JP3218069B2 - 薄膜el素子の製造方法 - Google Patents

薄膜el素子の製造方法

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JP3218069B2 JP04678192A JP4678192A JP3218069B2 JP 3218069 B2 JP3218069 B2 JP 3218069B2 JP 04678192 A JP04678192 A JP 04678192A JP 4678192 A JP4678192 A JP 4678192A JP 3218069 B2 JP3218069 B2 JP 3218069B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は薄膜EL(エレクトロ
・ルミネッセンス)素子の製造方法に関し、より詳しく
は、EL発光層のアニール処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜EL素子としては、図1に示すよう
に、ガラス基板1上に、ITO(錫添加酸化インジウム)
からなる第1電極(透明電極群)2と、SiO2,SiON,
Si34などからなる第1絶縁層3と、ZnS:Mnなど
からなる発光層4と、Si34,SiON,SiO2,Al23
などからなる第2絶縁層5と、Al,Niなどからなる第
2電極(背面電極群)6を順次積層して形成したものが知
られている。
【0003】従来、発光層4の結晶性を改善して素子特
性を向上させるために、発光層4を電子ビーム蒸着法等
により成膜した後、第2絶縁層5を形成する前に、発光
層4に対して高真空(1×10-5Torr以下)に排気され
たアニール炉内で、温度600℃程度に、1時間程度保
持するいわゆる真空アニール処理を行っていた。また
は、同じく第2絶縁層5を形成する前に、N2などの不
活性ガス中で、同条件(温度600℃程度に1時間程度)
に保持するいわゆるガスアニール処理を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記真
空アニール処理には次のような問題がある。 1×10-5Torrの高真空を必要とするため、アニー
ル炉の装置コストが高価であり、処理能力の大きな装置
を用意するのが難しい。 真空にまつわるトラブル(真空の漏れ(リーク)、排気
ポンプの排気能力低下、液体窒素トラップ使用の場合は
液体窒素がなくなることによる真空度悪化など)によっ
て、主にO2(酸素)ガスの分圧が上昇(O2が混入)するこ
とがある。このような条件で発光層4のアニール処理を
行った場合、素子完成後に発光特性が異常(発光のムラ)
を示すことになる。すなわち、画素が均一に発光せず
に、部分的に発光のしきい電圧が変化して、汚れた様な
感じに発光する状態となる。 真空中の処理であるため、外界と基板1との間の熱伝
導が悪く、熱処理に時間がかかる。特に、降温時は真空
中での自然冷却となるので、ガラス基板1を外へ取り出
せる温度(約50℃)まで冷却するのに長時間を要してい
る(約6時間かかる)。
【0005】これに対して、上記ガスアニール処理で
は、真空に起因する上記,の問題を避けることがで
きる。しかしながら、真空アニール処理の場合と同様
に、不活性ガス雰囲気中にO2ガスが残留または混入し
た状態でアニール処理を行ったとき、素子完成後に発光
のムラが生ずるという問題がある。
【0006】そこで、この発明の目的は、熱処理雰囲気
中にO2ガスが存在していたとしても、素子完成後に発
光特性を良好に保つことができる薄膜EL素子の製造方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の薄膜EL素子の製造方法は、基板上に、
第1電極と、第1絶縁層と、発光層と、第2絶縁層と、
第2電極を順次積層して形成する薄膜EL素子の製造方
法において、上記第2絶縁層を形成した後、第2電極形
成前に所定温度で所定時間だけ上記発光層に対する
熱処理を不活性ガスを流しながら行うことを特徴として
いる。
【0008】
【作用】第2絶縁層形成後に不活性ガス雰囲気中で発光
層に対する熱処理を行うので、発光層は第2絶縁膜に覆
われて、雰囲気成分の影響を受けにくくなっている。し
たがって、不活性ガス雰囲気中に比較的高濃度(100p
pm)のO2ガスが存在していたとしても、素子完成後に発
光特性が良好に保たれる。例えば、次表1に示すよう
に、発光層成膜後(直後)にO2ガスが100ppm存在する
2ガス雰囲気中で熱処理を行う場合はO2ガスが100
ppm存在すると発光ムラが生じるが、第2絶縁膜成膜後
に同一条件で熱処理を行う場合は発光ムラが生じない。
すなわち、薄膜EL素子の発光が均一になり、表示品位
が良好に保たれる。
【表1】
【0009】なお、不活性ガス雰囲気中で熱処理を行う
ので、当然ながら、高真空を必要としない。また、炉内
が不活性ガスで満たされるので、真空中の場合に比して
短時間で昇温,冷却がなされ、かつ、均熱状態も良くな
る。
【0010】
【実施例】以下、この発明の薄膜EL素子の製造方法を
実施例により詳細に説明する。
【0011】図1に示した構造の薄膜EL素子を作製す
るものとする。まず、ガラス基板1上に、ITOからな
る第1電極(透明電極群)2を形成する。その上に、スパ
ッタリング法またはCVD法により、SiO2,SiON,
Si34などからなる第1絶縁層3を膜厚2500Å程
度に形成する。さらに、その上に電子ビーム蒸着法,C
VD法またはスパッタリング法により、ZnS:Mnなど
からなる発光層4を膜厚7000Å程度に形成する。さ
らにその上に、スパッタリング法またはCVD法によ
り、Si34,SiON,SiO2,Al23などからなる第2
絶縁層5を1500Å程度形成する。この後、上記各層
3,4,5を形成した基板1を不活性ガス雰囲気中に最高
温度630℃で1時間保持して、発光層4に対する熱処
理を行う。不活性ガスとしては、N2ガスArガスなど何
でも良いが、通常半導体工場では液体窒素から得られる
2ガスが安価で高純度であるのでN2ガスを用いる。最
後に、Al,Niなどからなる第2電極(背面電極群)6を
形成して薄膜EL素子の作製を完了する。
【0012】このように、第2絶縁層5形成後にN2
ス雰囲気中で熱処理を行うので、発光層4は第2絶縁層
5に覆われて、雰囲気成分の影響を受けにくくなってい
る。したがって、N2ガス中に比較的高濃度(100ppm)
のO2ガスが存在していても、素子完成後に発光特性を
良好に保つことができる。
【0013】図2は上記熱処理に使用した不活性ガスア
ニール炉20を示している。このアニール炉20は、石
英チューブ7の外側からチューブ内を加熱するヒータ8
を有している。石英チューブ7の内径は550mm、有効
高さは500mmである。ガス導入口9の直下、ガラス基
板1の直上にはガス拡散板13を設けて、導入されたガ
スが石英チューブ7の中央部にストレートに入らないよ
うにして、ヒータ加熱時の均熱を取り易くしている。熱
処理を行う場合、まず、第2絶縁膜5まで形成したガラ
ス基板1をバスケット14に入れて、テーブル11上に
載せる(なお、テーブル11は、この段階では図2に示
した位置よりも下方に移動されている。)。次に、石英
チューブ7の天井中央部にあるガス導入口9より大量の
2ガスをチューブ内に噴出させながらテーブル11を
上昇させる。外気(特にO2ガス)が、チューブ7内に混
入しないように、炉口シール12によって石英チューブ
7を密閉する(図2は密閉した状態を示している。)。こ
の状態で、N2ガスを流量50〜150l/min程度流し
て、テーブル11の下部に設けたガス排出口10から排
出する(なお、ガス排出口10の口径はガス導入口9の
口径より十分に小さく設計されている。)。このように
して、石英チューブ7内に外気を混入させずに1時間程
度ガスを流すことにより、石英チューブ7内をN2ガス
に置換することができる。この後、ヒータ8に通電し
て、基板1に対する加熱を開始する。昇温速度の設定は
400〜600℃/時間とする。基板1の温度が500
℃程度に到達したとき、N2ガス流量は、チューブ7内
のO2ガス濃度が100ppmを超えない値まで減少させ
る。この値は、石英チューブ7内の各構成部分1,11,
13,14からのアウトガス量によって変化するが、大
体のところ10l/min程度となる。このように、小量
(10l/min)のガスを導入して対流を作るので、石英
チューブ(炉)7内の温度が均一となる。温度630℃で
1時間だけ保持した後、冷却過程に移る。石英チューブ
7内に上記N2ガスをそのまま流しながら、石英チュー
ブ7とヒータ8との隙間に図示しない冷却空気を流す。
これにより、O2ガス濃度100ppm以下の雰囲気のまま
で、ガラス基板1は温度200℃以下まで急冷される。
200℃以下になれば、最早O2ガスの影響を受けない
(発光ムラが発生しない)。したがって、この時点でテー
ブル11を下げて、大気中でN2ガスを流しながら50
℃程度の常温付近まで冷却する。このようにして、発光
層4を第2絶縁層5で覆った上、雰囲気中のO2ガス濃
度を100ppm以下に保ったまま、発光層4に対する熱
処理を完了する。したがって、素子完成後の発光特性を
さらに向上することができる。しかも、冷却時間は約2
時間で済み、真空アニール処理の場合に比して時間を3
分の1に短縮できる。
【0014】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の薄
膜EL素子の製造方法は、第2絶縁層形成後に不活性
スを流しながら発光層に対する熱処理を行うので、第2
絶縁層によって発光層に対する雰囲気成分の影響を遮断
することができる。したがって、不活性ガス雰囲気中に
比較的高濃度(100ppm)のO2ガスが存在していたとし
ても、素子完成後に発光特性を良好に保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 作製すべき薄膜EL素子の断面構造を示す図
である。
【図2】 この発明により薄膜EL素子を作製するのに
用いる不活性ガスアニール炉を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 第1電極(透明電極群) 3 第1絶縁層 4 発光層 5 第2絶縁層 6 第2電極(背面電極群) 7 石英チューブ 8 ヒータ 9 ガス導入口 10 ガス排出口 11 テーブル 12 炉口シール 13 ガス拡散板 14 バスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−43293(JP,A) 特開 平1−260793(JP,A) 特開 平3−46790(JP,A) 特開 昭64−693(JP,A) 特開 平2−306582(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/00 - 33/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、第1電極と、第1絶縁層と、
    発光層と、第2絶縁層と、第2電極を順次積層して形成
    する薄膜EL素子の製造方法において、 上記第2絶縁層を形成した後、第2電極形成前に所定
    温度で所定時間だけ上記発光層に対する熱処理を不活
    性ガスを流しながら行うことを特徴とする薄膜EL素子
    の製造方法。
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