JP2002076731A - 回転支持装置及びそれを用いたアンテナ装置 - Google Patents

回転支持装置及びそれを用いたアンテナ装置

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JP2002076731A JP2000260844A JP2000260844A JP2002076731A JP 2002076731 A JP2002076731 A JP 2002076731A JP 2000260844 A JP2000260844 A JP 2000260844A JP 2000260844 A JP2000260844 A JP 2000260844A JP 2002076731 A JP2002076731 A JP 2002076731A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単に組み立てることができ、組み立てコス
ト、部品コストの両面で大幅なコストダウンを図れるア
ンテナ装置を提供する。 【解決手段】アンテナ本体部3のヒンジ座受け部3fに
台座部2のヒンジ座4を係合させた状態で、アンテナ本
体部3のヒンジ座受け部3f及び台座部2のヒンジ座4
を貫通してヒンジピン5を挿入する。その後、アンテナ
本体部3を台座部2に対して所定の角度をなすように
し、ヒンジピン5を回転させることにより、キー部5f
がヒンジ座4の第3の部分4cを撓み変形させ、それら
の間に生ずる摩擦力によって固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、本体部を台座部
に回転可能に支持する回転支持装置及びそれを用いたア
ンテナ装置、回転支持構造に関する。なお、本発明に係
るアンテナ装置は、受信側にも送信側にも用いることが
でき、コンピュータ間の信号に送受信に利用することも
可能である。
【0002】
【従来の技術】従来、室内用のアンテナ装置として、台
座部に対して、平板型のアンテナ(図示せず)が内蔵さ
れたアンテナ本体部が回転可能に支持され、台座部を所
定の位置に設置した後、アンテナ本体部を台座部に対し
回転し、アンテナ本体部(アンテナ)を、送受信側のア
ンテナの方向に向けることができるようにしたものが知
られている。
【0003】このようなものとしては、具体的には、例
えば図10(a)〜(c)に示すように、台座部101
に、内部にナット102が固定支持されたヒンジ座10
3を立設する一方、アンテナ(図示せず)を内蔵するア
ンテナ本体部104に前記台座部101のヒンジ座10
3に係脱可能に係合されるヒンジ座受け部105を設
け、前記台座部101のヒンジ座に103にアンテナ本
体部104のヒンジ座受け部105を係合させた状態
で、ヒンジピンとしての金属ネジ106を前記ナット1
02に螺合させ、前記金属ネジ106を回転することで
締結力を生じさせ、その締結力でもってアンテナ本体部
104を台座部101に対し所定角度をなし、送受信側
のアンテナの方向に向くように固定するようになってい
る。
【0004】そして、このように固定のために金属ネジ
106を使用する構造では、台座部101のヒンジ座1
03にナット102を設け、組み立て時には金属ネジ1
06をナット102にねじ込んで行かなければならない
が、金属ネジ106は脱落防止のために長さに十分余裕
のある長めの寸法のものを選定する必要がある。
【0005】また、前記金属ネジ106を締め付けたり
緩めたりするには、ドライバーやレンチ等の工具が必要
であり、組み立て作業性が劣り、また、前記金属ネジ1
06の頭部が外観に現れることは、外観向上の観点から
は、好ましくない。そこで、手で手軽に金属ネジ106
の締め付けや緩めを行うことができ、かつ、良好な外観
となるように、金属ネジ106の頭部につまみ部107
が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属ネ
ジ106として、前述したように長めのものを用いるよ
うにすると、組み立てのためにより多数回金属ネジ10
6を回転しなければならないため、組み立てに時間を要
し、簡単に組み立てることができない。
【0007】また、金属ネジ106の頭部につまみ部1
07を設けるには、金型内に金属ネジを納めて成形する
合成樹脂のインサート成形法や、金属ネジの頭部をつま
み部に圧入したり、つまみ部を2個以上の部品で構成し
て金属ネジの頭部をつまみ部の内部に納めるようにつま
み部を組み立てる等の手法が用いられるが、いずれにし
ても、金属ネジをそのまま用いる場合に比べて、非常に
高価となる。
【0008】この発明は、簡単に組み立てることがで
き、組み立てコスト、部品コストの両面で大幅なコスト
ダウンを図れるアンテナ装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、台座部に対して、アンテナが内
蔵されたアンテナ本体部が回転可能に支持されているア
ンテナ装置において、前記台座部に可撓性を有するヒン
ジ座が形成される一方、前記アンテナ本体部に前記ヒン
ジ座が係脱可能に係合するヒンジ座受け部が形成され、
前記アンテナ本体部のヒンジ座受け部に前記台座部のヒ
ンジ座を係合させた状態で、前記アンテナ本体部のヒン
ジ座受け部及び前記台座部のヒンジ座を貫通してヒンジ
ピンが挿入され、前記アンテナ本体部、台座部及びヒン
ジピンの3つの部材のうち2つの部材あるいは3つの部
材によってカム機構が構成されており、前記カム機構
は、前記ヒンジピンを挿入した後、前記アンテナ本体部
を前記台座部に対して所定の角度をなすようにし、前記
ヒンジピンを回転させることにより固定可能となるよう
に構成されている。
【0010】請求項1の発明によれば、ヒンジピンを挿
入した後、アンテナ本体部を台座部に対して所定の角度
をなすようにし、前記ヒンジピンを固定方向に回転させ
ることにより、カム機構が機能し、アンテナ本体部が台
座部に対して所定の角度をなして固定される。このよう
に、ヒンジピンを利用したカム機構を採用したことによ
り、アンテナ本体部と台座部の締結要素に金属ネジを用
いることなく、アンテナ本体部と台座部を所定の位置関
係に嵌合させつつヒンジピンを差し込むだけで組み立て
が完了する。また、台座部、アンテナ本体部及びヒンジ
ピンを樹脂成型品とすれば、簡易に製造でき、かつ良好
な外観を得やすくなり、組み立てコスト及び部品コスト
の両面での大幅なコストダウンも可能となる。
【0011】請求項2の発明のように、前記ヒンジ座
が、ほぼ逆U字形状で、下端部が台座部の上面に連設さ
れ上方に向かって延びる第1の部分と、この第1の部分
の上端部に一端部が連設され上面が湾曲面とされている
第2の部分と、この第2の部分の他端部に連設され下端
部になるほど厚さが厚くなるテーパ形状の第3の部分
と、それら第1〜第3の部分によって囲まれ前記ヒンジ
ピンが挿入される挿入孔とを備え、前記第1の部分及び
第2の部分の第1の部分側の半分はほぼ同じ一定の肉厚
とされ、前記第3の部分及び第2の部分の第3の部分側
の半分は、上端部が前記第1の部分及び第2の部分の第
1の部分側の半分とほぼ同じ肉厚で、下方になるほど肉
厚が徐々に厚くなるテーパ形状とされており、前記カム
機構は、前記ヒンジピンの一部が前記ヒンジ座の第3の
部分及び第2の部分の第3の部分側の半分を圧接して前
記ヒンジ座を撓み変形させ、前記ヒンジピンの一部と前
記第3の部分及び第2の部分の第3の部分側の半分との
間に生ずる摩擦力によって、前記アンテナ本体部を、前
記台座部に対して所定の角度をなすように固定するよう
に構成することができる。
【0012】請求項2の発明によれば、ヒンジ座の第3
の部分及び第2の部分の第3の部分側の半分が、下端部
になるほど厚さが厚くなるテーパ形状とされているの
で、ヒンジピンの固定方向への回転により、第1〜第3
の部分によって囲まれる挿入孔に挿入されるヒンジピン
の一部が前記第3の部分及び第2の部分の第3の部分側
の半分に圧接して前記ヒンジ座を撓み変形させるようと
すると、前記ヒンジピンの一部と前記第3の部分及び第
2の部分の第3の部分側の半分との間や、ヒンジ座の第
3の部分とアンテナ本体部の側面部の内面との間に大き
な摩擦力が生じ、その摩擦力によって、前記アンテナ本
体部が、前記台座部に対して所定の角度をなすように無
理なく固定される。
【0013】この場合、請求項3の発明のように、前記
アンテナ本体部の左側面部に取り付けられるヒンジピン
による固定方向と、右側面部に取り付けられるヒンジピ
ンによる固定方向とは、同一方向となるようにすること
が望ましい。
【0014】請求項3の発明によれば、左右のヒンジピ
ンがそれぞれ、アンテナ本体部の開方向あるいは閉方向
に対して強い保持力を発揮するので、結果的にアンテナ
本体部を回転させようとするいずれの方向の外力に対し
てもしっかりとした保持が可能となる。
【0015】また、請求項4の発明のように、前記ヒン
ジ座の第3の部分は、下端部と前記台座部の上面との間
に隙間が形成されていることが望ましい。
【0016】請求項4の発明によれば、ヒンジ座の第3
の部分の下端部が台座部に対して固定されておらず、下
端部が固定されている場合に比べて、変形部分の全長が
長くなり、穏やかにたわみ変形ができるようになり、少
ない力でヒンジピンを固定方向に回転することができ
る。
【0017】請求項5の発明のように、前記ヒンジピン
が、ピン軸部と、そのピン軸部の先端側にくびれ部を介
して設けられた先細形状の先端とがり部と、前記ピン軸
部の基端側に設けられつまみ部を有するピン座面部と、
このピン座面部と一定間隔を存するように前記ピン軸部
に設けられた平板形状のキー部とを有し、前記キー部
が、前記ヒンジピンの一部であるようにすることができ
る。
【0018】請求項5の発明によれば、ピン座面部のつ
まみ部を把持することでヒンジピンを簡単に回転するこ
とができ、その回転によりキー部による第3の部分(ヒ
ンジ座)の撓み具合が変化せしめられ、前記ヒンジピン
の一部と前記第3の部分及び第2の部分の第3の部分側
の半分との間、ヒンジ座の第3の部分とアンテナ本体部
の側面部の内面との間や、アンテナ本体部の側面部とヒ
ンジピンのピン座面部との間に生ずる摩擦力の大きさが
変化するので、前記アンテナ本体部が前記台座部に対し
て所定の角度をなす固定・固定解除を簡単に行うことが
できる。
【0019】請求項6の発明のように、前記アンテナ本
体部が、1対の抜け止めリブが一定間隔を存するように
配置された抜け止め手段を有し、前記抜け止め手段が、
前記ヒンジピンが挿入されたとき、前記1対の抜け止め
ピンが前記ヒンジピンのくびれ部を挟むように構成する
こともできる。
【0020】請求項6の発明によれば、ヒンジピンが挿
入されると、抜け止め防止手段の1対の抜け止めリブが
拡がり、そのくびれ部を1対の抜け止めリブが挟むこと
でヒンジピンを係止するようになり、ヒンジピンの抜け
が防止される。
【0021】請求項7の発明のように、さらに、前記ア
ンテナ本体部が、前記抜け止め手段に対応した位置に、
前記抜け止めリブの間隔を拡げることを許容する抜け止
めリブ解放用窓部が設けられているようにすることも可
能である。
【0022】請求項7の発明は、抜け止めリブ解放用窓
部を通じて、例えば工具を適用して、ヒンジピンをくび
れ部において係止している1対の抜け止めリブの間隔を
拡げることができるようになり、そのように抜け止めリ
ブの間隔を拡げることで、組み立てた後においてもヒン
ジピンを抜くことが可能とされる。
【0023】請求項8の発明のように、前記アンテナ本
体部が、前記アンテナ本体部のヒンジ座受け部に前記台
座部のヒンジ座を係合させた状態で、前記台座部のヒン
ジ座の上面部に当接する位置決め部を有し、この位置決
め部とヒンジ座の上面部との当接により前記アンテナ本
体部と台座部との位置関係が規制されるようにすること
もできる。
【0024】請求項8の発明によれば、前記アンテナ本
体部のヒンジ座受け部に前記台座部のヒンジ座を係合さ
せる際に、アンテナ本体部側の位置決め部が、台座側の
ヒンジ座の上面部に当接し、前記アンテナ本体部と台座
部とが一定の位置関係となるように規制される。また、
アンテナ本体部を台座部に対して回転する際には、台座
部のヒンジ座の上面部にアンテナ本体部の位置決め部が
当接し、支持された状態でアンテナ本体部がヒンジピン
を回転中心として回転されるので、アンテナ本体部の台
座部に対する回転がスムーズに行われる。
【0025】また、前述したところのアンテナ装置によ
れば、アンテナ本体部を回転中に特定の角度、例えば台
座部とアンテナ本体部のなす角度が0°、45°、90
°をなす3カ所で簡易にアンテナ本体部を固定できるよ
うなクリックストップ機能を得る場合には、請求項7の
発明のようにすることで、簡単に実現される。
【0026】請求項9の発明は、前記位置決め部が、た
わみアーム部と、このたわみアーム部の先端に連設され
る係合爪部を有する一方、前記ヒンジ座の第2の部分
が、上面部に前記係合爪部が係脱可能に係合する複数の
係合凹部を有し、前記係合爪部と係合凹部との係合関係
で、前記アンテナ本体部の回転範囲の特定の位置に、前
記アンテナ本体部が前記台座部に対して固定される構成
とされている。
【0027】請求項9の発明によれば、ヒンジ座の第2
の部分の上面部に複数の係合凹部を、位置決め部に、た
わみアーム部及び係合爪部を追加するだけで、それらの
係合関係でもって、アンテナ本体部を回転中に特定の角
度で簡易に固定することができるクリックストップ機能
が得られる。よって、複数の係合凹部と係合爪部とを追
加するだけで、新たに部品を追加することなく、組み立
てコスト、部品コストを増加させることなく、クリック
ストップ機能を得ることが可能である。
【0028】また、前述したアンテナ装置に用いられて
いる回転支持装置は、アンテナ装置以外の他のものに対
しても利用することができ、その場合は、請求項10に
記載の発明のように、台座部に対して、本体部が回転可
能に支持されている回転支持装置において、前記台座部
に可撓性を有するヒンジ座が形成される一方、前記アン
テナ本体部に前記ヒンジ座が係脱可能に係合するヒンジ
座受け部が形成され、前記本体部のヒンジ座受け部に前
記台座部のヒンジ座を係合させた状態で、前記本体部の
ヒンジ座受け部及び前記台座部のヒンジ座を貫通してヒ
ンジピンが挿入され、前記本体部、台座部及びヒンジピ
ンの3つの部材のうち2つの部材あるいは3つの部材に
よってカム機構が構成されており、前記カム機構は、前
記ヒンジピンを挿入した後、前記本体部を前記台座部に
対して所定の角度をなすようにし、前記ヒンジピンを回
転させることにより固定可能となるように構成すること
ができる。
【0029】請求項10の発明によれば、ヒンジピンを
利用したカム機構を採用したことにより、本体部と台座
部の締結要素に金属ネジを用いることなく、本体部と台
座部を所定の位置関係に嵌合させつつヒンジピンを差し
込むだけで組み立てが完了する。また、台座部、本体部
及びヒンジピンを樹脂成型品とすれば、簡易に製造で
き、かつ良好な外観を得やすくなり、組み立てコスト及
び部品コストの両面での大幅なコストダウンも可能とな
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に沿って説明する。
【0031】図1(a)(b)はそれぞれ本発明に係る
アンテナ装置を示し、(a)は台座部とアンテナ本体部
とのなす角度が0°の場合の斜視図、(b)は同角度が
90°の場合の斜視図である。図2は本発明に係るアン
テナ装置の回転支持構造の詳細図である。
【0032】図1(a)(b)に示すように、アンテナ
装置1は、台座部2に対してアンテナ本体部3が回転可
能に連結されている。アンテナ本体部3は、図2に示す
ように、複数の嵌合爪と嵌合凹部(部材3Aの嵌合爪3
aのみ図示、部材3Bの嵌合凹部は図示省略)の嵌合関
係により2つの部材3A,3Bが一体的に結合されてな
り、内部に平板型のアンテナ素子(図示せず)が内蔵さ
れ、受信用又は送信用アンテナとしての機能を発揮する
ようになっている。なお、2つの部材3A,3Bの左右
側面部にはそれぞれ、後述のヒンジピン5を挿入するた
めの鍵孔形状の開孔3b(図3参照)の半分の孔3b
1,3b2が形成されており、両部材3A,3Bが結合
された状態で開孔3bが形成されることになる。
【0033】前記台座部2とアンテナ本体部3とを回転
可能に連結するヒンジ機構は、図2に詳細を示すように
構成されている。
【0034】すなわち、前記台座部2の上面2aの両側
部には、アンテナ本体部3を回転可能に支持するための
ヒンジ座4が立設されている。ヒンジ座4は、ほぼ逆U
字形状をしており、下端部が台座部2の上面2aに連設
され上方に向かって延びる第1の部分4aと、この第1
の部分4aの上端部に一端部が連設され上面が湾曲面と
されている第2の部分4bと、この第2の部分4bの他
端部に連設され第1の部分と平行に下方に延びる第3の
部分4cとを備え、それらによって囲まれる挿入孔4d
が形成されている。この挿入孔4dは、台座部2とアン
テナ本体部3とが組み立てられた状態では、前記開孔3
bと対応した位置関係となっている。よって、前記開孔
3bにヒンジピン5が挿入されることで、この挿入孔4
dにもヒンジピン5が挿入されることになる。
【0035】前記ヒンジピン5は、ピン軸部5aの先端
側(挿入端側)に、そのピン軸部5aより小径のくびれ
部5bを介して、先端になるほど径が小さくなる先細形
状の先端とがり部5cが連設される一方、ピン軸部5a
の基端側に、つまみ部5dが形成された円盤形状のピン
座面部5eが連設されている。そして、ピン座面部5e
と一定間隔を存するように、ピン軸部5aにフラット形
状のキー部5fが設けられている。
【0036】前記ヒンジ座4において、第1の部分4a
及び第2の部分4bの第1の部分4a側の半分はほぼ同
じ一定の肉厚とされている。そして、第3の部分4c及
び第2の部分4bの第3の部分4c側の半分は、上端部
が前記第1の部分4a及び第2の部分4bの第1の部分
4a側の半分とほぼ同じ肉厚とされているが、下方にな
るほど肉厚が徐々に厚くなるテーパ形状とされている。
この部分は、外側の面を鉛直面とする一方中央側の面を
傾斜面としたテーパ形状とされ、その傾斜面に、挿入さ
れたヒンジピン5のキー部5fが接触するようになって
いる。なお、前記台座部2,アンテナ本体部3(部材3
A,3B)及びヒンジピン5は、合成樹脂(例えばAB
S樹脂)にて成型されたものである。
【0037】また、この第3の部分4cの下端は、台座
部2の上面2aとの間に隙間S(図3(a)(b)参
照)が形成され、構造上、前記ヒンジ座4はたわみ変形
がしやすくなっている。また、前述したようにヒンジ座
4(台座部2)は合成樹脂であるので、材料の点から
も、撓みやすくなっている。前記第2の部分4bの上面
には、後述のたわみアーム部3dの先端が係脱可能に係
合する3つの係合凹部4e,4f,4gが一定の角度間
隔(本例では45°間隔)で形成されている。
【0038】また、前記アンテナ本体部3の一方の部材
3Bには、端部付近に、部材3Bに固定されている位置
決め部としての本体位置決めリブ3cと、その本体位置
決めリブ3cの先端に連設されているたわみアーム部3
dと、そのたわみアーム部3dの先端部に設けられ前記
係合凹部4e〜4gに係脱可能に係合する係合爪部3e
とが設けられている。この本体位置決めリブ3c及びた
わみアーム部3dに対応する部分には、前記ヒンジ座4
が挿入されるスリット状のヒンジ座受け部3fが設けら
れ、この挿入されたヒンジ座4の第2の部分4bの上側
部分に、前記本体位置決めリブ3c及びたわみアーム部
3dが係合するようになっている。また、そのヒンジ座
受け部3fより中央部寄りには、挿入されたヒンジピン
5のピン軸部5aに係合する係合凹部3gを有するピン
支持リブ部3hと、ヒンジピン5の不用意な抜けを防止
する1対の板状の抜け止めリブ3kからなる抜け止め手
段3mとが設けられている。なお、図示していないが、
前記部材3B側の係合凹部3g及びピン支持リブ部3h
に対称に、部材3A側にも係合凹部及びピン支持リブ部
が設けられている。
【0039】そして、アンテナ本体部3の側面部には、
前記両部3A,3Bが結合された状態で、ヒンジピン5
が挿入される鍵孔形状の開孔3bが形成されるようにな
っている。この開孔3bが、前記ヒンジ座4の挿入孔4
dに対応しており、開孔3bを通じてヒンジピン5を挿
入することで、前記挿入孔4dにも無理なく挿入するこ
とができる構成とされている。
【0040】続いて、前述した装置の組み立て手順につ
いて、図3(a)〜(c)に沿って具体的に説明する。
【0041】まず、2つの部材3A,3Bを結合してア
ンテナ本体部3を組み立てて、図3(a)に示すよう
に、台座部2のヒンジ座4を、アンテナ本体部3のヒン
ジ座受け部3e内に挿入し、台座部2上にアンテナ本体
部3を乗せる。このとき、アンテナ本体部3内には本体
位置決め用リブ3c及びたわみアーム部3dが設けられ
ているため、その本体位置決め用リブ3c及びたわみア
ーム部3dがヒンジ座4の第2の部分4bに当接し、そ
の当接関係で台座部2に対するアンテナ本体部3の上下
方向の位置は自然と所定の位置に定まる。
【0042】アンテナ本体部3の側面部に設けられてい
る鍵孔形状の開孔3bから、図3(b)に示すように、
ヒンジピン5を差し込む。すると、ヒンジピン5の先端
とがり部5cがアンテナ本体部3内の1対の抜け止めリ
ブ3kに接触する。そこで、ヒンジピン5を強く押し込
むと、ヒンジピン5の先細形状の先端とがり部5cがア
ンテナ本体部3内の1対の抜け止めリブ3kを弾性変形
させて押し広げつつ通過し、図3(c)に示すように、
ヒンジピン5のくびれ部5bが抜け止めリブ3kに挟ま
れることとなり、ヒンジピン5が抜けなくなり、組み立
て完了となる。
【0043】このように、一方の手に台座部2とアンテ
ナ本体部3とを組み合わせたものを持ち、もう一方の手
にヒンジピン5を持ち、ヒンジピン5を押し込むだけで
組み立て作業が終了するから、組み立て作業に要する時
間は非常に少なくなり、きわめて短時間での組み立て作
業が可能である。
【0044】また、図4(a)(b)に示すように、組
み立て作業終了後において、正面外観において、ヒンジ
ピン5の先端部付近に、ちょうど抜け止めリブ3kの位
置に、抜け止めリブ3kの配列方向にそれらの配列間隔
よりも長さが長い小孔3pが設けられており、この小孔
3pは、抜け止めリブ解放用窓部として機能する。すな
わち、この小孔3pから、ピンセットなどを使用してア
ンテナ本体部3の内部の抜け止めリブ3kをそれらの間
隔が拡がる方向に撓ませ、それらの間隔を先端とがり部
5cの最大径より広げれば、ヒンジピン5のくびれ部5
bとの係合を解除して、ヒンジピン5を抜き取ることが
できるようになり、台座部2とアンテナ本体部3とを分
離することが可能である。
【0045】さらに、アンテナ本体部3の回転時には、
図5(a)〜(d)に示すように、本発明に係る回転支
持構造部分は変化する。図5(a)は組み立て終了直後
の状態を示し、台座部2とアンテナ本体部3との間には
隙間Uが開いている。ヒンジ座4は下方に向けてスリッ
ト状に開口する挿入孔4dを有するが、アンテナ本体部
3は本体位置決めリブ3c及びたわみアーム部3dを介
してヒンジ座4の上に乗っているので、アンテナ本体部
3が下方にずれてしまって台座部2に接するということ
はない。
【0046】また、本体位置決めリブ3cの先端側に
は、たわみアーム部3dと、係合爪部3eとが設けられ
ており、たわみアーム部3dはヒンジ座4の湾曲部に沿
う形状とされているので、係合爪部3eは、ヒンジ座4
の第2の部分4b(湾曲部分)に形成された係合凹部4
gに係脱可能に係合している。
【0047】図5(b)は図5(a)からアンテナ本体
部3を少し回転させた状態である。たわみアーム部3d
は、樹脂の有する弾性によりたわみ変形して、それの先
端の係合爪部3eはヒンジ座4の第2の部分4bの上面
に乗り上げ、アンテナ本体部3をさらに回転させると、
ヒンジピン5のピン軸部5aを回転中心として、本体位
置決めリブ3c、たわみアーム部3d及び係合爪部3e
はヒンジ座4の第2の部分4bの上面(表面)に擦れつ
つそれらに支持された状態で、アンテナ本体部3の内面
部がヒンジピン5のピン軸部5aの上面に乗っており、
横方向のずれもなく、スムーズにかつ安定性よく回転す
る。
【0048】図5(c)は、アンテナ本体部3をさらに
回転させ、係合爪部3eが次の係合凹部4fに係脱可能
に係合している状態である。この状態でも、係合爪部3
eが係合凹部4fに係合し、アンテナ本体部3のたわみ
アーム部3dがヒンジ座4の第2の部分4bに乗ってお
り、やはりアンテナ本体部3が下方にずれてしまって台
座部2に接することはない。
【0049】図5(c)の状態からさらに回転した状態
を示す図5(d)においても、係合爪部3eが係合凹部
4eに係合し、アンテナ本体部3のたわみアーム部3d
ヒンジ座4の第2の部分4bに乗っており、やはりアン
テナ本体部3が下方にずれてしまって台座部2に接する
ことはない。
【0050】図6(a)〜(e)は、本発明に係る回転
支持構造を固定する機構の動作の様子を示す。
【0051】図6(a)は組み立て直後の状態である。
ヒンジ座4の厚さは、図6(a)で見てヒンジ座4の右
半分(第1の部分4a及び第2の部分4bの第1の部分
4a側の半分)と左半分(第3の部分4c及び第2の部
分4bの第3の部分4c側の半分)とで異なっている。
すなわち、右半分(第1の部分4a及び第2の部分4b
の第1の部分4a側の半分)が一定の厚さが維持されて
いるのに対し、左半分(第3の部分4c及び第2の部分
4bの第3の部分4c側の半分)は、上方が薄く下方が
厚い、つまり下部になるほど厚みが徐々に増すテーパ形
状となっている。ここで、ヒンジピン5のキー部5fと
ピン座面部5eの隙間T(図3(b)参照)の寸法はヒ
ンジ座4の右半分の厚さtrとアンテナ本体部3の側面
部の厚さts(図3(c)参照)を合わせた寸法より大
きく、アンテナ本体部3の側面部の厚さtsとヒンジ座
左半分の最大厚さtq(図3(c)参照)を合わせた寸
法より小さくなっている。
【0052】そのため、ヒンジピン5は、図6(a)で
見ると、反時計回り方向R(ヒンジピン5のつまみ部5
dを回す方向としては時計回りであり、これはネジを締
める方向と同じ)には回転できるが、時計回り方向には
ヒンジピン5のキー部5fの角部分がヒンジ座4に乗り
上げることができないため、回転することができないよ
うになっている。
【0053】前記ヒンジピン5は、図6(a)(b)に
示すように、キー部5fがヒンジ座4の右半分の面内に
ある間は、ヒンジ座4の右半分の厚さとアンテナ本体部
3の側面の厚さを合わせた寸法より大きい隙間Tを持っ
ているので、ヒンジ座4とアンテナ本体部3の側面部に
対して強く擦れることなく自由に回転することができ、
ネジの締め付けに例えればネジが緩んだ状態の手応えと
なる。
【0054】次に、ヒンジピン5のキー部5fが、図6
(a)のヒンジ座4の右半分を越え、左半分に至るまで
回転させ、図6(c)の状態になると、ヒンジ座4(第
3の部分4c)の厚さは下方へ行くほどどんどん厚くな
るため、ヒンジピン5を回転させるにつれてヒンジピン
5のキー部5fがヒンジ座4の傾斜面に擦れはじめてど
んどん手応えを増し(図6(d)参照)、ついにはヒン
ジピン5の隙間Tとアンテナ本体部3の側面部とヒンジ
座4の厚さを合わせた寸法が等しくなり、それ以上ヒン
ジピン5を回転させることができなくなる(図6(e)
参照)。このとき、ヒンジ座4の傾斜面とヒンジピン5
のキー部5f、ヒンジ座4の第3の部分4cの傾斜面の
裏面とアンテナ本体部3の側面部の内面、アンテナ本体
部3の側面部の外面とヒンジピン5のピン座面部5eの
間には全く隙間がない状態となっているので、ヒンジピ
ン5を回転させる力はこれらの面を強く押し付ける力と
なり、強い摩擦力が発生し、ヒンジピン5のみならず、
台座部2とアンテナ本体部3も自由に回転することがで
きなくなり、台座部2とアンテナ本体部3との位置関係
が固定される。
【0055】このように、本発明に係る回転時構造を固
定する機構は、いわゆるカム機構の応用であるが、アン
テナ本体部3に回転する力を加えたとき、一種のカム機
構であるから、ヒンジピン5の固定方向と同方向の回転
力に対しては強く保持できるが、ヒンジピン5の緩め方
向と同方向の回転力に対しては緩みやすく、強い保持が
できないという欠点がある。
【0056】本実施例では、この欠点をアンテナ本体部
3の左右側面部に取り付けられるヒンジピン5(図7及
び図8においては左側のものを5A、右側のものを5B
で示す)の締め付けのために回転する方向(固定方向)
により解決してある。具体的には、図7(a)(b)に
示すように、アンテナ本体部3の左側面部に取り付ける
ヒンジピン5Aと、右側面に取り付けるヒンジピン5B
の固定方向を時計回り方向に揃え、同一方向としてい
る。
【0057】このようにしておけば、アンテナ本体部3
を開く方向の回転力に対しては、図7(a)に示すよう
に、アンテナ本体部3の左側面部側のヒンジピン5Aが
固定方向(締め付け方向)側に力を受けることになるの
で強い保持力を発揮し、アンテナ本体部3を閉じる方向
の回転力に対しては、図7(b)に示すように、右側面
部側のヒンジピン5Bが固定方向(締め付け方向)側に
力を受けることになるので強い保持力を発揮することに
なる。
【0058】すなわち、左右のヒンジピン5A,5Bが
それぞれ、アンテナ本体部3の開方向あるいは閉方向に
対して強い保持力を発揮するので、結果的にアンテナ本
体部3を回転させようとする外力に対してしっかりとし
た保持が可能となっている。
【0059】また、締め付け時のヒンジピン5を回す力
を低減する工夫として、ヒンジ座4の傾斜面側は台座部
2に対して固定せず、隙間Sを設けている。
【0060】さらに、図8に示すように、台座部2とア
ンテナ本体部3とを組み立てるには、当然ながら台座部
2のヒンジ座4(図8においては左側のものを4A、右
側のものを4Bで示す)よりもアンテナ本体部3のヒン
ジ座受け部3eの方が大きくなければならないので、ヒ
ンジ座4とアンテナ本体部3の側面部内側には組み立て
に必要なクリアランスとしての隙間が与えられている。
【0061】この隙間はヒンジピン5A,5Bを回して
締め付ける時に、アンテナ本体部3及びヒンジ座4A,
4Bの側面部が弾性的に変形することにより接触して隙
間がなくなり摩擦力が生じることになるのであるが、ヒ
ンジ座4A,4Bとアンテナ本体部3の側面部が丈夫で
あればあるほど弾性変形しにくくなり、固定のためのヒ
ンジピン5の回転にも大きな力が必要となってしまう。
また、ヒンジピン5A,5Bを片側から順に締め付けて
いくと、先に締め付けた方はヒンジ座4とアンテナ本体
部3の側面部が変形するよりも先にアンテナ本体部3が
ヒンジ座4A,4Bの方に移動してしまうため、後から
締め付ける方は、図8に示すヒンジ座受け部3eの隙間
L,Rを合わせただけの寸法を変形せねばなくなり、さ
らに大きな力でヒンジピン5A,5Bを回転させねばな
らなくなる。
【0062】しかし、ヒンジ座4A,4Bの傾斜面側
(第3の部分4c)を台座部2に対して、図9(a)に
示すように、固定せずにおけば、図9(b)に示すよう
に固定した場合の変形部全長L2にくらべて長い距離
(変形部全長L1)で穏やかにたわみ変形ができるの
で、固定した場合よりずっと少ない力でヒンジピン5を
締め付けることを実現できる。
【0063】なお、前記実施の形態においては、前記台
座部2、アンテナ本体部3及びヒンジピン5の3つの部
材のうち、2つの部材である台座部2のヒンジ座4及び
ヒンジピン5のキー部5fによって、アンテナ本体部3
を台座部2に対して所定角度で固定することができるカ
ム機構を構成するようにしているが、本発明はそれに限
定されるものではなく、アンテナ本体部3及びヒンジピ
ン5でカム機構を構成するようにしてもよいし、あるい
は3つの部材(台座部2,アンテナ本体部3及びヒンジ
ピン5)によってカム機構が構成されるようにすること
も可能である。
【0064】また、前記実施の形態において、アンテナ
装置に用いられている回転支持装置は、アンテナ装置以
外の他の装置にも適用することができる。すなわち、台
座部に対して本体部が回転可能に支持されている構造の
もの、例えば、化粧用コンパクト(鏡の付いた本体部、
化粧品が収納されている台座部)、ノートパソコン(液
晶ディスプレイがある本体部、キーボードのある台座
部)などの、開閉のための回転支持装置にも、その開閉
角度を調整するために用いることができる。
【0065】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように実施
され、以下に述べるような効果を奏する。
【0066】請求項1の発明は、ヒンジピンを挿入した
後、アンテナ本体部を台座部に対して所定の角度をなす
ようにし、前記ヒンジピンを固定方向に回転させること
により、カム機構が機能し、アンテナ本体部が台座部に
対して所定の角度をなして固定されるようにしているの
で、アンテナ本体部と台座部の締結要素に金属ネジを用
いることなく、ヒンジピンを利用したカム機構を採用し
たことにより、アンテナ本体部と台座部を所定の位置関
係に嵌合させつつヒンジピンを差し込むだけで組み立て
ることができる。特に、台座部、アンテナ本体部及びヒ
ンジピンを樹脂成型品とすれば、簡易に製造でき、かつ
良好な外観を得やすくなり、組み立てコスト及び部品コ
ストの両面での大幅なコストダウンも実現できる。
【0067】請求項2の発明は、ヒンジ座の第3の部分
を、下端部になるほど厚さが厚くなるテーパ形状として
いるので、ヒンジ座の第1〜第3の部分によって囲まれ
る挿入孔に挿入されるヒンジピンを固定方向に回転する
ことにより、ヒンジピンの一部が前記第3の部分に圧接
して前記ヒンジ座を撓み変形させようとし、その一部と
前記第3の部分及び第2の部分の第3の部分側の半分と
の間、ヒンジ座の第3の部分とアンテナ本体部の側面部
の内面との間に摩擦力が生じさせ、前記アンテナ本体部
が、前記台座部に対して所定の角度をなすように無理な
く固定することができる。
【0068】請求項3の発明は、左右のヒンジピンの固
定方向を同一方向としているので、アンテナ本体部の開
方向に対しても閉方向に対しても強い保持力を発揮し、
しっかりとした保持が可能となる。
【0069】請求項4の発明は、ヒンジ座の第3の部分
の下端部が台座部に対して固定されていないので、下端
部が固定されている場合に比べて、変形部分の全長が長
くなり、穏やかにたわみ変形をすることができ、少ない
力でヒンジピンを固定方向に回転することができる。
【0070】請求項5の発明は、ピン座面部のつまみ部
を把持することで、工具を用いることなく、ヒンジピン
を簡単に回転することができ、その回転によりキー部に
よる第3の部分(ヒンジ座)の撓み具合を変化させて、
前記ヒンジピンの一部と前記第3の部分及び第2の部分
の第3の部分側の半分との間、ヒンジ座の第3の部分と
アンテナ本体部の側面部の内面との間や、アンテナ本体
部の側面部とヒンジピンのピン座面部との間に生ずる摩
擦力の大きさを変化させて、前記アンテナ本体部が前記
台座部に対して所定の角度をなす固定・固定解除を簡単
に行うことができる。
【0071】請求項6の発明は、アンテナ本体部にヒン
ジピンのくびれ部を挟んで前記ヒンジピンの抜けを防止
する抜け止め手段を設けているので、組み立て完了後
は、ヒンジピンが不用意に抜けるのを防止することがで
きる。
【0072】請求項7の発明は、前記アンテナ本体部に
抜け止めリブ解放用窓部を設けているので、抜け止めリ
ブ解放用窓部を通じて、抜け止め防止手段の1対の抜け
止めリブの間隔を拡げることで、ヒンジピンを必要時に
は抜くことができる。
【0073】請求項8の発明は、アンテナ本体部のヒン
ジ座受け部に台座部のヒンジ座を係合させる際には、ア
ンテナ本体部側の位置決め部が、台座側のヒンジ座の上
面部と当接するようにしているので、前記アンテナ本体
部と台座部とが一定の位置関係となるように規制するこ
とができる。また、アンテナ本体部を台座部に対して回
転する際には、台座部のヒンジ座の上面部にアンテナ本
体部の位置決め部が当接し、アンテナ本体部が台座部に
支持された状態でヒンジピンを回転中心として回転する
ことになるので、アンテナ本体部の台座部に対する回転
をスムーズに行うことができる。
【0074】請求項9の発明は、位置決め部にたわみア
ーム部と係合爪部を設けているので、ヒンジ座の第2の
部分の上面部に複数の係合凹部に、たわみアーム部の先
端の係合爪部を係合させ、それらの係合関係でもって、
アンテナ本体部を回転中に特定の角度で簡易に固定する
ことができるクリックストップ機能が得られる。
【0075】請求項10の発明は、本体部と台座部の締
結要素に金属ネジを用いることなく、ヒンジピンを利用
したカム機構を採用したことにより、本体部と台座部を
所定の位置関係に嵌合させつつヒンジピンを差し込むだ
けで組み立てることができる回転支持装置を実現でき
る。特に、台座部、本体部及びヒンジピンを樹脂成型品
とすれば、簡易に製造でき、かつ良好な外観を得やすく
なり、組み立てコスト及び部品コストの両面での大幅な
コストダウンも実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンテナ装置を示し、(a)は台
座部とアンテナ本体部とのなす角度が0°の場合の斜視
図、(b)は同角度が90°の場合の斜視図である。
【図2】本発明に係るアンテナ装置の回転支持構造の詳
細図である。
【図3】(a)〜(c)はそれぞれ回転支持構造の組み
立て手順の説明図である。
【図4】組み立て終了後のヒンジ部分付近を示し、
(a)は側面図、(b)は背面図である。
【図5】(a)〜(d)はそれぞれたわみアーム部の係
合爪部とヒンジ座の係合凹部との関係を示す説明図であ
る。
【図6】(a)〜(e)はそれぞれヒンジ座とヒンジピ
ンとの関係を示す図である。
【図7】(a)(b)はそれぞれ左右側面に取り付けら
れるヒンジピンの締め付け方向の説明図である。
【図8】アンテナ本体部のヒンジ座受け部と台座部のヒ
ンジ座との関係を示す図である。
【図9】台座部のヒンジ座とヒンジピンのキー部との関
係の説明図である。
【図10】(a)〜(c)はそれぞれ従来例の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 アンテナ装置 2 台座部 3 アンテナ本体部 3c 本体位置決めリブ 3d たわみアーム部 3e 係合爪部 3f ヒンジ座受け部 3k 抜け止め用リブ 4 ヒンジ座 4a 第1の部分 4b 第2の部分 4c 第3の部分 4d 挿入孔 5 ヒンジピン
フロントページの続き Fターム(参考) 3J105 AA04 AB11 AB17 AB22 AC07 DA03 5J021 AA01 DA02 DA04 DA05 DA06 GA02 HA05 HA10 5J047 AA07 BA01 BA04 BA07 EF02 EF04 5K023 AA07 BB03 BB04 BB11 DD08 LL05 PP16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台座部に対して、アンテナが内蔵された
    アンテナ本体部が回転可能に支持されているアンテナ装
    置において、 前記台座部に可撓性を有するヒンジ座が形成される一
    方、前記アンテナ本体部に前記ヒンジ座が係脱可能に係
    合するヒンジ座受け部が形成され、 前記アンテナ本体部のヒンジ座受け部に前記台座部のヒ
    ンジ座を係合させた状態で、前記アンテナ本体部のヒン
    ジ座受け部及び前記台座部のヒンジ座を貫通してヒンジ
    ピンが挿入され、前記アンテナ本体部、台座部及びヒン
    ジピンの3つの部材のうち2つの部材あるいは3つの部
    材によってカム機構が構成されており、 前記カム機構は、前記ヒンジピンを挿入した後、前記ア
    ンテナ本体部を前記台座部に対して所定の角度をなすよ
    うにし、前記ヒンジピンを回転させることにより固定可
    能となるように構成されていることを特徴とするアンテ
    ナ装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒンジ座は、ほぼ逆U字形状で、下
    端部が台座部の上面に連設され上方に向かって延びる第
    1の部分と、この第1の部分の上端部に一端部が連設さ
    れ上面が湾曲面とされている第2の部分と、この第2の
    部分の他端部に連設され前記第1の部分と平行に下方に
    延びる第3の部分と、それら第1〜第3の部分によって
    囲まれ前記ヒンジピンが挿入される挿入孔とを備え、前
    記第1の部分及び第2の部分の第1の部分側の半分はほ
    ぼ同じ一定の肉厚とされ、前記第3の部分及び第2の部
    分の第3の部分側の半分は、上端部が前記第1の部分及
    び第2の部分の第1の部分側の半分とほぼ同じ肉厚で、
    下方になるほど肉厚が徐々に厚くなるテーパ形状とされ
    ており、 前記カム機構は、前記ヒンジピンの一部が前記ヒンジ座
    の第3の部分及び第2の部分の第3の部分側の半分を圧
    接して前記ヒンジ座を撓み変形させ、前記ヒンジピンの
    一部と前記第3の部分及び第2の部分の第3の部分側の
    半分との間に生ずる摩擦力によって、前記アンテナ本体
    部を、前記台座部に対して所定の角度をなすように固定
    するものである請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナ本体部の左側面部に取り付
    けられるヒンジピンによる固定方向と、右側面部に取り
    付けられるヒンジピンによる固定方向とは、同一方向で
    ある請求項2記載のアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記ヒンジ座の第3の部分は、下端部と
    前記台座部の上面との間に隙間が形成されている請求項
    2又は3記載のアンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒンジピンは、ピン軸部と、そのピ
    ン軸部の先端側にくびれ部を介して設けられた先細形状
    の先端とがり部と、前記ピン軸部の基端側に設けられつ
    まみ部を有するピン座面部と、このピン座面部と一定間
    隔を存するように前記ピン軸部に設けられた平板形状の
    キー部とを有し、 前記キー部が、前記ヒンジピンの一部である請求項2〜
    4のいずれかに記載のアンテナ装置。
  6. 【請求項6】 前記アンテナ本体部は、1対の抜け止め
    リブが一定間隔を存するように配置された抜け止め手段
    を有し、 前記抜け止め手段は、前記ヒンジピンが挿入されたと
    き、前記1対の抜け止めピンが前記ヒンジピンのくびれ
    部を挟むように構成されている請求項5記載のアンテナ
    装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記アンテナ本体部は、前記抜
    け止め手段に対応した位置に、前記抜け止めリブの間隔
    を拡げることを許容する抜け止めリブ解放用窓部が設け
    られている請求項6記載のアンテナ装置。
  8. 【請求項8】 前記アンテナ本体部は、前記アンテナ本
    体部のヒンジ座受け部に前記台座部のヒンジ座を係合さ
    せた状態で、前記台座部のヒンジ座の上面部に当接する
    位置決め部を有し、この位置決め部とヒンジ座の上面部
    との当接により前記アンテナ本体部と台座部との位置関
    係が規制される請求項1〜7のいずれかに記載のアンテ
    ナ装置。
  9. 【請求項9】 前記位置決め部は、たわみアーム部と、
    このたわみアーム部の先端に連設される係合爪部とを有
    する一方、前記ヒンジ座の第2の部分は、上面部に前記
    係合爪部が係脱可能に係合する複数の係合凹部を有し、
    前記係合爪部と係合凹部との係合関係で、前記アンテナ
    本体部の回転範囲の特定の位置に、前記アンテナ本体部
    が前記台座部に対して固定される構成とされている請求
    項2〜8のいずれかに記載のアンテナ装置。
  10. 【請求項10】 台座部に対して、本体部が回転可能に
    支持されている回転支持装置において、 前記台座部に可撓性を有するヒンジ座が形成される一
    方、前記アンテナ本体部に前記ヒンジ座が係脱可能に係
    合するヒンジ座受け部が形成され、 前記本体部のヒンジ座受け部に前記台座部のヒンジ座を
    係合させた状態で、前記本体部のヒンジ座受け部及び前
    記台座部のヒンジ座を貫通してヒンジピンが挿入され、
    前記本体部、台座部及びヒンジピンの3つの部材のうち
    2つの部材あるいは3つの部材によってカム機構が構成
    されており、 前記カム機構は、前記ヒンジピンを挿入した後、前記本
    体部を前記台座部に対して所定の角度をなすようにし、
    前記ヒンジピンを回転させることにより固定可能となる
    ように構成されていることを特徴とする回転支持装置。
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