JP2002046526A - 容器とこの容器を運搬する荷役車両 - Google Patents

容器とこの容器を運搬する荷役車両

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JP2002046526A
JP2002046526A JP2000233795A JP2000233795A JP2002046526A JP 2002046526 A JP2002046526 A JP 2002046526A JP 2000233795 A JP2000233795 A JP 2000233795A JP 2000233795 A JP2000233795 A JP 2000233795A JP 2002046526 A JP2002046526 A JP 2002046526A
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lock pin
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Hiroki Sakurama
浩樹 桜間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 係止ピンの片側が集中的に摩耗することを防
止し、さらに、係止ピンの作動不良を防止する。 【解決手段】 鍋1を荷台から降ろす際、鍋1を下向き
に傾倒させる傾倒機構50が設けられ、傾倒機構50
は、ブーム20に設けられたボス部材51と、ボス部材
51に挿通された係止ピン53とで構成され、突出位置
Dまで突出した係止ピン53の先端部に鍋1のリブ4が
係止することにより、鍋1がブーム2側に固定されて傾
倒姿勢で降ろされ、係止ピン53の先端部が退避位置C
まで退避してリブ4から離間することによって、鍋1が
起立姿勢で降ろされる。係止ピン53の先端部には細径
部53aが形成され、係止ピン53がリブ4に係止した
際、細径部53aに対してリブ4が摺動し、係止ピン5
3は軸心66を中心としてリブ4の摺動方向Gへ回転自
在に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、製鉄所等
でスラグを運搬する場合などに用いられる容器とこの容
器を運搬する荷役車両に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製鉄所等では、スラグを運搬する
場合、図4に示すように、スラグ鍋1(容器の一例)
と、このスラグ鍋1を持ち上げて運搬する荷役車両2と
が用いられている。
【0003】図6,図7に示すように、上記スラグ鍋1
の外側上部には棒状のトラニオンバー3が左右一対水平
に設けられている。また、スラグ鍋1の左右両側面には
リブ4(係止部材の一例)が設けられている。このリブ
4は、トラニオンバー3の下方から下向きに延びる縦板
部4aと、この縦板部4aの下端から前後へ分岐して斜
め下へ傾斜する傾斜板部4b,4cと、両傾斜板部4
b,4cの下端からさらに前後方向へ延びる横板部4
d,4eとで構成されている。
【0004】図4,図5に示すように、上記荷役車両2
は前部車体11(トラックヘッド部)と後部車体12
(トレーラー部)とから成り、前部車体11には車輪1
3や運転部14等が設けられており、後部車体12には
車輪15や荷台16が設けられている。上記後部車体1
2の前部は、上下一対の縦方向軸17を介して、左右回
動自在に前部車体11の後部に連結されている。また、
両車体11,12間には、縦方向軸17を中心として両
車体11,12を相対的に左右方向へ回動させる換向用
シリンダ装置18(ステアリングシリンダ装置)が設け
られている。
【0005】上記後部車体12の荷台16の後端部に
は、左右方向軸19を中心として、鉛直面内で前後およ
び上下方向に揺動自在なブーム20が左右一対連結され
ている。また、上記荷台16には両ブーム20を揺動さ
せる揺動用シリンダ装置22(揺動装置の一例)が設け
られている。図4の仮想線で示すように、両揺動用シリ
ンダ装置22のピストンロッド24を伸長させることに
よって、両ブーム20が荷第16の後方の取り出し位置
Aまで後方へ揺動し、また、図4の実線で示すように、
上記ピストンロッド24を短縮させることによって、両
ブーム20が荷第16上の取り込み位置Bまで前方へ回
動する。
【0006】また、上記両ブーム20はそれぞれ分岐し
た2つの遊端部20a,20bを有している。このう
ち、両ブーム20の一方の遊端部20a間は連結部材2
1によって一体に連結されている。さらに、上記他方の
遊端部20bの先端には、上記トラニオンバー3に係脱
自在でかつトラニオンバー3を支持するC形状の凹部2
3が形成されている。尚、凹部23の幅Wはトラニオン
バー3の径よりも大きく形成されている。
【0007】上記両ブーム20には、スラグ鍋1を荷台
16から降ろす際、図5に示すように、スラグ鍋1を斜
め下向きに傾倒させる傾倒機構26が設けられている。
図8に示すように、傾倒機構26は、両ブーム20の内
側面に設けられたボス部材27と、これらボス部材27
に形成されたピン孔28に挿通された係止ピン29と、
これら係止ピン29の内端部29aをボス部材27の内
端から左右方向へ出退させる出退装置30とで構成され
ている。
【0008】上記ピン孔28の内周面と係止ピン29の
外周面との間には薄い円筒状のブッシュ31が嵌め込ま
れており、これらブッシュ31はスナップリング(図示
せず)を介してボス部材27に固定されている。また、
上記出退装置30は、両ブーム20の外側面に設けられ
た出退用シリンダ装置32と、これら出退用シリンダ装
置32のピストンロッド33の先端に一方のアーム34
aの先端が連結されたベルクランク34と、ベルクラン
ク34の他方のアーム34bの先端と係止ピン29の外
端との間に連結されたリンク35とで構成されている。
尚、上記ベルクランク34は、ブーム20に設けられた
ブラケット36に取付けられている。
【0009】上記のような構成によると、スラグの入っ
たスラグ鍋1を持ち上げて荷役車両2に積み込む場合、
先ず、図8の仮想線で示すように、両出退用シリンダ装
置32のピストンロッド33を伸長させて、両係止ピン
29を退避位置Cまで移動させておく。そして、図4の
仮想線で示すように、両揺動用シリンダ装置22のピス
トンロッド24を伸長させて、両ブーム20を取り出し
位置Aまで揺動させる。
【0010】次に、荷役車両2を後進させて、両ブーム
20の凹部23をスラグ鍋1の両トラニオンバー3に係
合する。この状態で、図4の実線で示すように、両揺動
用シリンダ装置22のピストンロッド24を短縮させ
て、両ブーム20を取り出し位置Aから取り込み位置B
まで揺動させる。これにより、スラグ鍋1は、起立姿勢
のままで、両ブーム20によって支持され、荷台16上
に積み込まれる。
【0011】また、上記のようにして荷台16上に積み
込まれスラグ鍋1を起立姿勢Eのままで地面に降ろす場
合は、上記積み込む場合とは反対の手順を行なえばよ
い。この際、図8の仮想線で示すように、両係止ピン2
9は退避位置Cまで移動しているため、係止ピン29の
内端部29aは、ボス部材27内に退避し、リブ4から
離間している。これにより、スラグ鍋1は、両トラニオ
ンバー3を介して両ブーム20間にぶら下がった状態で
支持されており、トラニオンバー3を中心に回動自在と
なっているため、ブーム20の揺動に関わらず常に起立
姿勢Eに保持される。
【0012】さらに、上記のようにして荷台16上に積
み込まれスラグ鍋1内のスラグを排出(ダンプ)する場
合、図8の実線で示すように、先ず、両出退用シリンダ
装置32のピストンロッド33を短縮させて、両係止ピ
ン29を退避位置Cから突出位置Dまで移動させてお
く。そして、図5に示すように、両揺動用シリンダ装置
22のピストンロッド24を伸長させて、両ブーム20
を取り込み位置Bから取り出し位置Aまで揺動させる。
【0013】この際、上記両ブーム20の揺動に応じ
て、図9に示すように、スラグ鍋1のリブ4の後側の傾
斜板部4cが上記係止ピン29の内端部29aに係止す
ることによって、スラグ鍋1がブーム20側に固定され
て斜め下向きの傾倒姿勢Fに保持され降ろされる。これ
により、スラグ鍋1内のスラグが排出される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、荷台16上に積み込まれスラグ鍋1内のス
ラグを排出する場合、後側の傾斜板部4cが突出位置D
まで移動した係止ピン29の内端部29a(図8の実線
参照)に係止するが、この際、トラニオンバー3が凹部
23内を滑動するため、図9に示すように、後側の傾斜
板部4cが係止ピン29の内端部29aの外周面に対し
て摺動する。これにより、後側の傾斜板部4cと摺接す
る係止ピン29の内端部29aの外周面の片側が集中的
に摩耗するといった問題が生じた。また、上記摩耗によ
って係止ピン29の内端部29aの外周面に傷が付いた
りスラグ鍋1の鉄粉等の異物が付着した場合、上記傷や
異物が噛み込んで係止ピン29が作動不良を起こし、係
止ピン29を突出位置Dから退避位置Cへ退避させるこ
とができなくなるといった問題もあった。
【0015】本発明は、係止ピンの片側が集中的に摩耗
することを防止し、さらに、係止ピンが作動不良を起こ
すことを防止し得る容器とこの容器を運搬する荷役車両
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明における容器とこの容器を運搬する荷役車両と
は、容器にトラニオンバーと係止部材とが設けられ、上
記容器を持ち上げて運搬する荷役車両の荷台に、鉛直面
内で揺動自在なブームと、このブームを揺動させる揺動
装置とが設けられ、上記トラニオンバーに係脱自在でか
つトラニオンバーを支持する凹部が上記ブームに設けら
れ、上記ブームに、容器を荷台から降ろす際に、容器を
下向きに傾倒させる傾倒機構が設けられ、上記傾倒機構
は、ブームに設けられたボス部材と、ボス部材に形成さ
れたピン孔に挿通された係止ピンと、この係止ピンをボ
ス部材から出退させる出退装置とで構成され、容器を荷
台から降ろす際、上記ボス部材から突出した係止ピンの
先端部に容器の係止部材が係止することによって、容器
が傾倒姿勢で降ろされ、上記係止ピンの先端部がボス部
材に退入して上記係止部材から離間することによって、
容器が起立姿勢で降ろされるように構成され、上記係止
ピンの先端部に、基端部よりも径の細い細径部が形成さ
れ、上記係止部材は、係止ピンに係止した際、上記細径
部に対して摺動し、上記係止ピンは、軸心を中心とし
て、上記係止部材の摺動方向へ回転自在に構成されてい
るものである。
【0017】これによると、荷台上に積み込まれた容器
内の内容物を排出する場合、先ず、出退装置によって係
止ピンの細径部を突出させる。そして、揺動装置によっ
てブームを揺動させる。この際、容器は、凹部に係合し
たトラニオンバーを介して、ブームで支持されており、
さらに、上記ブームの揺動に応じて、容器の係止部材が
上記係止ピンに係止することによって、容器がブーム側
に固定されて傾倒姿勢に保持され降ろされる。
【0018】この際、容器の係止部材が係止ピンの細径
部の外周面に対して摺動するが、係止ピンが軸心を中心
として上記係止部材の摺動方向へ回転するため、係止ピ
ンは全周にわたってほぼ均等に係止部材と摺接すること
になる。したがって、係止ピンの細径部の外周面の片側
が集中的に摩耗するといったことを防止し得る。
【0019】また、係止ピンの細径部の外周面に傷が付
いたり鉄粉等の異物が付着しても、上記細径部は係止ピ
ンの基端部の径よりも細く形成されているため、細径部
の外周面とピン孔の内周面との間に一定の隙間が形成さ
れる。したがって、係止ピンを出退させる場合、上記傷
や異物が細径部の外周面とピン孔の内周面との間に噛み
込むことを防止し得る。これにより、係止ピンが作動不
良を起こすことを防止し得る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
1〜図3に基づいて説明する。尚、先述した従来の構成
と同一の部材は同じ符号を付記して説明を省略する。
【0021】図1に示すように、傾倒機構50は、両ブ
ーム20の内側面に設けられたボス部材51と、これら
ボス部材51に形成されたピン孔52に挿通された係止
ピン53と、これら係止ピン53の内端部(先端部)を
ボス部材51の内端から左右方向(車幅方向)へ出退さ
せる出退装置54とで構成されている。
【0022】上記ピン孔52の内周面と係止ピン53の
外周面との間には薄い円筒状のブッシュ55が嵌め込ま
れており、これらブッシュ55はスナップリング(図示
せず)を介してボス部材51に固定されている。
【0023】また、上記係止ピン53の内端部(先端
部)には、外端部(基端部)よりも径の細い細径部53
aが形成されている。そして、図1の仮想線で示すよう
に、係止ピン53を退避位置Cまで移動した場合、上記
細径部53aがボス部材51内に退避し、図1の実線で
示すように、係止ピン53を突出位置Dまで移動した場
合、上記細径部53aがボス部材51から内側方へ突出
するように構成されている。
【0024】また、上記出退装置54は、両ブーム20
の外側面に設けられた出退用シリンダ装置56と、出退
用シリンダ装置56のピストンロッド57と係止ピン5
3とを連結する第1連結アーム58と、第1連結アーム
58の動きを規制する第2連結アーム59とで構成され
ている。
【0025】上記第1連結アーム58は「く」形状に形
成されており、その一端がピストンロッド57の先端に
ピン68を介して回動自在に連結され、他端が連結部材
60を介して係止ピン53の外端(基端)に連結されて
いる。また、上記第2連結アーム59の一端は第1連結
アーム58にピン69を介して回動自在に連結され、第
2連結アーム59の他端は、ブーム20の外側面に設け
られたブラケット61に、ピン70を介して回動自在に
連結されている。
【0026】また、上記連結部材60は、図2,図3に
示すように、円板体62と、この円板体62に立設され
た三角形状の連結板63とで構成されている。上記円板
体62は、係止ピン53の外端に形成された取付孔64
の内部に挿入され、取付孔64の内周面に取付けられた
スナップリング65によって抜け止めされている。上記
連結板63と第1連結アーム58の他端とは、挿通され
たピン71を介して、互いに回動自在に連結されてい
る。これにより、係止ピン53は、連結部材60に対
し、左右方向の軸心66を中心として回転自在に構成さ
れる。
【0027】以下、上記構成における作用を説明する。
スラグの入ったスラグ鍋1を持ち上げて荷役車両2に積
み込む場合、先ず、図1の仮想線で示すように、両出退
用シリンダ装置56のピストンロッド57を短縮させ
て、両係止ピン53を退避位置Cまで移動させておく。
そして、図4に示すように、両揺動用シリンダ装置22
のピストンロッド24を伸長させて、両ブーム20を取
り出し位置Aまで揺動させる。
【0028】次に、荷役車両2を後進させて、両ブーム
20の凹部23をスラグ鍋1の両トラニオンバー3に係
合する。この状態で、両揺動用シリンダ装置22のピス
トンロッド24を短縮させて、両ブーム20を取り出し
位置Aから取り込み位置Bまで揺動させる。これによ
り、スラグ鍋1は、起立姿勢のままで、両ブーム20に
よって支持され、荷台16上に積み込まれる。
【0029】また、上記のようにして荷台16上に積み
込まれスラグ鍋1を起立姿勢Eのままで地面に降ろす場
合は、上記積み込む場合とは反対の手順を行なえばよ
い。この際、図1の仮想線で示すように、両係止ピン5
3は退避位置Cまで移動しているため、細径部53a
は、ボス部材51内に退避し、リブ4から離間してい
る。これにより、スラグ鍋1は、両トラニオンバー3を
介して両ブーム20間にぶら下がった状態で支持されて
おり、トラニオンバー3を中心に回動自在となっている
ため、ブーム20の揺動に関わらず常に起立姿勢Eに保
持される。
【0030】また、荷台16上に積み込まれたスラグ鍋
1内のスラグを排出する場合、先ず、図1の実線で示す
ように、両出退用シリンダ装置56のピストンロッド5
7を伸長させて、両係止ピン53を退避位置Cから突出
位置Dまで移動させる。そして、図5に示すように、両
揺動用シリンダ装置22のピストンロッド24を伸長さ
せて、両ブーム20を取り込み位置Bから取り出し位置
Aまで揺動させる。この際、スラグ鍋1は、凹部23に
係合したトラニオンバー3を介して、ブーム20で支持
されており、さらに、上記ブーム20の揺動に応じて、
図9に示すように、スラグ鍋1のリブ4の後側の傾斜板
部4cが係止ピン53の細径部53aに係止することに
よって、スラグ鍋1がブーム20側に固定されて傾倒姿
勢Fに保持され降ろされる。
【0031】この際、上記リブ4の後側の傾斜板部4c
が係止ピン53の細径部53aの外周面に対して摺動す
るが、係止ピン53が軸心66を中心として上記傾斜板
部4cの摺動方向Gへ回転するため、係止ピン53は全
周にわたってほぼ均等に上記傾斜板部4cと摺接するこ
とになる。したがって、係止ピン53の細径部53aの
外周面の片側が集中的に摩耗するといったことを防止し
得る。
【0032】また、係止ピン53の細径部53aの外周
面に傷が付いたり鉄粉等の異物が付着しても、図2に示
すように、上記細径部53aは係止ピン53の外端部
(基端部)の径よりも細く形成されているため、細径部
53aの外周面とブッシュ55の内周面との間に一定の
隙間Sが形成される。したがって、係止ピン53を突出
位置Dから退避位置Cへ移動させる場合等において、上
記傷や異物が細径部53aの外周面とブッシュ55の内
周面との間に噛み込むことを防止し得る。これにより、
係止ピン53が作動不良を起こすことを防止し得る。
【0033】上記実施の形態では、図4に示すように、
荷役車両2を前部車体11と後部車体12とに分割して
いるが、分割せず、一体のものであってもよい。上記実
施の形態では、容器の一例としてスラグを入れるスラグ
鍋1を挙げたが、スラグ以外(例えば土砂等)に用いる
鍋であってもよく、さらには、鍋に限らず、箱状の容器
であってもよい。
【0034】上記実施の形態では、係止部材の一例とし
てリブ4を挙げたが、リブ4に限らず、別に、板状の係
止部材をスラグ鍋1に設けてもよい。上記実施の形態で
は、シリンダ装置56を用いて係止ピン53を出退させ
ているが、シリンダ装置56に限らず、モータ等を用い
てもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、係止ピ
ンが軸心を中心として係止部材の摺動方向へ回転するた
め、係止ピンは全周にわたってほぼ均等に係止部材と摺
接することになり、したがって、係止ピンの細径部の外
周面の片側が集中的に摩耗するといったことを防止し得
る。
【0036】また、係止ピンの細径部の外周面に傷が付
いたり鉄粉等の異物が付着しても、上記細径部は係止ピ
ンの基端部の径よりも細く形成されているため、細径部
の外周面とピン孔の内周面との間に一定の隙間が形成さ
れる。したがって、係止ピンを出退させる場合、上記傷
や異物が細径部の外周面とピン孔の内周面との間に噛み
込むことを防止し得る。これにより、係止ピンが作動不
良を起こすことを防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における傾倒機構の構成を
示す図である。
【図2】同、傾倒機構の係止ピンの図である。
【図3】図2におけるX−X矢視図である。
【図4】従来の荷役車両の側面図である。
【図5】同、荷役車両の側面図であり、スラグ鍋を傾倒
姿勢で下ろした状態を示す。
【図6】従来のスラグ鍋の側面図である。
【図7】同、スラグ鍋の一部切欠き正面図である。
【図8】従来の傾倒機構の構成を示す図である。
【図9】スラグ鍋を傾倒姿勢で下ろす場合のリブと係止
ピンとの摺接位置の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 スラグ鍋(容器) 2 荷役車両 3 トラニオンバー 4 リブ(係止部材) 16 荷台 20 ブーム 22 揺動用シリンダ装置(揺動装置) 23 凹部 50 傾倒機構 51 ボス部材 52 ピン孔 53 係止ピン 53a 細径部 54 出退装置 66 軸心 E 起立姿勢 F 傾倒姿勢 G 摺動方向

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器にトラニオンバーと係止部材とが設
    けられ、上記容器を持ち上げて運搬する荷役車両の荷台
    に、鉛直面内で揺動自在なブームと、このブームを揺動
    させる揺動装置とが設けられ、上記トラニオンバーに係
    脱自在でかつトラニオンバーを支持する凹部が上記ブー
    ムに設けられ、上記ブームに、容器を荷台から降ろす際
    に、容器を下向きに傾倒させる傾倒機構が設けられ、上
    記傾倒機構は、ブームに設けられたボス部材と、ボス部
    材に形成されたピン孔に挿通された係止ピンと、この係
    止ピンをボス部材から出退させる出退装置とで構成さ
    れ、容器を荷台から降ろす際、上記ボス部材から突出し
    た係止ピンの先端部に容器の係止部材が係止することに
    よって、容器が傾倒姿勢で降ろされ、上記係止ピンの先
    端部がボス部材に退入して上記係止部材から離間するこ
    とによって、容器が起立姿勢で降ろされるように構成さ
    れ、上記係止ピンの先端部に、基端部よりも径の細い細
    径部が形成され、上記係止部材は、係止ピンに係止した
    際、上記細径部に対して摺動し、上記係止ピンは、軸心
    を中心として、上記係止部材の摺動方向へ回転自在に構
    成されていることを特徴とする容器とこの容器を運搬す
    る荷役車両。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011523980A (ja) * 2008-06-03 2011-08-25 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 新型構造とする冶金スラグポット及びその製造方法
JP2013237519A (ja) * 2012-05-14 2013-11-28 Unicarriers Corp スラグダンプトラックの荷役装置
CN107364812A (zh) * 2017-08-31 2017-11-21 覃晓捷 一种防滑叉车

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