JP2002046561A - エアバッグ - Google Patents

エアバッグ

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JP2002046561A
JP2002046561A JP2000235818A JP2000235818A JP2002046561A JP 2002046561 A JP2002046561 A JP 2002046561A JP 2000235818 A JP2000235818 A JP 2000235818A JP 2000235818 A JP2000235818 A JP 2000235818A JP 2002046561 A JP2002046561 A JP 2002046561A
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shape
warp
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JP2000235818A
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Ishin Ko
顧蔚新
Tadahiro Ikawa
居川忠弘
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Takata Corp
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Takata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数をできるだけ低減しかつ裁断作業や縫
製作業をより簡単にしつつ、しかも強度の均一性をより
一層向上させる。 【解決手段】織布からなる1枚の基布1は、たて糸3が
折りたたみ線2に対して22.5°の角度で斜めに交差
しており、折りたたみ線2に沿って折りたたんで左半部
分1aと右半部分1bとが互いに重ね合わされると、左
半部分1aのたて糸3およびよこ糸4と、右半部分1b
のたて糸3およびよこ糸4とがそれぞれ45°の角度で
自動的に斜めに交差する。重ね合わされた左半部分1a
および右半部分1bの、折りたたみ線2を除く3辺の周
縁が互いに縫合8されて袋状に形成され、かつ4角がテ
アシーム9によりそれぞれ縫合される。テアシーム9は
内圧が上昇すると、破断してエアバッグの容量を増大さ
せる。これにより、部品点数が減り、強度がより均一に
なり、しかも衝撃が緩和される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両衝突時等の緊
急時にインフレータからの高圧ガスにより膨張して前進
してくる乗員を受け止めるためのエアバッグの技術分野
に属するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の座席前方のステアリングホイー
ルやインストルメントパネル下部等の車体固定部に設け
られるエアバッグ装置においては、車両衝突時などの緊
急時において、の車体固定部に固定されたインフレータ
から放出される反応ガスによりエアバッグが膨張して、
前方へ移動してくる乗員を受け止めて車体に衝突するこ
とによる負傷等から保護する役割を有している。ところ
で、このようなエアバッグ装置に用いられているエアバ
ッグは、たて糸とよこ糸とを製織して得られる織布から
袋状に形成されている。
【0003】図10は従来のエアバッグを示し、(a)
は運転者用のエアバッグを示す図、(b)はパッセンジ
ャー(助手席に着座している者)用のエアバッグを示す
図である。図10(a)に示すように、従来の運転者用
のエアバッグの基布1′は、車体固定部であるステアリ
ングホイールに固定される図示しないインフレータに取
り付けられる円形の織布からなる車体固定部側基布2′
と運転者に対向するように配置される円形の織布からな
る運転者側基布3′との2枚からなり、エアバッグはこ
れらの両基布2′,3′を重ね合わせてそれぞれの外周
縁部を互いに縫合することで袋状に形成されている。
【0004】また、図10(b)に示すように、従来の
パッセンジャー用のエアバッグの基布1′はインストル
メントパネル下部に取り付けられるため比較的複雑な形
状を有し、助手席に着座するものに対向するように配置
される織布からなる中央基布4′とこの中央基布4′の
左右側部に配置される左右基布5′,6′の3枚からな
り、パッセンジャー用のエアバッグはこれらの中央基布
4′の左右両側にそれぞれ左右基布5′,6′をあてが
ってそれぞれの外周縁部を互いに縫合することで袋状に
形成されている。このように、従来のエアバッグは部品
点数が多いものとなっているばかりでなく、これらの部
品を整合させて縫合するため縫合作業が手間のかかるも
のとなっている。
【0005】しかしながら、部品点数をできるだけ少な
くするとともに、これらの部品の縫合作業をより一層簡
単にすることが望ましい。特に、エアバッグは通常時に
幾重にも折り畳まれてコンパクトに保持された状態から
インフレータからの高圧ガスで迅速に膨張するようにな
っているため、図示しないが、他にもイフレータ取付部
に設けられる補強布やエアバッグの膨張形状を所定の形
状にするための形状保持布等の多数の部品が設けられて
いるので、より一層部品点数を少なくすことが望まれ
る。
【0006】このようなことから、1枚の基布からエア
バッグを形成することにより、部品点数を少なくするこ
とが、例えば実開平6−39627号公報および実開平
1−58348号公報等において提案されている。これ
らの公開公報に開示されているエアバッグは1枚の基布
を折り畳んで重ね合わせ、その重ね合わ部の周縁部を縫
合することで袋状に形成されるようになっており、部品
点数が低減できるとともに縫合作業がより簡単になる。
【0007】しかし、前述の2つの公開公報にそれぞれ
開示されているエアバッグでは、いずれも単に部品点数
を低減するだけであって、エアバッグの強度の均一性に
ついては何ら考慮されていない。前述のように、エアバ
ッグは緊急時にインフレータからの高圧ガスにより迅速
に膨張するため、膨張時にはエアバッグ基布に比較的大
きな力が加えられる。また、緊急時に前進してくる乗員
が膨張したエアバッグにより受け止められるため、エア
バッグはできるだけ強度を全体的に均一にして均一に膨
張することが求められる。特に、織布から形成されるエ
アバッグの場合は、その強度の均一性を考慮してエアバ
ッグを形成することが重要となる。
【0008】織布から形成される従来のエアバッグにお
いて、このように強度の均一性を考慮にいれて形成され
たエアバッグとして、特開平2−279442号公報に
開示されているエアバッグがある。この公開公報に開示
のエアバッグは織布からなる2枚の基布からなり、これ
らの基布は、一方の基布のたて糸およびよこ糸と他方の
基布のたて糸およびよこ糸とがそれぞれ角度45°をな
すように互いに重ね合わされかつそれらの周囲が縫合さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−279442号公報に開示のエアバッグは、図10
(a)に示すものと同様に2枚の基布からなっているた
め、部品点数が多くなっている。しかも、一方の基布の
たて糸およびよこ糸と他方の基布のたて糸およびよこ糸
とをそれぞれ所定の角度に設定するために、両基布の位
置合わせに手間がかかる。そこで、例えば図10(a)
および(b)に示すように位置合わせ用のタブ2a′,
2b′,2c′,2d′,3a′,3b′,4a′,4b′,
4c′,5a′,5b′,6a′,6b′や位置合わせ孔等
を設けているが、このため基布の裁断作業や縫製作業に
より一層手間がかかるという問題がある。したがって、
従来のエアバッグでは、部品点数をできるだけ低減しか
つ裁断作業および縫製作業をより簡単にしながら、しか
も強度をより一層均一にすることは難しい。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、織布からなるエアバッグ
であって、部品点数をできるだけ低減しかつ裁断作業や
縫製作業をより簡単にしつつ、しかも強度の均一性をよ
り一層向上させることのできるエアバッグを提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、たて糸とよこ糸とからなる織
布を裁断してなる基布を折りたたみ線に沿って折りたた
んで重ね合わせ、この基布の折りたたみ線による縁を除
く、他の縁部を縫合することで袋状に形成されたエアバ
ッグにおいて、折りたたむ前の基布の前記たて糸および
前記よこ糸が前記折りたたみ線に対して斜めに交差して
いることを特徴としている。
【0012】また、請求項2の発明は、前記たて糸およ
び前記よこ糸の少なくとも一方が前記折りたたみ線に対
して22.5°または45°の角度で斜めに交差してい
ることを特徴としている。更に、請求項3の発明は、形
状を規制しかつ所定の内圧で破断して容量を増大させる
形状規制手段が施されていることを特徴としている。更
に、請求項4の発明は、外形が円弧状または矩形状に形
成されていることを特徴としている。
【0013】
【作用】このように構成された本発明にかかるエアバッ
グにおいては、織布からなる基布を折りたたみ線に沿っ
て折りたたみ重ね合わせることでエアバッグが形成され
るようになる。したがって、部品点数が少なくなるとと
もに、縫製作業がより簡単になる。しかも、基布を折り
たたみ重ね合わせた状態では、基布の2つの重ね合わせ
部分のたて糸どうしおよびよこ糸どうしがそれぞれ斜め
に交差するようになる。これにより、エアバッグの強度
がより一層均一になる。更に、これらのたて糸どうしお
よびよこ糸どうしがそれぞれ斜めに交差することは、基
布を折りたたみ線に沿って単に折りたたむだけで自動的
に設定されるようになる。
【0014】特に、請求項2の発明では、基布の2つの
重ね合わせ部分のたて糸どうしおよびよこ糸どうしがそ
れぞれ45°の角度で斜めに交差するようになるので、
エアバッグの強度がより効果的に均一かつ安定したもの
となる。また、たて糸およびよこ糸の少なくとも一方が
折りたたみ線に対して45°の角度で斜めに交差させる
ことで、エアバッグの縫合における縫い目とたて糸およ
びよこ糸とが45°の角度で斜めに交差させることが可
能となり、膨張により基布に加えられる力がたて糸およ
びよこ糸に均等に分散されるので、エアバッグの縫合部
の強度が大きくできる。
【0015】更に、請求項3の発明においては、形状規
制手段によりインフレータからのガスによって膨張する
ときの形状が規制されるので、膨張時のエアバッグの容
量が比較的小さくなり、エアバッグはより迅速に膨張す
るようになる。また、乗員がエアバッグに当たってエア
バッグの内圧が上昇して所定圧を超えると、形状規制手
段が破断してエアバッグの容量が増大する。これによ
り、エアバッグの内圧が低下し乗員への衝撃が緩和する
ようになる。更に、請求項4の発明においては、エアバ
ッグの外形が円弧状または矩形状に形成されることによ
り、乗員をより効果的に保護することができるようにな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明にかかるエアバッ
グの実施の形態の第1例を示し、(a)はこの第1例の
エアバッグの基布を示す図、(b)は(a)に示す基布
の折り重ね合わせを説明する図、(c)は(a)に示す
基布の折り重ね合わせた状態での重なり部分の各基布の
たて糸およびよこ糸どうしのなす角度を示すとともに、
重なり部分の各基布の縫合を説明する図であり、また、
図2は、第1例のエアバッグを示し、(a)はエアバッ
グの膨張状態を示す図、(b)は膨張したエアバッグに
乗員が当たった後の状態を示す図である。
【0017】この第1例のエアバッグは、図1(a)に
示すようにそれぞれ円弧状に裁断された左半部分1aと
右半部分1bとが連なった1枚の基布1からなってい
る。この基布1は、エアバッグの乗員が当接する部分の
大きさの約2倍の大きさに設定されており、図1におい
て左右方向中心に位置する折りたたみ線2を境に左半部
分1aと右半部分1bとが同じ大きさの同形状に形成さ
れている。したがって、この基布1を折りたたみ線2に
沿って折りたたんだとき、図1において左半部分1aと
右半部分1bとが互いに重ね合わされるようになってい
る。
【0018】また、基布1は、たて糸3とよこ糸4とか
ら製織された織布からなり、たて糸3が折りたたみ線2
に対して鋭角側で22.5°の角度で斜めに交差するよ
うに設定されている。なお、この場合よこ糸4は折りた
たみ線2に対して鋭角側で67.5°の角度で斜めに交
差するようになるが、よこ糸4が折りたたみ線2に対し
て鋭角側で22.5°の角度でかつたて糸3が折りたた
み線2に対して鋭角側で67.5°の角度でそれぞれ斜
めに交差するようにすることもできる。
【0019】更に、基布1の左半部分1aの中心部に
は、図示しないインフレータの一部が挿入される円形の
インフレータ挿入孔5が穿設されているとともに、その
周囲には所定数(図示例では4個)の取付孔6が穿設さ
れ、更に、基布1の左半部分1aのインフレータ挿入孔
5より上方には、乗員がエアバッグに当たったときエア
バッグ内のガスが排出されるベントホール7が穿設され
ている。このベントホール7は後述するテアシーム9の
内側つまりテアシーム9のインフレータ挿入孔5側に設
けられている。これらのインフレータ挿入孔5、取付孔
6およびベントホール7は、それぞれ従来のエアバッグ
の周知のインフレータ挿入孔、周知の取付孔および周知
のベントホールと同様のものである。
【0020】このように形成された基布1は同図(b)
に示すように折りたたみ線2に沿って矢印のように折り
たたむことにより、同図(c)に示すように左半部分1
aと右半部分1bとが互いに重ね合わされる。このよう
に基布1の左半部分1aと右半部分1bとが重ね合わさ
れた状態では、左半部分1aのたて糸3と右半部分1b
のたて糸3(図では点線で示されている)とが鋭角側で
45°の角度で、また左半部分1aのよこ糸4と右半部
分1bのよこ糸4(図では点線で示されている)とが鋭
角側で45°の角度で、それぞれ自動的に斜めに交差す
るようになる。
【0021】そして、同図(d)に示すように互いに重
ね合わされた左半部分1aおよび右半部分1bの、折り
たたみ線2を除く3辺の周縁を互いに縫合8することに
より、袋状に形成する。更に、袋状に形成されたものが
テアシーム9によりそれぞれ縫合される。このテアシー
ム9による縫合は、エアバッグが膨張した後、乗員が当
たることで上昇するエアバッグの内圧で破断する縫合強
度に設定されている。最後に、このように袋状に形成さ
れたものを、その内側が外側にまたその外側が内側にな
るように反転させることにより、図2(a)に示すエア
バッグ10が形成される。このとき、縫合8とテアシー
ム9とによってエアバッグ10の外周縁が形成されるの
で、図2(a)に示すようにテアシーム9の右側の部分
1cおよび折りたたみ線2の辺を除く他のすべて縁部の
縫合8より外側縁部がこのエアバッグ10内に位置する
ようになる。なお、図2(a)はエアバッグ10の膨張
状態を示す図であるが、エアバッグ10は図面に対して
ほぼ垂直方向に膨張するので、膨張前のエアバッグ10
もインフレータ挿入孔5側から見た形状はほぼ同じであ
る。
【0022】このように構成された第1例のエアバッグ
10においては、緊急時にインフレータが作動してガス
を発生し、このガスでエアバッグ10が図2(a)に示
す状態に膨張する。この状態でのエアバッグ10内の容
量V1は比較的小さくなっているので、エアバッグ10
はより迅速に膨張するようになる。そして、乗員がその
慣性により前進して膨張したエアバッグ10に当たる
と、エアバッグ10の内圧が更に上昇する。すると、こ
のときの内圧上昇により、テアシーム9による縫合が破
断し、図2(b)に示すようにエアバッグ10内に位置
していた部分1cが外方に突出する。このため、エアバ
ッグ10の容量は図2(b)に斜線で示す拡張部分Aの
容量分だけ増えるので、エアバッグ10の容量はV1よ
り大きな容量V2となる(V2>V1)。これにより、
エアバッグ10の内圧が低下し、従来のエアバッグと同
様のベントホールからのガスの排出による内圧低下と相
俟って、エアバッグ当接時の乗員の衝撃がより効果的に
緩和されるようになる。このように、テアシーム9はエ
アバッグ10の形状を規制しかつエアバッグの所定の内
圧で破断して容量を増大させる本発明の形状規制手段を
構成している。
【0023】このように第1例のエアバッグによれば、
織布からなる1枚の基布1を折りたたみ重ね合わせるこ
とでエアバッグ10を形成しているので、部品点数が少
なくなるとともに、縫合作業がより簡単になる。しか
も、1枚の基布1を折りたたみ重ね合わせた状態では、
左半部分1aのたて糸3と右半部分1bのたて糸3とが
45°で斜交し、また左半部分1aのよこ糸4と右半部
分1bのよこ糸4とが45°で斜交するようになるの
で、エアバッグ10の強度の均一性をより一層向上でき
るようになる。しかも、これらの45°の斜交は基布1
を折りたたみ線2に沿って単に折りたたむだけで自動的
に設定されるので、45°の斜交を実現させるために基
布の折りたたみ重ね合わせ部の位置合わせを一々行う必
要がなく、また位置合わせのためタブや位置合わせ孔を
設ける必要がないので、裁断作業および縫製作業が更に
簡単になる。
【0024】図3は、本発明の実施の形態の第2例を示
し、(a)はこの第2例のエアバッグの基布を示す、図
1(a)と同様の図、(b)は(a)に示す基布の折り
重ね合わせた状態での重なり部分の各基布の縫合を説明
する図、(c)は第2例のエアバッグの膨張状態を示
す、図2(a)と同様の図、(d)は膨張したエアバッ
グに乗員が当たった後の状態を示す、図2(b)と同様
の図である。なお、これ以後の各例の説明において、そ
の例より前の例と同じ構成要素には同じ符号を付すこと
により、その詳細な説明は省略する。
【0025】前述の第1例では、エアバッグ10の基布
1の左右半部分1a,1bはそれぞれ円弧状に形成され
ているが、この第2例のエアバッグ10の基布1は、図
3(a)に示すように基布1の左右半部分1a,1bの
上辺、左半部分1aの左辺、および右半部分1bの右辺
がいずれも直線状に形成されている。その場合、左半部
分1aの左辺および右半部分1bの右辺はいずれも左右
半部分1a,1bの上辺と直角になるように設定されて
いる。この第2例の基布1も第1例と同様にたて糸3と
折りたたみ線2とが22.5°に設定されているととも
に、この基布1の他の構成は第1例の基布1と同じであ
る。
【0026】図3(b)に示すように、この基布1も折
りたたみ線2に沿って折りたたまれて左半部分1aと右
半部分1bとが互いに重ね合わされた後、たたみ線2で
形成される辺を除いて他のすべての辺がその辺に沿って
縫合8されて袋状に形成される。更に、上側の2角1
d,1eにはそれぞれテアシーム9が施されている。こ
の状態では、第1例と同様に、左半部分1aのよこ糸4
と右半部分1bのよこ糸4とが互いに45°の角度で斜
交しているとともに、左半部分1aのたて糸3と右半部
分1bのたて糸3とが互いに45°の角度で斜交してい
る。そして、図3(b)に示す袋状に形成されたものを
第1例と同様に反転させて図3(c)に示す形状とほぼ
同形状の第2例のエアバッグ10が形成され、上側の2
角1d,1eがおよび折りたたみ線2を除く他のすべて
の各辺の縁部がエアバッグ10の内部に位置するように
なる。
【0027】この第2例のエアバッグ10においては、
その膨張時には図3(c)に示すように上側の2角が4
分の1円弧状に膨張するとともに下辺が円弧状に膨張す
るようになる。また、図3(d)に示すように乗員が当
接してエアバッグ10の内圧が上昇すると、第1例と同
様にテアシーム9が破断して上側の2角1d,1eが外
側へ突出し、その分、エアバッグ10の容量が増加する
(斜線で示す拡張部A)。この第2例のエアバッグ10
の他の構成、他の作動、および他の作用効果は、それぞ
れ第1例と同じである。
【0028】図4は、本発明の実施の形態の第3例を示
し、(a)はこの第3例のエアバッグの基布を示す、図
1(a)と同様の図、(b)は(a)に示す基布の折り
重ね合わせを説明する図、(c)は(a)に示す基布の
折り重ね合わせた状態での重なり部分の各基布のたて糸
およびよこ糸どうしのなす角度を示すとともに、重なり
部分の各基布の縫合を説明する、図1(c)と同様の図
であり、(d)は第3例のエアバッグの膨張状態を示
す、図2(a)と同様の図、(e)は膨張したエアバッ
グに乗員が当たった後の状態を示す、図2(b)と同様
の図である。
【0029】前述の第1例では、エアバッグ10の基布
1の左右半部分1a,1bはそれぞれ円弧状に形成され
ているが、この第3例のエアバッグ10の基布1は、図
4(a)に示すように基布1の左右半部分1a,1bが
ともに長方形状に形成されている。この第3例の基布1
も第1例と同様にたて糸3と折りたたみ線2とが22.
5°に設定されているとともに、この基布1の他の構成
は第1例の基布1と同じである。
【0030】図4(b)に矢印で示すように、この基布
1も折りたたみ線2に沿って折りたたまれて左半部分1
aと右半部分1bとが互いに重ね合わされた後、図4
(c)で示すように折りたたみ線2で形成される辺を除
く3辺の周縁を互いに縫合8することにより袋状に形成
される。更に、袋状に形成されたものの4角部分1f,
1g,1h,1iがテアシーム9によりそれぞれ縫合され
ている。この状態では、第1例と同様に、左半部分1a
のよこ糸4と右半部分1bのよこ糸4とが互いに45°
の角度で斜交しているとともに、左半部分1aのたて糸
3と右半部分1bのたて糸3とが互いに45°の角度で
斜交している。そして、図4(c)に示す袋状に形成さ
れたものを第1例と同様に反転させて図4(d)に示す
形状とほぼ同形状のエアバッグ10が形成され、図4
(d)においてテアシーム9によって基布1の4角部分
1f,1g,1h,1iおよび折りたたみ線2を除く他の
すべての縁部がエアバッグ10の内部に位置するように
なる。
【0031】この第3例のエアバッグ10においては、
その膨張時には図4(d)に示すように基布1の4角部
分1f,1g,1h,1iがそれぞれテアシーム9によっ
て縫合されていて円弧状に膨張する。そして、乗員が当
接してエアバッグ10の内圧が上昇すると、第1例と同
様に、図4(e)に示すようにテアシーム9が破断して
4角部分1f,1g,1h,1iが外側へ突出し、エアバ
ッグ10の容量が斜線で示す拡張部Aだけ増加する。こ
の第3例のエアバッグ10の他の構成、他の作動、およ
び他の作用効果は、それぞれ第1例と同じである。
【0032】図5は、本発明の実施の形態の第4例を示
し、(a)はこの第4例のエアバッグの基布を示す、図
1(a)と同様の図、(b)は(a)に示す基布の折り
重ね合わせた状態での重なり部分の各基布の縫合を説明
する図、(c)は第4例のエアバッグの膨張状態を示
す、図2(a)と同様の図、(d)は膨張したエアバッ
グに乗員が当たった後の状態を示す、図2(b)と同様
の図である。
【0033】前述の第1例では、エアバッグ10の基布
1の左右半部分1a,1bはそれぞれ円弧状に形成され
ているが、この第4例のエアバッグ10の基布1は、図
5(a)に示すように基布1の左右半部分1a,1bが
ともに六角形状に形成されている。この第4例の基布1
も第1例と同様にたて糸3と折りたたみ線2とが22.
5°に設定されているとともに、この基布1の他の構成
は第1例の基布1と同じである。
【0034】図5(b)に示すように、この第4例の基
布1も折りたたみ線2に沿って折りたたまれて左半部分
1aと右半部分1bとが互いに重ね合わされた後、たた
み線2で形成される辺を除いた他の5辺がその辺に沿っ
て縫合8されて袋状に形成される。更に、インフレータ
挿入孔5と同心円状にテアシーム9が施されている。そ
の場合、ベントホール7は円形状のテアシーム9とイン
フレータ挿入孔5との間に位置している。この状態で
は、第1例と同様に、左半部分1aのよこ糸4と右半部
分1bのよこ糸4とが互いに45°の角度で斜交してい
るとともに、左半部分1aのたて糸3と右半部分1bの
たて糸3とが互いに45°の角度で斜交している。そし
て、図5(b)に示す袋状に形成されたものを第1例と
同様に反転させて図5(c)に示す形状とほぼ同形状の
第4例のエアバッグ10が形成され、図5(b)におい
てテアシーム9より外側部分1jがエアバッグ10の内
部に位置するようになる。
【0035】この第4例のエアバッグ10においては、
その膨張時には図5(c)に示すように円形状に膨張す
るようになる。また、図5(d)に示すように乗員が当
接してエアバッグ10の内圧が上昇すると、第1例と同
様にテアシーム9が破断して外側部分1jが外側へ突出
し、エアバッグ10の容量が斜線で示す拡張部Aの分だ
け増加する。この第4例のエアバッグ10の他の構成、
他の作動、および他の作用効果は、それぞれ第1例と同
じである。なお、ベントホール7は円形状のテアシーム
9の外側に位置されてもよい。
【0036】図6は、本発明の実施の形態の第5例を示
し、(a)はこの第5例のエアバッグの基布を示す、図
1(a)と同様の図、(b)は重なり部分の各基布の縫
合を説明する、(b)は(a)に示す基布の折り重ね合
わせた状態での重なり部分の各基布の縫合を説明する
図、(c)は第5例のエアバッグの膨張状態を示す、図
2(a)と同様の図、(d)は膨張したエアバッグに乗
員が当たった後の状態を示す、図2(b)と同様の図で
ある。
【0037】前述の第4例では、エアバッグ10の基布
1の左右半部分1a,1bはそれぞれ6角形に形成され
ているが、この第5例のエアバッグ10の基布1は、図
6(a)に示すように基布1の左右半部分1a,1bが
ともに5角形状に形成されている。この第5例の基布1
も第1例と同様にたて糸3と折りたたみ線2とが22.
5°に設定されているとともに、この基布1の他の構成
は第1例の基布1と同じである。
【0038】図6(b)に示すように、この第5例の基
布1も折りたたみ線2に沿って折りたたまれて左半部分
1aと右半部分1bとが互いに重ね合わされた後、たた
み線2で形成される辺を除いた他の4辺がその辺に沿っ
て縫合8されて袋状に形成される。更に、インフレータ
挿入孔5と同心円状にテアシーム9が施されている。そ
の場合、ベントホール7は円形状のテアシーム9の外側
つまりテアシーム9のインフレータ挿入孔5と反対側に
位置している。この状態では、第1例と同様に、左半部
分1aのよこ糸4と右半部分1bのよこ糸4とが互いに
45°の角度で斜交しているとともに、左半部分1aの
たて糸3と右半部分1bのたて糸3とが互いに45°の
角度で斜交している。そして、図6(b)に示す袋状に
形成されたものを第1例と同様に反転させて図6(c)
に示す形状とほぼ同形状の第5例のエアバッグ10が形
成され、図6(b)においてテアシーム9より外側部分
1kがエアバッグ10の内部に位置するようになる。
【0039】この第5例のエアバッグ10においては、
その膨張時には図6(c)に示すように円形状に膨張す
るようになる。このとき、前述の第1ないし第4例と異
なり、ベントホール7がテアシーム9のインフレータ挿
入孔5と反対側に位置していることから、この時点では
ベントホール7からガスが排出されることがないので、
エアバッグ10は第1ないし第4例の場合より迅速に膨
張するようになる。また、図6(d)に示すように乗員
が当接してエアバッグ10の内圧が上昇すると、第1例
と同様にテアシーム9が破断して外側部分1kが外側へ
突出し、エアバッグ10の容量が斜線で示す拡張部Aの
分だけ増加する。この第5例のエアバッグ10の他の構
成、他の作動、および他の作用効果は、それぞれ第4例
と同じである。なお、ベントホール7はテアシーム9と
インフレータ挿入孔5の間に位置されてもよい。
【0040】図7は、本発明の実施の形態の第6例を示
し、(a)はこの第6例のエアバッグの基布を示す、図
1(a)と同様の図、(b)は(a)に示す基布の折り
重ね合わせた状態での重なり部分の各基布の縫合を説明
する図、(c)は第6例のエアバッグの膨張状態を示
す、図2(a)と同様の図、(d)は膨張したエアバッ
グに乗員が当たった後の状態を示す、図2(b)と同様
の図である。
【0041】前述の第4例では、エアバッグ10の基布
1の左右半部分1a,1bはそれぞれ6角形に形成され
ているが、この第6例のエアバッグ10の基布1は、図
7(a)に示すように基布1の左右半部分1a,1bが
ともに3角形状に形成されている。この第6例の基布1
も第1例と同様にたて糸3と折りたたみ線2とが22.
5°に設定されているとともに、この基布1の他の構成
は第1例の基布1と同じである。
【0042】図7(b)に示すように、この基布1も折
りたたみ線2に沿って折りたたまれて左半部分1aと右
半部分1bとが互いに重ね合わされた後、たたみ線2で
形成される辺を除いた他の2辺がその辺に沿って縫合8
されて袋状に形成される。更に、インフレータ挿入孔5
と同心円状にテアシーム9が施されている。その場合、
ベントホール7は第5例と同様にテアシーム9のインフ
レータ挿入孔5と反対側に位置している。この状態で
は、第1例と同様に、左半部分1aのよこ糸4と右半部
分1bのよこ糸4とが互いに45°の角度で斜交してい
るとともに、左半部分1aのたて糸3と右半部分1bの
たて糸3とが互いに45°の角度で斜交している。そし
て、図7(b)に示す袋状に形成されたものを第1例と
同様に反転させて図7(c)に示す形状とほぼ同形状の
第6例のエアバッグ10が形成され、図7(b)におい
てテアシーム9より外側部分1mがエアバッグ10の内
部に位置するようになる。
【0043】この第6例のエアバッグ10においては、
その膨張時には図7(c)に示すように円形状に膨張す
るようになる。このとき、前述の第5例と同様に、ベン
トホール7がテアシーム9のインフレータ挿入孔5と反
対側に位置していることから、この時点ではベントホー
ル7からガスが排出されることがないので、エアバッグ
10は第1ないし第4例より迅速に膨張するようにな
る。また、乗員が当接してエアバッグ10の内圧が上昇
すると、第1例と同様に、図7(d)に示すようにテア
シーム9が破断して外側部分1mが外側へ突出し、エア
バッグ10の容量が斜線で示す拡張部Aの分だけ増加す
る。この第6例のエアバッグ10の他の構成、他の作
動、および他の作用効果は、それぞれ第4例と同じであ
る。
【0044】図8は、本発明の実施の形態の第7例を示
し、(a)はこの第7例のエアバッグの基布を示す、図
1(a)と同様の図、(b)は(a)に示す基布の折り
重ね合わせた状態での重なり部分の各基布のたて糸およ
びよこ糸どうしのなす角度を示すとともに、重なり部分
の各基布の縫合を説明する図、(c)は縫い目の方向、
糸の方向および力の方向とを説明する図である。
【0045】前述の図4に示す第3例では、長方形状の
エアバッグ10の基布1のたて糸3と折りたたみ線2と
が22.5°に設定されているが、この第7例では、図
8(a)に示すようにエアバッグ10の基布1のたて糸
3と折りたたみ線2とが45°に設定されている。した
がって、よこ糸4と折りたたみ線2も45°に設定され
ている。
【0046】また、第3例と同様にこの第7例でも、図
8(b)に示すように長方形状のエアバッグ10の折り
たたみ線2を除く3辺に沿って直線状に縫合8される
が、このときこの第7例では、縫合8の縫い糸の方向と
たて糸3およびよこ糸4との方向とが角度45°で斜交
するようになる。そして、エアバッグ10の膨張展開時
に図8(c)に示すように膨張力が基布1に縫い目に対
して直角に作用したとき、このように縫合8の縫い糸と
基布1のたて糸3およびよこ糸4とを45°で交差させ
ることで、たて糸3およびよこ糸4に加えられる力を均
等に分散させることができる。すなわち、エアバッグ1
0の縫合部の強度が大きくなる。したがって、縫合8の
縫い糸と基布1のたて糸3およびよこ糸4とを45°で
交差させることがエアバッグ10の大きな強度を得るう
えで望ましい。この第7例のエアバッグ10の他の構
成、他の作動、および他の作用効果は、それぞれ第3例
と同じである。
【0047】図9は、本発明の実施の形態の第8ないし
第11例を示し、(a)はこの第8例のエアバッグの基
布を示す、図1(a)と同様の図、(b)は(a)に示
す基布の折り重ね合わせた状態での重なり部分の各基布
の縫合を説明する図、(c)はこの第9例のエアバッグ
の基布を示す、図1(a)と同様の図、(d)は(c)
に示す基布の折り重ね合わせた状態での重なり部分の各
基布の縫合を説明する図、(e)はこの第10例のエア
バッグの基布を示す、図1(a)と同様の図、(f)は
(e)に示す基布の折り重ね合わせた状態での重なり部
分の各基布の縫合を説明する図、(g)はこの第11例
のエアバッグの基布を示す、図1(a)と同様の図、
(h)は(g)に示す基布の折り重ね合わせた状態での
重なり部分の各基布の縫合を説明する図である。
【0048】前述の図8に示す第7例では、左半部分1
aに円形状のインフレータ挿入孔5が設けられている
が、この第8例のエアバッグでは、図9(a)に示すよ
うに基布1の左半部分1aおよび右半部分1bの両下辺
に、インフレータ挿入孔形成部5a,5bがそれぞれ折
りたたみ線2を挟んで設けられている。これらのインフ
レータ挿入孔形成部5a,5bは、基布1が折りたたみ
線2に沿って折りたたまれたとき互いに重ね合わされる
ようになっている。また、この第8例でも、たて糸3お
よびよこ糸4と折りたたみ線2とがともに45°に設定
されている。
【0049】そして、同図(b)に示すように基布1の
折りたたみ線2に沿って折りたたまれた後、折りたたみ
線2を除く3辺がこれらの辺に沿って縫合8されてい
る。その場合、下辺の、互いに重ね合わされたインフレ
ータ挿入孔形成部5a,5bでは、縫合8は図において
上下方向に施されている。これにより、インフレータ挿
入孔形成部5a,5bに筒状のインフレータ挿入孔5が
長方形状のエアバッグ10の1角に形成されており、こ
のインフレータ挿入孔5にインフレータのガス噴出部が
挿入されるようになっている。そして、同図(b)に示
すように3角にテアシーム9が施されるとともに、反転
させることなくこの縫合したままの状態でエアバッグ1
0が形成されている。この第8例のエアバッグ10の他
の構成、他の作動、および他の作用効果は、それぞれ第
7例と同じである。
【0050】また、同図(c)に示すように第9例のエ
アバッグの基布1では、第8例の基布1の4角に、これ
らの4角を丸くして同じ大きさのR部1n,1o,1p,
1qが形成されているとともに、左半部分1aの上縁と
折りたたみ線2とがなす角および右半部分1bの上縁と
折りたたみ線2とがなす角に、それぞれ両角を丸くして
同じ大きさのR部1r,1sが形成されている。したが
って、折りたたみ線2に沿って折りたたんで左半部分1
aと右半部分1bとを重ね合わさせたとき、同図(d)
に示すように長方形状のエアバッグ10の3角にR部が
形成されるようになる。
【0051】そして、重ね合わされた左半部分1aと右
半部分1bの折りたたみ線2を除く各辺が第8例と同様
にして縫合8される。その場合、インフレータ挿入孔形
成部5a,5bは筒状のインフレータ挿入孔5が形成さ
れるようにして縫合される。また、同図(d)に示すよ
うに基布1の左半部分1aと右半部分1bは、R部が形
成されている3角ではそれらのR部に沿って縫合8され
ている。更に、第9例のエアバッグの基布1では、第8
例のようなテアシーム9は施されていない。このように
構成された第9例のエアバッグ10では、インフレータ
挿入孔5が形成される角を除く3角にR部1n,1o,1
p,1q,1r,1sが形成されるようになる。また、第
9例のエアバッグ10では、テアシーム9が施されてい
ないので、乗員当接後のエアバッグ10の容量は増加し
なく、乗員当接前後で一定となる。この第9例のエアバ
ッグ10の他の構成、他の作動、および他の作用効果
は、それぞれ第8例と同じである。
【0052】更に、同図(e)に示すように第10例の
エアバッグの基布1では、第8例に対して基布1のイン
フレータ挿入孔形成部5a,5bが左半部分1aおよび
右半部分1bのそれぞれの下辺中央部に設けられてい
る。そして、基布1が折りたたまれて左半部分1aおよ
び右半部分1bが重ね合わされた後縫合8されるが、こ
のとき、インフレータ挿入孔形成部5a,5bでは両側
縁に沿って上下方向に縫合8される。これにより、イン
フレータ挿入孔形成部5a,5bにインフレータ挿入孔
5がエアバッグ10の下辺中央に形成されている。この
第10例のエアバッグ10の他の構成、作動、および作
用効果は、それぞれ第8例と同じである。
【0053】更に、同図(g)に示すように第11例の
エアバッグの基布1では、第10例の基布1に、第9例
と同様に基布1の4角、左半部分1aの上辺と折りたた
み線2とのなす角および右半部分1bの上辺と折りたた
み線2とのなす角にそれぞれR部1n,1o,1p,1q,
1r,1sが形成されているとともに、更に基布1の左
半部分1aの下辺と折りたたみ線2とのなす角および右
半部分1bの下辺と折りたたみ線2とのなす角にそれぞ
れR部1t,1uが形成されている。
【0054】したがって、基布1の左半部分1aと右半
部分1bが折りたたまれて重ね合わされたとき、同図
(h)に示すように長方形状のエアバッグ10の4角に
R部1n,1o,1p,1q,1r,1s,1t,1uが形成
されるようになる。そして、左半部分1aと右半部分1
bは、折りたたみ線2を除く3辺、4角のR部およびイ
ンフレータ挿入孔形成部5a,5bに沿ってそれぞれ縫
合8される。この第11例ではテアシーム9は施されて
いなく、エアバッグ10の容量は乗員当接前後で変化し
なく、一定となる。この第11例のエアバッグ10の他
の構成、作動、および作用効果は、それぞれ第9例と同
じである。
【0055】なお、たて糸またはよこ糸が折りたたみ線
2に対してなす交差角度は、前述の例の22.5°およ
び45°以外に、折りたたみ線2に対して斜めに交差し
さえすればどのような角度でもよい。しかし、前述のよ
うにこの交差角度は22.5°または45°に設定する
のが望ましい。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のエアバッグによれば、織布からなる基布を折りたたみ
線に沿って折りたたみ重ね合わせることでエアバッグを
形成しているので、部品点数を低減できるとともに、縫
製作業をより簡単にできる。しかも、基布を折りたたみ
重ね合わせた状態では、基布の2つの重ね合わせ部分の
たて糸どうしおよびよこ糸どうしがそれぞれ斜めに交差
するようにしているので、エアバッグの強度をより一層
均一にできる。
【0057】特に、請求項2の発明によれば、基布の2
つの重ね合わせ部分のたて糸どうしおよびよこ糸どうし
がそれぞれ45°の角度で斜めに交差するようにしてい
るので、エアバッグの強度をより効果的に均一かつ安定
させることができる。また、たて糸およびよこ糸の少な
くとも一方が折りたたみ線に対して45°の角度で斜め
に交差させることで、エアバッグの縫合における縫い目
とたて糸およびよこ糸とが45°の角度で斜めに交差さ
せることが可能となる。これにより、膨張により基布に
加えられる力をたて糸およびよこ糸に均等に分散させる
ことができるので、エアバッグの縫合部の強度をより一
層大きくできる。
【0058】しかも、これらのたて糸どうしおよびよこ
糸どうしがそれぞれ斜めに交差することを、基布を折り
たたみ線に沿って単に折りたたむだけで自動的に設定し
ているので、この斜交を実現させるために基布の折りた
たみ重ね合わせ部の位置合わせを一々行う必要がなく、
また位置合わせのためタブや位置合わせ孔を設ける必要
がなくなり、裁断作業および縫製作業を更に簡単にでき
る。
【0059】更に、請求項3の発明によれば、形状規制
手段により膨張時の形状を規制しているので、膨張時の
エアバッグの容量を比較的小さくでき、エアバッグをよ
り迅速に膨張できる。また、乗員がエアバッグにあたっ
てその内圧が所定圧を超えたときは、形状規制手段の破
断でエアバッグの容量を増大させているので、エアバッ
グの内圧を低下でき、乗員への衝撃を緩和できる。更
に、請求項4の発明によれば、エアバッグの外形を円弧
状または矩形状に形成しているので、乗員をより効果的
に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるエアバッグの実施の形態の第
1例を示し、その製造を説明する図である。
【図2】 第1例のエアバッグを示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態の第2例を示す図であ
る。
【図4】 本発明の実施の形態の第3例を示す図であ
る。
【図5】 本発明の実施の形態の第4例を示す図であ
る。
【図6】 本発明の実施の形態の第5例を示す図であ
る。
【図7】 本発明の実施の形態の第6例を示す図であ
る。
【図8】 本発明の実施の形態の第7例を示し、(a)
はこの第7例のエアバッグの基布を示す、図1(a)と
同様の図、(b)は(a)に示す基布の折り重ね合わせ
た状態での重なり部分の各基布のたて糸およびよこ糸ど
うしのなす角度を示すとともに、重なり部分の各基布の
縫合を説明する図、(c)は縫い目の方向、糸の方向お
よび力の方向とを説明する図である。
【図9】 本発明の実施の形態の第8ないし第11例を
示し、(a)はこの第8例のエアバッグの基布を示す、
図1(a)と同様の図、(b)は(a)に示す基布の折
り重ね合わせた状態での重なり部分の各基布の縫合を説
明する図、(c)はこの第9例のエアバッグの基布を示
す、図1(a)と同様の図、(d)は(c)に示す基布
の折り重ね合わせた状態での重なり部分の各基布の縫合
を説明する図、(e)はこの第10例のエアバッグの基
布を示す、図1(a)と同様の図、(f)は(e)に示
す基布の折り重ね合わせた状態での重なり部分の各基布
の縫合を説明する図、(g)はこの第11例のエアバッ
グの基布を示す、図1(a)と同様の図、(h)は
(g)に示す基布の折り重ね合わせた状態での重なり部
分の各基布の縫合を説明する図である。
【図10】 従来のエアバッグの基布を示す図である。
【符号の説明】
1…基布、2…折りたたみ線、3…たて糸、4…よこ
糸、5…インフレータ挿入孔、7…ベントホール、8…
縫合、9…テアシーム、10…エアバッグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D054 AA02 AA03 AA13 AA14 CC04 CC06 CC08 CC15 CC30 CC34 CC35 CC42 FF15 FF17 FF18 FF20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 たて糸とよこ糸とからなる織布を裁断し
    てなる基布を折りたたみ線に沿って折りたたんで重ね合
    わせ、この基布の折りたたみ線による縁を除く、他の縁
    部を縫合することで袋状に形成されたエアバッグにおい
    て、 折りたたむ前の基布の前記たて糸および前記よこ糸が前
    記折りたたみ線に対して斜めに交差していることを特徴
    とするエアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記たて糸および前記よこ糸の少なくと
    も一方が前記折りたたみ線に対して22.5°または4
    5°の角度で斜めに交差していることを特徴とする請求
    項1記載のエアバッグ。
  3. 【請求項3】 形状を規制しかつ所定の内圧で破断して
    容量を増大させる形状規制手段が施されていることを特
    徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。
  4. 【請求項4】 外形が円弧状または矩形状に形成されて
    いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記
    載のエアバッグ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010069913A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ
WO2017013094A1 (de) * 2015-07-22 2017-01-26 Autoliv Development Ab Gassack mit anbringung für einen gasgenerator

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