JP2002046231A - 多層熱収縮性ポリスチレン系フィルム - Google Patents
多層熱収縮性ポリスチレン系フィルムInfo
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Abstract
仕上がり性がよく、自然収縮率が小さく、且つ、熱時、
フィルム同士のブロッキングが発生しないポリスチレン
系熱収縮性フィルムを提供すること 【解決手段】中間層がビカット軟化点75℃以下のスチ
レン−アクリル酸エステル共重合体又はスチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体を主成分とし、内外層がビカ
ット軟化点75℃以上のスチレン−共役ジエンブロック
共重合体を主成分とする多層フィルムであって、主延伸
方向の65℃、75℃、85℃熱水中10秒の熱収縮率
α65、α75、α85が特定式を満足し、主延伸方向
の80℃熱水中10秒の熱収縮率が30%以上あり、且
つ、主延伸方向に5%収縮したときの少なくとも片面の
表面粗さRp(山の最大高さ)が0.3〜5.0μmの
範囲にある多層熱収縮性ポリスチレン系フィルムとす
る。
Description
速度が大きく、熱収縮率が大きく、自然収縮率が小さ
く、且つ、容器に装着された熱収縮性フィルム同士が熱
時にブロッキングしない多層熱収縮性ポリスチレン系フ
ィルムに関する。
名や使用上の注意等の情報を伝えるためと意匠性を持た
せるために、内面に印刷を施した熱収縮性フィルム(ラ
ベル)を装着することが一般的に行われている。このよ
うなフィルムに要求される基本的物性としては、透明
性、光沢、腰等があり、それらを満足する素材であるポ
リスチレン系樹脂からなるフィルムが検討されてきた。
例えば、特開2000−185373号公報がある。
有量少なくとも15重量%のスチレン−ブタジエン−ス
チレン型ブロック共重合体92〜99.5重量%とスチ
レン−ブチルアクリレート共重合体0.5〜8重量%と
の混合物からなり、中間層がブタジエン単位含有量少な
くとも15重量%のスチレン−ブタジエン−スチレン型
ブロック共重合体10〜50重量%とスチレン−ブチル
アクリレート共重合体50〜90重量%との混合物から
なる少なくとも3層構造を有し、全体に対する中間層の
割合が50〜90重量%であり、全体におけるブタジエ
ン単位含有量が5〜15重量%である多層ポリスチレン
系熱収縮フィルムが開示されている。
ィルムは自然収縮率は小さいものの、低温域での熱収縮
速度が小さいため、低温域での熱収縮特性が要求される
分野(例えば、乳酸菌飲料等に用いられる耐熱性に乏し
い容器への適用や牛乳等高温は避けたい中味商品への適
用の場合等)での使用には問題がある。また、熱風式収
縮トンネル内や収縮トンネルを出た直後のフィルムが温
かい状態のときに容器同士が接触すると、容器の外側に
装着されたフィルム同士がブロッキングするという問題
もある。本発明は、低温での熱収縮特性が要求される分
野にも収縮仕上がり性がよく、自然収縮率が小さく、且
つ、熱時、フィルム同士のブロッキングが発生しない熱
収縮性フィルムを提供することを課題とする。さらに、
このような熱収縮性フィルムを装着した容器を提供する
ことを課題とする。
段として本発明は、中間層がビカット軟化点75℃以下
のスチレン−アクリル酸エステル共重合体又はスチレン
−メタクリル酸エステル共重合体を主成分とし、内外層
がビカット軟化点75℃以上のスチレン−共役ジエンブ
ロック共重合体を主成分とする多層フィルムであって、
主延伸方向の熱収縮率が下記式1を満足し、主延伸方向
の80℃熱水中10秒の熱収縮率が30%以上あり、且
つ、主延伸方向に5%収縮したときの少なくとも片面の
表面粗さRp(山の最大高さ)が0.3〜5.0μmの
範囲にある多層熱収縮性ポリスチレン系フィルムである
ことを特徴とする。 α75−α65>α85−α75 (式1) (但し、α65:主延伸方向の65℃熱水中10秒の熱
収縮率 α75:主延伸方向の75℃熱水中10秒の熱収縮率 α85:主延伸方向の85℃熱水中10秒の熱収縮率 を各々表す。) また、前記の多層熱収縮性ポリスチレン系フィルムを熱
収縮装着した容器であることを特徴とする。
する。
リル酸エステル共重合体又はスチレン−メタクリル酸エ
ステル共重合体とは、スチレン系単量体とアクリル酸エ
ステル又はメタクリル酸エステルとの共重合体をいう。
スチレン系単量体とはスチレンやα−メチルスチレン、
p−メチルスチレン等のスチレン誘導体をいう。アクリ
ル酸エステル又はメタクリル酸エステルとは、好ましく
はアクリル酸又はメタクリル酸と少なくとも1種の炭素
数Cが1〜14の脂肪族アルコールとのエステル、より
好ましくは少なくとも1種の炭素数Cが2〜10の脂肪
族アルコールとのエステルである。さらに好ましくはア
クリル酸ブチルである。
はスチレン−メタクリル酸エステル共重合体はビカット
軟化点が75℃以下であることが必要である。より好ま
しくは70〜60℃である。75℃を超えると低温域で
の熱収縮速度が低下し、一方、60℃未満だと夏場に樹
脂がブロッキングする恐れがある。スチレン−アクリル
酸エステル共重合体又はスチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体はビカット軟化点や分子量等が違う2種以上
の混合物であってもよい。
共重合体又はスチレン−メタクリル酸エステル共重合体
に加えて、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、グラフ
トタイプ耐衝撃性ポリスチレン等の各種ポリスチレン系
樹脂をさらに配合してもよい。とりわけスチレン−共役
ジエンブロック共重合体を配合することがより望まし
い。何故ならば、スチレン−共役ジエンブロック共重合
体を配合することによって、フィルムのもろさ、伸度、
耐衝撃強度等が改善されるからである。スチレン−共役
ジエンブロック共重合体とは、スチレンブロックとブタ
ジエン、イソプレン等の共役ジエンのブロックとを含
み、スチレン含有量55〜95重量%、共役ジエン含有
量45〜5重量%の共重合体をいい、例えばS−J−S
やJ−S−J、あるいは(S−J)n−Sや(J−S)
n−J(Sはスチレンブロック、Jは共役ジエンブロッ
ク、nは2以上の整数を表す)が例示できる。 また、
スチレン−共役ジエンブロック共重合体に他の成分を含
めた3元、4元共重合体であってもよい。他の成分とし
ては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、それらの金
属塩(例えば、Na、K、Li、Mg、Ca、Zn、F
e等の金属塩)、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル等の脂肪族カルボン酸やその誘導体が例示でき
る。さらには共役ジエンに基づく二重結合残基の一部を
水添したものも例示できる。
配合量は、スチレン−アクリル酸エステル共重合体又は
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体100重量部
に対して5〜95重量部、好ましくは10〜60重量
部、より好ましくは20〜40重量部である。5重量部
未満では前記の効果が小さく、95重量部を超えると自
然収縮率が大きくなる傾向にある。スチレン−共役ジエ
ンブロック共重合体はスチレン含有量や分子量等が違う
2種以上の混合物であってもよい。また、中間層には、
安定剤、紫外線防止剤、着色剤等の各種添加剤や他の樹
脂等公知のものを合目的的に添加してもよい。
ジエンブロック共重合体とは、スチレンブロックとブタ
ジエン、イソプレン等の共役ジエンのブロックとを含
み、スチレン含有量55〜95重量%、共役ジエン含有
量45〜5重量%の共重合体をいい、例えばS−J−S
やJ−S−J、あるいは(S−J)n−Sや(J−S)
n−J(Sはスチレンブロック、Jは共役ジエンブロッ
ク、nは2以上の整数を表す)が例示できる。また、ス
チレン−ブタジエンブロックコポリマーに他の成分を含
めた3元、4元コポリマーも本発明の中に入る。他の成
分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、それ
らの金属塩(例えば、Na、K、Li、Mg、Ca、Z
n、Fe等の金属塩)、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル等の脂肪族カルボン酸やその誘導体が例示
できる。さらには共役ジエンに基づく二重結合残基の一
部を水添したものも例示できる。
ビカット軟化点が75℃以上であることが必要である。
より好ましくは80〜95℃である。75℃未満だとフ
ィルムが温かいときにブロッキングし易い傾向にある。
95℃を超えると低温域での収縮速度に悪影響を及ぼす
傾向にある。スチレン−共役ジエンブロック共重合体は
ビカット軟化点や分子量等が違う2種以上の混合物であ
ってもよい。
共重合体に加えて、ポリスチレン(GPPS)をさらに
配合することが望ましい。ポリスチレンを配合すると、
自然収縮率のさらなる低減化、フィルムのブロッキング
防止性のさらなる向上等に有効であるからである。ま
た、内外層には、安定剤、紫外線防止剤、着色剤等の各
種添加剤や他の樹脂等公知のものを合目的的に添加して
もよい。
ジエンブロック共重合体100重量部に対して5〜70
重量部、好ましくは10〜40重量部、より好ましくは
20〜30重量部である。5重量部未満では前記の効果
が小さく、70重量部を超えると延伸性が悪くなる傾向
にあり、また、低温収縮性も悪くなる傾向にある。内層
と外層とで配合量を変えてもよいが、カール等の点から
は同じ配合量であるのが望ましい。
のではないが、通常10〜100μm、好ましくは20
〜60μmである。中間層と内外層との厚さの比率は、
フィルムの低温域での熱収縮特性、耐ブロッキング性、
自然収縮率等を考慮して決めればよい。好ましくは外層
/中間層/内層=1/3/1〜1/12/1、より好ま
しくは外層/中間層/内層=1/6/1〜1/11/1
である。中間層の厚さが1/3/1より小さい場合には
低温域での熱収縮特性が充分でなくなる傾向にあり、1
/12/1を超える場合には耐衝撃強度、耐ブロッキン
グ性、自然収縮率に対して好ましくなくなる傾向にあ
る。積層方法はドライラミ、押出しラミ等公知のいかな
る方法でもよいが、共押出し(次いで共延伸)による方
法が簡便で好ましい。共押出しによる場合、Tダイスを
用いたフラット状フィルムでもよいし、環状ダイスを用
いたチュ−ブ状フィルムそのまま、あるいは、これを切
り開いてフラット状フィルムにしたものであってもよ
い。
が下記式1を満足するフィルムである。 α75−α65>α85−α75 (式1) (但し、α65:主延伸方向の65℃熱水中10秒の熱
収縮率 α75:主延伸方向の75℃熱水中10秒の熱収縮率 α85:主延伸方向の85℃熱水中10秒の熱収縮率 を各々表す。) 即ち、75〜85℃における主延伸方向の熱収縮速度よ
りも65〜75℃における熱収縮速度が大きいという特
性を有するフィルムであるため、前記したような低温域
での熱収縮特性が要求される分野での使用に最も適した
フィルムとなる。また、本発明のフィルムは主延伸方向
の80℃熱水中10秒の熱収縮率が30%以上、好まし
くは40%以上、より好ましくは50%以上のフィルム
である。このように最終到達に近い温度での収縮率が大
きいため、収縮したフィルムが容器に十分密着する。3
0%未満であると密着力に欠ける傾向にある。
く熱水中での数値に特定したのは、乾熱よりも熱水中の
方が熱収縮率のバラツキ(測定誤差)が小さいためであ
る。また、その温度を65℃、75℃、85℃、及び8
0℃としたのは、熱水中65℃の収縮挙動が熱風式収縮
トンネルの入り口近辺の挙動と一致し、熱水中85℃の
収縮挙動が熱風式収縮トンネルの出口近辺の挙動と一致
するからである。
5%収縮したときの少なくとも片面の表面粗さRp(山
の最大高さ)が0.3〜5.0μm、好ましくは0.5
〜4.0μm、より好ましくは1.0〜3.0μmの範
囲にあるフィルムである。該面が本発明のフィルムを容
器に装着したときの外側に相当する面である場合には、
外層フィルムの構成(ビカット軟化点が75℃以上のス
チレン−共役ジエンブロック共重合体を主成分とする)
と相まって、収縮トンネル内や収縮トンネルを出た直後
のフィルムが温かい状態のときに容器同士が接触して
も、フィルム同士がブロッキングするという問題が発生
しない。表面粗さRpが0.3μm未満であるとフィル
ム同士がブロッキングし易い傾向にある。一方、表面粗
さRpが5.0μmを超えると光学特性が悪くなる傾向
にある。該面が前記の面の反対面である場合には、容器
とフィルムとで適度な滑性を有するため、熱収縮時、シ
ワ、アバタ等外観不良がより発生しにくい。表面粗さR
pが0.3μm未満であると、熱収縮時、フィルムの一
部が容器と密着し、密着していない部分から収縮が始ま
るので不均一な収縮となり、シワ、アバタ等の外観不良
が発生し易い傾向にある。一方、表面粗さRpが5.0
μmを超えると光学特性が悪くなるのみならず、インキ
抜け等印刷適性も悪くなる傾向にある。より好ましくは
表面粗さRpが両面共に前記の範囲にあるフィルムであ
る。なお、表面粗さRpを主延伸方向に5%収縮したと
きの表面粗さRpとしたのは、容器とフィルム(ラベ
ル)との余裕率を5%前後にするのが一般的であるから
である。
段は公知の如何なるものであってもよい。例えば、非相
溶性の樹脂ブレンドによる方法、エンボス加工による方
法が例示できる。好ましくは、一般にアンチブロッキン
グ剤と呼称されているもの、例えば、シリカ、タルク、
炭酸カルシュウム等の無機微粒子や架橋アクリル系、架
橋ポリエステル系、架橋ポリスチレン系、シリコン系等
の有機微粒子を内、外層に添加する手段を用いるのが簡
便でより望ましい。透明性をできるだけ阻害しないとい
う点から、より好ましくは架橋ポリメチルメタクリレー
トである。微粒子添加による場合、表面粗さRpは延伸
条件(温度、倍率)や内、外層の厚さ等にも依存するの
で、微粒子の粒径や配合量は一概には特定できない。延
伸条件(温度、倍率)や内、外層の厚さ等に応じて粒径
や配合量を適宜選定するのが望ましい。
ラー法等公知の方法によって製造することができる。例
えばフラット法の場合では、複数の押出機を用いて樹脂
を溶融し、Tダイスから共押出し、引き取りロールで引
き取り、縦方向にロール延伸をし、横方向にテンター延
伸をし、アニールし、冷却して、巻き取り機にて巻き取
ることによりフィルムを得る方法が例示できる。延伸倍
率は主延伸方向に相当する方向が2〜8倍、好ましくは
4〜6倍、それと直交する方向が1〜2倍(1倍とは延
伸していないという意味)、好ましくは1.03〜1.
7倍の、実質的には一軸延伸の範疇にある倍率比を選定
するのが望ましい。何故ならば、通常の二軸延伸の倍率
で得られるフィルムは主延伸方向と直交する方向の熱収
縮率も大きくなるので、容器に装着するとき容器の高さ
方向にもフィルムが熱収縮いわゆる縦引け現象が起こ
り、好ましくないからである。延伸温度は、ロール延伸
70〜95℃、テンター延伸70〜110℃の範囲で選
定することが望ましい。なお、チューブラー法による場
合、チューブ状のまま延伸してもよいし、切り開いてフ
ラット状にして延伸してもよい。
トル、ガラスボトルはもとより、各種成形容器、その他
本発明の熱収縮性フィルムが適用できる全ての容器をい
う。しかし、耐熱性に乏しい容器や高温は避けたい中味
商品が充填された容器への適用が本発明のフィルムの特
性を最も生かすという点からは好ましい。
る。
ける主延伸方向の熱収縮率(α65、α75、α85、
α80)は以下の方法による。即ち、フィルムから縦×
横=100mm×100mmのサンプル10枚を切り取
る。そしてこのサンプルの1枚を65℃(75℃、85
℃、及び80℃も同様)の熱水に10秒間浸漬させ、す
ぐに冷水にて冷却した後、縦方向または横方向(主延伸
方向に相当する方向)の長さL(mm)を測定する。そ
して100−Lを算出する。同様のことを残りの9枚の
サンプルで繰り返し、計10枚の平均値を主延伸方向の
65℃(又は75℃、85℃、80℃)熱水中10秒の
熱収縮率とした。
フィルムを自然放置したときの、主延伸方向の収縮率を
自然収縮率とした。
の表面粗さRp(山の最大高さ)は以下の方法による。
即ち、フィルムを主延伸方向に5%たるませて金枠にセ
ットし、80℃熱水中に10秒浸漬して5%収縮させた
後、フィルム表面を触針式表面粗さ形状測定機(株式会
社東京精密製 サーフコム575A)を用いて、先端ダ
イヤモンド針の半径5μm、測定力3.9mNの条件下
でフィルムの長手方向にカットオフ値2.5mmで、測
定長3mm、間隔2μmで500点の測定を行い、中心
線から最も高い山頂までの距離をRp(山の最大高さ)
とした。
る。即ち、前記と同様にして主延伸方向に5%収縮させ
たフィルムから主延伸方向に100mm、それと直交す
る方向に30mmの寸法でサンプルを切り取り、フィル
ムの同じ表面同士を重ね合わせる。重ね合わせの寸法は
主延伸方向に40mmとする(従って、フィルムの重ね
合わせ面積は40mm×30mm=1200mm2とな
る)。次いで、この重ね合わせ部分(1200mm2)
に荷重1.2kgをかけて80℃の恒温乾燥機に1分入
れた後取り出して、ブロッキングの度合いを官能評価し
た。全くブロッキングしていないものを〇、ややブロッ
キング気味のものを△、ブロッキングしているものを×
とした。
即ち、容器に熱収縮装着されたラベルの状態を観察し
て、異常なくきれいに仕上がったものを○、シワ、アバ
タ等の異常が見られ実用上問題があるものを×、その中
間のものを△とした。
−アクリル酸ブチル共重合体(A&Mスチレン株式会社
製 SC−008(ビカット軟化点70℃))100重
量部とスチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成
工業株式会社製 アサフレックス830(ビカット軟化
点72℃))33重量部との配合物を押出機を用いて溶
融し、更にもう2台の押出機を用いて、内外層(A、
C)となるポリスチレン20重量%を含むスチレン−ブ
タジエンブロック共重合体(電気化学工業株式会社製
クリアレン200ZH(ビカット軟化点90℃))10
0重量部と有機系アンチブロッキング剤マスターバッチ
(ベース樹脂:電気化学工業株式会社製 クリアレン2
00ZH(ビカット軟化点90℃) 90重量%、有機
系アンチブロッキング剤:東振化学株式会社製 アート
パールF−5P 10重量%) 1.6重量部との配合物を溶融し、195℃のTダイス
内で(A)/(B)/(C)の順になるように融着積層
してTダイスから押出し、40℃の引き取りロールを用
いて引き取り、温度85℃で縦方向に1.05倍ロール
延伸し、100℃で12秒間予熱した後、80℃で横方
向に4.6倍テンター延伸し、テンター出口近辺で、温
度80℃、時間15秒かけて3.7%弛緩させながらア
ニールし、40℃の冷却ロールで冷却して多層熱収縮性
ポリスチレン系フィルムを得た。フィルムの厚さは、
(A)、(C)が共に4.2μm、(B)が41.6μ
m、トータル厚さ50μmであった。各温度における主
延伸方向の熱収縮率、自然収縮率、表面粗さRp、及び
耐ブロッキング性を表1に示す。かくして得たフィルム
にグラビア印刷を施し、有機溶剤を用いてセンターシー
ルし、切断して、折径108.5mm、長さ55mmの
ラベルを得た。次いでラベルを余裕率が5.5%のプラ
スチック容器に被せ、熱風式収縮トンネル(第1ゾー
ン:温度120℃、第2ゾーン:温度150℃)内を第
1ゾーン3.5秒第2ゾーン3.5秒、トータル7秒で
通過させて、熱収縮装着した。収縮仕上がりを表1に示
す。
クリル酸ブチル共重合体(A&Mスチレン株式会社製
SC−008(ビカット軟化点70℃))に代えてスチ
レン−アクリル酸ブチル共重合体(A&Mスチレン株式
会社製 SC−008(ビカット軟化点75℃))を用
いた以外、実施例1と同様にしてフィルムを得た。各温
度における主延伸方向の熱収縮率、自然収縮率、表面粗
さRp、及び耐ブロッキング性を表1に示す。次いで、
このフィルムを用いて実施例1と同様にしてラベルを作
製し、プラスチック容器に熱収縮装着させた。収縮仕上
がりを表1に示す。
タジエンブロック共重合体(旭化成工業株式会社製 ア
サフレックス830(ビカット軟化点72℃))の配合
量を25重量部とした以外、実施例1と同様にしてフィ
ルムを得た。各温度における主延伸方向の熱収縮率、自
然収縮率、表面粗さRp、及び耐ブロッキング性を表1
に示す。次いで、このフィルムを用いて実施例1と同様
にしてラベルを作製し、プラスチック容器に熱収縮装着
させた。収縮仕上がりを表1に示す。
共重合体(A&Mスチレン株式会社製 SC−008
(ビカット軟化点79℃))100重量部とスチレン−
ブタジエンブロック共重合体(旭化成工業株式会社製
アサフレックス830(ビカット軟化点72℃))54
重量部との配合物を押出機を用いて、厚さ50μmの単
層の熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た(フィルム
製造条件は実施例1と同じ)。各温度における主延伸方
向の熱収縮率、自然収縮率、表面粗さRp、及び耐ブロ
ッキング性を表2に示す。次いで、このフィルムを用い
て実施例1と同様にしてラベルを作製し、プラスチック
容器に熱収縮装着させた。収縮仕上がりを表2に示す。
−アクリル酸ブチル共重合体(A&Mスチレン株式会社
製 SC−008(ビカット軟化点79℃))100重
量部とスチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成
工業株式会社製 アサフレックス830(ビカット軟化
点72℃))54重量部との配合物を用いた以外、実施
例1と同様にしてフィルムを得た。各温度における主延
伸方向の熱収縮率、自然収縮率、表面粗さRp、及び耐
ブロッキング性を表2に示す。次いで、このフィルムを
用いて実施例1と同様にしてラベルを作製し、プラスチ
ック容器に熱収縮装着させた。収縮仕上がりを表2に示
す。
で、以下の効果を奏す。
きいので、低温域での熱収縮特性が要求される分野(例
えば、乳酸菌飲料等に用いられる耐熱性に乏しい容器へ
の適用や牛乳等高温は避けたい中味商品への適用の場合
等)での使用に最適なフィルムである。
容易である。
ネルを出た直後のフィルムが温かい状態のときに容器同
士が接触しても、容器の外側に装着されたフィルム同士
がブロッキングするという問題が発生しない。
Claims (2)
- 【請求項1】中間層がビカット軟化点75℃以下のスチ
レン−アクリル酸エステル共重合体又はスチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体を主成分とし、内外層がビカ
ット軟化点75℃以上のスチレン−共役ジエンブロック
共重合体を主成分とする多層フィルムであって、主延伸
方向の熱収縮率が下記式1を満足し、主延伸方向の80
℃熱水中10秒の熱収縮率が30%以上あり、且つ、主
延伸方向に5%収縮したときの少なくとも片面の表面粗
さRp(山の最大高さ)が0.3〜5.0μmの範囲に
ある多層熱収縮性ポリスチレン系フィルム。 α75−α65>α85−α75 (式1) (但し、α65:主延伸方向の65℃熱水中10秒の熱
収縮率 α75:主延伸方向の75℃熱水中10秒の熱収縮率 α85:主延伸方向の85℃熱水中10秒の熱収縮率 を各々表す。) - 【請求項2】請求項1記載の多層熱収縮性ポリスチレン
系フィルムを熱収縮装着した容器。
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JP2000232799A JP3934314B2 (ja) | 2000-08-01 | 2000-08-01 | 多層熱収縮性ポリスチレン系フィルム |
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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