JP4640930B2 - 車両のフレーム連結構造 - Google Patents
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Description
本発明は、このような凹溝状部材からなる中間フレームを備えるサイドフレームと該サイドフレームに連結される構造体の連結構造を改良して、メインフレーム構造の軽量化を図り、前記連結フレームと構造体の組み付け作業が容易に行えるようにすることを目的とする。
また、本発明は、左右のサイドフレームが後部縦フレームと、後端が前記後部縦フレームの前端に接続した連結フレームで構成される場合(前部縦フレームがなく連結フレームが前部縦フレームの分まで長く形成されている場合)にも適用される。
前記連結フレームと構造体を組み付けるときは、凹溝状部材を互いに向き合わせて配置し、該凹溝状部材により構造体の連結部を両側(例えば左右)から挟み、その状態で凹溝状部材を互いに溶接接合して中空の連結フレームとするが、構造体の連結部がちょうど中子のように両側の凹溝状部材のなす中空内部に密着して支持されることにより、前記連結部の連結フレームに対する位置決め及び凹溝状部材同士の位置決めが容易となり、さらに溶接等も精度よく行うことができる。
図1にメインフレーム21とサブフレーム37の全体構造を示す。メインフレーム21において、図11に示すメインフレーム1のものと実質的に同じ部材には同じ参照番号を付与している。
メインフレーム21は、前後方向に延びる左右のサイドフレーム22,22と、複数個のクロスメンバー6〜10等からなる。サイドフレーム22,22の一部を構成する筒状の連結フレーム25,25は、アルミニウム合金板をプレス成形したもので、その後端には後部縦フレーム3の先端部が嵌入して溶接等により固定され、その前端には前部縦フレーム4の後端部が嵌入して同じく溶接等により固定されている。
また、前後方向に垂直な面における断面は略矩形であり、後端部は後部縦フレーム3の先端部が嵌入し、前端部は前部縦フレーム4の後端部が嵌入するサイズに成形されている。連結フレーム25を構成する凹溝状部材26,27は、アルミニウム合金板をプレス成形して製造できる。
なお、開口29は後述するブラケット51が嵌入する穴、開口30は後述する横部材39の左右の上端が嵌入する穴、開口31は後述する横部材40の左右の上端が嵌入する穴、開口32は後述するブラケット52を固定する穴、開口33〜36は軽量化のための抜き穴である。
連結部材41,42は同じ断面形状で、左右の側壁43,44及び45,46(図5,6参照)に段部が形成されて上半分が広幅、下半分が挟幅とされ、内部にコーナーをつなぐ斜めのリブが形成され、上壁と側壁(44,46)及び前記リブにより画定される略3角形の中空部に、縦部材38の前後の端部が所定長さにわたり嵌入している。縦部材38にも連結部材41,42の前記段部に対応する段部が形成され、両者の嵌合が密になっている。縦部材38と連結部材41,42は溶接等により相互に接合されている。
連結部材41,42の前後方向の長さは、横部材39,40の前後方向の長さより長く形成され、横部材39,40の凹溝から前後にはみ出している。また、横部材39,40の前後方向の長さは、前記開口30,31の前後方向の幅とほぼ一致している。
なお、前記縦部材38及び連結部材41,42が、本発明でいう構造体(サブフレーム)の連結部に相当する。
なお、サブフレーム37は、各部材38〜42に全てアルミニウム合金押出材を用い、これらを組み付けて製造できる。また、ブラケット51はアルミニウム合金押出材を用い、ブラケット53,54はアルミニウム合金板を組み付けて製造できる。
続いて、連結フレーム25を構成する両凹溝状部材26,27を向かい合わせにし、横部材39の箇所に開口30を対応させ、横部材40の箇所に開口31を対応させ、ブラケット51の箇所に開口29を対応させ、両凹溝状部材26,27を閉じて縦部材38及び連結部材41,42を左右から挟み、両凹溝状部材26,27の開口部を衝合させる。
さらに、開口29の箇所では、ブラケット51が該開口29の凹所に密に嵌合する。
これにより、サブフレーム37の両端の連結部(縦部材38及び連結部材41,42)を、連結フレーム25の中空内部にちょうど中子のように保持し、サブフレーム37を連結フレーム25に固定することができる。
なお、ブラケット61,62の上面は連結フレーム25から上方に突出し、ブラケット51とともに同じ高さの平坦な面を構成している。これらは、そのままキャブの座面(受け面)として利用できる。一方、図4に示す構造の場合、連結フレーム25の上面がキャブの座面となり、衝合ライン28の溶接ビードを切削して座面になる部分を平坦に整形する必要がある。
メインフレーム71は、前後方向に延びる左右のサイドフレーム72,72と、複数個のクロスメンバー6〜10等からなり、各サイドフレーム72は、後部縦フレーム3と連結フレーム73からなる。メインフレーム21との相違点は、連結フレーム73が前方側に長く延び、メインフレーム21における連結フレーム25及び前部縦フレーム4の代わりをする点(前部縦フレーム4が存在しない)と、連結フレーム73が連結フレーム25のような突き合わせ溶接でなく、隅肉溶接により接合されている点のみである。
25,73 連結フレーム
26,27,74,75 凹溝状部材
28 衝合ライン
37 サブフレーム
38 縦部材
39,40 横部材
41,42 連結部材
Claims (4)
- 車両の前後方向に延びる左右のサイドフレームと該サイドフレームに取り付けられる構造体の連結構造において、左右のサイドフレームが後部及び前部縦フレームと、後端が前記後部縦フレームの前端に接続し前端が前記前部縦フレームの後端に接続した連結フレームで構成され、前記連結フレームは一対の凹溝状部材を向き合わせて配置し互いに溶接接合してなる筒状の部材であり、前記構造体はフロントサスペンションを支持するサブフレームであり、その左右の両端部に連結部を有し、該連結部が前記連結フレームの底壁に形成された開口から前記連結フレームの筒状内部に嵌入して、前記筒状内部に前後方向に沿って配置され、前記一対の凹溝状部材により挟まれ、かつ前記開口の前後で前記連結フレームの底壁に当接し、左右の連結フレームの筒状内部に支持されていることを特徴とする車両のフレーム連結構造。
- 前記サイドフレームを構成する前部及び後部縦フレームが断面形状を異にするアルミニウム合金押出材からなり、後部縦フレームの前端部が連結フレームの後端に嵌入し、前部縦フレームの後端部が前記連結フレームの前端に嵌入していることを特徴とする請求項1に記載された車両のフレーム連結構造。
- 車両の前後方向に延びる左右のサイドフレームと該サイドフレームに取り付けられる構造体の連結構造において、左右のサイドフレームが後部縦フレームと、後端が前記後部縦フレームの前端に接続した連結フレームで構成され、該連結フレームは一対の凹溝状部材を向き合わせて配置し互いに溶接接合してなる筒状の部材であり、前記構造体はフロントサスペンションを支持するサブフレームであり、その左右の両端部に連結部を有し、該連結部が前記連結フレームの底壁に形成された開口から前記連結フレームの筒状内部に嵌入し、前記筒状内部に前後方向に沿って配置され、前記一対の凹溝状部材により挟まれ、かつ前記開口の前後で前記連結フレームの底壁に当接し、左右の連結フレームの筒状内部に支持されていることを特徴とする車両のフレーム連結構造。
- 前記サイドフレームを構成する後部縦フレームがアルミニウム合金押出材からなり、その前端部が連結フレームの後端に嵌入していることを特徴とする請求項3に記載された車両のフレーム連結構造。
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