JP2002046409A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

車輪用軸受装置

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JP2002046409A JP2001152962A JP2001152962A JP2002046409A JP 2002046409 A JP2002046409 A JP 2002046409A JP 2001152962 A JP2001152962 A JP 2001152962A JP 2001152962 A JP2001152962 A JP 2001152962A JP 2002046409 A JP2002046409 A JP 2002046409A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナックルは転がり軸受に、その外輪とは別体
でボルト止めされているので、ナックルと転がり軸受の
外輪との接合部の剛性が不十分であり、また、部品点数
が増加して全体の重量が増加していた。 【解決手段】 外輪9の外周面部に外輪9を車体側へ取
付けるためのナックル15が設けられ、このナックル1
5と複列転がり軸受3の外輪9とが鍛造により一体的に
形成されることにより、ナックル15と、複列転がり軸
受3の外輪9とを別体で形成してボルトにより接合する
場合に比べて剛性が向上する。また、複列転がり軸受3
の外輪9とを鍛造により一体的に形成することにより、
接合用のボルトが不要になり、部品点数が減少して構造
全体の重量が軽量化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪用軸受装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車輪用軸受装置を、図9の断面図
に示す。図は車両において従動輪側の車輪用軸受装置5
0を示しており、ハブホイール51の軸方向内端側に外
装される複列転がり軸受(例えば玉軸受が用いられる)
52と、ハブホイール51の軸心方向外端側に形成され
た取付けフランジ53にボルト54止めされるとともに
車輪が取付けられるブレーキディスクロータ56と、前
記複列転がり軸受52に、その外輪57とは別体でボル
ト58止めされるとともに外輪57を車体側へ取付ける
ためのナックル(キャリアともいう)59とを備えてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の車輪用軸受
装置50において、ナックル59は転がり軸受52に、
その外輪57とは別体でボルト58止めされた構成であ
るので、ナックル59と転がり軸受52の外輪57との
接合部の剛性が不十分であり、また、部品点数が増加し
て全体の重量が増加していた。
【0004】そこで本発明は、上記課題に鑑み、接合部
の剛性を向上し得るとともに、部品点数を削減して全体
の重量を軽減し得る車輪用軸受装置の提供を目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
手段は、車体側に支持部材を介して支持される外輪と、
この外輪の内側に複列の転動体を介して軸心回りに回転
自在に支持されて車輪を取付けるためのハブホイールと
を備え、前記外輪と支持部材とが、軸受鋼、構造用合金
鋼、炭素鋼の何れかを用いて鍛造により一体的に形成さ
れている。
【0006】上記構成のように、転がり軸受の外輪と支
持部材とが鍛造により一体的に形成されることにより、
転がり軸受の外輪と支持部材との連続部分の剛性が向上
し、両者を接合するためのボルトなどの部品を省略し
て、装置の軽量化を図る。
【0007】また、各転動体の外輪軌道面となる外輪の
内周面に対し、表面硬化処理および研磨加工が施された
ことによれば、転動体の軌道面としての硬度、滑らかさ
が確保される。
【0008】また、車体側に支持部材を介して支持され
る外輪と、この外輪の内側に複列の転動体を介して軸心
回りに回転自在に支持されて車輪を取付けるためのハブ
ホイールとを備え、前記外輪と支持部材とが、FC系鋳
鉄、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽合金鋼
を用いて鋳造により一体的に形成されている。
【0009】上記構成によれば、転がり軸受の外輪と支
持部材との連続部分の剛性が向上し、両者を接合するた
めのボルトなどの部品を省略して、装置の軽量化を図
る。
【0010】また、外輪の内周面に各転動体の外輪軌道
面を有する鋼製スリーブが嵌着された構成によれば、外
輪と支持部材とが、軸受鋼、構造用合金鋼、炭素鋼の何
れかを用いて鍛造により一体的に形成されている場合で
も、軽合金鋼による低硬度を補う手段として、熱処理し
て硬化させた鋼製スリーブを嵌着することで外輪軌道面
として必要な硬度および十分な滑らかさを得る。
【0011】また、外輪と支持部材とが、軸受鋼、構造
用合金鋼、炭素鋼の何れかを用いて鍛造により一体的に
形成されている場合でも、熱処理して硬化された鋼製ス
リーブを嵌着することで、外輪軌道面として必要な硬度
および十分な滑らかさを得る。
【0012】そして、外輪と支持部材とが係止部を介し
て結合された構成によれば、外輪と支持部材とが確実に
一体化される。
【0013】さらに、車体側に支持部材を介して支持さ
れる外輪と、この外輪の内側に複列の転動体を介して軸
心回りに回転自在に支持されて車輪を取付けるためのハ
ブホイールとを備え、前記外輪と支持部材とが鋳鉄から
鋳造により一体的に形成され、各転動体の外輪軌道面で
ある外輪の内周面の表面硬度が、57〜65HRCとな
るよう脱炭処理されている。
【0014】上記構成のように、ハブホイールの軌道予
定領域に脱炭して硬化した硬化部を設けることにより、
所定の硬度を有し、また十分な滑らかさを有した軌道面
が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。まず、本発明の実施の第一形態
を図1の断面図に基づいて説明する。
【0016】本発明の実施の第一形態に係る車輪用軸受
装置1は、例えば従動輪側に用いられるもので、図示し
ない車輪を取付けて軸心回りに回転自在に設けられたハ
ブホイール2と、このハブホイール2の軸心方向内端側
(車両インナ側)に外装される複列転がり軸受3と、ハ
ブホイール2の軸心方向外端側(車両アウタ側)に径方
向外向きに突出する車輪取付けフランジ4が形成され、
その外側面に対して、中央の凹状取付け部5が当接して
ボルト6で接合される環状のブレーキディスクロータ7
とを備えている。
【0017】前記複列転がり軸受3は、ハブホイール2
の軸心方向内端に外嵌固定されて単一内輪軌道面を有し
た内輪部材8と、二列の軌道溝を有する単一の外輪9
と、二列で配設される複数の玉(転動体の一例)10
と、二つの冠形保持器11とを備えて、ハブホイール2
の外周面を一方内輪軌道面とする構成である。なお、ハ
ブホイール2とは別体の内輪8をハブホイール2の外周
面に軸方向に対で並べた構成にも適用できるし、ハブホ
イール2の外周面の軸方向両側に形成した凹部(溝)の
それぞれに内輪8を嵌着させることでハブホイール2と
内輪8とを一体化させた構成にも適用できる。
【0018】前記外輪9の外周面部には、外輪9を車体
側へ取付けるためのナックル(支持部材の一例)15が
設けられ、前記複列転がり軸受3の外輪9とナックル1
5とが、軸受鋼(SUJ−2規格)あるいは構造用合金
鋼(SCM規格)あるいは炭素鋼で、鍛造により一体形
成されている。
【0019】そして前記外輪9の内周面に形成された軌
道溝に対して、高周波焼入れ等の表面硬化処理が施され
ている。なお、この表面硬化処理により形成された硬化
層は軌道間で連続してもあるいは不連続であってもよ
い。
【0020】なお、ハブホイール2の取付けフランジ4
およびブレーキディスクロータ7の盤面には、車輪をブ
レーキディスクロータ7に取付けるためのボルト12が
挿通されている。
【0021】上記構成において、複列転がり軸受3の外
輪9とナックル15とが鍛造により一体形成されている
ので、従来のように、ナックル15と、複列転がり軸受
3の外輪9とを別体で形成してボルトにより接合する場
合に比べて接合部の剛性を向上させることができる。
【0022】また、複列転がり軸受3の外輪9とナック
ル15とを鍛造により一体形成することにより、接合用
のボルトが不要になり、従って、部品点数が減少して装
置を軽量化することができる。
【0023】次に、図2の断面図に基づいて、本発明の
実施の第二形態を説明する。本発明の実施の第二形態に
係る車輪用軸受装置1は、車輪取付けフランジ4を有す
るハブホイール2と、このハブホイール2の車輪取付け
フランジ4に対して軸心方向内端側に外装される複列転
がり軸受3とを備えている。
【0024】前記外輪9の外周面部には、外輪9を車体
側へ取付けるためのナックル15が設けられ、このナッ
クル15と、複列転がり軸受3の外輪9とが、軸受鋼あ
るいは構造用合金鋼あるいは炭素鋼で鍛造により一体的
に形成されている。
【0025】また、車輪取付けフランジ4の盤面にブレ
ーキディスクロータ7が設けられ、このブレーキディス
クロータ7は、ハブホイール2の車輪取付けフランジ4
形成後に鋳造によって車輪取付けフランジ4に一体形成
されている。
【0026】そして、このブレーキディスクロータ7に
は、凹状取付け部5に対向して、車輪取付けフランジ4
の内側面に当接する環状係止部20が、ブレーキディス
クロータ7の鋳込み作業の際に同時に形成され、車輪取
付けフランジ4は、前記取付け部5と環状係止部20と
で挟まれてブレーキディスクロータ7の、軸心方向への
動き(がたつき)が阻止されている。他の構成は、上記
実施の第一形態と同様であるので省略する。
【0027】本発明の実施の第二形態において、複列転
がり軸受3の外輪9とナックル15とを鍛造により一体
形成し、ハブホイール2の車輪取付けフランジ4とブレ
ーキディスクロータ7とを鋳造により一体形成している
ので、従来のように、複列転がり軸受3の外輪9とナッ
クル15とを別体で形成し、ハブホイール2とブレーキ
ディスクロータ7とを別体で形成してボルトにより接合
する場合に比べて、接合部の剛性を向上させることがで
きる。
【0028】また、複列転がり軸受3の外輪9とナック
ル15を一体的に形成し、ハブホイール2とブレーキデ
ィスクロータ7とを一体的に形成することにより、接合
用のボルトが不要になり、従って、部品点数を減少して
装置を軽量化することができる。
【0029】次に、図3の断面図に基づいて、本発明の
実施の第三形態を説明する。本発明の実施の第三形態に
係る車輪用軸受装置1は、ナックル15と複列転がり軸
受3の外輪9とが、FCD等の鋳鉄あるいはアルミニウ
ム合金、マグネシウム合金等の軽合金鋼を用いて鋳造に
より一体的に形成されている。
【0030】また、前記外輪9の内周面に、鋼板を環状
に形成した、外輪9とは別形成の鋼製スリーブ13が嵌
着され、この鋼製スリーブ13の内周表面が、複列転が
り軸受3の玉10の外輪軌道面として用いられる。この
鋼製スリーブ13を外輪9の内周面に嵌着する理由は、
軽合金鋼は硬度が低いので、熱処理して硬化させた鋼製
スリーブ14を嵌着することで外輪軌道面として必要な
硬度および十分な滑らかさを得るためである。
【0031】また、本発明の実施の第三形態では、ハブ
ホイール2の軸心方向外端側を、ハブホイール2の径方
向外向きに拡径して円盤状になし、その外周側がブレー
キディスクロータ7の一方の制動部7Aとされている。
すなわち、このハブホイール2とブレーキディスクロー
タ7の一方の制動部7Aとは、鋳造によって一体ものと
して形成されている。この一方の制動部7Aに対向し
て、複列転がり軸受3の外輪9を外装するように、ブレ
ーキディスクロータ7の他方の制動部7Bが設けられて
いる。
【0032】なお、ブレーキディスクロータ7における
一方の制動部7Aの中央の凹状取付け部5には、車輪を
ブレーキディスクロータ7に取付けるためのボルト12
が挿通されている。他の構成は、上記実施の第一形態と
同様であるので省略する。
【0033】本発明の実施の第三形態において、複列転
がり軸受3の外輪9とナックル15とを鋳造により一体
形成し、ハブホイール2の車輪取付けフランジ4とブレ
ーキディスクロータ7とを鋳造により一体形成している
ので、従来のように、複列転がり軸受3の外輪9とナッ
クル15とを別体で形成し、ハブホイール2とブレーキ
ディスクロータ7とを別体で形成してボルトにより接合
する場合に比べて、接合部の剛性を向上させることがで
きる。
【0034】また、複列転がり軸受3の外輪9とナック
ル15を一体的に形成し、ハブホイール2とブレーキデ
ィスクロータ7とを一体的に形成することにより、接合
用のボルトが不要になり、従って、部品点数を減少して
構造全体の重量を軽量化することができる。
【0035】さらに、外輪9を鋳造によって形成して
も、その内周面に熱処理して硬化させた鋼製スリーブ1
3を嵌着したことにより、玉10の外輪軌道面として十
分な硬度と滑らかさが得られる。
【0036】なお、上記実施の第三形態では、外輪9の
内周面に鋼製スリーブ13を嵌着したが、鋼製スリーブ
13を設ける代わりに、外輪9の内周面にセラミックコ
ーティング、あるいは金属溶射による硬質膜を施すよう
に構成してもよく、この場合も上記実施の第三形態と同
様に、玉10の軌道面として十分な硬度と滑らかさが得
られる。
【0037】次に、図4の断面図に基づいて、本発明の
実施の第四形態を説明する。上記実施の第三形態では外
輪9の内周面に鋼製スリーブ13を嵌着して玉10の外
輪軌道面として用いたが、実施の第四形態では、外輪9
の内周面に鋼製スリーブ13を嵌着する代わりに、外輪
軌道面の軌道予定領域20(図中にクロスハッチングで
示す)が、ハブホイール2および外輪9の加熱加工中に
酸素ガスを供給することで脱炭させて硬化した硬化部と
されている。なお、この硬化部は軌道面として十分な硬
度を有するように0.5%程度にまで炭素を除去(57
〜65HRCとなるように脱炭)する。
【0038】このように、ハブホイール2および外輪9
の軌道予定領域に、ハブホイール2および外輪9の加熱
加工中に、酸素ガスを供給することで脱炭して硬化した
硬化部を設けることにより、所定の硬度を有し、また十
分な滑らかさを有した軌道面が得られる。他の構成は上
記実施の第三形態と同様であるので省略する。
【0039】次に、図5の断面図に基づいて、本発明の
実施の第五形態を説明する。本発明の実施の第五形態で
は、ナックル15が、複列転がり軸受3の外輪9形成後
に、外輪9に形成した取付け片9aを含むように、鋳造
により外輪9と一体形成されたものである。他の構成
は、上記実施の第二形態と同様であるので省略する。そ
して、上記第五形態において、実施の第四形態のよう
に、外輪軌道面の軌道予定領域20に、酸素ガスを供給
することで脱炭させて硬化した硬化部を設けてもよいこ
とは勿論である。
【0040】なお、実施の第五形態における外輪9の材
料はナックル15とは別の材料(軸受鋼)を用いてもよ
い。そして、本発明の実施の第五形態において、複列転
がり軸受3の外輪9とナックル15とを鋳造により一体
的に形成し、ハブホイール2とブレーキディスクロータ
7とを鋳造により一体的に形成しているので、従来のよ
うに、ナックル15と、複列転がり軸受3の外輪9とを
別体で形成し、ブレーキディスクロータ7とハブホイー
ル2とを別体で形成してボルトにより接合する場合に比
べて、双方の接合部の剛性を向上させることができる。
【0041】また、複列転がり軸受3の外輪9と、ナッ
クル15とを一体的に形成し、ブレーキディスクロータ
7とハブホイール2とを一体的に形成することにより接
合用のボルトが不要になり、従って、部品点数が減少し
て装置を軽量化することができる。
【0042】なお、この実施の形態において、図6に示
すように、複列転がり軸受3の外輪9の外周面に、ナッ
クル15の内周面に埋まり込む係止片9bを環状あるい
は所定角度置きに形成したり、外周面にスプライン又は
セレーションを設けて、これら係止部によってナックル
15を一体的に形成し、また連結することにより、複列
転がり軸受3の外輪9とナックル15とをより確実に一
体化させることができる。
【0043】次に、本発明の実施の第六形態を図7の断
面図および図8の模式図に基づいて説明する。本発明の
実施の第六形態に係る車輪用軸受装置1は、これを駆動
輪側に用いたもので、車軸(駆動シャフト)30が、例
えばツェッパタイプ(バーフィールド型)の等速ジョイ
ント31を介してハブホイール2に連結するよう構成さ
れ、等速ジョイント31の外輪31aと一体の軸部32
が、ハブホイール2の中心穴2Aに対してスプライン嵌
合されている。
【0044】また、図8に示すように、ハブホイール2
は、駆動シャフトアッセンブリ33を介して車両のデフ
ァレンシャル装置34に連結され、この駆動シャフトア
ッセンブリ33は、駆動シャフト30の車両アウタ側に
等速ジョイント31を取付け、車軸30の車両インナ側
(デファレンシャル装置側)に別の等速ジョイント35
を取付けた構成である。他の部分構成は、上記実施の第
一形態と同様であるので省略する。
【0045】本発明の実施の第六形態において、等速ジ
ョイント31,35は、図8に示すような形態で駆動シ
ャフト30を介してデファレンシャル装置34に対して
連結し、これにより、駆動シャフト30の回転力が、ハ
ブホイール2に取付けられている車輪に伝達される。
【0046】そして、複列転がり軸受3の外輪9とナッ
クル15とが鍛造により一体的に形成されているので、
従来のように、複列転がり軸受3の外輪9とナックル1
5とを別体で形成してボルトにより接合する場合に比べ
て、接合部の剛性を向上させることができる。また、複
列転がり軸受3の外輪9とを鍛造により一体形成するこ
とにより、接合用のボルトが不要になり、従って、部品
点数が減少して構造全体の重量を軽量化することができ
る。
【0047】なお、実施の第六形態において、実施の第
二、第五形態のように、ブレーキディスクロータ7とハ
ブホイール2の車輪取付けフランジ4を鋳造により一体
形成することで、さらに構造を軽量化させることができ
る。
【0048】さらに、上記各実施形態では、複列転がり
軸受3の構成として、ハブホイール2の軸心方向内端
(車両インナ側)に内輪部材8を嵌着した例を示したが
これに限定されるものではなく、内輪部材8を軸心方向
外側(車両アウタ側)にも配置した構成、すなわち各列
の玉10のそれぞれの内輪軌道面をそれぞれの内輪部材
8の外周面とした構成の車輪用軸受装置に用いることも
できる。また、外輪9とナックル15を鋳造により一体
としてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明
は、外輪とこの外輪を車体側に支持するための支持部材
とが、軸受鋼、構造用合金鋼、炭素鋼の何れかを用いて
鍛造により一体的に形成されているので、転がり軸受の
外輪と支持部材との連続部分の剛性が向上し、両者を接
合するためのボルトなどの部品を省略して、装置の軽量
化を図ることができる。
【0050】また、転がり軸受における各転動体の外輪
軌道面となる外輪の内周面に対し、表面硬化処理および
研磨加工が施されたことによれば、転動体の軌道面とし
ての硬度、滑らかさを確保することができる。
【0051】また、外輪と支持部材とが、FC系鋳鉄、
アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽合金鋼を用
いて鋳造により一体的に形成されているので、転がり軸
受の外輪と支持部材との連続部分の剛性が向上し、両者
を接合するためのボルトなどの部品を省略して、装置の
軽量化を図ることができる。
【0052】また、外輪の内周面に各転動体の外輪軌道
面を有する鋼製スリーブが嵌着された構成によれば、外
輪と支持部材とが、軸受鋼、構造用合金鋼、炭素鋼の何
れかを用いて鍛造により一体的に形成されている場合で
も、軽合金鋼による低硬度を補う手段として、熱処理し
て硬化させた鋼製スリーブを嵌着することで外輪軌道面
として必要な硬度および十分な滑らかさが得られる。
【0053】また、熱処理して硬化させた鋼製スリーブ
を嵌着することで外輪軌道面として必要な硬度および十
分な滑らかさが得られる。
【0054】そして、外輪と支持部材とが係止部を介し
て結合された構成によれば、外輪と支持部材とを確実に
一体化することができる。
【0055】さらに、外輪と支持部材とが鋳鉄から鋳造
により一体的に形成され、各転動体の外輪軌道面である
外輪の内周面の表面硬度が、57〜65HRCとなるよ
う脱炭処理されているので、ハブホイールの軌道予定領
域に脱炭して硬化した硬化部を設けることにより、所定
の硬度を有し、また十分な滑らかさを有した軌道面が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一形態を示す車輪用軸受装置
の断面図である。
【図2】本発明の実施の第二形態を示す車輪用軸受装置
の断面図である。
【図3】本発明の実施の第三形態を示す車輪用軸受装置
の断面図である。
【図4】本発明の実施の第四形態を示す車輪用軸受装置
の断面図である。
【図5】本発明の実施の第五形態を示す車輪用軸受装置
の断面図である。
【図6】複列転がり軸受の外輪とナックルの嵌合状態を
示す拡大断面図である。
【図7】本発明の実施の第六形態を示す車輪用軸受装置
の断面図である。
【図8】同じく使用形態を示す模式図である。
【図9】従来の車輪用軸受装置の断面図である。
【符号の説明】
1 車輪用軸受装置 2 ハブホイール 3 複列転がり軸受 4 車輪取付けフランジ 5 取付け部 7 ブレーキディスクロータ 9 外輪 15 ナックル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に支持部材を介して支持される外
    輪と、この外輪の内側に複列の転動体を介して軸心回り
    に回転自在に支持されて車輪を取付けるためのハブホイ
    ールとを備えた車輪用軸受装置において、 前記外輪と支持部材とが、軸受鋼、構造用合金鋼、炭素
    鋼の何れかを用いて鍛造により一体的に形成されたこと
    を特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 【請求項2】 各転動体の外輪軌道面となる外輪の内周
    面に対し、表面硬化処理および研磨加工が施されたこと
    を特徴とする請求項1記載の車輪用軸受装置。
  3. 【請求項3】 車体側に支持部材を介して支持される外
    輪と、この外輪の内側に複列の転動体を介して軸心回り
    に回転自在に支持されて車輪を取付けるためのハブホイ
    ールとを備えた車輪用軸受装置において、 前記外輪と支持部材とが、FC系鋳鉄、アルミニウム合
    金、マグネシウム合金等の軽合金鋼を用いて鋳造により
    一体的に形成されたことを特徴とする車輪用軸受装置。
  4. 【請求項4】 外輪の内周面に各転動体の外輪軌道面を
    有する鋼製スリーブが嵌着されたことを特徴とする請求
    項3記載の車輪用軸受装置。
  5. 【請求項5】 外輪と支持部材とが係止部を介して結合
    されたことを特徴とする請求項3記載の車輪用軸受装
    置。
  6. 【請求項6】 車体側に支持部材を介して支持される外
    輪と、この外輪の内側に複列の転動体を介して軸心回り
    に回転自在に支持されて車輪を取付けるためのハブホイ
    ールとを備えた車輪用軸受装置において、 前記外輪と支持部材とが鋳鉄から鋳造により一体的に形
    成され、各転動体の外輪軌道面である外輪の内周面の表
    面硬度が、57〜65HRCとなるよう脱炭処理された
    ことを特徴とする車輪用軸受装置。
JP2001152962A 2000-05-22 2001-05-22 車輪用軸受装置 Expired - Fee Related JP4671008B2 (ja)

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