JP2002075772A - 金属膜形成用部材、金属膜形成用部材の製造方法、金属膜の転写方法および積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

金属膜形成用部材、金属膜形成用部材の製造方法、金属膜の転写方法および積層セラミック電子部品の製造方法

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JP2002075772A
JP2002075772A JP2000263912A JP2000263912A JP2002075772A JP 2002075772 A JP2002075772 A JP 2002075772A JP 2000263912 A JP2000263912 A JP 2000263912A JP 2000263912 A JP2000263912 A JP 2000263912A JP 2002075772 A JP2002075772 A JP 2002075772A
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forming
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oxide film
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Masataka Miyashita
正孝 宮下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターン化金属薄膜の転写を妨害しない程度
に薄く、繰り返し使用可能なマスク部を有する金属膜形
成用部材を提供すること。 【解決手段】 本発明の金属膜形成用部材30aは、基
体20の表面に形成された所定パターンの開口部20b
を有する陽極酸化膜からなるマスク部20aと、前記開
口部における基体の表面に形成された自然酸化膜21と
を有する。基体20が、金属タンタルまたはタンタルを
主成分とする合金で構成してあることが好ましく、マス
ク部20aの厚みは1μm未満であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、金属内
部電極を持つ各種積層セラミック電子部品の製造に好適
に用いることができる金属膜形成用部材、金属膜形成用
部材の製造方法、金属膜転写方法および積層セラミック
電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化や省資源の観点
から、積層セラミック電子部品の小型化、特に積層セラ
ミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデン
サにおいては、薄層・多層化による大容量化が急速に進
展しており、内部電極についても、より薄く均一で欠陥
の少ないものが必要とされている。
【0003】積層セラミック電子部品の内部電極の形成
方法は、金属粉末と有機結合剤からなる金属ペーストを
スクリーン印刷によりセラミックグリーンシートに印刷
する方法によるのが一般的である。
【0004】しかしながら、従来のスクリーン印刷法で
は、原料金属粒子の粒子サイズまたはスクリーンの厚さ
などにより薄層化に限界があり、また電極が粒子の焼結
によって形成されることから、薄層化するほど電極が不
連続となりやすいという問題がある。
【0005】そこで、各種薄膜形成法により形成された
金属膜を用いて内部電極を構成するセラミック積層電子
部品の製造方法が提案されている。
【0006】たとえば、特公平7−54780号公報、
特開平4−314876号公報、特開平8−11584
7号公報では、シリコーンコートなどの剥離処理を施し
た合成樹脂よりなるキャリアフィルム上に、真空製膜法
または、真空製膜法と湿式めっき法とにより作成した金
属膜を、熱圧着によりセラミックグリーンシートへ転写
する方法が開示してある。
【0007】また、特開平6−231999号公報、特
開平10−125556号公報、特開平10−2089
80号公報では、合成樹脂よりなるキャリアフィルム上
に、無電解めっき法により作成した金属膜を、熱圧着ま
たは熱転写法により、セラミックグリーンシートへ転写
する方法が開示してある。
【0008】一方で、積層セラミック電子部品において
は、連続的な金属膜ではなく、一定のパターン形状を持
つ金属膜が必要とされる。
【0009】上述した各種公報では、製膜時点でパター
ン化する方法として、(1)メタルマスクを介した蒸着
またはスパッタリングなどにより製膜する方法、(2)
めっきレジストによりマスクを形成してめっきによって
製膜する方法、(3)パターン形状に無電解めっき用触
媒を印刷して無電解めっきによって製膜する方法などが
開示してある。
【0010】また、連続膜を形成した後にパターン化す
る方法として、(1)エッチングレジストによりマスク
を形成し、エッチングによってパターン化する方法、
(2)パターン形状に接着層を形成して転写する方法、
(3)パターン形状の凸部を持った金型で押圧して転写
する方法などが開示してある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のパターン化法には、それぞれ問題点が存在する。
【0012】まず、メタルマスクを使用した気相法製膜
では、連続的な製膜が困難で、また定期的にメタルマス
ク上に堆積した金属を除去する必要がある。
【0013】次に、めっきレジスト、エッチングレジス
ト、無電解めっき用触媒、接着層などでパターン化する
場合は、1パターンの形成に対応して1回の印刷操作が
必要となり、またレジストの場合は、さらに加えて剥離
操作が必要となり、多数のパターンを形成する必要があ
る積層セラミック電子部品の電極製造用としては、非効
率で高コストである。
【0014】また、連続膜からパターン形状の凸部を持
った金型で押圧して転写する方法では、パターンエッジ
が不鮮明となりやすい。
【0015】めっきレジストを使用するパターン化の場
合には、一般に永久レジストまたはパーマネントレジス
トと言われる耐熱・耐薬品性に優れたマスク用薬品も利
用できるが、剥離して転写することを前提とした、積層
セラミック電子部品用の金属薄膜に適用する場合、転写
を妨害しないようにするためには極めて薄く形成する必
要があることから耐久性が低くなり、繰り返し使用する
ことは困難である。
【0016】これに対し、パターン化金属薄膜の転写を
妨害しないほど薄く、かつ繰り返し使用しても破壊され
ないような、めっきマスクを形成した金属膜形成用部材
が実現できれば、一般に装置コストおよびランニングコ
ストが低廉な湿式めっき法で、パターン化金属薄膜を安
価に製造することが可能となる。
【0017】本発明の目的は、パターン化金属薄膜の転
写を妨害しない程度に薄く、繰り返し使用可能なマスク
部を有する金属膜形成用部材を提供することである。ま
た本発明の目的は、このような金属膜形成用部材を容易
かつ安価に製造できる金属膜形成用部材の製造方法を提
供することである。さらに本発明の目的は、厚みが極め
て薄くかつ均一な金属膜のパターンを、グリーンシート
などの壊れやすい転写対象物の表面に容易且つ確実に、
しかも破壊させることなく、安定的に転写できる金属膜
の転写方法を提供することである。さらにまた本発明の
目的は、厚みが薄く且つ均一で欠陥の少ない内部電極を
有する積層セラミック電子部品を製造する方法を提供す
ることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明者は、電解コンデンサの製造に用いられて
いるいわゆるバルブ金属の陽極酸化処理により得られる
陽極酸化膜に着目し、これをめっきマスクとして活用で
きないかと考え、鋭意検討した結果、本発明を完成させ
るに至った。
【0019】金属膜形成用部材 本発明に係る金属膜形成用部材は、基体の表面に形成さ
れた所定パターンの開口部を有する陽極酸化膜からなる
マスク部と、前記開口部における基体の表面に形成され
た自然酸化膜とを有する。
【0020】前記開口部内の自然酸化膜の表面に電解め
っき法により形成された金属膜を、さらに有することが
好ましい。
【0021】前記金属膜の表面に形成された熱可塑性有
機高分子を含む接着層を、さらに有することが好まし
い。
【0022】金属膜形成用部材の製造方法 第1の観点に係る金属膜形成用部材の製造方法は、基体
の表面に所定パターンの開口部を持つレジスト層を形成
する工程と、前記開口部内の表面を陽極酸化処理して陽
極酸化膜からなるマスク部を形成する工程と、前記レジ
スト層を除去する工程とを有する。
【0023】第2の観点に係る金属膜形成用部材の製造
方法は、基体の表面を陽極酸化処理して陽極酸化膜を形
成する工程と、前記陽極酸化膜の表面に所定パターンの
開口部を持つレジスト層を形成する工程と、前記開口部
内に露出する陽極酸化膜部分を除去して陽極酸化膜から
なるマスク部を形成する工程と、前記レジスト層を除去
する工程とを有する。
【0024】第3の観点に係る金属膜形成用部材の製造
方法は、基体の表面に所定パターンの開口部を有する陽
極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部における基体
の表面に自然酸化膜とが形成してある金属膜形成用部材
の前記開口部内の表面に、電解めっき法により少なくと
も1層の単一金属または合金からなる金属膜を形成する
工程を有する。
【0025】第4の観点に係る金属膜形成用部材の製造
方法は、基体の表面に所定パターンの開口部を有する陽
極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部における基体
の表面に自然酸化膜とが形成してある金属膜形成用部材
の前記開口部内の表面に、電解めっき法により第一の単
一金属または合金からなる第1金属膜を形成する工程
と、前記第1金属膜の表面に、無電解めっき法により第
二の単一金属または合金からなる第2金属膜を形成する
工程とを有する。
【0026】第5の観点に係る金属膜形成用部材の製造
方法は、基体の表面に所定パターンの開口部を有する陽
極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部における基体
の表面に自然酸化膜とが形成してある金属膜形成用部材
の前記開口部内の表面に、少なくとも1層の単一金属ま
たは合金からなる金属膜を形成する工程と、前記金属膜
の表面に、電着塗装法により熱可塑性有機高分子を含む
接着層を形成する工程とを有する。
【0027】金属膜の転写方法 本発明に係る金属膜の転写方法は、基体の表面に所定パ
ターンの開口部を有する陽極酸化膜からなるマスク部
と、前記開口部における基体の表面に電解めっき法によ
る金属膜とが形成された金属膜形成用部材の金属膜側を
被転写部材に接触させる工程と、前記被転写部材から前
記基体を引き離し、前記被転写部材の表面に所定パター
ンの金属膜を転写する工程とを有する。
【0028】積層セラミック電子部品の製造方法 本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、基
体の表面に所定パターンの開口部を有する陽極酸化膜か
らなるマスク部と、前記開口部における基体の表面に電
解めっき法による金属膜とが形成された金属膜形成用部
材から、焼成後にセラミック焼結体となるグリーンシー
トの表面に所定パターンの金属膜を転写する工程と、前
記所定パターンの金属膜が転写されたグリーンシート
を、他のグリーンシートと共に積層する工程と、積層さ
れたグリーンシートを焼成する工程とを有する。
【0029】前記焼成工程前に、積層されたグリーンシ
ートを切断する工程を有することが好ましい。
【0030】共通事項 前記基体は、陽極酸化処理に使用できる処理液や電解め
っき処理液の選択の自由度が大きいこと、冷間圧延によ
って長尺の薄い箔が得られることなどから、金属タンタ
ルまたはタンタルを主成分とする合金で構成してあるこ
とが好ましい。前記基体をタンタルを主成分とする合金
で構成する場合におけるタンタルの含有割合は、特に限
定されず、NbやHfなどの不純物が微量含有してあっ
てもよい。
【0031】前記基体の具体的形状は、特に限定されな
いが、シート状であることが好ましい。また、基体の表
面は平滑であることが好ましい。
【0032】前記基体は、可撓性支持体上に保持されて
いてもよい。また前記基体は、可撓性支持体上に接着層
を介して接着されてものであってもよい。さらに前記基
体は、可撓性支持体上に薄膜形成法によって形成された
ものであってもよい。
【0033】前記陽極酸化膜からなるマスク部の厚み
は、好ましくは1μm未満である。
【0034】
【作用】電気化学便覧(丸善)によれば、Al、Ti、
Nb、Ta、Zr、Hfなどの金属は、バルブ金属ある
いは弁金属と呼ばれている。この名は、特定の処理液中
でこれらの金属を陽極として電解することにより生成さ
れるバリヤー型陽極酸化膜が、カソード電流は流すが、
アノード電流は通さない、すなわちバルブ(弁)作用を
示すことに由来する。すなわち、これらバルブ金属のバ
リヤー型陽極酸化膜は、基体を陽極として処理を行うア
ニオン電着塗装に対してはレジスト作用を示すことにな
るが、基体を陰極として処理(カソード電解)を行う電
解めっきに対してはレジスト作用を示さず、陽極酸化膜
上に金属膜が析出する。したがって、このような陽極酸
化膜を、電解めっき法により金属膜を形成する際のマス
クとして用いることは困難ではないかと考えられた。
【0035】しかしながら、鋭意検討した結果、本発明
者は、基体上に陽極処理によって形成された陽極酸化膜
に覆われた部位と、自然酸化膜のみに覆われた部位とが
存在する場合、陽極酸化膜と比較的厚さの薄い自然酸化
膜との抵抗値の差から、自然酸化膜のみに覆われた部位
に優先的に金属膜を析出させられることを見出した。す
なわち、陽極酸化膜をめっきマスクとして作用させるこ
とが可能であることを確認した。
【0036】なお、バルブ金属の中で、アルミニウム
は、自然酸化膜が強固で抵抗が高いためにめっきが困難
であり、しかも金属自体が耐酸性、耐アルカリ性に劣る
ために陽極酸化膜が破壊されやすい傾向にある。チタン
は、その酸化膜が酸またはアルカリに対して溶解性が高
いため、生成される陽極酸化膜の耐めっき液性が低く、
めっきマスクとしては十分な作用を示さない傾向があ
る。ニオブの陽極酸化膜は主成分が酸化ニオブ(V)で
あり、これ自体はフッ酸以外の酸・アルカリに対しては
溶解しないが、めっき処理における電圧の印加によっ
て、酸化度が低く、耐酸・耐アルカリ性の低い酸化物、
たとえば酸化ニオブ(II)にまで還元されてしまうた
め、めっきマスクとしての作用が十分ではない傾向があ
る。
【0037】これらに対し、タンタルの陽極酸化膜は、
主成分が酸化タンタル(V)であって、フッ酸以外の酸
・アルカリに対して溶解せず、固体状態からは電気化学
的に還元されず、めっきマスクとして最も好ましい。ま
たタンタルの陽極酸化膜は、1μm未満と非常に薄く形
成できるため、自然酸化膜のみが存在する部位に形成さ
れる極めて薄い所定パターンの金属膜の転写を妨害しな
い。
【0038】すなわち、本発明に係る金属膜形成用部材
によれば、マスク部を構成する陽極酸化膜と、所定パタ
ーンの開口部内に露出する自然酸化膜部分との間に生じ
る抵抗差により、優先的に前記開口部内の自然酸化膜表
面部分に金属膜を析出できる。陽極酸化膜からなるマス
ク部は、有機高分子を主成分とする通常のめっきマスク
用レジスト材より強度が高いので、繰り返し使用しても
破壊されにくく、その結果、繰り返し使用可能である。
また、マスク部の厚みを極めて薄く形成できるため、マ
スク開口部に形成される金属膜の転写を妨害せず、これ
を用いた金属膜転写用部材の金属膜転写工程前にマスク
パターンを除去する工程が不要となり、取り扱い性が顕
著に向上する。したがって、本発明の金属膜形成用部材
を用いれば、1回の所定パターンの金属膜形成に対して
1回のマスクパターン形成工程、場合によってはさらに
マスクパターン除去工程が必要である有機高分子レジス
ト膜を用いた従来技術に比較して、安価に所定パターン
の金属膜を得ることができる。
【0039】本発明に係る金属膜形成用部材は、主とし
て、積層セラミック電子部品の内部電極の形成に用いる
ことができるが、特にこれに限定されるものではなく、
それ以外の所定パターンの金属膜を転写する工程を含む
用途、たとえば積層セラミック電子部品の外部電極の形
成や、非接触ICカード用のアンテナパターンの形成、
軟磁性金属膜を積層した磁気コアの製造などに用いても
よい。
【0040】本発明に係る金属膜形成用部材の製造方法
によれば、容易かつ安価に金属膜転写用部材を製造でき
る。特に第3〜5の観点に係る金属膜形成用部材の製造
方法によれば、装置コストおよびランニングコストが低
廉な湿式めっき法により容易かつ安価に金属膜形成用部
材を製造できる。しかも金属膜の形成を電解めっき法と
無電解めっき法とを併用することにより、金属膜の厚み
をより均一に形成できる。
【0041】本発明に係る金属膜の転写方法によれば、
厚みが極めて薄くかつ均一な金属膜のパターンを、グリ
ーンシートなどの壊れやすい転写対象物の表面に容易且
つ確実に、しかも破壊させることなく、安定的に当該転
写対象物の表面に転写できる。
【0042】本発明に係る積層セラミック電子部品の製
造方法によれば、上述した構成の金属膜転写用部材を用
いるので、厚みが薄く且つ均一で欠陥の少ない内部電極
を有する積層セラミック電子部品を、きわめて容易且つ
低コストで製造できる。
【0043】積層セラミック電子部品としては、特に限
定されないが、積層セラミックコンデンサ、圧電素子、
チップインダクタ、チップバリスタ、チップサーミス
タ、チップ抵抗、その他の表面実装(SMD)チップ型
電子部品が例示される。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0045】図1は本発明の一実施形態に係る積層セラ
ミックコンデンサの一部破断断面図、図2は積層セラミ
ックコンデンサの平面図、図3は図1および図2に示す
コンデンサの製造過程に用いるグリーンシートの斜視
図、図4は金属膜形成用部材の一例を示す斜視図、図5
は図4に示すV−V線に沿う断面図、図6および図7は本
発明に係る金属膜形成用部材の製造方法の一例を説明す
るための工程図、図8は金属膜形成用部材の一例を示す
斜視図、図9は図8に示すIX−IX線に沿う断面図であ
る。
【0046】本実施形態では、積層セラミック電子部品
として、図1および図2に示す積層セラミックコンデン
サ2を例示し、その構造および製造方法について説明す
る。
【0047】積層セラミックコンデンサ まず、積層セラミックコンデンサの構造を説明する。
【0048】図1および図2に示されるように、本実施
形態に係る積層セラミック電子部品としての積層セラミ
ックコンデンサ2は、コンデンサ素体4と、第1端子電
極6と第2端子電極8とを有する。コンデンサ素体4
は、誘電体層10と、第1内部電極層12と、第2内部
電極層14とを有し、誘電体層10の間に、第1内部電
極層12と第2内部電極層14とが交互に積層してある
多層構造を持つ。各第1内部電極層12の一端は、コン
デンサ素体4の第1端部4aの外側に形成してある第1
端子電極6の内側に対して電気的に接続してある。ま
た、各第2内部電極層14の一端は、コンデンサ素体4
の第2端部4bの外側に形成してある第2端子電極8の
内側に対して電気的に接続してある。
【0049】本実施形態では、内部電極層12および1
4は、後述する金属膜22(図8参照)を誘電体グリー
ンシートに転写して形成され、金属膜22と同じ材質で
構成されるが、その厚みは、焼成による水平方向の収縮
分だけ金属膜22よりも厚くなる。
【0050】誘電体層10の材質は、特に限定されず、
たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム
および/またはチタン酸バリウムなどの誘電体材料で構
成される。各誘電体層10の厚みは、特に限定されない
が、数μm〜数百μmのものが一般的である。
【0051】端子電極6および8の材質も特に限定され
ないが、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金な
どが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使
用することができる。端子電極6および8の厚みも特に
限定されないが、通常10〜50μm程度である。
【0052】このような積層型セラミックコンデンサ2
の形状やサイズは目的や用途に応じて適宜決定すればよ
い。積層セラミックコンデンサ2が直方体形状の場合
は、通常、0.6〜3.2mm×0.3〜1.6mm×
0.1〜1.2mm程度である。
【0053】金属膜形成用部材 次に、積層セラミックコンデンサの製造に用いる金属膜
形成用部材について説明する。
【0054】図4および図5に示すように、本実施形態
に係る金属膜形成用部材30aは、シート状基体20の
表面に、所定パターンの開口部20bを有し、陽極酸化
処理によるバルブ性の陽極酸化膜からなるマスク部20
aが形成してある。開口部20b内の基体表面には、自
然酸化膜21が形成してある。
【0055】本実施形態では、基体20として、Taま
たはTaを主成分とする合金からなる板を用いている
が、ブロック、シート、箔などの何れの形態であっても
よい。基体20は、ポリエステルなどの可撓性支持体上
に、必要に応じて接着層を介して貼り合わせたものであ
ってもよく、さらには可撓性支持体上に、蒸着法やスパ
ッタリング法などの各種薄膜形成法によって形成したも
のであってもよい。TaまたはTaを主成分とする合金
は、フッ素化合物の溶液以外には溶解しないため、陽極
酸化および電解めっきの処理液として種々のものを選択
できるとともに、冷間圧延による加工が可能なため、長
尺の箔状基体を用意することができる。なお、基体20
の表面粗さは、形成する金属膜の厚さと比較して充分に
小さいことが望ましい。基体20の厚みは、10〜10
0μm程度とすればよい。
【0056】自然酸化膜21は、一般には機械研磨、化
学研磨、電解研磨などによって露出された活性な金属表
面に、空気中で自然に形成される酸化膜を意味するが、
本発明ではこれに加えて、通常の乾燥操作などによる温
度200℃未満での加熱操作により形成される酸化膜も
含む。このような自然酸化膜21の厚さD4は、通常1
〜2nm程度である。
【0057】マスク部20aを構成する陽極酸化膜は、
基体20の表面の金属が酸化して形成されるので、基体
20の表面方向のみに成長するのではなく、基体20の
内部方向にも成長して形成されている。このようなマス
ク部20aの厚さD3は、通常1μm未満であり、好ま
しくは50〜800nm、さらに好ましくは100〜4
00nmである。陽極酸化膜からなるマスク部20aの
厚さがあまりに薄いと、マスク効果が十分でなく、マス
ク部20aの表面にも後述する金属膜22が形成される
おそれがある。また、マスク部20aの厚さを必要以上
に厚くするのは、高い電解電圧と長い電解処理時間が要
求されるため、望ましくない傾向がある。
【0058】基体20の表面に所定パターンの開口部2
0bを有する陽極酸化膜からなるマスク部20aを形成
する方法としては、たとえば図6(A)〜(B)に示す
ように、まず所望のパターン形状の開口部20cを有す
るめっきレジスト層32を、基体20の自然酸化膜21
の表面に形成する。
【0059】図6(B)に示すめっきレジスト層32
は、本実施形態では、スクリーン印刷法などの印刷法を
用いて形成してあるが、その他に感光性ドライフィルム
を基体20の自然酸化膜21の表面に貼付して、金属マ
スクを介して露光した後に現像するフォトリソグラフ法
を用いて形成してもよく、形成方法は特に限定されな
い。めっきレジスト層32の材質は、後述する陽極酸化
膜からなるマスク部20aを形成するのに用いられる任
意の酸・アルカリ・塩水溶液の種類に応じて適宜選択す
れば良い。めっきレジスト層32の厚さは、1〜30μ
m程度とすれば良い。
【0060】次いで、図6(C)に示すように、めっき
レジスト層32の開口部20c内の自然酸化膜表面部分
を陽極酸化処理して陽極酸化膜からなるマスク部20a
を形成する。めっきレジスト層32の開口部20c内の
自然酸化膜表面部分に、陽極酸化膜からなるマスク部2
0aを形成する陽極酸化処理は、フッ化水素酸またはフ
ッ化水素酸塩水溶液以外の任意の酸・アルカリ・塩、た
とえば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などの無機酸あるい
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカ
リ、あるいはこれらの塩の水溶液の中で、めっきレジス
ト層32の開口部20c内の自然酸化膜表面を陽極にし
て電解処理することによって行うことができる。これら
の水溶液の中でも、電解中の有害ガスやミストの発生が
少なく、処理後の洗浄性が良好で、廃水処理が容易な硫
酸または硫酸塩の水溶液が特に好適である。電解処理
は、電解電流がほぼ流れなくなるまで行えば良く、処理
時間は1〜5分間程度である。処理後の開口部20c内
の自然酸化膜表面は、処理電圧に依存して特有の色を呈
し、たとえばTa金属板を30Vで処理した場合には、
均一な紫色の干渉色となる。
【0061】次いで、図6(D)に示すように、めっき
レジスト層32を、たとえば有機溶剤またはアルカリ溶
液などを用いて除去することにより、基体20の表面に
所定パターンの開口部20bを有する陽極酸化膜からな
るマスク部20aを形成することができる。
【0062】また、以下に示すような方法で、陽極酸化
膜からなるマスク部20aを形成してもよい。たとえば
図7(A)〜(B)に示すように、まず陽極酸化処理に
よる陽極酸化膜20dを、基体20の表面に形成する。
【0063】次いで、図7(C)に示すように、所望の
パターン形状の開口部20cを有するエッチングレジス
ト層32aを、陽極酸化膜20dの表面に形成する。エ
ッチングレジスト層32aは、上述しためっきレジスト
層32と同様の方法で形成すればよい。エッチングレジ
スト層32aの材質は、酸化膜のエッチングに対してレ
ジスト作用を有するように決定される。エッチングレジ
スト層32aの厚さは、1〜30μm程度とすれば良
い。
【0064】次いで、図7(D)に示すように、エッチ
ングレジスト層32aの開口部20c内に露出する陽極
酸化膜部分を、たとえばフッ化水素酸またはフッ化水素
酸塩水溶液を用いて溶解除去し、陽極酸化膜からなるマ
スク部20aを形成する。
【0065】次いで、図7(E)に示すように、エッチ
ングレジスト層32aを、たとえば有機溶剤またはアル
カリ溶液などを用いて除去することにより、所定パター
ンの開口部20bを有する陽極酸化膜からなるマスク部
20aを形成することができる。開口部20bの表面に
は、空気中に放置することで、自然酸化膜21が形成さ
れる。
【0066】本実施形態に係る金属膜形成用部材30a
では、マスク部20aを構成する陽極酸化膜が、カソー
ド電解によって行われる電解めっき法に対してレジスト
作用を示す。このため、本実施形態に係る金属膜形成用
部材30aを用いて、電解めっき法により金属膜22を
形成した場合には、マスク部20aを構成する陽極酸化
膜と、開口部20b内に露出する自然酸化膜部分との間
の抵抗差により、優先的に前記開口部20b内に金属膜
22を析出できる。
【0067】また、金属膜形成用部材30aのマスク部
20aを構成する陽極酸化膜は、有機高分子を主成分と
する通常のめっきマスク用レジスト材より強度が高いた
め、繰り返し使用しても破壊されにくい。
【0068】さらに、本実施形態では、マスク部20a
の厚みを1μm未満と極めて薄く形成しているので、開
口部20bに形成される金属膜22の転写を妨害するお
それは少ない。
【0069】以上のような金属膜形成用部材30aを用
い、その開口部20b内に金属膜が形成された図8およ
び図9に示す金属膜形成用部材30bを得ることができ
る。
【0070】図8および図9に示すように、金属膜形成
用部材30bは、金属膜形成用部材30a(図4および
図5参照)の開口部20b内に露出する自然酸化膜表面
に、剥離可能なように金属膜22が形成してあり、金属
膜22の表面には、熱可塑性有機高分子を含む接着層2
4が積層してある。
【0071】金属膜22の厚みD1(図9参照)は、用
途に応じて適宜設定できるが、たとえば薄層化が要求さ
れる積層セラミック電子部品の内部電極用としては、好
ましくは0.1〜30μm、さらに好ましくは0.1〜
1.5μm程度とすればよい。
【0072】金属膜22の組成は、用途に応じて適宜設
定できるが、たとえば薄層化が要求される積層セラミッ
ク電子部品の内部電極用としては、Ag、Cu、Pd、
Niなどの金属またはこれらの合金などが挙げられ、さ
らに、表面性/結晶性/内部応力の調整などの目的で添
加されるP、B、S、Cなどのいわゆるメタロイド元素
を含有してあってもよい。
【0073】金属膜22は、単一の層で構成してあって
もよく、あるいは複数の層(たとえば第1金属膜と第2
金属膜)で構成してあってもよい。
【0074】金属膜22は、本実施形態では、電解めっ
き法を用いて形成する。金属膜22を電解めっき法で形
成することにより、基体20の自然酸化膜21の表面に
形成した陽極酸化膜からなるマスク部20aと自然酸化
膜21との間の電気抵抗差を利用して、所定パターンの
金属膜を得ることができる。その一方で、こうした電解
めっき法のみを用いて金属膜22を形成すると、その膜
厚が場所によって不均一になる場合がある。このため、
より好ましくは、電解めっき法によって下地となる第1
金属膜を形成した後、無電解めっき法によって第2以降
の金属膜を形成し、これら複数の層により金属膜22を
構成する。第2以降の金属膜を無電解めっき法で形成す
るには、下地となる第1金属膜が無電解めっき浴に対し
て触媒活性である必要があり、もし触媒活性でなけれ
ば、第2以降の金属膜も第1金属膜と同様に電解めっき
法により形成してもよい。
【0075】金属膜22を形成する際の電解めっき浴と
しては、たとえばニッケル金属膜を製膜する場合は、硫
酸ニッケル、塩化ニッケル、硼酸を主成分とするいわゆ
るワット浴;スルファミン酸ニッケル、臭化ニッケル、
硼酸を主成分とするスルファミン酸浴などが挙げられ
る。また、銅金属膜を製膜する場合は、ピロリン酸銅、
ピロリン酸カリウムを主成分とするいわゆるピロ銅浴な
どの広く利用されているめっき浴を使用できる。電解め
っき浴には、前記主成分以外にも、たとえば応力調整
剤、界面活性剤、レベリング剤などの種々の添加剤を含
んでいてもよい。
【0076】必要に応じて、第1金属膜上に第2以降の
金属膜を無電解めっき法により形成する場合の無電解め
っき浴としては、たとえば、ニッケル合金膜を製膜する
場合は、ホスフィン酸ナトリウムを還元剤としたニッケ
ル−リンタイプの浴;水素化硼素ナトリウム、ジメチル
アミンボランなどを還元剤としたニッケル−硼素タイプ
の浴などが使用できる。
【0077】なお、金属膜22を、積層セラミック電子
部品の内部電極用として用いる場合には、焼結時のセラ
ミックとの反応を考慮して、電解めっき浴、無電解めっ
き浴とも、P、B、S、Cなどのいわゆるメタロイド元
素の共析量が少ない浴を選択することが好ましい。
【0078】接着層24の厚さD2(図9参照)は、金
属膜22の厚さD1(図9参照)と同等以下とするのが
望ましく、具体的には、好ましくは0.1〜10μm、
さらに好ましくは0.1〜1μmであるが、これは電着
電圧の設定により制御できる。電着塗装では、印加電圧
に応じた厚みの絶縁膜が金属の表面に形成された段階
で、絶縁膜の成長が停止するからである。金属膜22の
厚さD1(図9参照)と同等以下の薄さの厚みD2(図
9参照)を持つ接着層24を形成するためには、エマル
ジョンの粒径または分子量が十分小さいものを選択する
ことが好ましい。
【0079】金属膜22の表面に、熱可塑性有機高分子
を含む接着層24を形成するには、有機高分子エマルジ
ョンまたは溶液中に浸漬し、金属膜22を陰極または陽
極として電解処理(アニオンまたはカチオン電着塗装
法)することにより行うことができる。
【0080】有機高分子エマルジョンまたは溶液として
は、エポキシ系、アクリル系、酢酸ビニル系、アクリル
共重合系等が利用可能であるが、セラミック積層体を焼
成する際の熱分解性も考慮すると、アクリル系樹脂また
はアクリル共重合系樹脂の中から、陰極電解または陽極
電解によって析出可能なものを選択するのが好ましい。
【0081】前記有機高分子エマルジョンまたは溶液に
は、通常の電着塗装法と同様に、必要に応じて有機/無
機の顔料などを添加することもでき、接着層24の着
色、あるいは図1および図2に示される積層セラミック
電子部品としての積層セラミックコンデンサ2における
誘電体層10と内部電極層12,14(=金属膜22)
との密着性改善、内部電極層12,14(=金属膜2
2)の酸化防止等の効果を持たせることも可能である。
【0082】積層セラミックコンデンサの製造方法 次に、積層セラミックコンデンサ2の製造方法を説明す
る。
【0083】積層型セラミックコンデンサ2は、たとえ
ば上述した金属膜22が形成された金属膜形成用部材3
0bなどを用いて、以下のようにして製造することがで
きる。
【0084】まず、誘電体層用ペーストを準備する。誘
電体層用ペーストは、誘電体原料と有機ビヒクルとを混
練して得られた有機溶剤系ペースト、または水溶性溶剤
系ペーストで構成される。誘電体原料としては、複合酸
化物や酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸
塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、
混合して用いることができる。
【0085】有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中
に溶解したものであり、有機ビヒクルに用いられるバイ
ンダとしては、特に限定されず、エチルセルロース、ポ
リビニルブチラール、アクリル樹脂などの通常の各種バ
インダが用いられる。また、有機溶剤も特に限定され
ず、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、
トルエンなどの有機溶剤が用いられる。
【0086】また、水溶性溶剤系ペーストに用いられる
水溶性溶剤としては、水に水溶性バインダ、分散剤など
を溶解させた溶剤が用いられる。水溶系バインダとして
は特に限定されず、ポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、水溶性アクリル
樹脂、エマルジョンなどが用いられる。
【0087】上述した各ペーストの有機ビヒクルの含有
量は特に限定されず、通常の含有量、たとえばバインダ
は1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度とす
ればよい。また、各ペースト中には必要に応じて各種分
散剤、可塑剤、ガラスフリット、絶縁体などから選択さ
れる添加物が含有されても良い。
【0088】次に、この誘電体層用ペーストを用いて、
ドクターブレード法などにより、図3に示すグリーンシ
ート10aを形成する。次に、グリーンシート10aの
表面に、図1に示す内部電極12となる金属膜のパター
ン12aを、転写法により形成する。また、別のグリー
ンシート10aの表面には、図1に示す内部電極14と
なる金属膜のパターン14aを、転写法により形成す
る。
【0089】金属膜のパターン12aおよび14aは、
同様な転写法によりグリーンシート10aの表面に形成
することができる。以下の説明では、グリーンシート1
0aの表面に電極のパターン12aを直接転写法により
形成する方法について説明する。
【0090】ドクターブレード法などで形成した直後の
グリーンシート10aは、通常、基材シート上に剥離可
能に積層してある。そのグリーンシート10aの表面
に、図8および図9に示す金属膜形成用部材30bを、
接着層24がグリーンシート10aの表面に接触するよ
うに積層させ、両者を、常温にて、好ましくは0.01
〜5MPa、より好ましくは0.05〜2MPa、さら
に好ましくは0.05〜1MPaの圧力にて加圧する。
【0091】その結果、金属膜形成用部材30bの表面
に形成してある接着層24の作用により、所定パターン
の金属膜22は、グリーンシート10a側に良好に接着
し、基体20をグリーンシート10a側から剥がすこと
で金属膜が転写され、図3に示す金属膜のパターン12
aが得られる。その他の金属膜のパターン14aも、同
様にして転写法により形成することができる。
【0092】本実施形態に係る金属膜形成用部材30b
を用いることにより、グリーンシート10aなどの壊れ
やすい被転写部材の表面に、極めて薄くかつ均一な金属
膜のパターン12aまたは14aを、常温および低圧で
転写することができる。
【0093】その後、これらパターン12aおよび14
aが形成されたグリーンシート10aを、必要に応じて
何らパターンが形成されていないグリーンシート10a
と共に複数枚積層し、切断線16に沿って切断すること
で焼成前グリーンチップを得る。
【0094】次に、このグリーンチップに対して脱バイ
ンダ処理および焼成処理を行う。脱バインダ処理は焼成
前に行われ、通常の条件で行えばよいが、特に内部電極
層の導電材としてニッケルやニッケル合金などの卑金属
を用いる場合には、空気雰囲気において、昇温速度を5
〜300°C/時間、より好ましくは10〜100°C
/時間、保持温度を180〜400°C、より好ましく
は200〜300°C、温度保持時間を0.5〜24時
間、より好ましくは5〜20時間とする。
【0095】グリーンチップの焼成雰囲気は、金属膜の
種類に応じて適宜決定すればよいが、導電材としてニッ
ケルやニッケル合金などの卑金属を用いる場合には、焼
成雰囲気の酸素分圧を1×10−8〜1×10−12
気圧とすることが好ましい。酸素分圧が低すぎると内部
電極の導電材が異常焼結を起こして途切れてしまい、酸
素分圧が高すぎると内部電極が酸化される傾向にある。
また、焼成時の保持温度は1100〜1400°C、よ
り好ましくは1200〜1380°Cである。この保持
温度が低すぎると緻密化が不充分となり、保持温度が高
すぎると内部電極の異常焼結による電極の途切れまたは
内部電極材質の拡散により容量温度特性が悪化する傾向
にある。
【0096】これ以外の焼成条件としては、昇温速度を
50〜500°C/時間、より好ましくは200〜30
0°C/時間、温度保持時間を0.5〜8時間、より好
ましくは1〜3時間、冷却速度を50〜500°C/時
間、より好ましくは200〜300°C/時間とし、焼
成雰囲気は還元性雰囲気とすることが望ましく、雰囲気
ガスとしてはたとえば窒素ガスと水素ガスとの混合ガス
を加湿して用いることが望ましい。
【0097】還元性雰囲気で焼成した場合は、コンデン
サチップの焼結体にアニールを施すことが望ましい。上
述した脱バインダ処理、焼成およびアニール工程におい
て、窒素ガスや混合ガスを加湿するためには、たとえば
ウェッターなどを用いることができる。この場合の水温
は5〜75°Cとすることが望ましい。
【0098】以上のようにして、図1および図2に示す
コンデンサ素体4が得られる。この得られたコンデンサ
素体4の両端部に、端子電極6および8を形成すれば、
積層セラミックコンデンサ2が得られる。
【0099】本実施形態に係る積層セラミックコンデン
サ2の製造方法では、上述した構成の金属膜形成用部材
30bを用いるので、厚みが薄く且つ均一で欠陥の少な
い内部電極を持つ積層セラミックコンデンサ2を、極め
て容易且つ低コストで製造することができる。
【0100】以上、本発明の実施形態について説明して
きたが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0101】たとえば、上述した実施形態では、グリー
ンシート10aの表面に電極のパターン12aを形成す
る方法として直接転写法を採用しているが、これに限定
されず、1種以上の中間媒体を介して間接的に電極パタ
ーン12aを形成する間接転写法を採用してもよい。電
極パターン12aをグリーンシート10aの表面に直接
転写せず、一旦、紙などの高い強度を持つ中間媒体(図
示省略)に転写しておき、これを用いてグリーンシート
10aの表面に前記電極パターン12aを転写させる間
接転写法を用いることにより、電極パターン12aのよ
り完全な転写が可能となる。
【0102】また、本発明では、長尺の基体を用いて金
属膜形成用部材を作製し、同じく長尺で作製したセラミ
ックグリーンシートと重ね合わせ、搬送過程において加
圧ロールでニップするような連続加工法の適用も可能で
ある。この場合には、積層セラミック電子部品の生産性
をさらに向上できる。
【0103】また、本発明の金属膜形成用部材の主たる
用途は、積層セラミックコンデンサなどの積層セラミッ
ク電子部品の金属内部電極の形成であるが、薄膜形成法
で形成されたパターン化された金属膜を転写する工程を
含む他の用途にも適用することができる。たとえば、積
層セラミック電子部品の外部電極の形成や、非接触IC
カード用のアンテナパターンの形成などにも、本発明に
係る金属膜形成用部材を用いることができる。
【0104】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細な実施例に基づき
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0105】実施例1 タンタル金属板(厚さ100μm)を基体として準備し
た。次いで、この基体の片面を鏡面研磨した後、レジス
ト(レジストインキNew−E、シミズ社製)をスクリ
ーン印刷し、乾燥・硬化させて開口部を有する所定形状
のパターンを形成した。
【0106】次いで、この所定パターンのレジストが片
面に形成された基体を、濃度30g/Lの硼酸アンモニ
ウム溶液に浸漬し、SUS304製の板を対極として、
電解電圧30Vにて2分間の陽極電解処理を行って、前
記開口部内の基体露出部分に陽極酸化膜を形成した。電
解終了時点での電流密度は、0.5mA/dm以下
であった。
【0107】次いで、洗浄・乾燥後、トルエンを用いて
レジストを溶解除去し、乾燥して、所定パターンの開口
部を有する陽極酸化膜からなるマスク部を形成した。マ
スク部(陽極酸化処理部分)は、紫色の干渉色を呈して
おり、表面粗さ計によって測定した、開口部(非処理部
分)との間の段差は、0.2μm以下であった。
【0108】次いで、所定パターンの開口部を有する陽
極酸化膜からなるマスク部が片面に形成された基体を、
硫酸ニッケル・6水塩250g/L、塩化ニッケル・6
水塩40g/L、および硼酸40g/Lからなるニッケ
ル電解めっき浴に浸浸し、ニッケル板を陽極として陰極
電流密度1A/dmにて3分間、電解めっき処理を
行い、ニッケル膜を析出させた。ニッケル膜は、陽極酸
化膜の存在しない部位、すなわち前記開口部(非処理部
分)内の基体露出部分にのみ析出していた。蛍光X線膜
厚計によって、ニッケル膜の厚さを求めたところ、平均
0.6μmであった。
【0109】次いで、不揮発分濃度30g/L、pHを
7.0に調製したアクリル酸共重合樹脂エマルジョン中
に浸漬し、15Vの電圧で15秒間のアニオン電着処理
を行なってアクリル酸共重合樹脂からなる接着層を形成
し、金属膜形成用部材を得た。接着層の外観は、透明
で、僅かに干渉色を呈していた。また、ニッケル膜が形
成されている部分以外には、接着層は析出しておらず、
質量増加量からその厚さを求めところ0.5μmであっ
た。
【0110】次いで、得られた金属膜形成用部材の接着
層側を、ポリエチレン製不織布に重ね、2MPaの圧力
で押圧した後、不織布を引き剥がして、ニッケル膜と接
着層とを転写した。
【0111】以後、同一の金属膜形成用部材を使用し
て、ニッケルめっき、接着層電着、転写の一連の操作を
30回繰り返したが、めっきパターンの広がりや、不要
部分へのめっき付着などは認められなかった。
【0112】参考例1 1重量%のジルコニウムを含むニオブ金属板(厚さ10
0μm)を基体として用いた以外は、実施例1と同様に
して、所定パターンの開口部を残した陽極酸化膜(マス
ク部)を形成した。電解終了時点での電流密度は、実施
例1と同じく、0.5mA/dm以下であった。マ
スク部は、淡青色の干渉色を呈しており、表面粗さ計に
よって測定した、開口部(非処理部分)との間の段差
は、0.2μm以下であった。
【0113】次いで、実施例1と同様にして電解めっき
処理を行った。ニッケルめっき膜は、基体の全面に析出
してしまい、所定パターンのニッケル膜を得ることはで
きなかった。
【0114】参考例2 片面を絶縁したチタン金属板(厚さ2mm)を基体とし
て用いた以外は、実施例1と同様にして、所定パターン
の開口部を残した陽極酸化膜(マスク部)を形成した。
ただし、2分間の陽極電解処理では、電解電流密度がほ
とんど減少しなかったため、さらに30分間処理を継続
したが、やはり減少しなかった。マスク部は、黄金色の
干渉色を呈していた。
【0115】次いで、得られた金属膜形成用部材に対
し、実施例1と同様にして電解めっき処理を行った。ニ
ッケルめっき膜は、参考例1と同様に、基体の全面に析
出してしまい、所定パターンのニッケル膜を得ることは
できなかった。
【0116】参考例3 PETフィルムにラミネートされたアルミニウム金属箔
(厚さ20μm)を基体として用いた以外は、実施例1
と同様にして、所定パターンの開口部を残した陽極酸化
膜(マスク部)を形成した。マスク部は、虹色の干渉色
を呈していた。
【0117】次いで、実施例1と同様にして電解めっき
処理を行った。ニッケルめっき膜は、全く析出せず、水
素の発生のみが認められた。
【0118】実施例2 PETフィルムにラミネートされたタンタル金属箔(厚
さ20μm)を基体として準備した。
【0119】次いで、この基体の金属箔面を鏡面研磨し
た後、濃度50g/Lの硫酸溶液に浸漬し、SUS30
4製の板を対極として、電解電圧30Vにて2分間の陽
極電解処理を行って、基体の全面に陽極酸化膜を形成し
た。
【0120】次いで、この全面に陽極酸化膜が形成され
た基体に、エッチングレジストをスクリーン印刷し、乾
燥・硬化させて所定形状の開口部を有するパターンを形
成した。
【0121】次いで、この所定パターンのエッチングレ
ジストが片面に形成された基体を、濃度100g/Lの
フッ酸溶液に30分間浸漬し、前記開口部内の陽極酸化
膜露出部分を溶解・除去した。
【0122】次いで、洗浄・乾燥後、トルエンを用いて
エッチングレジストを溶解除去し、乾燥して、所定パタ
ーンの開口部を有する陽極酸化膜からなるマスク部を形
成した。
【0123】次いで、所定パターンの開口部を有する陽
極酸化膜からなるマスク部が片面に形成された基体を、
実施例1と同様のニッケル電解めっき浴に浸浸し、ニッ
ケル板を陽極として陰極電流密度1A/dmにて3
0秒間、電解めっき処理を行い、ニッケル膜(第1金属
膜)を析出させた。
【0124】次いで、60℃に加温したニッケル−硼素
タイプの無電解めっき浴に10分間浸漬し、無電解めっ
き処理を行い、ニッケル−硼素合金めっき膜(第2金属
膜)を析出させた。ニッケル−硼素合金めっき膜は、陽
極酸化膜の存在しない部位、すなわち前記開口部(非処
理部分)内の基体露出部分にのみ析出していた。蛍光X
線膜厚計によって、その厚さを求めたところ、平均0.
6μmであった。
【0125】次いで、実施例1と同様にして、ニッケル
−硼素合金めっき膜上に、アクリル酸共重合樹脂からな
る接着層を形成し、金属膜形成用部材を得た。ニッケル
−硼素合金めっき膜が形成されている部分以外には、接
着層は析出しておらず、質量増加量からその厚さを求め
ところ0.5μmであった。
【0126】次いで、得られた金属膜形成用部材の接着
層側を、実施例1と同様に、ポリエチレン製不織布に重
ね、2MPaの圧力で押圧した後、不織布を引き剥がし
て、ニッケル膜と接着層とを転写した。
【0127】以後、同一の金属膜形成用部材を使用し
て、ニッケル電解めっき、ニッケル−硼素無電解めっ
き、接着層電着、転写の一連の操作を30回繰り返した
が、めっきパターンの広がりや、不要部分へのめっき付
着などは認められなかった。
【0128】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、パターン化金属薄膜の転写を妨害しない程度に薄
く、繰り返し使用可能なマスク部を有する金属膜形成用
部材を提供できる。本発明によれば、このような金属膜
形成用部材を容易かつ安価に製造できる金属膜形成用部
材の製造方法を提供できる。本発明によれば、厚みが極
めて薄くかつ均一な金属膜のパターンを、グリーンシー
トなどの壊れやすい転写対象物の表面に容易且つ確実
に、しかも破壊させることなく、安定的に転写できる金
属膜の転写方法を提供できる。本発明によれば、厚みが
薄く且つ均一で欠陥の少ない内部電極を有する積層セラ
ミック電子部品を製造する方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミ
ックコンデンサの一部破断断面図である。
【図2】 図2は積層セラミックコンデンサの平面図で
ある。
【図3】 図3は図1および図2に示すコンデンサの製
造過程に用いるグリーンシートの斜視図である。
【図4】 図4は金属膜形成用部材の一例を示す斜視図
である。
【図5】 図5は図4に示すV−V線に沿う断面図であ
る。
【図6】 図6は本発明に係る金属膜形成用部材の製造
方法の一例を説明するための工程図である。
【図7】 図7は本発明に係る金属膜形成用部材の製造
方法の一例を説明するための工程図である。
【図8】 図8は金属膜形成用部材の一例を示す斜視図
である。
【図9】 図9は図8に示すIX−IX線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
2… 積層セラミックコンデンサ(積層セラミック電子
部品) 4… コンデンサ素体 6… 第1端子電極 8… 第2端子電極 10… 誘電体層 10a… グリーンシート 12… 第1内部電極層 12a… パターン 14… 第2内部電極層 14a… パターン 20… 基体 20a… 陽極酸化膜(マスク部) 20b、20c… 開口部 20d… 陽極酸化膜 21… 自然酸化膜 22… 金属膜 24… 接着層 30a,30b… 金属膜形成用部材 32… めっきレジスト層 32a… エッチングレジスト層

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の表面に形成された所定パターンの
    開口部を有する陽極酸化膜からなるマスク部と、 前記開口部における基体の表面に形成された自然酸化膜
    とを有する金属膜形成用部材。
  2. 【請求項2】 前記基体が、金属タンタルまたはタンタ
    ルを主成分とする合金で構成してあることを特徴とする
    請求項1記載の金属膜形成用部材。
  3. 【請求項3】 前記基体が、可撓性支持体上に保持され
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の金属膜
    形成用部材。
  4. 【請求項4】 前記基体が、可撓性支持体上に接着層を
    介して接着されてものであることを特徴とする請求項1
    〜3の何れかに記載の金属膜形成用部材。
  5. 【請求項5】 前記基体が、可撓性支持体上に薄膜形成
    法によって形成されたものであることを特徴とする請求
    項1〜4の何れかに記載の金属膜形成用部材。
  6. 【請求項6】 前記マスク部の厚みが、1μm未満であ
    ることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の金属
    膜形成用部材。
  7. 【請求項7】 前記開口部内の自然酸化膜の表面に電解
    めっき法により形成された金属膜を、さらに有する請求
    項1〜6の何れかに記載の金属膜形成用部材。
  8. 【請求項8】 前記金属膜の表面に形成された熱可塑性
    有機高分子を含む接着層を、さらに有する請求項7記載
    の金属膜形成用部材。
  9. 【請求項9】 基体の表面に所定パターンの開口部を持
    つレジスト層を形成する工程と、 前記開口部内の表面を陽極酸化処理して陽極酸化膜から
    なるマスク部を形成する工程と、 前記レジスト層を除去する工程とを有する金属膜形成用
    部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 基体の表面を陽極酸化処理して陽極酸
    化膜を形成する工程と、 前記陽極酸化膜の表面に所定パターンの開口部を持つレ
    ジスト層を形成する工程と、 前記開口部内に露出する陽極酸化膜部分を除去して陽極
    酸化膜からなるマスク部を形成する工程と、 前記レジスト層を除去する工程とを有する金属膜形成用
    部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 基体の表面に所定パターンの開口部を
    有する陽極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部にお
    ける基体の表面に自然酸化膜とが形成してある金属膜形
    成用部材の前記開口部内の表面に、電解めっき法により
    少なくとも1層の単一金属または合金からなる金属膜を
    形成する工程を有する金属膜形成用部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 基体の表面に所定パターンの開口部を
    有する陽極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部にお
    ける基体の表面に自然酸化膜とが形成してある金属膜形
    成用部材の前記開口部内の表面に、電解めっき法により
    第一の単一金属または合金からなる第1金属膜を形成す
    る工程と、 前記第1金属膜の表面に、無電解めっき法により第二の
    単一金属または合金からなる第2金属膜を形成する工程
    とを有する金属膜形成用部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 基体の表面に所定パターンの開口部を
    有する陽極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部にお
    ける基体の表面に自然酸化膜とが形成してある金属膜形
    成用部材の前記開口部内の表面に、少なくとも1層の単
    一金属または合金からなる金属膜を形成する工程と、 前記金属膜の表面に、電着塗装法により熱可塑性有機高
    分子を含む接着層を形成する工程とを有する金属膜形成
    用部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 基体の表面に所定パターンの開口部を
    有する陽極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部にお
    ける基体の表面に電解めっき法による金属膜とが形成さ
    れた金属膜形成用部材の金属膜側を被転写部材に接触さ
    せる工程と、 前記被転写部材から前記基体を引き離し、前記被転写部
    材の表面に所定パターンの金属膜を転写する工程とを有
    する金属膜の転写方法。
  15. 【請求項15】 基体の表面に所定パターンの開口部を
    有する陽極酸化膜からなるマスク部と、前記開口部にお
    ける基体の表面に電解めっき法による金属膜とが形成さ
    れた金属膜形成用部材から、焼成後にセラミック焼結体
    となるグリーンシートの表面に所定パターンの金属膜を
    転写する工程と、 前記所定パターンの金属膜が転写されたグリーンシート
    を、他のグリーンシートと共に積層する工程と、 積層されたグリーンシートを焼成する工程とを有する積
    層セラミック電子部品の製造方法。
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