JP2002056773A - プラズマディスプレイパネル用膜形成方法及びプラズマディスプレイパネル用膜形成装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用膜形成方法及びプラズマディスプレイパネル用膜形成装置

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JP2002056773A
JP2002056773A JP2000240151A JP2000240151A JP2002056773A JP 2002056773 A JP2002056773 A JP 2002056773A JP 2000240151 A JP2000240151 A JP 2000240151A JP 2000240151 A JP2000240151 A JP 2000240151A JP 2002056773 A JP2002056773 A JP 2002056773A
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Japan
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film
metal oxide
forming
display panel
plasma display
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JP2000240151A
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English (en)
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Hideaki Yasui
秀明 安井
Kazuhiko Sugimoto
和彦 杉本
Kazuyuki Hasegawa
和之 長谷川
Hiroyoshi Tanaka
博由 田中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MgO保護膜をはじめとして、PDP用の基
板上に金属酸化物膜を形成する際に、結晶性及び緻密性
が優れた金属酸化物膜を形成することを可能とし、PD
Pの発光効率の向上、駆動電圧の低減並びにPDPの長
寿命化を図る。 【解決手段】 第1蒸着室20で、基板200上にMg
Oを蒸着して第1薄膜210aを形成する。アニール処
理室30では、レーザ照射装置33を駆動し、レーザビ
ーム33aを第1薄膜210a上に照射することによっ
て、第1薄膜210aにアニール処理を施す。次に、第
2蒸着室40で、MgOを第1薄膜210a上に蒸着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルに関し、特にプラズマディスプレイパネルを
製造する際に、基板表面の電極層を覆う誘電体膜の上に
MgOからなる保護膜を形成する方法をはじめとして、
プラズマディスプレイパネル用の金属酸化物膜を形成す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(以下、P
DPと記載する。)は、通常、基板表面に電極層を形成
し、これを覆って誘電体層を形成し、更にその上にMg
Oからなる保護膜を形成する工程を経て製造される。こ
の保護膜を形成する方法としては、従来からMgOペー
ストを塗布し焼成する方法、電子ビームやイオンを用い
た蒸着法やスパッタ法が用いられているが、中でも、成
膜速度が高く比較的良好なMgO膜を形成できる電子ビ
ーム蒸着法が広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】PDPにおいては、M
gO保護膜の性能は、PDPの性能に大きな影響を及ぼ
す。特にMgO保護膜の電子放出性能が良好であれば、
PDPの発光輝度を高めたり駆動電圧を低減させられる
ので長寿命化にも有効である。従って、MgO保護膜の
性能を向上させて、PDPの発光輝度を高めたり駆動電
圧を低減させることのできる技術が望まれている。
【0004】ここで、MgO保護膜の性能を向上させる
には、その結晶性を高めることが有効である。そして、
蒸着法でMgO膜を形成する場合、アニール処理を施せ
ばその結晶性を向上させることが可能とも考えられる
が、アニール処理を施すために基板を加熱してその温度
を高くすると基板上に形成された電極層や誘電体層が熱
劣化するため、200〜300℃程度までしか加熱する
ことができない。従って、このような加熱処理を施すこ
とによっては、MgO膜の結晶性を向上する効果はあま
り期待できない。
【0005】本発明は、これらに鑑みて創案されたもの
であり、MgO保護膜をはじめとして、PDP用の基板
上に金属酸化物膜を形成する際に、結晶性及び緻密性が
優れたものを形成することを可能とし、PDPの発光効
率の向上、駆動電圧の低減並びにPDPの長寿命化を図
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、PDP用のMgO膜をはじめとする金属酸
化物膜を形成する際に、金属酸化物を堆積する期間内に
おいて、堆積した金属酸化物に対して、レーザ及び電子
ビームから選ばれる少なくとも1つを用いてアニール処
理を施すこととした。
【0007】レーザや電子ビームは対象を集中的に加熱
することができるので、このビームを用いて特定の対象
物にアニール処理を施せば、他の部分に熱的な損傷を与
えることがない。即ち、上記のように金属酸化物の層を
形成する工程の中でビームアニール処理を施すことによ
って、電極層や誘電体層を熱劣化させることなく金属酸
化物の結晶性を十分に向上させることができる。
【0008】また、金属酸化物を堆積する期間内におい
てアニール処理を行っているため、金属酸化物膜を形成
し終わった後でアニール処理を行う場合よりも高い結晶
化向上効果を得ることができる。このように金属酸化物
膜の結晶性を向上させることにより、金属酸化物膜を緻
密で高品質なものとすることができる。
【0009】従って、PDPのMgO保護膜を形成する
のに本発明を適用すれば、PDPの駆動電圧低減並びに
長寿命化に寄与できる。アニール処理を施す形態として
は、先ず、金属酸化物を途中まで堆積させて、これにア
ニール処理を施した後、その上から更に金属酸化物を堆
積させる形態をとることもできるが、金属酸化物を堆積
させる期間内において、金属酸化物の堆積と並行してア
ニール処理を施す形態をとることもでき、より高い結晶
化向上効果が期待できる。特に、アニール処理を施しな
がら金属酸化物を途中まで堆積させた後、その上に更に
金属酸化物を堆積させれば、高い結晶化向上効果が期待
できる。
【0010】ここで、アニール処理を施す期間を含めて
金属酸化物を堆積させる期間全体にわたって、プラズマ
ディスプレイパネル用基板を大気から遮断された状態に
保つことが、大気中の水蒸気によってMgOの結晶性が
損なわれるのを防止することができる点で好ましい。な
お、ここでいう「アニール処理を施す期間を含めて金属
酸化物を堆積させる期間全体」には、金属酸化物の堆積
とアニール処理とを別の箇所で行う場合は、この両者間
で基板を移動する期間なども含まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】本実施形態における保護膜形成装
置は、電極膜201及び誘電体膜202が形成された基
板200上に、電子ビーム蒸着法でMgOを堆積させる
ことによってMgO膜を形成するものであって、MgO
を蒸着させてMgO保護膜を形成する工程の中で、堆積
した金属酸化物の結晶性を向上させるために、レーザビ
ーム或は電子ビームを用いてアニール処理を施すように
なっている。
【0012】〔実施の形態1〕図1は、本実施の形態に
係る保護膜形成装置の構成を示す概略断面図である。ま
た、図2は、基板200上にMgOからなる保護膜21
0が形成されている様子を示す断面図である。この基板
200は、PDPの前面ガラス基板であって、保護膜2
10が形成された後、隔壁などが配された背面ガラス基
板と貼りあわせられる工程を通してPDPが作製され
る。
【0013】この保護膜形成装置は、基板200を投入
し予備排気及び予備加熱を行う基板投入室10、基板2
00上にMgOを蒸着させてMgOの第1薄膜210a
を形成する第1蒸着室20、蒸着したMgOの第1薄膜
210aをアニール処理するアニール処理室30、第1
薄膜210a上に更にMgOを蒸着させて第2薄膜を形
成する第2蒸着室40、基板200を冷却した後取り出
す基板取出室50から構成されている。
【0014】これらの室10,20,30,40,50
の各々は、内部を真空雰囲気にできるよう密閉構造とな
っており、室ごとに独立して真空排気系71,72,7
3,74,75が取り付けられている。これらの室10
〜50を貫くように搬送ローラ67が列設され、基板投
入室10及び基板取出室50と外気との間は開閉可能な
仕切壁61,66で、各室10〜50どうしの間は開閉
可能な仕切壁62〜65で仕切られており、搬送ローラ
67の駆動と仕切壁61〜66の開閉によって、基板2
00はこれらの室10〜50を順に通過できるようにな
っている。なお、基板200は、搬送トレイ(不図示)
上に載置した状態で搬送ローラ67上を搬送するのが一
般的であるが、搬送トレイを用いずに搬送するようにし
てもよい。
【0015】各室10〜40には、基板200を加熱す
るための加熱ランプ11,21,31,41が設置され
ている。また、各室20〜40には、蒸着されるMgO
がMgに解離するのを防止するため、雰囲気を酸素を雰
囲気にする酸素ガス導入系22〜42が設置されてい
る。第1蒸着室20には、蒸着源23であるMgO粒を
入れたハ−ス24及び水冷ルツボ25、電子銃26、磁
場27を印加する偏向マグネット(不図示)などが設け
られており、電子銃26から照射される電子ビーム26
aは、磁場27によって偏向して蒸着源23に当てら
れ、MgOの蒸気流23aを発生させる。そして、発生
した蒸気流23aは、基板200の表面に堆積してMg
Oの第1薄膜210aを形成する。
【0016】なお、この蒸気流23aは、必要時以外は
シャッタ28で遮断できるようになっている。アニール
処理室30の室外には、レーザ照射装置33が設置され
ており、アニール処理室30の壁面の一定の範囲には、
レーザ光が透過できる透明材料が用いられてレーザ導入
ポ−ト34が形成されている。
【0017】そして、レーザ照射装置33から出射され
るレーザビーム33aは、レーザ導入ポ−ト34から室
内に導入され、基板200上の第1薄膜210aの表面
上に照射されるようになっている。レーザ照射装置33
としては、アルゴンレーザ照射装置或はエキシマレーザ
照射装置を用いる。
【0018】第2蒸着室40は、第1蒸着室20と同様
の構成であって、蒸着源43であるMgO粒を入れたハ
−ス44及び水冷ルツボ45、電子ビーム46aを照射
する電子銃46、磁場47を印加する偏向マグネット、
シャッタ48などが設けられており、MgOの蒸気流4
3aが基板200の第1薄膜210a上に堆積してMg
Oの第2薄膜210bを形成する。
【0019】この保護膜形成装置によって基板200に
MgO保護膜が形成されるときの動作及び効果について
説明する。先ず、表面に電極膜201及び誘電体膜20
2が形成された基板200を、基板投入室10に投入
し、真空排気系71により予備排気しながら加熱ランプ
11により加熱する。
【0020】基板投入室10内が所定の真空度に達した
ら、加熱された基板200を第1蒸着室20に送る。第
1蒸着室20では、加熱ランプ21により基板200を
加熱してこれを一定温度に保つ。この温度は、電極膜2
01や誘電体膜202が熱劣化することがないように、
200〜300℃程度以下で設定される。
【0021】そして、シャッタ28を閉じた状態で電子
銃26から電子ビーム26aを蒸着源23に照射して予
備加熱することにより所定のガス出しをした後、酸素ガ
ス導入系22から酸素を導入する。その状態でシャッタ
28を開けると、MgOが基板200の誘電体膜202
上に蒸着して第1薄膜210aが形成される。第1薄膜
210aの膜厚が所定の値(例えば600Å)に達した
ら、シャッタ28を閉じて、基板200をアニール処理
室30へ送る。
【0022】アニール処理室30では、加熱ランプ21
により基板200を一定温度に保った状態で、レーザ照
射装置33を駆動し、レーザビーム33aを第1薄膜2
10a上に照射することによって、第1薄膜210aに
アニール処理を施す。このアニール処理によって、第1
薄膜210aにおけるMgOの再結晶が促進されるた
め、MgOの結晶性を向上させる事ができる。
【0023】また、レーザビームによるアニール処理に
よれば、レーザビームを照射した箇所を集中的に加熱す
ることができるので、電極膜201や誘電体膜202は
あまり加熱することなく、第1薄膜210aだけを加熱
してこれにアニール処理を施すことができる。即ち、電
極膜201や誘電体膜202を熱によって損傷させるこ
となく、第1薄膜210aをアニール処理することが可
能である。
【0024】なお、レーザビームによるアニール処理の
技術は、半導体材料のアニール処理、例えば液晶表示装
置を製造するときにトランジスタ(TFT)を形成する
際に、非結晶Si膜を局所的にレーザアニール処理して
ポリシリコン化する技術として知られている。次に、基
板200は第2蒸着室40に送られ、第1蒸着室20で
行ったのと同様にして、加熱ランプ41で一定温度に保
持しながら、MgOを第1薄膜210a上に蒸着するこ
とにより、図2に示すように第1薄膜210a上にMg
Oの第2薄膜210bを形成する。
【0025】このとき下地として存在する第1薄膜21
0aは、上記のアニール処理によって結晶性が優れたも
のとなっているため、その上に形成される第2薄膜21
0bの結晶性も優れたものとなる。これは、結晶性の優
れたMgO薄膜上にMgOを堆積させる際に、MgOが
エピタキシャル成長しながら堆積されていくためと推測
される。
【0026】第1薄膜210a及び第2薄膜210bの
総膜厚が所定の値(例えば9000Å)に達したら、シ
ャッタ48を閉じて成膜を終了し、基板200を基板取
出室50へ送る。基板取出室50では、基板200を所
定の温度以下に冷却した後、取り出す。以上のように形
成される保護膜210は、アニール処理を施すことなく
MgOを蒸着して形成した比較例の保護膜と比べて、結
晶性が優れたものとなる。
【0027】なお、このように保護膜210の結晶性が
比較例保護膜の結晶性と比べて優たものとなることは、
X線回折で膜を分析するときに、(1,1,1)面或は
(1,1,0)面を示すピークがより大きくなるという
実験で確認している。また、MgO膜を形成する工程の
途中で膜が大気に触れると、大気中の水分によってMg
Oの結晶性が損なわれやすいが、本実施形態によれば、
保護膜210を形成する工程全体を通して、蒸着したM
gOが大気から遮断されているので、大気中の水蒸気に
よってMgOの結晶性が損なわれるのを防止することが
できる。
【0028】アニール処理室30においてレーザアニー
ル処理を施す領域については、第1薄膜210aの画像
を表示する領域全体に対してレーザビーム33aを照射
してアニール処理をしてもよいが、部分領域だけにレー
ザビーム33aを照射してレーザアニール処理を施して
もよい。例えば、保護膜の中でも、PDPとして組み立
てられたときに放電空間に臨まない領域(隔壁と対面す
る領域)の結晶性は、PDPの性能にあまり影響しない
ので、放電空間に臨む領域にだけレーザビーム33aを
照射してレーザアニール処理を施してもよい。
【0029】〔アニール処理を電子ビーム照射で行う場
合〕上記図1に示した保護膜形成装置では、アニール処
理室30において、レーザビームを照射することによっ
てアニール処理を行う例を説明したが、電子ビームを照
射することによってアニール処理を行うこともできる。
図3は、電子ビームを用いて第1薄膜210aにアニー
ル処理を行う保護膜形成装置を示す図であって、図1の
装置と同様の構成であるが、アニール処理室30には、
レーザ照射装置33の代りに、電子ビーム照射装置35
が設けられている。
【0030】この保護膜形成装置では、第1蒸着室20
で形成された第1薄膜210aの表面に、アニール処理
室30で電子ビーム35aが照射されることによってア
ニール処理が施される。そして、第2蒸着室40では、
第1薄膜210aの上に第2薄膜210bが形成され
る。このように電子ビームを照射することによっても、
レーザビームを照射する場合と同様、電極膜201や誘
電体膜202を熱によって損傷させることなく、第1薄
膜210aにアニール処理を施し、その結晶性を向上さ
せて、結晶性の優れた保護膜210を形成することがで
きる。
【0031】〔実施の形態2〕図4は、本実施の形態に
係る保護膜形成装置の構成を示す概略断面図である。こ
の保護膜形成装置は、実施の形態1の保護膜形成装置と
同様の構成であるが、アニール処理室30は設けられて
おらず、その代りに、第1蒸着室20の壁面にレーザ導
入ポ−ト29が形成されており、レーザ照射装置33か
ら出射されるレーザビーム33aは、レーザ導入ポ−ト
29から第1蒸着室20内に導入され、基板200上の
表面上に照射されるようになっている。
【0032】この保護膜形成装置においては、基板投入
室10において、基板200に第1薄膜210aを形成
しながら、その表面上にレーザ照射装置33から33a
を照射する。この場合、レーザアニール処理を施しなが
ら第1薄膜210aを成膜することになるので、実施の
形態1のように第1薄膜210aを成膜した後にレーザ
アニール処理を施す場合と比べて、更に高い結晶化向上
効果が期待できる。
【0033】続いて、基板200は基板投入室10から
第2蒸着室40に送られ、第2蒸着室40で第1薄膜2
10a上にMgOを蒸着することにより第2薄膜210
bを形成する。このとき、下地として存在する第1薄膜
210aは結晶性が優れたものとなっているため、その
上に形成される第2薄膜210bの結晶性も優れたもの
となる。
【0034】〔アニール処理を電子ビーム照射で行う場
合〕上記図4に示した保護膜形成装置では、第1蒸着室
20において、レーザビームを照射することによってア
ニール処理を行う例を説明したが、電子ビームを照射す
ることによってアニール処理を行うこともできる。図5
は、第1薄膜210aを形成しながら電子ビームを用い
てアニール処理を行う保護膜形成装置を示す図であっ
て、図4の装置と同様の構成であるが、第1蒸着室20
には、レーザ照射装置33の代りに、電子ビーム照射装
置35が設けられている。
【0035】この保護膜形成装置では、第1蒸着室20
で第1薄膜210aを形成しながらこれに電子ビーム3
5aが照射されることによってアニール処理が施され
る。そして、第2蒸着室40では、第1薄膜210aの
上に第2薄膜210bが形成される。このように電子ビ
ームを照射することによっても、レーザビームを照射す
る場合と同様、電極膜201や誘電体膜202を熱によ
って損傷させることなく、第1薄膜210aにアニール
処理を施すことができ、それによって結晶性の優れた保
護膜210を形成することができる。
【0036】〔実施の形態についての変形例など〕上記
実施の形態2においては、第1薄膜210aを形成する
ときだけ、アニール処理を施しながらMgOを堆積する
例を示したが、保護膜210を形成する工程全体にわた
って、アニール処理を施しながらMgOを堆積してもよ
く、更に高い結晶化効果も期待できる。
【0037】なお、第2薄膜210bを形成するときだ
け、アニール処理を施しながらMgOを堆積するように
しても、ある程度の結晶化向上効果は期待できるが、実
施の形態2のように第1薄膜210aを形成するときに
アニール処理を施しながらMgOを堆積する方が保護膜
210の結晶化向上効果は大きいと考えられる。上記実
施の形態1,2では、基板200を静止した状態でMg
Oを蒸着する例について説明したが、基板200を搬送
しながらMgOを蒸着してもよい。また、タクト調整等
のために各室間にバッファ−室を設けてもよい。
【0038】上記実施の形態1,2では、誘電体膜の上
に保護膜としてのMgO膜を形成する例について説明し
たが、電極膜上に誘電体膜としてのMgO膜を直接形成
する場合においても同様に実施することができ、同様の
効果を奏する。上記実施の形態1,2では、MgO膜を
形成する場合を例にとって説明したが、本発明は、この
外にも、例えばSiO2からなる誘電体膜を形成する場
合をはじめとして一般的に金属酸化物膜を形成する場合
に適用可能である。
【0039】上記実施の形態1,2では、電子ビーム蒸
着法でMgO膜を形成する場合を例にとって説明した
が、電子ビーム蒸着法だけでなく、ホローカソード方式
によるイオンプレーティング並びにスパッタリングとい
った蒸着法を用いてMgO膜を形成する場合において
も、レーザビームや電子ビームを用いてアニール処理を
施すことによって、同様に結晶性の優れた膜を形成する
ことができる。またその他に、ゾル−ゲル法でMgOを
塗布した後焼成することによってMgO膜を形成する場
合でも、焼成後にMgO膜をアニール処理を施すことに
よって結晶性を向上できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、PDP
用のMgO膜をはじめとする金属酸化物膜形成する際
に、金属酸化物を堆積する期間内において、堆積した金
属酸化物に対して、レーザ及び電子ビームから選ばれる
少なくとも1つを用いてアニール処理を施すことによっ
て、電極膜や誘電体膜に熱損傷を与えることなく、金属
酸化物膜の結晶性を向上させ、緻密で高品質な金属酸化
物膜を形成することを可能とした。従って、PDPのM
gO保護膜を形成するのに本発明を適用すれば、PDP
の駆動電圧低減並びに長寿命化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1においてレーザビームを用いてア
ニール処理を行う保護膜形成装置の構成を示す概略断面
図である。
【図2】実施の形態において、基板上にMgOからなる
保護膜が形成されている様子を示す断面図である。
【図3】実施の形態1において電子ビームを用いてアニ
ール処理を行う保護膜形成装置の構成を示す概略断面図
である。
【図4】実施の形態2においてレーザビームを用いてア
ニール処理を行う保護膜形成装置の構成を示す概略断面
図である。
【図5】実施の形態2において電子ビームを用いてアニ
ール処理を行う保護膜形成装置の構成を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
10 基板投入室 20 蒸着室 30 アニール処理室 33 レーザ照射装置 35 電子ビーム照射装置 40 蒸着室 50 基板取出室 22〜42 酸素ガス導入系 29,34 レーザ導入ポ−ト 67 搬送ローラ 71,72,73,74,75 真空排気系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 和之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田中 博由 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4K029 AA09 BA02 BA43 BB02 BB07 CA01 CA03 CA05 CA08 CA09 DB05 DB10 DB20 DB21 FA06 GA00 GA01 5C027 AA01 AA10 5C040 FA01 FA02 GE09 JA07 KA04 MA03 MA12 MA30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極膜が表面に形成されたプラズマディ
    スプレイパネル用基板上に金属酸化物を堆積させること
    によって金属酸化物膜を形成するプラズマディスプレイ
    パネル用膜形成方法であって、 金属酸化物を堆積する期間内において、堆積した金属酸
    化物に対して、レーザ及び電子ビームから選ばれる少な
    くとも1つを用いてアニール処理を施すことを特徴とす
    るプラズマディスプレイパネル用膜形成方法。
  2. 【請求項2】 第1金属酸化物層を形成する第1層形成
    ステップと、 形成された第1金属酸化物層にアニール処理を施すアニ
    ール処理ステップと、 前記処理ステップで処理された第1金属酸化物層の上に
    第2金属酸化物層を形成する第2層形成ステップとを備
    えることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプ
    レイパネル用膜形成方法。
  3. 【請求項3】 金属酸化物を堆積させる期間内において
    少なくとも一回は、 金属酸化物の堆積と並行して前記アニール処理を施すこ
    とを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパ
    ネル用膜形成方法。
  4. 【請求項4】 アニール処理を施しながら第1金属酸化
    物層を形成する第1層形成ステップと、 第1金属酸化物層の上に第2金属酸化物層を形成する第
    2層形成ステップとを備えることを特徴とする請求項3
    記載のプラズマディスプレイパネル用膜形成方法。
  5. 【請求項5】 アニール処理を施す期間を含めて前記金
    属酸化物を堆積させる期間全体にわたって、プラズマデ
    ィスプレイパネル用基板を大気から遮断された状態に保
    つことを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のプラ
    ズマディスプレイパネル用膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記アニール処理は、 酸素またはオゾンを含む雰囲気中で実施されることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか記載のプラズマディス
    プレイパネル用膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記アニール処理は、 前記金属酸化物層における画像を表示する領域の少なく
    とも一部に施されることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれか記載のプラズマディスプレイパネル用膜形成方
    法。
  8. 【請求項8】 金属酸化物を堆積させる際に、真空蒸着
    法で行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載
    のプラズマディスプレイパネル用膜形成方法。
  9. 【請求項9】 前記金属酸化物膜は、 前記電極膜を覆う誘電体層の上に形成されMgOからな
    る保護膜であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か記載のプラズマディスプレイパネル用膜形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の膜形成方法を用いて保
    護膜を形成する工程を備えることを特徴とするプラズマ
    ディスプレイパネルの製造方法。
  11. 【請求項11】 表面に電極膜が形成されたプラズマデ
    ィスプレイパネル用基板上に金属酸化物を堆積させるこ
    とによって金属酸化物膜を形成するプラズマディスプレ
    イパネル用膜形成装置であって、 金属酸化物を堆積させて金属酸化膜を形成する膜形成手
    段と、 前記堆積手段が金属酸化物層を堆積させる期間内におい
    て、堆積された金属酸化物に対して、レーザビーム或は
    電子ビームから選ばれる少なくとも一つを用いてアニー
    ル処理を施すアニール処理手段とを備えることを特徴と
    するプラズマディスプレイパネル用膜形成装置。
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