JP4368633B2 - 製造装置 - Google Patents

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本発明は蒸着により成膜可能な材料(以下、蒸着材料という)の成膜に用いられる成膜装置を備えた製造装置および該製造装置を用いた有機化合物を含む層を発光層とする発光装置の作製方法に関する。特に、基板に対向して設けられた複数の蒸着源から蒸着材料を蒸発させて成膜を行う蒸着方法及び蒸着装置に関する。
近年、自発光型の発光素子としてEL素子を有した発光装置の研究が活発化している。この発光装置は有機ELディスプレイ、又は有機発光ダイオードとも呼ばれている。これらの発光装置は、動画表示に適した速い応答速度、低電圧、低消費電力駆動などの特徴を有しているため、新世代の携帯電話や携帯情報端末(PDA)をはじめ、次世代ディスプレイとして大きく注目されている。
有機化合物を含む層を発光層とするEL素子は、有機化合物を含む層(以下、EL層と記す)が陽極と、陰極との間に挟まれた構造を有し、陽極と陰極とに電界を加えることにより、EL層からルミネッセンス(Electro Luminescence)が発光する。またEL素子からの発光は、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがある。
上記のEL層は「正孔輸送層/発光層/電子輸送層」に代表される積層構造を有している。また、EL層を形成するEL材料は低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料に大別され、低分子系材料は、蒸着装置を用いて成膜される。
従来の蒸着装置は基板ホルダに基板を設置し、EL材料、つまり蒸着材料を封入したルツボと、昇華するEL材料の上昇を防止するシャッターと、ルツボ内のEL材料を加熱するヒータとを有している。そして、ヒータにより加熱されたEL材料が昇華し、回転する基板に成膜される。このとき、均一に成膜を行うために、基板とルツボとの間の距離は1m以上離す必要がある。
そのため、蒸着装置自体が大型化し、蒸着装置の各成膜室の排気に要する時間も長時間となるため成膜速度が遅くなり、スループットが低下してしまう。この点を解決する1つの手段として、本出願人は、蒸着装置(特許文献1、特許文献2)を提案している。
特開2001−247959号公報 特開2002−60926号公報
上述の蒸着装置や蒸着方法では、蒸着によりEL層を形成する場合、昇華したEL材料の殆どが蒸着装置の成膜室内の内壁、シャッターまたは防着シールド(蒸着材料が成膜室の内壁に付着することを防ぐための保護板)に付着してしまっていた。そのため、EL層の成膜時において、高価なEL材料の利用効率が約1%以下と極めて低く、発光装置の製造コストは非常に高価なものとなっていた。
また従来の蒸着装置は、均一な膜を得るため、基板と蒸着源との間隔を1m以上離す必要があった。そのため、蒸着装置自体が大型化し、蒸着装置の各成膜室の排気に要する時間も長時間となるため成膜速度が遅くなり、処理速度が低下しまった。また、大面積基板になると、基板の中央部と周縁部とで膜厚が不均一になりやすい問題が生じる。さらに、蒸着装置は基板を回転させる構造であるため、大面積基板を目的とする蒸着装置には限界があった。
またEL材料は、酸素や水の存在により容易に酸化して劣化してしまう問題がある。しかし、蒸着法により成膜を行う際には、容器(ガラス瓶)に入れられた蒸着材料を所定の量取りだし、蒸着装置内での被膜形成物に対向させた位置に設置された容器(代表的にはルツボ、蒸着ボート)に移しかえており、この移しかえ作業において蒸着材料に、酸素や水、さらには不純物が混入する恐れがあった。
さらにガラス瓶から容器に移しかえる作業は、例えば、グローブなどが備えられた成膜室の前処理室内で人間の手で行われていた。しかし、前処理室にグローブを備えた場合、真空とすることができず、大気圧で作業を行うこととなり、不純物の混入する可能性が高かった。例え、窒素雰囲気とされた前処理室内で移しかえを行うとしても、水分や酸素を十分に低減することは困難であった。またロボットを使用することも考えられるが、蒸発材料は粉状であるため、移しかえる作業を行うロボットの作製は非常に困難である。そのため、EL素子の形成、すなわち下部電極上にEL層を形成する工程から上部電極形成工程までの工程を、不純物混入を避けることが可能な一貫したクローズドシステムとすることは困難であった。
そこで本発明は、EL材料の利用効率を高め、且つ、EL層成膜の均一性や処理速度の優れた製造装置の一つである蒸着装置及び蒸着方法を提供するものである。また本発明の蒸着装置及び蒸着方法により作製される発光装置およびその作製方法を提供するものである。
また本発明は、例えば、基板サイズが、320mm×400mm、370mm×470mm、550mm×650mm、600mm×720mm、680mm×880mm、1000mm×1200mm、1100mm×1250mm、1150mm×1300mmのような大面積基板に対して、効率よくEL材料を蒸着する製造装置を提供するものである。また、本発明は、大面積基板に対しても基板全面において均一な膜厚が得られる蒸着装置を提供するものである。
さらに本発明は、EL材料への不純物混入を避けることが可能な製造システムを提供する。
上記目的を達成するために本発明は、基板と蒸着源とが相対的に移動することを特徴とする蒸着装置を提供するものである。すなわち本発明は、蒸着装置内において、蒸着材料が封入された容器を設置した蒸着源ホルダが、基板に対してあるピッチで移動することを特徴とする。また、膜厚モニタも蒸着ホルダと一体化されて移動する。また、膜厚モニタで測定された値に従って蒸着源ホルダの移動速度も調節することで膜厚を均一にする。
また、図3にその一例を示すように、シャッター503に微小な穴を設け、その穴(開口部S2)から斜めに放出される蒸着材料が膜厚モニタにあたるようにすることで、シャッターを閉じている状態でも常に蒸着速度を測定することができる。なお、シャッターの開閉方法は特に限定されず、スライド式でもよい。蒸着時には蒸着材料が封入された容器501を加熱させたままの状態としているため、蒸着ホルダ502が移動して蒸着ホルダ502上方に基板がない場所でも蒸着材料は加熱されており、シャッター503をすることによって蒸着材料の無駄を無くす。また、シャッターに微小な穴を設けることによって容器内の圧力が高圧にならないようにリークさせることができる。ただし、穴の開口面積S2は容器の開口部面積S1よりも微小なものとする。
また、膜厚を均一にするため、基板周縁部で蒸着ホルダを回転させることが好ましい。図2(C)に蒸着ホルダが一回転する例を示す。また、図2(D)に示すように半回転を繰り返してもよい。また、昇華した蒸着材料の端(すそ)が重なる(オーバーラップさせる)ように、蒸着源ホルダをあるピッチで移動させると好ましい。
また、非発光領域が拡大するシュリンクの主原因が、吸着水分も含めた微量な水分が有機化合物を含む層に達することであるため、TFTを備えたアクティブマトリクス基板上に有機化合物を含む層を形成する直前に、アクティブマトリクス基板に内在する水分(吸着水分を含む)を除去することが望ましい。
本発明は、複数の平板ヒータ(代表的にはシースヒータ)を用いて、複数の基板を均一に加熱する加熱室を設け、有機化合物を含む層を形成する前に100℃〜250℃の真空加熱を行うことによって、シュリンクの発生防止または低減を行うことができる。特に、層間絶縁膜や隔壁の材料として有機樹脂膜を用いた場合、有機樹脂材料によっては水分を吸着しやすく、さらに脱ガスが発生する恐れがあるため、有機化合物を含む層を形成する前に100℃〜250℃の真空加熱を行うことは有効である。
さらに、本発明は、有機化合物を含む層に水分が侵入することを防ぐため、大気に触れることなく、有機化合物を含む層の形成から封止するまでの工程を行うことが好ましい。
本明細書で開示する発明の構成は、
ロード室、該ロード室に連結された搬送室、及び該搬送室に連結された複数の成膜室と処理室を有する製造装置であって、
前記複数の成膜室は、前記成膜室内を真空にする真空排気処理室と連結され、マスクと基板の位置あわせを行うアライメント手段と、基板保持手段と、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
前記蒸着源ホルダは蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、を有し、
前記処理室は、真空にする真空排気処理室と連結され、且つ、平板ヒーターが間隔を開けて複数重ねて配置され、複数の基板を真空加熱することができることを特徴とする製造装置である。
また、有機物または水分を除去するため、有機化合物を含む層の蒸着前にプラズマ処理を行うことが好ましく、他の発明の構成は、
ロード室、該ロード室に連結された搬送室、及び該搬送室に連結された複数の成膜室と処理室を有する製造装置であって、
前記複数の成膜室は、前記成膜室内を真空にする真空排気処理室と連結され、マスクと基板の位置あわせを行うアライメント手段と、基板保持手段と、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
前記蒸着源ホルダは蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、を有し、
前記処理室は、真空にする真空排気処理室と連結され、且つ、水素ガス、酸素ガス、または希ガスを導入してプラズマを発生させることを特徴とする製造装置である。
上記構成において、前記搬送室には、平板ヒーターが間隔を開けて複数重ねて配置され、複数の基板を真空加熱することができる処理室が連結していることを特徴としている。複数の平板ヒーターによって均一に基板を真空加熱して基板に吸着している水分を除去することによって、シュリンクの発生防止または低減を行うことができる。
また、上記各構成において、前記蒸着源ホルダを移動させる手段は前記蒸着源ホルダをあるピッチでX軸方向に移動させ、且つ、あるピッチでY軸方向に移動させる機能を有していることを特徴としている。本発明の蒸着方法において、基板を回転させる必要がないため、大面積基板に対応可能な蒸着装置を提供することができる。また、蒸着源ホルダが基板に対してX軸方向及びY軸方向に移動する本発明により、蒸着膜を均一に成膜することが可能となる。
本発明の蒸着装置においては、蒸着の際、基板と蒸着源ホルダとの間隔距離dを代表的には30cm以下、好ましくは20cm以下、さらに好ましくは5cm〜15cmに狭め、蒸着材料の利用効率及び処理速度を格段に向上させている。
上記蒸着装置において、蒸着源ホルダは、容器(代表的にはルツボ)と、容器の外側に均熱部材を介して配設されたヒータと、このヒータの外側に設けられた断熱層と、これらを収納した外筒と、外筒の外側に旋回された冷却パイプと、ルツボの開口部を含む外筒の開口部を開閉する蒸着シャッターと、膜厚センサーから構成されている。なお、該ヒータが容器に固定された状態で搬送できる容器であってもよい。また容器とは、BNの焼結体、BNとAlNの複合焼結体、石英、またはグラファイトなどの材料で形成された、高温、高圧、減圧に耐えうるものとなっている。
また、蒸着源ホルダは、水平を保ったまま、成膜室内をX方向またはY方向に移動可能な機構が設けられている。ここでは蒸着源ホルダを二次元平面で図2(A)または図2(B)に示したように蒸着源ホルダをジグザグに移動させる。また、蒸着源ホルダの移動ピッチも隔壁の間隔に適宜、合わせればよい。
なお、図2(A)及び図2(B)において、蒸着源ホルダA、B、C、Dが移動を開始するタイミングは、前の蒸着源ホルダが停止した後でもよいし、停止する前であってもよい。例えば、蒸着ホルダAにホール輸送性を有する有機材料をセットし、蒸着ホルダBに発光層となる有機材料をセットし、蒸着ホルダCに電子輸送性を有する有機材料をセットし、蒸着ホルダDに陰極バッファとなる材料をセットすれば、同一チャンバー内でこれらの材料層を連続的に積層することができる。また、蒸着された膜が固化する前に、次の蒸着源ホルダの移動を開始する場合、積層構造を有するEL層において、各膜との界面に蒸着材料が混合された領域(混合領域)を形成することができる。
このような、基板と蒸着源ホルダA、B、C、Dとが相対的に移動する本発明により、基板と蒸着源ホルダとの距離を長く設ける必要なく装置の小型化を達成できる。また蒸着装置が小型となるため、昇華した蒸着材料が成膜室内の内壁、または防着シールドへ付着することが低減され、蒸着材料を無駄なく利用することができる。さらに本発明の蒸着方法において、基板を回転させる必要がないため、大面積基板に対応可能な蒸着装置を提供することができる。また、蒸着源ホルダが基板に対してX軸方向及びY軸方向に移動する本発明により、蒸着膜を均一に成膜することが可能となる。
また、蒸着源ホルダに備えられる有機化合物は必ずしも一つまたは一種である必要はなく、複数であってもよい。例えば、蒸着源ホルダに発光性の有機化合物として備えられている一種類の材料の他に、ドーパントとなりうる別の有機化合物(ドーパント材料)を一緒に備えておいても良い。蒸着させる有機化合物層として、ホスト材料と、ホスト材料よりも励起エネルギーが低い発光材料(ドーパント材料)とで構成し、ドーパントの励起エネルギーが、正孔輸送性領域の励起エネルギーおよび電子輸送層の励起エネルギーよりも低くなるように設計することが好ましい。このことにより、ドーパントの分子励起子の拡散を防ぎ、効果的にドーパントを発光させることができる。また、ドーパントがキャリアトラップ型の材料であれば、キャリアの再結合効率も高めることができる。また、三重項励起エネルギーを発光に変換できる材料をドーパントとして混合領域に添加した場合も本発明に含めることとする。また、混合領域の形成においては、混合領域に濃度勾配をもたせてもよい。
さらに、一つの蒸着源ホルダに備えられる有機化合物を複数とする場合、互いの有機化合物が混ざりあうように蒸発する方向を被蒸着物の位置で交差するように斜めにすることが望ましい。また、共蒸着を行うため、蒸着源ホルダに、4種の蒸着材料(例えば、蒸着材料aとしてホスト材料2種類、蒸着材料bとしてドーパント材料2種類)を備えてもよい。また、画素サイズが小さい場合(或いは各絶縁物の間隔が狭い場合)には、容器内部を4分割して、それぞれを適宜蒸着させる共蒸着を行うことにより、精密に成膜することができる。
また、基板と蒸着源ホルダとの間隔距離dを代表的には30cm以下、好ましくは5cm〜15cmに狭めるため、蒸着マスクも加熱される恐れがある。従って、蒸着マスクは、熱によって変形されにくい低熱膨張率を有する金属材料(例えば、タングステン、タンタル、クロム、ニッケルもしくはモリブデンといった高融点金属もしくはこれらの元素を含む合金、ステンレス、インコネル、ハステロイといった材料)を用いることが望ましい。例えば、ニッケル42%、鉄58%の低熱膨張合金などが挙げられる。また、加熱される蒸着マスクを冷却するため、蒸着マスクに冷却媒体(冷却水、冷却ガス)を循環させる機構を備えてもよい。
また、マスクに付着した蒸着物をクリーニングするため、プラズマ発生手段により、成膜室内にプラズマを発生させ、マスクに付着した蒸着物を気化させて成膜室外に排気することが好ましい。そのため、マスクに別途電極を設け、いずれか一方に高周波電源が接続されている。以上により、マスクは導電性材料で形成されることが好ましい。また、マスクと蒸着ホルダの間に基板シャッター(図示しない)を設け、基板シャッターとマスクとの間でプラズマを発生させることが好ましい。
なお、蒸着マスクは第1の電極(陰極或いは陽極)上に蒸着膜を選択的に形成する際に使用するものであり、全面に蒸着膜を形成する場合には特に必要ではない。
また、成膜室はAr、H、F、NF3、またはOから選ばれた一種または複数種のガスを導入するガス導入手段と、気化させた蒸着物を排気する手段とを有している。上記構成により、メンテナンス時に成膜室内を大気にふれることなくクリーニングすることが可能となる。
また、上記各構成において、前記蒸着ホルダはX軸方向からY軸方向に切り替わる際、回転することを特徴としている。蒸着ホルダを回転させることによって、膜厚を均一にすることができる。
また、上記各構成において、前記シャッターには、容器の開口面積S1よりも小さい開口面積S2の穴があいていることを特徴としている。シャッターに微小な穴を設けることによって容器内の圧力が高圧にならないようにリークさせる。
また、上記各構成において、前記蒸着源ホルダには膜厚モニターが設けられていることを特徴としている。膜厚モニタで測定された値に従って蒸着源ホルダの移動速度も調節することで膜厚を均一にする。
また、上記各構成において、前記希ガス元素は、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種であることを特徴としている。中でもArが安価であり好ましい。
また、蒸着させるEL材料や金属材料に対して、酸素や水等の不純物が混入する恐れのある主な過程を挙げた場合、蒸着前にEL材料を成膜室にセットする過程、蒸着過程などが考えられる。
そこで、成膜室に連結した前処理室にグローブを備え、蒸着源ごと成膜室から前処理室に移動させ、前処理室で蒸着源に蒸着材料をセットすることが好ましい。即ち、蒸着源が前処理室まで移動する製造装置とする。こうすることによって、成膜室の洗浄度を保ったまま、蒸着源をセットすることができる。
また、通常、EL材料を保存する容器は、褐色のガラス瓶に入れられ、プラスチック製の蓋(キャップ)で閉められている。このEL材料を保存する容器の密閉度が不十分であることも考えられる。
従来、蒸着法により成膜を行う際には、容器(ガラス瓶)に入れられた蒸発材料を所定の量取りだし、蒸着装置内での被膜形成物に対向させた位置に設置された容器(代表的にはルツボ、蒸着ボート)に移しかえているが、この移しかえ作業において不純物が混入する恐れがある。すなわち、EL素子の劣化原因の一つである酸素や水及びその他の不純物が混入する可能性がある。
ガラス瓶から容器に移しかえる作業には、例えば、蒸着装置にグローブなどが備えられた前処理室内で人間の手で行うことが考えられる。しかし、前処理室にグローブを備えた場合、真空にすることができず、大気圧で作業を行うこととなり、たとえ窒素雰囲気で行うとしても前処理室内の水分や酸素を極力低減することは困難であった。ロボットを使用することも考えられるが、蒸発材料は粉状であるので、移しかえするロボットを作製することは困難である。従って、下部電極上にEL層を形成する工程から上部電極形成工程までの工程を全自動化し、不純物混入を避けることが可能な一貫したクローズドシステムとすることを困難していた。
そこで、本発明は、EL材料を保存する容器として従来の容器、代表的には褐色のガラス瓶等を使用せず、蒸着装置に設置される予定の容器にEL材料や金属材料を直接収納し、搬送後に蒸着を行う製造システムとし、高純度な蒸着材料への不純物混入防止を実現するものである。また、EL材料の蒸着材料を直接収納する際、得られた蒸着材料を分けて収納するのではなく、蒸着装置に設置される予定の容器に直接昇華精製を行ってもよい。本発明により、今後のさらなる蒸着材料の超高純度化への対応を可能とする。また、蒸着装置に設置される予定の容器に金属材料を直接収納し、加熱抵抗により蒸着を行ってもよい。
また、その他の部品、例えば膜厚モニタ(水晶振動子など)、シャッターなども同様にして大気にふれることなく搬送し、蒸着装置内に設置することが好ましい。
上記蒸着装置に設置する容器に蒸着材料を直接収納する作業は、蒸着装置を使用する発光装置メーカーが蒸着材料を作製、または販売している材料メーカーに依頼することが望ましい。
また、いくら高純度なEL材料を材料メーカーで提供されても、発光装置メーカーで従来の移しかえの作業があるかぎり不純物混入の恐れが存在し、EL材料の純度を維持することができず、純度に限界があった。本発明により発光装置メーカーと材料メーカーが連携して不純物混入の低減に努めることによって、材料メーカーで得られる極めて高い純度のEL材料を維持し、そのまま純度を落とすことなく発光装置メーカーで蒸着を行うことができる。
搬送する容器の形態について図6を用いて具体的に説明する。搬送に用いる上部(621a)と下部(621b)に分かれる第2の容器は、第2の容器の上部に設けられた第1の容器を固定するための固定手段706と、固定手段に加圧するためのバネ705と、第2の容器の下部に設けられた第2の容器を減圧保持するためガス経路となるガス導入口708と、上部容器621aと下部容器621bとを固定するOリング707と、留め具702と有している。この第2の容器内には、精製された蒸着材料が封入された第1の容器701が設置されている。なお、第2の容器はステンレスを含む材料で形成され、第1の容器はチタンを有する材料で形成するとよい。
材料メーカーにおいて、第1の容器701に精製した蒸着材料を封入する。そして、Oリング707を介して第2の上部621aと下部621bとを合わせ、留め具702で上部容器621aと下部容器621bとを固定し、第2の容器内に第1の容器701を密閉する。その後、ガス導入口708を介して第2の容器内を減圧し、更に窒素雰囲気に置換し、バネ705を調節して固定手段706により第1の容器701を固定する。なお、第2の容器内に乾燥剤を設置してもよい。このように第2の容器内を真空や減圧、窒素雰囲気に保持すると、蒸着材料へのわずかな酸素や水の付着でさえ防止することができる。
この状態で発光装置メーカーへ搬送され、第1の容器701を直接処理室613へ設置する。その後、加熱により蒸着材料は昇華し、蒸着膜の成膜が行われる。
次に、図4および図5を用いて、第2の容器に密閉されて搬送される第1の容器を成膜室へ設置する機構を説明する。なお、図4および図5は第1の容器の搬送途中を示すものである。
図4(A)は、第1の容器または第2の容器を載せる台804と、蒸着源ホルダ803と、第1の容器を搬送するための搬送手段802とを有する設置室805の上面図が記載され、図4(B)は設置室の斜視図が記載される。また、設置室805は成膜室806と隣り合うように配置され、ガス導入口を介して雰囲気を制御する手段により設置室の雰囲気を制御することが可能である。なお、本発明の搬送手段は、図4に記載されるように第1の容器の側面を挟んで搬送する構成に限定されるものではなく、第1の容器の上方から、該第1の容器を挟んで(つまんで)搬送する構成でも構わない。
このような設置室805に、留め具702を外した状態で第2の容器を台804上に配置する。次いで、雰囲気を制御する手段により、設置室805内を減圧状態とする。設置室内の圧力と第2の容器内の圧力とが等しくなるとき、容易に第2の容器は開封できる状態となる。そして搬送手段802により、第2容器の上部621aを取り外し、第1の容器701は蒸着源ホルダ803に設置される。なお図示しないが、取り外した上部621aを配置する箇所は適宜設けられる。そして、蒸着源ホルダ803は設置室805から成膜室806へ移動する。
その後、蒸着源ホルダ803に設けられた加熱手段により、蒸着材料は昇華され、成膜が開始される。この成膜時に、蒸着源ホルダ803に設けられたシャッター(図示しない)が開くと、昇華した蒸着材料は基板の方向へ飛散し、基板に蒸着され、発光層(正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層を含む)が形成される。
そして、蒸着が完了した後、蒸着源ホルダ803は設置室805に戻り、搬送手段802により、蒸着源ホルダ803に設置された第1の容器701は、台804に設置された第2の容器の下部容器(図示しない)に移され、上部容器621aにより密閉される。このとき、第1の容器と、上部容器621aと、下部容器とは、搬送された組み合わせで密閉することが好ましい。この状態で、設置室805を大気圧とし、第2の容器を設置室から取り出し、留め具702を固定して材料メーカーへ搬送される。
なお、蒸着を開始する蒸着源ホルダと、蒸着が終了した蒸着源ホルダとの搬送を効率よくおこなうため、回転台807は回転する機能を有するとよい。回転台807は上記構成に限定されるものではなく、回転台807が左右に移動する機能を有し、成膜室806に配置される蒸着源ホルダへ近づいた段階で、移動手段802により、複数の第1の容器を蒸着源ホルダに設置してもよい。
次に、図4とは異なる第2の容器に密閉されて搬送される複数の第1の容器を複数の蒸着源ホルダに設置する機構を、図5を用いて説明する。
図5(A)は、第1の容器または第2の容器を載せる台904と、複数の蒸着源ホルダ903と、第1の容器を搬送するための複数の搬送手段902と、回転台907とを有する設置室905の上面図が記載され、図5(B)は設置室905の斜視図が記載される。また、設置室905は成膜室906と隣り合うように配置され、ガス導入口を介して雰囲気を制御する手段により設置室の雰囲気を制御することが可能である。
このような回転台907や複数の搬送手段902により、複数の第1の容器701を複数の蒸着源ホルダ903に設置し、成膜が完了した複数の蒸着源ホルダから複数第1の容器を台904に移す作業を効率よく行うことができる。このとき、第1の容器は搬送されてきた第2の容器に設置されることが好ましい。
以上のような蒸着装置で形成された蒸着膜は、不純物を極限まで低くすることができ、この蒸着膜を用いて発光素子を完成させた場合、高い信頼性や輝度を実現することができる。またこのような製造システムにより、材料メーカーで封入された容器を直接蒸着装置に設置できるため、蒸着材料が酸素や水の付着を防止でき、今後のさらなる発光素子の超高純度化への対応が可能となる。また、蒸着材料の残留を有する容器を再度精製することにより、材料の無駄をなくすことができる。さらに、第1の容器及び第2の容器は再利用することができ、低コスト化を実現することができる。
また、本発明は、図10に示すように、複数の成膜室を備えたマルチチャンバー型の製造装置において、第1の基板に蒸着する第1の成膜室と、第2の基板に蒸着する第2の成膜室とを有し、それぞれの成膜室では複数の有機化合物層を並行(並列)して積層することによって基板1枚当りの処理時間を短縮してもよい。即ち、搬送室から第1の基板を第1の成膜室に搬入した後、第1の基板上に蒸着を行っている間に、搬送室から第2の基板を第2の成膜室に搬入して第2の基板上に蒸着を行う。
図10においては、搬送室1004aに成膜室が6つ設けられているため、6枚の基板をそれぞれの成膜室に搬入し、順次、並行して蒸着を行うことが可能である。また、メンテナンスしている間でも製造ラインを一時停止することなく、他の成膜室で順次、蒸着を行うことができる。
また、図10においてフルカラーの発光装置を形成する場合には、異なる成膜室でR、G、Bでそれぞれ正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを連続して積層すればよい。また、同一成膜室でR、G、Bでそれぞれ正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを連続して積層してもよい。同一成膜室でR、G、Bでそれぞれ正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを連続して積層する場合、図2に示すような成膜装置、即ち、一つの成膜室に蒸着源ホルダ(X方向またはY方向に移動する蒸着源ホルダ)を複数、少なくとも3つ以上設けた蒸着装置を用いればよい。なお、混色を避けるため、R、G、Bで異なる蒸着マスクを用い、マスクアライメントをそれぞれ蒸着前に行って所定の領域のみに成膜することが好ましい。マスク数を低減するため、R、G、Bで同じ蒸着マスクを用い、マスクアライメントがそれぞれ蒸着前に行い、色ごとにマスクの位置をずらして所定の領域のみに成膜してもよい。
また、本発明は、同一チャンバーで正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを連続して積層する構成に限定されず、連結された複数のチャンバーで正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを積層してもよい。
また、上記説明では、代表的な例として陰極と陽極との間に配置する有機化合物を含む層として、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の3層を積層する例を示したが、特に限定されず、陽極上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層、または正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層の順に積層する構造や、二層構造や単層構造でも良い。発光層に対して蛍光性色素等をドーピングしても良い。また、発光層としては正孔輸送性を有する発光層や電子輸送性を有する発光層などもある。また、これらの層は、全て低分子系の材料を用いて形成しても良いし、そのうちの1層またはいくつかの層は高分子系の材料を用いて形成しても良い。なお、本明細書において、陰極と陽極との間に設けられる全ての層を総称して有機化合物を含む層(EL層)という。したがって、上記正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層は、全てEL層に含まれる。また、有機化合物を含む層(EL層)は、シリコンなどの無機材料をも含んでいてもよい。
なお、発光素子(EL素子)は、電界を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(以下、EL層と記す)と、陽極と、陰極とを有する。有機化合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがあるが、本発明により作製される発光装置は、どちらの発光を用いた場合にも適用可能である。
また、本発明の発光装置において、画面表示の駆動方法は特に限定されず、例えば、点順次駆動方法や線順次駆動方法や面順次駆動方法などを用いればよい。代表的には、線順次駆動方法とし、時分割階調駆動方法や面積階調駆動方法を適宜用いればよい。また、発光装置のソース線に入力する映像信号は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよく、適宜、映像信号に合わせて駆動回路などを設計すればよい。
また、本明細書中では、陰極、EL層及び陽極で形成される発光素子をEL素子といい、これには、互いに直交するように設けられた2種類のストライプ状電極の間にEL層を形成する方式(単純マトリクス方式)、又はTFTに接続されマトリクス状に配列された画素電極と対向電極との間にEL層を形成する方式(アクティブマトリクス方式)の2種類がある。
本発明により、基板を回転させる必要がないため、大面積基板に対応可能な蒸着装置を提供することができる。また、大面積基板を用いても均一な膜厚を得ることのできる蒸着装置を提供することができる。
また、本発明により、基板と蒸着源ホルダとの距離を短くでき、蒸着装置の小型化を達成することができる。そして、蒸着装置が小型となるため、昇華した蒸着材料が成膜室内の内壁、または防着シールドへ付着することが低減され、蒸着材料を有効利用することができる。
また、本発明は、蒸着処理を行う複数の成膜室が連続して配置された製造装置を提供できる。このように、複数の成膜室において並列処理を行うと、発光装置の処理速度が向上する。
さらに本発明は、蒸着材料が封入された容器や膜厚モニタなどを、大気に曝すことなく蒸着装置に直接設置することを可能とする製造システムを提供することができる。このような本発明により、蒸着材料の取り扱いが容易になり、蒸着材料への不純物混入を避けることができる。このような製造システムにより、材料メーカーで封入された容器を直接蒸着装置に設置できるため、蒸着材料が酸素や水の付着を防止でき、今後のさらなる発光素子の超高純度化への対応が可能となる。
本発明の最良の実施形態について、以下に説明する。
ここでは成膜室内をX方向またはY方向に移動させる蒸着ホルダを図7に説明する。
図7(A)は、スライド式のシャッター306を開けた状態で、電源307に接続された加熱手段303によって加熱して、容器301に入っている蒸着材料302を蒸発させている様子を示す図である。なお、蒸着ホルダ304には膜厚モニタ305が取り付けられており、電源307で加熱する温度や蒸着ホルダ304の移動速度を調節することにより、シャッターが開いた状態で膜厚制御することができる。
一方、図7(B)は、スライド式のシャッター306を閉じた状態を示している。シャッター306には穴が開いており、穴から斜めに放出された材料は膜厚モニタ305の方向に向かうようにしている。なお、図7では容器301とシャッター306の間隔が開いている例を示しているが、間隔が狭い、あるいは間隔がない、即ち密接させてもよい。密接させても微小な穴が開いているため、容器内部の圧力がリークできる。
また、図7(A)、図7(B)においては、容器301が一つ備えた蒸着ホルダの例を示したが、図8(A)、図8(B)では共蒸着などを行うために容器202を複数備えた蒸着ホルダを示している。
図8(A)、図8(B)に示すように二つの容器202にそれぞれ膜厚モニタ201を設けており、基板201に対して一方の容器を傾けて設置している。加熱手段としてヒーターを用いており、抵抗加熱法で蒸着を行う。なお、蒸着の際には図8(A)に示すようにシャッターが開いた状態で基板の下方を移動している。また、基板201の下方に蒸着ホルダがない場合には、微小な穴が開いたシャッター204で閉じられ、蒸着をストップさせる。
このような蒸着源ホルダを二次元平面で図2(A)または図2(B)に示したように成膜室内をジグザグに移動させる。
上記成膜室を備えたマルチチャンバー方式の製造装置(一例を図1に示す)は、有機化合物を含む層に水分が侵入することを防ぐため、大気に触れることなく、有機化合物を含む層の形成から封止するまでの工程を行うことを可能とすることができる。
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
本実施例では、第1の電極から封止までの作製を全自動化したマルチチャンバー方式の製造装置の例を図1に示す。
図1は、ゲート100a〜100yと、取出室119と、搬送室102、104a、108、114、118と、受渡室105、107、111と、仕込室101と、第1成膜室106Hと、第2成膜室106Bと、第3成膜室106Gと、第4成膜室106R、第5成膜室106Eと、その他の成膜室109、110、112、113、131、132と、蒸着源を設置する設置室126R、126G、126B、126E、126Hと、前処理室103a、103bと、封止室116と、マスクストック室124と、封止基板ストック室130と、カセット室120a、120bと、トレイ装着ステージ121と、を有するマルチチャンバーの製造装置である。
以下、予め薄膜トランジスタと、陽極(第1の電極)、該陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板を図1に示す製造装置に搬入し、発光装置を作製する手順を示す。
まず、カセット室120aまたはカセット室120bに上記基板をセットする。基板が大型基板(例えば300mm×360mm)である場合はカセット室120aまたは120bにセットし、通常基板(例えば、127mm×127mm)である場合には、トレイ装着ステージ121に搬送し、トレイ(例えば300mm×360mm)に複数の基板をセットする。
次いで、複数の薄膜トランジスタと、陽極、陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板を搬送室118に搬送する。
また、有機化合物を含む膜を形成する前に、上記基板に含まれる水分やその他のガスを除去するために、脱気のためのアニールを真空中で行うことが好ましく、搬送室118に連結された前処理室123に搬送し、そこでアニールを行えばよい。
また、成膜室112ではインクジェット法やスピンコート法などで高分子材料からなる正孔注入層を形成してもよい。第1の電極(陽極)上に、正孔注入層(陽極バッファー層)として作用するポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ショウノウスルホン酸水溶液(PANI/CSA)、PTPDES、Et−PTPDEK、またはPPBAなどを全面に塗布、焼成してもよい。焼成する際にはベーク室123で行うことが好ましい。スピンコートなどを用いた塗布法で高分子材料からなる正孔注入層を形成した場合、平坦性が向上し、その上に成膜される膜のカバレッジおよび膜厚均一性を良好なものとすることができる。特に発光層の膜厚が均一となるため均一な発光を得ることができる。この場合、正孔注入層を塗布法で形成した後、蒸着法による成膜直前に真空加熱(100〜200℃)を行うことが好ましい。なお、例えば、第1の電極(陽極)の表面をスポンジで洗浄した後、スピンコート法でポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)を全面に膜厚60nm、80℃、10分間で仮焼成、200℃、1時間で本焼成し、さらに蒸着直前に真空加熱(170℃、加熱30分、冷却30分)して大気に触れることなく蒸着法で発光層の形成を行う。特に、ITO膜表面に凹凸や微小な粒子が存在している場合、PEDOT/PSSの膜厚を厚めにすることでこれらの影響を低減することができる。
また、PEDOT/PSSはITO膜上に塗布すると濡れ性があまりよくないため、PEDOT/PSS溶液をスピンコート法で1回目の塗布を行った後、一旦純水で洗浄することによって濡れ性を向上させ、再度、PEDOT/PSS溶液をスピンコート法で2回目の塗布を行い、焼成を行って均一性良く成膜することが好ましい。なお、1回目の塗布を行った後、一旦純水で洗浄することによって表面を改質するとともに、微小な粒子なども除去できる効果が得られる。
また、スピンコート法によりPEDOT/PSSを成膜した場合、全面に成膜されるため、基板の端面や周縁部、端子部、陰極と下部配線との接続領域などは選択的に除去することが好ましく、前処理室103aでO2アッシングなどで除去することが好ましい。
次いで、基板搬送機構が設けられた搬送室118から仕込室101に搬送する。本実施例の製造装置では、仕込室101には、基板反転機構が備わっており、基板を適宜反転させることができる。仕込室101は、真空排気処理室と連結されており、真空排気した後、不活性ガスを導入して大気圧にしておくことが好ましい。
次いで仕込室101に連結された搬送室102に搬送する。搬送室102内には極力水分や酸素が存在しないよう、予め、真空排気して真空を維持しておくことが好ましい。
また、上記の真空排気処理室としては、磁気浮上型のターボ分子ポンプ、クライオポンプ、またはドライポンプが備えられている。これにより仕込室と連結された搬送室の到達真空度を10-5〜10-6Paにすることが可能であり、さらにポンプ側および排気系からの不純物の逆拡散を制御することができる。装置内部に不純物が導入されるのを防ぐため、導入するガスとしては、窒素や希ガス等の不活性ガスを用いる。装置内部に導入されるこれらのガスは、装置内に導入される前にガス精製機により高純度化されたものを用いる。従って、ガスが高純度化された後に蒸着装置に導入されるようにガス精製機を備えておく必要がある。これにより、ガス中に含まれる酸素や水、その他の不純物を予め除去することができるため、装置内部にこれらの不純物が導入されるのを防ぐことができる。
また、不用な箇所に形成された有機化合物を含む膜を除去したい場合には、前処理室103aに搬送し、有機化合物膜の積層を選択的に除去すればよい。前処理室103aはプラズマ発生手段を有しており、Ar、H、F、およびOから選ばれた一種または複数種のガスを励起してプラズマを発生させることによって、ドライエッチングを行う。
また、シュリンクをなくすためには、有機化合物を含む膜の蒸着直前に真空加熱を行うことが好ましく、前処理室103aに搬送し、上記基板に含まれる水分やその他のガスを徹底的に除去するために、脱気のためのアニールを真空(5×10-3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10-4〜10-6Pa)で行う。特に、層間絶縁膜や隔壁の材料として有機樹脂膜を用いた場合、有機樹脂材料によっては水分を吸着しやすく、さらに脱ガスが発生する恐れがあるため、有機化合物を含む層を形成する前に100℃〜250℃、好ましくは150℃〜200℃、例えば30分以上の加熱を行った後、30分の自然冷却を行って吸着水分を除去する真空加熱を行うことは有効である。
また、前処理室103bは、図13に示すような多段真空加熱室とすることが好ましい。図13において、Cは真空チャンバ、1は恒温槽、2は枠、3はヒータ、4は基板加熱用のスロット、5は基板ホルダである。また、各スロット4中に保持された被処理基板は、その上下のヒータによって均一に加熱される。恒温槽1にはスロット4に1枚ずつ、合計7枚の基板を設置できる。
次いで、上記真空加熱を行った後、搬送室102から基板を成膜室106Hに搬送して、蒸着を行う。次いで、搬送室102から受渡室105に基板を搬送した後、さらに、大気にふれさせることなく、受渡室105から搬送室104aに基板を搬送する。
その後、搬送室104aに連結された成膜室106R、106G、106B、106Eへ基板を適宜、搬送して、正孔注入層、正孔輸送層や発光層となる低分子からなる有機化合物層を形成する。ここで、成膜室106R、106G、106B、106E、106Hについて説明する。
各成膜室106R、106G、106B、106E、106Hには、移動可能な蒸着源ホルダが設置されている。この蒸着源ホルダは複数用意されており、適宜、EL材料が封入された容器(ルツボ)を複数備え、この状態で成膜室に設置されている。
これら成膜室へEL材料の設置は、以下に示す製造システムを用いると好ましい。すなわち、EL材料が予め材料メーカーで収納されている容器(代表的にはルツボ)を用いて成膜を行うことが好ましい。さらに設置する際には大気に触れることなく行うことが好ましく、材料メーカーから搬送する際、ルツボは第2の容器に密閉した状態のまま成膜室に導入されることが好ましい。望ましくは、各成膜室106R、106G、106B、106H、106Eに連結した真空排気手段を有する設置室126R、126G、126B、126H、126Eを真空、または不活性ガス雰囲気とし、この中で第2の容器からルツボを取り出して、成膜室にルツボを設置する。こうすることにより、ルツボおよび該ルツボに収納されたEL材料を汚染から防ぐことができる。なお、設置室126R、126G、126B、126H、126Eには、メタルマスクをストックしておくことも可能である。
成膜室106R、106G、106B、106H、106Eに設置するEL材料を適宜選択することにより、発光素子全体として、単色(具体的には白色)、或いはフルカラー(具体的には赤色、緑色、青色)の発光を示す発光素子を形成することができる。
なお、白色の発光を示す有機化合物層は、異なる発光色を有する発光層を積層する場合において、赤色、緑色、青色の3原色を含有する3波長タイプと、青色/黄色または青緑色/橙色の補色の関係を用いた2波長タイプに大別される。3波長タイプを用いて白色発光素子を得る場合、一つの成膜室に蒸着源ホルダを複数用意して、第1の蒸着源ホルダには白色発光層を形成する芳香族ジアミン(TPD)、第2の蒸着源ホルダには白色発光層を形成するp−EtTAZ、第3の蒸着源ホルダには白色発光層を形成するAlq3、第4の蒸着源ホルダには白色発光層を形成するAlq3に赤色発光色素であるNileRedを添加したEL材料、第5の蒸着源ホルダにはAlq3が封入され、この状態で各成膜室に設置する。そして、第1から第5の蒸着源ホルダが順に移動を開始し、基板に対して蒸着を行い、積層する。具体的には、加熱により第1の蒸着源ホルダからTPDが昇華され、基板全面に蒸着される。その後、第2の蒸着源ホルダからp―EtTAZが昇華され、第3の蒸着源ホルダからAlq3が昇華され、第4の蒸着源ホルダからAlq3:NileRedが昇華され、第5の蒸着源ホルダからAlq3が昇華され、基板全面に蒸着される。この後、陰極を形成すれば白色発光素子を得ることができる。
上記工程によって適宜、有機化合物を含む層を積層した後、搬送室104aから受渡室107に基板を搬送した後、さらに、大気にふれさせることなく、受渡室107から搬送室108に基板を搬送する。
次いで、搬送室108内に設置されている搬送機構により、基板を成膜室110に搬送し、陰極を形成する。この陰極は、抵抗加熱を用いた蒸着法により形成される金属膜(MgAg、MgIn、AlLi、CaNなどの合金、または周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着法により形成した膜)である。スパッタ法を用いて成膜室132で陰極を形成してもよい。また、スパッタ法を用いて成膜室109で透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、ITSO、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)からなる膜を形成してもよい。
また、搬送室108に連結した成膜室113に搬送して窒化珪素膜、または窒化酸化珪素膜からなる保護膜を形成してもよい。ここでは、成膜室113内には、珪素からなるターゲット、または酸化珪素からなるターゲット、または窒化珪素からなるターゲットが備えられている。例えば、珪素からなるターゲットを用い、成膜室雰囲気を窒素雰囲気または窒素とアルゴンを含む雰囲気とすることによって窒化珪素膜を形成することができる。
以上の工程で積層構造の発光素子が形成される。
次いで、発光素子が形成された基板を大気に触れることなく、搬送室108から受渡室111に搬送し、さらに受渡室111から搬送室114に搬送する。次いで、発光素子が形成された基板を搬送室114から封止室116に搬送する。
封止基板は、ロード室117に外部からセットし、用意される。なお、水分などの不純物を除去するために予め真空中でアニールを行うことが好ましい。そして、封止基板に発光素子が設けられた基板と貼り合わせるためのシール材を形成する場合には、シーリング室でシール材を形成し、シール材を形成した封止基板を封止基板ストック室130に搬送する。なお、シーリング室において、封止基板に乾燥剤を設けてもよい。なお、ここでは、封止基板にシール材を形成した例を示したが、特に限定されず、発光素子が形成された基板にシール材を形成してもよい。
次いで、封止室116、基板と封止基板と貼り合わせ、貼り合わせた一対の基板を封止室116に設けられた紫外線照射機構によってUV光を照射してシール材を硬化させる。なお、ここではシール材として紫外線硬化樹脂を用いたが、接着材であれば、特に限定されない。
次いで、貼り合わせた一対の基板を封止室116から搬送室114、そして搬送室114から取出室119に搬送して取り出す。以上の経路を矢印で示した図が図9である。
以上のように、図1に示した製造装置を用いることで完全に発光素子を密閉空間に封入するまで大気に曝さずに済むため、信頼性の高い発光装置を作製することが可能となる。なお、搬送室114、118においては、真空と、大気圧での窒素雰囲気とを繰り返すが、搬送室102、104a、108は常時、真空が保たれることが望ましい。
なお、ここでは図示しないが、基板を個々の処理室に移動させる経路を制御して全自動化を実現するコントロール制御装置を設けている。
また、図1に示す製造装置では、陽極として透明導電膜(または金属膜(TiN)が設けられた基板を搬入し、有機化合物を含む層を形成した後、透明または半透明な陰極(例えば、薄い金属膜(Al、Ag)と透明導電膜の積層)を形成することによって、上方出射型(両面出射)の発光素子を形成することも可能である。
また、図1に示す製造装置では、陽極として透明導電膜が設けられた基板を搬入し、有機化合物を含む層を形成した後、金属膜(Al、Ag)からなる陰極を形成することによって、下方出射型の発光素子を形成することも可能である。
また、本実施例は上記最良の形態と自由に組み合わせることができる。
本実施例では実施例1の製造装置と一部異なる例、具体的には搬送室1004aに6つの成膜室1006R、1006G、1006B、1006R’、1006G’、1006B’を備えた製造装置の一例を図10に示す。
なお、図10において、図1と同一の部分には同じ記号を用いている。また、図1と同一の部分の説明は簡略化のため、ここでは省略する。
図10では、フルカラーの発光素子を並列に製造できる装置の例である。
実施例1と同様にして前処理室103で真空加熱を行った基板を受渡室105を経由して搬送室102から搬送室1004aに搬送した後、第1の基板は、成膜室1006R、1006G、1006Bを経由する経路で積層させ、第2の基板は成膜室1006R’、1006G’、1006B’を経由する経路で積層させる。このように並列に複数の基板に蒸着を行うことによって処理速度を向上させることができる。以降の工程は、実施例1に従って、陰極の形成、封止を行えば発光装置が完成する。
また、基板搬入から基板搬出までのシーケンスを示した図11に示すように異なる3つの成膜室でそれぞれR、G、Bの正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを積層してもよい。なお、図11において、マスクアライメントがそれぞれ蒸着前に行われて所定の領域のみに成膜される。混色を防ぐため、マスクはそれぞれ異なるマスクを用いることが好ましく、図11の場合、3枚必要となる。複数の基板を処理する場合、例えば、1番目の基板を第1の成膜室に搬入し、赤色発光の有機化合物を含む層を成膜した後、基板搬出し、次に第2の成膜室に搬入し、緑色発光の有機化合物を含む層を成膜する間に、2番目の基板を第1の成膜室に搬入し、赤色発光の有機化合物を含む層を成膜すればよく、最後に1番目の基板を第3の成膜室に搬入し、青色発光の有機化合物を含む層を成膜する間に、2番目の基板を第2の成膜室に搬入した後、3番目の基板を第1の成膜室に搬入してそれぞれ順次積層させてゆけばよい。
また、基板搬入から基板搬出までのシーケンスを示した図12(A)に示すように同一の成膜室でそれぞれR、G、Bの正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを積層してもよい。同一成膜室でR、G、Bでそれぞれ正孔輸送層、発光層、電子輸送層とを連続して積層する場合、図12(B)に示すようにマスクアライメント時にずらしてマスクの位置決めをすることによってRGB、3種類の材料層を選択的に形成してもよい。なお、図12(B)において、10は基板、15はシャッター、17は蒸着ホルダ、18は蒸着材料、19は蒸発した蒸着材料であり、それぞれ有機化合物を含む層ごとに蒸着マスク14をずらす様子を示したものである。この場合、マスクは共通であり、1枚のマスクのみを用いている。
また、成膜室(図示しない)には、基板10と、蒸着マスク14とが設置されている。また、CCDカメラ(図示しない)を用いて蒸着マスク14のアライメントを確認するとよい。蒸着源ホルダ17には蒸着材料18が封入された容器が設置されている。この成膜室11は、減圧雰囲気にする手段により、真空度が5×10-3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10-4〜10-6Paまで真空排気される。また蒸着の際、抵抗加熱により、蒸着材料は予め昇華(気化)されており、蒸着時にシャッター15が開くことにより基板10の方向へ飛散する。蒸発した蒸発材料19は、上方に飛散し、蒸着マスクに設けられた開口部を通って基板10に選択的に蒸着される。なお、マイクロコンピュータにより成膜速度、蒸着源ホルダの移動速度、及びシャッターの開閉を制御できるようにしておくと良い。この蒸着源ホルダの移動速度により蒸着速度を制御することが可能となる。また図示しないが、成膜室に設けられた水晶振動子により蒸着膜の膜厚を測定しながら蒸着することができる。この水晶振動子を用いて蒸着膜の膜厚を測定する場合、水晶振動子に蒸着された膜の質量変化を、共振周波数の変化として測定することができる。蒸着装置においては、蒸着の際、基板10と蒸着源ホルダ17との間隔距離dを代表的には30cm以下、好ましくは20cm以下、さらに好ましくは5cm〜15cmに狭め、蒸着材料の利用効率及び処理速度を格段に向上させている。また、蒸着源ホルダ17は、水平を保ったまま、成膜室内をX方向またはY方向に移動可能な機構が設けられている。ここでは蒸着源ホルダ17を二次元平面で図2(A)または図2(B)に示したように蒸着源ホルダをジグザグに移動させる。
また、正孔輸送層や電子輸送層を共通して用いることができる場合は、正孔輸送層を形成した後、異なる材料からなる発光層を異なるマスクで選択的に積層した後、電子輸送層を積層すればよい。この場合、3枚のマスクを用いることになる。
また、本実施例は最良の形態、または実施例1と自由に組み合わせることができる。
シースヒータにより効率よく基板全面を加熱できるため、シュリンクの発生防止または低減を行うことができ、発光素子の信頼性を大幅に向上させることができる。
本発明の製造装置を示す図。 本発明の蒸着ホルダの移動経路を示す図。 本発明の蒸着源ホルダ(シャッターに穴を有する)を示す図。 設置室における蒸着源ホルダへのルツボ搬送を示す図。 設置室における蒸着源ホルダへのルツボ搬送を示す図。 本発明の搬送容器を示す図。 本発明の蒸着源ホルダ(容器1つ)のシャッター開閉を示す図。 本発明の蒸着源ホルダ(容器複数)のシャッター開閉を示す図。 本発明の製造装置のシーケンスを示す図。 本発明の製造装置を示す図。(実施例2) シーケンスの一例を示す図である。(実施例2) シーケンスの一例を示す図である。(実施例2) 多段真空加熱室を示す図である。
符号の説明
101:仕込室
102:搬送室
103a:前処理室(ベーク、O2プラズマ、H2プラズマ、Arプラズマ等)
103b:前処理室(多段真空加熱室)
104a:搬送室
104b:搬送機構
104c:基板
105:受渡室

Claims (20)

  1. 成膜室を有し、
    前記成膜室は、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
    前記蒸着源ホルダは、蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動することを特徴とする製造装置。
  2. 請求項1に記載の製造装置は、処理室をさらに有し、
    前記処理室には、平板ヒーターが間隔を空けて複数重ねて配置されていることを特徴とする製造装置。
  3. ロード室、該ロード室に連結された搬送室並びに該搬送室に連結された複数の成膜室及び処理室を有する製造装置であって、
    前記複数の成膜室は、前記成膜室内を真空にする真空排気処理室と連結され、マスクと基板の位置あわせを行うアライメント手段と、基板保持手段と、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
    前記蒸着源ホルダは、蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動し、
    前記処理室には、平板ヒーターが間隔を空けて複数重ねて配置されていることを特徴とする製造装置。
  4. ロード室、該ロード室に連結された搬送室並びに該搬送室に連結された複数の成膜室及び処理室を有する製造装置であって、
    前記複数の成膜室は、前記成膜室内を真空にする真空排気処理室と連結され、マスクと基板の位置あわせを行うアライメント手段と、基板保持手段と、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
    前記蒸着源ホルダは、蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記処理室は、水素ガス、酸素ガス、フッ素ガス又は希ガスを導入してプラズマを発生させる手段を有し、
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動することを特徴とする製造装置。
  5. 請求項において、
    前記搬送室には、平板ヒーターが間隔を空けて複数重ねて配置され、
    複数の基板を真空加熱することができる処理室が連結されていることを特徴とする製造装置。
  6. 請求項4又は5において、
    前記希ガス元素は、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種であることを特徴とする製造装置。
  7. 請求項2乃至5のいずれか一において、
    前記処理室には、真空排気処理室が連結されていることを特徴とする製造装置。
  8. 搬送室と、
    前記搬送室に連結され、スピンコート法により高分子材料からなる層を形成するための成膜室と、
    前記搬送室に連結された複数の成膜室並びに第1及び第2の前処理室と、を有し、
    前記複数の成膜室は、該成膜室内を真空にする真空排気処理室と連結され、マスクと基板の位置あわせを行うアライメント手段と、基板保持手段と、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
    前記蒸着源ホルダは、蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記第1の前処理室は、プラズマ発生手段を有し、
    前記第2の前処理室には、平板ヒーターが間隔を空けて複数重ねて配置され
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動することを特徴とする製造装置。
  9. 搬送室と、
    前記搬送室に連結され、スピンコート法により高分子材料からなる層を形成するための第1の成膜室と、
    前記搬送室に連結された第2の成膜室並びに第1及び第2の前処理室と、を有し、
    前記第2の成膜室は、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段を有し、
    前記蒸着源ホルダは、EL層を形成するための蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記第1の前処理室は、プラズマ発生手段を有し、
    前記第2の前処理室は、複数の基板を真空加熱するための手段を有し、
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動することを特徴とする製造装置。
  10. 搬送室と、
    前記搬送室に連結され、スピンコート法により高分子材料からなる層を形成するための第1の成膜室と、
    前記搬送室に連結された第2の成膜室並びに第1及び第2の前処理室と、を有し、
    前記第2の成膜室は、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段を有し、
    前記蒸着源ホルダは、EL層を形成するための蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動し、
    前記第1の前処理室は、プラズマ発生手段を有し、
    前記第2の前処理室には、平板ヒーターが間隔を空けて複数重ねて配置されていることを特徴とする製造装置。
  11. 搬送室と、
    前記搬送室に連結され、スピンコート法により高分子材料からなる層を形成するための第1の成膜室と、
    前記搬送室に連結された第2の成膜室並びに第1及び第2の前処理室と、を有し、
    前記第2の成膜室は、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
    前記蒸着源ホルダは、EL層を形成するための蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記第1の前処理室は、プラズマ発生手段を有し、
    前記第2の前処理室は、複数の基板を真空加熱するための手段を有し、
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動することを特徴とする製造装置。
  12. 搬送室と、
    前記搬送室に連結され、スピンコート法により高分子材料からなる層を形成するための第1の成膜室と、
    前記搬送室に連結された第2の成膜室並びに第1及び第2の前処理室と、を有し、
    前記第2の成膜室は、蒸着源ホルダと、前記蒸着源ホルダを移動させる手段と、を有し、
    前記蒸着源ホルダは、EL層を形成するための蒸着材料が封入された容器と、前記容器を加熱する手段と、前記容器上に設けられたシャッターと、膜厚モニタと、を有し、
    前記シャッターには、前記蒸着材料が斜めに放出される穴が開いており、前記蒸着材料が前記穴を通り前記膜厚モニタに当たるようにすると共に、前記膜厚モニタは前記蒸着源ホルダと一体化されて移動し、
    前記第1の前処理室は、プラズマ発生手段を有し、
    前記第2の前処理室には、平板ヒーターが間隔を空けて複数重ねて配置されていることを特徴とする製造装置。
  13. 請求項乃至12のいずれか一において、
    前記EL層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層から選ばれた少なくとも一種または複数種であることを特徴とする製造装置。
  14. 請求項乃至13のいずれか一において、
    前記プラズマ発生手段により、不用な箇所に形成された前記EL層をドライエッチングして選択的に除去することを特徴とする製造装置。
  15. 請求項乃至14のいずれか一において、
    前記プラズマは、水素ガス、酸素ガス、フッ素ガス又は希ガスを励起して発生させることを特徴とする製造装置。
  16. 請求項15において、
    前記希ガス元素は、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種であることを特徴とする製造装置。
  17. 請求項1乃至16のいずれか一において、
    前記蒸着源ホルダを移動させる手段は、前記蒸着源ホルダを任意のピッチでX軸方向に移動させ、且つ、任意のピッチでY軸方向に移動させる機能を有していることを特徴とする製造装置。
  18. 請求項17において、
    前記蒸着ホルダは、X軸方向からY軸方向に切り替わる際、回転することを特徴とする製造装置。
  19. 請求項1乃至1のいずれか一において、
    前記シャッターには、前記容器の開口面積S1よりも小さい開口面積S2の前記穴があいていることを特徴とする製造装置。
  20. 請求項1乃至19のいずれか一において、
    前記膜厚モニタで測定された値に従って、前記蒸着源ホルダの移動速度を調節することを特徴とする製造装置。
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