JP3444974B2 - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JP3444974B2
JP3444974B2 JP16038194A JP16038194A JP3444974B2 JP 3444974 B2 JP3444974 B2 JP 3444974B2 JP 16038194 A JP16038194 A JP 16038194A JP 16038194 A JP16038194 A JP 16038194A JP 3444974 B2 JP3444974 B2 JP 3444974B2
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正夫 寺岡
進 石川
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/20Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices
    • F16H48/28Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices using self-locking gears or self-braking gears
    • F16H48/285Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices using self-locking gears or self-braking gears with self-braking intermeshing gears having parallel axes and having worms or helical teeth

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両のデファレンシ
ャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭49−104328号公報に図1
4のような「対のローラピニオンを有する制限スリップ
差動歯車装置」が記載され、特開昭61−165049
号公報に図15のような「差動装置」が記載され、特開
昭60−175843号公報に図16のような「差動装
置」が記載され、特開平4−351354号公報に図1
7のような「ロック値を変更する方法及び装置」が記載
されている。各図のように、これらは車両に用いられる
デファレンシャル装置401,403,405,407
である。
【0003】各デファレンシャル装置401,403,
405,407において,デフケース409,411,
413,415を回転させるエンジンの駆動力は、各ピ
ニオンギヤ417,419,421,423,425,
427,429,431から各サイドギヤ433,43
5,437,439,441,443,445,447
を介して車輪側に分配され、車輪間の駆動抵抗差に応じ
て生じる各ピニオンギヤの自転により車輪間に差動分配
される。
【0004】これらのピニオンギヤはそれぞれのデフケ
ース409,411,413,415に設けられた収納
孔449,451,453,455,457,459,
461,463に収納され摺動回転自在に支持されてお
り、差動が生じると各ピニオンギヤやサイドギヤ及びこ
れらと接触する部材間の摩擦抵抗によって差動制限力が
得られる。
【0005】図14のように、デファレンシャル装置4
01のデフケース409は一体に形成されており、収納
孔449,451は軸方向の一側と他側からそれぞれ孔
あけ加工されている。また、ピニオンギヤ417,41
9はサイドギヤ433,435の間で噛み合っている。
【0006】図15のように、デファレンシャル装置4
03のデフケース411は、ケーシング本体465とエ
ンドカバー467とをボルト469で固定して形成され
ている。ケーシング本体465とエンドカバー467に
は側壁部471,473がそれぞれ形成されている。ま
た、ピニオンギヤ421,423はサイドギヤ437,
439の間で噛み合っている。
【0007】図16のように、デファレンシャル装置4
05のデフケース413は、ケーシング本体475と、
その左右にボルト477,479で固定されたエンドカ
バー481,483とから構成されている。各エンドカ
バー481,483には側壁部485,487がそれぞ
れ形成されている。また、ピニオンギヤ425,427
はサイドギヤ441,443の間で噛み合っている。
【0008】図17のように、デファレンシャル装置4
07のデフケース415は、ケーシング本体489と、
その左右にボルト491,493で固定されたエンドカ
バー495,497とから構成されている。各エンドカ
バー495,497には側壁部499,501がそれぞ
れ形成されている。また、ピニオンギヤ429,431
はサイドギヤ445,447の間で噛み合っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】デフケース409,4
13,415は、収納孔449,451,457,45
9,461,463をそれぞれ軸方向両側から加工す
る。従って、軸方向反対側の収納孔の位置合わせが難し
い。これに加えて、上記のように、各ピニオンギヤは各
サイドギヤの間で噛み合っているから、各収納孔のうち
ピニオンギヤが互いに噛み合う部分を支持する壁面は、
ドリルの先端部で加工されることになり、ドリルの撓み
により各収納孔の軸心間距離に誤差が生じ易い。誤差が
生じると、各ピニオンギヤの噛み合いが正常に行われ
ず、差動不良やピニオンギヤや収納孔に異常磨耗が発生
する。
【0010】また、各サイドギヤの間にはピニオンギヤ
の噛み合い部だけの広い空間が設けられているから、図
14のデファレンシャル装置401では、各サイドギヤ
433,435をデフケース409に対して位置決めす
るためのクロスピン503と、クロスピン503をデフ
ケース409側に固定するためのスナップリング505
などが用いられており、図15のデファレンシャル装置
403ではサイドギヤ437,439の間にスペーサ5
07が配置され、図16のデファレンシャル装置405
では、車軸509,511の間隔を保つためのスペーサ
ピン513と、スペーサピン513をデフケース413
に固定するボルトなどが用いられており、それだけ部品
点数が多い。
【0011】更に、デファレンシャル装置403,40
5,407では、デフケース411,413,415上
でボルト469,477,479,491,493がエ
ンジンのトルク伝達を受け持つから、充分な強度を与え
るためにこれらを大径にする必要がある。従って、装置
の軽量化のために、例えばピニオンギヤの組数を増や
し、ピニオンギヤを小径にして、デフケースを小径化し
ようとしても、ボルトとピニオンギヤとの干渉が生じる
と共に、デフケース側壁部の面積に対するボルト孔断面
積の割合が大きくなりデフケースの強度不足が生じる。
これらの理由により、デフケースの径を充分に小さくで
きない。
【0012】また、デファレンシャル装置401では、
各収納孔449,451の開口部に閉鎖板515がスナ
ップリング517で固定されている。これらの閉鎖板5
15はピニオンギヤ417,419のスラスト力を受け
るために配置されているから、ピニオンギヤ417,4
19にオイルを供給するための開口を設けることができ
ない。また、デファレンシャル装置403,405,4
07では、上記のようにボルトが大径だから、各側壁部
471,473,485,487,499,501のピ
ニオンギヤ当接部以外に広いオイル用開口を設ける余裕
がない。
【0013】デフケースでは一般に、側壁部と、各側壁
部を連結する円筒部とにオイル用の開口が設けられる。
しかし、遠心力でオイルが撥ね飛ばされるから、円筒部
の開口から供給されるオイル量は少なく、供給されるオ
イルの大部分はデファレンシャル装置を収納したデフキ
ャリヤの壁面から跳ね返り側壁部の開口から侵入するオ
イルである。各ギヤの潤滑が不充分であると、周辺部材
との摩擦抵抗が不安定になり、差動制限特性が不安定に
なる。
【0014】このような理由で、側壁部に広い開口を設
けることのできない上記の各従来例では、潤滑不足によ
る問題が大きい。
【0015】更に、デファレンシャル装置401では、
サイドギヤ433,435を組付けるために2個の大き
な窓519がデフケース409に形成されており、強度
上不利である。その上、収納孔449,451が形成さ
れた一体のデフケース409は形状が複雑で、熱処理が
難しい。更に、このように形状の複雑なデフケース40
9は加工方法が、例えば鋳造や鍛造などに限定される上
に、サイドギヤ433,435の支承部521,521
の精密な仕上げ加工が難しい。
【0016】また、デファレンシャル装置403のスペ
ーサ507には、収納孔453,455の一部が形成さ
れており、ピニオンギヤ421,423の噛み合い部は
デフケース411とスペーサ507の2部材に跨がって
支持されている。従って、極僅かなスペーサ507の加
工誤差やデフケース411への組付け誤差があると、ピ
ニオンギヤ421,423とスペーサ507との干渉に
より、偏磨耗が生じると共に、差動制限特性が不安定に
なる。
【0017】各従来例のように、ピニオンギヤとサイド
ギヤの回転に伴う摩擦抵抗によって差動制限力を得るデ
ファレンシャル装置では、サイドギヤはピニオンギヤと
噛み合って支持されるから、ピニオンギヤは確実に支持
する必要がある。また、ピニオンギヤの収納孔が形成さ
れた複雑な形状のデフケースは熱処理が難しい上に強度
を保ちながら小径にするのが困難である。更に、焼き付
きや偏磨耗を防止し、安定した差動制限特性を得るため
に、各ギヤは充分に潤滑しなければならない。
【0018】しかし、従来は、上記のようにこれらの条
件をすべて満足するデファレンシャル装置はなかった。
【0019】そこで、この発明は、ピニオンギヤとサイ
ドギヤの回転に伴う摩擦抵抗によって差動制限力を得る
デファレンシャル装置であって、ピニオンギヤの支持が
確実であり、デフケースの強度が大きく、ギヤの潤滑が
充分で差動制限特性が安定し、部品点数の少ないデファ
レンシャル装置の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の発明のデファレン
シャル装置は、軸方向一側の側壁部を有するケーシング
本体に軸方向他側の側壁部を有するエンドカバーを固定
してなり、エンジンの駆動力を受けて回転駆動されるデ
フケースと、一対の車輪側サイドギヤと、第2ギヤ部が
これらサイドギヤの軸方向外側で互いに噛み合い、第1
ギヤ部がサイドギヤと各別に噛み合ったピニオンギヤ
と、ケーシング本体にケーシング本体の一方の側壁部か
ら加工され、各ピニオンギヤを摺動回転自在に収納する
と共に、互いに噛み合う第2ギヤ部の噛み合い部を除く
全周を前記一方の側壁部側で支持する収納孔と、ケーシ
ング本体に固定され、ピニオンギヤのスラスト力を負担
可能なプレート部材とを備えたことを特徴とする。
【0021】第2発明のデファレンシャル装置は、プレ
ート部材が、ねじ部材によりケーシング本体に固定され
た請求項1のデファレンシャル装置である。
【0022】第3発明のデファレンシャル装置は、プレ
ート部材とケーシング本体とに、相対回転させると互い
を軸方向に係止する係合部が設けられており、これらの
係合部を係合させた後、プレート部材とケーシング本体
とを回止め部材で回り止めした請求項1のデファレンシ
ャル装置である。
【0023】第4発明のデファレンシャル装置は、プレ
ート部材が、ケーシング本体に螺着された請求項1のデ
ファレンシャル装置である。
【0024】第5発明のデファレンシャル装置は、プレ
ート部材が、少なくともピニオンギヤ端面の軸心部と対
向した請求項1、2、3又は4のデファレンシャル装置
である。
【0025】第6発明のデファレンシャル装置は、ケー
シング本体に、ピニオンギヤの収納孔を加工した残存部
である軸方向のリブ状凸部が形成されている請求項1、
2、3、4又は5のデファレンシャル装置である。
【0026】第7発明のデファレンシャル装置は、ピニ
オンギヤとサイドギヤとがヘリカルギヤである請求項
1、2、3、4、5又は6のデファレンシャル装置であ
る。
【0027】
【作用】各発明のデファレンシャル装置は、それぞれが
側壁部を備えたケーシング本体とエンドカバーとを固定
してデフケースを構成し、ケーシング本体の側壁部にプ
レート部材を固定して、デフケースを組み立てるボルト
にエンジンのトルクが掛からないようにし、ボルト類を
小径にした。
【0028】ボルトが小径であるから、ボルトとピニオ
ンギヤとの干渉を起こさずにピニオンギヤを小径にして
組数を(例えば3組以上)に増やし、デフケースを小径
にしてデファレンシャル装置を小型軽量にすることがで
きる。また、ボルトを小径にしただけ側壁部に余裕が生
じ、側壁部の強度が増すと共に、オイル用の開口を広く
とることができるから、ギヤが充分に潤滑され、安定し
た差動制限特性が得られる。
【0029】また、ピニオンギヤをサイドギヤの軸方向
一側で噛み合わせれば、ピニオンギヤの収納孔をこの噛
み合い側の一方向からケーシング本体に加工することが
できる。従って、各収納孔を両側から加工する従来例と
異なり、各収納孔の位置誤差が少ない。このような収納
孔の加工は、ピニオンギヤの噛み合い部の位置に従っ
て、エンドカバー側とプレート部材側のいずれからでも
行える。
【0030】これに加えて、ピニオンギヤの噛み合い部
(第2ギヤ部)を支持する収納孔の壁面はドリルの先端
部で加工されることはないから、従来例と異なって、ド
リル先端部の撓みによる加工誤差が避けられる。その
上、第2ギヤ部は一部材(ケーシング本体)に形成され
た収納孔によって、噛み合い部を除く全周を支持される
から、ピニオンギヤの噛み合いが正常に保たれて、差動
制限特性が更に安定すると共に、ピニオンギヤや収納孔
の偏磨耗が防止される。
【0031】更に、従来例と異なって、ピニオンギヤが
サイドギヤの軸方向外側で噛み合うから、サイドギヤの
間に広い空間が形成されない。従って、クロスピン50
3、スナップリング505、スペーサ507、スペーサ
ピン513などのようなサイドギヤの間に配置する部材
が不要であり、それだけ部品点数が少なく、軽量で低コ
ストである。
【0032】プレート部材は、ケーシング本体に固定さ
れてピニオンギヤの脱落を防止し、各ギヤがヘリカルギ
ヤ構成のときはピニオンギヤのスラスト力を受ける。
【0033】第2発明では、プレート部材はねじ部材に
よりケーシング本体に固定されている。プレート部材は
エンジンのトルクを負担しないから、このねじ部材は大
径にする必要がない。従って、ピニオンギヤとの干渉を
起こさず、デフケースの小径化を妨げない。また、ケー
シング本体の側壁部の強度が上がると共に、側壁部に広
いオイル用開口を形成できる。また、ボルトが軽量であ
る。
【0034】第3発明では、プレート部材とケーシング
本体とに相対回転させると軸方向に係合する係合部が設
けられており、これらを係合させた後プレート部材はケ
ーシング本体に回止め部材で回り止めされる。このよう
に、プレート部材は組付けが簡単であるから、組付け工
数とコストとを低減できる。
【0035】第4発明では、プレート部材はケーシング
本体に螺着される。この場合も、プレート部材の組付け
は簡単であり、組付け工数とコストとを低減できると共
に、螺着の際にピニオンギヤの端部を押圧すればイニシ
ャルトルク(一定の差動制限力)を与えることができる
と共に、このイニシャルトルクを調節できる。
【0036】第5発明では、プレート部材を、少なくと
もピニオンギヤ端面の軸心部と対向させているから、ピ
ニオンギヤのスラスト力をプレート部材で確実に受ける
ことができると共に、ピニオンギヤの歯をプレート部材
とケーシング本体との間から露出させれば、オイルをピ
ニオンギヤの歯に直接跳ね掛ける事ができ、充分な潤滑
によって差動制限特性を更に安定させることができる。
【0037】第6発明では、ケーシング本体にピニオン
ギヤの収納孔を加工した残存部である軸方向のリブ状凸
部が形成されており、このリブ状凸部の補強効果によっ
てケーシング本体の強度が高く保たれる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の図面に基づき説明し、各実施
例のデファレンシャル装置はFRタイプの車輌に用いた
リヤデフとして説明しているが、各実施例のデファレン
シャル装置はフロントデフ、センターデフ等であっても
良い。初めに、図1、2、3、4、13により第2発明
の第1実施例を説明する。この実施例は第5、6、7発
明の特徴を備えている。図1はこの実施例を示し、図1
3は各実施例を用いた車両の動力系を示す。左右の方向
はこの車両及び図1での左右の方向である。また、符号
を与えていない部材は図示されていない。
【0039】図13のように、この動力系はエンジン
1、トランスミッション3、プロペラシャフト5、リヤ
デフ7(後輪側に配置された図1のデファレンシャル装
置)、後車軸9,11、左右の後輪13,15、左右の
前輪17,19などから構成されている。
【0040】リヤデフ7のデフケース21はデフキャリ
ヤ23内に回転自在に配置されており、デフケース21
にはリングギヤ25が固定されている。このリングギヤ
25はドライブピニオンギヤ27と噛み合っており、ド
ライブピニオンギヤ27はプロペラシャフト5側に連結
されたドライブピニオンシャフト29と一体に形成され
ている。
【0041】こうして、エンジン1の駆動力はトランス
ミッション3とプロペラシャフト5とを介してデフケー
ス21を回転駆動する。デフキャリヤ23内にはオイル
溜りが形成されている。
【0042】図1のように、デフケース21は、ケーシ
ング本体31と、エンドカバー33と、リングプレート
35(プレート部材)などによって構成されている。ケ
ーシング本体31とエンドカバー33はそれぞれのフラ
ンジ部37,39を2本のねじ41で固定され一体にさ
れている。また、これらはリングギヤ25を固定する8
本のボルトによってリングギヤ25と共締めされてい
る。ケーシング本体31とエンドカバー33にはそれぞ
れボス部43,45と側壁部47,49(側壁部47は
図4に表示)とが形成されている。リングプレート35
は図2、3に示すような形状のプレート部材であり、4
本のボルト51(ねじ部材)によってケーシング本体3
1の側壁部47に固定されている。
【0043】図1のように、デフケース21の内部には
左右のヘリカルサイドギヤ53,55が配置されてい
る。各サイドギヤ53,55はそれぞれ中空のボス5
7,59に形成されており、ボス57はエンドカバー3
3のボス部45に形成された支承部61に支承され、ボ
ス59はケーシング本体31のボス部43に形成された
支承部63に支承されている。また、これらは互いの間
に形成された支承部65を介して支承し合い、互いにセ
ンターリングしている。
【0044】各サイドギヤ53,55はボス57,59
を介してそれぞれ後車軸9,11にスプライン連結さ
れ、止め輪で固定されている。ボス57とエンドカバー
33との間にはワッシャ67が配置され、ボス57,5
9の間にはワッシャ69が配置されている。また、ボス
59の内周には車軸9,11を突き当てるスラストブロ
ック71が配置されている。
【0045】図1のように、ケーシング本体31には、
長短の収納孔73,75が、図4のように周方向等間隔
に、4組形成されている。これらはケーシング本体31
の右側から加工される。収納孔73,75にはそれぞれ
長短のヘリカルピニオンギヤ77,79が摺動回転自在
に収納されている。リングプレート35は収納孔73,
75の開口部に配置され、ピニオンギヤ77,79の軸
心部と接触可能にされている。
【0046】長いピニオンギヤ77は、第1と第2のギ
ヤ部81,83とこれらを連結する小径の軸部85とか
らなり、第1ギヤ部81は左のサイドギヤ53と噛み合
っている。また、短いピニオンギヤ79は一体に形成さ
れた第1と第2のギヤ部87,89からなり、第1ギヤ
部87は右のサイドギヤ55と噛み合い、第2ギヤ部8
9はピニオンギヤ77の第2ギヤ部83と噛み合ってい
る。
【0047】図4に示すように、第2ギヤ部83,89
は互いの噛み合い部を除いて全周を収納孔73,75
(ケーシング本体31)に支持されている。
【0048】また、図4に示すように、ケーシング本体
31には収納孔73,75を加工した後に残るリブ状の
凸部91,92が軸方向に形成されている。
【0049】ケーシング本体31の円筒部93には、図
4のように開口95が4箇設けられており、デフキャリ
ヤ23のオイル溜りからこれらの開口95を介してオイ
ルが流入する。また、エンドカバー33の側壁部49に
は複数箇の開口97が設けられ、ケーシング本体31で
は、リングプレート35の外周側と側壁部47との間に
隙間99が形成され、ボス部43の外周に形成されたリ
ブ101の凹部103(図4)とリングプレート35の
内周側との間に隙間105が形成されている。
【0050】これらの開口97及び隙間99,105か
らはリヤデフ7の回転に伴ってデフキャリヤ23の内壁
から跳ね返ったオイルが流入する。流入したオイルによ
って各ギヤ53,55,77,79の噛み合い部や支持
部などの潤滑が行われる。
【0051】デフケース21を回転させるエンジン1の
駆動力はピニオンギヤ77,79からサイドギヤ53,
55を介して左右の後輪13,15側に分配され、後輪
間に駆動抵抗差が生じるとピニオンギヤ77,79の自
転によってエンジン1の駆動力は左右各側に差動分配さ
れる。
【0052】トルクの伝達中、ピニオンギヤ77,79
はサイドギヤ53,55との噛み合い反力により収納孔
73,75の壁面に押しつけられて摩擦抵抗が発生す
る。また、ヘリカルギヤの噛み合いスラスト力によりピ
ニオンギヤ77,79に対してエンドカバー33、ケー
シング本体31、リングプレート35の間で摩擦抵抗が
発生し、サイドギヤ53,55とワッシャ67,69及
びケーシング本体31との間で摩擦抵抗が発生する。こ
れらの摩擦抵抗により、トルク感応型の差動制限力が得
られる。
【0053】図13の車両は、リヤデフ7の差動制限機
能により、トルクを掛けたときの車体の挙動が安定し操
縦性が向上する。
【0054】こうして、リヤデフ7が構成されている。
【0055】上記のように、リヤデフ7では、従来例と
異なって、デフケース21を組み立てるねじ41や、リ
ングプレート35を取り付けるボルト51にエンジン1
のトルクが掛からないから、これらを小径にすることが
できる。
【0056】ボルト51が小径になるから、ボルト51
とピニオンギヤ77,79との干渉を起こさずにピニオ
ンギヤ77,79を小径にして組数を4組に増やし、デ
フケース21を小径にしてリヤデフ7を小型軽量にでき
る。また、小径のボルト51は軽量で、それだけリヤデ
フ7を軽量にする。
【0057】デフケース21を小径にしても、ケーシン
グ本体31に形成されたリブ状の凸部91,92によ
り、その強度は高く保たれる。
【0058】また、ピニオンギヤ77,79をサイドギ
ヤ53,55の軸方向一側(右側)で噛み合わせたか
ら、ケーシング本体31の右側(一側)から収納孔7
3,75を加工することができる。従って、各収納孔を
軸方向両側から加工する従来例と異なり、収納孔73,
75の間の位置誤差が少ない。
【0059】また、ピニオンギヤ77,79の噛み合い
部(第2ギヤ部83,89)を支持する収納孔73,7
5の壁面はドリルの根元(チャック側)で加工されるか
ら、従来例と異なって、ドリル先端部の撓みによる加工
誤差が避けられる。その上、第2ギヤ部83,89は一
部材(ケーシング本体31)に形成された収納孔73,
75によって、噛み合い部を除く全周を支持される。
【0060】このように、収納孔73,75の間の位置
誤差が少ないこと、及び第2ギヤ部83,89が一部材
だけで、しかも、その噛み合い部を除いた全周を支持さ
れるから、ピニオンギヤ77,79の噛み合いが正常に
保たれ、差動制限特性が安定すると共に、ピニオンギヤ
77,79や収納孔73,75の偏磨耗が防止される。
【0061】また、従来例と異なって、サイドギヤ5
3,55の間に配置されるクロスピン503、スナップ
リング505、スペーサ507、スペーサピン513の
ような部材が不要で、部品点数が少ないから、軽量で低
コストである。
【0062】更に、図14の従来例と異なって、デフケ
ース21は一体構成ではないからケーシング本体31は
それだけ形状が簡単で、熱処理が容易である。
【0063】次に、図5、6、7、8、13により第2
発明の第2実施例を説明する。この実施例は第5、6、
7発明の特徴を備えている。この実施例は図13の車両
でリヤデフ107として用いられている。左右の方向は
この車両及び図5、6での左右の方向である。また、符
号が与えられていない部材等は図示されていない。
【0064】リヤデフ107のデフケース109はデフ
キャリヤ23の内部に回転自在に配置されており、デフ
ケース109にはリングギヤ25が固定されている。
【0065】デフケース109は、ケーシング本体11
1と、エンドカバー113と、リングプレート115
(プレート部材)などによって構成されている。ケーシ
ング本体111とエンドカバー113はそれぞれのフラ
ンジ部117,119を2本のねじ121で固定され一
体にされている。また、これらはリングギヤ25を固定
する10本のボルトによってリングギヤ25と共締めさ
れている。
【0066】ケーシング本体111とエンドカバー11
3にはそれぞれボス部123,125と側壁部127,
129とが形成されており、リングプレート115は4
本のボルト131(ねじ部材)によってケーシング本体
111の側壁部127に固定されている。
【0067】図5のように、デフケース109の内部に
は左右のヘリカルサイドギヤ133,135が配置され
ている。各サイドギヤ133,135はそれぞれ中空の
ボス137,139に形成されている。
【0068】図5、6のように、ケーシング本体111
には長短の収納孔141,143が形成されている。こ
れらはケーシング本体111の右側から加工される。収
納孔141,143にはそれぞれ長短のヘリカルピニオ
ンギヤ145,147が摺動回転自在に収納されてい
る。リングプレート115は収納孔141,143の開
口部に配置され、ピニオンギヤ145,147の軸心部
と接触可能にされている。
【0069】長いピニオンギヤ145は、第1と第2の
ギヤ部149,151と、これらを連結する小径の軸部
153と、第1ギヤ部149の左側に形成された凸部1
55とからなり、第1ギヤ部149は左のサイドギヤ1
33と噛み合っている。また、短いピニオンギヤ147
は一体に形成された第1と第2のギヤ部157,159
からなり、第1ギヤ部157は右のサイドギヤ135と
噛み合い、第2ギヤ部159はピニオンギヤ145の第
2ギヤ部151と噛み合っている。
【0070】第2ギヤ部151,159は噛み合った部
分を除いて全周を収納孔141,143(ケーシング本
体111)に支持されている。
【0071】また、図5、7に示すように、ケーシング
本体111には収納孔141,143を加工した後に残
るリブ状の凸部161,163が軸方向に形成されてい
る。また、図8のように、エンドカバー113には補強
リブ165が形成されている。
【0072】ケーシング本体111とエンドカバー11
3との間には、差動回転速度に感応して差動を制限する
速度感応型の差動制限機構であるカップリング167が
配置されている。
【0073】このカップリング167は、ハウジング1
69とその内部に配置されたハブ171を備え、ハウジ
ング169は左サイドギヤ133のボス137と車軸側
のボス173と一体に形成されている。また、ハブ17
1はボス137,173の間を通る連結部175を介し
て右サイドギヤ135のボス139にスプライン連結さ
れている。ハブ171とボス173との間及びボス13
7と連結部175との間にはそれぞれシール177,1
79が配置されている。
【0074】左サイドギヤ133側のボス173はエン
ドカバー113の支承部181に支承され、右サイドギ
ヤ135のボス139はケーシング本体111の支承部
183に支承されている。ボス173は左の後車軸13
にスプライン連結され、ボス139は右の後車軸15に
スプライン連結されている。
【0075】ボス137とボス139との間にはワッシ
ャ185が配置され、ボス139とケーシング本体11
1との間にはワッシャ187が配置されている。また、
カップリング167のハウジング169とエンドカバー
113との間にはワッシャ189が配置されている。図
8のように、エンドカバー113には2箇所にオイル用
の開口191が設けられており、ワッシャ189は2個
の爪193をこの開口191にそれぞれ折り込んで回り
止めされている。また、エンドカバー113には開口1
91と連通するオイル導入用の切り欠き195が設けら
れている。
【0076】図6のように、ケーシング本体111の円
筒部197には開口199が形成されており、デフキャ
リヤ23のオイル溜りからこの開口199を介してオイ
ルが流入する。
【0077】また、図5に示すように、ケーシング本体
111のボス部123外周にはピニオンギヤ収納孔加工
の残存部であるリブ状の凸部201が設けられており、
リングプレート115の内周はこのリブ201と接して
いる。リブ201の高さH1はピニオンギヤ145,1
47の歯丈H2より高くされており、図5、7に示すよ
うに、リングプレート115の内周側にはピニオンギヤ
145,147の歯丈H2より径方向に長い露出部20
3が形成され、この露出部203からピニオンギヤ14
5,147の噛み合い部(第2ギヤ部151,159)
が露出している。また、リブ201にはベアリングを抜
くための工具溝205が設けられ、この工具溝205に
は潤滑用の導入孔207が設けられている。
【0078】上記の開口191、露出部203、導入孔
207からはリヤデフ107の回転に伴ってデフキャリ
ヤ23の内壁から跳ね返ったオイルがデフケース109
の内部に流入する。流入したオイルによって各ギヤ13
3,135,145,147の噛み合い部や支持部など
の潤滑が行われる。また、右サイドギヤ135のボス1
39とケーシング本体111との間には支承部183よ
り僅かに大径の隙間209が形成され、導入孔207か
ら流入したオイルを遠心力によってデフケース109の
内部(左方)に引き込んでいる。
【0079】デフケース109を回転させるエンジン1
の駆動力はピニオンギヤ145,147からサイドギヤ
133,135を介して左右の後輪13,15側に分配
され、後輪間に駆動抵抗差が生じるとピニオンギヤ14
5,147の自転によってエンジン1の駆動力は左右各
側に差動分配される。
【0080】トルクの伝達中、ピニオンギヤ145,1
47はサイドギヤ133,135との噛み合い反力によ
り収納孔141,143の壁面に押しつけられて摩擦抵
抗が発生する。また、ヘリカルギヤの噛み合いスラスト
力によりピニオンギヤ145,147に対して、カップ
リング167のハウジング169、ケーシング本体11
1、リングプレート115の間で摩擦抵抗が発生し、サ
イドギヤ133(ハウジング169),135とワッシ
ャ185,187,189及びケーシング本体111と
の間で摩擦抵抗が発生する。これらの摩擦抵抗により、
トルク感応型の差動制限力が得られる。
【0081】一方、カップリング167は、後輪間の差
動回転速度に感応して差動を制限する。
【0082】図13の車両は、リヤデフ107の差動制
限機能によって、トルクを掛けたときの車体の挙動が安
定し操縦性が向上すると共に、悪路などで片輪が空転し
たときはカップリング167の差動制限機能によって接
地側の後輪に駆動力が送られて、走破性が向上する。
【0083】こうして、リヤデフ107が構成されてい
る。上記実施例のリヤデフ7と同様に、リヤデフ107
ではねじ121やボルト131にエンジン1のトルクが
掛からないから、これらを小径にできる。ボルト131
を小径にできるから、ボルト131とピニオンギヤ14
5,147との干渉を起こさずに、デフケース109を
小径にしてリヤデフ107を小型軽量にできる。更に、
デフケース109を小径にしても、ケーシング本体11
1に形成されたリブ状の凸部161,163,201に
より、その強度は高く保たれる。
【0084】また、収納孔141,143をケーシング
本体111の右側(一側)から加工できるから、これら
の間の位置誤差が少ない。更に、ピニオンギヤ145,
147の噛み合い部(第2ギヤ部151,159)を支
持する収納孔141,143の壁面はドリルの根元で加
工されるから、ドリル先端部の撓みによる加工誤差が避
けられる。その上、第2ギヤ部151,159は一部材
(ケーシング本体111)に形成された収納孔141,
143によって、噛み合い部を除く全周を支持される。
【0085】従って、ピニオンギヤ145,147の噛
み合いが正常に保たれ、差動制限特性が安定すると共
に、ピニオンギヤ145,147や収納孔141,14
3の偏磨耗が防止される。
【0086】また、従来例と異なって、サイドギヤ13
3,135の間に配置されるクロスピン503やスペー
サ507などのような部材が不要で、部品点数が少く、
軽量で低コストである。
【0087】更に、カップリング167のような差動制
限装置を組み込んでも、その組み込みスペース211は
鋳造によって形成できると共に、ピニオンギヤ145,
147の収納孔141,143やサイドギヤ133,1
35の収納スペースの加工は、カップリング167がな
い図1に示すデフケース21の加工工程と同様に行なう
ことができる。さらにデフケース109は一体構造では
ないから、ケーシング本体111は形状が簡単で熱処理
が容易である。
【0088】次に、図9、10、13により第3発明の
一実施例を説明する。この実施例は第5、6、7発明の
特徴を備えている。この実施例は図13の車両でリヤデ
フ213として用いられており、左右の方向はこの車両
及び図9での左右の方向である。また、符号が与えられ
ていない部材等は図示されていない。また、上記実施例
(リヤデフ7)の部材と同機能の部材には同符号を与え
て引用すると共に、これら同機能部材の説明は省く。
【0089】デフケース215は、ケーシング本体21
7と、エンドカバー219と、リングプレート221
(プレート部材)などによって構成されている。ケーシ
ング本体217とエンドカバー219はそれぞれのフラ
ンジ部223,225を2本のねじ227で固定され一
体にされている。また、これらはリングギヤ25を固定
する10本のボルトによってリングギヤ25と共締めさ
れている。ケーシング本体217とエンドカバー219
にはそれぞれボス部229,231と側壁部233,2
35とが形成されている。
【0090】図10に示すように、リングプレート22
1には内周に4個の凸部237(係合部)が等間隔に形
成され、ケーシング本体217の側壁部233には各凸
部237と軸方向に係合する係合溝239(係合部)が
4箇所に設けられている。リングプレート221は、凸
部237を側壁部233に押し当てながら、回転させて
凸部237を係合溝239と噛み合わせた後、ピン24
1(回止め部材)で回り止めする。
【0091】図9のように、デフケース215の内部に
は左右のヘリカルサイドギヤ243,245が配置され
ている。各サイドギヤ243,245はそれぞれ中空の
ボス247,249に形成されており、ボス247はエ
ンドカバー219のボス部231に形成された支承部2
51に支承され、ボス249はケーシング本体217の
ボス部229に形成された支承部253に支承されてい
る。
【0092】各サイドギヤ243,245はボス24
7,249を介してそれぞれ後車軸9,11にスプライ
ン連結され、止め輪で固定されている。ボス247とエ
ンドカバー219との間にはワッシャ255が配置さ
れ、ボス247,249の間にはワッシャ257が配置
され、ボス249とケーシング本体217との間にはワ
ッシャ259が配置されている。
【0093】図9、10のように、ケーシング本体21
7には、長短の収納孔261,263が周方向等間隔に
4組形成されている。これらはケーシング本体217の
右側から加工される。収納孔261,263にはそれぞ
れ長短のヘリカルピニオンギヤ77,79が摺動回転自
在に収納されている。リングプレート221は収納孔2
61,263の開口部に配置され、ピニオンギヤ77,
79の軸心部と接触可能にされている。
【0094】長いピニオンギヤ77の第1ギヤ部81は
左のサイドギヤ243と噛み合い、短いピニオンギヤ7
9の第1ギヤ部は右のサイドギヤ245と噛み合ってい
る。ピニオンギヤ77,79の第2ギヤ部83,89は
互いの噛み合い部を除いて全周を収納孔261,263
(ケーシング本体217)に支持されている。
【0095】また、図9に示すように、ケーシング本体
217には収納孔261,263を加工した後に残るリ
ブ状の凸部265が軸方向に形成されている。
【0096】ケーシング本体217の円筒部267に
は、開口269が4箇設けられており、デフキャリヤ2
3のオイル溜りからこれらの開口269を介してオイル
が流入する。また、エンドカバー219の側壁部235
にも複数の開口が設けられている。
【0097】ケーシング本体217で上記係合溝239
を形成するリブ271の外周はリングプレート221の
内周と接している。リブ271の高さH3はピニオンギ
ヤ77,79の歯丈H4より高くされており、図9、1
0に示すように、リングプレート221の内周側にはピ
ニオンギヤ77,79の歯丈H4より径方向に長い露出
部273が形成され、この露出部273からピニオンギ
ヤ77,79の噛み合い部(第2ギヤ部83,89)が
露出している。
【0098】エンドカバー219の開口及び露出部27
3からはリヤデフ213の回転に伴ってデフキャリヤ2
3の内壁から跳ね返ったオイルが流入する。流入したオ
イルによって各ギヤ77,79,243,245の噛み
合い部や支持部などの潤滑が行われる。
【0099】デフケース215を回転させるエンジン1
の駆動力はピニオンギヤ77,79からサイドギヤ24
3,245を介して左右の後輪13,15側に分配さ
れ、後輪間に駆動抵抗差が生じるとピニオンギヤ77,
79の自転によってエンジン1の駆動力は左右各側に差
動分配される。
【0100】トルクの伝達中、ピニオンギヤ77,79
はサイドギヤ243,245との噛み合い反力により収
納孔261,263の壁面に押しつけられて摩擦抵抗が
発生する。また、ヘリカルギヤの噛み合いスラスト力に
よりピニオンギヤ77,79に対してエンドカバー21
9、ケーシング本体217、リングプレート221の間
で摩擦抵抗が発生し、サイドギヤ243,245とワッ
シャ255(エンドカバー219),257,259
(ケーシング本体217)との間で摩擦抵抗が発生す
る。これらの摩擦抵抗により、トルク感応型の差動制限
力が得られる。
【0101】こうして、リヤデフ213が構成されてい
る。図13の車両は、リヤデフ213の差動制限機能に
より、トルクを掛けたときの車体の挙動が安定し操縦性
が向上する。
【0102】リヤデフ213では、エンジン1のトルク
が掛る箇所にボルトなどが用いられていないから、ボル
ト類とピニオンギヤ77,79との干渉を起こさずに、
デフケース215を小径にしてリヤデフ213を小型軽
量にできる。更に、デフケース215を小径にしても、
ケーシング本体217に形成されたリブ状の凸部265
により、その強度は高く保たれる。
【0103】また、収納孔261,263をケーシング
本体217の右側(一側)から加工できるから、これら
の間の位置誤差が少ない。更に、ピニオンギヤ77,7
9の噛み合い部(第2ギヤ部83,89)を支持する収
納孔261,263の壁面はドリルの根元で加工され、
ドリル先端部の撓みによる加工誤差が避けられる。その
上、ピニオンギヤ77,79の第2ギヤ部83,89は
一部材(ケーシング本体217)に形成された収納孔2
61,263によって、互いの噛み合い部を除く全周を
支持される。
【0104】従って、ピニオンギヤ77,79の噛み合
いが正常に保たれ、差動制限特性が安定すると共に、ピ
ニオンギヤ77,79や収納孔261,263の偏磨耗
が防止される。
【0105】また、従来例と異なって、サイドギヤ24
3,245の間に配置されるクロスピン503やスペー
サ507などのような部材が不要で、部品点数が少く、
軽量で低コストである。
【0106】捩じるだけでケーシング本体217に係止
されるリングプレート221の組付けは簡単であり、組
付け工数とコストとが低減される。
【0107】次に、図11、12、13により第4発明
の一実施例を説明する。この実施例は第5、6、7発明
の特徴を備えている。この実施例は図13の車両でリヤ
デフ275として用いられており、左右の方向はこの車
両及び図11での左右の方向である。符号が与えられて
いない部材等は図示されていない。また、上記実施例
(リヤデフ213)の部材と同機能の部材には同符号を
与えて引用すると共に、これら同機能部材の説明は省
く。
【0108】デフケース277は、ケーシング本体27
9と、エンドカバー219と、リングプレート281
(プレート部材)などによって構成されている。ケーシ
ング本体279とエンドカバー219はそれぞれのフラ
ンジ部283,225を2本のねじ227で固定され一
体にされている。また、これらはリングギヤ25を固定
する10本のボルトによってリングギヤ25と共締めさ
れている。ケーシング本体279にはボス部285と側
壁部287とが形成されている。
【0109】リングプレート281はケーシング本体2
79のボス部285外周に形成された4箇所のリブ28
9の頂部に螺着されている。
【0110】デフケース277の内部には左右のヘリカ
ルサイドギヤ243,245が配置されており、右サイ
ドギヤ245のボス249はケーシング本体279のボ
ス部285に形成された支承部291に支承されてい
る。ボス249とケーシング本体279との間にはワッ
シャ259が配置されている。
【0111】図11、12のように、ケーシング本体2
79には、長短の収納孔293,295が周方向等間隔
に4組形成されている。これらはケーシング本体279
の右側から加工される。収納孔293,295にはそれ
ぞれ長短のヘリカルピニオンギヤ77,79が摺動回転
自在に収納されている。
【0112】リングプレート281は収納孔293,2
95の開口部に配置され、ピニオンギヤ77,79の軸
心部と接触可能にされている。また、リングプレート2
81はリブ289へ螺着後カシメて固定されピニオンギ
ヤ77,79の端部を押圧し、ピニオンギヤ77,79
にイニシャルトルク(一定の差動制限力)を与えること
ができると共に、このイニシャルトルクを調節できる。
【0113】ピニオンギヤ77,79の第2ギヤ部8
3,89は互いの噛み合い部を除いて全周を収納孔29
3,295(ケーシング本体279)に支持されてい
る。ケーシング本体279には収納孔293,295を
加工した後に残るリブ状の凸部297が軸および径方向
に形成されている。
【0114】ケーシング本体279の円筒部299に
は、開口301が4箇設けられており、デフキャリヤ2
3のオイル溜りからこれらの開口301を介してオイル
が流入する。また、エンドカバー219の側壁部235
にも複数の開口が設けられている。
【0115】ケーシング本体279のリブ289の高さ
H5はピニオンギヤ77,79の歯丈H4より高くされ
ている。図11、12に示すように、リングプレート2
81の内周側にはピニオンギヤ77,79の歯丈H4よ
り径方向に長い露出部303が形成され、この露出部3
03から第2ギヤ部83,89が露出している。
【0116】エンドカバー219の開口及び露出部30
3からはリヤデフ275の回転に伴ってデフキャリヤ2
3の内壁から跳ね返ったオイルが流入する。流入したオ
イルによって各ギヤ77,79,243,245の噛み
合い部や支持部などの潤滑が行われる。
【0117】こうして、リヤデフ275が構成されてい
る。
【0118】リヤデフ275は、エンジン1の駆動力を
左右の後輪13,15側に分配し、後輪間に駆動抵抗差
が生じると駆動力を後輪間に差動分配する。
【0119】トルクの伝達中、ギヤ77,79が受ける
噛み合い反力や、ギヤ77,79,243,245が受
けるヘリカルギヤの噛み合いスラスト力によって生じる
摩擦抵抗により、トルク感応型の差動制限力が得られ
る。これに加えて、リングプレート281によってピニ
オンギヤ77,79に与えられたイニシャルトルクによ
り一定の差動制限力が得られる。上記のように、このイ
ニシャルトルクは調節することができる。
【0120】図13の車両は、リヤデフ275のトルク
感応型差動制限機能により、トルクを掛けたときの車体
の挙動が安定し操縦性が向上すると共に、悪路などで後
輪13,15の一方が空転しても、イニシャルトルクに
より他方の後輪に駆動力が送られて、走破性が向上す
る。
【0121】また、上記実施例のリヤデフ213と同様
に、ボルト類とピニオンギヤ77,79との干渉を起こ
さずに、デフケース277を小径にし、リヤデフ275
を小型軽量にできる。また、デフケース277を小径に
しても、リブ状の凸部297により、その強度は高く保
たれる。
【0122】更に、収納孔293,295はケーシング
本体279の右側(一側)から加工できるから、互いの
間の位置誤差が少ないと共に、ピニオンギヤ77,79
の噛み合い部(第2ギヤ部83,89)を支持する収納
孔293,295の壁面はドリル先端部の撓みによる加
工誤差が避けられ、その上、第2ギヤ部83,89は一
部材(ケーシング本体279)に形成された収納孔29
3,295によって、噛み合い部を除く全周を支持され
る。
【0123】こうして、ピニオンギヤ77,79の噛み
合いが正常に保たれ、差動制限特性が安定すると共に、
ピニオンギヤ77,79や収納孔293,295の偏磨
耗が防止される。
【0124】また、従来例と異なって、サイドギヤ24
3,245の間に配置されるクロスピン503やスペー
サ507などのような部材が不要で、部品点数が少く、
軽量で低コストである。
【0125】捩じ込むだけでケーシング本体279に螺
着されるリングプレート281の組付けは簡単であり、
組付け工数とコストとが低減される。
【0126】なお、サイドギヤとピニオンギヤはヘリカ
ルギヤでなくスパーギヤでもよい。
【0127】
【発明の効果】各発明のデファレンシャル装置は、それ
ぞれが側壁部を備えたケーシング本体とエンドカバーと
を固定し、ケーシング本体の側壁部にプレート部材を固
定してデフケースを構成し、デフケースを組み立てるボ
ルトにエンジンのトルクが掛からないようにした。
【0128】従って、ボルト類が小径になり、ボルト類
とピニオンギヤとの干渉を起こさずにピニオンギヤを小
径にして組数を(例えば3組以上に)増やし、デフケー
スを小径にしてデファレンシャル装置を小型軽量にする
ことができる。また、ボルト類を小径にしただけ側壁部
に余裕が生じ、側壁部の強度が増すと共に、オイル用の
開口を広くとることができるから、ギヤが充分に潤滑さ
れ、安定した差動制限特性が得られる。
【0129】また、ピニオンギヤをサイドギヤの軸方向
一側で噛み合わせれば、ピニオンギヤの収納孔をこの噛
み合い側の一方向からケーシング本体に加工することが
できる。従って、各収納孔を両側から加工する従来例と
異なり、各収納孔の位置誤差が少ない。
【0130】これに加えて、ピニオンギヤの噛み合い部
(第2ギヤ部)を支持する収納孔の壁面は、ドリル先端
部の撓みによる加工誤差が避けられると共に、第2ギヤ
部は一部材(ケーシング本体)に形成された収納孔によ
って、互いの噛み合い部を除く全周を支持されるから、
ピニオンギヤの噛み合いが正常に保たれて、差動制限特
性が更に安定すると共に、ピニオンギヤや収納孔の偏磨
耗が防止される。
【0131】更に、サイドギヤの間に大きな空間が形成
されないから、サイドギヤの間に配置される大きな部材
が不要であり、それだけ部品点数が少なく、軽量で低コ
ストである。
【0132】第2発明では、ケーシング本体にプレート
部材を固定するねじ部材にはエンジンのトルクが掛から
ないから、このねじ部材を大径にする必要がない。従っ
て、ピニオンギヤとの干渉を起こさず、デフケースの小
径化を妨げない。また、ケーシング本体の側壁部の強度
が上がり、側壁部に広いオイル用開口を形成できる。
【0133】第3発明では、プレート部材を係合部によ
ってケーシング本体に係止した後回止め部材で回り止め
することにより、簡単に組付けることができ、組付け工
数とコストとを低減できる。
【0134】第4発明では、ケーシング本体に螺着され
るプレート部材の組付けは簡単であり、組付け工数とコ
ストとを低減できると共に、螺着の際にピニオンギヤの
端部を押圧してイニシャルトルクを与えることができ、
このイニシャルトルクを調節することができる。
【0135】第5発明では、プレート部材は、ピニオン
ギヤ端面の軸心部と対向してそのスラスト力を確実に受
けることができると共に、プレート部材とケーシング本
体との間から、ピニオンギヤの歯にオイルを直接跳ね掛
けて充分に潤滑し差動制限特性を安定させることができ
る。
【0136】第6発明では、収納孔を加工した後ケーシ
ング本体に残るリブ状凸部の補強効果によってケーシン
グ本体の強度が高く保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1の実施例に用いられたリングプレートの正
面図である。
【図3】図1の実施例に用いられたリングプレートの側
面図である。
【図4】図1の実施例から各ギヤとリングプレートとを
外した状態のA矢視図である。
【図5】第2発明の第2実施例を示す断面図である。
【図6】図5と異なった面で切断した第2実施例の断面
図である。
【図7】図5のB矢視図である。
【図8】図5のC矢視図である。
【図9】第3発明の一実施例を示す断面図である。
【図10】図9のE矢視図である。
【図11】第4発明の一実施例を示す断面図である。
【図12】図11のF矢視図である。
【図13】各実施例を用いた車両の動力系を示すスケル
トン機構図である。
【図14】第1の従来例を示す断面図である。
【図15】第2の従来例を示す断面図である。
【図16】第3の従来例を示す断面図である。
【図17】第4の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
7,107,213,275 リヤデフ(デファレンシ
ャル装置) 21,109,215,277 デフケース 31,111,217,279 デフケース本体 33,113,219 エンドカバー 35,115,221,281 リングプレート(プレ
ート部材) 47,49,127,129,233,235,287
側壁部 51,131 ボルト(ねじ部材) 53,55,133,135,243,245 ヘリカ
ルサイドギヤ(サイドギヤ) 73,75,141,143,261,263,29
3,295 収納孔 77,79,145,147 ヘリカルピニオンギヤ
(ピニオンギヤ) 81,87,149,157 第1ギヤ部 83,89,151,159 第2ギヤ部 91,92,161,163,201,265,297
リブ状凸部 237 凸部(係合部) 239 係合溝(係合部) 241 ピン(回止め部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 修平 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−10996(JP,A) 特開 昭60−175843(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 48/28

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向一側の側壁部を有するケーシング
    本体に軸方向他側の側壁部を有するエンドカバーを固定
    してなり、エンジンの駆動力を受けて回転駆動されるデ
    フケースと、一対の車輪側サイドギヤと、第2ギヤ部が
    これらサイドギヤの軸方向外側で互いに噛み合い、第1
    ギヤ部がサイドギヤと各別に噛み合ったピニオンギヤ
    と、ケーシング本体にケーシング本体の一方の側壁部か
    ら加工され、各ピニオンギヤを摺動回転自在に収納する
    と共に、互いに噛み合う第2ギヤ部の噛み合い部を除く
    全周を前記一方の側壁部側で支持する収納孔と、ケーシ
    ング本体に固定され、ピニオンギヤのスラスト力を負担
    可能なプレート部材とを備えたことを特徴とするデファ
    レンシャル装置。
  2. 【請求項2】 プレート部材が、ねじ部材によりケーシ
    ング本体に固定された請求項1のデファレンシャル装
    置。
  3. 【請求項3】 プレート部材とケーシング本体とに、相
    対回転させると互いを軸方向に係止する係合部が設けら
    れており、これらの係合部を係合させた後、プレート部
    材とケーシング本体とを回止め部材で回り止めした請求
    項1のデファレンシャル装置。
  4. 【請求項4】 プレート部材が、ケーシング本体に螺着
    された請求項1のデファレンシャル装置。
  5. 【請求項5】 プレート部材が、少なくともピニオンギ
    ヤ端面の軸心部と対向した請求項1、2、3又は4のデ
    ファレンシャル装置。
  6. 【請求項6】 ケーシング本体に、ピニオンギヤの収納
    孔を加工した残存部である軸方向のリブ状凸部が形成さ
    れている請求項1、2、3、4又は5のデファレンシャ
    ル装置。
  7. 【請求項7】 ピニオンギヤとサイドギヤとがヘリカル
    ギヤである請求項1、2、3、4、5又は6のデファレ
    ンシャル装置。
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