JP2002052832A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2002052832A
JP2002052832A JP2000238010A JP2000238010A JP2002052832A JP 2002052832 A JP2002052832 A JP 2002052832A JP 2000238010 A JP2000238010 A JP 2000238010A JP 2000238010 A JP2000238010 A JP 2000238010A JP 2002052832 A JP2002052832 A JP 2002052832A
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Yuji Tsuzuki
雄司 続
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薫 濱田
Yoshihide Kimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発色感度、地色部の耐熱性、地色が良好であ
り、粉ふきがなく、更に画像保存性に優れる感熱記録シ
ートの提供。 【解決手段】 支持シート上に、無色ないし淡色の塩基
性無色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱
発色層を設けた感熱記録シートにおいて、該感熱発色層
が有機顕色剤として前記一般式(1)で表されるジヒド
ロキシジフェニルスルホン化合物を少なくとも1種類含
有し、かつ下記一般式(2)で表される飽和脂肪酸モノ
アミドの少なくとも1種類を有機顕色剤1部に対して
1.5〜5部含有するか、あるいは前記一般式(2)で
表される飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョン及び前記
一般式(3)で表されるジフェニルスルホン誘導体をそ
れぞれ少なくとも1種類含有することを特徴とする感熱
記録体。 【化1】 (式中、R1、R2は炭素数1〜8のアルキル基、アルケ
ニル基又はハロゲン原子を表し、a、bは0〜3の整数
を表す。) 【化2】 (式中、R3は炭素数11〜21のアルキル基を表す。 【化3】 (R4〜R9は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、
ニトロ基、アルコキシ基、シアノ基、アリルオキシ基を
表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発色感度に特に優
れ、耐熱性、地色が良好であり、粉ふきが生じにくく、
更に画像保存性に優れる感熱記録体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に無色又は淡色の染料前駆体と染料
前駆体と熱時反応して発色させる顕色剤とを主成分とす
る感熱発色層を有する感熱記録体は、特公昭45―14
039号公報にて開示され、広く実用化されている。こ
の感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵
したサーマルプリンター等が用いられるが、このような
感熱記録法は、従来実用化された他の記録法に比べて、
記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナ
ンスフリーである、機器が比較的安価でありコンパクト
である、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴
から、情報産業の発展に伴い、ファクシミリやコンピュ
ーター分野、各種計測器、ラベル用等に広く使用されて
いるが、これらの記録装置の多様化、高性能化が進めら
れるに従って、感熱記録体に対する要求品質もより高度
なものになってきている。記録速度についても装置の小
型化、記録の高速化が進められるに従って、微小な熱エ
ネルギーでも高濃度で鮮明な発色画像が得られることが
要求されている。
【0003】この要求を満たすために、例えば特開昭5
6−169087号に記載されているように感熱層中に
熱可溶性物質を加えることによって発色感度を高める方
法、又、特開昭56−144193号に記載されている
ように顕色能力の高い新規な顕色剤を用いる方法によっ
て発色感度を高める方法等が考え出されているが、いず
れも耐熱地色が悪化したり、経時による粉ふきや、未発
色部を長期保存した後に印字した際の発色濃度(再印字
性)が低下する等の欠点を有するため十分な品質とは言
い難かった。又、染料と顕色剤にさらに適当な増感剤を
併用する方法、例えば顕色剤がビスフェノールAに代表
されるフェノール系化合物からなる場合、p−ベンジル
ビフェニル(特開昭60−82382号)、p−ベンジ
ルオキシ安息香酸ベンジル(特開昭57−201691
号)、ベンジルナフチルエーテル(特開昭58−870
94号)等が好適な増感剤として使用されている。増感
剤を用いた場合、加熱されるとまず増感剤が溶融し、そ
れが染料および顕色剤を溶かし込むことによって両者が
分子レベルで混じり合い発色反応が誘発されるので、用
いる増感剤と染料や顕色剤についての検討が重要とな
る。
【0004】また、本発明で有機顕色剤として使用され
るジヒドロキシジフェニルスルホン化合物は、従来から
公知の化合物であるが、発色能力が低く、近年の高感度
の要求を満たすことはできなかった。発色感度を高める
方法として特開平4−69283号にはシュウ酸ジ(p
−メチルベンジル)を加えること、特開平8−6707
0号には2種のシュウ酸エステル誘導体の固溶体を加え
る内容が記載されているが、発色感度は多少高まるもの
の、粉ふき、経時での画像保存性は十分なものとは言い
難い。このように発色感度が高まり、なおかつその他の
品質要求、例えば地色部の耐熱性が良い、画像安定性に
優れる等を満たすことはできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発色
感度、耐熱性、地色が良好であり、粉ふきが生じにく
く、更に画像保存性に優れる感熱記録体を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、無色ないし淡色の塩基性無色染料と有機顕色剤
とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録
体において、該感熱発色層が有機顕色剤として下記一般
式(1)で表されるジヒドロキシジフェニルスルホン化
合物を少なくとも1種類含有し、かつ下記一般式(2)
で表される飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョンを少な
くとも1種類含有することによって達成された。
【0007】
【化4】 (式中、R1、R2は炭素数1〜8のアルキル基、アルケ
ニル基又はハロゲン原子を表し、a、bは0〜3の整数
を表す。)
【0008】
【化5】 (式中、R3は炭素数11〜21のアルキル基を表
す。)
【0009】一般に感熱記録体の発色感度には、染料と
顕色剤との溶融溶解拡散速度や飽和溶解度が作用すると
推測される。これらを向上させるために増感剤として各
種の材料を加える方法が採られ、増感剤の添加によって
融点降下、極性の変化、活性化エネルギーの低下、各材
料間の相溶性の向上など多くの要因が複雑に働き、溶融
溶解拡散速度や飽和溶解度がより高まって、ひいては感
熱記録体の発色感度が向上すると考えられる。
【0010】飽和脂肪酸モノアミドを含むワックス類
は、増感剤として広く一般に知られている物質である
が、本発明は、有機顕色剤としてジヒドロキシジフェニ
ルスルホン化合物を含有し、かつ飽和脂肪酸モノアミド
のエマルジョンを特定の範囲、すなわちジヒドロキシジ
フェニルスルホン化合物1部に対し1.5〜5部の範囲
で含有することにより、発色感度が高まり、耐熱性も良
好で、粉ふき防止、画像保存性に優れる感熱記録体を得
られることを見出しなされたものである。
【0011】飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョンは、
例えば熱溶融された飽和脂肪酸モノアミドを温水中、ア
ニオン性、ノニオン性などの乳化剤(界面活性剤)と共
にホモミキサーなどを用いて平均粒子径が3μm以下と
なるように乳化分散することにより得られる。
【0012】一般に、発色感度を上げるためにワックス
類や増感剤を多量に用いると、発色感度は高まるものの
地色耐熱性の悪化や粉ふきなどの問題が起こる傾向があ
り、従って顕色剤1部に対し増感剤は1部程度含有され
るのが実状である。しかし、本発明者らは、飽和脂肪酸
モノアミドのエマルジョンであれば、ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン化合物に対して通常よりも多い割合で使
用しても、耐熱性や粉ふきを大きく悪化させることな
く、高い発色感度を得ることができることを見出した。
この理由は明らかではないが、飽和脂肪酸モノアミドの
エマルジョンを使用することによって、染料、顕色剤及
び増感剤の材料間の相溶性が高まり発色感度が向上し、
その際に大幅な融点降下が引き起こされないため耐熱性
の低下が少ないと考えられる。さらに飽和脂肪酸モノア
ミドのエマルジョンには昇華性がなく、そのため染料、
顕色剤及び増感剤の反応生成物からなる発色画像が安定
に保たれるのではないかと考えられる。また、飽和脂肪
酸モノアミドのエマルジョンは機械的に破砕した分散品
よりも粒度分布がシャープであるため、加熱印字時に極
めてシャープな融解挙動をなすと推測される。
【0013】また、有機顕色剤としてジヒドロキシジフ
ェニルスルホン化合物と飽和脂肪酸モノアミドのエマル
ジョンに加えて、下記一般式(3)で表されるジフェニ
ルスルホン誘導体を含有させると、発色感度はさらに上
昇し、地色、耐熱性も十分に実用レベルであり、かつ高
い画像保存性を示す感熱記録体が得られる。その理由は
明確には解明されていないが、感熱発色層中にジヒドロ
キシジフェニルスルホン化合物、飽和脂肪酸モノアミド
のエマルジョン、及びジフェニルスルホン誘導体が共に
含有されても、大幅な融点降下が引き起こされることな
く各材料の相溶性が向上するためではないかと考えられ
る。
【0014】
【化6】 (R4〜R9は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、
ニトロ基、アルコキシ基、シアノ基、アリルオキシ基を
表す。)
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の感熱記録体を得るには、
例えば染料、一般式(1)、一般式(2)、一般式
(3)で表される化合物、又必要に応じて安定剤をそれ
ぞれバインダーとともに分散した分散液を混合し、填料
等その他必要な添加剤を加えて感熱発色層塗液を調整
し、基材上に塗布乾燥して感熱発色層を形成することに
よって、本発明の感熱記録体を製造することができる。
【0016】本発明では有機顕色剤として一般式(1)
で表されるジヒドロキシジフェニルスルホン化合物を含
有する。一般式(1)で表される化合物を具体的に例示
すると、 4、4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン(1−1) 2、4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン(1−2) ビス−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン(1−3) 3,3′−ジメチル−4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン(1−4) 3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン(1−5) 2,2′−ビス(4−クロロフェノール)スルホン(1
−6) 4−ヒドロキシフェニル−3′−イソプロピル−4′−
ヒドロキシフェニルスルホン(1−7) ビス−(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン(1−8) 2,2′−ビス(p−t−ブチルフェノール)スルホン
(1−9) 2,2′−ビス(p−t−ペンチルフェノール)スルホ
ン(1−10) 2,2′−ビス(p−t−オクチルフェノール)スルホ
ン(1−11) 等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
中でも、感度、耐熱性が良好であり、入手も容易である
ことから、(1−1)〜(1−3)が好ましく使用され
る。又これらの顕色剤は単独又は2種類以上混合して用
いてもよい。
【0017】本発明では、一般式(2)で表される飽和
脂肪酸モノアミドのエマルジョンを含有する。飽和脂肪
酸モノアミドのエマルジョンは、単独で使用する場合に
は有機顕色剤1部に対し1.5〜5部の割合で使用する
ことが望ましい。この範囲内であれば、低エネルギー域
における印字でも高い発色感度が得られ、かつ耐熱性、
発色感度、粉ふき共に良好な品質が得られる。特に1.
7部〜3.5部含有される場合は非常に良好な品質が得
られより好ましい。また飽和脂肪酸モノアミドのエマル
ジョンの平均粒径は1.0μm以下であると発色感度が
高く好ましい。
【0018】また本発明では、一般式(2)で表される
飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョンとともに一般式
(3)で表されるジフェニルスルホン誘導体を含有する
ことができる。飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョンと
ジフェニルスルホン誘導体を併用する場合、飽和脂肪酸
モノアミドのエマルジョン及びジフェニルスルホン誘導
体は共に、一般式(1)で表されるジヒドロキシジフェ
ニルスルホン化合物1部に対し0.25〜1.7部含有
されることが好ましい。この範囲で含有されることによ
り、発色感度、地色、耐熱性、高湿条件下での画像保存
性等に優れた感熱記録体が得られる。さらに、ともに
0.5部〜1.5部含有される場合、高湿条件下の画像
保存性がより向上するなど非常に良好な品質が得られよ
り好ましい。なお、飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョ
ンとジフェニルスルホン誘導体との比率は1:3〜3:
1のとき、発色感度、耐熱性等の品質バランスが良く好
ましい。
【0019】また、一般式(3)で表されるジフェニル
スルホン誘導体の含有量が感熱塗料の全固形分中4%以
下である場合、高エネルギー印字でも粉ふきを発生せ
ず、良好な品質を得ることができる。さらにその際の飽
和脂肪酸モノアミドのエマルジョンの含有量が有機顕色
剤1部に対して1.5部〜5部であると、発色感度も高
くなり好ましい。
【0020】一般式(2)中、R3は炭化水素基を表し
ており、具体的には炭素数11〜21のアルキル基が挙
げられる。一般式(2)で表される化合物を具体的に例
示すると以下に示す2−1〜2−4が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0021】
【化7】
【0022】一般式(3)において、R4〜R9は増感効
果を阻害しないような置換基であればよく、具体例とし
ては水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、
アルコキシ基、シアノ基、アリルオキシ基を表す。特に
好ましいのは水素原子、C1〜C6のアルキル基、炭素
数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基であ
る。以下にこれらの具体的な化合物を3−1〜3−46
に例示するが、これらに限定されるものではない。
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】さらに、本発明では、4−ベンジルオキシ
−4′−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)
ジフェニルスルホン、エポキシレジン、あるいは下記一
般式(4)で表されるジフェニルスルホン架橋型化合物
のうち少なくとも一種を含有すると、発色部の画像保存
性が向上する。この理由は明らかではないが、染料と顕
色剤が反応してできる電荷移動錯体にこれらの特定の化
合物が結合することによって、より安定化した状態にな
るからと考えられる。
【0031】これらの配合量は、一般式(1)で表され
るジヒドロキシジフェニルスルホン化合物に対して少な
すぎると画像安定効果が現れにくく、多すぎると感度、
耐熱性が低下する傾向がある。本発明では、これらの化
合物を一般式(1)で表されるジヒドロキシジフェニル
スルホン化合物1部に対し0.01部〜0.9部の割合
で使用することが好ましい。特に0.17部以上である
と、可塑剤に対する画像保存性が高まるためにより好ま
しい。
【0032】エポキシレジンについてはビスフェノール
A型エポキシレジン、フェノールノボラック型エポキシ
レジン、クレゾールノボラック型エポキシレジン、グリ
シジルメタクリレートとビニルモノマーとの共重合物な
どがあげられるが、安定剤としての効果が高く、また耐
熱性に優れるために、グリシジルメタクリレートとビニ
ルモノマーとの共重合物が適している。更に、平均分子
量が9000〜11000、エポキシ当量が300〜6
00、融点が110℃以下であるものが品質が良く最も
適している。
【0033】一般式(4)で表されるジフェニルスルホ
ン架橋型化合物は、特開平10−29969号に記載さ
れているものである。
【0034】
【化15】 [式中、X及びYは各々相異なってもよく直鎖または分
枝を有してもよい炭素数1〜12の飽和、不飽和あるい
はエーテル結合を有してもよい炭化水素基を表し、また
は、
【化16】 もしくは、
【化17】 (Rはメチレン基またはエチレン基を表し、Tは水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基を表す)を表す。R10
15はそれぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のア
ルキル基、アルケニル基を示す。またm、n、p、q、
r、tは0〜4までの整数を表し、2以上の時はR10
15は、それぞれ異なっていてもよい。dは0〜10の
整数を表す。〕
【0035】一般式(4)のジフェニルスルホン架橋型
化合物において、X及びYで表される基を具体的に示す
と以下のものが挙げられる。メチレン基、エチレン基、
トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチ
レン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメ
チレン基、ドデカメチレン基、メチルメチレン基、ジメ
チルメチレン基、メチルエチレン基、メチレンエチレン
基、エチルエチレン基、1、2−ジメチルエチレン基、
1−メチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン
基、1、3−ジメチルトリメチレン基、1−エチル−4
−メチル−テトラメチレン基、ビニレン基、プロペニレ
ン基、2−ブテニレン基、、エチニレン基、2−ブチニ
レン基、1−ビニルエチレン基、エチレンオキシエチレ
ン基、テトラメチレンオキシテトラメチレン基、エチレ
ンオキシエチレンオキシエチレン基、エチレンオキシメ
チレンオキシエチレン基、1、3−ジオキサン−5、5
−ビスメチレン基、1、2−キシリル基、1、3−キシ
リル基、1、4−キシリル基、2−ヒドロキシトリメチ
レン基、2−ヒドロキシ−2−メチルトリメチレン基、
2−ヒドロキシ−2−エチルトリメチレン基、2−ヒド
ロキシ−2−プロピルトリメチレン基、2−ヒドロキシ
−2−イソプロピルトリメチレン基、2−ヒドロキシ−
2−ブチルトリメチレン基等が挙げられる。
【0036】R9〜R14のアルキル基又は、アルケニル
基は、C1〜C6のアルキル基又は、C1〜C6のアル
ケニル基であり、具体的な例としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペン
チル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−
ペンチル基、n−ヘキシル基、イソへキシル基、1−メ
チルペンチル基、2−メチルペンチル基、ビニル基、ア
リル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブ
テニル基、3−ブテニル基、1、3−ブタンジエニル
基、2−メチル−2−プロペニル基等が挙げられる。ま
た、ハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ素、ヨウ素
を表す。
【0037】本発明では、一般式(4)で表されるジフ
ェニルスルホン架橋型化合物は置換基および/またはd
の数が違う数種類のものを混合して使用することがで
き、その含有比率は任意である。また混合する方法も粉
体での混合、水等に分散した分散液の状態による混合、
製造条件により複数の種類のジフェニルスルホン架橋型
化合物を同時に生成含有させる方法など特に制限はな
い。一般式(4)で表される化合物としては、具体的に
以下に例示することが出来る。
【0038】(4−1)4,4′−ビス〔4−〔4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−
2−トランス−ブテニルオキシ〕ジフェニルスルホン (4−2)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕ジフ
ェニルスルホン (4−3)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕ジ
フェニルスルホン (4−4)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフ
ェニルスルホン (4−5)4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕−4′−〔4−
(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ−
3−プロピルオキシ〕ジフェニルスルホン (4−6)4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕−4′−〔4−
(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ−
2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン (4−7)4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕−4′−〔4
−(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ
−2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン (4−8)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−5−ペンチルオキシ〕ジ
フェニルスルホン (4−9)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−6−ヘキシルオキシ〕ジ
フェニルスルホン (4−10)4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−ブテニル
オキシ〕−4′−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスル
ホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕ジフェニルス
ルホン (4−11)4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスル
ホニル)フェノキシ−2−トランス−ブテニルオキシ〕
−4′−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)
フェノキシ−3−プロピルオキシ〕ジフェニルスルホン (4−12)4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−ブテニル
オキシ〕−4′−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスル
ホニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフェニルス
ルホン (4−13)1,4−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−トラン
ス−ブテニルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕−シス−2−ブテン (4−14)1,4−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−トラン
ス−ブテニルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕−トランス−2−ブテン (4−15)4,4′−ビス〔4−〔4−(2−ヒドロ
キシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ブチルオキシ〕
ジフェニルスルホン (4−16)4,4′−ビス〔4−〔2−(4−ヒドロ
キシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ブチルオキシ〕
ジフェニルスルホン (4−17)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエ
トキシ〕ジフェニルスルホン (4−18)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェニレンビス
メチレンオキシ〕ジフェニルスルホン
【0039】(4−19)4,4′−ビス〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,3−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (4−20)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェニル−1,2−フェニレンビス
メチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (4−21)2,2′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチ
レンオキシエトキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕ジエチルエーテル (4−22)α,α′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,4−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フ
ェノキシ〕−p−キシレン (4−23)α,α′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,3−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フ
ェノキシ〕−m−キシレン (4−24)α,α′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,2−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フ
ェノキシ〕−o−キシレン (4−25)2,4′−ビス〔2−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエ
トキシ〕ジフェニルスルホン (4−26)2,4′−ビス〔4−(2−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエ
トキシ〕ジフェニルスルホン (4−27)4,4′−ビス〔3,5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェ
ニルスルホン (4−28)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキ
シ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェニルスルホン (4−29)4,4′−ビス〔3,5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェニル−1,4−フェニレンビスメチレンオキ
シ〕ジフェニルスルホン (4−30)4,4′−ビス〔3,5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェニル−1,3−フェニレンビスメチレンオキ
シ〕ジフェニルスルホン (4−31)4,4′−ビス〔3,5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェニル−1,2−フェニレンビスメチレンオキ
シ〕ジフェニルスルホン (4−32)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,4−
フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (4−33)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,3−
フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (4−34)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,2−
フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (4−35)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−ヒドロキシプロピ
ルオキシ〕ジフェニルスルホン (4−36)1,3−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−ヒドロ
キシプロピルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕−2−ヒドロキシプロパン
【0040】また、一般式(4)で表される数種類のジ
フェニルスルホン架橋型化合物を混合して使用する場合
に特に好ましい組成物は、一般式(5)で示される化合
物のdの値のみが異なる二種以上を含有するものであ
る。このような化合物であれば製法も簡便であり、原料
の反応比率を変更することによりdの値の異なる化合物
を、任意の含有比率で一度に合成することができる。
【0041】
【化18】 〔式中、X、Y、R10、m、dは前記と同じ〕
【0042】一般式(5)のうち特にd=0で表される
化合物は、特開平7−149713号、国際公開WO9
3/06074、WO95/33714号に記載の化合
物であり、代表的には、 1,3−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕−2−ヒドロキシプロパン 1,1−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕メタン 1,2−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕エタン 1,3−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕プロパン 1,4−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕ブタン 1,5−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕ペンタン 1,6−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕ヘキサン α,α′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−p−キシレン α,α′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−m−キシレン α,α′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−o−キシレン 2,2′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル 4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕ジブチルエーテル 1,2−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕エチレン 1,4−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕−2−ブテン が挙げられる。
【0043】一般式(4)で表される化合物は、国際公
開WO97/16420記載の方法により4、4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン誘導体、或いは2、4′
−ジヒドロキシジフェニルスルホン誘導体等を塩基性物
質存在下で反応させることで得られる。本発明で用いる
化合物は、このような手段により合成された単独、或い
は2種以上のジフェニルスルホン架橋型化合物を含有す
るものであり、以下に合成例の一例を示す。 (合成例1)水 21.2g中に水酸化ナトリウム 1
6.0g(0.4モル)を加え、溶解後BPS 50.
0g(0.2モル)を加えた。次に105℃にて、ビス
(2−クロロエチル)エーテル 14.3g(0.10
モル)を加え、110℃〜115℃で5時間反応させ
た。反応終了後、反応液に水 375mlを加え、90
℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却後、20%硫酸に
て中和し析出晶を濾別、白色結晶 39.3gを得た。
ビス(2−クロロエチル)エーテルからの収率は88%
であった。高速液体クロマトグラフィーにより次のよう
な組成であった。但し、カラムはMightysil
RP−18(関東化学製)、移動相はCH3CN:H2
O:1%H3PO4 =700:300:5、UV波長
は260nmである。
【0044】
【化19】 d=0:保持時間 1.9分:面積% 32.9 d=1:保持時間 2.3分:面積% 21.7 d=2:保持時間 2.7分:面積% 12.8 d=3:保持時間 3.4分:面積% 8.8 d=4:保持時間 4.2分:面積% 5.8 d=5:保持時間 5.4分:面積% 3.5 d=6:保持時間 7.0分:面積% 2.2 d=7:保持時間 9.0分:面積% 1.7 d=8:保持時間11.8分:面積% 1.3 d=9:保持時間15.4分:面積% 1.3
【0045】本発明で使用するロイコ発色型の塩基性ロ
イコ染料としては従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で
公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるもの
ではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン
系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好まし
い。以下に代表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆
体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独
または2種以上混合して使用してもよい。
【0046】<トリフェニルメタン系ロイコ染料> 3、3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラ
クトン〕 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
〔別名マラカイトグリーンラクトン〕 <フルオラン系ロイコ染料> 3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメ
チルアニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロ
アニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルア
ニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルア
ミノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアニリ
ノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアニ
リノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラ
ン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニ
リノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フ
ルオラン
【0047】3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメ
チルアニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロ
アニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニ
リノフルオラン 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フ
ルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−
クロロアニリノ)フルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロ
メチルアニリノ)フルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリ
ノ)フルオラン 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−
7−(p−クロロアニリノ)フルオラン 3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロ
ロ−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン
【0048】3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフ
ルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミ
ノフェニル)アミノアニリノフルオラン 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルア
ミノフェニル)アミノアニリノフルオラン 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 2、4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニ
リノ〕−フルオラン
【0049】<フルオレン系ロイコ染料> 3、6、6´−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フル
オレン−9、3´−フタリド〕 3、6、6´−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フル
オレン−9、3´−フタリド〕 <ジビニル系ロイコ染料> 3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)
−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、
6、7−テトラブロモフタリド 3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)
−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、
6、7−テトラクロロフタリド 3、3−ビス−〔1、1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4、5、6、7−テトラブ
ロモフタリド 3、3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−
(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4、5、6、7−テトラクロロフタリド <その他> 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)−4−アザフタリド 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシ
フェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール
−3−イル)−4−アザフタリド 3、3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3
´−ニトロ)アニリノラクタム 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4
´−ニトロ)アニリノラクタム 1、1−ビス−〔2´、2´、2''、2''−テトラキス
−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、
2−ジニトリルエタン 1、1−ビス−〔2´、2´、2''、2''−テトラキス
−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−
β−ナフトイルエタン 1、1−ビス−〔2´、2´、2''、2''−テトラキス
−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、
2−ジアセチルエタン ビス−〔2、2、2´、2´−テトラキス−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジ
メチルエステル
【0050】中でも特に、3−ジ−n−ペンチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオランは地色の白色度
や耐熱性が良好で好ましく用いられる。一般に、塗液の
着色は塗液中に含有される材料の一部が水に溶解し、そ
れが染料と反応することによって生じると考えられてい
る。例えば一般式(1)で表される化合物の一種である
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンは、塩基性
無色染料を発色させると考えられる−OH基が2つ存在
し、また分子自体の極性も比較的高いため水に溶けやす
いが、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオランは水に対する溶解度が1.349×
10-6g/l以下と非常に低いため、一般式(1)で表
される化合物とともに3−ジ−n−ペンチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオランを用いることによ
り、特異的に塗料の着色を抑えることができると推察さ
れる。
【0051】本発明で使用するバインダーとしては、重
合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコ
ール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変
性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアル
コール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラ
ール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体
並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのような
セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビ
ニルブチルラール、ポリスチロースおよびそれらの共重
合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テル
ペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することがで
きる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、
エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、
水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態
で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
【0052】また、本発明においては、上記課題に対す
る所望の効果を阻害しない範囲で、記録画像の耐油性効
果等を示す画像安定剤として、 4、4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフ
ェノール) 2、2′−ジ−t−ブチル−5、5′−ジメチル−4、
4′−スルホニルジフェノール 1、1、3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシルフェニル)ブタン 1、1、3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン等を添加することもでき
る。
【0053】本発明で使用する填料としては、シリカ、
炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ
土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無
機または有機充填剤などが挙げられる。このほかにワッ
クス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系
の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散
剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することが
できる。
【0054】本発明の感熱記録体に使用する顕色剤及び
染料の量、その他の各種成分の種類及び量は要求される
性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるも
のではないが、通常、一般式(1)で表される顕色剤1
部に対して、塩基性無色染料0.1〜2部、填料0.5
〜4部を使用し、バインダーは全固形分中5〜25%が
適当である。
【0055】上記組成から成る塗液を紙、再生紙、合成
紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチッ
クフィルム、不織布等任意の支持体に塗布することによ
って目的とする感熱記録シートが得られる。またこれら
を組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよ
い。
【0056】さらに、保存性を高める目的で高分子物質
等のオーバーコート層を感熱発色層上に設けることもで
きる。又、発色感度を高める目的で填料を含有した高分
子物質等のアンダーコート層を感熱層下に設けることも
できる。前述の有機顕色剤、塩基性無色染料並びに必要
に応じて添加する材料はボールミル、アトライター、 サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置
によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、
バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗
液とする。塗布する手段は特に限定されるものではな
く、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えば
エアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビル
ブレードコーター、ロールコーターなど各種コーターを
備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択
され使用される。
【0057】
【実施例】以下に、本発明を実施例によって説明する。
尚、説明において部は重量部を示す。 [実施例1]染料、顕色剤の各材料は、あらかじめ以下
の配合の分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒
径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。 <顕色剤分散液> 4、4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン(1−1) 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 <染料分散液> 3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン (ODB2) 3.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部 水 3.9部 以下の組成物を混合し、感熱層塗液を得た。この塗液を
坪量50g/m2の上質紙に乾燥後の塗布量が6g/m2
となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック
平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記
録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) (平均粒径0.5ミクロン、商品名:G−270 中京油脂(株)製) 54.55部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0058】[実施例2]実施例1において脂肪酸モノ
アミドのエマルジョンの配合量を変更し、以下のように
した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 40.9部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0059】[実施例3]実施例1において脂肪酸モノ
アミドのエマルジョンの配合量を変更し、以下のように
した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 47.7部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0060】[実施例4]実施例1において脂肪酸モノ
アミドのエマルジョンの配合量を変更し、以下のように
した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 95.55部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0061】[実施例5、6]実施例1の染料分散液に
おいてODB2を3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン(商品名:Black3
05、山田化学工業社製;以下B305と略す)(実施
例5)、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−
6−メチル−7−アニリノフルオラン(S205)(実
施例6)にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0062】[実施例7]実施例1の顕色剤分散液にお
いて(1−1)化合物を(1−2)化合物に変更した以
外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0063】[実施例8]下記の材料についてあらかじ
め以下の配合の分散液を作り、サンドグラインダーで平
均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。 <安定剤分散液> 4−ベンジルオキシ−4′−(2、3−エポキシ−2−メチルプロポキシ) ジフェニルスルホン (商品名:NTZ−95日本曹達製;以下NTZと略す) 1.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 3.1部 水 1.9部 実施例5に安定剤分散液を加え、以下の割合で配合した
以外は実施例5と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液 36.0部 染料分散液 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 54.55部 安定剤分散液 6.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0064】[実施例9]実施例8において安定剤分散
液の配合量を変更し、以下の配合にした以外は実施例8
と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液 36.0部 染料分散液 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 54.55部 安定剤分散液 18.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0065】[実施例10]実施例8において安定剤分
散液の配合量を変更し、以下の配合にした以外は実施例
8と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液 36.0部 染料分散液 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 54.55部 安定剤分散液 0.6部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0066】[実施例11、12]実施例8において安
定剤分散液中のNTZをグリシジルメタクリレートとビ
ニルモノマーとの共重合物(平均分子量11000、エ
ポキシ当量312、融点110℃以下)(商品名:NE
R−064 ナガセ化成製;以下NERと略す)(実施
例11)、合成例1のジフェニルスルホン架橋型化合物
(実施例12)に変えた以外は実施例8と同様にして感
熱記録体を得た。
【0067】[実施例13]下記の材料についてあらか
じめ以下の配合の分散液を作り、サンドグラインダーで
平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行っ
た。 <ジフェニルスルホン分散液> (3−1)化合物 9.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 28.2部 水 16.8部 実施例1の脂肪酸アミドのエマルジョンの配合量を変更
し、更にジフェニルスルホン分散液を追加し、以下のよ
うにした以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 13.64部 ジフェニルスルホン分散液((3−1)化合物) 54.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0068】[実施例14]実施例13において、脂肪
酸アミドのエマルジョン、ジフェニルスルホン分散液の
配合量を変更し、以下のようにした以外は実施例15と
同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%)) 27.27部 ジフェニルスルホン分散液((3−1)化合物) 36.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0069】[実施例15、16]実施例14の染料分
散液においてODB2を3−ジ−n−ペンチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン(商品名:Bla
ck305、山田化学工業社製;以下B305と略す)
(実施例15)、3−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(S20
5)(実施例16)にそれぞれ変更した以外は実施例1
6と同様にして感熱記録体を得た。
【0070】[実施例17]実施例13において、脂肪
酸アミドのエマルジョン、ジフェニルスルホン分散液の
配合量を変更し、以下のようにした以外は実施例13と
同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%)) 40.9部 ジフェニルスルホン分散液((3−1)化合物) 18.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0071】[実施例18]実施例13において、脂肪
酸アミド分散液、ジフェニルスルホン分散液の配合量を
変更し、以下のようにした以外は実施例13と同様にし
て感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 54.55部 ジフェニルスルホン分散液((3−1)化合物) 9.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0072】[実施例19]実施例15に実施例8で使
用した安定剤分散液を加え、以下の割合で配合した以外
は実施例15と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液 36.0部 染料分散液 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 27.27部 ジフェニルスルホン分散液 36.0部 安定剤分散液 6.0部 カオリンクレー50%分散液 12.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0073】[実施例20、21]実施例19において
安定剤分散液中のNTZをグリシジルメタクリレートと
ビニルモノマーとの共重合物(平均分子量11000、
エポキシ当量312、融点110℃以下)(商品名:N
ER−064 ナガセ化成製;以下NERと略す)(実
施例20)、合成例1のジフェニルスルホン架橋型化合
物(実施例21)に変えた以外は実施例19と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0074】[比較例1]実施例1の脂肪酸モノアミド
のエマルジョンの配合量を変更し、以下のようにした以
外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 27.27部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0075】[比較例2]実施例1の脂肪酸モノアミド
のエマルジョンの配合量を変更し、以下のようにした以
外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 163.64部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0076】[比較例3]実施例1の脂肪酸モノアミド
のエマルジョンを以下の分散液にかえた以外は実施例1
と同様にして感熱記録体を得た。 <パラベンジルビフェニル分散液> パラベンジルビフェニル 12.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 37.6部 水 22.4部
【0077】[比較例4]実施例1において脂肪酸モノ
アミドのエマルジョンのかわりに以下の分散液を配合し
た以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 <ジフェニルスルホン分散液> (3−1)化合物 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部
【0078】[比較例5]比較例4において以下の安定
剤分散液を追加した以外は比較例4と同様にして感熱記
録体を得た。 4−ベンジルオキシ−4′−(2、3−エポキシ−2−メチルプロポキシ) ジフェニルスルホン (商品名:NTZ−95日本曹達製;以下NTZと略す) 1.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 3.1部 水 1.9部
【0079】[比較例6]実施例14において、脂肪酸
アミドのエマルジョンの代わりに以下の脂肪酸モノアミ
ド分散液を配合した。また、ジフェニルスルホン分散液
のかわりに以下の1,2−ビス(フェノキシメチル)ベ
ンゼン分散液を配合した。それ以外は実施例14と同様
にして感熱記録体を得た。 <脂肪酸モノアミド分散液>あらかじめ以下の配合の分
散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径0.5ミ
クロンになるまで湿式磨砕を行った。 (2−3)化合物 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 <1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン分散液>
あらかじめ以下の配合の分散液をつくり、サンドグライ
ンダーで平均粒径0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を
行った。 1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 なお、配合は以下の通りである。 顕色剤分散液((1−1)化合物) 36.0部 染料分散液(ODB2) 13.8部 脂肪酸モノアミド分散液 36.0部 1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン分散液 36.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0080】[比較例7]実施例6において、顕色剤分
散液中の(1−1)化合物を4,4′−イソプロピリデ
ンジフェノール(BPA)に変更し、更に以下の配合に
した以外は実施例6と同様にして感熱記録体を得た。 顕色剤分散液 36.0部 染料分散液 13.8部 脂肪酸モノアミド((2−3)化合物)のエマルジョン(22%) 40.91部 パラベンジルビフェニル分散液 36.0部 カオリンクレー50%分散液 26.0部 ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0081】[参考例]実施例15において、脂肪酸モ
ノアミドのエマルジョンの代わりに以下の分散液を配合
した以外は実施例15と同様にして感熱記録体を得た。 <脂肪酸モノアミド分散液>あらかじめ以下の配合の分
散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5
ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。 (2−3)化合物 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部
【0082】[発色感度]大倉電機社製のTH−PMD
を使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.2
2mJ/dotで印字を行った。またUBIプリンター
(UBI社製)を使用し、24mJ/mm2で印字を行
った。印字後及び品質試験後の画像濃度はマクベス濃度
計(アンバーフィルター使用)で測定した。
【0083】[地色白色度]ハンター白色度計(東洋精
機製作所製、ブルーフィルター)を使用し、未発色部の
サンプル片の白色度を測定した。値が大きい方が良好で
ある。
【0084】[耐熱性試験]未発色部のサンプル片を6
0℃の雰囲気下で24時間放置後、ハンター白色度計
(東洋精機製作所製、ブルーフィルター)で測定した。
【0085】[耐湿性画像残存率]UBIプリンター
(UBI社製)を使用し24mJ/mm2で印字した画
像部を40℃、90%の環境下で24時間放置後、画像
部をマクベス濃度計で測定した。処理前後のマクベス濃
度より下記式により画像残存率を算出した。
【数1】式1 画像残存率(%)=[(処理後のマクベス濃度)/(処
理前のマクベス濃度)]×100
【0086】[可塑剤性画像残存率]紙管に塩ビラップ
(三井東圧製ハイラップKMA)を一重に巻き付け、こ
の上に大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネ
ルギー0.22mJ/dotで印字を行ったサンプル片
を貼り付け、更にこの上に塩ビラップを三重巻き付けた
ものを20℃の条件下で24時間放置した後、マクベス
濃度より式1で表される計算式により画像残存率を算出
した。
【0087】[耐熱性画像残存率]大倉電機社製のTH
−PMDを使用し、印加エネルギー0.22mJ/do
tで印字を行ったサンプル片を60℃環境下で24時間
放置した後マクベス濃度より式1で表される計算式によ
り画像残存率を算出した。
【0088】[粉ふき]大倉電気社製のTH−PMDを
使用し、印加エネルギー0.22mj/dotで印字し
た画像部を室内で一ヶ月放置後、画像部に粉ふきが現れ
ていないかを目視で評価し、低エネルギー印字での粉ふ
きの状態を評価した。又、UBIプリンター(UBI社
製)を使用し、24mJ/mm2で印字した画像部を室
内で24時間放置後、画像部に粉ふきが現れていないか
を目視で評価し、高エネルギー印字での粉ふき状態を評
価した。 ○ 粉ふきなし △ やや粉ふきあり × 粉ふきあり
【0089】品質試験結果を表1〜表4に示す。なお、
表1および表2において、FMA(E):飽和脂肪酸モノアミ
ドのエマルジョン、FMA:飽和脂肪酸モノアミドの湿式
磨砕品、DPS:ジフェニルスルホン誘導体、かっこ内の
数字は顕色剤1部に対する配合部数を示す。また、表3
および表4において、発色感度の欄中、(1):0.22mJ/do
t、(2):24mJ/mm2を示し、粉ふきの欄中、低:低エネルキ゛ー
印字時、高:高エネルキ゛ー印字時を示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】
【表4】
【0094】以上の結果より明らかなように、顕色剤と
してジヒドロキシジフェニルスルホン化合物を含有し、
感熱発色層中に飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョン、
さらにジフェニルスルホン誘導体を含有させた実施例1
〜21は発色感度、地色白色度や耐熱性、画像残存率、
粉ふき等の品質に優れている。中でも、飽和脂肪酸モノ
アミドのエマルジョンの含有量が顕色剤1部に対して
1.5〜5部である実施例1〜12は粉ふきの発生が抑
えられ、発色感度、耐熱性、画像残存率も良好である。
また、飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョン及びジフェ
ニルスルホン誘導体を顕色剤1部に対して0.5〜1.
5部の割合で含有する実施例13〜17、19〜21に
ついては、発色感度が非常に高く、耐熱性、画像保存性
も優れた品質を有している。ジフェニルスルホン誘導体
の含有量が感熱塗料固形分中の4%以下である実施例1
8は、粉ふきが抑えられ、発色感度、耐熱性、画像残存
率も良好である。また染料にB305を使用した実施例
5、8〜12、15、19〜21については、他の染料
を使用した場合に比べ地色白色度、耐熱性に優れてい
る。また、安定剤を含有した実施例8〜12、19〜2
1は、画像保存性が向上している。特に安定剤の配合量
が顕色剤1部に対し0.17部以上であると耐可塑剤で
の画存保存性が向上する。
【0095】一方、飽和脂肪酸モノアミドのエマルジョ
ンの配合量が本発明で規定する範囲外である比較例1、
2、飽和脂肪酸モノアミドに代えて他の増感剤を使用し
た比較例3、飽和脂肪酸モノアミドを含有しない比較例
4および5、飽和脂肪酸モノアミドと他の増感剤を使用
した比較例6、ジヒドロキシジフェニルスルホン化合物
とは異なる顕色剤を使用した比較例7では、十分な品質
の感熱記録体を得ることができない。また、機械的な湿
式磨砕によって分散された飽和脂肪酸モノアミドを使用
した参考例は発色感度に劣っている。
【0096】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は色濃度が高く、地
色、耐熱性、画像残存率、粉ふき防止等の品質に優れて
いるため、ファックス用紙、プリンター用紙、レジ用紙
等、感熱紙として広く一般的に使用されている用途にお
いて、より高品質な、高信頼性のある感熱記録体を提供
できることにある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 続 雄司 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社商品研究所内 (72)発明者 濱田 薫 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社商品研究所内 (72)発明者 木村 義英 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社商品研究所内 Fターム(参考) 2H026 AA07 BB01 BB30 DD01 DD12 DD45 DD53

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無
    色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱発色
    層を設けた感熱記録体において、該感熱発色層が有機顕
    色剤として前記一般式(1)で表されるジヒドロキシジ
    フェニルスルホン化合物を少なくとも1種類含有し、か
    つ下記一般式(2)で表される飽和脂肪酸モノアミドの
    エマルジョンの少なくとも1種類を有機顕色剤1部に対
    して1.5〜5部含有することを特徴とする感熱記録
    体。 【化1】 (式中、R1、R2は炭素数1〜8のアルキル基、アルケ
    ニル基又はハロゲン原子を表し、a、bは0〜3の整数
    を表す。) 【化2】 (式中、R3は炭素数11〜21のアルキル基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無
    色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱発色
    層を設けた感熱記録体において、該感熱発色層が有機顕
    色剤として前記一般式(1)で表されるジヒドロキシジ
    フェニルスルホン化合物を少なくとも1種類含有し、か
    つ前記一般式(2)で表される飽和脂肪酸モノアミドの
    エマルジョン及び前記一般式(3)で表されるジフェニ
    ルスルホン誘導体をそれぞれ少なくとも1種類含有する
    ことを特徴とする感熱記録体。 【化3】 (R4〜R9は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、
    ニトロ基、アルコキシ基、シアノ基、アリルオキシ基を
    表す。)
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