JP2002069480A - 香質改善剤、香料組成物、香粧品または食品 - Google Patents

香質改善剤、香料組成物、香粧品または食品

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JP2002069480A
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Hitomi Kataoka
仁美 片岡
Hideki Nakamoto
英喜 中本
Taro Kitaura
太郎 北浦
Masakazu Ishihara
正和 石原
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Shiono Koryo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 香粧品香料組成物に添加することにより、華
やかさ、フルーティ感、フローラル感を付与増強させる
ことができるような香粧品香料用香質改善剤を提供する
こと。また食品用香料組成物に添加することにより、華
やかさ、トップ立ち、フルーティ感を付与増強させるこ
とができる食品香料用香質改善剤を提供すること。 【構成】 (6S)−(+)−8,9−デヒドロテアス
ピロンからなる香質改善剤、それが添加されていること
を特徴とする香料組成物およびその香料組成物が添加さ
れていることを特徴とする香粧品または食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、香質改善剤、香料
組成物、並びに、香粧品または食品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
消費者の嗜好性が多様化し、それに伴って各種各様の香
気、香味を有する香粧品、食品の出現が要望されてい
る。これに対して、公知の香料化合物だけでは応じきれ
ず、従来にない新しいタイプの香料素材、特に香粧品香
料組成物に添加することによって、華やかさ、フルーテ
ィ感、フローラル感を付与増強させるような香質改善剤
および食品香料組成物に添加することによって、華やか
さ、トップ立ち、フルーティ感を付与増強させるような
香質改善剤が強く求められている。
【0003】本発明者らは、鋭意研究を行った結果、
(6S)−(+)−8,9−デヒドロテアスピロンが前
記香質改善効果を有することを見出した。
【0004】8,9−デヒドロテアスピロンについて
は、タバコ刻みやタバコ製造用の巻紙、のりに添加して
タバコの香喫味を改良するとの記載(特開昭57−18
8583号公報)があるが、(6S)−(+)−8,9
−デヒドロテアスピロンを食品香料組成物および香粧品
香料組成物に添加することにより、前記香質改善効果を
有することの記載や示唆は全く見られない。
【0005】本発明者らは、鋭意検討の結果8,9−デ
ヒドロテアスピロンのラセミ体から(6S)−(+)−
8,9−デヒドロテアスピロンを分離し、この匂い特性
を評価すると共に、香料組成物や香粧品、食品に実際に
適用して、前記香質改善効果を有することを見出した。
【0006】本発明の目的は、香粧品香料組成物に添加
することにより、華やかさ、フルーティ感、フローラル
感を付与増強させると共に、それらの効果を持続させる
ことができるような香粧品香料用香質改善剤並びに前記
効果が付与された香粧品香料組成物、さらには前記効果
が付与された香粧品を提供することである。
【0007】また本発明の目的は、食品用香料組成物に
添加することにより、華やかさ、トップ立ち、フルーテ
ィ感を付与増強させると共に、それらの効果を持続させ
ることができる食品香料用香質改善剤並びに前記効果が
付与された食品香料組成物、さらには前記効果が付与さ
れた食品を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式
【化2】 で表される(6S)−(+)−8,9−デヒドロテアス
ピロンからなる香質改善剤および前記化合物が添加され
ていることを特徴とする香料組成物、さらには前記香料
組成物が添加されていることを特徴とする香粧品または
食品である。
【0009】本発明の(6S)−(+)−8,9−デヒ
ドロテアスピロンは化学的合成法により得ることもでき
る。化学的合成法としては特開昭57−197273号
公報記載の方法により合成した8,9−デヒドロテアス
ピロン(ラセミ体)から包接結晶法によってS体を分割で
きる。
【0010】本発明の(6S)−(+)−8,9−デヒ
ドロテアスピロンからなる香質改善剤は、各種の合成香
料、天然香料等とよく調和する。本発明の香質改善剤を
香粧品香料用香質改善剤として香粧品香料組成物に添加
することにより、華やかさ、フルーティ感、フローラル
感を付与増強させると共に、それらの効果を持続させる
ことができる。特に前記香粧品香料組成物の中でもフル
ーティ、フローラルおよびシトラス系香料組成物におい
て、前記効果が顕著に生じるので好ましい。また本発明
の香質改善剤を食品香料用香質改善剤として食品用香料
組成物に添加することにより、華やかさ、トップ立ち、
フルーティ感を付与増強させると共に、それらの効果を
持続させることができる。とくに前記食品香料組成物の
中でも、柑橘系、果実系(とくに核・芯系)香料組成物
において、前記効果が顕著に生じるので好ましい。尚、
食品香料組成物における香質とは香気香味の質のことを
いう。
【0011】前記香料組成物において、(6S)−
(+)−8,9−デヒドロテアスピロンと混合させる成
分としては公知の合成香料、天然香料等がある。例え
ば、アルコール類(イソアミルアルコール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、シス−3−ヘキセノール、1−オク
テン−3−オール、リナロール、ゲラニオール、シトロ
ネロール、メントール、ベンジルアルコール、ターピネ
オール、ペリラアルコール、フェニルエチルアルコー
ル、シンナミルアルコール、ネロリドール、ファルネソ
ール、フルフリルアルコール)、フェノール類(フェノ
ール、ジメチルフェノール、グアヤコール、チモー
ル)、アルデヒド類(オクタナール、デカナール、ヘキ
サナール、2−トランス−ヘキセナール、2,6−ノナ
ジエナール、2,4−デカジエナール、シトラール、シ
トロネラール、ペリラアルデヒド、ヒドロキシシトロネ
ラール、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒ
ド、シンナミックアルデヒド、バニリン、5−メチルフ
ルフラール)、ケトン類(2−ヘプタノン、2−ノナノ
ン、メチルヘプテノン、カルボン、メントン、イオノ
ン、アセトフェノン、マルトール)、カルボン酸類(酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ吉草酸、ゲラン酸、ミリ
スチン酸、オレイン酸、フェニル酢酸)、エステル類
(エチル ヘキサノエート、ヘキシル アセテート、シ
ス−3−ヘキセニルアセテート、メチル シンナメー
ト、メチル ジャスモネート、メチル ジヒドロジャス
モネート、リナリル アセテート、ゲラニル アセテー
ト、ターピニルアセテート、メンチル アセテート、シ
ンナミル アセテート、フェニルエチル アセテー
ト)、ラクトン類(γ−ヘキサラクトン、γ−オクタラ
クトン、γ−デカラクトン、δ−デカラクトン、シス−
ジャスミンラクトン)、エ−テル類(リナロールオキシ
ド、ローズオキシド)、S,N化合物類(ピラジン、メ
チルピラジン、アセチルピラジン、ピペリジン、ピリジ
ン、2−アセチルピリジン、メタンチオール、フランチ
オール、2−メチル−3−フランチオール、ジメチルス
ルフィド、ジメチルジスルフィド)、天然香料(オレン
ジ油、マンダリン油、イランイラン油、ラベンダー油)
等が挙げられる。とくに、公知のグリ−ン系単品香料ま
たは調合香料組成物と組み合わせると食品および香粧品
香料組成物において、フルーティ感、華やかさを付与増
強する効果が顕著に生じるので好ましい。
【0012】前記(6S)−(+)−8,9−デヒドロ
テアスピロンの香料組成物への添加量(配合量)は、そ
の目的あるいは香料組成物の種類によっても異なるが、
例えば、香粧品香料組成物の場合には、全体量に対して
0.005〜30重量%(以下、%という)、中でも
0.02〜10%、特には0.05〜1%の範囲が好ま
しく挙げられる。また、食品香料組成物では、全体量に
対して0.001〜10%、中でも0.005〜1%、
特には0.01〜0.1%の範囲が好ましく挙げられ
る。また香料組成物が8,9−デヒドロテアスピロンの
ラセミ体を含有する場合には、該ラセミ体に対して(6
S)−(+)−8,9−デヒドロテアスピロンを100
%以上、更には200%以上添加することが好ましい。
尚、添加の方法、時期等は、とくに限定されず、例えば
調製された各種タイプの香料組成物に添加しても良い
し、また香料組成物の調製時に添加しても良い。
【0013】本発明の香質改善剤を使用した香料組成物
は、香粧品類、飲食品類、保健衛生材料、医薬品などに
用いることができる。例えば、シャンプー類、ヘアクリ
ーム類、ヘアカラー類、ポマード類、その他の毛髪用化
粧品類;香水、コロン、クリーム、乳液、化粧水、ファ
ンデーション、口紅、その他の香粧品類などに華やか
さ、フルーティ感、フローラル感、フレッシュ感、天然
感等に優れた香気を付与増強させると共に、それらの効
果を持続させることができ、商品の嗜好性を高めること
ができる。また、例えば、果汁飲料類、炭酸飲料類、果
実酒、乳飲料類のごとき飲料類;アイスクリーム類、シ
ャーベット類、アイスキャンディー類のごとき冷菓類;
和洋菓子類、チューインガム類、ジャム類、パン類、コ
ーヒー、ココア、紅茶、お茶のごとき嗜好品類;和風ス
ープ類、洋風スープ類のごときスープ類;風味調味料、
各種インスタント食品類、各種スナック食品類などに、
華やかさ、トップ立ち、フルーティ感、果汁感、天然感
等に優れた香質を付与増強させると共に、それらの効果
を持続させることができ、商品の嗜好性を高めることが
できる。また、歯磨き、口腔洗浄剤、洗濯用洗剤類、消
毒用洗剤類、室内芳香剤その他各種の保険衛生材料類;
医薬品の服用を容易にするための矯味、賦香剤などの医
薬品などに、それぞれ前記のユニークな効果を付与でき
る。
【0014】香粧品香料組成物の香粧品への添加量は、
香粧品の種類によっても異なるが、例えば(6S)−
(+)−8,9−デヒドロテアスピロンの量に換算し
て、香粧品全体量に対して0.0000001〜1%、
中でも0.0000004〜0.3%、特には0.00
0001〜0.03%の範囲が好ましく挙げられる。ま
た食品香料組成物の食品への添加量は、食品の種類によ
っても異なるが、例えば(6S)−(+)−8,9−デ
ヒドロテアスピロンの量に換算して、食品全体量に対し
て0.000001〜0.1%、中でも0.00000
5〜0.01%、特には0.00001〜0.001%
の範囲が好ましく挙げられる。
【0015】尚、本発明にいう香粧品香料用香質改善
剤、香粧品香料組成物および香粧品における香粧品と
は、通常の香粧品以外に洗濯用洗剤類、消毒用洗剤類、
室内芳香剤のごとき口の中に入れない香り商品を含む。
また本発明にいう食品香料用香質改善剤、食品香料組成
物および食品における、食品とは通常の食品以外に歯磨
き、口腔洗浄剤、医薬品の服用を容易にするための矯
味、賦香剤、タバコ等の商品を含み、好ましくは、通常
の食品以外に歯磨き、口腔洗浄剤、医薬品の服用を容易
にするための矯味、賦香剤等の商品を含みタバコは含ま
れない。
【0016】
【実施例】 以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれにより制限されるものではな
い。 参考例1(6S)−(+)−8,9−デヒドロテアスピ
ロンの製造例 本発明の(6S)−(+)−8,9−デヒドロテアスピ
ロンは、包接結晶法を用いてラセミ体から分割した。即
ち、特開昭57−197273号公報記載の方法により
合成したラセミ体の8,9−デヒドロテアスピロン
2.0 g(97 mmol)に、(−)−光学活性ジオール
ホスト((−)−(2R,3R)−α,α,α',α'−
テトラフェニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デ
カン−2,3−ジメタノ−ル) 3.0 g(59 mmol、
0.6 等量)を加え、トルエン 20 mlとヘキサン 8
mlの混合溶液に溶解した。0℃で一晩放置し、析出し
た結晶をろ過して取り出した。得た白色結晶をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーを用いてテトラヒドロフラ
ン/ヘキサン混液で分離して、(6S)−(+)−8,
9−デヒドロテアスピロンを収量 310 mg(収率 3
1 %、光学純度92 % ee、[α]20 D=+32.8
(c=1.0、クロロホルム、化学純度96%))で得
た。尚、確認及び純度は、β―シクロデキストリンカラ
ム(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μ
m)を用いたガスクロマトグラフィーにより行った。得
た化合物はフローラルでフルーティな香気を有し、閾値
は0.1ppmであった。
【0017】上記参考例の方法により得た(6S)−
(+)−8,9−デヒドロテアスピロンを以下の実施例
に用いた。 実施例1、比較例1 表1に示す処方のオレンジ香料組成物を調製した。尚、
数字は部を示す(以下も同じ)。
【表1】
【0018】実施例1の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンを95%エタノールに
置き換えた比較例1の香料組成物とを専門パネラー6人
で比較した。尚、評価は香料組成物を、果糖ブドウ糖液
糖(固形分75%)5.3%、クエン酸0.1%および
クエン酸ナトリウム0.03%を含有するモデル飲料に
それぞれ0.1%の割合で添加し、得られた飲料を官能
評価した。その結果、6人全員が実施例1の香料組成物
は比較例1の香料組成物に比べて華やかで、オレンジの
色彩感やフルーティ感が増し、またトップ立ち、バラン
スも良くなったと評価した。さらに、それらの効果が持
続することを確認した。
【0019】実施例2、比較例2 表2に示す処方のオレンジ香料組成物を調製した。
【表2】
【0020】実施例2の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンをラセミ体の8,9−
デヒドロテアスピロンに置き換えた比較例2の香料組成
物とを専門パネラー6人で比較した。尚、評価は実施例
1と同じ方法である。その結果、6人全員が実施例2の
香料組成物は比較例2の香料組成物に比べて、オレンジ
の酸味や、すっきりとしたクリーン感およびバランス感
が増し、また、華やかさ、トップ立ちおよびフルーティ
感が明らかに高められたと評価した。さらに、それらの
効果が持続することを確認した。
【0021】実施例3、比較例3 表3に示す処方のピーチ香料組成物を調製した。
【表3】
【0022】実施例3の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンを95%エタノールに
置き換えた比較例3の香料組成物とを専門パネラー6人
で比較した。尚、評価は香料組成物を、果糖ブドウ糖液
糖(固形分75%)5.3%、クエン酸0.05%およ
びクエン酸ナトリウム0.03%を含有するモデル飲料
にそれぞれ0.1%の割合で添加し、得られた飲料を官
能評価した。その結果、6人全員が実施例3の香料組成
物は比較例3の香料組成物に比べて、華やかで、モモの
赤っぽい色彩感やフルーティ感が増し、またトップ立
ち、バランスも良くなったと評価した。さらに、それら
の効果が持続することを確認した。
【0023】実施例4、比較例4 表4に示す処方のピーチ香料組成物を調製した。
【表4】
【0024】実施例4の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンをラセミ体の8,9−
デヒドロテアスピロンと置き換えた比較例4の香料組成
物とを専門パネラー6人で比較した。尚、評価は実施例
3と同じ方法である。その結果、6人全員が実施例4の
香料組成物は比較例4の組成物に比べて華やかで、トッ
プ立ちがよく、モモの赤っぽい色彩感やフルーティ感が
増したと評価した。さらに、それらの効果が持続するこ
とを確認した。
【0025】実施例5、比較例5 表5に示す処方の製菓用ピーチオイル香料組成物を調製
した。
【表5】
【0026】実施例5の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンをトリアセチンに置き
換えた比較例5の香料組成物とを、ガムに1%ずつ賦香
して専門パネラー6人でその効果を比較した。尚、ガム
はガムベース25%、粉糖(40メッシュ)71%および
水あめ4%を含有するモデルガムを用いた。その結果、
6人全員が実施例5の香料組成物を賦香したガムは、比
較例5の香料組成物を賦香したものに比べて熟感が増し
て、華やかさ、トップ立ち、フルーティ感も格段に優れ
ていることを認めた。さらに、それらの効果が持続する
ことを確認した。
【0027】実施例6、比較例6 表6に示す処方の製菓用ピーチオイル香料組成物を調製
した。
【表6】
【0028】実施例6の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンをラセミ体の8,9−
デヒドロテアスピロンに置き換えた比較例6の香料組成
物とを、実施例5と同様のガムに1%ずつ賦香して専門
パネラー6人でその効果を比較した。その結果、6人全
員が実施例6の香料組成物を賦香したガムは、比較例6
の香料組成物を賦香したものに比べて、華やかさ、トッ
プ立ち、フルーティ感が増強していることを認めた。さ
らに、それらの効果が持続することを確認した。
【0029】実施例7、比較例7 表7に示す処方の製菓用オレンジオイル香料組成物を調
製した。
【表7】
【0030】実施例7の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンをトリアセチンに置き
換えた比較例7の香料組成物とを、実施例5と同様のガ
ムに1%ずつ賦香して専門パネラー6人でその効果を比
較した。その結果、6人全員が実施例7の香料組成物を
賦香したガムは、比較例7の香料組成物を賦香したもの
に比べて、華やかさ、トップ立ち、フルーティ感、オレ
ンジのジューシー感が増していることを認めた。さら
に、それらの効果が持続することを確認した。
【0031】実施例8、比較例8 表8に示す処方の製菓用オレンジオイル香料組成物を調
製した。
【表8】
【0032】実施例8の香料組成物と(6S)−(+)
−8,9−デヒドロテアスピロンをラセミ体の8,9−
デヒドロテアスピロンに置き換えた比較例8の香料組成
物とを、実施例5と同様のガムに1%ずつ賦香して専門
パネラー6人でその効果を比較した。その結果、6人全
員が実施例8の香料組成物を賦香したガムは、比較例8
の香料組成物を賦香したものに比べてオレンジの匂いが
強くなり、華やかで軽くフレッシュに、またすっきりと
してクリアになることを認めた。さらに、それらの効果
が持続することを確認した。
【0033】実施例9、比較例9 表9に示す処方のピーチ香料組成物を調製した。
【表9】
【0034】実施例9の香粧品香料組成物と(6S)−
(+)−8,9−デヒドロテアスピロンをジプロピレン
グリコールに置き換えた比較例9の香粧品香料組成物と
を専門パネラー6人で比較した。その結果6人全員が実
施例9の香料組成物は比較例9の香料組成物に比べて、
モモのフルーティ感が増し、バランスが良くなり、ま
た、華やかでフローラル感に優れ、天然感が強調される
と評価した。さらに、それらの効果が持続することを確
認した。
【0035】実施例10、比較例10 表10に示す処方のピーチ香料組成物を調製した。
【表10】
【0036】実施例10の香粧品香料組成物と(6S)
−(+)−8,9−デヒドロテアスピロンをラセミ体の
8,9−デヒドロテアスピロンに置き換えた比較例10
の香粧品香料組成物とを専門パネラー6人で比較した。
その結果6人全員が実施例10の香料組成物は比較例1
0の香料組成物に比べて、華やかでフローラル感に優
れ、またモモのフルーティ感が増していると評価した。
さらに、それらの効果が持続することを確認した。
【0037】
【発明の効果】本発明の香質改善剤は、例えば香粧品香
料組成物に添加することにより、華やかさ、フルーティ
感、フローラル感を付与増強させると共に、それらの効
果を持続させることができる。また食品香料組成物に添
加することにより、華やかさ、トップ立ち、フルーティ
感を付与増強させると共に、それらの効果を持続させる
ことができる。更に本発明の香粧品香料組成物または食
品香料組成物を香粧品または食品に添加することによ
り、前記と同様な効果を商品に付加することができ、商
品の嗜好性を高めることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 正和 大阪府大阪市淀川区新高5丁目17番75号 塩野香料株式会社大阪工場内 Fターム(参考) 4B014 GB13 GK05 GL03 4B047 LB08 LG05 4H059 BA23 BB13 BB15 BB16 BB19 BB22 BB44 BB45 EA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式 【化1】 で表される(6S)−(+)−8,9−デヒドロテアス
    ピロンからなる香質改善剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の(6S)−(+)−8,9
    −デヒドロテアスピロンが添加されていることを特徴と
    する香料組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載の香料組成物が添加されてい
    ることを特徴とする香粧品または食品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005204617A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Shiono Koryo Kk 香料組成物
JP2019529683A (ja) * 2016-09-14 2019-10-17 ジボダン エス エー フレグランス組成物

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JP2005204617A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Shiono Koryo Kk 香料組成物
JP2019529683A (ja) * 2016-09-14 2019-10-17 ジボダン エス エー フレグランス組成物

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