JP2002070996A - 摩耗粉捕集構造及び捕集具の組み付け構造 - Google Patents

摩耗粉捕集構造及び捕集具の組み付け構造

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JP2002070996A
JP2002070996A JP2000266167A JP2000266167A JP2002070996A JP 2002070996 A JP2002070996 A JP 2002070996A JP 2000266167 A JP2000266167 A JP 2000266167A JP 2000266167 A JP2000266167 A JP 2000266167A JP 2002070996 A JP2002070996 A JP 2002070996A
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oil
collecting
wear powder
collector
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Hiroaki Kashiwazaki
宏昭 柏崎
Kunio Tanaami
邦男 田名網
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Tochigi Fuji Sangyo KK
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0482Gearings with gears having orbital motion
    • F16H57/0483Axle or inter-axle differentials
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0402Cleaning of lubricants, e.g. filters or magnets
    • F16H57/0404Lubricant filters

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩耗粉の捕集能力が高く、取付スペースが嵩
張らず、簡素で取付信頼性の高い摩耗粉捕集構造及び捕
集具の取付構造を提供することを目的とする。 【解決手段】 ハウジング5の内部にオイルが充填され
ると共に回転摺動部分が収納されている駆動伝達装置1
であって、該駆動伝達装置1のハウジング5の内壁25
a全周に亘ってオイル中の摩耗粉を捕集する捕集手段2
9が配設されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングの内部
にオイルが充填され、回転摺動部分を収納する構造の、
例えば車両用デファレンシャル装置等の駆動伝達装置に
用いられる摩耗粉捕集構造及び捕集具の組み付け構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の駆動伝達装置としては、例えば
実開平5−25038号公報に図9に示すようなものが
開示されている。図9に示すように、この駆動伝達装置
501は差動機能及び差動制限機能を有するベーンポン
プ式の4輪駆動用駆動伝達装置であって、車両の前、後
輪の各一方と共に回転するハウジング503及びロータ
505を有する。出力軸507に接続されたハウジング
503内に、入力軸509に接続されたロータ505が
同軸的に支持されている。ハウジング503の内部には
粘性の高いオイルが封入されており、ハウジング503
とロータ505との間にはベーンポンプ511が形成さ
れ、ハウジング503とロータ505との間に生じた回
転速度差に応じて油圧を発生する。この油圧を媒介とし
て前後輪の一方から他方へ両輪間の回転速度差に応じた
駆動力が配分されて差動制限がなされる。
【0003】この封入されたオイルは両輪間の回転速度
差発生時、タンク513からハウジング503内に導入
され、ベーンポンプ511で差動制限のための油圧を発
生した後、各回転摺動部を潤滑し、最後にロータ505
を軸支するハウジング503の油溝515を通りタンク
513に環流するようになっている。
【0004】しかしながら、このような従来の駆動伝達
装置501にあっては、各回転摺動部でピッチング(摩
擦により組織が欠落する)により発生する鉄粉などの摩
耗粉がオイルと共にハウジング503の内部を循環して
各回転摺動部に入り込み易く、この場合、差動機能や差
動制限機能に悪影響が生じると共に耐久性も低下する。
【0005】そこで前記従来技術の問題点を解決するた
めハウジング内にブロック状の磁石を円周上に複数個配
設したものが提案されている。この提案のブロック状の
磁石は、ハウジングに接着またはハウジングに形成され
た取付孔に圧入されて取り付けられ、オイル中の摩耗粉
を磁力で吸着捕集する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなブロック状の磁石では複数個設置しても磁石の表面
積が少なく捕集能力に限界がある。
【0007】また、嵩張るブロック状の磁石を設置する
スペースが必要となり、ハウジングの大型化が避けられ
ない。
【0008】さらに、ハウジングに何らかの原因で衝撃
が加わった場合は脱落することが考えられるため、より
確実な取付手段を講じることが要望されている。しかし
ながら確実な取付手段としてねじ止めを採用しようとす
ると取付の確実性は向上するものの、取付構造が複雑に
なる恐れがある。
【0009】そこで、本発明は摩耗粉の捕集能力が高
く、取付スペースが嵩張らず、簡素で取付信頼性の高い
摩耗粉捕集構造及び捕集具の取付構造を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、ハウジングの内部にオイル
が充填されると共に回転摺動部分が収納されている駆動
伝達装置であって、該駆動伝達装置のハウジングの内壁
全周に亘ってオイル中の摩耗粉を捕集する捕集手段が配
設されていることを特徴とする。
【0011】したがって、ハウジングの内壁全周に亘っ
て捕集手段が配設されているので、取り付けた際の捕集
面積が広くでき、捕集能力を向上させることが出来る。
【0012】また、ハウジングの内壁全周に亘って捕集
手段が配設されているので、別途取付部材を用いなくて
も確実に取り付けが可能であり、簡素で取付信頼性が高
い。
【0013】さらに、ハウジングの内壁全周に亘って捕
集手段が配設されているので、ハウジングの外形に影響
を与えることは少なくハウジングの大型化が防止でき
る。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明であって、前記駆動伝達装置は、エンジンの駆動
力により回転駆動されるハウジングの内部に、回転可能
に支持された入力ギヤと、該入力ギヤを介して互いに連
結された一対の出力側サイドギヤとが軸支され、前記ハ
ウジングの内部にはハウジング内を循環可能なオイルが
封入され、ハウジング内壁全周に亘って捕集手段が配設
されているデファレンシャル装置であることを特徴とす
る。
【0015】したがって、請求項1の発明と同等の作用
・効果が得られると共に、ハウジング内にオイルが封入
されたデファレンシャル装置に本発明の捕集手段を適用
したので、封入されているオイルの寿命が長くなる。
【0016】また、周囲のオイルと別の最適なオイルを
使用することが可能であり、デファレンシャル装置の潤
滑性が向上する。
【0017】密封タイプで外からのオイルの循環がなく
ても、ハウジング内壁全周に亘って捕集手段が配設され
ているので、作動中に発生する摩耗粉は捕集手段によっ
て確実にオイル中から捕集され、デファレンシャル装置
の性能を良好な状態に維持可能である。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明であって、前記捕集手段は磁性を有する
環状の捕集具であることを特徴とする。
【0019】したがって、請求項1または2の発明と同
等の作用・効果が得られると共に、捕集手段は磁性を有
する環状の捕集具であるので、ハウジングへの取付はは
め込み式であり、接着が不要なため構造が簡素で剥離に
よる脱落もなく、取付信頼性が向上する。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明であって、前記捕集具は環状に成形された磁石で
あることを特徴とする。
【0021】したがって、請求項3の発明と同等の作用
・効果が得られると共に、捕集具に付与された磁性の極
数を任意に設定出来るので、磁力を強くすることが可能
であり、摩耗粉の捕集能力を向上させることが出来る。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明であって、前記捕集手段はハウジ
ングの内壁の全面に亘って塗布された磁性粉であること
を特徴とする。
【0023】したがって、請求項1または2の発明と同
等の作用・効果が得られると共に、組み付け作業である
塗布作業が容易で、塗布先のハウジング内壁の形状に影
響されることが少なく、適用性の自由度が高い。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明であって、前記ハウジング外側に
はハウジングの内部と連通するカバーが取り付けられて
おり、前記捕集手段は磁性体で成形されたカバーである
ことを特徴とする。
【0025】したがって、請求項1または2の発明と同
等の作用・効果が得られると共に、捕集面積を広く確保
でき、捕集能力をさらに向上させることが出来る。
【0026】請求項7に記載の発明は、エンジンの駆動
力により回転駆動されるデファレンシャル装置のハウジ
ングは分割形成され、該ハウジング内部に回転可能に支
持された入力ギヤと、該入力ギヤを介して互いに連結さ
れた一対の出力側サイドギヤとが軸支され、前記ハウジ
ングの内部にはハウジング内を循環可能なオイルが封入
され、分割されたハウジングの間には磁性を有する環状
の捕集具がハウジングの内壁全周に亘って挟持されてい
ることを特徴とする。
【0027】したがって、捕集具装着のための特別な構
成が必要なく、構造が簡素でハウジングの大型化をさら
に防止できる。
【0028】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の発明であって、前記捕集具は環状に成形された磁石で
あることを特徴とする。
【0029】したがって、請求項7の発明と同等の作用
・効果が得られると共に、磁力は強力であるが、柔軟性
がなく取付が困難な環状に成形された磁石を取り付け可
能で、摩耗粉の捕集能力を向上させることが出来る。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を図1〜
図3により説明する。図1は本実施形態の全体断面図で
あり、図2は磁石の正面図である。また図3は図2のII
I−III断面図である。
【0031】図1に示すように、この駆動伝達装置であ
るデファレンシャル装置1はベベルギヤ式であり、円錐
形の摩擦クラッチ3を備えている。
【0032】ハウジング5はケース本体7と蓋部材9と
がビス11により結合されている。そして、ハウジング
5は両端のボス部5aにて図示しないデフキャリア内に
回転自在に支持されている。ハウジング5はエンジンか
らの駆動力により回転駆動される。デフキャリアにはオ
イル溜りが設けられデファレンシャル装置1は油浴潤滑
されており、ハウジング5にはデフキャリア内のオイル
が出入りするオイル溝5bが設けられている。また、サ
イドギヤ21,21はハウジング5との間をシール部材
6によってシールされており、ハウジング5内にはオイ
ルが封入されている。
【0033】ハウジング5にはピニオンシャフト13が
スプリングピン15により固定され、ピニオンシャフト
13はハウジング5と一体に回転する。ピニオンシャフ
ト13上にピニオンギヤ17が回転自在に支持され、ピ
ニオンギヤ17は対向配置された左右の出力側サイドギ
ヤ21,21と噛み合っている。ピニオンギヤ17とハ
ウジング5との間にはワッシャ23が介装され、ワッシ
ャ23がピニオンギヤ17のスラストを受けている。一
方、各サイドギヤ21,21の内周には図示しない左右
の出力軸がスプライン連結される。こうして、差動機構
20が構成されている。
【0034】一方、差動機構20の差動を制限する差動
制限機構30はつぎのように構成されている。
【0035】各サイドギヤ21の外周21aはテーパ状
に形成され、この外周21aに対向してハウジング5の
テーパ壁部5cが同じくテーパ状に形成されている。テ
ーパ状の両者21a,5c間のすきまに中間部材31,
31がそれぞれ介装され、中間部材31のテーパ角はハ
ウジング5のテーパ壁部5cのテーパ角と同じであり、
各サイドギヤ21のスラストのテーパ面に対する垂直方
向成分の力をハウジング5は中問部材31を介してスト
レートに受けている。
【0036】各サイドギヤ21,21とピニオンギヤ1
7とが形成する空間には一対のリテーナ32が配設され
ている。一対のリテーナ32の間にはコイルスプリング
33が挟持され、サイドギヤ21を介して摩擦クラッチ
3を押圧し、イニシャルトルクを与えている。
【0037】また、中間部材31に設けられた突起31
aがハウジング5の開口5d,5d部にそれぞれ係合さ
れている。こうして、中間部材31はハウジング5と一
体に回転する。
【0038】本実施形態において、差動機構20と差動
制限機構30は回転摺動部分を形成している。
【0039】ハウジング5の外周には円筒形のカバー2
5が固定リング27によって装着されている。このハウ
ジング5の外周とカバー25によって形成される空間S
は回転半径径方向に沿うオイル流路5eを介しハウジン
グ5の内部と連通されている。カバー25の内壁25a
には周方向に沿って保持溝25bが形成され、保持溝2
5内には環状の捕集具である磁性体29が嵌入されてい
る。この磁性体29は合成樹脂等の弾性変形可能な材質
に磁性を付与して成形されている。
【0040】つぎに、このディファレンシャル装置1の
作用を説明する。
【0041】エンジンからの駆動力はハウジング5に入
力され、ハウジング5と一体回転するピニオンシャフト
13、ピニオンギヤ17を経てサイドギヤ21,21に
分配される。この作動時にはサイドギヤ21,21はピ
ニオンギヤ17との噛み合いによりそれぞれ左右方向に
スラストを受け、中間部材31に押し付けられ回転す
る。このとき、スラストは中間部材31を支持している
ハウジング5のテーパ壁部5cが最終的に受ける。
【0042】サイドギヤ21,21間に駆動抵抗差が生
じると、ピニオンギヤ17の自転によりサイドギヤ2
1,21は差動回転する。このとき各サイドギヤ21と
各中間部材31(ハウジング5)との間の相対回転によ
り、各サイドギヤ21の外周21aが中間部材31と摺
動し、摺動摩擦トルクが生じる。この摩擦トルクにより
サイドギヤ21,21間の差動回転が制限される。
【0043】このようにして、例えば車両の直進性やぬ
かるみ等の軟弱路面に片輪がはまってスリップを生じた
場合の脱出性などが向上する。
【0044】つぎに、摩耗粉の捕集構造の作用について
説明する。エンジンの駆動力によってハウジング5が回
転させられるとき、遠心力によって磁性体29の方向に
オイル流路5eを通じオイルが押し出される。さらに比
重の大きいオイル中の摩耗粉は遠心力で効率よくハウジ
ング5の外周側に移動し磁性体29により吸着される。
【0045】また、差動回転が生じると、ピニオンギヤ
17とサイドギヤ21,21との噛み合いによるポンプ
作用によってオイルが加圧され、ハウジング5の内部を
循環する。オイル中には各ギヤ17,21の噛み合い部
や摺動部などから発生する鉄粉のような摩耗粉が拡散し
ているが、オイルがハウジング5の内部を循環し、空間
Sを通過する際に摩耗粉は磁性体29に吸着されて捕集
される。
【0046】各ギヤ17,21の噛み合いによるポンプ
作用が行われていない間、空間Sはオイル溜りとなり、
オイルは空間Sに溜まっている。この間に摩耗粉は磁力
を受けてオイル中を移動し磁性体29に吸着される。こ
うして、オイルが高粘度であってもオイル中の摩耗粉は
効果的に捕集され浄化される。
【0047】このように回転摺動部や各ギヤ17,21
の噛み合い部などで発生する鉄粉のような摩耗粉(磁性
粉)はオイルの循環に伴いこの磁性体29に吸着されて
捕集され、オイルの汚れが防止される。オイルの循環は
ギヤのポンプ作用によって促進されるから、磁石による
摩耗粉の捕集は効果的に行われる。
【0048】また、ハウジング5内部を循環する浄化さ
れたオイルによって、各ギヤ17,21の噛み合い部、
及び各ギヤとハウジング5との回転摺動部などが充分に
潤滑される。
【0049】こうして、オイルの浄化と各部の充分な潤
滑により、デファレンシャル装置1の差動機能と差動制
限機能とが長期にわたって正常に保たれると共に、耐久
性が大幅に向上する。
【0050】またハウジング5への磁性体29の取付は
はめ込み式であり、接着が不要なため構造が簡素で剥離
による脱落もなく、取付信頼性が向上する。
【0051】つぎに本発明の第2の実施形態を図4によ
り説明する。図4は本実施形態の全体断面図である。な
お第1の実施形態と同一の構成部分については同一の番
号を付与し詳細な説明は省略する。第3から第5の実施
形態の説明についても同様とする。
【0052】デファレンシャル装置41のハウジング4
5には内部を貫通するピニオンシャフト43がスプリン
グピン15により固定され、ピニオンシャフト43はハ
ウジング45と一体に回転する。ピニオンシャフト43
上にピニオンギヤ17が回転自在に支持され、ピニオン
ギヤ17は対向配置された左右の出力側サイドギヤ2
1,21と噛み合っている。ピニオンギヤ17とハウジ
ング45との間にはワッシャ23が介装され、ワッシャ
23がピニオンギヤ17のスラストを受けている。こう
して、差動機構20が構成されている。
【0053】各サイドギヤ21の外周21aはテーパ状
に形成され、各サイドギヤ21の外周21aには図示し
ない螺旋溝が形成されている。
【0054】ハウジング45は内部に各ギヤ17,21
を収納するケース本体47と蓋部材49とから構成され
ている。ハウジング45の内壁45a全周に、ケース本
体47と蓋部材49のそれぞれの接合面47a,49a
には環状の磁石59を保持する同形の環状の溝47b,
49bが形成されている。すなわち、ケース本体47と
蓋部材49を接合させると、それぞれに形成された溝4
7b,49b同士が接合され捕集具である磁石59の保
持溝45bが形成される。磁石59は保持溝45b内の
径方向外側の底部45cに保持されている。保持溝45
bはハウジング45の内部と連通しており、これでオイ
ルが保持溝45b内に導入され磁石59により摩耗粉が
捕集される。磁石59は環状に成形された磁石(マグネ
ットリング)であり、極数を任意に設定できるので、磁
力を強くすることが出来、摩耗粉の捕集能力を向上させ
ることが出来る。
【0055】また、各サイドギヤ21の外周21aに形
成された螺旋溝は、サイドギヤ21が差動回転するとオ
イルを保持溝45bに保持された磁石59の方向に循環
させるポンプの作用をするものである。これによりオイ
ルは磁石59方向に強制的に循環させられるので摩耗粉
の捕集能力を一層向上させることが出来る。
【0056】つぎに本発明の第3の実施形態を図5によ
り説明する。図5は本実施形態の全体断面図である。
【0057】デファレンシャル装置61のハウジング7
5にはピニオンシャフト13がスプリングピン15によ
り固定され、ピニオンシャフト13はハウジング75と
一体に回転する。ピニオンシャフト13上にピニオンギ
ヤ17が回転自在に支持され、ピニオンギヤ17は対向
配置された左右の出力側サイドギヤ21,21と噛み合
っている。ピニオンギヤ17とハウジング75との間に
はワッシャ23が介装され、ワッシャ23がピニオンギ
ヤ17のスラストを受けている。こうして、差動機構2
0が構成されている。
【0058】ハウジング65は内部に各ギヤ17,21
を収納するケース本体67と蓋部材69とから構成され
ており、ハウジング65の内壁65a全周に、蓋部材6
9のケース本体67との接合面69aには捕集具である
磁石79を保持する環状の溝69bが形成されている。
すなわち、ケース本体67と蓋部材69を組み合わせる
と、蓋部材69に形成された溝69bとケース本体67
の接合面67aが接合され磁石79の保持溝65bが形
成される。磁石79は保持溝65b内の径方向外側の底
部65cに保持されている。保持溝65bはケース本体
67の内部と連通しており、これでオイルが保持溝65
b内に導入され磁石79により摩耗粉が除去される。
【0059】第3の実施形態によれば分割されたハウジ
ング65のうち片側の蓋部材69にのみ溝69bを形成
したので加工が容易でありコストを低減できる。
【0060】つぎに本発明の第4の実施形態を図6及び
7により説明する。図6は本実施形態の全体断面図、図
7は図6の部分拡大説明図である。
【0061】デファレンシャル装置81のハウジング5
の外周には円筒形のカバー85が固定リング27によっ
て装着されている。このハウジング5の外周とカバー8
5によって形成される空間Sはオイル流路5eを介しハ
ウジング5の内部と連通されている。カバー85は鉄材
またはアルミ剤で成形され、カバー85の内壁85aの
全面には図7に示すように磁性を付与された磁性粉であ
る鉄砂86や鉄粒87を混入したエポキシ系の接着剤8
8が塗布されたコーティング層89が摩耗粉の捕集具を
形成している。
【0062】第4の実施形態によれば、組み付け作業で
ある塗布作業が容易で、塗布先のカバー85の内壁85
aの形状に影響されることが少なく適用の自由度が高
い。
【0063】つぎに本発明の第5の実施形態を図8によ
り説明する。図8は本実施形態の全体断面図である。
【0064】デファレンシャル装置91のハウジング5
の外周には円筒形のカバー95が固定リング27によっ
て装着されている。このハウジング5の外周とカバー9
5によって形成される空間Sはオイル流路5eを介しハ
ウジング5の内部と連通されている。カバー95は全体
が磁性を付与された磁性体で成形され、その内壁95a
は摩耗粉の捕集具を形成している。
【0065】第5の実施形態によれば、捕集面積を広く
確保でき、捕集能力をさらに向上させることが出来る。
【0066】実施形態1から5は密封式のデファレンシ
ャル装置を示したが、本発明はこれに限定されるもので
なく、デフキャリアとハウジングの内部が連通されたオ
イル循環式のデファレンシャル装置にも適用が可能であ
る。
【0067】また本発明の駆動伝達装置は、フロントデ
フ(前輪側の車軸デフ)や、リヤデフ(後輪側の車軸デ
フ)や、センターデフ(前輪と後輪とにエンジンの駆動
力を分配するデファレンシャル装置)及びトランスファ
ー装置(前輪または後輪側の一方から他方へ駆動力を振
り分ける装置)のいずれにも用いることが可能である。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の発明によれば、ハウジングの内壁全周に亘って
捕集手段が配設されているので、取り付けた際の捕集面
積が広くでき、捕集能力を向上させることが出来る。
【0069】また、ハウジングの内壁全周に亘って捕集
手段が配設されているので、別途取付部材を用いなくて
も確実に取り付けが可能であり、簡素で取付信頼性が高
い。
【0070】さらに、ハウジングの内壁全周に亘って捕
集手段が配設されているので、ハウジングの外形に影響
を与えることは少なくハウジングの大型化が防止でき
る。
【0071】請求項2記載の発明によれば、請求項1の
発明と同等の作用・効果が得られると共に、ハウジング
内にオイルが封入されたデファレンシャル装置に本発明
の捕集手段を適用したので、封入されているオイルの寿
命が長くなる。
【0072】また、周囲のオイルと別の最適なオイルを
使用することが可能であり、デファレンシャル装置の潤
滑性が向上する。
【0073】密封タイプで外からのオイルの循環がなく
ても、ハウジング内壁全周に亘って捕集手段が配設され
ているので、作動中に発生する摩耗粉は捕集手段によっ
て確実にオイル中から除去され、デファレンシャル装置
の性能を良好な状態に維持可能である。
【0074】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2の発明と同等の作用・効果が得られると共に、捕
集手段は磁性を有する環状の捕集具であるので、ハウジ
ングへの取付ははめ込み式であり、接着が不要なため構
造が簡素で剥離による脱落もなく、取付信頼性が向上す
る。
【0075】請求項4記載の発明によれば、請求項3の
発明と同等の作用・効果が得られると共に、捕集具に付
与された磁性の極数を任意に設定出来るので、磁力を強
くすることが可能であり、摩耗粉の捕集能力を向上させ
ることが出来る。
【0076】請求項5記載の発明によれば、請求項1ま
たは2の発明と同等の作用・効果が得られると共に、組
み付け作業である塗布作業が容易で、塗布先のカバー内
壁の形状に影響されることが少なく、適用性の自由度が
高い。
【0077】請求項6記載の発明によれば、請求項1ま
たは2の発明と同等の作用・効果が得られると共に、捕
集面積を広く確保でき、捕集能力をさらに向上させるこ
とが出来る。
【0078】請求項7記載の発明によれば、捕集具装着
のための特別な構成が必要なく、構造が簡素でハウジン
グの大型化をさらに防止できる。
【0079】請求項8記載の発明によれば、請求項7の
発明と同等の作用・効果が得られると共に、磁力は強力
であるが、柔軟性がなく取付が困難な環状に成形された
磁石を取り付け可能で、摩耗粉の捕集能力を向上させる
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の全体断面図である。
【図2】図1の実施形態に用いられる磁石の正面図であ
る。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の全体断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の全体断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態の全体断面図である。
【図7】図6の部分拡大説明図である。
【図8】本発明の第5の実施形態の全体断面図である。
【図9】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1,41,61,81,91 駆動伝達装置(デファレ
ンシャル装置) 5,45,65,85,98 ハウジング 25a,45a,65a,85a,95a 内壁 25b,45b,65b 保持溝 29,59,79,89,95a 捕集具(捕集手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 3J027 FA37 FB01 HB07 HC07 HC30 HH13 3J063 AB13 AC11 BA11 CA05 CB06 XD03 XE05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの内部にオイルが充填される
    と共に回転摺動部分が収納されている駆動伝達装置であ
    って、該駆動伝達装置のハウジングの内壁全周に亘って
    オイル中の摩耗粉を捕集する捕集手段が配設されている
    ことを特徴とする摩耗粉捕集構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明であって、前記駆
    動伝達装置は、エンジンの駆動力により回転駆動される
    ハウジングの内部に、回転可能に支持された入力ギヤ
    と、該入力ギヤを介して互いに連結された一対の出力側
    サイドギヤとが軸支され、前記ハウジングの内部にはハ
    ウジング内を循環可能なオイルが封入され、ハウジング
    の内壁全周に亘って捕集手段が配設されているデファレ
    ンシャル装置であることを特徴とする摩耗粉捕集構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の発明で
    あって、前記捕集手段は磁性を有する環状の捕集具であ
    ることを特徴とする摩耗粉捕集構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発明であって、前記捕
    集具は環状に成形された磁石であることを特徴とする摩
    耗粉捕集構造。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の発明で
    あって、前記捕集手段はハウジングの内壁の全面に亘っ
    て塗布された磁性粉であることを特徴とする摩耗粉捕集
    構造。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2に記載の発明で
    あって、前記ハウジング外側にはハウジングの内部と連
    通するカバーが取り付けられており、前記捕集手段は磁
    性体で成形されたカバーであることを特徴とする摩耗粉
    捕集構造。
  7. 【請求項7】 エンジンの駆動力により回転駆動される
    デファレンシャル装置のハウジングは分割形成され、該
    ハウジング内部に回転可能に支持された入力ギヤと、該
    入力ギヤを介して互いに連結された一対の出力側サイド
    ギヤとが軸支され、前記ハウジングの内部にはハウジン
    グ内を循環可能なオイルが封入され、分割されたハウジ
    ングの間には磁性を有する環状の捕集具がハウジングの
    内壁全周に亘って挟持されていることを特徴とする摩耗
    粉捕集具の組み付け構造。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の発明であって、前記捕
    集具は環状に成形された磁石であることを特徴とする摩
    耗粉捕集具の組み付け構造。
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