JP2002078312A - ステッピングモータ - Google Patents

ステッピングモータ

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JP2002078312A
JP2002078312A JP2000257476A JP2000257476A JP2002078312A JP 2002078312 A JP2002078312 A JP 2002078312A JP 2000257476 A JP2000257476 A JP 2000257476A JP 2000257476 A JP2000257476 A JP 2000257476A JP 2002078312 A JP2002078312 A JP 2002078312A
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stepping motor
yokes
pair
coils
yoke
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JP2000257476A
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Kazunobu Mishima
和宜 三嶋
Shigenobu Mizuuchi
重信 水内
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対のヨークを簡易で高精度に位置決めしつ
つ、製造コストを低減する。 【解決手段】 回転自在に支持されたロータ18の外周
側に、円環状にそれぞれ形成された下ヨーク22及び上
ヨーク24が、ロータ18の軸方向に沿って並んで、そ
れぞれロータ18と同軸状に配置される。下ヨーク22
の外周側に、ロータ18の軸方向に沿ってそれぞれ延び
る二つの支持部22A、22Bが設けられ、支持部22
A、22Bにそれぞれコイル42A、42Bが固定され
る。支持部22A、22Bの先端に凸部26が形成さ
れ、上ヨーク24に形成された穴部28にこの凸部26
が挿入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対のヨークを簡
易で高精度に位置決めしつつ、製造コストを低減したス
テッピングモータに係り、例えば車両に搭載される車載
メータ用のステッピングモータに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載され、アナログで表示するア
ナログ方式のメータは指針をクロスコイルモータで駆動
するものが一般的であるが、近年これにかわり、指示精
度の向上と小型化の為にステッピングモータが採用され
るようになった。
【0003】すなわち、車載メータ用のステッピングモ
ータとしては、特表平11−501800号公報に記載
されたものが知られている。これは、図13及び図14
に示す構造のように回転子であるロータ112が交番す
る方向に放射状に磁化され、ヨークである固定子114
に設けられた二つの支持部114A、114Bにコイル
116A、116Bがそれぞれ備えられ、一部が共通さ
れた磁極片118によりW字形の二つの磁気回路を構成
した構造とされている。
【0004】一方、ステッピングモータに関する技術と
しては、それぞれ一つのコイルを取り付けた一対のW字
形ヨークやコ字形ヨークがそれぞれ別々にロータの外周
に配置されたものが、実開昭63−113127号や実
公平7−27826号公報等に開示されており、単に一
つのコイルを用いたものが特開平6−105527号公
報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の特表平11−5
01800号公報では、それぞれW字形の二つの磁気回
路を同一の固定子114で構成している構造となってい
る為、ロータ112に対して二つのコイル116A、1
16Bをそれぞれ正確に位置決め出来るが、これらのコ
イル116A、116Bを固定子114に取り付ける際
の取付け作業が困難であった。
【0006】つまり、コイル116A、116Bを固定
子114に取り付けるには、まずコイル116A、11
6Bの軸方向を固定子114の支持部114A、114
Bと平行に保持し、図13の上方向から固定子114の
中心までコイル116A、116Bを移動する。次にこ
の位置から固定子114の円周方向外側にコイル116
A、116Bを移動させて支持部114A、114Bに
装着し、この支持部114A、114Bに装着された状
態でコイル116A、116Bをこの支持部114A、
114Bに固定しなければならなかった。
【0007】この為、図13の上方向から固定子114
の中心までコイル116A、116Bを移動する際に、
図14に示すように固定子114が小型化されているの
で、固定子114の内周面とコイル116A、116B
との間には0.2〜0.3mm程度の僅かな隙間しか無
く、少しでもコイル116A、116Bの位置がずれる
と、コイル116A、116Bが固定子114に接触し
て断線や破損などの不良が発生する虞を有していた。
【0008】また、コイル116A、116Bを支持部
114A、114Bに固定する際に、圧入したり或いは
樹脂接着剤で接着するなどの手段が考えられるが、圧入
する場合には、固定子114の円周方向外周に向かって
荷重を加えながらコイル116A、116Bを移動しな
ければならない。これに伴って、削りかすが発生するだ
けでなく、コイル116A、116Bの内径及び支持部
114A、114Bの幅寸法に高精度な寸法精度が要求
されることになり、この結果として、ステッピングモー
タの組立の自動化が困難となるという欠点があった。一
方、接着する場合には、接着工程を必要とする結果とし
て、工程数が増加する欠点があった。
【0009】さらに、この公報に示されたような構造の
場合には、固定子114の小型化を図った為に二つのコ
イル116A、116Bを固定子114の支持部114
A、114Bに同時に装着できないことになる。従っ
て、固定子114の一部を切り欠くことも考えられる
が、この場合にはコイル116A、116Bの装着は簡
単になるものの、弧状に固定子114を成形しなければ
ならず、固定子114をプレス加工する際に寸法精度を
出し難いという欠点がある。
【0010】以上より、この公報のステッピングモータ
では、組立の自動化が困難であるだけでなく、断線や破
損などの不良が発生して歩留まりが低下すると共に、工
程数が増加して、ステッピングモータの製造コストが増
大することになる。
【0011】他方、実開昭63−113127号、実公
平7−27826号公報及び、特開平6−105527
号公報等のように、固定子を構成する部材をそれぞれ製
作し、コイルをそれぞれの部材に装着することも考えら
れるが、この場合にはコイルの固定に問題は生じないも
のの、ロータに対して固定子を構成する部材をそれぞれ
正確に位置決めしなければならず、これに伴って正確な
位置決めのために別部材が必要ともなり、結果としてス
テッピングモータの製造コストが上昇する欠点がある。
本発明は上記事実を考慮し、一対のヨークを簡易で高精
度に位置決めしつつ、製造コストを低減し得るステッピ
ングモータを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1によるステッピ
ングモータは、円周方向に沿って複数の磁極を有するロ
ータと、環状にそれぞれ形成されてロータの外周側にそ
れぞれ配置される一対のヨークと、一対のヨーク間に固
定され且つ夫々選択された周波数及び位相差を有する駆
動パルスにより附勢される励磁コイルと、を有したステ
ッピングモータであって、一対のヨークの内の一方のヨ
ークに励磁コイルを支持する支持部を形成すると共に、
他方のヨークに支持部と嵌合する嵌合部を形成し、一対
のヨーク間を掛け渡す形で励磁コイルを固定したことを
特徴とする。
【0013】請求項1に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項に係るステッピングモータ
は、環状にそれぞれ形成される一対のヨークが、円周方
向に沿って複数の磁極を有するロータの外周側にそれぞ
れ配置され、励磁コイルが駆動パルスにより励磁される
ことにより、一対のヨークを磁化する構造となってい
る。そして、このステッピングモータを構成する一対の
ヨークの内の一方のヨークに励磁コイルを支持する支持
部が形成されると共に、他方のヨークに支持部と嵌合す
る嵌合部が形成されていて、支持部に支持された励磁コ
イルが、一対のヨーク間を掛け渡す形で一対のヨーク間
に固定されている。
【0014】従って、固定子をそれぞれ環状の一対のヨ
ークで構成し、励磁コイルが支持される支持部が嵌合部
と嵌合され、これら一対のヨーク間に挟まれつつこれら
の間を掛け渡す形で励磁コイルが固定されることで、励
磁コイルのヨークへの組付けの容易化が図れるようにな
った。つまり、部品の自動搭載が可能で自動組立も考慮
された構造なので、ステッピングモータの製造コストの
低減が図れることになる。さらに、一対のヨーク間を掛
け渡す形となる支持部に励磁コイルを装着するので、励
磁コイルの装着に際して、ヨークと励磁コイルとの間に
クリアランスを持たせることができる。この為、組立に
よる励磁コイルの断線などによる不具合を減少して、歩
留まりの向上を図ることが可能となる。
【0015】一方、一対のヨーク間を掛け渡す形で励磁
コイルを固定するのに伴って、励磁コイルを一対のヨー
クで挟む構造となるので、励磁コイルをヨークに固定す
る為の圧入や接着等の固定工程を無くせるようになり、
工程数の削減が可能となる。他方、一対のヨークが各々
環状の一体構造とされ、また、支持部と嵌合部とが嵌合
されて一対のヨークを強固に連結する構造とされてい
る。この為、ヨークは一体構造ではないものの、一対の
ヨーク及びこれらヨーク間に配置される励磁コイルを精
度良く組立でき、これにより精度の良い磁気回路が形成
されることになる。
【0016】以上より、本請求項によれば、励磁コイル
の組付けの容易化を図りつつ部品の自動搭載可能な構造
とするだけでなく、歩留まりの向上を図ると共に工程数
を削減等して、ステッピングモータの製造コストを低減
可能となり、さらには一対のヨークを簡易で高精度に位
置決め可能ともなる。
【0017】請求項2に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項は請求項1と同様の構成を
有して同様に作用するが、さらに、支持部が相互に同一
方向に延びるように複数形成されると共に、嵌合部が支
持部に合わせて複数形成され、一対のヨーク間に励磁コ
イルがこれに合わせて複数固定されるという構成を有す
る。つまり、支持部が相互に同一方向に延びるように複
数形成されているので、複数の励磁コイルを相互に同一
方向からこれら支持部に装着するのみで複数の励磁コイ
ルをそれぞれ搭載でき、さらには複数の励磁コイルを同
時並列的に装着することも可能となる。
【0018】請求項3に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。従来のステッピングモータのヨーク
には、コイルがそれぞれ巻き付けられた複数のボビンが
取り付けられていた。しかし、複数のボビンにそれぞれ
捲線してコイルを複数作製する場合、ホビンが複数必要
となるだけでなく、捲線する際に於いて捲線機のチャッ
クに対してボビンを着脱する為の時間が、コイルの数に
合わせて増大する。さらに、コイルの数に合わせてボビ
ンが複数必要となるのに伴い、ステッピングモータの組
立に際して、複数のボビンをヨークの支持部に対してそ
れぞれ位置決めする必要が生じる。
【0019】これに対して本請求項は請求項1及び請求
項2と同様の構成を有するが、さらに、ヒンジ部により
繋がれた複数の巻枠を有するボビンが支持部に支持さ
れ、これら複数の巻枠に励磁コイルがそれぞれ巻き付け
られて複数の励磁コイルがボビンを介しつつ支持部に支
持されるという構成を有する。
【0020】従って、一つボビンに設けられた複数の巻
枠に励磁コイルがそれぞれ巻き付けられて、複数の励磁
コイルが一つボビン上に一体的に形成される構造とされ
ているので、励磁コイルの数が複数から実質的に一つと
なり、部品の製造コストが低減される。また、励磁コイ
ルを捲線する際において、ヒンジ部でボビンを折り曲げ
て複数の巻枠が直線状に並ぶようにすることで、一つの
ボビンに複数の励磁コイルを容易に巻き付けられるよう
になり、これに伴ってボビンの数を少なくできるので、
捲線機のチャックに対するボビンの着脱回数を減らして
着脱に要する時間が短縮でき、この結果として捲線工程
に要する時間を短縮できる。
【0021】さらに、ヨークの支持部への励磁コイルの
取付けに際して、ボビンの数が減るのに伴って、励磁コ
イルを固定するための動作が少なくなり、励磁コイル固
定工程の工程数を削減できる。
【0022】請求項4に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項は請求項1から請求項3と
同様の構成を有して同様に作用するが、さらに、ロータ
の軸方向に対して励磁コイルの軸方向が平行となるよう
に、一対のヨーク間に励磁コイルが固定されるという構
成を有する。これによりロータ及び励磁コイルを相互に
同一方向から装着可能となって、部品の自動搭載が可能
で自動組立も一層考慮された構造となるので、ステッピ
ングモータの製造コストの低減が一層図れることにな
る。
【0023】請求項5に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項は請求項1から請求項4と
同様の構成を有して同様に作用するが、さらに、支持部
の先端に凸部を形成すると共に嵌合部を穴部として、凸
部を穴部に挿入することで支持部と嵌合部とを嵌合する
という構成を有する。つまり、凸部と穴部とを嵌合して
一対のヨークを強固に連結する構造とされる為、一対の
ヨークをより一層精度良く組立できると共に、これらヨ
ーク間に配置される励磁コイルをより一層精度良く組立
できることになる。
【0024】請求項6に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項は請求項1から請求項5と
同様の構成を有して同様に作用するが、さらに、一方の
ヨークの内周側に第1磁極片を形成すると共に、この第
1磁極片に対してロータの磁極に合致させた位置関係で
他方のヨークの内周側に第2磁極片を形成するという構
成を有する。つまり、ロータの磁極に合わせて第1磁極
片及び第2磁極片を一対のヨークに設けたことで、ステ
ッピングモータの性能が向上することになる。
【0025】請求項7に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項は請求項6と同様の構成を
有して同様に作用するが、さらに、第1磁極片及び第2
磁極片の根元部分に磁気抵抗となる切欠部がそれぞれ設
けられるという構成を有する。つまり、切欠部があるヨ
ークの部分の磁気抵抗が高まって、不要な部分に磁気が
逃げ難くなり、ステッピングモータの性能が向上するこ
とになる。
【0026】請求項8に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項は請求項1から請求項7と
同様の構成を有して同様に作用するが、さらに、一対の
ヨークが、それぞれプレス加工により一体的に成形され
るという構成を有する。つまり、プレス加工によりそれ
ぞれ環状の一対のヨークを製造することで、ヨークの加
工精度が高まって一層精度の良い磁気回路が形成される
ことになる。
【0027】請求項9に係るステッピングモータの作用
を以下に説明する。本請求項は請求項3と同様の構成を
有して同様に作用するが、さらに、励磁コイルを支持す
る支持部が一方のヨークに複数形成され、これら複数の
支持部の相互に対向する部分に、磁気抵抗となる空隙が
設けられるという構成を有する。つまり、請求項3の複
数の巻枠を有したボビンを使用するのに伴い、励磁コイ
ル同士の間隔が狭くなり、ヨーク上での励磁コイル同士
の間隔も狭くなる虞が生じる。従って、磁気抵抗となる
空隙をこのヨークにおける複数の支持部の相互に対向す
る部分に設けて、複数の励磁コイルが各々単独で磁気回
路を形成するようにした。
【0028】請求項10に係るステッピングモータの作
用を以下に説明する。本請求項は請求項3と同様の構成
を有して同様に作用するが、さらに、支持部と嵌合する
嵌合部が他方のヨークに複数形成され、これら複数の嵌
合部間の部分に磁気抵抗となる抵抗部が設けられるとい
う構成を有する。つまり、請求項3の複数の巻枠を有し
たボビンを使用するのに伴い、励磁コイル同士の間隔が
狭くなり、ヨーク上での励磁コイル同士の間隔も狭くな
る虞が生じる。従って、磁気抵抗となる抵抗部をこのヨ
ークにおける複数の嵌合部の間の部分に設けて、複数の
励磁コイルが各々単独で磁気回路を形成するようにし
た。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明に
係るステッピングモータの第1の実施の形態を説明する
ことにより、本発明を明らかにする。図1から図3に示
すように、本発明の第1の実施の形態に係るステッピン
グモータ10の外枠を合成樹脂製のケース本体12が構
成し、このケース本体12の蓋を同じく合成樹脂製の蓋
材14が構成し、ステッピングモータ10の中央部とな
る蓋材14及びケース本体12の部分に、それぞれ支持
軸16の端部が固定されて、この支持軸16がこれらの
間に掛け渡されている。この支持軸16には、円筒状の
永久磁石20を外周側に配置したロータ18が、回転自
在に支持されており、この永久磁石20にはその円周方
向に沿って等間隔に複数の磁極が形成されている。
【0030】このロータ18の外周側には、円環状にそ
れぞれ形成された下ヨーク22及び上ヨーク24より成
る一対のヨークが、ロータ18の軸方向(矢印X方向)
に沿って並んで、それぞれロータ18と同軸状に配置さ
れている。つまり、下ヨーク22がケース本体12内の
下部に固定されると共に上ヨーク24がケース本体12
内の上部に固定されている。
【0031】また、これら一対のヨーク22、24の内
の下ヨーク22の外周側の部分が、下ヨーク22の面に
対して垂直でそれぞれ上側に曲げられることで、ロータ
18の軸方向に沿ってそれぞれ延びる二つの支持部22
A、22Bが、支持軸16廻りに約120度の角度の間
隔を有して、下ヨーク22の外周側にそれぞれ設けられ
ている。
【0032】これら二つの支持部22A、22Bがボビ
ン40の貫通孔40Aをそれぞれ貫通することで、これ
ら二つの支持部22A、22Bにそれぞれボビン40に
巻き付けられた励磁コイルであるコイル42A、42B
が固定される。これら二つのコイル42A、42Bは図
示しない制御回路に接続されていて、この制御回路より
それぞれ所定の周波数で所定の位相差を有するパルスの
電流が送られることにより、パルス数に合わせてロータ
18が回転することになる。さらに、このボビン40の
貫通孔40Aを貫通した支持部22A、22Bの先端に
は凸部26が形成されていて、上ヨーク24に形成され
た嵌合部である穴部28にこの支持部22A、22Bの
凸部26が挿入されている。
【0033】一方、支持部22A、22Bと下ヨーク2
2の円周方向の同位置となる下ヨーク22の内周側に有
る突出部分は、下ヨーク22の面に対して垂直にそれぞ
れ上側に曲げられており、これによってロータ18の軸
方向に沿ってそれぞれ延びる計2つの第1磁極片32
A、32Bが、下ヨーク22の内周側の部分に設けられ
ている。また、穴部28を挟んだ上ヨーク24の内周側
に有る突出部分は、上ヨーク24の面に対して垂直にそ
れぞれ下側に曲げられており、これによってロータ18
の軸方向に沿ってそれぞれ延びる計4つの第2磁極片3
4が、上ヨーク24の内周側の部分に設けられている。
【0034】また、2つの第1磁極片32A、32Bを
挟んだこれらの両側それぞれの根元部分であって下ヨー
ク22の内周側の箇所及び、2つづつの第2磁極片34
を挟んだこれらの両側それぞれの根元部分であって上ヨ
ーク24の内周側の箇所には、切欠部36がそれぞれ設
けられていて、この部分のヨーク22、24がそれぞれ
細くなっている。
【0035】他方、ロータ18の上部には原動ギヤ50
がロータ18と一体的に形成されており、また、出力軸
48が圧入された出力ギヤ54が回転可能にケース本体
12に支持されていて、原動ギヤ50と大歯車で噛み合
うと共に出力ギヤ54と小歯車で噛み合ってロータ18
の回転を減速する中間ギヤ52が、これら原動ギヤ50
と出力ギヤ54との間に回転可能に配置されている。
【0036】次に、本実施の形態に係るステッピングモ
ータ10の組立を説明する。予め、上ヨーク24及び下
ヨーク22をそれぞれプレス加工等により製造し、蓋材
14、ケース本体12、ボビン40及び、ロータ18の
樹脂材料の部分をそれぞれ射出成形等により製造し、こ
のロータ18の外周側に永久磁石20を取り付ける。さ
らに、円周方向に沿って等間隔に複数の磁極を有するよ
うにこの永久磁石20に着磁しておくことにする。尚、
上ヨーク24及び下ヨーク22をプレス加工等する際
に、穴部28を設けるだけでなく、支持部22A、22
B、第1磁極片32A、32B及び第2磁極片34を切
り抜いて折り曲げておくことにする。
【0037】そして、ケース本体12の底部に下ヨーク
22を取り付け、コイル42A、42Bが巻き付けられ
たボビン40を図1の上方向より下降して、ボビン40
の貫通孔40Aに下ヨーク22の支持部22A、22B
を通すようにする。これにより、支持部22A、22B
がそれぞれコイル42A、42Bを貫通してコイル42
A、42Bが下ヨーク22に装着されることになる。
【0038】また、金属製の支持軸16を図1の上方向
より装着することでケース本体12に支持軸16の一端
側を固定してから、この支持軸16に回転可能な状態で
ロータ18を同じく上方向より嵌合してケース本体12
内にロータ18を取り付ける。
【0039】さらに、出力軸48が圧入された出力ギヤ
54をケース本体12に回転可能に取り付けた後に、ロ
ータ18の回転を減速する為の中間ギヤ52を予めケー
ス本体12に取り付けてある支持軸46に回転可能に嵌
合する。これに伴って、ロータ18の射出成形の際に一
体的に形成しておいた原動ギヤ50及びこの出力ギヤ5
4に、この中間ギヤ52を噛み合わせるようにする。
【0040】この後、上ヨーク24を同じく上方向から
取り付けて、下ヨーク22の支持部22A、22Bの上
端に有る凸部26を上ヨーク24の穴部28に挿入する
ことで、上ヨーク24と下ヨーク22との間で二つのコ
イル42A、42Bをそれぞれ固定する。最後に上記の
ように部品が入っているケース本体12に形成されてい
る凸部12Aと嵌合しつつケース本体12の上面に蓋材
14を取り付け、ねじ等で固定することでステッピング
モータ10が完成される。
【0041】次に、本実施の形態に係るステッピングモ
ータ10の作用を説明する。本実施の形態に係るステッ
ピングモータ10は、円環状にそれぞれ形成される一対
のヨーク22、24が、円周方向に沿って複数の磁極を
有するロータ18の外周側にそれぞれ配置され、コイル
42A、42Bが駆動パルスにより励磁されることで、
一対のヨーク22、24を磁化する構造となっている。
【0042】さらに、このステッピングモータ10を構
成する一対のヨーク22、24の内の下ヨーク22にコ
イル42A、42Bを支持する支持部22A、22Bが
形成されると共に、上ヨーク24に支持部22A、22
Bと嵌合する嵌合部が形成されている。また、支持部2
2A、22Bに支持されたコイル42A、42Bの軸方
向がロータ18の軸方向に対して平行となって、一対の
ヨーク22、24間を掛け渡す形で一対のヨーク22、
24間にコイル42A、42Bが固定されている。
【0043】従って、一対のヨーク22、24を構成す
る上ヨーク24と下ヨーク22との間にそれぞれ固定さ
れた二つのコイル42A、42Bに制御回路から位相差
を有したパルスが加えられるのに伴って、これらコイル
42A、42Bにより一対のヨーク22、24が励磁さ
れる。この結果として、例えばコイル42A、42Bに
電流を流せば、磁路が下ヨーク22の支持部22A、2
2Bを通って、第1磁極片32A、32BがS極になる
と共に、第1磁極片32A、32Bに隣接して配置され
ることになる上ヨーク24の第2磁極片34がN極にな
る。
【0044】以上より、これら磁極とロータ18の永久
磁石20の磁極とが協動して、ロータ18を順次回転す
るようにステッピング動作させ、このステッピング動作
が中間ギヤ52で減速されつつ出力ギヤ54に伝達され
て、このステッピングモータ10外に出力される。
【0045】また、固定子をそれぞれ円環状の一対のヨ
ーク22、24で構成し、二つのコイル42A、42B
の軸方向をロータ18の軸方向と平行であってこれら一
対のヨーク22、24間を掛け渡す形でコイル42A、
42Bが固定されたことで、コイル42A、42Bの組
付けの容易化が図れるだけでなく、二つのコイル42
A、42B、一対のヨーク22、24及びロータ18等
の部品をケース本体12に同一の図1の上方向からの装
着のみで搭載できるようになった。つまり、部品の自動
搭載が可能で自動組立も考慮された構造なので、ステッ
ピングモータ10の製造コストの低減が図れることにな
る。
【0046】さらに、一対のヨーク22、24間を掛け
渡す形となる支持部22A、22Bに、ロータ18の軸
方向とされる図1の上方向よりコイル42A、42Bを
装着するので、コイル42A、42Bの装着に際して、
ヨーク22、24とコイル42A、42Bとの間にクリ
アランスを持たせることができる。この為、組立による
コイル42A、42Bの断線などによる不具合を減少し
て、歩留まりの向上を図ることが可能となる。
【0047】一方、下ヨーク22の支持部22A、22
Bに図1の上方向からコイル42A、42Bを装着した
後に、上ヨーク24を同じく上方向からこれらの上に取
り付けるだけで、一対のヨーク22、24間を掛け渡す
形でコイル42A、42Bを固定できるようになる。こ
れに伴って、二つのコイル42A、42Bを一対のヨー
ク22、24でそれぞれ挟む構造となるので、コイル4
2A、42Bをヨークに固定する為の圧入や接着等の固
定工程を無くせるようになって工程数の削減が可能とな
る。
【0048】他方、一対のヨーク22、24が各々円環
状の一体構造とされ、また、下ヨーク22のコイル42
A、42Bを支持する支持部22A、22Bの上端に凸
部26を設け、上ヨーク24に設けた穴部28にこの凸
部26を嵌合して一対のヨーク22、24を強固に連結
する構造とされている。この為、ヨークは一体構造では
ないものの、一対のヨーク22、24をより一層精度良
く組立できると共に、これらヨーク22、24間に配置
される二つのコイル42A、42Bを精度良く組立で
き、これにより精度の良い磁気回路が形成されることに
なる。
【0049】以上より、本実施の形態によれば、コイル
42A、42Bの組付けの容易化を図りつつ部品の自動
搭載可能な構造とするだけでなく、歩留まりの向上を図
ると共に工程数を削減等して、ステッピングモータ10
の製造コストを低減可能となり、さらには一対のヨーク
22、24を簡易で高精度に位置決め可能ともなる。
【0050】また、本実施の形態では、支持部22A、
22Bが相互に同一方向に延びるように二つ形成される
と共に、嵌合部が支持部22A、22Bに合わせて二つ
形成され、一対のヨーク22、24間にコイル42A、
42Bがこれに合わせて二つ固定されているので、二つ
のコイル42A、42Bを相互に同一方向からこれら支
持部22A、22Bに装着するのみで二つのコイル42
A、42Bをそれぞれケース本体12内に搭載でき、さ
らには二つのコイル42A、42Bを同時並列的に装着
することも可能となる。
【0051】さらに、本実施の形態では、下ヨーク22
の内周側に第1磁極片32A、32Bが形成されると共
に、この第1磁極片32A、32Bに対してロータ18
の磁極に合致させた位置関係で上ヨーク24の内周側に
第2磁極片34が形成されており、他方、支持部22
A、22B及び第2磁極片34の根元部分に磁気抵抗と
なる切欠部36がそれぞれ設けられているので、切欠部
36を有するヨーク22、24の部分の磁気抵抗が高ま
って不要な部分に磁気が逃げ難くなり、この結果とし
て、ステッピングモータ10の性能が向上することにな
る。
【0052】そして、本実施の形態では、それぞれ円環
状の一対のヨーク22、24がそれぞれプレス加工によ
り一体的に成形されているので、ヨークの加工精度が高
まって一層精度の良い磁気回路が形成されることにな
る。
【0053】次に、本発明の第2の実施の形態に用いら
れる上ヨークを図4に示し、この図に基づきこの実施の
形態を説明する。尚、第1の実施の形態と同一の部材に
は同一の符号を付して、重複した説明を省略する。図4
に示すように本実施の形態では、上ヨーク62が環状で
あるものの四角形状とされていて、この上ヨーク62に
対応して図示しない下ヨークも四角形状とされる。そし
て、これらの一対のヨークの支持部及び穴部64はそれ
ぞれ二つ設けられているものの、第1の実施の形態と異
なって、これらは支持軸16廻りに約180度の角度の
間隔を有して設けられている。以上より、ヨークの形状
が異なるものの、他の部材は第1の実施の形態と同様に
形成されているので、本実施の形態も第1の実施の形態
と同様な作用を奏することになる。
【0054】次に、本発明の第3の実施の形態に係るス
テッピングモータに関連する図を図5から図12に示
し、これらの図に基づきこの実施の形態を説明する。
尚、第1の実施の形態と同一の部材には同一の符号を付
して、重複した説明を省略する。図5及び図6に示すよ
うに本実施の形態に係るステッピングモータ10には、
ケース本体12及び蓋材14が若干形状が異なるもの
の、第1の実施の形態と同様に設けられている。また、
ロータ18の外周側には、環状にそれぞれ形成された下
ヨーク22及び上ヨーク24より成る一対のヨークが、
ロータ18の軸方向(矢印X方向)に沿って並んでそれ
ぞれ配置されている。これら一対のヨーク22、24の
内の下ヨーク22には、この下ヨーク22の面に対して
垂直にそれぞれ上側に曲げられる二つの支持部22A、
22Bが、ロータ18の軸方向に沿ってそれぞれ延びる
ように、相互に隣合って設けられている。
【0055】一方、このステッピングモータ10には、
図7に示す二つの巻枠72A、72Bを有した合成樹脂
製のボビン70が内蔵されており、これら二つの巻枠7
2A、72Bの間を繋ぐボビン70のフランジ部70B
の中央に一個所の切り込みが設けられることで、この部
分が屈曲可能なヒンジ部70Cとなっている。この為、
このボビン70は、ヒンジ部70Cを介して二つの巻枠
72A、72Bが折り曲げ可能に繋がる構造とされてい
る。さらに、ボビン70の二つの巻枠72A、72Bに
はそれぞれ図5に示すコイル42A、42Bが巻き付け
られており、このボビン70の両端部には、コイル42
A、42Bの端部を制御回路80に接続する為の2つづ
つの端子74A〜74Dがそれぞれ埋設されて設けられ
ている。
【0056】また、ボビン70の二つの巻枠72A、7
2Bの中心にそれぞれ設けられている貫通孔70Aをこ
れら支持部22A、22Bがそれぞれ貫通することで、
それぞれボビン70に巻き付けられたコイル42A、4
2Bが固定されている。つまり、二つの支持部22A、
22Bに固定されるボビン70を介して、支持部22
A、22Bに二つのコイル42A、42Bが支持されて
いる。
【0057】但し、二つの支持部22A、22Bの相互
に対向する下ヨーク22の部分は繋がっておらず、これ
らの間に磁気抵抗となる空隙Sが設けられている。そし
てこの替わりに、二つの支持部22A、22Bの対向し
ていない側が、これらの部分から延びる連結部76で連
結されていて、これにより下ヨーク22が環状となって
いる。さらに、支持部22A、22Bと嵌合する穴部2
8が上ヨーク24に支持部22A、22Bに対応して二
つ形成され、これら穴部28の間の部分に、抵抗部であ
る凹部78が形成されていて、これによりこの凹部78
が存在する上ヨーク24の部分の磁気抵抗が高まってい
る。
【0058】一方、図5に示すように、下ヨーク22に
ほぼ円形に設けられたロータ用穴部23の内周側に有る
突出部分は、下ヨーク22の面に対して垂直にそれぞれ
上側に曲げられており、これによってロータ18の軸方
向に沿ってそれぞれ延びる計4つの第1磁極片32A、
32Bが、下ヨーク22のロータ用穴部23の内周側の
部分に設けられている。
【0059】また、上ヨーク24にほぼ円形に設けられ
たロータ用穴部25の内周側に有る2つの突出部分は、
上ヨーク24の面に対して垂直にそれぞれ下側に曲げら
れており、これによってロータ18の軸方向に沿ってそ
れぞれ延びる計2つの第2磁極片34が、上ヨーク24
の内周側の部分に設けられている。そして、これら2つ
の第2磁極片34がそれぞれ第1磁極片32A、32B
の間に配置されている。
【0060】次に、本実施の形態に係るステッピングモ
ータ10の組立を説明する。本実施の形態に係るステッ
ピングモータ10も第1の実施の形態とほぼ同様に組み
立られるが、図7に示すように二つの巻枠72A、72
Bをヒンジ部70Cを介して繋げた構造にボビン70が
射出成形されて形成されることから、以下のような相違
を有する。尚、この射出成形の際に端子74A〜74D
がボビン70に埋め込まれることになる。
【0061】そして、このように射出成形されたボビン
70は先ず捲線機に装着されるが、この際ボビン70を
ヒンジ部70Cで折り曲げて図8の如く一直線状になる
ように二つの巻枠72A、72Bを配置し、このボビン
70の二つの巻枠72A、72Bにそれぞれ捲線可能な
ように、捲線機のチャック100にボビン70を装着す
る。但し、ボビン70に捲線する際には、図8に示すよ
うに、まず巻枠72A側の端子74Aにコイル用線材4
2の一端をからげた後、巻枠72A上にコイル用線材4
2を捲線してコイル42Aを形成してから、同じ巻枠7
2A側の端子74Bにコイル用線材42を一旦からげ
る。
【0062】この後、端子74Bにからげたコイル用線
材42を切断しないでヒンジ部70Cを介して巻枠72
Aから巻枠72Bに巻位置を移動し、巻枠72B上にコ
イル用線材42を捲線してコイル42Bを形成する。さ
らに、最終的に巻枠72B側の端子74C、74Dの何
れか一方(本実施の形態では端子74C)にコイル用線
材42をからげて捲線を終了してからコイル用線材42
を切断し、チャック100からボビン70を取り外す。
最後に、コイル用線材42がからげられたこれら端子7
4A、74B、74Cをそれぞれ半田付けして、一つの
ボビン70上に巻き付けられた形の二つのコイル42
A、42Bが完成される。
【0063】次に、第1の実施の形態と同様に、ケース
本体12の底部に下ヨーク22を取り付けた後、ヒンジ
部70Cで折り曲げられて二つの巻枠72A、72Bが
相互に平行となるようにされたボビン70を図5の上方
向より下降する。そして、ボビン70の一対の貫通孔7
0Aに下ヨーク22の支持部22A、22Bをそれぞれ
通すことで、支持部22A、22Bが上記のように完成
されたコイル42A、42Bをそれぞれ貫通して、コイ
ル42A、42Bが下ヨーク22に装着されることにな
る。以下、第1の実施の形態と同様に、部品を装着して
ステッピングモータ10の組立を完了する。
【0064】次に、本実施の形態に係るステッピングモ
ータ10の回転を制御する制御回路80を説明する。図
9に示すように、この制御回路80は、ダイオード8
1、82及びトランジスタ91、92がコイル42Aの
一端と繋がる端子74A側に接続されると共に、ダイオ
ード83、84及びトランジスタ93、94がコイル4
2Bの一端と繋がる端子74C側に接続され、これらコ
イル42Aの他端及びコイル42Bの他端と繋がる端子
74Bがグランド95に接続される構造とされている。
尚、96、97は電源である。
【0065】次に、本実施の形態に係るステッピングモ
ータ10の作用を説明する。本実施の形態のステッピン
グモータ10は第1の実施の形態とほぼ同様の構成を有
して同様に作用する。但し本実施の形態では、支持部2
2A、22Bに支持されるボビン70がヒンジ部70C
により繋がれた二つの巻枠72A、72Bを有し、これ
ら二つの巻枠72A、72Bにそれぞれ巻き付けられた
二つのコイル42A、42Bがこのボビン70を介しつ
つ支持部22A、22Bに支持される構造とされてい
る。
【0066】従って、一つボビン70に設けられた二つ
の巻枠72A、72Bにコイル42A、42Bがそれぞ
れ巻き付けられて、二つのコイル42A、42Bが一つ
ボビン70上に一体的に形成される構造とされているの
で、コイル42A、42Bの数が二つから実質的に一つ
となり、部品の製造コストが従来の約2/3程度に低減
される。
【0067】また、コイル42A、42Bを捲線する際
において、ヒンジ部70Cでボビン70を折り曲げて二
つの巻枠72A、72Bが直線状に並ぶようにすること
で、一つのボビン70に二つのコイル42A、42Bを
容易に巻き付け可能となり、これに伴ってボビンの数を
少なくできるので、捲線機のチャック100に対するボ
ビンの着脱回数を減らして着脱に要する時間を短縮でき
る。そして、本実施の形態では端子へのコイル用線材4
2のからげ処理も従来の4回から3回へと減らすことが
できた。
【0068】この結果として、二つのコイルをボビンに
巻き付ける為の捲線工程に要する時間が従来の約1/2
程度に短縮できた。さらに、下ヨーク22の支持部22
A、22Bへのコイル42A、42Bの取付けに際し
て、ボビンの数が減るのに伴って、コイル42A、42
Bを固定するための動作が少なくなり、コイル固定工程
の工程数を削減できるようになった。
【0069】一方、本実施の形態でも第1の実施の形態
と同様に、コイル42A、42Bを支持する二つの支持
部22A、22Bが下ヨーク22に形成されると共に、
これら支持部22A、22Bと嵌合する二つの穴部28
が上ヨーク24に形成されているが、本実施の形態で
は、これら二つの支持部22A、22Bの相互に対向す
る下ヨーク22の部分に、磁気抵抗となる空隙Sが設け
られており、また、これら二つの穴部28間の上ヨーク
24の部分に磁気抵抗となる凹部78が設けられてい
る。
【0070】つまり、二つの巻枠72A、72Bを有し
たボビン70を使用するのに伴い、コイル42A、42
B同士の間隔が狭くなり、一対のヨーク22、24間に
おけるコイル42A、42B同士の間隔も狭くなる虞が
生じる。従って、磁気抵抗となる空隙Sをこの下ヨーク
22における二つの支持部22A、22Bの相互に対向
する部分に設けると共に、磁気抵抗となる凹部78をこ
の上ヨーク24における二つの穴部28間の部分に設け
て、二つのコイル42A、42Bが各々単独で磁気回路
を形成するようにした。
【0071】次に、本実施の形態に係るステッピングモ
ータ10の回転動作を具体的に説明する。まず図10に
示すように入力パルスが制御回路80に入力されて、図
9のトランジスタ92がオン状態になると、図10及び
図11(A)に示すようにコイル42Aに端子74Bか
ら端子74Aに電流が流れ、第1磁極片32AがS極に
なってロータ18に固定された永久磁石20のN極を引
き付ける。この際、コイル42Bの第1磁極片32Bと
相対する永久磁石20のN極とS極の中間に位置するよ
うに、コイル42Bの第1磁極片32Bを予め位置決め
しておくことにする。
【0072】上記と同様に入力パルスがまた入力される
と、次にトランジスタ92がオフ状態になりトランジス
タ94がオン状態になる。これに伴って図10及び図1
1(B)に示すようにコイル42Bの第1磁極片32B
がS極になり、このコイル42Bの第1磁極片32Bが
ロータ18のN極を引き付けるので、ロータ18が図1
1の右方向に回転する。
【0073】同様に入力パルスがまた入力されると、次
にトランジスタ94がオフ状態になりトランジスタ91
がオン状態になる。これに伴って図10及び図11
(C)に示すようにコイル42Aの第1磁極片32Aが
N極になり、このコイル42Aの第1磁極片32Aがロ
ータ18のS極を引き付けるので、ロータ18がさらに
右方向に回転する。同様に入力パルスがまた入力される
と、次にトランジスタ91がオフ状態になりトランジス
タ93がオン状態になる。これに伴って図10及び図1
1(D)に示すようにコイル42Bの第1磁極片32B
がN極になり、このコイル42Bの第1磁極片32Bが
ロータ18のS極を引き付けるので、ロータ18がさら
に右方向に回転する。
【0074】以下、この順序でコイル42A及びコイル
42Bを励磁していくと同じ方向にロータ18が順次回
転する。尚、図12の(A)から(D)に示すようにコ
イル42A及びコイル42Bの励磁順序を変更すれば、
ロータ18の回転方向を逆にすることもできる。
【0075】尚、上記実施の形態のステッピングモータ
ではコイルを二つとしたが、コイルの数はこれに限定さ
れることなく、一つ或いは三つ以上の複数のコイルとし
ても、一対のヨークを簡易で高精度に位置決めしつつ、
ステッピングモータの製造コストを低減可能となる。さ
らに、コイルの数を変更した場合には、支持部及び穴部
もコイルの数に合わせた数だけ設ければ良く、他方、支
持部の先端に凸部を設けずに、ストレートな支持部とし
てこの先端を穴部に直接挿入するようにしても良く、ま
た、嵌合部を穴形状とせずに切欠部や凹部等の形状とし
ても良い。
【0076】そして、上記第1の実施の形態においてヨ
ークが円環状に形成され、上記第2の実施の形態におい
てヨークが四角形に形成されたが、ヨークは三角形や五
角形以上の多角形であっても良く、また、ヨークの材質
としては、例えば冷間圧延鋼板等の金属材料を採用する
ことができる。
【0077】他方、上記第3の実施の形態において抵抗
部を凹部としたが、凹部の替わりにヨークの対応する箇
所を部分的に薄肉とした構造であっても良い。さらに、
上記第3の実施の形態においてコイルを二つとしたが、
コイルの数は二つ以上の複数であれば良く、またボビン
の数も、複数の巻枠を有したものであれば二つ以上の複
数であっても良い。
【0078】
【発明の効果】本発明のステッピングモータによれば、
一対のヨークを簡易で高精度に位置決めしつつ、製造コ
ストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るステッピング
モータの分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るステッピング
モータの蓋材及びギヤ類を除いた状態の平面図であっ
て、図3の2−2矢視線図である。
【図3】図2の3−3矢視線断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るステッピング
モータに用いられる上ヨークの斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るステッピング
モータの分解斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るステッピング
モータの蓋材及びギヤ類を除いた状態の平面図であっ
て、図3の2−2矢視線に対応する図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に用いられるボビン
単体の状態を示す図であって、(A)は正面図であり、
(B)は側面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に用いられるボビン
を捲線機に装着して捲線している状態を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るステッピング
モータを制御する制御回路の回路図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るステッピン
グモータに入力される入力パルスとコイルの磁化との関
係を示す動作図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るステッピン
グモータの永久磁石を棒状に伸ばしたものの位置と磁極
片の磁化との関係の概念を示す一例の図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係るステッピン
グモータの永久磁石を棒状に伸ばしたものの位置と磁極
片の磁化との関係の概念を示す別例の図である。
【図13】従来技術に係るステッピングモータの断面図
である。
【図14】従来技術に係るステッピングモータの平面断
面図である。
【符号の説明】
10 ステッピングモータ 18 ロータ 22、24 ヨーク 22A、22B 支持部 26 凸部 28 穴部 32A、32B 第1磁極片 34 第2磁極片 36 切欠部 42A、42B コイル 70 ボビン 70C ヒンジ部 72A、72B 巻枠 78 凹部 S 空隙

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に沿って複数の磁極を有するロ
    ータと、 環状にそれぞれ形成されてロータの外周側にそれぞれ配
    置される一対のヨークと、 一対のヨーク間に固定され且つ夫々選択された周波数及
    び位相差を有する駆動パルスにより附勢される励磁コイ
    ルと、 を有したステッピングモータであって、 一対のヨークの内の一方のヨークに励磁コイルを支持す
    る支持部を形成すると共に、他方のヨークに支持部と嵌
    合する嵌合部を形成し、一対のヨーク間を掛け渡す形で
    励磁コイルを固定したことを特徴とするステッピングモ
    ータ。
  2. 【請求項2】 支持部が相互に同一方向に延びるように
    複数形成されると共に、嵌合部が支持部に合わせて複数
    形成され、一対のヨーク間に励磁コイルがこれに合わせ
    て複数固定されることを特徴とする請求項1記載のステ
    ッピングモータ。
  3. 【請求項3】 ヒンジ部により繋がれた複数の巻枠を有
    するボビンが支持部に支持され、これら複数の巻枠に励
    磁コイルがそれぞれ巻き付けられて複数の励磁コイルが
    ボビンを介しつつ支持部に支持されることを特徴とする
    請求項1或いは請求項2記載のステッピングモータ。
  4. 【請求項4】 ロータの軸方向に対して励磁コイルの軸
    方向が平行となるように、一対のヨーク間に励磁コイル
    が固定されることを特徴とする請求項1から請求項3の
    何れかに記載のステッピングモータ。
  5. 【請求項5】 支持部の先端に凸部を形成すると共に嵌
    合部を穴部として、凸部を穴部に挿入することで支持部
    と嵌合部とを嵌合することを特徴とする請求項1から請
    求項4の何れかに記載のステッピングモータ。
  6. 【請求項6】 一方のヨークの内周側に第1磁極片を形
    成すると共に、この第1磁極片に対してロータの磁極に
    合致させた位置関係で他方のヨークの内周側に第2磁極
    片を形成したことを特徴とする請求項1から請求項5の
    何れかに記載のステッピングモータ。
  7. 【請求項7】 第1磁極片及び第2磁極片の根元部分に
    磁気抵抗となる切欠部がそれぞれ設けられたことを特徴
    とする請求項6記載のステッピングモータ。
  8. 【請求項8】 一対のヨークが、それぞれプレス加工に
    より一体的に成形されたことを特徴とする請求項1から
    請求項7の何れかに記載のステッピングモータ。
  9. 【請求項9】 励磁コイルを支持する支持部が一方のヨ
    ークに複数形成され、これら複数の支持部の相互に対向
    する部分に、磁気抵抗となる空隙が設けられたことを特
    徴とする請求項3記載のステッピングモータ。
  10. 【請求項10】 支持部と嵌合する嵌合部が他方のヨー
    クに複数形成され、これら複数の嵌合部間の部分に磁気
    抵抗となる抵抗部が設けられたことを特徴とする請求項
    3記載のステッピングモータ。
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