JP2005340785A - プリント基板およびプリント基板の加工方法並びにプリント基板の製造方法 - Google Patents

プリント基板およびプリント基板の加工方法並びにプリント基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 プリント基板の実装密度の高度化および製造コストの低減が可能で、かつ、加工品質が均一なプリント基板およびプリント基板の加工方法並びにプリント基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 導体層と絶縁層とを交互に積層するプリント基板において、第1層目Fの導体層の表面に、レーザ光を吸収するが、導体層を溶解させるエッチング液には溶解しない被覆層を設ける。この場合、裏面側の導体層の表面に、前記被覆層を設けるとよい。また、導体層の材質をCuを主成分とするものとし、被覆層の主たる材質をCuOとし、被覆層の厚さを0.6μm以上とするとよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント基板およびプリント基板の加工方法並びにプリント基板の製造方法に関する。
多層のプリント基板では、各層に配置された銅箔(導体)を電気的に接続するため、銅箔間を接続する止まり穴または貫通穴を形成し、形成した止まり穴または貫通穴をめっきすることにより電気的に接続している。
COレーザの場合、エネルギが小さいと、照射したレーザのほとんどが銅箔の表面で反射されてしまうため、銅箔を加工することができない。そこで、例えば、第1層(表面の銅箔)と第2層(絶縁物を介して第1層の下側に配置されている銅箔)を接続する止まり穴を形成する場合には、エッチング等により予め第1層に穴(ウインドウ)を開けておき、形成したウインドウにCOレーザを照射して絶縁物を除去するようにしていた(特許文献1)。
また、CuO(酸化第二銅)の電気伝導率および熱伝導率が純銅(純度が98%以上の銅を含む)に比べて遙かに小さく、いろが黒色であるため、光をほとんど反射しないことを利用し、銅箔1の表面に厚さが0.2μm程度のCuO層を形成することが行われていた。
銅箔1の表面にCuO層が形成されている場合、COレーザが照射された位置に高温のヒートスポットが形成されて銅箔が溶融し、銅箔に穴を明けるすることができた。
特開2002−118344号公報
近年、プリント基板の実装密度の高度化および製造コストの低減がさらに要求されるようになっている。
特許文献1の技術の場合、ウインドウを正確に設けようとするとプリント基板の製造コストが増大し、ウインドウを大きくすると、実装密度の高度化が困難になった。
また、銅箔の表面にCuO層を設ける場合も、エネルギを大きくすれば、銅箔に穴を加工することはできる。しかし、銅箔に穴が開くと同時に過大なエネルギが下層の絶縁物に供給されるため、穴直下の絶縁層が大きくえぐれて銅のオーバーハング長が大きくなり、断面がいわゆるビヤ樽状の穴になる。そして、このような場合、めっきが穴入口に集中して穴底コーナのめっき厚が薄くなったり、入り口がめっきで塞がり穴内部にボイドを生じることがあるため、層間の電気的な接続信頼性が低下する。
また、溶融した銅が穴入口にリング状に突起として残ることが多く、この突起の高さが4μmを超えると、めっきされることによりさらに高くなり、穴入口周辺にリング状の丸みが形成されるため、見栄えが低下するだけでなく、後工程のパタ−ン形成工程で問題になる。
本発明の目的は、プリント基板の実装密度の高度化および製造コストの低減が可能で、かつ、加工品質が均一なプリント基板およびプリント基板の加工方法並びにプリント基板の製造方法を提供するにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の手段は、導体層と絶縁層とを交互に積層するプリント基板において、第1層目の導体層の表面に、レーザ光を吸収するが、導体層を溶解させるエッチング液には溶解しない被覆層を設けることを特徴とする。
この場合、裏面側の導体層の表面に、前記被覆層を設けることができる。
また、前記導体層の材質をCuを主成分とするものとし、前記被覆層の主たる材質をCuOとすることができる。
また、前記被覆層の厚さを0.6μm以上とすることができる。
また、内層に配置される内層導体層の材質をCuを主成分とするものとし、レーザにより貫通穴を加工される前記内層導体層の表面粗さを0.2μm以上とすることができる。
また、本発明の第2の手段は、プリント基板の製造方法として、第1の手段に基づくプリント基板の前記被覆層および絶縁層は溶解させず、主としてCu成分を溶解させる処理液により、レーザ加工によって生じた穴入口部のオーバーハング部を除去することを特徴とする。
この場合、前記処理液を、塩化第2鉄液FeCl、または過流酸アンモニウム液、または過流酸ナトリウム液のいずれかにすることができる。
また、本発明の第3の手段は、プリント基板の加工方法として、プリント基板の内層導体層に形成された位置決めマークをレーザ加工により露出させ、露出させた位置決めマークに基づいて加工を行うことを特徴とする。
また、本発明の第4の手段は、プリント基板の加工方法として、表面から第n−1番目(ただし、n≧2)の導体層に形成された穴の径よりも小径のレーザにより第n番目の導体層を加工することを特徴とする。
レーザ特にCOレーザにより導体層を加工できるので、加工能率を向上させることができると共に、加工工程を低減することができる。また、めっき工程に好適な穴形状が得られるので、穴品質が向上する。
以下、図面を参照しながら、本発明について説明する。
先ず、プリント基板に配置された第1層目の銅箔の加工について説明する。なお、後述するように、本発明はプリント基板を製造する過程で適用されるものであり、材料の段階のプリント基板である。
図1(a)は、本発明に係る第1のプリント基板100を模式的に示す断面図である。
本発明に係るプリント基板の第1層目の導体層(以下、第1層という)である銅箔1の厚さは5〜18μmであり、表面(A面側)の銅に接する部分には粗い点線で示す主成分がCuO(酸化第一銅)であるCuO層3が、CuO層3の上側(A面側)には細かい点線で示す主成分がCuO(酸化第二銅)であるCuO層2が形成されている。本発明におけるCuO層2の厚さは0.6μm以上(好ましくは0.8μm以上)であり、従来のプリント基板に採用されていたCuO層2の3倍程度の厚みに形成されている(すなわち、従来のCuO層2の厚さは0.2μm以下である)。また、一点鎖線で示す銅箔1の絶縁層(以下、第1の絶縁層という)5と接する面(マット面、図のB面側である)4は、素材の段階で粗化および防錆処理が施されている。
ここで、CuO層の厚さを0.8μmにする場合、例えば、NaClO(亜塩素酸ナトリウム)とNaOH(水酸化ナトリウム)とNaPO・12HO(第三リン酸ナトリウム12水塩)を含有する溶液に70度Cで7分浸漬させればよく、CuO層の厚さを1μmにする場合は、浸漬時間をさらに長くすればよい。
なお、IPC規格に準じてCuO層の厚さ0.8μmを重量で評価すると、0.46〜0.52mg/cmであり、CuO層の厚さ0.2μmの場合は0.12〜0.13mg/cmである(試料を水洗し、80度Cで30分間乾燥させた後、25度Cの5%硫酸に1分間浸漬させてCuOを溶解させ、溶解前後の試料の重量を測定。)
第1の絶縁層の厚さは25〜100μmである。
第1の絶縁層5の下側には第2層目の導体層(以下、第2層という)である銅箔6が配置されている。銅箔6の表面には波線を付して示す表面7(A面側)は粗面化されており、絶縁層(以下、「第2の絶縁層」という。)8と接する面(B面側)4は第1層の場合と同様に、素材の段階で粗化および防錆処理が施されている。なお、同図においては第1の絶縁層5と第2の絶縁層8の境界に点線を記入して両者を区分したが、両者は実質的に一体である。
また、銅箔6の厚さとしては、止まり穴を加工する場合は9μm以上が選択され、貫通穴を加工する場合は18μm以下(好ましくは12μm以下)が選択される。以下、止まり穴を加工する場合の導体層2を、「導体層S」といい、貫通穴を加工する場合の導体層2を、「導体層T」という。
導体層S、導体層Tは、プリント基板の用途に応じて、第2層目以降のいずれかの位置に単数または複数が配置される。
なお、第1層および第2層における面4は、予め銅箔メーカで形成される面であり、エッチング処理あるいは粒状銅めっきにより銅箔の表面に凹凸を設けた後、防錆を目的としてクロメ−ト処理(CrO、Cr)あるいはZn、Sn、Moなどのめっき処理が施されている。
また、第2層の表面7は、基板メーカにより形成される面であり、銅箔と絶縁層とを接合した後に形成される。形成方法としては、銅箔の表面に厚さ約0.2μmの針状構造をもつCuO層を形成した後、CuO層を還元処理することにより針状の粗さをもった表面に形成したり、酸性あるいはアルカリ性のエッチング処理(例えば、硫酸過酸化水など)により、高さが1〜3μmの粒状、花弁、多角錐または鱗片状の突起を持つ面に形成する。
図1(b)は、本発明に係る第2のプリント基板101を模式的に示す断面図である。 第2のプリント基板101は、銅箔1の表面にCuO(酸化第一銅)層3が形成されていないことを除き第1のプリント基板100と同じ構造である。
以下、表面にCuO層2またはCuO層2とCuO層3が形成された銅箔1を、「導体層F」という。
次に、本発明と従来技術との相違点を説明する。
図2は、COレーザのパルス巾と加工される穴径との関係を示す図であり、図中の黒丸はCuO層の厚さが1μmの場合を、黒四角は表面をエッチング処理により表面に2?3μmの凹凸を設けた場合を、白四角はCuO層の厚さが0.2μmの場合である。なお、銅箔の板厚は12μmであり、レーザのピーク強度は同じである。
同図から明らかなように、例えば100μmの穴を加工する場合、CuO層の厚さが1μmの場合はパルス巾10μsで加工できるが、エッチング処理の場合はパルス巾を20μs程度に、CuO層の厚さが0.2μmの場合はパルス巾40μs程度にする必要がある。すなわち、本発明によれば、従来の1/2〜1/4のパルスエネルギで加工できることが分かる。
なお、CuO層の厚さを0.6μmにした場合の結果は曲線として表示していないが、同図に示すように、パルス巾16μs程度で100μmの穴加工することができ、エッチング処理の場合よりもパルスエネルギを小さくすることができる。
そして、パルスエネルギを小さくできることにより、単に加工速度を速くできるだけでなく、絶縁層に形成される穴がいわゆるビヤ樽状なることを予防することができる。
なお、CuOの電気伝導率および熱伝導率はCuOほど小さくはないが、純銅よりも遙かに小さい。したがって、銅層とCuO層との間にCuO層が形成されている場合も、CuO層の場合と同様の結果を得ることができる。
次に、本発明に係るプリント基板の製造理手順について更に説明する。
図3は、本発明による止まり穴形成工程を模式的に示した図であり、(a)は穴あけ工程終了時、(b)は光沢面の薄膜化または除去工程終了時、(c)は酸化膜CuO層除去工程終了時、(d)は膨潤・デスミア工程終了時、(e)はめっき工程終了時、をそれぞれ示している。
始めに、穴明け加工後の穴の形状について説明する。
同図(a)に示すように、COレーザにより穴を加工すると、穴入り口周辺にはリング状の光沢面(図中の太線)20が形成されると共に、穴の入り口径は内部の穴径よりも小径になる。そして、銅箔1の内部の穴に被さっている部分がオーバーハング部15である。
ここで、光沢面は以下のように形成される。
すなわち、第1層を加工する際、照射されたエネルギの一部は拡散により半径方向に拡散する結果、加工部を中心として等高線状の温度勾配が生じる。そして、蒸発温度に達した部分は除去される。一方、液化温度以上気化温度未満の領域は溶融するものの、レーザ光の照射が終了すると共に凝固する。このとき、溶融に伴いCuと結合していた酸素が遊離する、すなわちCuOが還元されるので、再擬固した部分のほとんどが銅成分だけになり、光沢面20を形成する。光沢面20の巾Wはレーザのビーム径をD、穴の仕上り径をDTとすると(D−DT)/2であり、ビームモード(横モード)、出力密度、パルス形状、穴径に依存するが、通常20〜50μmである。
また、エネルギ拡散による半径方向の等高線状の温度勾配は、ビームのエネルギ分布勾配、すなわちビームモード(横モード)にも依存し、加工するエネルギが同じであれば、穴入口有効径DTはエネルギ分布が光軸に直角な方向に略一様なトップハット分布のビーム(以下、「トップハットビーム」という。)が最も大きく、エネルギ分布が光軸方向に球形状であるビーム(以下、「ラウンドトップビーム」という。)、エネルギ分布が光軸方向にガウシアン曲線状であるビーム(以下、「ガウシアンビーム」という。)の順に小さくなる。また、光沢面の巾Wはトップハットビームが最も小さく、ラウンドトップビーム、ガウシアンビームの順に大きくなる。したがって、ビームモードを選択することにより光沢面の巾Wをコントロールすることができる。
また、エネルギ拡散による半径方向の等高線状の温度勾配は、加工部におけるピーク出力すなわちパルスモード(縦モード)にも依存する。光沢面の巾Wはパルスエネルギが一定であれば、ピーク出力が高く、パルス巾が短い方(矩形波が最も短パルスである)が小さい。したがって、パルスモード(縦モード)によっても、光沢面の巾Wをコントロールすることができる。ただし、ピーク出力密度が高くなると、光沢面の巾Wは小さくなるが、穴内部における単位時間当りの分解物の量が増えるため、第2層(絶縁層)の穴側壁が除去される結果、オーバーハング長が大きくなる。
従来のCuO処理でも穴あけは可能であるが、レーザ光吸収量が小さいため、第1層に所定の穴径を形成するためには、出力密度を5MW/cm(5×10W/cm)以上にする必要がある。このため、第1層のオーバーハング長が20μmを超えることがある。
一方、本発明を適用してCuO層を厚くした場合、出力密度約2MW/cm以下でも、所定の穴を形成でき、オーバーハング長を5μm以下にすることができる。
なお、オーバーハング長はバースト加工(同一箇所に連続してパルス状のレーザを照射する加工方法)の場合、特に大きくなる。
上記したように、オーバーハング部15があると、めっき工程の信頼性が低下する。
そこで、本発明では、以下のようにしてオーバーハング部15を処理する。
すなわち、エッチング液として、水1リットル当たり、塩化第2鉄を370g溶解させた溶液、または過流酸アンモニウムを200g溶解させた溶液、あるいは過流酸ナトリウムを150g溶解させた溶液を採用し、エッチング時間をコントロールすると、絶縁層の樹脂を除去せず、かつ、銅成分だけを融解することができる。この結果、穴入り口周辺のリング状の銅溶融部を選択的に除去することができ、同図(b)に示すように、オーバーハング部15を総て除去することもできる。以下、オーバーハング部15を除去するこの工程を、オーバーハング除去工程という。
なお、オーバーハング除去工程に先立ち、脱脂をすると、オーバーハング除去工程に要する時間を短縮することができる。
次に、従来の場合と同様に、エッチング液として3%希硫酸を用いた酸化膜除去工程により、CuO層を除去した後(同図(c))、デスミア処理を行い(同図(d))、絶縁物の側壁と第2層の表面に残留している樹脂残渣を除去することができる。その後、めっき処理を行う(同図(e))。
同図(e)に示されているように、オーバーハング部15が除去するので形状に優れためっきを行うことができる。
なお、同図(f)はオーバーハング除去工程における処理時間を短くした場合であり、同図(g)はこの場合のめっき形状である。この場合も、めっき部を滑らかに形成することができる。
また、オーバーハング除去工程により第2層の表面も除去されるが、ごく僅か(1μm程度。)であり、実用上問題になることはない。
また、絶縁層の材質が例えばエポキシ樹脂の場合、加工時の熱により光沢面20下部の銅箔と絶縁物との間に剥離が発生する場合があるが、オーバーハング除去工程により、剥離が発生した銅箔部除去できるので、発生した剥離を実質的に解消することもできる。
次に、プリント基板に配置された内層(第2層目、第2層目等の導体層)の加工について説明する。
図4は、本発明により第1層と第2層を接続する例であり、第1層としては導体層Fが、第2層は導体層Sがそれぞれ配置されている。また、フィデューシャル(位置決めマーク)8は第2層の回路形成と同時に形成されている。
次に、加工手順を説明する。
(1)同図aの状態から、フィデューシャル8を露出させる。この場合は、同図bに示すように、エネルギ分布がトップハット形のビーム(Bt)をフィデューシャル8の中心軸の周りに半径を変えて回転させ、座繰り加工により第1層(導体層F)を加工する。このとき、第2層が導体層Sであるので、ビーム強度をある程度大きくすることができる。(2)露出させたフィデューシャル8を基準にして、第1層の所望の位置に穴を明ける。
このとき、第1層の入り口穴の直径を100μmとすると、第1層の加工条件として、例えば、パルス周波数1KHz、平均出力4Wとする。なお、このとき、第1層の加工条件を、加工部直下の絶縁層5ができるだけ残るような条件を選択すると、穴の壁面の傾きを所望の形状にすることができる(同図c)。
(3)第2層までの絶縁層5を加工する(同図d)。このとき、ビームの直径は第1層に明けられた穴の直径よりも小径とする。そして、側壁傾斜比率(穴入口径に対する穴底径の比率)を約90%以上にする場合はエネルギ分布をトップハット分布のビーム(同図Bt)により、側壁傾斜比率を80〜90%にする場合はエネルギ分布をラウンドトップハット分布(トップハット分布の場合は光軸に直角な方向のエネルギ分布が略一様であるのに対し、ラウンドトップハット分布の場合は、エネルギ分布が球形状である。)のビーム(同図Br)により、側壁傾斜比率を80%以下にする場合はエネルギ分布をガウシアン分布にしたビーム(同図Bg)により加工をする。
なお、絶縁層5を加工する際のエネルギは、第1層を加工するときのエネルギの1/3〜1/5にするとよい。
このように、絶縁層5を加工する際のビーム径を第1層に明けられた穴の直径よりも小径にすると、穴側壁のえぐれ(穴入口の銅オバーハング)を小さくすることができる。
次に、プリント基板に配置された第1層目と第2層目および第3層目を接続する止まり穴の加工手順について説明する。
図5は、本発明により第1層〜第3層を接続する例である。
(1)同図aの状態から、フィデューシャル8を露出させる。この場合は、エネルギ分布がトップハット形のビームをフィデューシャル8の中心軸の周りに半径を変えて回転させ、座繰り加工により第1層(導体層F)を加工する。このとき、第2層が銅箔Tであるので、銅箔Tを損傷しないように配慮する(同図b)。
(2)露出させたフィデューシャル8を基準にして、第1層の所望の位置に穴を明ける。
この実施例の場合は、第3層目までの穴を加工するので、第1層目の入り口穴の直径Daを150〜200μmの穴を加工する(同図c)。
(3)第2層目までの絶縁層5を加工する。この場合、ビームの直径は第1層に明けられた穴の直径よりも小径とする。また、第2層の表面に絶縁物が5〜15μm(同図cにおける寸法t)残るようにするとよい。
(4)第2層目に穴を明ける。この場合、ビームの径Dbを、第1層目と第2層目の間の絶縁物を加工したビーム径Daよりも小径とする(例えば、75〜125μm)。また、上記〔実施例3〕の(3)で説明したように、要求される側壁傾斜比率に従い、エネルギ分布をトップハット分布、ラウンドトップハット分布またはガウシアン分布のいずれかを採用する(同図d)。
このように、表面から第n番目の導体層を加工する際、レーザの径を表面から第n−1番目(ただし、n≧2)の導体層に形成された穴の径よりも小径にすると、第n−1番目の導体層のオバーハングを小さくすることができる。
次に、第2層目と第3層目を接続する位置に第1層目が存在しない場合(例えば、コンフォーマル基板)の止まり穴の加工手順について説明する。
図6は、本発明により第1層目が存在しない場合の第2層と第3層を接続する例である。
この場合は、上記〔実施例3〕における手順(1)が終了した場合と同じであるので、重複する説明を省略する。
次に、本発明により貫通穴を加工する手順について説明する。
図7は、本発明により第1層目から裏面の第4まで貫通穴を形成する例である。貫通穴を加工する場合、加工終了時におけるレーザビームの先端は裏面の導体層を突き抜けるので、通常は、プリント基板とテーブルとの間にバックアッププレートを配置してテーブルが損傷することを予防する。なお、図示における裏面の導体層は導体層Fであっても導体層Tのいずれであってもよい。
貫通穴を形成する場合は、エネルギ分布がガウシアン形のビームにする方が、品質に優れる貫通穴を加工することができる。
例えば、図示のようにバックアッププレート10を使用して、100μmの貫通穴を形成する場合(同図a)、パルス周波数を1HKzとしておき、平均出力7〜9W、パルス巾30〜40μsの1パルスのビームにより導体層Fに穴を明け(同図b)、加工部平均出力で16〜20W、パルス巾80〜100μsの1パルスのビームにより第1層目直下の絶縁物から第3層目を貫通する穴を明け(同図c)、さらに、パルス巾80〜100μsの1パルスのビームにより第3層目直下の絶縁物から第4層目を貫通する穴を明け(同図d)、加工部平均出力で12〜14W、パルス巾50〜60μsの1パルスのビームにより第4層目の穴径を大きくすることにより(同図e)、各部の穴径のばらつきが少ない穴を加工できる。
上記の条件により加工したときの各部の径は、例えば以下の通りである。
導体層Fの入り口径D1は約75μm、絶縁物の直径D2はいずれも約90〜100μm、中間の導体層Tの穴径はいずれも80〜90μm、裏面の導体層Tの穴径は約50μmである。すなわち、穴入口のオーバーハング長は15μm以下、内層導体層の突出し10μm以下、穴出口のオーバーハング長を25μm以下に仕上がる。
また、バックアッププレートを使用せず、第4層の下面を浮かせた状態にする場合は、第4層目の穴径が小さくならないので、パルス周波数を1kHzとしておき、平均出力7〜9W、パルス巾30〜40μsの1パルスのビームにより導体層Fに穴を明け、加工部平均出力で20〜32W、パルス巾80〜160μsの1パルスのビームにより第1層目直下の絶縁物から第4層目を貫通する穴を明けることができる。
なお、バックアッププレート10を使用しない場合、導体層F直下の絶縁物から第4層目までを1度に加工できるのは、バックアッププレート10を使用しない場合、加工に伴って発生する分解物が表裏面の両方に噴出し、穴の内部に分解物が篭らないので、エネルギを大きくできるからである。
図8は、本発明のプリント基板製造工程を、貫通穴を形成する場合に適用した場合のめっき工程終了時の断面図である。
同図に示すように、貫通穴を形成する場合においてもオーバーハング除去工程により、内層の導体層のオーバーハングを除去できるので、品質に優れるめっき処理を行うことができる。
また、上記においては、パルス波形を整形することについて説明しなかったが、パルス波形を整形すると加工部に供給するエネルギ量のばらつきを小さくできるので、加工品質をさらに向上させることができる。
また、COレーザの場合について説明したが、レーザとしてUVレーザを用いる場合にも、本発明を適用することにより品質に優れる加工を行うことができる。
また、レーザ光を吸収するが導体層を溶解させるエッチング液には溶解しない被覆層であるCuOに代えて、同じ特性を備える他の材質、例えば有機材料、を用いるようにしてもよい。
本発明に係るプリント基板を模式的に示す断面図である。(実施例1) COレーザのパルス幅と形成される穴の直径のと関係を示す図であである。 本発明の本発明による止まり穴形成工程を模式的に示した図である。 本発明により第1層と第2層を接続する例である。(実施例2) 本発明により第1層〜第3層を接続する例である。(実施例3) 本発明により第1層目が存在しない場合の第2層と第3層を接続する例であ る。(実施例4) 本発明により第1層目から裏面まで貫通穴を形成する例である。(実施例5) 図7の場合のめっき結果を示す図である。
符号の説明
F 導体層(第1層)
S 導体層(内層)
T 導体層(内層)

Claims (9)

  1. 導体層と絶縁層とを交互に積層するプリント基板において、
    第1層目の導体層の表面に、レーザ光を吸収するが、導体層を溶解させるエッチング液には溶解しない被覆層を設けることを特徴とするプリント基板。
  2. 裏面側の導体層の表面に、前記被覆層を設けることを特徴とする請求項1に記載のプリント基板。
  3. 前記導体層の材質をCuを主成分とするものとし、前記被覆層の主たる材質をCuOとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリント基板。
  4. 前記被覆層の厚さを0.6μm以上とすることを特徴とする請求項3に記載のプリント基板。
  5. 内層に配置される内層導体層の材質をCuを主成分とするものとし、レーザにより貫通穴を加工される前記内層導体層の表面粗さを0.2μm以上とすることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のプリント基板。
  6. 請求項3または請求項4に記載のプリント基板における前記被覆層および絶縁層は溶解させず、主としてCu成分を溶解させる処理液により、レーザ加工によって生じた穴入口部のオーバーハング部を除去することを特徴とするプリント基板の製造方法。
  7. 前記処理液を、塩化第2鉄液FeCl、または過流酸アンモニウム液、または過流酸ナトリウム液のいずれかとすることを特徴とする請求項6に記載のプリント基板の製造方法。
  8. プリント基板の内層導体層に形成された位置決めマークをレーザ加工により露出させ、露出させた位置決めマークに基づいて加工を行うことを特徴とするプリント基板の加工方法。
  9. 表面から第n−1番目(ただし、n≧2)の導体層に形成された穴の径よりも小径のレーザにより第n番目の導体層を加工することを特徴とするプリント基板の加工方法。
JP2005119230A 2004-04-30 2005-04-18 プリント基板およびプリント基板の加工方法並びにプリント基板の製造方法 Pending JP2005340785A (ja)

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