JP2002051532A - 直進電機 - Google Patents
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Landscapes
- Linear Motors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型で高いモータ特性を有する高い実用性を
備えた片側配置型の磁石埋込構造を有する直進電機を得
ることを可能とする。 【解決手段】 界磁コア11側の磁極凹凸歯11a,1
1bを構成している各々の凸形状部分11aと、電機子
コア12側の各々の突極片12fとの間の位置関係を均
等な位相角度分ずつ個々にずれた状態に配置することに
よって、電機子コア12の各突極片12fにおいてそれ
ぞれ発生するコギングの各波形どうしが互いに打ち消し
合うこととし、全体のコギングを小さく抑えるようにし
たもの。
備えた片側配置型の磁石埋込構造を有する直進電機を得
ることを可能とする。 【解決手段】 界磁コア11側の磁極凹凸歯11a,1
1bを構成している各々の凸形状部分11aと、電機子
コア12側の各々の突極片12fとの間の位置関係を均
等な位相角度分ずつ個々にずれた状態に配置することに
よって、電機子コア12の各突極片12fにおいてそれ
ぞれ発生するコギングの各波形どうしが互いに打ち消し
合うこととし、全体のコギングを小さく抑えるようにし
たもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石とコイル
とを片方側のコアに集めた埋込磁石型構造の電機子を備
えた直進電機に関する。
とを片方側のコアに集めた埋込磁石型構造の電機子を備
えた直進電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平2−32750
号、特開昭57−196864号等において、永久磁石
を一対のコアどうしの間に挟み込むとともに、その永久
磁石を挟み込んだコア部に対して駆動コイルを巻回し、
上記永久磁石と駆動コイルとを片方側のコアに集めるよ
うにした埋込磁石型の電機子に関する提案が種々なされ
ている。このような埋込磁石型電機子を有する直進電機
では、上記電機子を構成する片方側コアに対して相対移
動可能に配置された他方側のコアが、磁性体のみから構
成されるようになっている。
号、特開昭57−196864号等において、永久磁石
を一対のコアどうしの間に挟み込むとともに、その永久
磁石を挟み込んだコア部に対して駆動コイルを巻回し、
上記永久磁石と駆動コイルとを片方側のコアに集めるよ
うにした埋込磁石型の電機子に関する提案が種々なされ
ている。このような埋込磁石型電機子を有する直進電機
では、上記電機子を構成する片方側コアに対して相対移
動可能に配置された他方側のコアが、磁性体のみから構
成されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の埋込磁石型の電機子に関する提案には、基本構
造が単に示されているのみであって、実用上必要とされ
る特性を得るための構成は、いずれの提案においても具
体的には開示されておらず、そのままでは通常のモータ
等の直進電機としての十分な特性が得られない。
た従来の埋込磁石型の電機子に関する提案には、基本構
造が単に示されているのみであって、実用上必要とされ
る特性を得るための構成は、いずれの提案においても具
体的には開示されておらず、そのままでは通常のモータ
等の直進電機としての十分な特性が得られない。
【0004】そこで本発明は、良好な特性を備えた片側
配置型の磁石埋込構造を有する直進電機を提供すること
を目的とする。
配置型の磁石埋込構造を有する直進電機を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の直進電機では、直線方向に一定のピッ
チをなす一組の凹凸形状部分が直線状に複数組にわたっ
て並設された多数の集磁凹凸歯を有する長尺状の固定界
磁コアと、略平行に対向する一対の上記固定界磁コアに
おける両集磁凹凸歯どうしの対向部分において、上記両
側の集磁凹凸歯のそれぞれに対面しつつ上記固定界磁コ
アの延在方向に沿って直進移動するように配置された複
数個の可動電機子コアと、を備え、前記複数個の可動電
機子コアの各々が、当該可動電機子コアの直進移動方向
に沿って磁気的に実質的に分離された状態で列状に並設
・集合されたものであって、上記複数個の各可動電機子
コアは、前記直進移動方向に直交する方向に着磁された
永久磁石と、その永久磁石の着磁方向両端面にそれぞれ
接触して当該永久磁石を挟むように配置された一対のヨ
ーク部と、それら一対のヨーク部を前記永久磁石ととも
に巻き込むように巻回された電機子コイルと、上記一対
の各ヨーク部における前記直進移動方向の両端部分に、
上記電機子コイルを両側から挟むように配置された一対
の両端コア部と、これら一対の両端コア部のそれぞれに
おける前記固定界磁コアの集磁凹凸歯との突出対向部分
に設けられた突極片と、を有する直進電機において、上
記複数個の各電機子コアにおける永久磁石の着磁方向
は、前記直進移動方向において互いに隣接する電機子コ
ア毎に、交互に反転するように設定されているととも
に、前記集磁凹凸歯における一組の凸凹形状部分の直進
移動方向の幅寸法として定義される1磁極ピッチが、電
気角で360°をなすように設定されたものであって、
一つの相の可動電機子コアに設けられた一対の突極片ど
うしが、前記磁極ピッチにおいて{C−(1/2)}磁
極ピッチ(C=1,2,3・・・)だけ位置ずれした関
係に配置され、電気角で180°の位相ずれを有するよ
うに設けられている。
に請求項1記載の直進電機では、直線方向に一定のピッ
チをなす一組の凹凸形状部分が直線状に複数組にわたっ
て並設された多数の集磁凹凸歯を有する長尺状の固定界
磁コアと、略平行に対向する一対の上記固定界磁コアに
おける両集磁凹凸歯どうしの対向部分において、上記両
側の集磁凹凸歯のそれぞれに対面しつつ上記固定界磁コ
アの延在方向に沿って直進移動するように配置された複
数個の可動電機子コアと、を備え、前記複数個の可動電
機子コアの各々が、当該可動電機子コアの直進移動方向
に沿って磁気的に実質的に分離された状態で列状に並設
・集合されたものであって、上記複数個の各可動電機子
コアは、前記直進移動方向に直交する方向に着磁された
永久磁石と、その永久磁石の着磁方向両端面にそれぞれ
接触して当該永久磁石を挟むように配置された一対のヨ
ーク部と、それら一対のヨーク部を前記永久磁石ととも
に巻き込むように巻回された電機子コイルと、上記一対
の各ヨーク部における前記直進移動方向の両端部分に、
上記電機子コイルを両側から挟むように配置された一対
の両端コア部と、これら一対の両端コア部のそれぞれに
おける前記固定界磁コアの集磁凹凸歯との突出対向部分
に設けられた突極片と、を有する直進電機において、上
記複数個の各電機子コアにおける永久磁石の着磁方向
は、前記直進移動方向において互いに隣接する電機子コ
ア毎に、交互に反転するように設定されているととも
に、前記集磁凹凸歯における一組の凸凹形状部分の直進
移動方向の幅寸法として定義される1磁極ピッチが、電
気角で360°をなすように設定されたものであって、
一つの相の可動電機子コアに設けられた一対の突極片ど
うしが、前記磁極ピッチにおいて{C−(1/2)}磁
極ピッチ(C=1,2,3・・・)だけ位置ずれした関
係に配置され、電気角で180°の位相ずれを有するよ
うに設けられている。
【0006】また、請求項2記載の直進電機では、前記
請求項1記載の固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成して
いる各々の凸形状部分と、可動電機子コア側の各々の突
極片との間の位置関係が、均等な位相角度分ずつ個々に
ずれた状態に配置されている。
請求項1記載の固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成して
いる各々の凸形状部分と、可動電機子コア側の各々の突
極片との間の位置関係が、均等な位相角度分ずつ個々に
ずれた状態に配置されている。
【0007】さらに、請求項3記載の直進電機では、前
記請求項1又は2記載の電機子コイルの数aに対して、
前記可動電機子コアの片側に設けられた2a個の各突極
片が、前記固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成している
各々の凸形状部分と、{1/(2a)}磁極ピッチずつ
均等な位相角度分ずつ個々にずれた状態に配置されてい
る。
記請求項1又は2記載の電機子コイルの数aに対して、
前記可動電機子コアの片側に設けられた2a個の各突極
片が、前記固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成している
各々の凸形状部分と、{1/(2a)}磁極ピッチずつ
均等な位相角度分ずつ個々にずれた状態に配置されてい
る。
【0008】さらにまた、請求項4記載の直進電機で
は、前記請求項1又は2記載の直進移動方向の一方向に
おいて、前記固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成してい
る一つの凸形状部分の立下がり側の一端面に対して、前
記可動電機子コア側の一つの突極片の一端面が電気角で
0°の位置関係に配置されたときに、上記0°の突極片
を有する可動電機子コアに隣接する次の可動電機子コア
における他の突極片の一端面と、その他の突極片に最も
近接した固定界磁コア側の集磁凹凸歯における他の凸形
状部分の立下がり端面とが、前記電機子コイルの数a、
及び1からaまでのある整数bに対して、±(b/2
a)磁極ピッチ分だけずれるように配置されたものであ
って、上記整数bは、整数aとの最小公倍数がa×bと
なるような整数になされている。
は、前記請求項1又は2記載の直進移動方向の一方向に
おいて、前記固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成してい
る一つの凸形状部分の立下がり側の一端面に対して、前
記可動電機子コア側の一つの突極片の一端面が電気角で
0°の位置関係に配置されたときに、上記0°の突極片
を有する可動電機子コアに隣接する次の可動電機子コア
における他の突極片の一端面と、その他の突極片に最も
近接した固定界磁コア側の集磁凹凸歯における他の凸形
状部分の立下がり端面とが、前記電機子コイルの数a、
及び1からaまでのある整数bに対して、±(b/2
a)磁極ピッチ分だけずれるように配置されたものであ
って、上記整数bは、整数aとの最小公倍数がa×bと
なるような整数になされている。
【0009】また、請求項5記載の直進電機では、前記
請求項1記載の可動電機子コアにおける永久磁石、及び
当該永久磁石を両側から挟んだ両ヨーク部の片側部分
が、複数個の可動電機子コアどうしの間で直進移動方向
に沿って一体的に連結されているとともに、上記片側の
各ヨーク部どうしの間の連結部分は、各ヨーク部どうし
を磁気的に実質的に分離させる程度に横断面形状が小さ
く形成されている。
請求項1記載の可動電機子コアにおける永久磁石、及び
当該永久磁石を両側から挟んだ両ヨーク部の片側部分
が、複数個の可動電機子コアどうしの間で直進移動方向
に沿って一体的に連結されているとともに、上記片側の
各ヨーク部どうしの間の連結部分は、各ヨーク部どうし
を磁気的に実質的に分離させる程度に横断面形状が小さ
く形成されている。
【0010】さらにまた、請求項6記載の直進電機で
は、前記請求項1記載の一組の集磁凹凸歯を構成してい
る凸形状部分の直進移動方向における幅寸法と、凹形状
部分の直進移動方向における幅寸法とが、互いに異なる
幅をなすように形成されているとともに、前記一組の集
磁凹凸歯を構成している凸形状部分の直進移動方向にお
ける幅寸法が、0.45磁極ピッチ以下に形成され、か
つ前記可動電機子コアの突極片の直進移動方向における
幅寸法が、前記一組の集磁凹凸歯を構成している凸形状
部分の直進移動方向における幅寸法と同じ幅になされて
いる。
は、前記請求項1記載の一組の集磁凹凸歯を構成してい
る凸形状部分の直進移動方向における幅寸法と、凹形状
部分の直進移動方向における幅寸法とが、互いに異なる
幅をなすように形成されているとともに、前記一組の集
磁凹凸歯を構成している凸形状部分の直進移動方向にお
ける幅寸法が、0.45磁極ピッチ以下に形成され、か
つ前記可動電機子コアの突極片の直進移動方向における
幅寸法が、前記一組の集磁凹凸歯を構成している凸形状
部分の直進移動方向における幅寸法と同じ幅になされて
いる。
【0011】このような構成を有する請求項1,2,3
又は4記載の各発明によれば、固定界磁コア側の集磁凹
凸歯を構成している各々の凸形状部分と、可動電機子コ
ア側の各々の突極片との間の位置関係が、均等な位相角
度分ずつ個々にずれた状態に配置されることから、上記
可動電機子コアの各突極片においてそれぞれ発生するコ
ギングの各波形も、互いの位相が均等にずれた状態とな
って、重なり合うことがなくなる。従って、モータ全体
の全てのコギング波形を合成したときには、各コギング
波形どうしが互いに打ち消し合う結果となり、全体のコ
ギングのレベルは極めて小さく抑えられる。
又は4記載の各発明によれば、固定界磁コア側の集磁凹
凸歯を構成している各々の凸形状部分と、可動電機子コ
ア側の各々の突極片との間の位置関係が、均等な位相角
度分ずつ個々にずれた状態に配置されることから、上記
可動電機子コアの各突極片においてそれぞれ発生するコ
ギングの各波形も、互いの位相が均等にずれた状態とな
って、重なり合うことがなくなる。従って、モータ全体
の全てのコギング波形を合成したときには、各コギング
波形どうしが互いに打ち消し合う結果となり、全体のコ
ギングのレベルは極めて小さく抑えられる。
【0012】そして、上述したような作用は、上述した
固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成している凸形状部分
と、可動電機子コア側の突極片との対向面積を拡大して
も同様であることから、コギングを低減しつつ有効磁束
を増大させることが可能になるとともに、巻線スロット
等を設けるに際しての性能劣化の発生を回避することも
可能となる。
固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成している凸形状部分
と、可動電機子コア側の突極片との対向面積を拡大して
も同様であることから、コギングを低減しつつ有効磁束
を増大させることが可能になるとともに、巻線スロット
等を設けるに際しての性能劣化の発生を回避することも
可能となる。
【0013】さらに、請求項5記載の発明によれば、永
久磁石とヨーク部との部品点数が低減されるとともに、
永久磁石の両側にヨーク部を貼り付けることによって複
数個の可動電機子コアが効率的に製造され、しかも、複
数個の可動電機子コア全体の組込精度及び位置精度が向
上されるようになっている。
久磁石とヨーク部との部品点数が低減されるとともに、
永久磁石の両側にヨーク部を貼り付けることによって複
数個の可動電機子コアが効率的に製造され、しかも、複
数個の可動電機子コア全体の組込精度及び位置精度が向
上されるようになっている。
【0014】また、請求項6記載の発明によれば、固定
界磁コアの集磁凹凸歯における凸形状部分の周方向幅が
狭くなるように形成されているので、その集磁凹凸歯の
凸形状部分が電機子コアの突極片に対向していない場合
において、上記電機子コアの突極片から集磁凹凸歯の凸
形状部分へ向かう漏れ磁束が良好に低減されることとな
り、その分、有効磁束が増大されるようになっている。
界磁コアの集磁凹凸歯における凸形状部分の周方向幅が
狭くなるように形成されているので、その集磁凹凸歯の
凸形状部分が電機子コアの突極片に対向していない場合
において、上記電機子コアの突極片から集磁凹凸歯の凸
形状部分へ向かう漏れ磁束が良好に低減されることとな
り、その分、有効磁束が増大されるようになっている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を直進モータに適用
した場合の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
した場合の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】まず、図1及び図2に示されている実施形
態における直進モータ1では、非磁性体からなるモータ
ケース10の対向壁面10a,10aのそれぞれに対し
て、長尺状の磁性部材からなる一対の固定界磁コア1
1,11が、互いに対面し合うように固定されている。
これら一対の両固定界磁コア11,11は、所定の間隔
離して略平行に延在するように配置されており、それら
の各固定界磁コア11の対面側の内側縁部分に、凹凸形
状をなす多数の集磁凹凸歯11a,11bがそれぞれ設
けられている。
態における直進モータ1では、非磁性体からなるモータ
ケース10の対向壁面10a,10aのそれぞれに対し
て、長尺状の磁性部材からなる一対の固定界磁コア1
1,11が、互いに対面し合うように固定されている。
これら一対の両固定界磁コア11,11は、所定の間隔
離して略平行に延在するように配置されており、それら
の各固定界磁コア11の対面側の内側縁部分に、凹凸形
状をなす多数の集磁凹凸歯11a,11bがそれぞれ設
けられている。
【0017】この集磁凹凸歯11a,11bは、凹凸形
状をなすように形成された凸形状部分11aと、凹形状
部分11bとを有し、それら凸形状部分11aと凹形状
部分11bとの一組が、固定界磁コア11の長手方向に
一定のピッチをなして多数組設けられていて、それら各
一組の凸形状部分11aと凹形状部分11bとの長手方
向(図示上下方向)における幅寸法として定義される1
磁極ピッチFpが、電気角で360°をなすように設定
されている。また、上述した平行に延在する一対の固定
界磁コア11,11における互いに対面し合う両凸形状
部分11a,11aどうし、及び両凹形状部分11b,
11bどうしは、互いに180°の位相ずれを有するよ
うに配置されている。
状をなすように形成された凸形状部分11aと、凹形状
部分11bとを有し、それら凸形状部分11aと凹形状
部分11bとの一組が、固定界磁コア11の長手方向に
一定のピッチをなして多数組設けられていて、それら各
一組の凸形状部分11aと凹形状部分11bとの長手方
向(図示上下方向)における幅寸法として定義される1
磁極ピッチFpが、電気角で360°をなすように設定
されている。また、上述した平行に延在する一対の固定
界磁コア11,11における互いに対面し合う両凸形状
部分11a,11aどうし、及び両凹形状部分11b,
11bどうしは、互いに180°の位相ずれを有するよ
うに配置されている。
【0018】このとき、上記界磁コア11の集磁凹凸歯
11a,11bにおける凸形状部分11aの周方向幅
と、凹形状部分11bの周方向幅とは、互いに異なる幅
寸法をなすように形成されていて、上記凸形状部分11
aの先端幅tが、0.45磁極ピッチ以下に相当する寸
法を備えるように形成されており、従って、凹形状部分
11bは、0.55磁極ピッチ以上に相当する寸法を備
えている。
11a,11bにおける凸形状部分11aの周方向幅
と、凹形状部分11bの周方向幅とは、互いに異なる幅
寸法をなすように形成されていて、上記凸形状部分11
aの先端幅tが、0.45磁極ピッチ以下に相当する寸
法を備えるように形成されており、従って、凹形状部分
11bは、0.55磁極ピッチ以上に相当する寸法を備
えている。
【0019】一方、略平行に対向する上記両固定界磁コ
ア11,11どうしの内部側に画成された空間部分に
は、これらの両固定界磁コア11,11のそれぞれと対
向するようにして複数個(6個)の可動電機子コア1
2,12,・・・が、上記各固定界磁コア11の延在方
向(図示上下方向)に沿って直線状に往復移動可能に設
けられている。これらの各可動電機子コア12どうし
は、一体的に直進するように連結されているが、磁気的
には実質上分離された状態にて上記固定界磁コア11の
長手方向に沿って直線状に並設・集合されている。
ア11,11どうしの内部側に画成された空間部分に
は、これらの両固定界磁コア11,11のそれぞれと対
向するようにして複数個(6個)の可動電機子コア1
2,12,・・・が、上記各固定界磁コア11の延在方
向(図示上下方向)に沿って直線状に往復移動可能に設
けられている。これらの各可動電機子コア12どうし
は、一体的に直進するように連結されているが、磁気的
には実質上分離された状態にて上記固定界磁コア11の
長手方向に沿って直線状に並設・集合されている。
【0020】これらの各可動電機子コア12のそれぞれ
には、電磁鋼板の積層体から構成された一対のヨーク部
12a,12aが、細長状の永久磁石12bを両側から
挟み込むように設けられていて、それらの両ヨーク部1
2a,12aが、上記永久磁石12bの両側面に対して
接触した状態で貼り付けられている。また、上記一対の
ヨーク部12a,12aのうちの片側部分は、複数個
(6個)の可動電機子コアどうしの間で直進移動方向
(図1の上下方向)に沿って一体的に連結されていて、
上記各永久磁石12bも、複数個(6個)の可動電機子
コアどうしの間で直進移動方向(図1の上下方向)に沿
って一体的に連結されている。このとき、上述した片側
の各ヨーク部12a,12aどうしを繋いでいる連結部
分12cは、各ヨーク部12a,12aどうしを磁気的
に実質的に分離させる程度に横断面形状が小さく形成さ
れていて、本実施形態では、上記直進移動方向と直交す
る方向の厚さが、最小加工厚さである0.3mmに設定
されている。
には、電磁鋼板の積層体から構成された一対のヨーク部
12a,12aが、細長状の永久磁石12bを両側から
挟み込むように設けられていて、それらの両ヨーク部1
2a,12aが、上記永久磁石12bの両側面に対して
接触した状態で貼り付けられている。また、上記一対の
ヨーク部12a,12aのうちの片側部分は、複数個
(6個)の可動電機子コアどうしの間で直進移動方向
(図1の上下方向)に沿って一体的に連結されていて、
上記各永久磁石12bも、複数個(6個)の可動電機子
コアどうしの間で直進移動方向(図1の上下方向)に沿
って一体的に連結されている。このとき、上述した片側
の各ヨーク部12a,12aどうしを繋いでいる連結部
分12cは、各ヨーク部12a,12aどうしを磁気的
に実質的に分離させる程度に横断面形状が小さく形成さ
れていて、本実施形態では、上記直進移動方向と直交す
る方向の厚さが、最小加工厚さである0.3mmに設定
されている。
【0021】また、上記各可動電機子コア12のそれぞ
れにおける一対のヨーク部12a,12aには、電機子
コイル12dが巻回されているとともに、上記各ヨーク
部12aにおける直進移動方向(図1の上下方向)の両
端部分には、両端コア部12e,12eがそれぞれ設け
られていて、それら両端コア部12e,12eによって
直進移動方向に挟まれた内側部分に、上述した電機子コ
イル12dが配置されている。
れにおける一対のヨーク部12a,12aには、電機子
コイル12dが巻回されているとともに、上記各ヨーク
部12aにおける直進移動方向(図1の上下方向)の両
端部分には、両端コア部12e,12eがそれぞれ設け
られていて、それら両端コア部12e,12eによって
直進移動方向に挟まれた内側部分に、上述した電機子コ
イル12dが配置されている。
【0022】このとき、上記両端コア部12e,12e
は、前記直進移動方向と直交する方向(図1の左右方
向)に突出する角形の形状になされており、その両端コ
ア部12eの突出方向の先端部分に設けられた突極片1
2fが、前述した固定界磁コア11の集磁凹凸歯11
a,11bに対して近接対向するように配置されてい
る。この突極片12fの直進移動方向における幅寸法
は、前記一組の集磁凹凸歯を構成している凸形状部分1
1aの直進移動方向における幅寸法(0.45磁極ピッ
チ以下)と同じ幅になされている。
は、前記直進移動方向と直交する方向(図1の左右方
向)に突出する角形の形状になされており、その両端コ
ア部12eの突出方向の先端部分に設けられた突極片1
2fが、前述した固定界磁コア11の集磁凹凸歯11
a,11bに対して近接対向するように配置されてい
る。この突極片12fの直進移動方向における幅寸法
は、前記一組の集磁凹凸歯を構成している凸形状部分1
1aの直進移動方向における幅寸法(0.45磁極ピッ
チ以下)と同じ幅になされている。
【0023】さらに、上記各電機子コア12のそれぞれ
に設けられた永久磁石12bには、前記一対のヨーク部
12a,12aによる挟持方向(図1の左右方向)に沿
って着磁が施されている。それらの各永久磁石12bに
おける着磁方向は、前記直進移動方向に沿って隣接する
可動電機子コア12毎に交互に反転するように設定され
ている。
に設けられた永久磁石12bには、前記一対のヨーク部
12a,12aによる挟持方向(図1の左右方向)に沿
って着磁が施されている。それらの各永久磁石12bに
おける着磁方向は、前記直進移動方向に沿って隣接する
可動電機子コア12毎に交互に反転するように設定され
ている。
【0024】一方、本実施形態にかかる直進モータで
は、上述したように、固定界磁コア11の集磁凹凸歯1
1a,11bにおける一組の凹凸形状部分が電気角で3
60°をなすように設定されているが、その凹凸形状部
分の1磁極ピッチFpに対して、前記可動電機子コア1
2における電機子コイル12dを挟んだ両突極片12
f,12fどうしが、{C−(1/2)}磁極ピッチ
(C=1,2,3・・・)だけ位置ずれした関係に配置
されている。図1に示された実施形態は、C=1の場合
であり、電機子コイル12dを挟んだ両突極片12f,
12fどうしが、0.5磁極ピッチ(0.5Fp)分だ
け位置ずれした関係に配置されていて、その電機子コイ
ル12dを挟んだ両突極片12f,12fどうしが、1
80°の位相ずれを備えるように構成されている。
は、上述したように、固定界磁コア11の集磁凹凸歯1
1a,11bにおける一組の凹凸形状部分が電気角で3
60°をなすように設定されているが、その凹凸形状部
分の1磁極ピッチFpに対して、前記可動電機子コア1
2における電機子コイル12dを挟んだ両突極片12
f,12fどうしが、{C−(1/2)}磁極ピッチ
(C=1,2,3・・・)だけ位置ずれした関係に配置
されている。図1に示された実施形態は、C=1の場合
であり、電機子コイル12dを挟んだ両突極片12f,
12fどうしが、0.5磁極ピッチ(0.5Fp)分だ
け位置ずれした関係に配置されていて、その電機子コイ
ル12dを挟んだ両突極片12f,12fどうしが、1
80°の位相ずれを備えるように構成されている。
【0025】より具体的には、特に図3に示されている
ように、まず前記直進移動方向の一方向において、前記
固定界磁コア11側の集磁凹凸歯を構成している、或る
一つの凸形状部分11a1の立下がり端面を基準として
おき、その固定界磁コア11側の凸形状部分11a1に
おける基準の立下がり端面に対して、いずれか一つの
(図3左端側)可動電機子コア12’に設けられた一つ
の突極片12f1の立下がり端面が、電気角で0°の位
置関係に配置されていたとする。そして、このような位
置関係において、上述した可動電機子コア12’に隣接
する次の可動電機子コア12”における突極片12f2
の端面と、当該他の突極片12f2に最も近接している
固定界磁コア11側の他の凸形状部分11a2の立下が
り端面とが、±(5/12)磁極ピッチ(5/12F
p)分だけ位置ずれした配置関係になされている。
ように、まず前記直進移動方向の一方向において、前記
固定界磁コア11側の集磁凹凸歯を構成している、或る
一つの凸形状部分11a1の立下がり端面を基準として
おき、その固定界磁コア11側の凸形状部分11a1に
おける基準の立下がり端面に対して、いずれか一つの
(図3左端側)可動電機子コア12’に設けられた一つ
の突極片12f1の立下がり端面が、電気角で0°の位
置関係に配置されていたとする。そして、このような位
置関係において、上述した可動電機子コア12’に隣接
する次の可動電機子コア12”における突極片12f2
の端面と、当該他の突極片12f2に最も近接している
固定界磁コア11側の他の凸形状部分11a2の立下が
り端面とが、±(5/12)磁極ピッチ(5/12F
p)分だけ位置ずれした配置関係になされている。
【0026】このような配置関係は、前述した電機子コ
イル12dの数を「a」としたときに、その電機子コイ
ル12dの数「a」と、「1」から電機子コイルの数
「a」までのある整数「b」との最小公倍数が「a×
b」となるような整数「b」に対して、可動電機子コア
12の突極片12fの端面と、当該可動電機子コア12
の突極片12fに最も近接している固定界磁コア11側
の凸形状部分11aの立下がり端面とが、±(b/2
a)磁極ピッチ分だけずらされた配置関係に基づくもの
であって、上述した実施形態における配置関係は、a=
6、b=1〜6に対して、b=5を採用した場合であ
る。ここで、図3中に示されている各数字は、1磁極ピ
ッチを「12」としたときの「位相ずれ」の程度を整数
で表したものであるが、前記界磁コア11側の集磁凹凸
歯11a,11bを構成している各々の凸形状部分11
aと、電機子コア12側の各々の突極片12fとの間の
位置関係が、0から11までの均等な位相角度分ずつ、
個々にずれた状態に配置されていることが解る。
イル12dの数を「a」としたときに、その電機子コイ
ル12dの数「a」と、「1」から電機子コイルの数
「a」までのある整数「b」との最小公倍数が「a×
b」となるような整数「b」に対して、可動電機子コア
12の突極片12fの端面と、当該可動電機子コア12
の突極片12fに最も近接している固定界磁コア11側
の凸形状部分11aの立下がり端面とが、±(b/2
a)磁極ピッチ分だけずらされた配置関係に基づくもの
であって、上述した実施形態における配置関係は、a=
6、b=1〜6に対して、b=5を採用した場合であ
る。ここで、図3中に示されている各数字は、1磁極ピ
ッチを「12」としたときの「位相ずれ」の程度を整数
で表したものであるが、前記界磁コア11側の集磁凹凸
歯11a,11bを構成している各々の凸形状部分11
aと、電機子コア12側の各々の突極片12fとの間の
位置関係が、0から11までの均等な位相角度分ずつ、
個々にずれた状態に配置されていることが解る。
【0027】このように本実施形態では、固定界磁コア
11側の集磁凹凸歯11a,11bを構成している各々
の凸形状部分11aと、可動電機子コア12側の各々の
突極片12fとの間の位置関係が、均等な位相角度分ず
つ個々にずれた状態に配置されているものであるから、
上記可動電機子コア12の各突極片12fにおいてそれ
ぞれ発生するコギングの各波形も、互いの位相が均等に
ずれた状態となって、重なり合うことがなくなる。従っ
て、モータ全体の全てのコギング波形を合成したときに
は、各コギング波形どうしが互いに打ち消し合う結果と
なり、全体のコギングのレベルは小さく抑えられる。
11側の集磁凹凸歯11a,11bを構成している各々
の凸形状部分11aと、可動電機子コア12側の各々の
突極片12fとの間の位置関係が、均等な位相角度分ず
つ個々にずれた状態に配置されているものであるから、
上記可動電機子コア12の各突極片12fにおいてそれ
ぞれ発生するコギングの各波形も、互いの位相が均等に
ずれた状態となって、重なり合うことがなくなる。従っ
て、モータ全体の全てのコギング波形を合成したときに
は、各コギング波形どうしが互いに打ち消し合う結果と
なり、全体のコギングのレベルは小さく抑えられる。
【0028】そして、上述したような作用は、上述した
固定界磁コア11側の集磁凹凸歯11a,11bを構成
している凸形状部分11aと、可動電機子コア12側の
突極片12fとの対向面積を拡大しても同様であること
から、コギングを低減しつつ有効磁束を増大させること
が可能になる。
固定界磁コア11側の集磁凹凸歯11a,11bを構成
している凸形状部分11aと、可動電機子コア12側の
突極片12fとの対向面積を拡大しても同様であること
から、コギングを低減しつつ有効磁束を増大させること
が可能になる。
【0029】また、本実施形態では、界磁コア11の集
磁凹凸歯11a,11bにおける凸形状部分11aの周
方向幅が狭くなるように形成されているので、その集磁
凹凸歯11a,11bの凸形状部分11aが電機子コア
12の突極片12fに対向していない場合において、上
記電機子コア12の突極片12fから集磁凹凸歯11
a,11bの凸形状部分11aへ向かう漏れ磁束が良好
に低減されることとなり、その分、有効磁束が増大され
るようになっている。
磁凹凸歯11a,11bにおける凸形状部分11aの周
方向幅が狭くなるように形成されているので、その集磁
凹凸歯11a,11bの凸形状部分11aが電機子コア
12の突極片12fに対向していない場合において、上
記電機子コア12の突極片12fから集磁凹凸歯11
a,11bの凸形状部分11aへ向かう漏れ磁束が良好
に低減されることとなり、その分、有効磁束が増大され
るようになっている。
【0030】一方、上述した第1実施形態に対応する部
材に同一の符号を付した図4及び図5にかかる実施形態
は、基本的には同様な構成を備えたものであるが、異な
る点は、まず、可動電機子コア12における電機子コイ
ル12dを挟んだ両突極片12f,12fどうしが、
{C−(1/2)}磁極ピッチ(C=2)だけ位置ずれ
した関係に配置されており、電機子コイル12dを挟ん
だ両突極片12f,12fどうしが、1.5磁極ピッチ
(1.5Fp)分だけ位置ずれした関係に配置されてい
る。また、本実施形態では、電機子コイル12dの数a
(=6)に対してb=1を採用しており、特に図5中に
示されているように、電機子コイル12dの数6に対し
て、可動電機子コア12”の突極片12f2の端面と、
当該他の突極片12f2に最も近接した固定界磁コア1
1側の凸形状部分11a2の立下がり端面とが、±(1
/12)磁極ピッチ(1/12Fp)分だけずらした配
置関係になされており、それによって、前記界磁コア1
1側の集磁凹凸歯11a,11bを構成している各々の
凸形状部分11aと、電機子コア12側の各々の突極片
12fとの間の位置関係が、均等な位相角度分ずつ、個
々にずれた状態に配置されている。
材に同一の符号を付した図4及び図5にかかる実施形態
は、基本的には同様な構成を備えたものであるが、異な
る点は、まず、可動電機子コア12における電機子コイ
ル12dを挟んだ両突極片12f,12fどうしが、
{C−(1/2)}磁極ピッチ(C=2)だけ位置ずれ
した関係に配置されており、電機子コイル12dを挟ん
だ両突極片12f,12fどうしが、1.5磁極ピッチ
(1.5Fp)分だけ位置ずれした関係に配置されてい
る。また、本実施形態では、電機子コイル12dの数a
(=6)に対してb=1を採用しており、特に図5中に
示されているように、電機子コイル12dの数6に対し
て、可動電機子コア12”の突極片12f2の端面と、
当該他の突極片12f2に最も近接した固定界磁コア1
1側の凸形状部分11a2の立下がり端面とが、±(1
/12)磁極ピッチ(1/12Fp)分だけずらした配
置関係になされており、それによって、前記界磁コア1
1側の集磁凹凸歯11a,11bを構成している各々の
凸形状部分11aと、電機子コア12側の各々の突極片
12fとの間の位置関係が、均等な位相角度分ずつ、個
々にずれた状態に配置されている。
【0031】次に、上述した第1実施形態に対応する部
材に同一の符号を付した図6にかかる実施形態も、基本
的には同様な構成を備えたものであるが、上述した各実
施形態と異なる点は、まず、電機子コイル12dの数a
を8個(a=8)とした点であり、その8個の電機子コ
イル12dに対して、以下のような各配置関係が考えら
れる。
材に同一の符号を付した図6にかかる実施形態も、基本
的には同様な構成を備えたものであるが、上述した各実
施形態と異なる点は、まず、電機子コイル12dの数a
を8個(a=8)とした点であり、その8個の電機子コ
イル12dに対して、以下のような各配置関係が考えら
れる。
【0032】すなわち、図7乃至図10に示されている
ように、前記固定界磁コア11側の集磁凹凸歯を構成し
ている一つの凸形状部分11a1の立下がり端面に対し
て、ある一つの可動電機子コア12’(各図の左端)に
おける一つの突極片12f1の立下がり端面が電気角で
0°の位置関係に配置されていたとする。そして、上記
可動電機子コア12’に隣接する次の可動電機子コア1
2”の突極片12f2の端面と、当該他の突極片12f
2に最も近接している固定界磁コア11側の他の凸形状
部分11a2の立下がり端面とを、±(1/16)、±
(3/16)、±(5/16)、及び±(7/16)磁
極ピッチ分だけずらした配置関係が考えられることとな
り、それらの各場合の配置関係が、図7、図8、図9及
び図10にそれぞれ表されている。
ように、前記固定界磁コア11側の集磁凹凸歯を構成し
ている一つの凸形状部分11a1の立下がり端面に対し
て、ある一つの可動電機子コア12’(各図の左端)に
おける一つの突極片12f1の立下がり端面が電気角で
0°の位置関係に配置されていたとする。そして、上記
可動電機子コア12’に隣接する次の可動電機子コア1
2”の突極片12f2の端面と、当該他の突極片12f
2に最も近接している固定界磁コア11側の他の凸形状
部分11a2の立下がり端面とを、±(1/16)、±
(3/16)、±(5/16)、及び±(7/16)磁
極ピッチ分だけずらした配置関係が考えられることとな
り、それらの各場合の配置関係が、図7、図8、図9及
び図10にそれぞれ表されている。
【0033】このような配置関係は、電機子コイル12
dの数を「a」としたときに、その電機子コイル12d
の数「a」と、「1」から電機子コイルの数「a」まで
のある整数「b」との最小公倍数が「a×b」となるよ
うな整数「b」に対して、上述した可動電機子コア12
の突極片12fの端面と、当該可動電機子コア12に隣
接する可動電機子コア12の他の突極片12fに最も近
接した固定界磁コア11側の凸形状部分11aの立下が
り端面とが、±(b/2a)磁極ピッチだけずらされた
配置関係に基づくものであって、上述した図7乃至図1
0にかかる各実施形態では、a=8、b=1〜8に対し
て、それぞれb=1,3,5,7を採用した場合であ
る。各図中に示されている各数字は、1磁極ピッチを
「16」としたときの「位相ずれ」の程度を表したもの
であるが、前記界磁コア11側の集磁凹凸歯11a,1
1bを構成している各々の凸形状部分11aと、電機子
コア12側の各々の突極片12fとの間の位置関係が、
均等な位相角度分ずつ、個々にずれた状態に配置されて
いる。
dの数を「a」としたときに、その電機子コイル12d
の数「a」と、「1」から電機子コイルの数「a」まで
のある整数「b」との最小公倍数が「a×b」となるよ
うな整数「b」に対して、上述した可動電機子コア12
の突極片12fの端面と、当該可動電機子コア12に隣
接する可動電機子コア12の他の突極片12fに最も近
接した固定界磁コア11側の凸形状部分11aの立下が
り端面とが、±(b/2a)磁極ピッチだけずらされた
配置関係に基づくものであって、上述した図7乃至図1
0にかかる各実施形態では、a=8、b=1〜8に対し
て、それぞれb=1,3,5,7を採用した場合であ
る。各図中に示されている各数字は、1磁極ピッチを
「16」としたときの「位相ずれ」の程度を表したもの
であるが、前記界磁コア11側の集磁凹凸歯11a,1
1bを構成している各々の凸形状部分11aと、電機子
コア12側の各々の突極片12fとの間の位置関係が、
均等な位相角度分ずつ、個々にずれた状態に配置されて
いる。
【0034】このような各実施形態においても、上述し
た実施形態と同様な作用・効果を奏することができる。
このとき、図7のように±(1/2a)磁極ピッチ分だ
けずらした配置関係の場合、及び図10のように±
((a−1)/2a)磁極ピッチ分だけずらした配置関
係の場合には、位相ずれが小さいものどうしが隣り合っ
ているため、隣合う相を同相として使用することがで
き、隣り合う相でN−Sの磁気回路がその内部で回るよ
うになるとともに、巻線作業が容易化される。
た実施形態と同様な作用・効果を奏することができる。
このとき、図7のように±(1/2a)磁極ピッチ分だ
けずらした配置関係の場合、及び図10のように±
((a−1)/2a)磁極ピッチ分だけずらした配置関
係の場合には、位相ずれが小さいものどうしが隣り合っ
ているため、隣合う相を同相として使用することがで
き、隣り合う相でN−Sの磁気回路がその内部で回るよ
うになるとともに、巻線作業が容易化される。
【0035】また、本発明は、上述した各実施形態に対
応する部材に同一の符号を付した図11にかかる実施形
態のように、4個の電機子コイル12d(a=4)を使
用した場合であっても同様に適用することが可能であ
る。
応する部材に同一の符号を付した図11にかかる実施形
態のように、4個の電機子コイル12d(a=4)を使
用した場合であっても同様に適用することが可能であ
る。
【0036】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0037】また、上述した各実施形態は、モータに対
して本願発明を適用したものであるが、モータ以外の発
電機等に対しても本発明は同様に適用することができ
る。
して本願発明を適用したものであるが、モータ以外の発
電機等に対しても本発明は同様に適用することができ
る。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本願請求項1又は2
又は3又は4記載の発明は、界磁コア側の集磁凹凸歯を
構成している各々の凸形状部分と、電機子コア側の各々
の突極片との間の位置関係を、均等な位相角度分ずつ個
々にずれた状態に配置し、電機子コアの各突極片におい
てそれぞれ発生する各コギング波形どうしが互いに打ち
消し合うように構成して、全体のコギングのレベルを小
さく抑えつつ有効磁束の増大を可能としたものであるか
ら、小型で高いモータ特性を得ることができ、高い実用
性を備えた片側配置型の磁石埋込構造を有する直進電機
を得ることができる。
又は3又は4記載の発明は、界磁コア側の集磁凹凸歯を
構成している各々の凸形状部分と、電機子コア側の各々
の突極片との間の位置関係を、均等な位相角度分ずつ個
々にずれた状態に配置し、電機子コアの各突極片におい
てそれぞれ発生する各コギング波形どうしが互いに打ち
消し合うように構成して、全体のコギングのレベルを小
さく抑えつつ有効磁束の増大を可能としたものであるか
ら、小型で高いモータ特性を得ることができ、高い実用
性を備えた片側配置型の磁石埋込構造を有する直進電機
を得ることができる。
【0039】また、請求項5記載の発明は、可動電機子
コアにおける永久磁石及びヨーク部の片側部分を一体的
に連結することによって、永久磁石とヨーク部との部品
点数を低減させるとともに、永久磁石の両側にヨーク部
を貼り付けることによって複数個の可動電機子コアを効
率的に製造可能とし、しかも複数個の可動電機子コア全
体の組込精度及び位置精度を向上させるように構成した
ものであるから、上述した効果をさらに高めるととも
に、生産性の向上を図ることができる。
コアにおける永久磁石及びヨーク部の片側部分を一体的
に連結することによって、永久磁石とヨーク部との部品
点数を低減させるとともに、永久磁石の両側にヨーク部
を貼り付けることによって複数個の可動電機子コアを効
率的に製造可能とし、しかも複数個の可動電機子コア全
体の組込精度及び位置精度を向上させるように構成した
ものであるから、上述した効果をさらに高めるととも
に、生産性の向上を図ることができる。
【0040】さらに、請求項6記載の各発明は、界磁コ
アの集磁凹凸歯における凸形状部分の周方向幅を狭く形
成して漏れ磁束を良好に低減させて有効磁束を更に増大
させるように構成したものであるから、上述した効果を
一層高めることができる。
アの集磁凹凸歯における凸形状部分の周方向幅を狭く形
成して漏れ磁束を良好に低減させて有効磁束を更に増大
させるように構成したものであるから、上述した効果を
一層高めることができる。
【図1】本発明の一実施形態にかかるモータの平面説明
図である。
図である。
【図2】図1に示されたモータにおける一個の電機子コ
アを拡大して表した横断面説明図である。
アを拡大して表した横断面説明図である。
【図3】図1に示したモータにおける電機子コアと界磁
コアとの配置・位相関係を表した平面説明図である。
コアとの配置・位相関係を表した平面説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態にかかるモータの平面説
明図である。
明図である。
【図5】図4に示したモータにおける電機子コアと界磁
コアとの配置・位相関係を表した平面説明図である。
コアとの配置・位相関係を表した平面説明図である。
【図6】本発明の他の実施形態にかかるモータの平面説
明図である。
明図である。
【図7】図6に示したモータにおける電機子コアと界磁
コアとの配置・位相関係を表した平面説明図である。
コアとの配置・位相関係を表した平面説明図である。
【図8】図6に示したモータにおける電機子コアと界磁
コアとの他の配置・位相関係を表した平面説明図であ
る。
コアとの他の配置・位相関係を表した平面説明図であ
る。
【図9】図6に示したモータにおける電機子コアと界磁
コアとの更に他の配置・位相関係を表した平面説明図で
ある。
コアとの更に他の配置・位相関係を表した平面説明図で
ある。
【図10】図6に示したモータにおける電機子コアと界
磁コアとの更に他の配置・位相関係を表した平面説明図
である。
磁コアとの更に他の配置・位相関係を表した平面説明図
である。
【図11】本発明の他の実施形態にかかるモータの平面
説明図である。
説明図である。
1 モータ 10 モータケース 11 界磁コア 11a,11b 磁極凹凸歯 11a 凸形状部分 11b 凹形状部分 12 電機子コア 12a ヨーク部 12b 永久磁石 12c 連結部 12d 電機子コイル 12e 周端コア部 12f 突極片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草間 健司 長野県諏訪郡原村10801番地の2 株式会 社三協精機製作所諏訪南工場内 Fターム(参考) 5H641 BB10 GG03 GG04 HH03 HH05 HH08 HH10 HH12 HH14 HH16
Claims (6)
- 【請求項1】 直線方向に一定のピッチをなす一組の凹
凸形状部分が直線状に複数組にわたって並設された多数
の集磁凹凸歯を有する長尺状の固定界磁コアと、 略平行に対向する一対の上記固定界磁コアにおける両集
磁凹凸歯どうしの対向部分において、上記両側の集磁凹
凸歯のそれぞれに対面しつつ上記固定界磁コアの延在方
向に沿って直進移動するように配置された複数個の可動
電機子コアと、を備え、 前記複数個の可動電機子コアの各々が、当該可動電機子
コアの直進移動方向に沿って磁気的に実質的に分離され
た状態で列状に並設・集合されたものであって、 上記複数個の各可動電機子コアは、前記直進移動方向に
直交する方向に着磁された永久磁石と、その永久磁石の
着磁方向両端面にそれぞれ接触して当該永久磁石を挟む
ように配置された一対のヨーク部と、それら一対のヨー
ク部を前記永久磁石とともに巻き込むように巻回された
電機子コイルと、上記一対の各ヨーク部における前記直
進移動方向の両端部分に、上記電機子コイルを両側から
挟むように配置された一対の両端コア部と、これら一対
の両端コア部のそれぞれにおける前記固定界磁コアの集
磁凹凸歯との突出対向部分に設けられた突極片と、を有
する直進電機において、 上記複数個の各電機子コアにおける永久磁石の着磁方向
は、前記直進移動方向において互いに隣接する電機子コ
ア毎に、交互に反転するように設定されているととも
に、 前記集磁凹凸歯における一組の凸凹形状部分の直進移動
方向の幅寸法として定義される1磁極ピッチが、電気角
で360°をなすように設定されたものであって、 一つの相の可動電機子コアに設けられた一対の突極片ど
うしが、前記磁極ピッチにおいて{C−(1/2)}磁
極ピッチ(C=1,2,3・・・)だけ位置ずれした関
係に配置され、電気角で180°の位相ずれを有するよ
うに設けられていることを特徴とする直進電機。 - 【請求項2】 前記固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成
している各々の凸形状部分と、可動電機子コア側の各々
の突極片との間の位置関係が、均等な位相角度分ずつ個
々にずれた状態に配置されていることを特徴とする請求
項1記載の直進電機。 - 【請求項3】 前記電機子コイルの数aに対して、前記
可動電機子コアの片側に設けられた2a個の各突極片
が、前記固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成している各
々の凸形状部分と、{1/(2a)}磁極ピッチずつ均
等な位相角度分ずつ個々にずれた状態に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の直進電機。 - 【請求項4】 前記直進移動方向の一方向において、前
記固定界磁コア側の集磁凹凸歯を構成している一つの凸
形状部分の立下がり側の一端面に対して、前記可動電機
子コア側の一つの突極片の一端面が電気角で0°の位置
関係に配置されたときに、上記0°の突極片を有する可
動電機子コアに隣接する次の可動電機子コアにおける他
の突極片の一端面と、当該他の突極片に最も近接した固
定界磁コア側の集磁凹凸歯における他の凸形状部分の立
下がり端面とが、前記電機子コイルの数a、及び1から
aまでのある整数bに対して、±(b/2a)磁極ピッ
チ分だけずれるように配置されたものであって、 上記整数bは、整数aとの最小公倍数がa×bとなるよ
うな整数であることを特徴とする請求項1又は2記載の
直進電機。 - 【請求項5】 前記可動電機子コアにおける永久磁石、
及び当該永久磁石を両側から挟んだ両ヨーク部の片側部
分が、複数個の可動電機子コアどうしの間で直進移動方
向に沿って一体的に連結されているとともに、 上記片側の各ヨーク部どうしの間の連結部分は、各ヨー
ク部どうしを磁気的に実質的に分離させる程度に横断面
形状が小さく形成されていることを特徴とする請求項1
記載の直進電機。 - 【請求項6】 前記一組の集磁凹凸歯を構成している凸
形状部分の直進移動方向における幅寸法と、凹形状部分
の直進移動方向における幅寸法とが、互いに異なる幅を
なすように形成されているとともに、 前記一組の集磁凹凸歯を構成している凸形状部分の直進
移動方向における幅寸法が、0.45磁極ピッチ以下に
形成され、かつ前記可動電機子コアの突極片の直進移動
方向における幅寸法が、前記一組の集磁凹凸歯を構成し
ている凸形状部分の直進移動方向における幅寸法と同じ
幅になされていることを特徴とする請求項1記載の直進
電機。
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