JP2002047479A - シール材 - Google Patents

シール材

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JP2002047479A
JP2002047479A JP2000231194A JP2000231194A JP2002047479A JP 2002047479 A JP2002047479 A JP 2002047479A JP 2000231194 A JP2000231194 A JP 2000231194A JP 2000231194 A JP2000231194 A JP 2000231194A JP 2002047479 A JP2002047479 A JP 2002047479A
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rubber
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Masaki Kawahigashi
正記 川東
Nobuo Keijo
伸雄 慶上
Kazuhiko Kobiki
一彦 木挽
Seigo Kawashima
誠五 川島
Yasufumi Fukushima
康文 福島
Junichi Tsujimoto
順一 辻本
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  • Laminated Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の薬品が存在する環境下で使用されて
も、良好なシール性が持続されるシール材を提供する。 【解決手段】 四フッ化エチレンの単位を有するフッ素
ゴムを主体とするゴム基材の表面にダイヤモンド状炭素
膜を設ける。四フッ化エチレンの単位を有するフッ素ゴ
ムは有機過酸化物で架橋されたものが好ましく、また、
ゴム基材のショアーA硬度は40〜100が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムを成形してなるシール材(以下、ゴ
ムシール材ともいう)は、産業機械、自動車、航空機、
半導体製造装置等の各種機械(装置)における要素(部
品)間のシール性が要求される箇所に装着して使用され
ている。
【0003】ゴムシール材はゴムが有する柔軟性と弾性
とによって細かい空間を閉止し得るものであるが、一般
にその適用箇所が可動部であるか固定部であるかによっ
て、パッキン、ガスケットと呼ばれたり、また、その形
状からOリング、Dリング、Uパッキン、Vパッキン等
と呼ばれる。
【0004】ところで、ゴムシール材は薬品に曝される
箇所に装着された場合に、ゴムが劣化して、シール材の
伸縮性及び強度の低下を起こし、目的のシール性が得ら
れなくなるという問題がある。フッ素ゴムは他のゴムに
比べて耐薬品性に優れるため、従来、耐薬品性が要求さ
れるゴムシール材には、フッ素ゴムを成形して得られた
シール材が使用されてきた。
【0005】しかしながら、本発明者らがフッ素ゴムを
成形したシール材の耐薬品性(シール性)についてよく
研究したところ、酸類(例えば、硫酸、塩酸等)や炭化
水素(例えば、トルエン、キシレン等)等に対しては、
シール性が大きく低下することはないが、例えば、有機
酸、ケトン、エステル、アミン等の存在する環境下で使
用した場合には、これらの薬品に対して十分な耐性を示
さず、シール性が大きく低下する結果となった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、種々の薬品が存在する環境下で使用されても、良
好なシール性が持続されるシール材を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、鋭意研究した結果、四フッ化エチレンの
単位を有するフッ素ゴムがダイヤモンド状炭素膜(DL
C膜:Diamond−Like Carbon Fi
lms)と強固に密着し得ることを知見し、四フッ化エ
チレンの単位を有するフッ素ゴムを主体としてゴム基材
を構成し、これの表面にダイヤモンド状炭素膜を設ける
ことで、ダイヤモンド状炭素膜の優れた耐薬品性がシー
ル材に付与され、良好なシール性が長期間持続され得る
ことを見出した。すなわち、本発明の特徴は以下の通り
である。
【0008】(1)四フッ化エチレンの単位を有するフ
ッ素ゴムを主体とするゴム基材の表面にダイヤモンド状
炭素膜を設けてなるシール材。 (2)四フッ化エチレンの単位を有するフッ素ゴムが有
機過酸化物で架橋されたものである上記(1)記載のシ
ール材。 (3)ゴム基材のショアーA硬度が40〜100である
上記(1)または(2)記載のシール材。 (4)ゴム基材が充填剤を1〜60重量%含有するもの
である上記(1)〜(3)のいずれかに記載のシール
材。
【0009】上記「ダイヤモンド状炭素膜(DLC膜:
Diamond−Like Carbon Film
s)」とは、アモルファス構造を有し、結晶粒界をもた
ない炭素膜であって、潤滑性を有する高硬度の膜として
知られており、従来、一般に、金属面や半導体面に設け
て使用されてきた膜である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のシール材は、四フッ化エ
チレンの単位を有するフッ素ゴムを主体とするゴム基材
の表面にダイヤモンド状炭素膜を設けたものである。
【0011】ダイヤモンド状炭素膜(DLC膜)は、耐
薬品性に優れ、しかも、耐薬品透過性にも優れており、
種々の薬品に曝されても、それ自体の性状は変化せず、
しかも、薬品を透過させにくい。すなわち、有機酸、ケ
トン、エステル、アミン等の薬品に対しても概ね十分な
耐薬品性および耐薬品透過性を示し、これらの薬品のゴ
ム基材への接触を抑制し得る。
【0012】ここで、有機酸としては、例えば、酢酸、
ギ酸等が挙げられ、ケトンとしては、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン等が挙げられ、エステルとして
は、例えば、リン酸エステル等が挙げられ、アミンとし
ては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、アンモニア等
が挙げられる。
【0013】ゴム基材が四フッ化エチレンの単位を有す
るフッ素ゴムを主体として構成されていることにより、
ダイヤモンド状炭素膜がゴム基材に良好に密着する。特
に、薬品がダイヤモンド状炭素膜を透ってゴム基材との
界面に達するような好ましくない状態になった場合に
も、十分な密着性が維持される。よって、ゴムシール材
は広範な種類の薬品に対しても、十分な耐性を示し、良
好なシール性を持続する。
【0014】四フッ化エチレンの単位を有するフッ素ゴ
ムとしては、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン−
四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフ
ルオロビニルエーテル−四フッ化エチレン共重合体、四
フッ化エチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合
体、フッ化ビニリデン−プロピレン−四フッ化エチレン
共重合体、プロピレン−四フッ化エチレン共重合体、パ
ーフルオロビニルエーテル−エチレン−四フッ化エチレ
ン共重合体等が好ましく、これらは1種または2種以上
を混合して用いることができる。かかる四フッ化エチレ
ンの単位を有するフッ素ゴム中の四フッ化エチレン(の
単位)の割合は、1〜80モル%程度が好ましく、特に
好ましくは10〜50モル%程度である。
【0015】ゴム基材は当該四フッ化エチレンの単位を
有するフッ素ゴムで構成しても、また、当該四フッ化エ
チレンの単位を有するフッ素ゴムに、他のゴムを混合し
た混合ゴムで構成してもよいが、混合ゴムの態様の場
合、他のゴムの使用量は四フッ化エチレンの単位を有す
るフッ素ゴム100重量部当たり1〜80重量部程度で
ある。他のゴムとしては、メチルトリフルオロシリコー
ンゴム、HNBR(水素添加ニトリルゴム)、NBR
(ニトリルゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−
ジエンゴム)、EPM(エチレン−プロピレンゴム)、
シリコーンゴム、アクリルゴム等が挙げられる。
【0016】四フッ化エチレンの単位を有するフッ素ゴ
ムは、有機過酸化物(パーオキサイド)で架橋した架橋
ゴムであることが好ましく、かかる架橋ゴムであると、
ゴム基材の薬品(溶剤)に対する膨潤度が極めて小さく
なり、ゴム基材の寸法安定性がより良好となって、ダイ
ヤモンド状炭素膜とゴム基材との密着性が一層良好とな
り、良好なシール性がさらに一層持続される。有機過酸
化物(パーオキサイド)としては、ベンゾイルパーオキ
サイド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、ジクミルパーオキ
サイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジt
−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。これらは1種
または2種以上を混合して用いることができる。これら
は未架橋ゴム100重量部当たり通常0.1〜10重量
部程度、好ましくは0.5〜2重量部程度使用される。
【0017】本発明のゴムシール材は、ダイヤモンド状
炭素膜が有する潤滑性によって、シール材の相手部材
(金属)への膠着、及び、相手部材が可動部材である場
合のシール材の磨耗が抑制されるという効果も得られ
る。
【0018】ダイヤモンド状炭素膜のゴム基材表面への
形成は公知の方法で行うことができる。例えば、特開平
10−53870号公報に記載された方法、すなわち、
プラズマCVD法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法等で形成される。炭素膜形成のための原料ガス
としては、メタン(CH4)、エタン(C26)、プロ
パン(C38)、ブタン(C410)、アセチレン(C2
2)、ベンゼン(C66)、四フッ化炭素(CF4)、
六フッ化二炭素(C26)などの炭素化合物ガス等が使
用され、また炭素膜形成の際に用いるキャリアガスとし
ては、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、キセノン
(Xe)、ヘリウム(He)などの不活性ガスや水素ガ
ス、あるいはそれらの混合物等が使用される。なお、炭
素膜形成の前に、ゴム基材の表面に紫外線および/また
は電子線を照射する前処理を行う、さらに、かかる前処
理の工程とダイヤモンド状炭素膜の形成工程との間でゴ
ム基材の表面をフッ素含有ガスおよび/または水素含有
ガスのプラズマによるプラズマ処理を施してもよい。
【0019】本発明のシール材において、ダイヤモンド
状炭素膜の厚みは、一般に平均厚みが0.1〜10μm
程度、好ましくは0.1〜5μm程度である。10μm
より大きいとシール材が変形しにくくなって、シール性
が低下する傾向を示し、0.1μmより小さいと、十分
に薬品を遮断できなくなる虞がある。尚、ダイヤモンド
状炭素膜の平均厚みは、例えば、電子顕微鏡で断面を観
察することにより測定される。また、ゴム基材の表面粗
さは0.001〜10μmRaの範囲にあるのが好まし
く、特に好ましくは0.01〜5μmRa、とりわけ好
ましくは0.1〜1μmRaである。これは、ゴム基材
の表面粗さが0.001〜10μmRaの範囲であれ
ば、ダイヤモンド状炭素膜を上記の厚みに形成すること
で、ゴム基材の表面粗さが略そのまま、シール材の表面
粗さとなって発現することとなり、その結果として、シ
ール性が向上するためである。表面粗さが0.001μ
mRaより小さいゴム基材は作製が困難であり、また、
ゴム基材の表面粗さが10μmRaより大きくなると、
ゴム基材へのダイヤモンド状炭素膜の密着性が低下した
り、シール材の表面のシールする相手部材への密着性が
低下する傾向を示す。上記ゴム基材の表面粗さは、キー
エンス社製、表面形状測定顕微鏡(型式VK−850
0)を用いて、ゴム基材の表面に赤外光を照射し、反射
光を分析することにより測定した値である。
【0020】本発明のシール材において、より良好なシ
ール性を得るためにはゴム基材の硬度も重要であり、ゴ
ム基材はショアーA硬度が40〜100の範囲にあるも
のが好ましく、ショアーA硬度が70〜90の範囲にあ
るものが特に好ましい。ショアーA硬度が40〜100
の範囲内にあれば、シール材の変形性が良好で、より良
好なシール性が得られる。ここで、ショアーA硬度はJ
IS K 6253に規定の方法で測定した値である。
ゴム基材の硬度はゴムの分子量や架橋度、ゴムに配合す
る充填剤の種類や量等によって調整される。
【0021】通常、ゴムシール材にはゴム硬度の調整等
を目的に充填剤を配合することが多いが、本発明のシー
ル材においても、必要に応じて、ゴム基材の硬度の調整
を目的に充填剤を配合することができる。充填剤として
は、カーボンブラック;シリカ、酸化チタン、酸化鉛、
酸化亜鉛、酸化マグネシウム、珪藻土、アルミナ、酸化
カルシウム、酸化鉄、酸化スズ、酸化アンチモン、フェ
ライト類等の酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;塩基性炭酸
マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸亜鉛、ドーソナイト、ハイドロタルサ
イト等の炭酸塩;硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫
酸塩;ケイ酸アルミニウム(クレー、カリオナイト、パ
イロフィライト)、ケイ酸マグネシウム(タルク)、ケ
イ酸カルシウム(ウオラストナイト、ゾノトライト)、
クレー、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土お
よびマイカ等のケイ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ
素、窒化ケイ素等の窒化物が挙げられる。これらは1種
または2種以上を組み合わせて用いることができる。充
填剤の配合量は、ゴム基材とダイヤモンド状炭素膜との
密着性を考慮して、ゴム100重量部当たり通常1〜6
0重量部程度、好ましくは5〜30重量部程度である。
【0022】ゴム基材には、必要に応じて充填剤以外の
添加剤を更に配合してもよく、かかる添加剤としては、
滑剤、可塑剤等が挙げられる。滑剤としては、ステアリ
ン酸等が挙げられ、可塑剤としては、ジオクチルフタレ
ート、ジオクチルセバケート等が挙げられる。また、ゴ
ムを架橋ゴムとする場合、架橋剤以外に架橋助剤を配合
することもできる。
【0023】ゴム基材は、ゴム(未架橋ゴム)と、必要
に応じて配合する添加剤(架橋剤や架橋剤以外の他の添
加剤)等を、例えば、ニーダー、バンバリーミキサー等
の混練機を用いて混練した後、射出成形機、圧縮成形
機、押出成形機等を用いて所望のシール材の形状に成形
して得ることができる。ゴムを架橋(加硫)する場合、
ゴムの成形中および成形後のいずれで行ってもよい。ゴ
ムの架橋(加硫)条件は特に限定はされないが、比較的
短時間の一次加硫(予備加硫)を行った後、該一次加硫
の加熱温度と同温またはそれよりも高温で比較的長時間
の二次加硫を行う態様が好ましい。
【0024】本発明のシール材は、ゴム基材を各種形状
に成形することで、各種用途のシール材に使用できる。
すなわち、Oリング、Dリング、Xリング、Uパッキ
ン、Vパッキン等の運動用シール(パッキン)、ゴムガ
スケット等の固定用シールとして使用することができ
る。これらのうちでも、Oリングの場合に本発明の効果
は最も顕著である。
【0025】
【実施例】(実施例1)フッ化ビニリデン−六フッ化プ
ロピレン−四フッ化エチレン共重合体100重量部に、
カーボンブラック5重量部、ジクミルパーオキサイド2
重量部を配合し、一次加硫(165℃×15分)と二次
加硫(200℃×4時間)を行って、W=3.53m
m、ID=24.99mmのOリング状の成形体を作製
した。該ゴム基材の表面粗さは0.1μmRaであっ
た。次に、該ゴム基材の表面に特開平10−53870
号公報に記載された方法に従ってプラズマCVD法で平
均厚み1μmのダイヤモンド状炭素膜を形成し、Oリン
グを完成させた。
【0026】(実施例2)四フッ化エチレン−パーフル
オロビニルエーテル共重合体100重量部に、カーボン
ブラック5重量部、ジクミルパーオキサイド2重量部を
配合し、一次加硫(165℃×15分)と二次加硫(2
00℃×4時間)を行って、W=3.53mm、ID=
24.99mmのOリング状の成形体を作製した。該ゴ
ム基材の表面粗さは0.1μmRaであった。次に、該
ゴム基材の表面に特開平10−53870号公報に記載
された方法に従ってプラズマCVD法で平均厚み1μm
のダイヤモンド状炭素膜を形成し、Oリングを完成させ
た。
【0027】(実施例3)フッ化ビニリデン−プロピレ
ン−四フッ化エチレン共重合体100重量部に、カーボ
ンブラック2重量部、ジクミルパーオキサイド2重量部
を配合し、一次加硫(165℃×15分)と二次加硫
(200℃×4時間)を行って、W=3.53mm、I
D=24.99mmのOリング状の成形体を作製した。
該ゴム基材の表面粗さは0.1μmRaであった。次
に、該ゴム基材の表面に特開平10−53870号公報
に記載された方法に従ってプラズマCVD法で平均厚み
1μmのダイヤモンド状炭素膜を形成し、Oリングを完
成させた。
【0028】(実施例4)パーフルオロビニルエーテル
−エチレン−四フッ化エチレン共重合体100重量部
に、シリカ40重量部、ジクミルパーオキサイド2重量
部を配合し、一次加硫(165℃×15分)と二次加硫
(200℃×4時間)を行って、W=3.53mm、I
D=24.99mmのOリング状の成形体を作製した。
該ゴム基材の表面粗さは0.1μmRaであった。次
に、該ゴム基材の表面に特開平10−53870号公報
に記載された方法に従ってプラズマCVD法で平均厚み
1μmのダイヤモンド状炭素膜を形成し、Oリングを完
成させた。
【0029】(比較例1)フッ化ビニリデン−六フッ化
プロピレン共重合体100重量部に、シリカ40重量
部、ジクミルパーオキサイド2重量部を配合し、一次加
硫(165℃×15分)と二次加硫(200℃×4時
間)を行って、W=3.53mm、ID=24.99m
mのOリング状の成形体を作製した。該ゴム基材の表面
粗さは0.1μmRaであった。次に、該ゴム基材の表
面に特開平10−53870号公報に記載された方法に
従ってプラズマCVD法で平均厚み1μmのダイヤモン
ド状炭素膜を形成し、Oリングを完成させた。
【0030】(比較例2)フッ化ビニリデン−六フッ化
プロピレン共重合体100重量部にジクミルパーオキサ
イド2重量部を配合し、一次加硫(165℃×15分)
と二次加硫(200℃×4時間)を行って、W=3.5
3mm、ID=24.99mmのOリング状の成形体を
作製した。該ゴム基材の表面粗さは0.1μmRaであ
った。次に、該ゴム基材の表面に特開平10−5387
0号公報に記載された方法に従ってプラズマCVD法で
平均厚み1μmのダイヤモンド状炭素膜を形成し、Oリ
ングを完成させた。
【0031】以上作製したOリングをアセトン中に室温
で7日間放置し、取り出した後のシール性を以下の方法
で評価した。
【0032】Oリングを、2枚の板(材質:SUS 3
04、サイズ:縦5cm×横5cm×厚み1cm)の間
に圧縮率25%で挟み、かかる圧縮状態のまま板と共に
水中に24時間放置し、板とOリングで区画された空間
に水が浸入するかを観察してシール性を評価した。その
結果、実施例1〜4のOリングはいずれも空間への水の
浸入がなかったのに対し、比較例1、2のOリングは空
間に水が浸入していた。
【0033】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明のシール材は、有機酸、ケトン、エステル、アミン等
の薬品に対しても優れた耐性を示し、これらが存在する
環境下で使用されても、良好なシール性が持続される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16J 15/10 F16J 15/10 Y G // C23C 16/27 C23C 16/27 C08L 27:18 C08L 27:18 (72)発明者 木挽 一彦 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (72)発明者 川島 誠五 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (72)発明者 福島 康文 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (72)発明者 辻本 順一 大阪府大阪市北区天満橋1丁目8番30号 OAPタワー 三菱電線工業株式会社関西 支社内 Fターム(参考) 3J040 EA16 FA05 FA07 HA15 HA30 4F006 AA18 AB72 BA16 CA08 DA01 4F100 AA37 AA37B AK18A AN02A BA02 BA07 CA23A EH66 GB90 JB01 JB12A JK12A JM02B YY00A 4H017 AA03 AA29 AA31 AB12 AC14 AC16 AD03 AE02 AE05 4K030 AA09 AA16 AA17 BA28 CA01 DA02 FA01 LA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四フッ化エチレンの単位を有するフッ素
    ゴムを主体とするゴム基材の表面にダイヤモンド状炭素
    膜を設けてなるシール材。
  2. 【請求項2】 四フッ化エチレンの単位を有するフッ素
    ゴムが有機過酸化物で架橋されたものである請求項1記
    載のシール材。
  3. 【請求項3】 ゴム基材のショアーA硬度が40〜10
    0である請求項1または2記載のシール材。
  4. 【請求項4】 ゴム基材が充填剤を1〜60重量%含有
    するものである請求項1〜3のいずれかに記載のシール
    材。
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