JP2002064274A - ビアホール構造とその形成方法およびこれを用いた多層配線基板 - Google Patents

ビアホール構造とその形成方法およびこれを用いた多層配線基板

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JP2002064274A JP2000249374A JP2000249374A JP2002064274A JP 2002064274 A JP2002064274 A JP 2002064274A JP 2000249374 A JP2000249374 A JP 2000249374A JP 2000249374 A JP2000249374 A JP 2000249374A JP 2002064274 A JP2002064274 A JP 2002064274A
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Masataka Maehara
正孝 前原
Takamasa Okuma
隆正 大熊
Kenshiro Ikeda
剣志郎 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の樹脂絶縁層と金属配線層からなる多層配
線基板の配線ピッチの細線化、同時に電気的信頼性の高
いビアホールの構造および形成方法および多層配線基板
を提供する。 【解決手段】樹脂絶縁膜よりなる絶縁層と導体膜よりな
る配線層とが交互に積層されてなる多層配線基板におい
て、上下の配線層を電気的に接続させるビアホールの開
口部の短径と長径とが異なる扁平形状または楕円形状も
しくは矩形であるビアホール14によって上下の金属配
線層の導通をとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属配線層の層間
接続用に形成されるビアホール構造とその製造方法およ
びこれを用いた多層配線基板に関するものである。さら
に詳しくは、多層配線基板、プリント配線板、高密度実
装用の印刷回路の層間絶縁層に形成される層間接続用の
ビアホール構造とその形成方法およびこれを用いた多層
配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の多端子化に伴いその半導
体を実装する配線基板にも多層化や配線の細線化(高密
度化)が求められるようになってきた。多層化に際し、
孔を形成し導通可能な金属材料を孔内に皮膜することで
絶縁樹脂層を挟んだ上下の金属配線層間の層間接続がと
られる。また配線基板の高密度化には、配線層の配線幅
10(図2:ライン)と隣り合う配線までの距離11
(図2:スペース)を細線化する必要がある。
【0003】層間接続のための孔を形成する場合には、
孔形成のための加工機の加工位置精度の関係上、ランド
(図2の7)と呼ばれる回路端を形成し、加工位置精度
内に孔が形成されるように設計上留意されている。
【0004】配線基板の高密度化に対し、孔の微小化お
よびラインの細線化は可能であっても、ランドの微小化
には孔形成の加工位置精度上の限界があるために、ライ
ンとスペースの寸法から構成される配線ピッチ12にも
細線化の限界がある。配線ピッチをより高密度化するた
めにはランド径を小さくする必要があるが、これを可能
にするには微小径の孔を形成する必要がある。
【0005】従来、孔の形成には金属ドリルによる機械
加工が主流であった。しかし孔部が微細になれば当然加
工するドリルも小さくなるが、微小ドリルは作製にコス
トが掛かり、加工時の摩耗も激しい消耗品であった。近
年、微小孔の形成には金属ドリルの機械加工に代わり、
高エネルギーのレーザー光を照射し、加工対象物に吸収
させ熱加工するレーザー加工が用いられるようになって
きた。
【0006】レーザー加工に用いるレーザー光は赤外線
領域のCO2 レーザー(波長9.3 〜10.6μm)、YAG レー
ザー(基本波の波長1.06μm)、紫外線領域のYAG 、YL
F 、YAP 、YVO4レーザー(第3高調波の波長355nm 、第
4高調波の波長266nm )およびエキシマレーザー(XeCl
の波長308nm 、KrF の波長248nm 、ArF の波長193nm)
が現在、加工機のレーザー光として利用されている。赤
外線領域の波長を利用したレーザー加工は金属ドリルに
おける機械加工に対し熱加工や熱分解加工であり、紫外
線領域の波長を利用したレーザー加工は光化学反応を利
用した光分解加工と呼ばれている。
【0007】金属ドリルによる機械加工は貫通孔の形成
が主流であるが、レーザー加工はパルス発振であるので
絶縁層のみの加工(穴止め加工;図1)が可能である。
そのためレーザー加工は配線基板のブラインドホール加
工を主に使用されている。現在、実用化されている孔径
の各種レーザー光による棲み分けは、CO2 レーザーがφ
50〜150 μm、紫外線レーザーがφ30〜80μmである。
エキシマレーザーはφ20μmのようなより微小径も加工
可能であるが、高反射性の金属酸化膜マスクやレーザー
媒体ガスの維持等の消耗品が高価なため量産には向かな
い。しかしながら前記記棲み分けも、配線基板の高密度
化に伴い紫外線レーザーによる孔形成が有望視されてい
る。
【0008】また加工対象が樹脂のみの場合は、CO2
よび紫外線レーザーで孔形成が可能であるが、金属配線
層と絶縁樹脂層を同時に加工する(ダイレクト加工)場
合にはCO2 レーザーであると、金属配線層の吸収波長域
でないためレーザー加工ができない。
【0009】前記問題を解消するために、金属導通層を
黒化処理してCO2 レーザー光を吸収される方法や、公知
のフォトリソグラフィー(フォトプロセス)によって金
属配線層を穴状にパターニングした後にレーザーによる
ビア加工を行う方法(コンフォーマル加工)が実施され
ている。しかしながらこれらの方法は配線基板の製造工
程が増えるため、コスト面で問題がある。
【0010】紫外線レーザーの波長は金属の吸収波長と
重なるためにダイレクト加工が可能である。またエネル
ギー密度が高いため微小径でもレーザー加工可能であ
る。しかしながらレーザー光は、ビアホールの端でエネ
ルギー密度がビアホールの中心よりも下がるため、ビア
径の大小に依らずビアホールの断面はテーパ形状にな
る。特にビームモードがマルチモード(トップフラット
モード)よりもシングルモードである場合にビアホール
の断面がテーパ形状になりやすい。これはシングルモー
ドである方が、ビア径に対しエネルギー密度の分布に差
があるためである。
【0011】またレーザー発振器から発射されたレーザ
ー光はマスク光学系を経て結像されるため、ビアホール
が微小径であるほど狭口径のマスク光学系を介さねばな
らず、有効エネルギーを持ったレーザー光が加工物に対
し集光しにくい。すなわちレーザー光の焦点深度が得に
くく、アスペクト比の高い材料に微小ビアホールを形成
しようとすると断面形状がよりテーパ形状となり、十分
な真円度をもったビア底部径2が得られない。このよう
なビアホールは電気的導通信頼性が低くなってしまい、
多層配線基板においては品質の低い回路基板になってし
まう。また極端なテーパがつくことで絶縁樹脂層で加工
が止まりビア底部が得られない場合もある。十分な電気
的導通信頼性を保持するビア底部径を得るためには、あ
る程度の開口部をもつビアホールを形成する必要があ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点を解決するためになされたものであり、複数の樹
脂絶縁層と金属配線層からなる多層配線基板の配線ピッ
チの細線化、同時に電気的信頼性の高いビアホールの構
造および形成方法および多層配線基板を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明において上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、樹脂絶縁
膜よりなる絶縁層と導体膜よりなる配線層とが交互に積
層されてなる多層配線基板に形成されたビアホール構造
において、上下の配線層を電気的に接続させるビアホー
ルの開口部の短径と長径とが異なる扁平形状または楕円
形状もしくは矩形であることを特徴とするビアホール構
造としたものである。
【0014】また請求項2での発明では、上下の配線層
を電気的に接続させるビアホールの開口部の短径と長径
とが異なる扁平形状または楕円形状もしくは矩形である
ビアホール構造の形成方法であって、円状の孔を連結さ
せ、短径と長径とが異なる扁平形状または楕円形状の孔
形成し、その内部に金属層を形成することを特徴とする
ビアホール構造の形成方法としたものである。
【0015】また請求項3の発明では、樹脂絶縁膜より
なる絶縁層と導体膜よりなる配線層とが交互に積層され
てなる多層配線基板において、上下の配線層を電気的に
接続させるビアホールの開口部の短径と長径とが異なる
扁平形状または楕円形状もしくは矩形であるビアホール
によって上下の金属配線層の導通がとられていることを
特徴とする多層配線基板としたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】<1.ビアホール構造>以下、本
発明の多層配線基板におけるビアホールの構造について
説明する。CO 2 レーザーではエネルギー密度が低いため
に加工可能な最小径がφ50μm程度である。またコンフ
ォーマル法で微小径を形成しようとすると金属配線層の
エッチングが必要になるが、微小径を形成するには金属
配線層も薄膜でなければならない。一方、紫外線レーザ
ーでは高エネルギー密度であるためにCO2 レーザーより
も微小径が形成でき、加工材質やアスペクト比で異なる
が、φ30〜80μm径程度のビアホールの形成も可能
である。また紫外線レーザーは金属における吸収波長で
あるため、表面の黒化処理等を施さずに金属層へのダイ
レクト加工も可能である。
【0017】図1は両面銅箔付き樹脂絶縁層を有する多
層配線基板におけるビアホール部の断面図である。図1
は金属配線層4へのダイレクト穴止め加工例(ブライン
ドビア)であり、これ以外にも図示はしないが金属配線
層4と絶縁樹脂層5を貫通する貫通加工(スルーホー
ル)がある。金属配線層上のビア径1とビア底部の径
2、加工深さ3を図1中に示す。ビアホールを形成した
後、電解および無電解めっき等の電気化学的な手法や金
属粉末を樹脂・溶剤とともにペースト化し、ビアホール
内に例えばスクリーン印刷等で充填する方法等によっ
て、絶縁樹脂層を挟んだ上下の金属配線層を接続させる
ことにより電気的導通を得る。
【0018】ダイレクト穴止め加工を行う際に留意すべ
きことは下面金属層へのレーザー光の過照射によるダメ
ージである。レーザー光を過照射すると、下面金属層ま
でもが加工され貫通してしまい例えば電解および無電解
めっきによって導通をとることが出来なくなってしま
う。そこで単位面積あたりのレーザー光によるエネルギ
ーを金属配線層と絶縁樹脂層との間で変えることによっ
て、穴止め加工を行うことが考えられる。例えば、YAG
の第3高調波(波長355nm)を利用した金属層加工に
は10J/m2以上、絶縁樹脂加工には1〜3J/m2程度のエ
ネルギーが必要である。このエネルギー差を利用して、
上面金属配線層には10J/m2、その後絶縁樹脂層に3J/
m2のエネルギーを加工可能な程度のパルスショット数を
照射することによって、過照射による下面金属層へのダ
メージを軽減できる。また同一のエネルギーを用いた場
合でも、金属配線層と絶縁樹脂層の厚さに対しレーザー
光のパルスショット数を適切に制御することによって、
下面金属層へのダメージを軽減する方法もある。
【0019】ランド径9はレーザー加工機の加工位置精
度の問題があるため、ビア径の1.5〜2倍程度の寸法
になる。レーザーの加工位置精度は、加工テーブルの機
械的精度とレーザー発振器から発射されたレーザー光を
特定のスポット径に絞り加工物まで照射させる光学系に
起因する位置精度が重畳することによって決まる。現在
の加工位置精度は約±20μm程度である。すなわちφ
20μmのビア径を形成しようとするとφ40〜60μ
mのランド径が必要である。
【0020】また高い電気的導通信頼性を得るために、
単一円状のビアホールではビア底部径がビア上部径に対
して40%以上の径であることが望ましい。しかし微小
径のビアホールでは有効エネルギーをもったレーザー光
が十分に結像されず、単一円状によるビアホールではビ
ア上部径にたいして40%以上のビア底部径を得ること
が困難である。すなわちビアホールの微小化に限界があ
ることになる。またランド径も微小化に対し制限される
ことから、配線ピッチ12も細線化に限界がある。すな
わち配線基板においては高密度配線化の妨げになる。
【0021】ランド径の寸法はレーザー加工機の加工位
置精度で決まってしまうが、ビア底部面積を広げれば高
い電気的導通信頼性は得ることができる。図3は配線方
向に長径を有する扁平形状または楕円形状のビアホール
14を示す。パルスショットでの円状のビアホールを連
結させることによって扁平形状または楕円形状もしくは
矩形のビアホール14を形成することができる。単一円
状では、ビア底部の面積を広げるにはビア径を大きくす
るしか方法はなかったが、扁平形状または楕円形状もし
くは矩形のビアホールである場合、ビア底部の総面積は
連結した単一円状のビア底部の和であり、ビア径を微小
に保ったままビア底部の面積を広くとることができる。
また扁平形状または楕円形状もしくは矩形のビアホール
では、短径と長径から構成されるビア上部径に対しビア
底部径は40%以上の面積である必要がなく、連結した
ビア底部の総面積により高い導通信頼性を得ることがで
きる。また扁平形状または楕円形状もしくは矩形のビア
ホールはビアの開口部が単一形状のビアホールよりも広
いため、めっき液が入りやすく製造が安定する。
【0022】単一円状ビアホールでは導通信頼性が十分
とれなかったビア径でも、同じ径の円状のビアホールを
連結させることでビア底部の面積を広げ、高い導通信頼
性をとることが可能である。すなわち扁平形状または楕
円形状もしくは矩形のビアホールは高い導通信頼性を維
持したままビア径を微小化することができるため、配線
ピッチ13を細線化でき、かつ多層配線基板の高密度化
に貢献できるビアホールの構造である。
【0023】図4は同一ビア径における単一円状と扁平
形状または楕円形状のビアホールである。X方向におけ
る単一円状のビア底部径19と扁平形状または楕円形状
のビア底部径20は同じ寸法である。グランド層18上
におけるY方向のビア底部径21(単一形状ビアホー
ル)よりビア底部径22(扁平形状または楕円形状ビア
ホール)の方が広いため、導通信頼性は高くなる。
【0024】<2.ビアホール構造の製造方法>以下、
本発明のビアホール構造の製造方法について説明する。
金属層導通層付きの絶縁樹脂基板に扁平形状または楕円
形状のブラインドビア用孔部を形成するには、図5にあ
るように単一円状のビアホールを次々に連結(A →B →
C →D )するか、レーザー光の連続照射による樹脂層の
熱の吸収を防ぐため、扁平形状または楕円形状の両端を
加工した後に中心部を加工するサイクルショット(A →
D→B →C )法により扁平形状または楕円形状の孔部を
形成することができる。また金属層と樹脂層間でエネル
ギー密度を変化させる場合には、金属配線層を高エネル
ギー密度のレーザー照射で扁平形状または楕円形状もし
くは矩形に加工した後に低エネルギー密度に変化させ、
前記扁平形状または楕円形状もしくは矩形に従い樹脂層
を加工するといった方法もある。
【0025】金属配線層を扁平形状または楕円形状もし
くは矩形に加工した後に長径の寸法に合わせた円状のレ
ーザースポット径に変えた後、レーザー光のエネルギー
密度を下げ、前記扁平形状または楕円形状の金属層をマ
スクとしてコンフォーマル法によりブラインドビアホー
ルを加工する方法もある。
【0026】また加工対象物上のレーザー光のスポット
径を加工径より小さく保ち、加工径の寸法まで螺旋運動
させビアホールを形成する方法(トレパニングまたはス
パイラル法)により扁平形状または楕円形状もしくは矩
形のビアホールを加工する場合には、前記形状に合わせ
た螺旋運動によって容易に扁平形状または楕円形状もし
くは矩形のビアホールが得られる。直線上に単一形状の
ビアホールを連結する場合にはレーザー加工機の位置精
度によって扁平形状または楕円形状のビアホールが得に
くい可能性があるが、螺旋状に扁平ビアホールを形成す
る場合は、少なくとも扁平形状または楕円形状に沿って
一周は螺旋運動するので加工位置精度の影響が少ない。
また金属配線層を高エネルギー密度のレーザー照射で扁
平形状または楕円形状に加工した後に低エネルギー密度
に変化させ、前記扁平形状または楕円形状に従い樹脂層
を加工するといった方法も併用できる。
【0027】また扁平形状または楕円形状もしくは矩形
のビアホールを形成する方法は上記になんら限定される
ものではない。
【0028】<3.多層配線基板>以下、本発明の多層
配線基板の製造方法について説明する。図7に扁平形状
および楕円形状のビアホールに金属材料を充填したフィ
ルドビアを備える多層配線基板の斜視図、横断面図、正
面断面図を示す。斜視図には金属配線層のみを示した。
【0029】なおビアホールは金属材料を充填したフィ
ルドビアに限定されるものではなく。壁面にのみ金属材
料の薄膜を形成した単なるビアさらには金属材料を充填
したスルーホールまたは単なるスルーホールであっても
よい。
【0030】
【実施例】三井化学社製のネオフレックス両面銅箔付き
ポリイミドテープ(銅/ポリイミド/銅→9/30/9
μmの膜厚)を使用し、図3のような扁平形状または楕
円形状のようなランドを有する配線パターンを公知のフ
ォトリソグラフィーにより形成した。扁平形状または楕
円形状のランドは短径45μm、長径110μmであ
る。
【0031】次に波長355nmの紫外線レーザーを使
用し、扁平形状ビアホールを短径20μm、長径80μ
mのブラインドビアホールを形成した。ビアホール1つ
について、上面銅箔層の加工にエネルギー密度10J/
2 のレーザー光を5ショット、ポリイミド層の加工に
2J/ m2 のレーザー光を40ショットの条件で照射し
た。エネルギー密度を変えて加工したため下面銅箔は加
工されずにブラインドビアホールが形成された。また加
工手順としては、銅箔を扁平形状で加工した後にエネル
ギー密度を変化させ、ポリイミド層を前記扁平形状に従
い加工した。
【0032】上記扁平形状または楕円形状のビアホール
との比較のために、直径20μmの単一形状のビアホー
ルを同材料を用い、同様に加工した。
【0033】前記2種類(単一形状および扁平形状)の
ビアホール内に酸素プラズマによりデスミア処理を施し
た。その後、上下金属層の層間導通をとるために電解銅
めっきを行った。めっき液の組成は硫酸銅225g/
L、硫酸55g/L、塩素イオン60mg/L、添加剤
20mLであり浴温を25℃とし攪拌を行いながら陰極
電流密度を1.5A/dm2 で50分電解めっきを行っ
た。電解めっき後に90℃で10分間、サンプルを乾燥
させた。
【0034】前記2種類のサンプルを樹脂に充填し50
℃で1時間加熱硬化させ、グラインダーによって研磨
し、ビアホール内の銅充填率を調べた。ここで扁平形状
または楕円形状のビアホールでは長径方向に研磨した。
単一形状のビアホールでは電解銅めっきの際にボイド
(空隙)が発生し、銅充填不良率は75〜85%であっ
たが、扁平形状または楕円形状の不良率は2〜4%であ
った。
【0035】基板信頼性評価試験としてヒートサイクル
試験と絶縁信頼性試験を行った。ヒートサイクル試験は
−65℃×30min 〜125℃×30min で行い、絶縁
信頼性試験は上下層間のL/S=20μm/20μmの
くし型パターンにて、80℃/85%/50V、100
0時間後の値を測定した。試験結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の多層配線基板における短径と長
径を有するビアホール構造によれば、微小径のビアホー
ルを形成する場合であっても、金属配線層の配線方向へ
ビア径の長径を備えることによって配線ピッチを広げる
ことなくビア底部の総面積を広げ、単一形状のビアホー
ルよりも導通すなわち電気的信頼性を向上させた多層配
線基板を提供できる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】両面銅箔付き樹脂フレキシブル基板における穴
止め(ブラインドビア)加工を示す説明図である。
【図2】単一円状のビアホール形状を有する金属配線を
示す説明図である。
【図3】長径と短径を有する扁平形状または楕円形状の
ビアホールを有する金属配線を示す説明図である。
【図4】同一径(短径)における単一円状ビアホールと
扁平形状または楕円形状ビアホールの上面図と断面図を
それぞれ示す。
【図5】扁平形状または楕円形状ビアホールをパンチン
グで加工する場合の加工手順を示す説明図である。
【図6】扁平形状または楕円形状ビアホールを螺旋運動
(スパイラル、トレパニング)で加工する場合の加工手
順を示す説明図である。
【図7】金属材料を充填した扁平形状および楕円形状の
フィルドビアを備えた多層配線基板の斜視図、横断面
図、正面断面図を示す説明図である。
【符号の簡単な説明】
1 ビアホール開口部 2 ビアホール底部径 3 ビアホール深さ 4 金属配線層 5 樹脂絶縁層 6 単一円状ビアホール 7 ランド 8 単一円状ビアホール開口径 9 ランド径 10 金属配線幅(ライン幅) 11 スペース幅 12 配線ピッチ(1) 13 配線ピッチ(2) 14 扁平形状または楕円形状ビアホール 15 金属配線 16 単一円状用ランド 17 扁平形状または楕円形状用ランド 18 グランド配線層 19 ビア底部径(1) 20 ビア底部短径 21 ビア底部径(2) 22 ビア底部長径 23〜25 金属材料を充填した扁平形状および楕円形
状のフィルドビア A 〜D パンチング加工によるレーザースポット位置 a 〜d 螺旋運動加工によるレーザースポット位置
フロントページの続き Fターム(参考) 5E317 AA25 BB01 BB11 CC53 CD32 GG11 5E346 AA41 CC10 CC32 CC58 DD12 DD48 FF14 GG15 GG22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂絶縁膜よりなる絶縁層と導体膜よりな
    る配線層とが交互に積層されてなる多層配線基板に形成
    されたビアホール構造において、上下の配線層を電気的
    に接続させるビアホールの開口部の短径と長径とが異な
    る扁平形状または楕円形状もしくは矩形であることを特
    徴とするビアホール構造。
  2. 【請求項2】上下の配線層を電気的に接続させるビアホ
    ールの開口部の短径と長径とが異なる扁平形状または楕
    円形状であるビアホール構造の形成方法であって、円状
    の孔を連結させ、短径と長径とが異なる扁平形状または
    楕円形状もしくは矩形の孔形成し、その内部に金属層を
    形成することを特徴とするビアホール構造の形成方法。
  3. 【請求項3】樹脂絶縁膜よりなる絶縁層と導体膜よりな
    る配線層とが交互に積層されてなる多層配線基板におい
    て、上下の配線層を電気的に接続させるビアホールの開
    口部の短径と長径とが異なる扁平形状または楕円形状も
    しくは矩形であるビアホールによって上下の金属配線層
    の導通がとられていることを特徴とする多層配線基板。
JP2000249374A 2000-08-21 2000-08-21 ビアホール構造とその形成方法およびこれを用いた多層配線基板 Pending JP2002064274A (ja)

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