に適している。
【００１１】本発明のカジメ抽出物は、以下の方法によ
って得ることができる。
って得ることができる。
【００１２】まず、済州道近海で採取したカジメの全体
を純水で洗浄しこれを陰干しした後、粉砕する。粉砕し
たカジメに抽出溶媒を加え、有効性分を抽出する。抽出
溶媒には、水、メタノール、エタノール、ブタノール、
エチルアセテート、アセトニトリル、アセトン、１,３
−ブチレングリコール、これらの水溶液、及びこれらか
の混合液からなるグループから選択し使用することが好
ましい。抽出溶媒は、粉砕したカジメの乾燥重量に対し
て１〜１５倍、好ましくは５〜１０倍の量を使用する。
また、収得率を高めるために抽出過程を２回以上繰り返
して実施することができ、この際、繰り返し段階ごとに
異なる抽出溶媒を使用してもよい。
を純水で洗浄しこれを陰干しした後、粉砕する。粉砕し
たカジメに抽出溶媒を加え、有効性分を抽出する。抽出
溶媒には、水、メタノール、エタノール、ブタノール、
エチルアセテート、アセトニトリル、アセトン、１,３
−ブチレングリコール、これらの水溶液、及びこれらか
の混合液からなるグループから選択し使用することが好
ましい。抽出溶媒は、粉砕したカジメの乾燥重量に対し
て１〜１５倍、好ましくは５〜１０倍の量を使用する。
また、収得率を高めるために抽出過程を２回以上繰り返
して実施することができ、この際、繰り返し段階ごとに
異なる抽出溶媒を使用してもよい。
【００１３】抽出に際しては好ましくは沈積が使用され
るが、その他に攪拌などの他の公知方法を使用すること
も可能である。ここで沈積の条件は、１０〜５０℃下で
１時間乃至１５日間であるが、好ましくは１５〜３５℃
下で１２乃至２４時間である。この方法により得られた
抽出溶液を冷却コンデンサーがついた蒸留装置を用いて
減圧濃縮し、本発明に使用されるカジメ抽出物を得る。
るが、その他に攪拌などの他の公知方法を使用すること
も可能である。ここで沈積の条件は、１０〜５０℃下で
１時間乃至１５日間であるが、好ましくは１５〜３５℃
下で１２乃至２４時間である。この方法により得られた
抽出溶液を冷却コンデンサーがついた蒸留装置を用いて
減圧濃縮し、本発明に使用されるカジメ抽出物を得る。
【００１４】抽出された物質内に含有される残査及び溶
媒を除去するために、例えば遠心分離機や回転蒸発濃縮
機のような分離、濃縮手段が用いられる。これらの過程
を経て得られた抽出物は直接多様な応用分野に使用する
ことができる。これらの方法によれば別途精製等の追加
工程を必要としないため、経済性にも優れている。
媒を除去するために、例えば遠心分離機や回転蒸発濃縮
機のような分離、濃縮手段が用いられる。これらの過程
を経て得られた抽出物は直接多様な応用分野に使用する
ことができる。これらの方法によれば別途精製等の追加
工程を必要としないため、経済性にも優れている。
【００１５】これまでカジメは多様な用途に用いられて
きたが、その抽出物を美白物質として使用した例はなか
った。本発明はカジメ抽出物を美白化粧料へ応用し、そ
の結果カジメ抽出物を含有する美白化粧料は、美白効
果、及び安定性・安全性に優れていることが確認され
た。
きたが、その抽出物を美白物質として使用した例はなか
った。本発明はカジメ抽出物を美白化粧料へ応用し、そ
の結果カジメ抽出物を含有する美白化粧料は、美白効
果、及び安定性・安全性に優れていることが確認され
た。
【００１６】なお、本発明のカジメ抽出物を含有する美
白化粧料としては、基礎製品化粧料（化粧水、クリー
ム、エッセンス、クレンジングフォーム、クレンジング
ウォーター、パック、ボディーオイル）、色調製品化粧
料（ファウンデーション、口紅、マスカラ、メークアッ
プベース）、頭髪製品化粧料（シャンプー、リンス、ヘ
アコンディショナー、ヘアゲル）などがあり、これらの
美白化粧料は、後述の処方例の組成で通常の化粧料製造
方法により製造できる。
白化粧料としては、基礎製品化粧料（化粧水、クリー
ム、エッセンス、クレンジングフォーム、クレンジング
ウォーター、パック、ボディーオイル）、色調製品化粧
料（ファウンデーション、口紅、マスカラ、メークアッ
プベース）、頭髪製品化粧料（シャンプー、リンス、ヘ
アコンディショナー、ヘアゲル）などがあり、これらの
美白化粧料は、後述の処方例の組成で通常の化粧料製造
方法により製造できる。
【００１７】また本発明の美白化粧料は、前記カジメ抽
出物を０.００１〜５重量％、好ましくは０.００５〜１
重量％含有する。カジメ抽出物の濃度が０.００１重量
％未満である場合には、美白効果が期待できない一方、
５重量％を超えると、製造コストの面から経済性に欠け
るからである。
出物を０.００１〜５重量％、好ましくは０.００５〜１
重量％含有する。カジメ抽出物の濃度が０.００１重量
％未満である場合には、美白効果が期待できない一方、
５重量％を超えると、製造コストの面から経済性に欠け
るからである。
【００１８】
【発明の実施の形態】以下、実施例、実験例、比較例及
び処方例を通じて本発明を更に具体的に調べてみるが、
これに本発明の範疇が限定されるものではない。
び処方例を通じて本発明を更に具体的に調べてみるが、
これに本発明の範疇が限定されるものではない。
【００１９】［実施例１］精製水で洗浄し乾燥させた後
に２〜３ ｃｍの粒子に粉砕したカジメ試料片１ｋｇを
水９リットルに入れ、１５〜２５℃下で１２〜２４時間
かけて抽出を行いこれをワットマン５番濾過紙で濾過し
た。濾過した抽出液を、冷却コンデンサーがついた蒸留
装置(Buichi、スイス)を用いて３０〜４０℃下で減圧濃
縮し、乾燥したカジメ抽出物を３８７ ｇ（乾燥重量）
得た。
に２〜３ ｃｍの粒子に粉砕したカジメ試料片１ｋｇを
水９リットルに入れ、１５〜２５℃下で１２〜２４時間
かけて抽出を行いこれをワットマン５番濾過紙で濾過し
た。濾過した抽出液を、冷却コンデンサーがついた蒸留
装置(Buichi、スイス)を用いて３０〜４０℃下で減圧濃
縮し、乾燥したカジメ抽出物を３８７ ｇ（乾燥重量）
得た。
【００２０】［実施例２〜１５］それぞれ下記［表１］
に記載した抽出溶媒を使用したことを除いては、実施例
１と同様な方法で抽出・濃縮を行い、カジメ抽出物を得
た。下記［表１］に様々な抽出溶媒を使用した場合のカ
ジメ抽出物の乾燥重量を示す。
に記載した抽出溶媒を使用したことを除いては、実施例
１と同様な方法で抽出・濃縮を行い、カジメ抽出物を得
た。下記［表１］に様々な抽出溶媒を使用した場合のカ
ジメ抽出物の乾燥重量を示す。
【表１】
【００２１】［実験例１］ 《本発明によるカジメ抽出物のチロシナーゼ活性阻害効
果の測定》チロシナーゼは茸から分離及び精製されたも
ので、シグマ社（Sigma、米国）製を購入し、使用し
た。基質であるチロシン（tyrosin）を０.０５Ｍ 燐酸
ナトリウム緩衝溶液（ｐＨ６.８）に溶解し、０.１ｍｇ
/ｍｌの濃度で使用した。
果の測定》チロシナーゼは茸から分離及び精製されたも
ので、シグマ社（Sigma、米国）製を購入し、使用し
た。基質であるチロシン（tyrosin）を０.０５Ｍ 燐酸
ナトリウム緩衝溶液（ｐＨ６.８）に溶解し、０.１ｍｇ
/ｍｌの濃度で使用した。
【００２２】実施例１〜１５で得た乾燥したカジメ抽出
物を、それぞれ１,３−ブチレングリコール水溶液に高
濃度で溶解させた後、更に燐酸ナトリウム緩衝溶液にそ
れぞれ３０、６０、１５０、及び３００μｇ/ｍｌの濃
度で希薄し、抽出物の試料液とした。前記チロシン溶液
０.５ｍｌを試験管に入れ、ここに抽出物の試料液０.５
ｍｌを加えた後、３７℃の恒温槽で１０分間放置した。
その後、２５０Ｕ/ｍｌのチロシナーゼ溶液０.５ｍｌを
入れ、更に３７℃で１０分間反応させた。対照群の場
合、前記各抽出物の試料液の代わりに緩衝溶液を０.５
ｍｌ入れ、同様な反応を行った。反応終了後、前記試験
管を氷上に置き急冷し、酵素反応を完全に中止させて、
分光光度計（Spectrophotometer）で波長４７５ｎｍに
おける吸光度を測定した。
物を、それぞれ１,３−ブチレングリコール水溶液に高
濃度で溶解させた後、更に燐酸ナトリウム緩衝溶液にそ
れぞれ３０、６０、１５０、及び３００μｇ/ｍｌの濃
度で希薄し、抽出物の試料液とした。前記チロシン溶液
０.５ｍｌを試験管に入れ、ここに抽出物の試料液０.５
ｍｌを加えた後、３７℃の恒温槽で１０分間放置した。
その後、２５０Ｕ/ｍｌのチロシナーゼ溶液０.５ｍｌを
入れ、更に３７℃で１０分間反応させた。対照群の場
合、前記各抽出物の試料液の代わりに緩衝溶液を０.５
ｍｌ入れ、同様な反応を行った。反応終了後、前記試験
管を氷上に置き急冷し、酵素反応を完全に中止させて、
分光光度計（Spectrophotometer）で波長４７５ｎｍに
おける吸光度を測定した。
【００２３】前記抽出物のチロシナーゼ活性阻害効果
を、下記［数１］式で求め、その結果を下記［表２］に
示した。
を、下記［数１］式で求め、その結果を下記［表２］に
示した。
【数１】
【表２】 ［表２］に示す通り、カジメ抽出物は、高いチロシナー
ゼ活性阻害効果を表すことが確認できた。
ゼ活性阻害効果を表すことが確認できた。
【００２４】［比較例１］ 〈カジメ抽出物と既存の美白物質とのチロシナーゼ阻害
効果の比較〉カジメ抽出物及び既存の美白物質のチロシ
ナーゼ活性阻害効果を、実験例１と同様な方法でそれぞ
れ測定し、ＩＣ50値で結果を比較した。その結果を、下
記［表３］に示す。ここで、ＩＣ50値はチロシナーゼ活
性を５０％抑制するために必要な試料の濃度をいう。本
発明で使用するカジメ抽出物との活性比較のための植物
抽出物としては、実施例１と同様な方法で得た桑白皮
（比較例１）、甘草（比較例２）、及び五味子（比較例
３）の抽出物を使用し、既存の化学物質としてはアルブ
チン（Arbutin：比較例４）、麹酸（Kojic acid：比較
例５）、及びアスコルビン酸（Ascorbic acid：比較例
６）を使用した。
効果の比較〉カジメ抽出物及び既存の美白物質のチロシ
ナーゼ活性阻害効果を、実験例１と同様な方法でそれぞ
れ測定し、ＩＣ50値で結果を比較した。その結果を、下
記［表３］に示す。ここで、ＩＣ50値はチロシナーゼ活
性を５０％抑制するために必要な試料の濃度をいう。本
発明で使用するカジメ抽出物との活性比較のための植物
抽出物としては、実施例１と同様な方法で得た桑白皮
（比較例１）、甘草（比較例２）、及び五味子（比較例
３）の抽出物を使用し、既存の化学物質としてはアルブ
チン（Arbutin：比較例４）、麹酸（Kojic acid：比較
例５）、及びアスコルビン酸（Ascorbic acid：比較例
６）を使用した。
【表３】 ［表３］に示す通り、本発明で使用されるカジメ抽出物
は粗抽出物（crude extract）であるにも拘わらず、既
存の美白物質より非常に高いチロシナーゼ活性阻害効果
を表すことが確認できた。
は粗抽出物（crude extract）であるにも拘わらず、既
存の美白物質より非常に高いチロシナーゼ活性阻害効果
を表すことが確認できた。
【００２５】［実験例２］ 《カジメ抽出物のメラニン生成抑制効果》メラノサイト
としてはマウス由来のＢ-１６メラノーマ（ATCC CRL 63
23）細胞株を使用した。
としてはマウス由来のＢ-１６メラノーマ（ATCC CRL 63
23）細胞株を使用した。
【００２６】５０ｍｌＴ-フラスコ上で、ブドウ糖４.５
ｇ/リットル、１０％血清、１％抗生剤が含有されたＤ
ＭＥＭ培地に、前記メラノーマ細胞を接種した後、５％
ＣＯ2、３７℃の条件下で２４時間培養した。培養終了
後、０.０２％ＥＤＴＡと０.０５％トリプシンを含有し
た燐酸緩衝溶液（ＰＢＳ）１ｍｌを添加して細胞を分離
し、５０ｍｌＴ-フラスコで前記と同一な培地に接種
し、４８時間培養した。細胞数が４.８８×１０6に達し
た後に、ＤＭＥＭ培地に希釈したカジメ抽出物をそれぞ
れ５０、１００、１５０、及び２００μｇ/ｍｌの濃度
で添加し、５％ＣＯ2、３７℃の状況下で３日間培養し
た。培養後、培養培地を全て除去し、前記と同様な方法
で細胞を分離した後、５分間遠心分離して細胞のみを集
めた。集めた細胞に５％トリクロロアセテート（ＴＣ
Ａ）で処理し、攪拌して遠心分離した後、沈殿したメラ
ニンを燐酸緩衝溶液で洗浄した。この沈殿したメラニン
を１ＮＮａＯＨを用いて溶解した後、４７５ｎｍでの吸
光度を測定した。メラニン濃度は合成メラニン（ＳＩＧ
ＭＡ Ｃｏ., 米国）の標準濃度曲線を基準に決定し、そ
の結果を下記［表４］に示した。
ｇ/リットル、１０％血清、１％抗生剤が含有されたＤ
ＭＥＭ培地に、前記メラノーマ細胞を接種した後、５％
ＣＯ2、３７℃の条件下で２４時間培養した。培養終了
後、０.０２％ＥＤＴＡと０.０５％トリプシンを含有し
た燐酸緩衝溶液（ＰＢＳ）１ｍｌを添加して細胞を分離
し、５０ｍｌＴ-フラスコで前記と同一な培地に接種
し、４８時間培養した。細胞数が４.８８×１０6に達し
た後に、ＤＭＥＭ培地に希釈したカジメ抽出物をそれぞ
れ５０、１００、１５０、及び２００μｇ/ｍｌの濃度
で添加し、５％ＣＯ2、３７℃の状況下で３日間培養し
た。培養後、培養培地を全て除去し、前記と同様な方法
で細胞を分離した後、５分間遠心分離して細胞のみを集
めた。集めた細胞に５％トリクロロアセテート（ＴＣ
Ａ）で処理し、攪拌して遠心分離した後、沈殿したメラ
ニンを燐酸緩衝溶液で洗浄した。この沈殿したメラニン
を１ＮＮａＯＨを用いて溶解した後、４７５ｎｍでの吸
光度を測定した。メラニン濃度は合成メラニン（ＳＩＧ
ＭＡ Ｃｏ., 米国）の標準濃度曲線を基準に決定し、そ
の結果を下記［表４］に示した。
【表４】 ［表４］に示す通り、本発明のカジメ抽出物は、非常に
強力なメラニン生成抑制効果を表すことが確認できた。
強力なメラニン生成抑制効果を表すことが確認できた。
【００２７】〔処方例１〕カジメ抽出物を含有した化粧
料のうち、柔軟化粧水の処方例を下記［表５］に示す。
料のうち、柔軟化粧水の処方例を下記［表５］に示す。
【表５】
【００２８】〔処方例２〕カジメ抽出物を含有した化粧
料のうち、ミルクローションの処方例を下記［表６］に
示す。
料のうち、ミルクローションの処方例を下記［表６］に
示す。
【表６】
【００２９】〔処方例３〕カジメ抽出物を含有した化粧
料のうち、栄養クリームの処方例を下記［表７］に示
す。
料のうち、栄養クリームの処方例を下記［表７］に示
す。
【表７】
【００３０】〔処方例４〕カジメ抽出物を含有した化粧
料のうち、エッセンスの処方例を下記［表８］に示す。
料のうち、エッセンスの処方例を下記［表８］に示す。
【表８】
【００３１】〔処方例５〕カジメ抽出物を含有した化粧
料のうち、マッサージクリームの処方例を下記［表９］
に示す。
料のうち、マッサージクリームの処方例を下記［表９］
に示す。
【表９】
【００３２】〔処方例６〕カジメ抽出物を含有した化粧
料のうち、パック処方例を下記［表１０］に示す。
料のうち、パック処方例を下記［表１０］に示す。
【表１０】
【００３３】［実験例３］ 《本発明化粧料の美白効能の評価》本発明のカジメ抽出
物化粧料の美白効果を臨床試験を通じて評価した。４０
名の２０〜３５才の女性をランダムに２群に分け、カジ
メ抽出物０.１重量％を含有する処方例３の栄養クリー
ムと、処方例３においてカジメ抽出物のみを除外した成
分のみから製造された栄養クリームの適当量をそれぞれ
毎朝、毎夕２回ずつ腕の上膊部に１ケ月間塗るように指
導した。色彩計（Colorimeter）を用いて試験前と試験
後の皮膚明るさの変化を測定し、その結果を下記［表１
１］に示した。
物化粧料の美白効果を臨床試験を通じて評価した。４０
名の２０〜３５才の女性をランダムに２群に分け、カジ
メ抽出物０.１重量％を含有する処方例３の栄養クリー
ムと、処方例３においてカジメ抽出物のみを除外した成
分のみから製造された栄養クリームの適当量をそれぞれ
毎朝、毎夕２回ずつ腕の上膊部に１ケ月間塗るように指
導した。色彩計（Colorimeter）を用いて試験前と試験
後の皮膚明るさの変化を測定し、その結果を下記［表１
１］に示した。
【表１１】
【００３４】結果的に、カジメ抽出物は、明確な美白効
果を表すことが確認できた。
果を表すことが確認できた。
【００３５】
【発明の効果】上記実施例から分かるように、本発明の
カジメ抽出物を含有する美白化粧料は、優れたチロシナ
ーゼ活性阻害効果を表すため、美白に非常に効果的であ
る。
カジメ抽出物を含有する美白化粧料は、優れたチロシナ
ーゼ活性阻害効果を表すため、美白に非常に効果的であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｋ 7/00 Ａ６１Ｋ 7/00 Ｘ (71)出願人 501120432 Ｖｅｎｔｒｅｅ Ｂｕｉｌｄｉｎｇ ５ Ｆ， Ｎｏｎｈｙｕｎ−ｄｏｎｇ 277− 21， Ｇａｎｇｎａｍ−ｋｕ， Ｓｅｏｕ ｌ， Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｋｏｒｅ ａ (72)発明者 チェ ビョン−ウク 大韓民国 デジョン ユソン−ク ジョン ミン−ドン チェングナレ アパート 109−1505 (72)発明者 ユ キェン−シク 大韓民国 デジョン ユソン−ク ソンガ ン−ドン ８−２ チェンソル アパート 310−304 (72)発明者 シン ヒョン−チョル 大韓民国 デジョン ユソン−ク シンソ ン−ドン ハンウル アパート 108−101 (72)発明者 カン キ−ジョン 大韓民国 デジョン ジュン−ク ブサ− ドン 415−１ (72)発明者 キム ジョン−ハ 大韓民国 ソウル ソチョ−ク バンベボ ン−ドン サンホ アパート ５−702 (72)発明者 ジョン ヘ−ヨン 大韓民国 チュンチョンブクド グオイサ ンクン チルソンミョン ガルウップリ 131 Ｆターム(参考） 4C083 AA111 AA112 AA122 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC212 AC242 AC352 AC422 AC432 AC442 AC532 AC542 AC642 AC682 AD042 AD092 AD112 AD152 AD282 AD332 AD352 AD662 CC02 CC03 CC04 CC05 CC07 CC22 DD22 DD23 DD27 DD31 EE16 FF01
Claims (5)
- 【請求項１】 カジメ（Ecklonia cava）抽出物を含有
する美白化粧料。 - 【請求項２】 前記カジメ抽出物は、乾燥及び粉砕され
たカジメに、該カジメの乾燥重量に対して１〜１５倍の
抽出溶媒を添加し、１０〜５０℃下で１時間乃至１５日
間沈積または攪拌して抽出溶液を得た後、これを減圧蒸
留して得られることを特徴とする請求項１に記載のカジ
メ抽出物を含有する美白化粧料。 - 【請求項３】 前記抽出溶媒は、水、メタノール、エタ
ノール、ブタノール、エチルアセテート、アセトニトリ
ル、アセトン、１,３−ブチレングリコール、これらの
水溶液、及びこれらの混合液からなるグループから選択
されることを特徴とする請求項２に記載のカジメ抽出物
を含有する美白化粧料。 - 【請求項４】 前記カジメ抽出物は、化粧料の乾燥重量
に対して０.００１〜５重量％で含有されることを特徴
とする請求項１に記載のカジメ抽出物を含有する美白化
粧料。 - 【請求項５】 前記カジメ抽出物は、化粧料の乾燥重量
に対して０.００１〜１重量％で含有されることを特徴
とする請求項４に記載のカジメ抽出物を含有する美白化
粧料。
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| JP2019006745A (ja) * | 2017-06-28 | 2019-01-17 | 日本メナード化粧品株式会社 | メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法 |
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| KR101016761B1 (ko) * | 2009-02-26 | 2011-02-25 | 부경대학교 산학협력단 | 피부 미백활성을 갖는 감태 추출물 |
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| CN103338780A (zh) * | 2010-12-20 | 2013-10-02 | 韩国食品研究院 | 含有腔昆布提取物和黑昆布提取物的用于正向变构调节gabaa-苯二氮杂*受体的组合物和用于产生镇静催眠效果的组合物 |
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| CN113116778B (zh) * | 2021-04-16 | 2022-03-08 | 广州中草世家化妆品有限公司 | 一种人参提取液及其制备方法及其应用 |
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|---|---|---|---|---|
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| US5649567A (en) * | 1995-06-12 | 1997-07-22 | Itt Fluid Technology Corporation | Sealing arrangement, for use with, and in combination with, a steam and fuel oil control and furge valve, and a valve seat therefor |
| KR0155426B1 (ko) * | 1995-12-11 | 1998-11-16 | 곽성학 | 다시마 분말이 첨가된 화장비누 |
| JP3961129B2 (ja) * | 1998-10-05 | 2007-08-22 | 花王株式会社 | 海藻抽出物の精製方法 |
-
2000
- 2000-08-23 KR KR1020000048933A patent/KR100359996B1/ko active IP Right Grant
-
2001
- 2001-03-26 JP JP2001087086A patent/JP2002080339A/ja active Pending
- 2001-06-28 US US09/895,516 patent/US20020044915A1/en not_active Abandoned
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| KR101541289B1 (ko) | 2015-04-13 | 2015-08-03 | 주식회사 코스메카코리아 | 해마, 감태 및 우뭇가사리 추출물을 함유하는 항노화 화장료 조성물 |
| JP2019006745A (ja) * | 2017-06-28 | 2019-01-17 | 日本メナード化粧品株式会社 | メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法 |
| JP7104956B2 (ja) | 2017-06-28 | 2022-07-22 | 日本メナード化粧品株式会社 | メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法 |
| KR20200034394A (ko) * | 2018-09-21 | 2020-03-31 | 대한민국(관리부서:국립수산과학원) | 감태 열수추출물의 추출방법 및 추출된 감태 열수추출물을 이용한 어묵의 제조방법 |
| KR102220581B1 (ko) * | 2018-09-21 | 2021-02-25 | 대한민국 | 감태 열수추출물의 추출방법 및 추출된 감태 열수추출물을 이용한 어묵의 제조방법 |
Also Published As
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|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040527 |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041021 |