JP2002043709A - 配線板形成材およびその製造方法並びに配線板およびその製造方法 - Google Patents

配線板形成材およびその製造方法並びに配線板およびその製造方法

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JP2002043709A
JP2002043709A JP2000228926A JP2000228926A JP2002043709A JP 2002043709 A JP2002043709 A JP 2002043709A JP 2000228926 A JP2000228926 A JP 2000228926A JP 2000228926 A JP2000228926 A JP 2000228926A JP 2002043709 A JP2002043709 A JP 2002043709A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みの均一性の高い絶縁層および微細なパタ
ーンの配線層を形成することができ、接続信頼性の高い
配線板が得られる配線板形成材およびその製造方法並び
にこの配線板形成材を用いた配線板およびその製造方法
を提供すること。 【解決手段】 本発明の配線板形成材は、支持板と、支
持板上に剥離可能に設けられた金属層と、金属層上に設
けられた接着性樹脂層と、接着性樹脂層に形成された、
その厚み方向に貫通して伸びる複数の導電体とを有し、
接着性樹脂層は、金属層にポリイミド系樹脂材料が電着
されることによって形成されている。本発明において
は、配線板形成材の2つを熱圧着することにより或いは
配線板形成材をコア基板に熱圧着することにより、絶縁
層およびその厚み方向に貫通する短絡部を形成し、金属
層をエッチングすることにより配線層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板を
形成するための配線板形成材およびその製造方法並びに
この配線板形成材を用いて形成された配線板およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高機能化、小型化の要
請に伴って、電子部品として集積度が高くて電極数が大
きいものが使用されるに至っており、また、このような
電子部品を高い密度で実装することが求められている。
そのため、電子部品用配線板や電子部品搭載用配線板と
しては、絶縁性の基板の片面のみに配線層が形成されて
なる片面プリント配線板や、基板の両面に配線層が形成
されてなる両面プリント配線板に代わり、基板の片面ま
たは両面に絶縁層と配線層とが交互に積層されてなる多
層プリント配線板が用いられている。
【0003】従来、多層プリント配線板を製造する方法
としては、絶縁層の両面に互いに電気的に接続された配
線層が形成されてなる複数のコア基板と、熱硬化性樹脂
プリプレグシートとを交互に積重して熱圧着することに
より、複数のコア基板を絶縁層を介して一体的に積層す
る方法(以下、「積層プレス法」という。)が主流であ
った。然るに、この積層プレス法においては、隣接する
コア基板における配線層間の電気的接続を行うために、
当該配線層間に存在する絶縁層のみを厚み方向に貫通し
て伸びる短絡部(ベリードバイアおよびブラインドバイ
ア)を形成することができず、当該配線板全体を厚み方
向に貫通して伸びる短絡部(スルーホール)を形成する
ことが必要となり、そのため、高密度の配線層を形成す
ることが困難である。
【0004】このような理由から、最近においては、高
密度の配線層を有する多層プリント配線板を製造する方
法として、コア基板上に絶縁層および配線層を一層毎に
順次形成するビルドアップ法が注目されている。このビ
ルドアップ法によれば、各配線層間の電気的接続を当該
配線層間に存在する絶縁層のみを厚み方向に貫通して伸
びる短絡部によって行うことができるため、高密度の配
線層を形成することが可能である。具体的に説明する
と、このビルドアップ法においては、コア基板の表面
に、目的とする短絡部(バイアホール)に対応する貫通
孔を有する絶縁層を形成し、この絶縁層における貫通孔
の内面を含む表面全体に対して、例えば無電解銅メッキ
および電解銅メッキ(パネルメッキ)を施すことによ
り、絶縁層の貫通孔内に短絡部を形成すると共に、当該
絶縁層の一面に金属層を形成し、その後、この金属層に
対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理(フ
ォトエッチング処理)を施すことにより、絶縁層の一面
に配線層を形成する。そして、この工程を所定回数行う
ことにより、目的とする多層プリント配線板が得られ
る。以上において、コア基板の表面に貫通孔を有する絶
縁層を形成する方法としては、コア基板の表面に、液状
の放射線硬化性樹脂材料を塗布した後、当該塗布膜に露
光処理および現像処理を施すことにより、目的とする短
絡部(バイアホール)に対応する貫通孔を有する絶縁層
を形成する方法、コア基板の表面に、液状の熱硬化性樹
脂材料を塗布して加熱処理することにより、絶縁層を形
成し、当該絶縁層に、レーザーを照射することにより、
目的とする短絡部に対応する貫通孔を形成する方法など
が知られている。
【0005】しかしながら、このようなビルドアップ法
においては、液状の硬化性樹脂を塗布して硬化すること
により絶縁層を形成するため、厚みの均一性の高い絶縁
層が得られず、従って、このような絶縁層の表面に微細
なパターンの配線層を確実に形成することが困難であ
る、という問題がある。また、ビルドアップ法において
は、メッキ処理およびフォトエッチング処理を繰り返し
て行うため、例えばコア基板や先行して形成された絶縁
層は、多数回にわたってメッキ液およびエッチング液に
晒されることとなり、そのため、コア基板における配線
層や先行して形成された配線層にショートや断線などの
不具合が生じやすく、その結果、接続信頼性の高い多層
配線板が得られない、という問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その第1の目
的は、厚みの均一性の高い絶縁層を形成することがで
き、当該絶縁層の表面に微細なパターンの配線層を形成
することができ、しかも、接続信頼性の高い配線板を得
ることができる配線板形成材およびその製造方法を提供
することにある。本発明の第2の目的は、厚みの均一性
の高い絶縁層を有すると共に、当該絶縁層の表面に微細
なパターンの配線層を有する配線板およびその製造方法
を提供することにある。本発明の第3の目的は、厚みの
均一性の高い絶縁層を有すると共に、当該絶縁層の表面
に微細なパターンの配線層を有し、しかも、接続信頼性
の高い多層配線板およびその製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の配線板形成材
は、支持板と、この支持板上に剥離可能に設けられた金
属層と、この金属層上に設けられた接着性樹脂層と、こ
の接着性樹脂層に形成された、当該接着性樹脂層を厚み
方向に貫通して伸びる複数の導電体とを有してなり、前
記接着性樹脂層は、前記金属層にポリイミド系樹脂材料
が電着されることによって形成されていることを特徴と
する。
【0008】本発明の配線板形成材の製造方法は、支持
板の表面に金属層を剥離可能に形成し、この金属層の表
面に、ポリイミド系樹脂材料を電着することによって接
着性樹脂層を形成し、この接着性樹脂層に、その厚み方
向に貫通して伸びる複数の導電体を形成する工程を有す
ることを特徴とする。
【0009】本発明の配線板は、絶縁層と、この絶縁層
の両面に形成された配線層と、前記絶縁層をその厚み方
向に貫通して伸びる、前記配線層の各々を互いに電気的
に接続する複数の短絡部とを有する配線板であって、前
記絶縁層は、前記配線板形成材の2つの各々における接
着性樹脂層が熱圧着されることによって形成されたもの
であり、前記短絡部の各々は、前記配線板形成材の各々
における導電体が連接することによって形成されたもの
であり、前記配線層の各々は、前記配線板形成材の各々
における金属層がエッチングされることによって形成さ
れたものであることを特徴とする。
【0010】また、本発明の配線板は、基板絶縁層の両
面に互いに電気的に接続された基板配線層が形成されて
なるコア基板と、このコア基板の少なくとも一面に積層
された絶縁層と、この絶縁層上に形成された配線層と、
この配線層および前記基板配線層を互いに電気的に接続
する、前記絶縁層をその厚み方向に貫通して伸びる短絡
部とを有する配線板であって、前記絶縁層は、前記配線
板形成材における接着性樹脂層がコア基板に熱圧着され
ることによって形成されたものであり、前記短絡部は、
前記配線板形成材における導電体によって形成されたも
のであり、前記配線層は、前記配線板形成材における金
属層がエッチングされることによって形成されたもので
あることを特徴とする。
【0011】このような配線板においては、前記コア基
板における基板絶縁層は、前記配線板形成材の2つの各
々における接着性樹脂層が熱圧着されることによって形
成されたものであり、基板配線層の各々は、前記配線板
形成材の各々における金属層がエッチングされることに
よって形成されたものであり、前記基板配線層の各々
は、前記配線板形成材の各々における導電体が連接され
ることによって形成された基板短絡部によって電気的に
接続されていることが好ましい。
【0012】本発明の配線板の製造方法は、互いに対掌
なパターンの複数の導電体を有する、前記配線板形成材
の2つを用意し、一方の配線板形成材における接着性樹
脂層の表面に他方の配線板形成材をその接着性樹脂層が
接するよう配置して熱圧着することにより、絶縁層およ
びこの絶縁層を貫通して伸びる短絡部を形成し、前記配
線板形成材の各々における支持板を剥離することによ
り、金属層を露出させ、当該金属層の各々をエッチング
することにより配線層を形成する工程を有することを特
徴とする。
【0013】また、本発明の配線板の製造方法は、基板
絶縁層の少なくとも一面に基板配線層を有するコア基板
を用意し、このコア基板の一面に、前記配線板形成材を
その接着性樹脂層が接するよう配置して熱圧着すること
により、絶縁層およびこの絶縁層を貫通して伸びる短絡
部を形成し、前記配線板形成材における支持板を剥離す
ることにより、金属層を露出させ、当該金属層々をエッ
チングすることにより配線層を形成する工程を有するこ
とを特徴とする。
【0014】このような配線板の製造方法においては、
互いに対掌なパターンの複数の導電体を有する、前記配
線板形成材の2つを用意し、一方の配線板形成材におけ
る接着性樹脂層の表面に他方の配線板形成材をその接着
性樹脂層が接するよう配置して熱圧着することにより、
基板絶縁層およびこの基板絶縁層を貫通して伸びる基板
短絡部を形成し、前記配線板形成材の各々における支持
板を剥離することにより、金属層を露出させ、少なくと
も一方の金属層をエッチングすることにより、コア基板
を製造することが好ましい。
【0015】
【作用】本発明の配線板形成材によれば、接着性樹脂層
は、金属層にポリイミド系樹脂材料が電着されることに
よって形成されているため、厚みの均一性の高いものと
なり、このような接着性樹脂層が熱圧着されることによ
り、厚みの均一性の高い絶縁層を形成することができ
る。そして、この絶縁層上には、微細なパターンの配線
層を形成することができる。また、本発明の配線板形成
材には、金属層および接着性樹脂層を貫通して伸びる導
電体が設けられており、これらの金属層および導電体を
利用して配線層および短絡部を形成することががきるの
で、絶縁層を形成した後にメッキ処理を行うことが不要
となり、従って、接続信頼性の高い配線板を得ることが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 〈配線板形成材〉図1は、本発明に係る配線板形成材の
一例における構成を示す説明用断面図である。この配線
板形成材10においては、例えば金属よりなる支持板1
1の表面に金属層12が剥離可能に設けられ、この金属
層12の表面には、絶縁性の接着性樹脂層13が一体的
に設けられている。この接着性樹脂層13には、その厚
み方向に貫通して伸びる柱状の導電体14が設けられて
おり、この導電体14の一端は、接着性樹脂層13から
露出され、当該導電体14の他端は金属層12に接合さ
れている。
【0017】支持板11としては、ステンレス、鉄、銅
などよりなる、表面が平滑な金属板を用いることができ
る。これらの中では、金属層12から容易に剥離するこ
とができる点で、前処理が施されていないステンレス板
を用いることが好ましい。金属層12としては、銅、ニ
ッケル、金またはこれらの積層体を用いることができ
る。この金属層12の厚みは、30〜300μmである
ことが好ましく、より好ましくは50〜150μmであ
る。
【0018】接着性樹脂層13は、ポリイミド系樹脂材
料が金属層12に電着されることによって形成されてい
る。接着性樹脂層13を構成するポリイミド系樹脂材料
は、ポリイミド樹脂単独もの、他の樹脂との混合物或い
は他の樹脂との反応生成物であってもよい。ここで、
「ポリイミド樹脂」とは、ポリイミド樹脂そのものの他
に、その前駆体(ポリアミック酸およびその部分イミド
化物)を含むものとする。ポリイミド樹脂としては、電
着可能なもの、具体的にはイオン性基が導入されたもの
であれば特に限定されず、種々のものを用いることがで
きる。
【0019】このようなポリイミド樹脂の合成法は特に
限定されるものではないが、例えば、有機極性溶媒中に
おいて、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物と
を混合して重縮合させることにより、ポリアミック酸を
合成した後、当該ポリアミック酸を加熱イミド化法また
は化学イミド化法により脱水閉環反応させることによ
り、ポリイミド樹脂を合成することができる。また、テ
トラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重縮合を
多段階で行うことにより、ブロック構造を有するポリイ
ミドを合成することも可能である。
【0020】〔テトラカルボン酸二無水物〕ポリイミド
樹脂の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物とし
ては、特に限定されるものではなく、その具体例として
は、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジ
メチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン
酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シク
ロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ
−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無
水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロ
ペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノ
ルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テト
ラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ
−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2
−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒ
ドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオ
ン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−
エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−
フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−
ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−
3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,
3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒド
ロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキ
ソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−
1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサ
ヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,
5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]
−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテ
トラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン
−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.
2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物ま
たは脂環式テトラカルボン酸二無水物;
【0021】ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジ
メチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボ
ン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’
−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
スルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,
3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタ
ル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフ
ィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリ
フェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス
(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニ
ルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水
物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェ
ニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス
(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオー
ル−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、
1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリ
テート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)等の芳香族
テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独でまたは2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0022】〔ジアミン化合物〕ポリイミド樹脂の合成
に用いられるジアミン化合物としては、例えばp−フェ
ニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−
ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’
−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’
−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’
−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミ
ノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリ
メチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェ
ニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−
ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロ
ロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−
4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニ
ル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェ
ニル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)
ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピ
リデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]
ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,
4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)
フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジ
アミン類;
【0023】1,1−メタキシリレンジアミン、1,3
−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメ
チレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレ
ンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミ
ン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジア
ミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミ
ン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチ
レンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7 ]−ウ
ンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス
(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミンあるいは
脂環式ジアミン類;2,3−ジアミノピリジン、2,6
−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,
4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−
ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒド
ロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルア
ミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−ア
ミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イ
ソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,
6−ジアミノ−2−ビニル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−
ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチル
ウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾー
ル、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテ
ート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジ
ン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノア
クリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン
等の、分子内に2つの第一級アミノ基および該第一級ア
ミノ基以外の窒素原子を有するジアミン類などを挙げる
ことができる。これらのジアミン化合物は、単独でまた
は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】前記テトラカルボン酸二無水物とジアミン
化合物との使用割合は、ジアミン化合物中のアミノ基1
当量に対して、テトラカルボン酸二無水物中の酸無水物
基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ま
しくは0.3〜1.2当量となる割合である。
【0025】〔ポリアミック酸〕ポリアミック酸の合成
反応は、有機溶媒中において、通常、−20〜150
℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。
前記有機溶媒としては、生成するポリアミック酸を溶解
しうるものであれば特に制限はなく、その例としては、
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘ
キサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶
媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸
n−ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプ
ロピオン酸エチル、しゅう酸ジエチル、マロン酸ジエチ
ル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−ブチル等
のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;フ
ェノール、m−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化
フェノール等のフェノール類等を挙げることができる。
有機溶媒の使用量は、テトラカルボン酸二無水物とジア
ミン化合物との合計量が、反応溶液の全量に対して0.
1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
【0026】また、前記有機溶媒には、アルコール類、
エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等の他
の有機溶媒を、生成するポリアミック酸が析出しない範
囲で併用することができる。前記他の有機溶媒として
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、トリエチレングリコール、エチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリ
コールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエー
テル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エ
チレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレング
リコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジ
メチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルア
セテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,
4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼ
ン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることが
できる。以上のようにしてテトラカルボン酸二無水物と
ジアミン化合物とを重縮合させることにより、ポリアミ
ック酸の有機溶媒溶液が得られる。得られるポリアミッ
ク酸は、その対数粘度(ηIn)の値が、通常、0.0
5〜10dl/g、好ましくは0.05〜5dl/gで
ある。ここで、対数粘度(ηIn)の値は、N−メチル
−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/
100ミリリットルである溶液の流下時間と、該溶媒の
流下時間を、30℃で測定して、下記式により求められ
るものである。
【0027】
【数1】ηIn=In(溶液の流下時間/溶媒の流下時
間)÷(溶液の濃度)
【0028】〔ポリイミド樹脂〕ポリイミド樹脂は、前
記ポリアミック酸を脱水閉環することにより合成するこ
とができる。ポリアミック酸の脱水閉環反応は、(イ)
ポリアミック酸の有機溶媒溶液を加熱し、副生する水を
共沸留去する加熱イミド化法、または(ロ)ポリアミッ
ク酸の有機溶媒溶液に脱水剤および脱水閉環触媒を添加
し、必要に応じて加熱して反応させる化学イミド化法に
より行われる。前記(イ)の方法における反応温度は、
通常、50〜400℃、好ましくは100〜250℃で
ある。反応温度が50℃未満である場合には、脱水閉環
反応が十分に進行せず、一方、反応温度が400℃を超
える場合には、得られるポリイミド樹脂の分子量が低下
することがある。また、(イ)の方法においては、副生
する水の除去を容易とするため、水と共沸し、特に反応
系外で水と容易に分離しうる成分、例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒を脱水剤と
して存在させることもできる。さらに、脱水閉環を促進
するために、第三級アミン、例えば、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ト
リ−n−ブチルアミン等の脂肪族第三級アミン類;N,
N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の
芳香族第三級アミン類;ピリジン、キノリン、イソキノ
リン等の複素環式第三級アミン類等の触媒を、ポリアミ
ック酸100重量部当たり、例えば10〜400重量部
添加することもできる。
【0029】次に、前記(ロ)の方法において、脱水剤
としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水
トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。
脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰返し単位1モル
に対して、0.01〜20モルが好ましい。また、脱水
閉環触媒としては、例えば、ピリジン、コリジン、ルチ
ジン、トリエチルアミン等の第三級アミン類を用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。脱水
閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して、
0.01〜10モルが好ましい。(ロ)の方法における
反応温度は、通常、0〜180℃、好ましくは10〜1
50℃である。(イ)および(ロ)の方法に使用される
有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられる
有機溶媒と同様のものを挙げることができる。また、
(イ)および(ロ)の方法により得られる反応溶液を大
量の貧溶媒中に注いで、ポリイミド樹脂を析出させ、こ
の析出物を減圧下乾燥することにより、ポリイミド樹脂
を固体として得ることができる。さらには、この固体ポ
リイミド樹脂を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒
中に注いで析出させる処理を1回以上行うことにより、
ポリイミド樹脂を精製することができる。
【0030】また、ポリイミド樹脂は、分子量が調節さ
れた末端修飾型のものであってもよい。このような末端
修飾型ポリイミド樹脂は、ポリアミック酸を合成する際
に、カルボン酸一無水物、モノアミン化合物、アミノ
酸、モノイソシアネート化合物等を反応系に添加するこ
とにより合成することができる。前記カルボン酸一無水
物としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、
3−ヒドロキシフタル酸無水物、無水イタコン酸、n−
デシルこはく酸無水物、n−ドデシルこはく酸無水物、
n−テトラデシルこはく酸無水物、n−ヘキサデシルこ
はく酸無水物、ナフタレンジカルボン酸無水物、トリメ
リット酸無水物等を挙げることができる。また、前記モ
ノアミン化合物としては、例えば、アニリン、シクロヘ
キシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミ
ン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オ
クチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、
n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリ
デシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデ
シルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシ
ルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルア
ミン等を挙げることができる。また、前記アミノ酸とし
ては、例えば、アラニン、シスチン、ロイシン、リシ
ン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリ
ン、スレオニン、トリプトファン、バリン等を挙げるこ
とができる。また、前記モノイソシアネート化合物とし
ては、例えば、フェニルイソシアネート、1−ナフチル
イソシアネート等を挙げることができる。
【0031】ポリイミド樹脂に導入されるイオン性基と
しては、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、スルホン
酸基、アミド基、エポキシ基、イソシアネート基、アン
モニウム基などが挙げられる。ポリイミド樹脂にイオン
性基を導入する方法としては、(イ)ポリアミック酸中
に存在するアミド酸基(すなわち、反応原料のテトラカ
ルボン酸二無水物およびジアミン化合物から形成される
遊離カルボキシル基とアミド基)を脱水閉環反応後に残
存させる方法、(ロ)ポリアミック酸の合成に使用され
るカルボン酸二無水物、ジアミン化合物、カルボン酸一
無水物、モノアミン化合物等の反応原料として、上記イ
オン性基を有する化合物を使用し、脱水閉環反応後に上
記イオン性基を残存させる方法などが挙げられる。
【0032】また、電着に用いられるポリイミド樹脂と
しては、架橋性官能基を有するものが好ましい。このよ
うなポリイミド樹脂を用いることにより、得られる接着
性樹脂層を熱圧着処理することにより、被着体に対する
密着性が高い絶縁層を形成することができる。かかる架
橋性官能基の具体例としては、エポキシ基、イソシアネ
ート基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、スルホン
酸基、アミド基などが挙げられる。
【0033】〔他のポリマー〕ポリイミド系樹脂材料中
には、上記のようなポリイミド樹脂以外に、他のポリマ
ーを含有させることができる。このような他のポリマー
は、ポリイミド樹脂に混合されていても、或いはポリイ
ミド樹脂と反応して化学的に結合されていてもよいが、
ポリイミド樹脂に結合された状態で含有されていること
が好ましい。かかる他のポリマーとしては、例えば、ア
クリルポリマー等のビニル単量体の重合体、天然ゴムお
よびそのエポキシ化物、ポリブタジエンおよびそのエポ
キシ化物、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、ウレタンゴム、アクリロニトリルゴム、エチレン−
プロピレンゴム、フッ素ポリマー、シリコーンポリマー
を用いることができる。これらの化合物は、単独である
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。ま
た、他のポリマーをポリイミド樹脂に反応させる場合に
は、他のポリマーとして、反応性基を有するものが用い
られる。かかる反応性基としては、アミノ基、カルボキ
シル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシアネ
ート基、オルガノシロキサニル基、ビニル基、ケトン基
などが挙げられる。このような他のポリマーを得るため
の単量体としては、下記のビニル系単量体を挙げること
ができる。
【0034】(1)アミノ基含有ビニル系単量体として
は、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ
アルキル基含有(メタ)アクリレート類;2−(2−ジ
メチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、
2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)ア
クリレート、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)プロ
ピル(メタ)アクリレート、3−(2−ジメチルアミノ
エトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等のアミノア
ルコキシアルキル基含有(メタ)アクリレート類;N−
(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミ
ド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)(メ
タ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)(メタ)アクリルアミド等のN−アミノアルキル基
含有(メタ)アクリルアミド類;p−ジメチルアミノメ
チルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレン、p
−ジメチルアミノメチル−α−メチルスチレン、p−ジ
エチルアミノメチル−α−メチルスチレン、p−(2−
ジメチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジエチル
アミノエチル)スチレン、p−(2−ジメチルアミノエ
チル)−α−メチルスチレン、p−(2−ジエチルアミ
ノエチル)−α−メチルスチレン、2−ビニルピリン、
4−ビニルピリン等のアミノ基含有芳香族ビニル化合
物;グリシジル(メタ)アクリレートと第一級または第
二級のアミン化合物との付加物等や、これらの単量体中
のアミノ基を中和あるいは四級化した塩などを挙げるこ
とができる。
【0035】(2)カルボキシル基含有単量体として
は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類
やこれらの塩;マレイン酸モノメチルエステル、マレイ
ン酸モノエチルエステル、フマル酸モノメチルエステ
ル、フマル酸モノエチルエステル等の不飽和ポリカルボ
ン酸の遊離カルボキシル基含有エステル類やこれらの
塩;こはく酸のモノ(2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル)エステル、フタル酸のモノ(2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル)エステル等の非重合性ジカルボ
ン酸のモノ(2−(メタ)アクリロイルオキシアルキ
ル)エステル類やこれらの塩などを挙げることができ
る。
【0036】(3)水酸基含有単量体としては、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、フタル酸の2−(メタ)アクリロイルオキ
シエチル・2−ヒドロキシエチルジエステル等を挙げる
ことができる。 (4)スホン酸基含有ビニル系単量体としては、p−ス
チレンスルホン酸、p−α−メチルスチレンスルホン
酸、スルホン化イソプレンやこれらの塩などを挙げるこ
とができる。 (5)アミド基含有単量体としては、(メタ)アクリル
アミド、クロトン酸アミド、けい皮酸アミド、マレイン
酸ジアミド、フマル酸ジアミドなどを挙げることができ
る。 (6)エポキシ基含有単量体としては、グリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、3,4
−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどを
挙げることができる。 (7)イソシアネート基含有単量体としては、2−イソ
シアナトエチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナ
トプロピル(メタ)アクリレート、3−イソシアナトプ
ロピル(メタ)アクリレートなどを挙げることができ
る。
【0037】(8)その他のモノビニル単量体として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リルレート、i−ブチル(メタ)アクリルレート、se
c−ブチル(メタ)アクリルレート、t−ブチル(メ
タ)アクリルレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(シク
ロ)アルキル(メタ)アクリレート類;2−メトキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アク
リレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート、3−メ
トキシブチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチ
ル(メタ)アクリレート、p−メトキシシクロヘキシル
(メタ)アクリレート等のアルコキシ(シクロ)アルキ
ル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリ
ル、シアン化ビニリデン、クロトンニトリル、2−シア
ノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル
(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)ア
クリレート等のシアノ基含有単量体類;N−メトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メ
タ)アクリルアミド、N−(3−メトキシプロピル)
(メタ)アクリルアミド、N−(4−メトキシブチル)
(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリル
アミド等の前記アミド基含有単量体のN−アルコキシア
ルキル置換誘導体類;トリフルオロエチル(メタ)アク
リレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート等のフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレート類;トリメチルシ
ロキサニルジメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキサニル)シリルプロピル
(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルプロピ
ルジメチルシリルエーテル等のシロキサニル化合物類;
スチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、
p−ビニルトルエン、p−エチルスチレン、α−メチル
スチレン、α−フルオロスチレン、クロロメチルスチレ
ン、t−ブトキシスチレン、ヒドロキシスチレン等のモ
ノビニル芳香族化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等
のハロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル、クロロ酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;エチ
レン、プロピレン等のオレフィン類;スチレンスルホン
酸等のビニル基含有スルホン酸およびその塩類;そのほ
か、シリコン変性モノマー、マクロモノマーなどを挙げ
ることができる。
【0038】(9)ポリビニル芳香族化合物としては、
ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼンなどを挙
げることができる。 (10)ジ(メタ)アクリレート類としては、エチレン
ビス(メタ)アクリルアミド、トリメチレンビス(メ
タ)アクリルアミド、テトラメチレンビス(メタ)アク
リルアミド等のビス(メタ)アクリルアミド類;エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロピオ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)
アクリロキシジエトキシフェニル)プロパンなどを挙げ
ることができる。 (11)3個以上の(メタ)アクリロキシ基を有する単
量体としては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ−トリ
メチロールプロパンテトラアクリレートなどを挙げるこ
とができる。 (12)その他の単量体としては、ブタジエン、イソプ
レン、ジシクロペンタジン、エチリデンノルボルネン等
の不飽和脂肪族炭化水素類;イソプレンスルホン酸など
を挙げることができる。これらのモノビニルあるいはポ
リビニル単量体は、単独でまたは2種以上組み合わせて
用いることができ、公知の重合方法(ラジカル、アニオ
ン、カチオン等)により、他のポリマーを製造すること
ができる。
【0039】また、他のポリマーは、ポリイミド樹脂に
直接反応して結合されていてもよいが、架橋剤によって
架橋された状態で結合されていてもよい。かかる架橋剤
としては、ポリイミド樹脂および他のポリマー成分と反
応可能な基を2つ以上有するものであれば特に制限され
ず、種々のものを用いることができる。
【0040】ポリイミド樹脂と他のポリマーとの使用割
合は、ポリイミド樹脂:他のポリマーが重量比で5:9
5〜95:5であることが好ましく、より好ましくは1
0:90〜90:10、さらに好ましくは20:80〜
80:20である。
【0041】接着性樹脂層13の厚みは、1〜200μ
mであることが好ましく、より好ましくは5〜70μ
m、特に好ましくは10〜50μmである。この厚みが
1μm未満である場合には、所要の絶縁性を有する絶縁
層を形成することが困難となることがある。
【0042】導電体14を構成する材料としては、銅、
ニッケルなどの金属、または導電性粒子が含有された高
分子材料(以下、「導電性高分子材料」ともいう。)に
よって構成されている。ここで、導電体14を導電性高
分子材料によって構成する場合において、導電性粒子と
しては、金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルトなどの金
属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの粒
子に金などのメッキが施されてなるものを用いることが
できる。また、高分子材料としては、エポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリア
ジン樹脂などの熱硬化性樹脂、シリコーンゴム、ウレタ
ンゴムなどの液状ゴムの硬化物を用いることができる。
【0043】このような配線板形成材10は、例えば以
下のようにして製造することができる。先ず、図2に示
すように、金属製の支持板11の表面に金属層13を形
成する。ここで、金属層13を形成する方法としては、
電解メッキ法などを利用することができる。また、金属
層12を形成した後、必要に応じて、当該金属層12の
粗面化処理を行うことができ、これにより、当該金属層
12に対して密着性の高い接着性樹脂層13を形成する
ことができる。金属層12の粗面化処理の具体的な方法
としては、特に限定されず、従来配線板の製造において
用いられている種々の方法、例えばサンドブラスト処
理、マイクロエッチンク処理、黒化処理などを利用する
ことができる。
【0044】次いで、図3に示すように、形成された金
属層12の表面に、例えばドライフィルムレジスト15
を密着させ、露光処理および現像処理を行うことによ
り、図4に示すように、形成すべき導電体に対応するパ
ターンのレジスト膜16を形成する。そして、図5に示
すように、金属層12の表面に、ポリイミド系樹脂材料
を電着することによって接着性樹脂層13を形成する。
【0045】以上において、ポリイミド系樹脂材料を電
着する工程においては、水性媒体中にポリイミド樹脂或
いはこれと他のポリマーとが分散されてなる電着液が用
いられる。ここで、「水性媒体」とは、水を主成分とす
る媒体を意味し、当該媒体中における水の割合が、通常
40重量%以上、好ましくは50重量%以上のものであ
る。水と共に用いることができる他の媒体としては、非
プロトン極性溶媒、エステル類、ケトン類、フェノール
類や、ポリイミド樹脂の合成に使用される極性溶媒等を
挙げることができる。
【0046】このような電着液の製造方法としては、特
に限定されるものではないが、例えば、(I)有機溶媒
中にポリイミド樹脂またはこれと他のポリマーが溶解さ
れてなる樹脂溶液を調製した後、この樹脂溶液を水性媒
体中に分散させ、有機溶媒を除去する方法、(II)ポリ
イミド樹脂粒子或いはポリイミド樹脂と他のポリマーと
よりなる樹脂粒子を調製し、これらの粒子を水性媒体中
に分散させる方法等を挙げることができるが、特に
(I)の方法が好ましい。これらの方法は、必要に応じ
て加熱下で実施することができる。上記(I)の方法で
用いられる有機溶媒としては、ポリイミド樹脂に対して
不活性であり、かつこれを溶解し得るものであれは、特
に限定されるものでないが、例えば、前記ポリアミック
酸あるいはポリイミド樹脂の合成に使用される非プロト
ン性極性溶媒、エステル類、ケトン類、フェノール類
や、ポリイミド樹脂の合成に使用される極性溶媒等を挙
げることができる。これらの有機溶媒は、単独でまたは
2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0047】電着液における水性媒体の使用量は、ポリ
イミド樹脂100重量部に対して、好ましくは10〜1
0,000重量部、さらに好ましくは20〜5,000
重量部である。電着液における樹脂の分散粒子の数平均
粒子径は、0.03〜5μm、好ましくは0.05〜3
μmである。分散粒子の数平均粒子径が0.03μm未
満である場合には、得られる分散液の粘度が高いものと
なって、電着液として不適なものとなることがある。一
方、分散粒子の平均粒子径が5μmを超える場合には、
分散粒子が沈降しやすくなる。
【0048】ポリイミド系樹脂材料の電着方法として
は、得られる接着性樹脂層13の厚みを容易に制御する
ことができる点で、定電圧法を利用することが好まし
い。具体的な電着条件は、ポリイミド樹脂の種類、形成
すべき接着性樹脂層13の厚みなどを考慮して適宜設定
されるが、例えば処理電圧が10〜100V、処理時間
が1〜30分間である。また、パルス電圧法により、電
着時における気泡の発生を防止し、品質の高い電着膜を
形成することができる。
【0049】電着液として、架橋性官能基を有するポリ
イミド樹脂を含有してなるものを用いる場合には、当該
ポリイミド系樹脂材料を電着した後、適宜の温度で乾燥
処理し、更に、ベーク処理を行うことができる。乾燥処
理の条件としては、処理温度が例えば60〜100℃で
あり、処理時間が例えば5〜30分間である。ベーク処
理の条件としては、処理温度が例えば180〜280℃
であり、処理時間が例えば15〜60分間である。
【0050】以上のようにして、金属層12の表面に接
着性樹脂層13を形成した後、レジスト膜16を除去す
ることにより、図6に示すように、接着性樹脂層13を
厚み方向に貫通する貫通孔14Hを形成し、この貫通孔
14H内に導電体を形成することにより、図1に示す構
成の配線板形成材10が得られる。ここで、導電体を形
成する方法としては、金属よりなる導電体を形成する場
合には、例えば金属層12をカソード電極とする電解メ
ッキ法を利用することができ、導電性高分子材料よりな
る導電体を形成する場合には、液状の熱硬化性樹脂また
は液状ゴム中に導電性粒子が分散されてなる導電性ペー
スト組成物を調製し、この導電性ペースト組成物を接着
性樹脂層13の貫通孔14H内に充填して硬化処理する
方法を利用することができる。
【0051】このような配線板形成材10によれば、接
着性樹脂層13は、金属層12にポリイミド系樹脂材料
が電着されることによって形成されているため、それ自
体厚みの均一性の高いものとなり、このような接着性樹
脂層13が熱圧着されることにより、厚みの均一性の高
い絶縁層を形成することができる。そして、このような
厚みの均一性の高い絶縁層上には、微細なパターンの配
線層を形成することができる。また、本発明の配線板形
成材10には、金属層12および接着性樹脂層13を貫
通して伸びる導電体14が設けられており、これらの金
属層12および導電体14を利用して配線層および短絡
部を形成することができるので、絶縁層を形成した後に
メッキ処理を行うことが不要となり、従って、接続信頼
性の高い配線板を得ることができる。
【0052】〈配線板〉 (1)第1の実施の形態(両面プリント配線板):図7
は、本発明に係る配線板の一例における構成を示す説明
用断面図である。この配線板は、両面プリント配線板で
あって、1つの絶縁層20を有し、この絶縁層20の上
面には、第1の配線層21が形成され、当該絶縁層20
の下面には、第2の配線層22が形成されており、第1
の配線層21および第2の配線層22は、絶縁層20を
その厚み方向に貫通して伸びる短絡部23によって互い
に電気的に接続されている。そして、絶縁層20は、上
記配線板形成材の2つを用い、当該配線板形成材の各々
における接着性樹脂層13が熱圧着されることによって
形成されたものであり、短絡部23の各々は、配線板形
成材の各々における導電体14が連接することによって
形成されたものであり、第1の配線層21および第2の
配線層22の各々は、配線板形成材の各々における金属
層12がエッチングされることによって形成されたもの
である。
【0053】具体的に説明すると、図8に示すように、
互いに対掌なパターンの複数の導電体14を有する2つ
の配線板形成材10A,10Bを用意し、一方の配線板
形成材10Aにおける接着性樹脂層13の表面に、他方
の配線板形成材10Bを、当該導電体14が一方の配線
板形成材10Aにおける導電体14上に位置された状態
で、当該接着性樹脂層13が一方の配線板形成材10A
における接着性樹脂層13に接するよう配置する。そし
て、この状態で、両者を熱圧着することにより、図9に
示すように、2つの接着性樹脂層13が一体化されてな
る絶縁層20が形成されると共に、2つの導電体14が
連接されてなる短絡部23が、絶縁層20を貫通して伸
びるよう形成される。次いで、配線板形成材10A,1
0Bの各々に係る支持板11を金属層12から剥離する
ことにより、図10に示すように、金属層12の各々を
露出させ、この金属層12に対してフォトリソグラフィ
ーおよびエッチング処理を施してその一部を除去するこ
とにより、絶縁層20の上面に第1の配線層21を形成
すると共に絶縁層20の下面に第2の配線層22を形成
し、以て図7に示す配線板が得られる。
【0054】以上において、熱圧着工程における処理圧
力および処理温度などの条件は、接着性樹脂層を構成す
るポリイミド系樹脂材料の種類に応じて適宜設定され
る。この熱圧着工程は、常圧雰囲気下で行うことも可能
であるが、必要に応じて、例えば5〜100Pa、好ま
しくは10〜50Paの減圧雰囲気下によるいわゆる真
空プレス法によって行うことができ、この場合には、接
着性樹脂層13間に気泡が閉じ込められることが有効に
防止される。
【0055】このような配線板によれば、絶縁層20
は、それぞれ厚みの均一性の高い2つの接着性樹脂層1
3が熱圧着されることによって形成されているため、厚
みの均一性の高いものとなり、このような絶縁層20の
表面に形成された金属層12をエッチング処理すること
により、それぞれ微細なパターンの第1の配線層21お
よび第2の配線層22を形成することができる。また、
2つの接着性樹脂層13が熱圧着されることによって得
られる絶縁層20は、十分に大きい厚みを有するものと
なるため、高い強度を有する配線板が得られる。
【0056】(2)第2の実施の形態(多層プリント配
線板):図11は、本発明に係る配線板の他の例におけ
る構成を示す説明用断面図である。この配線板は、多層
プリント配線板であって、コア基板25を有し、このコ
ア基板25においては、基板絶縁層26の上面に、第1
の基板配線層27が形成され、当該基板絶縁層26の下
面に、第2の基板配線層28が形成され、第1の基板配
線層27および第2の基板配線層28は、基板絶縁層2
6をその厚み方向に貫通して伸びる基板短絡部29によ
って互いに電気的に接続されている。コア基板25の上
面には、上部絶縁層30が形成され、この上部絶縁層3
0の上面には、上面配線層31が形成されており、この
上面配線層31は、上部絶縁層30をその厚み方向に貫
通して伸びる短絡部32によって第1の基板配線層27
に電気的に接続されている。一方、コア基板25の下面
には、下部絶縁層35が形成され、この下部絶縁層35
の下面には、下部配線層36が形成されており、この下
部配線層36は、下部絶縁層35をその厚み方向に貫通
して伸びる短絡部37によって第2の基板配線層28に
電気的に接続されている。
【0057】コア基板25は、リジッド基板およびフレ
キシブル基板のいずれであってもよい。また、互いに電
気的に接続された第1の基板配線層27および第2の基
板配線層28を有するものであれば、単層構成のもので
あっても、多層構成のものであってもよい。コア基板2
5における基板絶縁層26を構成する材料としては、耐
熱性の高い絶縁性樹脂材料を用いることが好ましく、そ
の具体例としては、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガ
ラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型フェ
ノール樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジ
ン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂などが挙げられる。また、コア基板25として
は、従来公知の種々の方法により製造された配線板を用
いることができるが、前述の第1の実施の形態に係る配
線板、すなわち、基板絶縁層26が、2つの上記配線板
形成材10の各々における接着性樹脂層13が熱圧着さ
れることによって形成され、基板短絡部29の各々が、
配線板形成材10の各々における導電体14が連接する
ことによって形成され、第1の基板配線層27および第
2の基板配線層28の各々が、配線板形成材10の各々
における金属層12がエッチングされることによって形
成された配線板を好適に用いることができる。
【0058】そして、この多層プリント配線板において
は、上部絶縁層30および下部絶縁層35の各々は、上
記配線板形成材10の各々における接着性樹脂層13が
コア基板25に熱圧着されることによって形成されたも
のであり、上部絶縁層30および下部絶縁層35の各々
における短絡部32,37の各々が、配線板形成材10
の各々における導電体14によって形成されたものであ
り、上面配線層31および下面配線層36の各々が、配
線板形成材10の各々における金属層12がエッチング
されることによって形成されたものである。
【0059】具体的に説明すると、図12に示すよう
に、コア基板25と、それぞれ所要のパターンの複数の
導電体14を有する2つの配線板形成材10C,10D
を用意し、一方の配線板形成材10Cにおける接着性樹
脂層13の表面に、コア基板25を所定の位置に位置合
わせした状態で配置し、このコア基板25の上面に、他
方の配線板形成材10Dを、所定の位置に位置合わせし
た状態で当該接着性樹脂層13がコア基板25の上面に
接するよう配置する。そして、この状態で、配線板形成
材10C,10Dの各々をコア基板25に熱圧着するこ
とにより、図13に示すように、コア基板25の上面に
上部絶縁層30が形成されると共に、当該上部絶縁層3
0を厚み方向に貫通して伸びる短絡部32が形成され、
コア基板25の下面に下部絶縁層35が形成されると共
に、当該下部絶縁層35を厚み方向に貫通して伸びる短
絡部37が形成される。次いで、配線板形成材10C,
10Dの各々に係る支持板11を金属層12から剥離す
ることにより、図14に示すように、金属層12の各々
を露出させ、この金属層12に対してフォトリソグラフ
ィーおよびエッチング処理を施してその一部を除去する
ことにより、上部絶縁層30の上面に上面配線層31を
形成すると共に下部絶縁層35の下面に下面配線層36
を形成し、以て図11に示す配線板が得られる。以上に
おいて、熱圧着工程における条件は、前述の第1の実施
の形態と同様である。
【0060】このような配線板によれば、上部絶縁層3
0および下部絶縁層35の各々は、それぞれ厚みの均一
性の高い接着性樹脂層13がコア基板25に熱圧着され
ることによって形成されているため、厚みの均一性の高
いものとなり、このような上部絶縁層30および下部絶
縁層35の表面に形成された金属層12をエッチング処
理することにより、それぞれ微細なパターンの上面配線
層31および下面配線層36を形成することができる。
また、上面配線層31および下面配線層36の各々は、
配線板形成材10C,10Dの各々における金属層12
がエッチングされることにより形成され、短絡部32,
37の各々は、配線板形成材10C,10Dの各々にお
ける導電体14によって形成されているため、上部絶縁
層30および下部絶縁層35を形成した後にメッキ処理
を行うことが不要となり、従って、接続信頼性の高い多
層プリント配線板を得ることができる。
【0061】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0062】〈実施例1〉 (1)電着液の調製:テトラカルボン酸二無水物として
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物32.29g(90ミリモル)および1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒ
ドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン3.00g
(10ミリモル)、ジアミン化合物として2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン3
6.95g(90ミリモル)およびオルガノシロキサン
「LP7100」(信越化学製)2.49g(10ミリ
モル)を、N−メチル−2−ピロリドン450gに溶解
して、室温で12時間反応させた。その後、この反応溶
液に、ピリジン32gおよび無水酢酸71gを添加し、
100℃で3時間脱水閉環反応を行った。次いで、反応
溶液を減圧留去して精製し、対数粘度0.51dl/
g、イミド化率95%で、5%のポリアミック酸を含む
固形分10%のポリイミド樹脂溶液を得た。
【0063】ジエチレングリコールモノエチルエーテル
100部を入れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85
℃に保持し、この反応容器に、n−ブチルアクリレート
65部、ジメチルアミノエチルアクリレート30部、グ
リシジルメタアクリレート5部およびアゾビスイソブチ
ロニトリル1部からなる混合液を5時間かけて連続的に
添加しつつ、撹拌下で溶液重合を行なった。滴下終了
後、85℃でさらに2時間撹拌を続けて、溶液重合を完
結させ、固形分50%のアクリル系ポリマー溶液を得
た。
【0064】上記ポリイミド溶液70部(固形分)に対
して、アクリル系ポリマー溶液30部(固形分)を添加
して十分混合し、70℃で3時間加熱したのち、酢酸3
部を徐々に添加して混合し、pH調整を行い、pH3と
した。次いで、蒸留水1000部を徐々に添加しつつ強
く撹拌して、凝集物のない水性分散体からなる電着液を
調製した。
【0065】(2)配線板形成材の製造:厚みが0.5
mmのガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなり、平滑な
一面を有する支持板を用意し、この支持板の一面に無電
解銅メッキおよび電解銅メッキを施すことにより、厚み
が18μmの銅層を形成した。次いで、この銅層の表面
に厚みが20μmのドライフィルムレジストを密着さ
せ、露光処理および現像処理を行うことにより、形成す
べき導電体に対応するパターンに従って直径が200μ
mの円柱状の複数のレジスト膜を形成した。そして、上
記(1)で調製した電着液を用い、定電圧法によって銅
層の表面にポリイミド系樹脂材料を電着することによ
り、接着性樹脂層を形成した。次いで、レジスト膜を除
去して接着性樹脂層に貫通孔を形成した後、この貫通孔
によって露出した銅層に電解銅メッキを施すことによ
り、当該貫通孔内に堆積された円柱状の銅よりなる導電
体を形成し、以て本発明に係る配線板形成材を製造し
た。
【0066】(3)コア基板の製造:上記(2)に従っ
て製造された、互いに対掌なパターンの複数の導電体を
有すると共に、それぞれ厚みが8μmの接着性樹脂層を
有する2つの配線板形成材を用い、一方の配線板形成材
における接着性樹脂層の表面に、他方の配線板形成材を
位置合わせして当該接着性樹脂層が一方の配線板形成材
における接着性樹脂層に接するよう配置し、真空プレス
法によって両者を熱圧着することにより、2つの接着性
樹脂層が一体化されてなる基板絶縁層を形成すると共
に、この基板絶縁層を厚み方向に貫通して伸びる、2つ
の導電体が連接されてなる基板短絡部を形成した。次い
で、支持板を銅層から剥離し、露出した銅層に対してフ
ォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施すことに
より、基板絶縁層の上面に第1の基板配線層を形成する
と共に基板絶縁層の下面に第2の基板配線層を形成し、
以て本発明に係る両面プリント配線板よりなるコア基板
を製造した。
【0067】(4)多層プリント配線板の製造:上記
(2)に従って製造された、それぞれ厚みが40μmの
接着性樹脂層を有する2つの配線板形成材と、上記
(3)に従って製造されたコア基板とを用い、一方の配
線板形成材における接着性樹脂層の表面に、コア基板を
所定の位置に位置合わせした状態で配置し、このコア基
板の上面に、他方の配線板形成材を、所定の位置に位置
合わせした状態で当該接着性樹脂層がコア基板の上面に
接するよう配置し、真空プレス法によって配線板形成材
の各々をコア基板に熱圧着することにより、コア基板の
上面に一体的に設けられた上部絶縁層および当該上部絶
縁層を厚み方向に貫通して伸びる短絡部を形成すると共
に、コア基板の下面に一体的に設けられた下部絶縁層お
よび当該下部絶縁層を厚み方向に貫通して伸びる短絡部
を形成した。次いで、支持板の各々を銅層から剥離し、
露出した銅層に対してフォトリソグラフィーおよびエッ
チング処理を施すことにより、上部絶縁層の上面に上面
配線層を形成すると共に下部絶縁層の下面に下面配線層
を形成し、以て本発明に係る多層プリント配線板を製造
した。
【0068】〈比較例1〉 (1)コア基板の製造:従来のビルドアップ法により、
以下のようにして多層配線板を製造した。厚みが0.5
mmのガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなる板材の両
面に厚みが18μmの銅層が積層されてなる積層材料を
用意し、この積層材料に、炭酸ガスレーザー装置によっ
て径が100μmの多数の貫通孔を形成し、無電解銅メ
ッキおよび電解銅メッキを施すことにより、貫通孔の内
壁に銅が堆積されてなる基板短絡部を形成した。その
後、両面の銅層に対してフォトリソグラフィーおよびエ
ッチング処理を施すことにより、第1の基板配線層およ
び第2の基板配線層を形成し、以て基板絶縁層の上面お
よび下面に、基板短絡部によって互いに電気的に接続さ
れた第1の基板配線層および第2の基板配線層が形成さ
れてなるコア基板を製造した。
【0069】(2)多層プリント配線板の製造:コア基
板の上面に、厚みが40mmのエポキシ樹脂プリプレグ
シートおよび厚みが18μmの銅箔をこの順で配置する
と共に、当該コア基板の下面に、厚みが40mmのエポ
キシ樹脂プリプレグシートおよび厚みが18μmの銅箔
をこの順で配置し、この状態で、真空プレス法によって
熱圧着することにより、コア基板の上面に上部絶縁層お
よび銅層がこの順で一体的に積層され、当該コア基板の
下面に下部絶縁層および銅層が一体的に積層されてなる
中間積層体を製造した。次いで、上部絶縁層の上面およ
び下部絶縁層の下面の各々に形成された銅層の各々に対
して、フォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施
すことにより、各銅層に径が100μmの多数の開口を
形成し、上部絶縁層および下部絶縁層の各々に、銅層に
形成された開口を介して炭酸ガスレーザー装置によって
レーザー光を照射することにより、径が100μmの貫
通孔を形成した。その後、上部絶縁層および下部絶縁層
の各々に形成された貫通孔の内壁面に無電解銅メッキお
よび電解銅メッキを施すことにより、上部絶縁層および
下部絶縁層の各々に短絡部を形成した。そして、上部絶
縁層の上面および下部絶縁層の下面の各々に形成された
銅層に対して、フォトリソグラフィーおよびエッチング
処理を施すことにより、上面配線層および下面配線層を
形成し、以て比較用の多層プリント配線板を製造した。
【0070】〔多層プリント配線板の評価〕実施例1お
よび比較例1で得られた多層プリント配線板について、
以下のようにしてその評価を行った。 (1)配線の初期電気抵抗:多層プリント配線板におけ
る上面配線層の接続用ランドと下面配線層の接続用ラン
ドとの間の電気抵抗を測定し、その平均値を求めた。 (2)ヒートサイクル試験後における配線の電気抵抗:
多層プリント配線板を−65℃で30分間放置し、次い
で、2分以内で125℃に昇温した後、125℃で30
分間放置し、更に、2分以内で−65℃に降温する操作
を1サイクルとして、合計10サイクル行った後、当該
多層プリント配線板における上面配線層の接続用ランド
と下面配線層の接続用ランドとの間の電気抵抗を測定
し、その平均値を求めた。以上、結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】表1の結果から明らかなように、実施例1
に係る多層プリント配線板は、従来のビルドアップ法に
よって製造された比較例1に係る多層プリント配線板に
比較して、ヒートサイクル試験後においても、配線の電
気抵抗の変化が小さく、より高い接続信頼性を有するも
のであることが確認された。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の配線板形
成材によれば、厚みの均一性の高い絶縁層を形成するこ
とができ、当該絶縁層の表面に微細なパターンの配線層
を形成することができ、しかも、接続信頼性の高い配線
板を得ることができる。本発明の配線板形成材の製造方
法によれば、厚みの均一性の高い絶縁層を形成すること
ができ、当該絶縁層の表面に微細なパターンの配線層を
形成することができ、しかも、接続信頼性の高い配線板
を得ることができる配線板を製造することができる。
【0074】本発明の配線板によれば、厚みの均一性の
高い絶縁層が得られると共に、当該絶縁層の表面に微細
なパターンの配線層が得られる。また、本発明の配線板
によれば、厚みの均一性の高い絶縁層が得られると共
に、当該絶縁層の表面に微細なパターンの配線層が得ら
れ、しかも、接続信頼性の高い多層配線板が得られる。
本発明の配線板の製造方法によれば、厚みの均一性の高
い絶縁層を有すると共に、当該絶縁層の表面に微細なパ
ターンの配線層を有する配線板を製造することができ
る。また、本発明の製造方法によれば、厚みの均一性の
高い絶縁層を有すると共に、当該絶縁層の表面に微細な
パターンの配線層を有し、しかも、接続信頼性の高い多
層配線板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配線板形成材の一例における構成
を示す説明用断面図である。
【図2】支持板の表面に金属層が形成された状態を示す
説明用断面図である。
【図3】金属層の表面にドライフィルムレジストを密着
させた状態を示す説明用断面図である。
【図4】金属層の表面にレジスト膜が形成された状態を
示す説明用断面図である。
【図5】金属層の表面に接着性樹脂層が形成された状態
を示す説明用断面図である。
【図6】レジスト膜が除去されて接着性樹脂層に貫通孔
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図7】本発明に係る配線板の一例における構成を示す
説明用断面図である。
【図8】図7に示す配線板を製造するための材料を示す
説明用断面図である。
【図9】2つの配線板形成材が熱圧着されて絶縁層およ
び短絡部が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図10】金属層から支持板が剥離された状態を示す説
明用断面図である。
【図11】本発明に係る配線板の他の例における構成を
示す説明用断面図である。
【図12】図11に示す配線板を製造するための材料を
示す説明用断面図である。
【図13】コア基板の両面に配線板形成材が熱圧着され
て絶縁層および短絡部が形成された状態を示す説明用断
面図である。
【図14】金属層から支持板が剥離された状態を示す説
明用断面図である。
【符号の説明】 10,10A,10B,10C,10D 配線板形成材 11 支持板 12 金属層 13 接着性樹脂層 14 導電体 14H 貫通孔 15 ドライフィルムレジスト 16 レジスト膜 20 絶縁層 21 第1の配線層 22 第2の配線層 23 短絡部 25 コア基板 26 基板絶縁層 27 第1の基板配線層 28 第2の基板配線層 29 基板短絡部 30 上部絶縁層 31 上面配線層 32 短絡部 35 下部絶縁層 36 下面配線層 37 短絡部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 G Fターム(参考) 5E317 AA24 BB03 BB11 BB12 CC33 CD15 CD32 GG01 5E339 AB02 AC01 AD03 AD05 AE01 BC02 BD02 BD03 BD08 BD11 BE11 CC01 CD01 EE10 5E346 AA06 AA12 AA15 AA43 BB01 CC10 CC32 DD01 DD32 EE02 EE06 EE07 FF14 FF35 GG17 GG28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持板と、 この支持板上に剥離可能に設けられた金属層と、 この金属層上に設けられた接着性樹脂層と、 この接着性樹脂層に形成された、当該接着性樹脂層を厚
    み方向に貫通して伸びる複数の導電体とを有してなり、 前記接着性樹脂層は、前記金属層にポリイミド系樹脂材
    料が電着されることによって形成されていることを特徴
    とする配線板形成材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の配線板形成材を製造す
    る方法であって、 支持板の表面に金属層を剥離可能に形成し、 この金属層の表面に、ポリイミド系樹脂材料を電着する
    ことによって接着性樹脂層を形成し、 この接着性樹脂層に、その厚み方向に貫通して伸びる複
    数の導電体を形成する工程を有することを特徴とする配
    線板形成材の製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁層と、この絶縁層の両面に形成され
    た配線層と、前記絶縁層をその厚み方向に貫通して伸び
    る、前記配線層の各々を互いに電気的に接続する複数の
    短絡部とを有する配線板であって、 前記絶縁層は、請求項1に記載の配線板形成材の2つの
    各々における接着性樹脂層が熱圧着されることによって
    形成されたものであり、 前記短絡部の各々は、前記配線板形成材の各々における
    導電体が連接することによって形成されたものであり、 前記配線層の各々は、前記配線板形成材の各々における
    金属層がエッチングされることによって形成されたもの
    であることを特徴とする配線板。
  4. 【請求項4】 基板絶縁層の両面に互いに電気的に接続
    された基板配線層が形成されてなるコア基板と、このコ
    ア基板の少なくとも一面に積層された絶縁層と、この絶
    縁層上に形成された配線層と、この配線層および前記基
    板配線層を互いに電気的に接続する、前記絶縁層をその
    厚み方向に貫通して伸びる短絡部とを有する配線板であ
    って、 前記絶縁層は、請求項1に記載の配線板形成材における
    接着性樹脂層がコア基板に熱圧着されることによって形
    成されたものであり、 前記短絡部は、前記配線板形成材における導電体によっ
    て形成されたものであり、 前記配線層は、前記配線板形成材における金属層がエッ
    チングされることによって形成されたものであることを
    特徴とする配線板。
  5. 【請求項5】 コア基板における基板絶縁層は、請求項
    1に記載の配線板形成材の2つの各々における接着性樹
    脂層が熱圧着されることによって形成されたものであ
    り、 基板配線層の各々は、前記配線板形成材の各々における
    金属層がエッチングされることによって形成されたもの
    であり、 前記基板配線層の各々は、前記配線板形成材の各々にお
    ける導電体が連接されることによって形成された基板短
    絡部によって電気的に接続されていることを特徴とする
    請求項4に記載の配線板。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の配線板を製造する方法
    であって、 互いに対掌なパターンの複数の導電体を有する、請求項
    1に記載の配線板形成材の2つを用意し、 一方の配線板形成材における接着性樹脂層の表面に他方
    の配線板形成材をその接着性樹脂層が接するよう配置し
    て熱圧着することにより、絶縁層およびこの絶縁層を貫
    通して伸びる短絡部を形成し、 前記配線板形成材の各々における支持板を剥離すること
    により、金属層を露出させ、当該金属層の各々をエッチ
    ングすることにより配線層を形成する工程を有すること
    を特徴とする配線板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の配線板を製造する方法
    であって、 基板絶縁層の少なくとも一面に基板配線層を有するコア
    基板を用意し、 このコア基板の一面に、請求項1に記載の配線板形成材
    をその接着性樹脂層が接するよう配置して熱圧着するこ
    とにより、絶縁層およびこの絶縁層を貫通して伸びる短
    絡部を形成し、前記配線板形成材における支持板を剥離
    することにより、金属層を露出させ、当該金属層々をエ
    ッチングすることにより配線層を形成する工程を有する
    ことを特徴とする配線板の製造方法。
  8. 【請求項8】 互いに対掌なパターンの複数の導電体を
    有する、請求項1に記載の配線板形成材の2つを用意
    し、 一方の配線板形成材における接着性樹脂層の表面に他方
    の配線板形成材をその接着性樹脂層が接するよう配置し
    て熱圧着することにより、基板絶縁層およびこの基板絶
    縁層を貫通して伸びる基板短絡部を形成し、 前記配線板形成材の各々における支持板を剥離すること
    により、金属層を露出させ、少なくとも一方の金属層を
    エッチングすることにより、コア基板を製造する工程を
    有することを特徴とする請求項7に記載の配線板の製造
    方法。
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KR20170038741A (ko) * 2015-09-30 2017-04-07 아라까와 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 변성 폴리이미드, 접착제 조성물, 수지 부착 동박, 동장 적층판, 프린트 배선판 및 다층 기판

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