JP2002068013A - 骨格部材の接合方法 - Google Patents

骨格部材の接合方法

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JP2002068013A JP2000268224A JP2000268224A JP2002068013A JP 2002068013 A JP2002068013 A JP 2002068013A JP 2000268224 A JP2000268224 A JP 2000268224A JP 2000268224 A JP2000268224 A JP 2000268224A JP 2002068013 A JP2002068013 A JP 2002068013A
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圭伸 古瀬
Kenju Tanaka
健樹 田中
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨格部材に複雑な加工を施すことなく、また
骨格部材間を接合するためのジョイント部材などを必要
としない骨格部材の接合方法を提供する。 【解決手段】 鋳型6に形成された嵌合溝11,12,
13にサッシュ2、、横フレーム3、縦フレーム4のそ
れぞれの端部を嵌め込み、サッシュ2、横フレーム3、
および縦フレーム4を鋳型6にセットする。鋳型6の内
側にサッシュ2、横フレーム3、および縦フレーム4の
それぞれの先端部が完全に溶湯Wに浸かる高さ位置まで
溶湯Wを注ぎ込む。溶湯Wを注ぎ込んだら、そのまま溶
湯Wを所定の時間冷却して固化させる。溶湯Wが固化し
た後に鋳型6を取り外し、サッシュ2、横フレーム3、
および縦フレーム4のそれぞれの先端部を鋳包んだ状態
で鋳造接合部材5が製造され接合構造1が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨格部材の接合方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】車体フレームには、フロントピラー、ル
ーフサイドレールなどの骨格部材が用いられており、こ
れらの骨格部材が合流する位置においては、骨格部材同
士が接合される。このような場合に、骨格部材同士を接
合する接合方法として、次に示すものがあった。
【0003】かかる接合方法の一つは、図4(a)に示
すように、押出し成形された部材からなる骨格部材5
1,52,53のそれぞれの端部を、互いの端部と嵌め
合わせることができる形状に成形する。それらの骨格部
材51,52,53の端部を互いに嵌め込んでから、溶
接して、互いに接合するという方法である。
【0004】もう一つの接合方法は、図4(b)に示す
ように、骨格部材54,55,56を接合するジョイン
ト部材57を利用するものである。ジョイント部材57
には骨格部材54,55,56のそれぞれが嵌合する嵌
合孔57A,57B,57Cが形成されている。そし
て、嵌合孔57Aに骨格部材54の端部を嵌め込み、嵌
合孔57Bに骨格部材55の端部を嵌め込む。さらに
は、嵌合孔57Cに骨格部材56を嵌め込んだ後、溶接
して接合するという方法である。このうちの後者の接合
方法の例としては、特開平5−65078号公報に開示
されたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の技
術のうち、図4(a)に示す方法では、各骨格部材5
1,52,53の端部を複雑な形状に加工しなければな
らないという問題があった。また、図4(b)に示す方
法では、骨格部材54,55,56とは別に、鋳型など
を用いてジョイント部材57を製造しなければならない
ので、その分の製造工程を必要とする問題があった。
【0006】他方、前記の各方法においては、溶接の際
の入熱などによって骨格部材が変形しやすく、接合後の
部材間の位置関係を精度よく保つことができないという
問題もあった。この熱による変形の問題は、骨格部材と
してアルミ材を用いた際に特に顕著であった。
【0007】そこで、本発明の課題は、骨格部材に複雑
な加工を施すことなく、また骨格部材間を接合するため
のジョイント部材などを必要としないで骨格部材同士を
接合する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明のうちの請求項1に係る発明は、骨格部材同士を接合
する骨格部材の接合方法であって、複数の骨格部材を鋳
型にセットし、前記各骨格部材の接合部を鋳物によって
鋳包んで接合する骨格部材の接合方法である。
【0009】請求項1に係る発明においては、骨格部材
の端部を鋳型にセットしてそのまま鋳物で鋳包んで製造
する。このため、骨格部材の端部を複雑な形状に加工す
る必要はない。また、骨格部材を接合するためのジョイ
ント部材を必要とせず、ジョイント部材と骨格部材とを
溶接する工程をも必要としない。したがって、その分製
造工程を簡略化することができる。しかも、鋳型によっ
て骨格部材を接合するため、特別の冶具を用いることな
く、高い位置精度をもって骨格部材同士を接合すること
ができる。また、鋳込み時に骨格部材端部に変形バラツ
キが発生した場合でも、その変形バラツキを鋳型内で吸
収することができる。
【0010】また、溶接などによる接合を必要としない
ので、溶接などの高温下で行われる骨格部材の接合の際
の熱による変形をなくすことができる。
【0011】請求項2に係る発明は、前記骨格部材がア
ルミ材であることを特徴とする請求項1に記載の骨格部
材の接合方法である。
【0012】請求項1に係る発明では、溶接などの高温
下で行われる骨格部材の接合の際の熱による変形をなく
すことができるが、請求項2のように、骨格部材として
熱変形しやすいアルミ材を用いる場合に、さらに効果的
なものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明に係る
骨格部材の接合方法によって接合された骨格部材の接合
構造を示す側面図である。本実施形態においては、骨格
部材の接合構造として、自動車におけるフロントドアの
前部における接合部を例にとって説明する。
【0014】図1に示すように、自動車におけるフロン
トドアFの前方においては、骨格部材の接合構造1が形
成されている。この接合構造1では、サッシュ2、横フ
レーム3、および縦フレーム4のそれぞれの端部が鋳包
まれ、これらのサッシュ2、横フレーム3、および縦フ
レーム4同士が鋳造接合部材5によって接合されてい
る。
【0015】接合構造1におけるサッシュ2、横フレー
ム3、および縦フレーム4は、いずれもアルミ材を押出
し成形して製造された押出し部材であり、本発明の骨格
部材を構成するものである。これらのサッシュ2、横フ
レーム3、および縦フレーム4のいずれも、押出し成形
の後、端部を単純平面カットして製造されたものであ
り、端部に複雑な加工を施すなどの処理はされていな
い。なお、これらのうちのサッシュ2は、押出し成形し
た後に、曲げ加工されて製造されている。
【0016】また、鋳造接合部材5は、図2(a)に示
す鋳型6に溶湯を流し込み、この溶湯が冷却されて固化
することによって製造されている。したがって、鋳造接
合部材5は、鋳型6の内側に形成された注湯部の内形と
同一の形状に成形される。さらに、鋳型6には、サッシ
ュ2を嵌め込む第1嵌合溝11、横フレーム3を嵌め込
む第2嵌合溝12、および縦フレーム4を嵌め込む第3
嵌合溝13が形成されている。これらの嵌合溝11,1
2,13に対して、それぞれサッシュ2、横フレーム
3、および縦フレーム4が密着した状態で嵌まり込むよ
うになっている。
【0017】次に、本発明に係る骨格部材の接合方法に
ついて説明する。図2は、本発明に係る骨格部材の接合
方法の手順を示す工程図である。まず、図2(a)に示
すように、鋳型6に形成された第1嵌合溝11にサッシ
ュ2を嵌め込む。このとき、サッシュ2の先端部は、第
1嵌合溝11から鋳型6の内側に向けて適宜の寸法をも
って突出するようにして嵌め込まれている。続いて、第
2嵌合溝12に横フレーム3を嵌め込み、第3嵌合溝1
3に縦フレーム4を嵌め込む。これらの両フレーム3,
4も同様に、それらの先端部が各嵌合溝12,13から
鋳型6の内側に向けて適宜の寸法をもって突出するよう
にして嵌め込む。こうして、サッシュ2、横フレーム
3、および縦フレーム4を鋳型6にセットする。
【0018】各嵌合溝11,12,13にサッシュ2、
横フレーム3、縦フレーム4を嵌め込んだら、図2
(b)に示すように、鋳型6の内側にサッシュ2、横フ
レーム3、および縦フレーム4のそれぞれの先端部が完
全に溶湯Wに浸かる高さ位置まで溶湯Wを注ぎ込む。溶
湯Wを注ぎ込んだら、そのまま溶湯Wを所定の時間冷却
して固化し、溶湯Wが固化した後に鋳型6を取り外す。
溶湯Wが固化して鋳型6を取り外すと、図2(c)に示
すように、サッシュ2、横フレーム3、および縦フレー
ム4のそれぞれの先端部を鋳包んだ状態で鋳造接合部材
5が製造される。こうして、鋳造接合部材5が製造され
るのと同時に、サッシュ2、横フレーム3、および縦フ
レーム4は鋳造接合部材5によって鋳包まれて接合され
ることにより接合構造1が形成される。
【0019】このように、本発明に係る骨格部材の接合
方法では、鋳造接合部材5を製造するのと同時に、骨格
部材の接合構造が形成される。したがって、骨格部材と
なるサッシュ2、横フレーム3、および縦フレーム4同
士を接合するためのジョイント部材を個別に製造する必
要はない。また、骨格部材となるサッシュ2、横フレー
ム3、および縦フレーム4の端部は、単純平面カットに
より切断するのみであるため、骨格部材の製造も容易な
ものである。しかも、鋳型によって骨格部材を接合する
ため、特別の冶具を用いることなく、高い位置精度をも
って骨格部材同士を接合することができる。さらには、
骨格部材同士を接合するにあたり、溶接加工などを必要
としないため、その分の製造工程ならびに製造コストを
省くことができる。
【0020】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものでは
ない。本発明に係る骨格部材の接合方法は、図3に示す
自動車Cのボディー骨格のピラー取付部にも適用するこ
とができる。図3に示す本発明に係る接合方法により接
合された接合構造20では、骨格部材としてフロントピ
ラー21、リヤピラー22、センターピラー23、およ
びサイドシル24が用いられている。また、フロントピ
ラー21、リヤピラー22、およびセンターピラー23
を接合するために第1鋳造接合部材25が用いられてい
る。さらには、センターピラー23およびサイドシル2
4を接合するために第2鋳造接合部材26が用いられて
いる。これらの第1鋳造接合部材25および第2鋳造接
合部材26についても、本発明に係る接合方法を用いる
ことができる。また、骨格部材としてはアルミ材を例に
とって説明したが、アルミ材に限定されることなく、た
とえば鉄材やその他の非鉄金属、あるいは樹脂材などを
用いることもできる。
【0021】
【発明の効果】以上のとおり、本発明のうちの請求項1
に係る発明によれば、骨格部材の端部を複雑な形状に加
工する必要はない。また、骨格部材を接合するためのジ
ョイント部材を必要とせず、ジョイント部材と骨格部材
とを溶接する工程をも必要としない。したがって、その
分製造工程を簡略化することができる。また、請求項2
に係る発明によれば、骨格部材として熱変形しやすいア
ルミ材を用いる場合に、このアルミ材の熱変形を効果的
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る骨格部材の接合方法によって接合
された骨格部材の接合構造を示す部分破断側面図であ
る。
【図2】本発明に係る骨格部材の接合方法の手順を示す
工程図である。
【図3】本発明に係る骨格部材の接合方法によって接合
された骨格部材の他の接合構造を示す部分破断側面図で
ある。
【図4】(a),(b)とも、従来の骨格部材の接合方
法の概略を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 接合構造 2 サッシュ(骨格部材) 3 横フレーム(骨格部材) 4 縦フレーム(骨格部材) 5 鋳造接合部材 6 鋳型 11 第1嵌合溝 12 第2嵌合溝 13 第3嵌合溝 20 接合構造 21 フロントピラー(骨格部材) 22 リヤピラー(骨格部材) 23 センターピラー(骨格部材) 24 サイドシル(骨格部材) 25 第1鋳造接合部材 26 第2鋳造接合部材 C 自動車 F フロントドア W 溶湯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨格部材同士を接合する骨格部材の接合
    方法であって、 複数の骨格部材を鋳型にセットし、前記各骨格部材の接
    合部を鋳物によって鋳包んで接合することを特徴とする
    骨格部材の接合方法。
  2. 【請求項2】 前記骨格部材がアルミ材であることを特
    徴とする請求項1に記載の骨格部材の接合方法。
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