JP2002059036A - 微粉体の散布装置 - Google Patents
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Abstract
サなどの微粉体を散布する場合に部分的に微粉体の密度
を変更することが可能な微粉体の散布装置を提供するこ
とである。 【解決手段】 ガラス基板と所定の間隔をおいて配置さ
れ、ガス体の気流と共に液晶用スペーサをその先端から
放出する散布ノズル管18を有する液晶用スペーサの散
布装置10において、ガラス基板上の各点における散布
ノズル管18の先端部の移動速度を制御する制御係数を
入力するタッチパネル96と、散布ノズル管18の先端
部の移動速度をタッチパネル96により入力された制御
係数に基づき制御するアクチュエータドライバ92を備
える。
Description
共に微粉体を放出し、微粉体を基板などの被散布体上に
散布する微粉体の散布装置に関するものである。
表示装置等に使用される液晶表示板を構成する液晶基板
の間、例えばガラス基板とガラス基板又はプラスチック
系基板との間に、均一な粒子径の微粉体である液晶用ス
ペーサ(スペーサビーズ)を単層で均一にかつ所定の量
だけ散布する液晶用スペーサ散布装置が代表的な例とし
て知られている。
板となるガラス基板とガラス基板との間、あるいはガラ
ス基板以外のプラスチック系(有機ガラス系など)の基
板の間、もしくはこのプラスチック系基板とガラス基板
との間(以下、ガラス基板を代表例として説明し、ガラ
ス基板と称する)に液晶を注入する隙間を形成するため
に、粒子径が数ミクロン〜数十ミクロンの均一な径の粒
子(各種プラスチック製の粒子やシリカ粒子からなるス
ペーサビーズ)をスペーサとして、1mm2当たり10〜
2000個程度を、液晶用スペーサ散布装置を用いて出
来るだけ均一に、単層となるように散布または塗布して
いる。
微細な液晶用スペーサの粒子を空気や窒素ガス等のガス
体の気流にのせて細いパイプ(輸送管)内を輸送し、揺
動する散布ノズル管から気流と共に液晶用スペーサの粒
子を放出することによってガラス基板上に散布するもの
が存在する。ここで液晶用スペーサの粒子は、数ミクロ
ン〜数十ミクロンの微細な粉体で浮遊しやすいものであ
り、また、液晶用スペーサの粒子は各種プラスチック製
の粒子やシリカ粒子であるため帯電しやすく、ガラス基
板上に一定の密度で再現性良く散布するのが困難である
ため、液晶用スペーサの粒子を帯電極性(静電気極性)
に応じて帯電させるとともに、ガラス基板および基台
(テーブル)を接地(アース)してガラス基板上に液晶
用スペーサの粒子を確実に一定の密度で散布することを
可能にしている。
第に大型化すると共に、1枚のガラス基板から多数個の
液晶表示板を製造することも多くなり、液晶用スペーサ
散布装置のチャンバ内に配置された基台上に大型のガラ
ス基板を固定することが必要になっている。ところで基
台上へのガラス基板の固定は、基台側からガラス基板を
真空引きすることにより行うのが一般的である。しかし
ながらガラス基板を引付ける強さによっては、その部分
の液晶用スペーサの密度が他の部分と異なりガラス基板
上に液晶用スペーサを均一に散布することができない場
合があった。また、ガラス基板の表面に電界差が生じた
場合にも液晶用スペーサを均一散布できない場合があっ
た。この発明の課題は、ガラス基板などの被散布体上に
液晶用スペーサなどの微粉体を散布する場合に部分的に
微粉体の密度を変更することが可能な微粉体の散布装置
を提供することである。
散布装置は、被散布体と所定の間隔をおいて配置されガ
ス体の気流と共に微粉体をその先端から放出する散布ノ
ズル管を有する微粉体の散布装置において、前記被散布
体上の所定領域における前記散布ノズル管の先端部の移
動速度を制御する制御係数を入力する制御係数入力手段
と、前記散布ノズル管の先端部の前記所定領域における
移動速度を前記制御係数入力手段により入力された制御
係数に基づき制御する移動速度制御手段を備えることを
特徴とする。
は、前記制御係数入力手段は前記被散布体上の各所定領
域毎に制御係数を入力し、前記移動速度制御手段は前記
微粉体の散布点が前記各所定領域の中の何れの領域に位
置するかによりその領域に対して入力された制御係数に
基づいて前記散布ノズル管の先端部の移動速度を制御す
ることを特徴とする。
置によれば、制御係数入力手段により被散布体上の各所
定領域毎に制御係数を入力する。例えば、テスト散布の
結果等に基づいて、散布密度が低かった所定領域に対し
ては散布ノズル管の先端部の移動速度を遅くするための
制御係数を入力すると共に、散布密度が高かった所定領
域に対しては散布ノズル管の先端部の移動速度を速くす
るための制御係数を入力する。そして、移動速度制御手
段により散布ノズル管の先端部の移動速度を制御係数入
力手段により入力された制御係数に基づき制御すること
により、散布ノズル管の先端部の移動速度を被散布体上
の所定領域において制御することができ被散布体の全体
に対する散布密度を均一にすることができる。
は、前記被散布体上の前記各所定領域が前記被散布体の
散布面を格子状に分割した領域であることを特徴とす
る。この請求項3記載の微粉体の散布装置によれば、被
散布体上の各所定領域が被散布体の散布面を格子状に分
割した領域であるため、各所定領域に対して行う制御係
数の入力をタッチパネル等を用いて容易に行うことがで
きる。
は、前記被散布体が液晶基板であり、前記微粉体が液晶
用スペーサであることを特徴とする。この請求項4記載
の微粉体の散布装置によれば、散布ノズル管の先端部の
移動速度を液晶基板上の所定領域において制御すること
ができ液晶基板の全体に対する液晶用スペーサの散布密
度を均一にすることができる。
の実施の形態にかかる微粉体の散布装置について説明す
る。図1は、微粉体の散布装置である液晶用スペーサ散
布装置10の断面図である。液晶用スペーサ散布装置1
0においては、密閉されたチャンバ12内の下部に配置
された基台14上に被散布体であるガラス基板(液晶ガ
ラス基板)16が載置され位置決め固定されている。こ
の基台14は、接地(アース)され、上部に載置された
ガラス基板16をアースし、帯電した微粉体である液晶
用スペーサ20をアースされたガラス基板16に確実に
付着させるようにされている。基台14の上方には、散
布ノズル管18を有する液晶用スペーサ20の散布機構
22が配置されている。この散布ノズル管18は、フレ
キシブルチューブ24から空気や窒素等のガス体の気流
とともに搬送されてくる液晶用スペーサ20を放出し
て、ガラス基板16上に散布するものであって、所定の
第1の方向及びこれと直交する第2の方向、例えばX軸
方向及びY軸方向のいずれの方向にも揺動することが可
能なものである。そして散布ノズル管18を所定の方向
に傾斜させてガス体の気流とともに液晶用スペーサ20
を放出することによって、ガラス基板16上の所定の位
置に液晶用スペーサ20が散布される。
ける液晶用スペーサ20の散布機構22の概略を示す斜
視図である。散布機構22は、取付台26上に2個の直
動アクチュエータ28,30がY軸方向に平行にかつ相
互に並行して設けられ、それぞれの直動アクチュエータ
28,30の内側には、自在継手(球面継手)からなる
第2のジョイント部32,34がそれぞれ設けられてい
る。そして、2個の直動アクチュエータ28,30に挟
まれた位置の奥側には、散布ノズル管18がX軸方向及
びY軸方向のいずれの方向にも揺動可能であって、任意
の方向に傾斜することが可能に設けられている。直動ア
クチュエータ28,30は、それぞれスライダ(移動
子)28a,30aと、Y軸方向に平行に設けられてい
るガイド28b,30bとを有し、スライダ28a,3
0aは、それぞれガイド28b,30bに沿ってY軸方
向に往復動する。なお、直動アクチュエータとしては、
ACサーボ駆動のリニアアクチュエータ、リニアステッ
ピングモータ等を用いることができる。散布ノズル管1
8の上端部には、第1のジョイント部35が設けられて
いる。この第1のジョイント部35は、X軸方向の両側
に突出して設けられた自在継手(ユニバーサルジョイン
ト)36,38を採用している。そして直動アクチュエ
ータ28,30の内側にそれぞれ設けられた第2のジョ
イント部32,34と、散布ノズル管18の上端部に設
けられた第1のジョイント部35の自在継手36,38
とが、それぞれ2本のロッド40,42によって連結さ
れている。
動機構の詳細を示す図2のA−A断面図、図4は、図3
のB−B矢視図、図5は、図3のC−C矢視図である。
図3において中央に設けられている散布ノズル管18は
中空の管からなっており、上端にフレキシブルチューブ
24(図3には図示せず)が接続され、ガス体の気流と
共に供給される液晶用スペーサ20(図3には図示せ
ず)を下端の開口部から放出するものである。散布ノズ
ル管18は、その長手方向の中央付近に設けられた支持
部(ユニバーサルジョイント部)50を介して取付台2
6に取り付けられ、図2に示すX軸方向およびY軸方向
のいずれの方向にも揺動可能となっている。散布ノズル
管18の支持部50は、図3及び図4に示すように、取
付台26に固定されたジョイントベース52の中央の穴
部に、Y軸と平行に設けられた2個の支持ピン54とこ
の支持ピン54が挿入されたボールベアリング56を介
して、Y軸を回転中心として回動自在に支持されたジョ
イントリング58が配置されている。更にこのジョイン
トリング58は、中央の穴部に位置する散布ノズル管1
8をX軸と平行に設けられた2個の支持ピン60とこの
支持ピン60が挿入されたボールベアリング62を介し
て、X軸を回転中心として回動自在に支持している。こ
れにより散布ノズル管18は、X軸方向及びY軸方向の
いずれの方向にも揺動することが可能であり、かつ、散
布ノズル管18の中心線の回りには回転不能となってい
る。
す直動アクチュエータ28,30の内側にそれぞれ設け
られた第2のジョイント部32,34に、ロッド40,
42によって散布ノズル管18を連結する第1のジョイ
ント部35の自在継手36,38が設けられている。こ
の自在継手(ユニバーサルジョイント)36,38は、
図3及び図5に示すように、散布ノズル管18の上端部
にX軸方向の両側に突出して設けられているもので、散
布ノズル管18の上端部にボールベアリング66を介し
て水平方向に回転自在に取り付けられた2個の回転リン
グ68と、この回転リング68にボールベアリング70
を介して取り付けられたジョイントアーム72からなっ
ている。なお、散布ノズル管18の傾斜角度をあまり大
きくする必要がない場合には、第1のジョイント35の
自在継手36及び38としてユニバーサルジョイントの
代わりに、球面軸受を用いた球面継手を採用してもよ
い。そして、ジョイントアーム72にロッド40(4
2)が固定され、このロッド40(42)によって直動
アクチュエータ28(30)の第2のジョイント部32
(34)に連結され、直動アクチュエータ28(30)
の移動が散布ノズル管18に伝達される。なお、直動ア
クチュエータ28及び30の第2のジョイント32及び
34の自在継手も、この自在継手36(38)と同様の
ものを用いてもよいし、あるいは、球面継手等の任意の
自在継手を用いてもよい。
4を介して取付台26に固定されている。この取付けリ
ング74は、散布ノズル管18の位置を調整するための
調整機構76を有している。散布ノズル管18の下端
は、チャンバー12を密閉するとともに散布ノズル管1
8を揺動可能にするゴムカバー78に嵌挿されており、
ゴムカバー78の外周部は、固定リング80によって取
付台26に固定されている。散布機構22が駆動される
ときに、散布ノズル管18の支持部50等から僅かでは
あるがゴミや塵の類が発生する可能性がある。このた
め、ゴムカバー78は、液晶用スペーサ以外のゴミや塵
等がチャンバー12内へ侵入しないようにするために取
り付けられている。以上のように構成されている液晶用
スペーサ20の散布機構22においては、直動アクチュ
エータ28(30)の移動、詳細にはそのスライダ28
a(30a)のガイド28b(30b)に沿った移動に
よって、散布ノズル管18が次のように揺動する。
の(スライダ28a(30a)の)移動による散布ノズ
ル管18の揺動を説明する図であって、図6(a)は、
散布ノズル管18が移動範囲の中央(垂直位置)にある
状態を示す図、図6(b)は、Y軸方向に最大移動範囲
まで揺動した際の直動アクチュエータ28,30の位
置、詳細にはそのスライダ28a,30aの位置を示す
図、図6(c)は、X軸方向に最大移動範囲まで揺動し
た際の直動アクチュエータ28,30の(スライダ28
a,30aの)位置を示す図、図6(d)は、散布ノズ
ル管18が移動範囲の角部にある状態を示す図である。
を比較すれば明らかなように、散布ノズル管18がY軸
方向に揺動する際には、2個の直動アクチュエータ2
8,30が同時に同じ方向に移動し、散布ノズル管18
がX軸方向に揺動する際には、直動アクチュエータ2
8,30が同時に逆の方向に移動することによって達成
される。その他の角度に散布ノズル管18を揺動すると
きには、この2個の直動アクチュエータ28,30の移
動方向および移動速度を合成することによって、散布ノ
ズル管18をX軸方向及びY軸方向に任意の速度で移動
可能であり、ガラス基板16上の任意の位置に液晶用ス
ペーサ20を散布することができる。
む微粉体散布システム90のシステム構成図である。微
粉体散布システム90は、液晶用スペーサ散布装置10
と、液晶用スペーサ散布装置10の散布機構22の直動
アクチュエータ28及び30に電気的に接続され、これ
らを制御するアクチュエータドライバ92と、アクチュ
エータドライバ92に電気的に接続されるシーケンサ9
4と、シーケンサ94に電気的に接続され液晶用スペー
サ散布装置10の動作、特に散布ノズル管18の揺動に
必要な指示や動作定数などの入力を行うタッチパネル9
6とを有する。次に、ガラス基板16上への液晶用スペ
ーサ20の散布について説明する。ガラス基板16上に
液晶用スペーサ20を散布する場合には、まず、テスト
用のガラス基板16上へ液晶用スペーサ20のテスト散
布を行う。この場合には、タッチパネル96を用いて散
布ノズル管18を移動させるための軌跡及びガラス基板
16のサイズ(横×縦:例えば720cm×600cm)及
び液晶用スペーサ20の散布条件の入力を行う。
ペーサ20の散布条件を説明するための図である。この
図に示されるように、テスト散布を行う場合の散布条件
は、ガラス基板16の散布面を12×10個(横×縦)
の格子状の領域に分割し、各領域毎に制御係数Cの入力
を行う。なお、制御係数「5」の場合は散布条件の補正
なし、制御係数「6」〜「9」の場合は、数字が大きく
なるに従い散布密度を高くする方向(散布ノズルの先端
をゆっくり移動させる方向)の補正を行うことを示し、
制御係数「1」〜「4」の場合は、数字が小さくなるに
従い散布密度を低くする方向(散布ノズルの先端を速く
移動させる方向)の補正を行うことを示す。ここでテス
ト散布の場合には、散布密度の補正を行わないことか
ら、12×10個(横×縦)の格子状の領域の全てにつ
いて「5」の制御係数が入力されている。
ための軌跡、ガラス基板16のサイズ及び液晶用スペー
サ20の散布条件は、シーケンサ94を介してアクチュ
エータドライバ92に入力され、アクチュエータドライ
バ92により散布ノズル管18の先端の延長線がガラス
基板16上のX−Y座標系に描く軌跡が決定される。な
お、X−Y座標系は、ガラス基板16上の位置を表す座
標系であり散布ノズル管18を鉛直方向に向けたとき
に、ガラス基板16と交わる点が原点とされる。また、
散布ノズル管18の先端の延長線がガラス基板16上の
X−Y座標系に描く軌跡は、複数の制御点の連続((x
1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,
y4),………(xn,yn))として決定される。
ス基板16上のX−Y座標系に描く軌跡から、散布ノズ
ル管18のXY方向の傾斜角を演算し、X−Y座標系の
各制御点を、この制御点に対応した直動アクチュエータ
28及び30のスライダ28a及び30aのL1−L2
座標系の位置((L11,L21),(L12,L22),
(L13,L23),(L14,L24),………(L
1n,L2n))に変換する。なお、L1−L2座標系
は、直動アクチュエータ28及び30のスライダ28a
及び30aのスライド位置を表す座標系である。
晶用スペーサ散布装置10を動作させ、直動アクチュエ
ータ28及び30のスライダ28a及び30aの位置を
順次、(L11,L21),(L12,L22),(L
13,L23),(L14,L24),………(L1n,L
2n)に移動させながら、決定された軌跡に沿った散布
位置が仮速度Vで移動するように散布ノズル管18の傾
斜角を変更させてテスト用のガラス基板16に液晶用ス
ペーサ20のテスト散布を行う。
ラス基板16上の液晶用スペーサ20の密度をスペーサ
カウンタ(図示せず)を用いて測定する。ここで図9
は、720cm×600cmのガラス基板16の全面におけ
るテスト散布による散布密度(個/mm2)の測定結果
を、ガラス基板16の散布面を12×10個(横×縦)
の格子状の領域に分割し各領域毎に示すものであり(散
布密度は、格子状の各領域の中心部で測定)、図10
は、図9に示す散布密度の測定結果に基づいてガラス基
板16の全面における散布密度(個/mm2)の分布を表
すグラフである。
ペーサ20の散布条件の入力を行う。この液晶用スペー
サ20散布条件の入力は、図10に示すガラス基板16
の全面における散布密度の分布を表すグラフを参照して
行う。この図10の散布密度の分布を表すグラフによれ
ば、ガラス基板16の左右の部分の散布密度が低く、ガ
ラス基板16の上下の部分の散布密度が高いと判断する
ことができるため、図11に示すような散布条件の入力
が行われる。即ち、ガラス基板16の左右の部分の散布
密度が低くいことから、この部分の散布密度を高くする
ように制御係数「8」(密度を大きくする方向(散布ノ
ズルの先端をゆっくり移動させる方向)の補正を行うこ
とを示す)が入力され、ガラス基板16の上下の部分の
散布密度が高いことから、この部分の散布密度を低くす
るように制御係数「4」(密度を小さくする方向(散布
ノズルの先端を速く移動させる方向)の補正を行うこと
を示す)が入力される。
−Y座標系における各制御点間の散布ノズル管18の延
長線とガラス基板16とが交わる点、即ち散布点の移動
速度を算出する。ここで制御点(x1,y1)と(x2,
y2)との間における散布点の移動速度は、制御点
(x1,y1)がガラス基板16の散布面の12×10個
の格子状の領域の中でどの領域に位置しているかに基づ
いて定められる。即ち制御点(x1,y1)が位置してい
る領域に対応して入力されている制御係数をテスト散布
の時の散布点の移動速度(仮速度V)に乗算して、制御
点(x1,y1)と(x 2,y2)との間における散布点の
移動速度を求める。この場合に制御点(x1,y1)が位
置している領域に対応して入力されている制御係数がC
1(「1」〜「9」の中の何れかの値)であるとすれ
ば、移動速度として(C1×V)が求められる。
y3)との間における散布点の移動速度は、制御点
(x2,y2)がガラス基板16の散布面の12×10個
の格子状の領域の中でどの領域に位置しているかに基づ
いて定められ、制御点(x2,y2)が位置している領域
に対応して入力されている制御係数がC2(「1」〜
「9」の中の何れかの値)であるとすれば(x2,y2)
と(x3,y3)との間における散布点の移動速度(C2
×V)が求められる。更に、同様にして(x3,y3)と
(x4,y4)との間における散布点の移動速度(C3×
V)、(xn-1,yn-1)と(xn,yn)との間における
散布点の移動速度(Cn-1×V)を求める。
−Y座標系における各制御点間の距離及び散布点の移動
速度に基づいて、直動アクチュエータ28及び30のス
ライダ28a及び30aの移動速度を求める。即ち制御
点(x1,y1)と(x2,y2)との間の距離、制御点
(x1,y1)と(x2,y2)との間の散布点の移動速度
(C1×V)に基づいて、(L11,L21)と(L12,
L22)との間における直動アクチュエータ28及び3
0のスライダ28a及び30aの移動速度を求める。同
様にして、(L12,L22)と(L13,L23)との
間、(L13,L23)と(L14,L24)との間、(L
1n-1,L2n-1)と(L1n,L2n)との間のそれぞれ
について、直動アクチュエータ28及び30のスライダ
28a及び30aの移動速度を求める。
4上に、実際に微粉体の散布を行うガラス基板16を載
置し位置決め固定する。この場合の固定位置は、液晶用
スペーサ20のテスト散布を行ったテスト用のガラス基
板の位置と同一の位置とする。
晶用スペーサ散布装置10を動作させ、直動アクチュエ
ータ28及び30のスライダ28a及び30aの位置を
求められた速度で、順次、(L11,L21),(L
12,L22),(L13,L23),(L14,L24),
………(L1n,L2n)に移動させながらガラス基板1
6上に液晶用スペーサ20の散布を行う。これにより制
御点(x1,y1)と(x2,y2)との間においては移動
速度(C1×V)で散布点を移動させ、制御点(x 2,y
2)と(x3,y3)との間においては移動速度(C2×
V)で散布点を移動させ、制御点(x3,y3)と
(x4,y4)との間においては移動速度(C3×V)で
散布点を移動させ、(xn-1,yn-1)と(xn,yn)と
の間においては、移動速度(Cn-1×V)で散布点を移
動させながらガラス基板16上に液晶用スペーサ20の
散布を行うことができる。
ガラス基板16に液晶用スペーサ20の散布を行なった
場合のガラス基板16の全面における散布密度(個/mm
2)の測定結果を12×10個(横×縦)の格子状の各
領域毎に示すものであり(散布密度は、格子状の各領域
の中心部で測定)、図13は、図12に示す散布密度の
測定結果に基づいてガラス基板16の全面における散布
密度(個/mm2)の分布を表すグラフである。この図1
3の散布密度の測定結果に示されるように、散布ノズル
18の先端部の移動速度を局所的に制御するためガラス
基板16の全面にわたって均一に液晶用スペーサ20の
散布を行うことができる。なお、このガラス基板16へ
の液晶用スペーサ20の散布が終了した場合には、次の
ガラス基板16に液晶用スペーサ20の散布を同様にし
て行う。
ば、ガラス基板16上の各所定領域毎に制御係数を入力
するため、例えば、テスト散布の結果等に基づいて、散
布密度が低かった所定領域に対しては散布ノズル管18
の先端部の移動速度を遅くするための制御係数を入力す
ると共に、散布密度が高かった所定領域に対しては散布
ノズル管18の先端部の移動速度を速くするための制御
係数を入力することにより、散布ノズル管18の先端部
の移動速度をガラス基板16の全体に対する散布密度を
均一にすることができる。
14に位置決めして水平に固定された液晶ガラス基板1
6にその上方に配設された散布ノズル管18を揺動させ
て液晶用スペーサ20を下方に落下させて均一に散布す
る液晶用スペーサ散布装置10について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、散布する微粉体は、均一
に散布する必要があるものであれば何でもよく、例え
ば、液晶用スペーサの他、粉体塗料、トナー等を挙げる
ことができる。また、微粉体が散布される被散布体も、
均一散布が必要とされるものであれば何でもよく、液晶
ガラス基板の他、粉体塗料を塗布する塗装面などを挙げ
ることができる。また、これらの被散布体も基台14に
水平に配置されたものに限定されず、基台がなくてもよ
いし、垂直に立設された基板や塗装面や、傾斜して配置
された基板や塗装面等であってもよい。また、散布方向
も、水平または傾斜配置された披散布体への鉛直下方や
斜め方向であってもよいし、垂直に立設されたまたは傾
斜配置された被散布体への水平方向や斜め方向であって
もよい。
アクチュエータ28及び30のスライダ28a及び30
aの位置を制御することによりX軸方向及びY軸方向に
散布ノズル管18を揺動させているが、モータに連結さ
れたクランク又は偏心カムによって散布ノズル管18を
X軸方向及びY軸方向に揺動させる液晶用スペーサ散布
装置にこの発明を適用することも可能である。また、上
述の実施の形態においては、ガラス基板16の散布面を
12×10個の格子状の領域に分割し、各領域に対応さ
せて散布のノズル18の先端部の速度を制御するための
制御係数の入力を行っているが、ガラス基板16の散布
面を分割する領域の数は適宜変更可能である。
より被散布体上の各所定領域毎に制御係数を入力するた
め、被散布体上に微粉体を散布する場合に部分的に微粉
体の密度を変更することができる。また、被散布体上の
各所定領域が被散布体の散布面を格子状に分割した領域
であるため、各所定領域に対して行う制御係数の入力を
タッチパネル等を用いて容易に行うことができる。
散布装置の断面図である。
散布装置に用いられる微粉体の散布機構の概略斜視図で
ある。
構に用いられる散布ノズル管を揺動させる揺動機構の詳
細を示すA−A線切断断面図である。
3)のB−B線矢視図である。
3)のC−C線矢視図である。
散布装置おける直動アクチュエータの移動による散布ノ
ズル管の揺動を説明する図である。
散布装置を含む微粉体散布システムのシステム構成図で
ある。
散布装置によりテスト散布を行う場合の散布条件を説明
するための図である。
散布装置によりテスト散布を行った場合の散布密度の測
定結果を格子状の各領域毎に示すものである。
サ散布装置によりテスト散布を行ったガラス基板の全面
における散布密度の分布を表すグラフである。
サ散布装置により散布を行う場合の散布条件を説明する
ための図である。
サ散布装置により散布を行った場合の散布密度の測定結
果を格子状の各領域毎に示すものである。
サ散布装置により散布を行ったガラス基板の全面におけ
る散布密度の分布を表すグラフである。
…基台、16…ガラス基板、18…散布ノズル管、20
…液晶用スペーサ、22…散布機構、24…フレキシブ
ルチューブ、26…取付台、28,30…直動アクチュ
エータ、32,34…第2のジョイント部、35…第1
のジョイント部、36,38…自在継手、40,42…
ロッド、50…支持部、90…微粉体散布システム、9
2…アクチュエータドライバ、94…シーケンサ、96
…タッチパネル。
Claims (4)
- 【請求項1】 被散布体と所定の間隔をおいて配置さ
れ、ガス体の気流と共に微粉体をその先端から放出する
散布ノズル管を有する微粉体の散布装置において、 前記被散布体上の所定領域における前記散布ノズル管の
先端部の移動速度を制御する制御係数を入力する制御係
数入力手段と、 前記散布ノズル管の先端部の前記所定領域における移動
速度を前記制御係数入力手段により入力された制御係数
に基づき制御する移動速度制御手段とを備えることを特
徴とする微粉体の散布装置。 - 【請求項2】 前記制御係数入力手段は、前記被散布体
上の各所定領域毎に制御係数を入力し、前記移動速度制
御手段は、前記微粉体の散布点が前記各所定領域の中の
何れの領域に位置するかにより、その領域に対して入力
された制御係数に基づいて前記散布ノズル管の先端部の
移動速度を制御することを特徴とする請求項1記載の微
粉体の散布装置。 - 【請求項3】 前記被散布体上の前記各所定領域は、前
記被散布体の散布面を格子状に分割した領域であること
を特徴とする請求項1又は2記載の微粉体の散布装置。 - 【請求項4】 前記被散布体が液晶基板であり、前記微
粉体が液晶用スペーサであることを特徴とする請求項1
〜3の何れか一項に記載の微粉体の散布装置。
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