JP2001196714A - 回路基板およびその製造方法 - Google Patents

回路基板およびその製造方法

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JP2001196714A
JP2001196714A JP2000008338A JP2000008338A JP2001196714A JP 2001196714 A JP2001196714 A JP 2001196714A JP 2000008338 A JP2000008338 A JP 2000008338A JP 2000008338 A JP2000008338 A JP 2000008338A JP 2001196714 A JP2001196714 A JP 2001196714A
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conductive
insulating layer
polyimide
foil
circuit board
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JP2000008338A
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Nobuyuki Ito
藤 信 幸 伊
Hirofumi Goto
藤 宏 文 後
Takako Yamada
田 貴 子 山
Hideaki Masuko
子 英 明 増
Shinichiro Iwanaga
永 伸一郎 岩
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JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電部や金属箔との密着性および接着性に優
れ、かつ絶縁性にも優れたポリイミド樹脂回路基板を提
供する。 【解決手段】弾性率が10GPa未満のポリイミド系複
合物からなる絶縁層と、該絶縁層の片面または両面に形
成された導体パターンと、該絶縁層を貫通した導電部と
を有する回路基板。このような回路基板は、たとえば、
(a)導電性箔上に導電性ペースト組成物をパターン状に
塗布し、加熱硬化させてバンプ状導電部を形成する工程
と、(b)バンプ状導電部が形成された導電性箔上に弾性
率が10GPa未満のポリイミド系複合物を含む組成物
を前記バンプ状導電部が形成された導電性箔上に塗布し
て、絶縁層を形成する工程と、(c)バンプ状導電部の先
端部およびバンプ状導電部の先端部表面の絶縁層を除去
する工程と、(d)前記導電性箔をパターニングして導体
パターンを形成する工程とから製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層間の絶縁膜厚が
薄くでき、導通信頼性のある微小な貫通した導電部(バ
ンプ)を容易に形成可能な、IC、LSIなどの半導体
素子を搭載するための回路基板およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂の溶液をガラス繊維などの
基材に含浸させた後、乾燥させたもの(プレプレグ)を
所要枚数積層し、その片面もしくは両面に銅箔等を張り
合わせ、加熱圧着によって前記熱硬化性樹脂を硬化させ
た多層基板は、産業用エレクトロニクス機器、OA機
器、民生用電気製品等のプリント配線用基板に使用さ
れ、その需要が拡大してきている。近年、電気・電子部
品における小型軽量化、高集積化に伴い多層化、高密度
化が進んでおり、回路基板の薄膜化が可能であり、かつ
容易に層間の導電をとることが可能な回路基板の製造方
法の出現が強く求められている。
【0003】ところで、従来、回路基板に多く用いられ
ている熱硬化性樹脂は、ビスフェノールA型を主とする
エポキシ樹脂である。しかしながら、エポキシ樹脂は、
未硬化物の各種溶剤への溶解性、成形後の銅箔等の金属
との接着性および樹脂自体の耐薬品性には優れているも
のの、薄膜にしたときの耐熱性および電気特性が不十分
であった。
【0004】このため、通常、回路基板用の樹脂として
は、銅などの金属材料の熱線膨張率になるべく近い熱線
膨張率を有するポリイミド樹脂が使用されていた。しか
しながら、このような銅などの金属材料の熱線膨張係数
に近い値を有するポリイミド樹脂は、高弾性であり、こ
のためバンプや金属箔との積層時に反りが生じたりする
ことがあり、密着性および接着性が悪く、得られた基板
は絶縁性という点で必ずしも満足するものではなかっ
た。
【0005】このため、金属箔などとの積層時に反りを
生ずることなく、しかもバンプや金属箔との密着性およ
び接着性に優れ、かつ絶縁性にも優れたポリイミド樹脂
基板の出現が望まれていた。このような状況下、本発明
者らは、新規なポリイミド樹脂基板について鋭意検討し
たところ、ポリイミド樹脂として、弾性率が10GPa
未満である、弾性の低いポリイミド系複合物を使用する
ことによって、金属箔などとの積層時に反りを生ずるこ
となく、バンプや金属箔との密着性および接着性に優
れ、このため絶縁性に優れた回路基板を得ることができ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
部(バンプ)や金属箔との密着性および接着性に優れ、
絶縁性にも優れたポリイミド樹脂回路基板を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、弾性率
が10GPa未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層
と、該絶縁層の片面または両面に形成された導体パター
ンと、該絶縁層を貫通した導電部とを有する回路基板が
提供される。このような回路基板は、下記の方法により
提供される。 (1)(a)導電性箔上に導電性ペースト組成物をパター
ン状に塗布し、加熱硬化させてバンプ状導電部を形成す
る工程と、(b)バンプ状導電部が形成された導電性箔上
に弾性率が10GPa未満のポリイミド系複合物を含む
組成物を、前記バンプ状導電部が形成された導電性箔上
に塗布して絶縁層を形成する工程と、 (c)バンプ状導電
部の先端部およびバンプ状導電部の先端部表面の絶縁層
を除去する工程と、(d)前記導電性箔をパターニングし
て導体パターンを形成する工程とを含む回路基板の製造
方法(以後、本明細書では、「方法1」ということがあ
る)。 (2)(a)導電性箔上に弾性率が10GPa未満のポリ
イミド系複合物からなる絶縁層を形成する工程と、(b)
該絶縁層を貫通する穴をパターン状に開ける工程と、
(c)当該穴部分に導電性ペースト組成物を充填、熱硬化
して導電部を形成する工程と、(d)前記導電性箔をパタ
ーニングして導体パターンを形成する工程とを含む回路
基板の製造方法(以後、本明細書では「方法2」という
ことがある)。 (3)(a)導電性箔上に弾性率が10GPa未満のポリ
イミド系複合物からなる絶縁層を形成する工程と、(b)
該絶縁層を貫通する穴をパターン状に開ける工程と、
(c)該穴部分に金属メッキにより導電部を形成する工程
と、(d)前記導電性箔をパターニングして導体パターン
を形成する工程とを含む回路基板の製造方法(以後、本
明細書では、「方法3」ということがある)。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の回路基板およびそ
の製造方法について適宜図面を参照しながら具体的に説
明する。 [回路基板]まず、本発明に係る回路基板について説明
する。
【0009】本発明に係る回路基板は、弾性率が10G
Pa未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層と、該絶
縁層の片面または両面に形成された導体パターンと、絶
縁層を貫通した導電部(バンプ)とを有することを特徴
としている。このような回路基板は、たとえば図1に表
される。図1は、本発明に係る回路基板の一実施例を表
す概略断面図であり、弾性率が10GPa未満のポリイ
ミド系複合物からなる絶縁層1の両面に導体パターン2
および3が形成され、かつ絶縁層1を貫通した導電部4
を介して導体パターン2と導体パターン3とが導通して
いる回路基板である。なお、本発明に係る回路基板は、
図1に示される回路基板が、複数積層された多層回路基
板であってもよい。
【0010】導体パターン 絶縁層表面に形成された導体パターン(電気回路という
こともある)は、通常、導電性箔から形成される。導電
性箔は、導電性を有するものであれば特に限定されない
が、銅、金、銀、ニッケル、ステンレス、アルミニウ
ム、鉄、および各種合金からなる箔を挙げることができ
る。また必要に応じて複数の導電性箔の積層体やメッキ
物であっても良い。このような導電性箔の厚さは特に制
限されるものではないが、通常5〜75μm、好ましく
は8〜50μmの範囲にあるものが望ましい。
【0011】導体パターンは、図1のように絶縁層両面
に形成されていてもよいが、また絶縁層片面にのみ形成
されていてもよい。導電部 導電部(バンプということもある)は、通常、導電性ペ
ースト組成物または金属メッキ層から形成される。
【0012】導電性ペースト組成物としては公知のもの
を用いることができ、通常導電性粒子、およびバインダ
ー樹脂を含有している。導電性微粒子としては公知のも
のを使用でき、特にその種類は制限されないが、金、
銀、銅、すず、白金、パラジウムおよびニッケルなどか
ら選ばれる導電性粒子が好ましい。バインダー樹脂とし
ては公知の熱硬化性樹脂を使用でき、特にその種類は制
限されないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹
脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂か
ら選ばれる少なくとも1種が使用される。このような熱
硬化性樹脂は、通常希釈溶剤、硬化触媒などの各種添加
剤と併用して使用される。
【0013】また導電部が金属メッキにより形成される
場合、金属メッキに用いる金属としては、金、銀、銅、
ニッケルおよび各種合金を挙げることができる。メッキ
の方法は公知の方法を使用できる。なお、導電部の形状
としては特に制限されるものではなく、たとえば、円柱
状、円すい状、角柱状、角すい状などであればよい。
【0014】この導電部は、後述する絶縁層を貫通して
形成されており、かつ上記した導体パターンと電気的に
導通している。絶縁層 絶縁層は、弾性率が10GPa未満のポリイミド系複合
物から形成される。このようなポリイミド系複合物は
(A)ポリイミド成分と(B)その他のポリマー成分と
からなる。なお、ポリイミド系複合物は、(A)ポリイ
ミド成分と(B)その他のポリマー成分との混合物であ
っても、反応物であってもよい。 〔(A)ポリイミド成分〕本発明においては、(A)ポ
リイミド成分とは、ポリイミドの他に本発明のポリイミ
ド系複合物を調製する過程でポリイミドに変化するもの
をも含む概念である。
【0015】ポリイミドは、典型的には、有機極性溶媒
中、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを混
合して重縮合させて、ポリアミック酸を得、該ポリアミ
ック酸を加熱イミド化法または化学イミド化法により脱
水閉環反応させることにより、合成される。従って、ポ
リイミドの中間体(前駆体)であるポリアミック酸は、
(A)ポリイミド成分に包含される。
【0016】また、テトラカルボン酸二無水物とジアミ
ン化合物との重縮合を多段階で行うことにより合成され
たブロック構造を有するポリイミドも好適な(A)ポリ
イミド成分として用いることができる。(A)ポリイミ
ド成分は、有機溶媒可溶であることが好ましい。 <テトラカルボン酸二無水物>(A)ポリイミド成分の
製造に用いられるテトラカルボン酸二無水物は特に限定
されるものではなく、その具体例としては、ブタンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテト
ラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブ
タンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シク
ロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5
−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二
無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢
酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン
−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフ
ランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5
−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−
フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b
−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒ
ドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオ
ン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−
メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−
フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−
ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−
3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,
3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒド
ロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−
ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フ
ラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラ
ヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.
2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物や、下記式(1)および式(2)で表さ
れる化合物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物および
脂環式テトラカルボン酸二無水物、
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R1およびR3は芳香環を有する2
価の有機基を示し、R2およびR4は、同一または異なっ
て、水素原子またはアルキル基を示す)、ピロメリット
酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニ
ルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラ
フェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−
ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルス
ルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,
4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェ
ニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフル
オロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス
(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、
p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水
物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二
無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジ
フェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル
酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレン
グリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロ
ピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテー
ト)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリ
メリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−
ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロト
リメリテート)や、下記式(3)〜(6)で表される化
合物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物、
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】等を挙げることができる。これらのテトラ
カルボン酸二無水物は、1種単独でまたは2種以上を組
み合わせて使用することができる。 <ジアミン化合物>また、(A)ポリイミドの製造に用
いられるジアミン化合物としては、例えばp−フェニレ
ンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル
エタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジ
メチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジ
アミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジ
メチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−
1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチ
ルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニ
ル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾ
フェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−
ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロ
ロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−
4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニ
ル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェ
ニル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)
ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピ
リデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]
ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,
4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)
フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジ
アミン類;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−
プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチ
レンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、
1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミ
ン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、
ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレン
ジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7 ]−ウンデ
シレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シ
クロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミンあるいは脂環
式ジアミン類;2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジ
アミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−
ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシ
アノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキ
シピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ
−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノ
プロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプ
ロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ
アミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,
4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−
ジアミノ−2−ビニル−1,3,5−トリアジン、2,
4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジア
ミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラ
シル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、
6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテー
ト、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジ
ン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノア
クリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン
や、下記式(7)または(8)で表される化合物等の、
分子内に2つの第一級アミノ基および該第一級アミノ基
以外の窒素原子を有するジアミン類、
【0023】
【化5】
【0024】(式中、R5は、ピリジン、ピリミジン、
トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンの群から選ば
れる含窒素環構造を有する化合物に由来する1価の有機
基を示し、Xは2価の有機基を示す)、
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R6は、ピリジン、ピリミジン、
トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンの群から選ば
れる含窒素環構造を有する化合物に由来する2価の有機
基を示し、Xは、同一または異なって、2価の有機基を
示す);下記式(9)で表されるモノ置換フェニレンジ
アミン類、
【0027】
【化7】
【0028】(式中、Yは−O−、−COO−、−OC
O−、−NHCO−、−CONH−または−CO−を示
し、R7は水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル
基、炭素数6〜30のアルキル基またはステロイド骨格
を有する1価の基を示す。);下記式(10)で表され
るジアミノオルガノシロキサン、
【0029】
【化8】
【0030】(式中、R9は、同一または異なって、炭
素数1〜12の炭化水素基を示し、pおよびrは1〜3
の整数であり、qは1〜20の整数である);下記式
(11)〜(23)で表される化合物等を挙げることが
できる。これらのジアミン化合物は、1種単独でまたは
2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】(式中、yは2〜12の整数、zは1〜5
の整数である。)
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】前記テトラカルボン酸二無水物とジアミン
化合物との使用割合は、ジアミン化合物中のアミノ基1
当量に対して、テトラカルボン酸二無水物中の酸無水物
基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ま
しくは0.3〜1.2当量となる割合である。 <ポリアミック酸>ポリイミド成分を製造するための中
間体としての、あるいは(A)ポリイミド成分としての
ポリアミック酸の合成は、上記テトラカルボン酸二無水
物と上記ジアミン化合物とを有機溶媒中で、通常−20
〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で反
応することにより行われる。
【0037】上記有機溶媒としては、生成するポリアミ
ック酸を溶解しうるものであれば特に制限はなく、その
例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメ
チル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロ
トン系極性溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プ
ロピル、酢酸n−ブチル、メトキシプロピオン酸メチ
ル、エトキシプロピオン酸エチル、しゅう酸ジエチル、
マロン酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳
酸n−ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
のケトン類;フェノール、m−クレゾール、キシレノー
ル、ハロゲン化フェノール等のフェノール類等を挙げる
ことができる。
【0038】有機溶媒の使用量は、テトラカルボン酸二
無水物とジアミン化合物との合計量が、反応溶液の全量
に対して0.1〜30重量%になるような量であること
が好ましい。また、上記有機溶媒には、アルコール類、
エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等の他
の有機溶媒を、生成するポリアミック酸が析出しない範
囲で併用することができる。 <ポリイミドの合成>本発明で使用される(A)成分の
ポリイミドは、前記ポリアミック酸を脱水閉環すること
により合成することができる。
【0039】ポリアミック酸の脱水閉環反応は、(イ)
ポリアミック酸の有機溶媒溶液を加熱し、副生する水を
共沸留去する加熱イミド化法、または(ロ)ポリアミッ
ク酸の有機溶媒溶液に脱水剤および脱水閉環触媒を添加
し、必要に応じて加熱して反応させる化学イミド化法に
より行われる。
【0040】本発明における(A)成分としてのポリイ
ミドは、分子量が調節された末端修飾型のものであって
もよい。このような末端修飾型ポリイミドは、ポリアミ
ック酸を合成する際に、カルボン酸一無水物、モノアミ
ン化合物、アミノ酸、モノイソシアネート化合物等を反
応系に添加することにより合成することができる。
【0041】本発明における(A)成分として使用され
るポリイミドおよびポリアミック酸は、例えば、カルボ
キシル基、アミノ基、水酸基、スルホン酸基、アミド
基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基等の反応
性基(a)を1種以上有するものであってもよい。本発
明で用いられる(A)成分としては、上記で説明したポ
リイミド、ポリアミック酸、末端修飾型ポリイミド、反
応性基を持つポリイミドおよびポリアミック酸が好まし
い。さらに好ましくは末端修飾型ポリイミド、反応性基
を持つポリイミドおよびポリアミック酸であり、これら
を使用することで、後述する(B)成分との反応が良好
となり、一層優れたポリイミド系複合物が得られる。 〔(B)その他ポリマー成分〕本発明における(B)そ
の他ポリマー成分は、好ましくは(A)ポリイミド成分
と直接あるいは間接的に架橋剤を介して反応可能な反応
基(b)を有すものであり、ポリイミド系複合物の弾性
率が10GPa未満となるものであれば、どのようなポ
リマーでも使用できる。
【0042】本発明に用いることができる(B)成分の
具体例としては、例えば、アクリルポリマー等のビニル
単量体の重合体、天然ゴムおよびそのエポキシ化物、ポ
リブタジエンおよびそのエポキシ化物、スチレン−ブタ
ジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、アクリロ
ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、フッ素ポリ
マー、シリコーンポリマー等が挙げられ、これらを単独
であるいは2種以上を併用して用いてもよい。
【0043】反応性基(b)としては、アミノ基、カル
ボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシ
アネート基、オルガノシロキサニル基、ビニル基、ケト
ン基等が挙げられる。上記(B)成分の合成に使用でき
るビニル単量体として、下記のビニル系単量体を挙げる
ことができる。 (1)アミノ基含有単量体 2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノアル
キル基含有(メタ)アクリレート類;2−(2−ジメチ
ルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−
(2−ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリ
レート、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)プロピル
(メタ)アクリレート、3−(2−ジメチルアミノエト
キシ)プロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルコ
キシアルキル基含有(メタ)アクリレート類;N−(2
−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N
−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミ
ド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アク
リルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)(メ
タ)アクリルアミド等のN−アミノアルキル基含有(メ
タ)アクリルアミド類;p−ジメチルアミノメチルスチ
レン、p−ジエチルアミノメチルスチレン、p−ジメチ
ルアミノメチル−α−メチルスチレン、p−ジエチルア
ミノメチル−α−メチルスチレン、p−(2−ジメチル
アミノエチル)スチレン、p−(2−ジエチルアミノエ
チル)スチレン、p−(2−ジメチルアミノエチル)−
α−メチルスチレン、p−(2−ジエチルアミノエチ
ル)−α−メチルスチレン、2−ビニルピリン、4−ビ
ニルピリン等のアミノ基含有芳香族ビニル化合物;グリ
シジル(メタ)アクリレートと第一級または第二級のア
ミン化合物との付加物等や、これらの単量体中のアミノ
基を中和あるいは四級化した塩等 (2)カルボキシル基含有単量体 (メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類やこ
れらの塩;マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸
モノエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フ
マル酸モノエチルエステル等の不飽和ポリカルボン酸の
遊離カルボキシル基含有エステル類やこれらの塩;こは
く酸のモノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)
エステル、フタル酸のモノ(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)エステル等の非重合性ジカルボン酸のモ
ノ(2−(メタ)アクリロイルオキシアルキル)エステ
ル類やこれらの塩等 (3)水酸基含有単量体 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、フタル酸の2−(メタ)アクリロ
イルオキシエチル・2−ヒドロキシエチルジエステル等
を挙げることができ、 (4)スホン酸基含有ビニル系単量体 p−スチレンスルホン酸、p−α−メチルスチレンスル
ホン酸、スルホン化イソプレンやこれらの塩等 (5)アミド基含有単量体 (メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、けい皮酸
アミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸ジアミド等 (6)エポキシ基含有単量体 グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アク
リレート等 (7)イソシアネート基含有単量体 2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2−イ
ソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、3−イソシ
アナトプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。 (8)その他のモノビニル単量体 メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリル
レート、i−ブチル(メタ)アクリルレート、sec−
ブチル(メタ)アクリルレート、t−ブチル(メタ)ア
クリルレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(シクロ)ア
ルキル(メタ)アクリレート類;2−メトキシエチル
(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−
メトキシブチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブ
チル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メ
タ)アクリレート、p−メトキシシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート等のアルコキシ(シクロ)アルキル
(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル、
シアン化ビニリデン、クロトンニトリル、2−シアノエ
チル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル(メ
タ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリ
レート等のシアノ基含有単量体類;N−メトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)
アクリルアミド、N−(3−メトキシプロピル)(メ
タ)アクリルアミド、N−(4−メトキシブチル)(メ
タ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミ
ド等の前記アミド基含有単量体のN−アルコキシアルキ
ル置換誘導体類;トリフルオロエチル(メタ)アクリレ
ート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、
ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート等のフルオ
ロアルキル(メタ)アクリレート類;トリメチルシロキ
サニルジメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、
トリス(トリメチルシロキサニル)シリルプロピル(メ
タ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルプロピルジ
メチルシリルエーテル等のシロキサニル化合物類;スチ
レン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−
ビニルトルエン、p−エチルスチレン、α−メチルスチ
レン、α−フルオロスチレン、クロロメチルスチレン、
t−ブトキシスチレン、ヒドロキシスチレン等のモノビ
ニル芳香族化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハ
ロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;エチレ
ン、プロピレン等のオレフィン類;スチレンスルホン酸
等のビニル基含有スルホン酸およびその塩類;そのほ
か、シリコン変性モノマー、マクロモノマー等 (9)ポリビニル芳香族化合物 ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン等 (10)ジ(メタ)アクリレート類 エチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリメチレンビ
ス(メタ)アクリルアミド、テトラメチレンビス(メ
タ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミド
類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキシレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリ
ロキシプロピオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロ
パン等 (11)3個以上の(メタ)アクリロキシ基を有する単
量体 グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエ
タントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジ−トリメチロールプロ
パンテトラアクリレート等 (12)その他 ブタジエン、イソプレン、ジシクロペンタジン、エチリ
デンノルボルネン等の不飽和脂肪族炭化水素類;イソプ
レンスルホン酸等 これらのモノビニルあるいはポリビニル単量体は、単独
でまたは2種以上を使用して、公知の重合方法(ラジカ
ル、アニオン、カチオン等)を用い、(B)その他ポリ
マー成分を製造することができる。
【0044】好ましい(B)成分は、弾性ポリマー、反
応性基を有する弾性ポリマーであり、反応性基を有する
弾性ポリマーが特に好ましい。(B)成分として反応性
基を有する弾性ポリマーを用いることにより、(A)成
分との反応が良好となり、一層すぐれたポリイミド系複
合物が得られる。(B)成分のガラス転移温度は、好ま
しくは+120℃〜−200℃、さらに好ましくは+8
0℃〜−120℃である。ガラス転移温度がこの範囲に
あると、接着性、成形性等が一層良好となる。
【0045】ポリイミド系複合物は、(A)ポリイミド
成分および(B)その他のポリマー成分が架橋剤で架橋
されていてもよい。架橋剤としては、(A)ポリイミド
成分および(B)その他のポリマー成分と反応可能な基
を2つ以上有するものであれば特に制限されない。ま
た、ポリイミド系複合物には、必要に応じて各種添加剤
を配合されていてもよい。
【0046】このような添加剤としては、例えばクレ
ー、ゼオライト、タルク、マイカ、シリカ、カーボンブ
ラック、グラファイト、アルミナ、炭酸カルシウム、ワ
ラストナイト、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン系架橋粒
子等の充填剤や、ガラス、カーボン、アルミナ、チタン
酸カリウム、ほう酸アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケ
イ素、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミ
ド、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、
高強度ポリアクリロニトリル、高強力ポリビニルアルコ
ール等の繊維あるいはウイスカー等の補強材を挙げるこ
とができる。
【0047】また、上記補強材は、例えば、織布、不織
布、編み物等の布帛の形で用い、該布帛に、本発明のポ
リイミド系複合物を形成し得る溶液(ワニス)またはエ
マルジョンを含浸させて使用することもできる。前記各
添加剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使
用することができる。
【0048】さらに、ポリイミド系複合物には、前記以
外に、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、防曇剤、接着
性改善剤、防かび剤などが含まれていてもよい。ポリイ
ミド系複合物の弾性率は、室温で10GPa未満であ
り、好ましくは0.001GPa〜9.8GPaであ
る。より好ましくは0.001〜5GPaであり、さら
に好ましくは0.01〜1GPaの範囲にある。弾性率
が10GPa以上の場合、弾性が高いので、導体パター
ンと絶縁層との接着性が低下したり、作製した回路基板
が反ってしまうことがある。
【0049】なお、ポリイミド系複合物の弾性率の測定
は、(A)成分および(B)成分のみから形成された複
合物、(A)成分、(B)成分、架橋剤、および架橋助
剤から形成された複合物、さらにはこれらに添加剤を配
合して形成された複合物等のポリイミド系複合物をフィ
ルム状になし、このフィルムについて、常温で引張り伸
縮型、ベント型等の動的粘弾性測定装置で測定される。
【0050】本発明においては、ポリイミド系複合物の
弾性率は、ポリイミド系複合物が(A)成分、(B)成
分以外に添加剤等が配合されて形成されていた場合、添
加剤等が配合されたままで測定された値である。ポリイ
ミド系複合物は、(A)成分であるポリイミドが連続相
を形成し、(B)成分のその他のポリマーがポリイミド
連続相に囲まれて不連続相を形成していることが好まし
い。このような構造を取ることにより、ポリイミド系複
合物はポリイミドが寄与する絶縁性等の特性とその他の
ポリマーが寄与する良好な接着性、成形性等の特性が高
水準にバランスして、本発明の目的がより好ましく達成
される。
【0051】(B)その他のポリマーの不連続相の大き
さは、円相当径としての数平均粒子径で表され、好まし
くは0.01〜0.9μm、より好ましくは0.03〜
0.7μm、特に好ましくは0.05〜0.5μmであ
る。なお、平均粒子径は、下記の方法で撮影した電子顕
微鏡写真を画像解析して算出することができる。また、
ポリイミド系複合物は、ポリイミドとその他のポリマー
が物理的あるいは化学的に結合していることが好まし
く、より好ましくは化学的に結合していることである。
いずれにせよ、ポリイミドとその他のポリマーは部分的
に結合していればよい。
【0052】このようなポリイミド系複合物を形成する
ための(A)ポリイミド成分と(B)その他のポリマー
成分の使用割合は、両成分の合計量を100重量部(固
形分)として、(A)ポリイミド成分が、通常5〜95
重量部、好ましくは10〜90重量部、さらに好ましく
は20〜80重量部であり、(B)その他のポリマー成
分は、通常95〜5重量部、好ましくは10〜90重量
部、さらに好ましくは20〜80重量部である。
【0053】(A)ポリイミド成分と(B)その他のポ
リマー成分が上記範囲にあることにより、ポリイミド系
複合物は接着性および耐水性に優れ、ポリイミド系複合
物を用いて作成される基板は電気絶縁性、接着性および
耐水性に優れる結果となる。 〔絶縁層の形成〕このようなポリイミド系複合物から絶
縁層を形成する場合は、ポリイミド系複合物を含む液状
の組成物が用いられる。具体的には、ポリイミド系複合
物が溶媒に溶解した溶液状態(ワニスという)、あるい
は水性媒体に乳化した水性分散体(エマルジョンとい
う)にして、使用される。
【0054】ワニスを調製するに際して使用される溶媒
は、(A)ポリイミド成分および(B)その他のポリマ
ー成分に対して不活性であり、かつこれらを溶解しうる
限り、特に制約されるものではない。このような溶媒と
しては、例えばポリイミドの合成に使用される前記N−
メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサ
ノン、テトラヒドロフラン等の極性溶媒を挙げることが
できる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合
して使用することができる。
【0055】エマルジョンでは、その中に分散している
同一粒子内に前記(A)ポリイミドと(B)その他のポ
リマーとが含有されており、しかも粒子の平均粒子径は
0.03〜5μm、好ましくは0.05〜3μmであ
る。なお、エマルジョンにおける水性媒体とは、水を主
成分とする媒体を意味する。この場合、水性媒体中にお
ける水の含有率は、通常40重量%以上、好ましくは5
0重量%以上である。場合により水とともに使用される
他の媒体としては、例えば非プロトン性極性溶媒、エス
テル類、ケトン類、フェノール類や、前記極性溶媒と同
様のものを挙げることができる。
【0056】エマルジョンを調製する方法としては、例
えば、(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと(B)親水
性ポリマーとを、有機溶媒中にて溶液状態で混合したの
ち、この混合溶液を水性媒体中に分散させて混合し、所
定の平均粒子径の粒子とし、場合により有機溶媒の少な
くとも一部を除去する方法を挙げることができる。ま
た、エマルジョンを調製する際には、必要に応じて界面
活性剤、pH調製剤などが適量含まれていてもよい。
【0057】ワニスおよびエマルジョンを調製する際の
溶媒(エマルジョンの場合水性媒体)の使用量は、
(A)成分と(B)成分の合計100重量部当り、10
〜10,000重量部が好ましく、さらに好ましくは2
0〜5,000重量部である。ポリイミド系複合物をエ
マルジョン状態で使用すると、粘度が低いためため取り
扱いが簡単になり、また表面に荷電を持たせることによ
り電着塗装が可能になるため、好適である。
【0058】[回路基板の製造方法]本発明の回路基板
は以下の方法で製造される。方法1 本発明に係る回路基板の製造方法の第1の態様例(以
後、方法1という)は、導電性箔上に導電性ペースト組
成物をパターン状に塗布し、加熱硬化させてバンプ状導
電部を形成する工程と、前記導電性箔上に弾性率が10
GPa未満のポリイミド系複合物を含む組成物を、前記
バンプ状導電部が形成された導電性箔上に塗布して絶縁
層を形成する工程と、バンプ状導電部の先端部表面の絶
縁層を除去する工程と、前記導電性箔をパターニングし
て導体パターンを形成する工程とからなる。
【0059】このような本発明に係る方法1の回路基板
の製造工程を表す概略図を図2に示す。具体的には、ま
ず、図2(a)に示されるように、導電性箔12上に版1
3を介してスキージ14を用いて導電性ペースト組成物
15を印刷する。このとき、導電性ペースト組成物15
の印刷を複数回にわけて行い、かつ版13の口径を徐々
に小さくしていくことによって、図2(b)に示される円
錐状のバンプ状導電部16を形成することができる。こ
のようなバンプ状導電部16の高さはたとえば10〜3
00μmの範囲内にあることが望ましい。
【0060】次いで、図2(b)および図2(c)に示される
ように、乾燥・熱硬化処理を行う。乾燥温度は、導電性
ペースト組成物15に含まれている溶剤が蒸発する温度
であれば、特に制限されるものではない。また熱硬化処
理温度は、導電性ペースト組成物中の未硬化成分(熱硬
化性樹脂)が硬化する温度であれば特に制限はない。
【0061】次いで、図2(d)に示されるように、導電
性箔表面およびバンプ表面に、弾性率が10GPa未満
のポリイミド系複合物からなる絶縁層17を、バンプ状
導電部16が形成された導電性箔上に塗布する。絶縁層
17は、前記ポリイミド系複合物が溶解されたワニス
を、直接金属箔上に、ロールコーター、ディップコータ
ー、カーテンコーター等の方法により塗布したのち乾式
法にて乾燥させて作製される。また、ポリイミド系複合
物が水性媒体中で乳化したエマルジョンを使用し、10
〜100Vの電圧を印可する方法(電着塗装法)によっ
て、塗布したのち、乾燥させても絶縁層17を作製する
こともできる。本発明では、特に電着塗装法を使用して
絶縁層17を形成することが望ましい。
【0062】絶縁層17を形成したのち、加熱処理を施
してもよい。この加熱処理によって、絶縁層中のポリイ
ミド系複合物の硬化を進めることができる。次に、バン
プ状導電部16の先端部および該先端部表面の絶縁層を
除去する。バンプ状導電部16の先端部および該先端部
表面の絶縁層の除去は、たとえば、適当な硬度の金属板
を絶縁層17の表面に載せ(図示せず)加熱圧着させる
ことによって行われる。この加熱圧着によって、バンプ
状導電部16の先端部および該先端部表面の絶縁層が押
しつぶされて、バンプ状導電部16が絶縁層表面に露出
する。
【0063】なお、この際、図2(e)に示されるよう
に、絶縁層17と導電性箔18とを加熱圧着させてもよ
い。このように導電性箔18と絶縁層17とを加熱圧着
させても、バンプ状導電部16の先端部および該先端部
表面の絶縁層は除去される。また、バンプ状導電部16
が露出して導電性箔18と接触するので、バンプ状導電
部16を介して、導電性箔12と導電性箔18を導通さ
せることができる。絶縁層17と導電性箔18との熱圧
着させるための温度は、通常150〜300℃であり、
接着圧力は1〜10MPaであることが望ましい。加熱
圧着は熱プレス法、ロール法などの従来より知られてい
る方法を用いて行うことができる。
【0064】次いで、図2(f)に示されるように導電性
箔12および18にエッチングなどの公知の方法により
導体パターン19を形成すると回路基板10が作製され
る。また、得られた複数枚の回路基板を、前記バンプを
介して導通するように、同様な条件で加熱圧着すれば多
層化が可能となる。なお、複数枚の回路基板を加熱圧着
する際には、接着剤を介して接着させてもよい。接着剤
としては、公知のものが使用される。
【0065】方法2 本発明に係る回路基板の製造方法の第2の態様例(以
後、方法2という)は、導電性箔上に弾性率が10GP
a未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層を形成する
工程と、該絶縁層を貫通する穴をパターン状に開ける工
程と、前記導電性箔をパターニングして導体パターンを
形成する工程とからなる。
【0066】このような本発明に係る方法2の回路基板
の製造工程を表す概略図を図3に示す。具体的には、ま
ず、図3(a)に示されるように、導電性箔12上に、弾
性率が10GPa未満のポリイミド系複合物からなる絶
縁層17を形成する。絶縁層17は、前記方法1にて例
示した方法により形成される。
【0067】次に、図3(b)に示されるように、絶縁層
17のみを貫通する穴20を、パターン状に開ける。穴
開け加工は、レーザの照射によって行うことが望まし
い。レーザーを使用すると、微小径の穴を容易に高密度
に形成することが可能である。また、レーザによる穴開
け加工であれば、導電性箔を損傷することなく、絶縁層
を貫通する穴を開けることができる。また、この穴開け
により、導電性箔により一端が閉鎖された状態の穴が形
成されるので、その穴に導電性ペースト組成物を充填す
ることにより、導電性ペースト組成物と導体回路が面接
触するため、確実な導通が得られる。本発明に用いるレ
ーザとしては、炭酸ガスレーザやエキシマレーザ、YA
Gレーザの第4高調波などが挙げられる。特に、炭酸ガ
スレーザは、加工速度が極めて高いという点で好適であ
る。
【0068】次に、図3(c)に示されるように、形成し
た穴部分に導電性ペースト組成物を充填し、熱硬化して
導電部16を形成し、さらに必要に応じて、図3(d)に
示されるように絶縁層17の表面に導電性箔18を圧着
する。熱硬化処理温度は、導電性ペースト組成物中の未
硬化成分(熱硬化性樹脂)が硬化する温度であれば特に
制限はない。導電性箔18の圧着は、上記方法1で例示
した圧着方法を採用して行うことができる。
【0069】さらに図3(e)に示されるように、導電性
箔12および18にエッチングなどの公知の方法により
導体パターン19を形成して、回路基板10が作製され
る。得られた複数枚の回路基板を、前記導電部16を介
して導通するように加熱圧着すれば多層の回路基板を作
製することができる。なお、複数枚の回路基板を加熱圧
着する際には、接着剤を介して接着させてもよい。接着
剤としては、公知のものが使用される。
【0070】方法3 本発明に係る回路基板の製造方法の第3の態様例(以
後、方法3という)は、導電性箔上に弾性率が10GP
a未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層を形成する
工程と、該絶縁層にパターン状の穴開け加工する工程
と、該穴部分に金属メッキにより導電部を形成する工程
と、前記導電性箔をパターニングして導体パターンを形
成する工程とからなる。
【0071】このような本発明に係る方法3の回路基板
の製造工程を示す概略図を図4に示す。具体的には、ま
ず、図4(a)に示されるように、導電性箔12上に、弾
性率が10GPa未満のポリイミド系複合物からなる絶
縁層17を形成する。絶縁層17は、前記方法1および
2にて例示した方法により形成される。
【0072】次に、図4(b)に示されるように、絶縁層
17のみを貫通する穴20をパターン状に開ける加工を
行う。この穴開け加工は、前記方法2にて例示したレー
ザの照射によって行うことが望ましい。次に、図4(c)
に示されるように、形成した穴部分に金属メッキを行い
導電部を形成する。金属メッキは無電解メッキおよび/
または電解メッキにより行われる。無電解メッキでは予
め穴の内面への触媒核の付与が行われる。穴の内面への
触媒核の付与は、例えば、絶縁層の穴を開ける側の面に
マスキングフィルムを貼合し、上記した方法によって所
定の位置に穴を開け、次いで、常法に従って触媒核を付
与した後、前記マスキングフィルムを除去することによ
り行われ、これによって、穴の内面にのみ触媒核が付与
された状態となる。また、この触媒核の活性化は、既知
の方法を採用することができ、例えば、酸処理により行
う。さらに、無電解メッキ液は、既知の成分組成を有す
る無電解金属メッキ液が採用でき、この無電解メッキ液
に基板を浸漬することによって、活性化された前記触媒
核から順次無電解メッキ金属が析出され、上記穴の内面
に無電解メッキ金属皮膜が析出される。また、電解メッ
キは、絶縁層に穴を開けた後、金属メッキ液を用い電圧
を印可することによって行われる。なお、これらの金属
メッキを行った後、上記方法2と同様に導電性ペースト
組成物でさらに穴を充填してもよい。さらに、必要に応
じて図4(d)に示されるように絶縁層17の表面に導電
性箔18を圧着させてもよい。
【0073】次に、図4(e)に示されるように、導電性
箔12および18にエッチングなどの公知の方法により
導体パターン19を形成し、回路基板10が作製され
る。得られた複数枚の回路基板10を、前記導電部を介
して加熱圧着すれば多層の回路基板を作製することがで
きる。複数枚の回路基板を加熱圧着する際には、接着剤
を介して接着させてもよい。
【0074】
【発明の効果】以上の本発明の回路基板では、弾性率が
10GPa未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層を
使用しているので、基板に反りを生じたり、回路が剥離
することがない。しかも本発明に係る回路基板は、簡便
なプロセスで製造することが可能であり、さらに多層化
も容易である。
【0075】このような本発明の回路基板は、LSIな
どの半導体素子を搭載するための回路基板を構成する基
板に好適に用いることができ、フラッシュメモリ分野、
ICカード分野、ゲーム機器分野、コンピュータ分野、
携帯通信機器分野、携帯AV機器分野に好適に用いられ
る。
【0076】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明する。但し、本発明の範囲はこれらの実施例に
何ら制約されるものではない。以下において、特記しな
い限り、「部」および「%」は重量基準である。
【0077】
【合成例1】ポリイミド系樹脂エマルジョン テトラカルボン酸二無水物として3,3’,4,4’−
ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物32.2
9g(90ミリモル)、および1,3,3a,4,5,
9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオ
キソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−C]−フラン
−1,3−ジオン 3.00g(10ミリモル)、ジア
ミン化合物として2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン36.95g(90ミリモ
ル)およびオルガノシロキサンLP7100(信越化学
製)2.49g(10ミリモル)をN−メチル−2−ピ
ロリドン450gに溶解して、室温で12時間反応させ
た。その後、この反応溶液に、ピリジン32gおよび無
水酢酸71gを添加し、100℃で3時間脱水閉環反応
を行った。次いで、反応溶液を減圧留去して精製し、固
形分10%のポリイミド溶液(A−1)を得た。
【0078】γ−ブチロラクトン100部を入れた反応
容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、この反応
容器に、n−ブチルアクリレート65部、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート30部、グリシジルメタアクリレ
ート5部およびアゾビスイソブチロニトリル1部からな
る混合液を5時間かけて連続的に添加しつつ、撹拌下で
溶液重合を行なった。滴下終了後、85℃でさらに2時
間撹拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分50%の
アクリルポリマーの溶液(B−1)を得た。
【0079】ポリイミド溶液(A−1)50部(固形
分)とアクリルポリマー溶液(B−1)30部(固形
分)とエピコート828(油化シェルエポキシ社製)2
0部を混合し、70℃で3時間反応させた後、酢酸3部
を徐々に添加して混合し、PH調整を行った。次いで、
蒸留水1000部を徐々に添加し、かつ強く攪拌して、
ポリイミド系樹脂を主成分とするカチオン性エマルジョ
ンを得た。
【0080】調製したエマルジョンは、下記塗布法によ
り硬化薄膜および銅張り薄膜を形成して、下記物性を評
価した。 [電着法] 調製したエマルジョンを離型性電極(銅基
体にNi−PTFEメッキした電極)を陰極に用いて電
着法により塗膜を形成し、100℃で10分間プリベー
クした後、更に250℃で30分間加熱して硬化させて
膜厚50μm硬化薄膜を得た。また、膜厚18μm銅箔
を陰極に用いて電着法により塗膜を形成し、100℃で
10分間プリベークした後、更に250℃で30分間加
熱して硬化させて全体膜厚50μm銅張り薄膜を得た。
【0081】得られた銅張り薄膜について、以下の評価
を行った。結果を表1に示す。 弾性率:硬化薄膜について、DMTA(Polyme
r Laboratories社製)を用いて測定し
た。
【0082】反り性:銅張り薄膜の反り性について、
下記基準で評価した。 ○・・・平面台に銅張り薄膜を置いた時に全体が台に密
着する ×・・・平面台に銅張り薄膜を置いた時に中央部或いは
端部が浮く 銅剥離強度:銅張り薄膜について銅と絶縁層との剥離
強度をJIS H8630に準拠して密着強度試験器
(山本鍍金試験器(株)製)を用いて測定した。
【0083】
【合成例2】ポリイミド系樹脂ワニス 合成例1のポリイミド溶液(A−1)60部(固形分)
とアクリルポリマー溶液(B−1)30部(固形分)と
エピコート8282(油化シェルエポキシ社製)10部
を混合し、80℃で3時間反応させた後、減圧で溶剤を
留去して固形分20%のワニスを得た。
【0084】調製したワニスは、下記塗布法により硬化
薄膜および銅張り薄膜を形成して、上記合成例1と同様
の物性を評価した。結果を表1に示す。 [回転塗布法] 調製したワニスを予め離型処理したガ
ラス基体上に、スピンナーを用いてワニスを回転塗布し
て、100℃で10分間プリベークした後、250℃で
30分間加熱して硬化させて膜厚50μm硬化薄膜を得
た。また、膜厚18μm銅箔をガラス基体上に貼り付
け、スピンナーを用いてワニスを回転塗布して、100
℃で10分間プリベークした後、250℃で30分間加
熱して硬化させて全体膜厚50μm銅張り薄膜を得た。
【0085】
【合成例3】ポリイミド樹脂のワニス 合成例1のポリイミド溶液(A−1)のみを用いて固形
分10%のワニスを得た。調製したワニスは、上記合成
例2と同様の塗布法により硬化薄膜および銅張り薄膜を
形成して、上記合成例1と同様の物性を評価した。
【0086】結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
【実施例1】方法1による回路基板の製造 18μmの銅箔の上に、銀系導電性ペースト組成物をメ
タル版(厚み125μm、ホール径150μm)を介し
てスクリーン印刷機で銅箔上に印刷した。このバンプを
100℃、10分の条件で乾燥し、この時点で、光学顕
微鏡を用いて印刷状態を観察した。その結果、導電性ペ
ースト組成物が、所定テストパターン形状に印刷されて
いた。
【0089】次いで、オーブンを用いて、150℃、3
0分の条件で、導電性ペースト組成物からなるバンプを
加熱硬化させた。また、硬化後のバンプ形状を走査型電
子顕微鏡を用いて観察した。その結果、高さ150μ
m、径150μmアスペクト比の高いバンプ形状が得ら
れた。また、抵抗率計を用いて、硬化後の塗膜の抵抗率
を測定したところ、0.6mΩ・cmという良好な導電
性を示すことが確認された。
【0090】2リットルのガラス製容器に、合成例1で
得られたポリイミド系樹脂エマルジョンからなる電着液
を入れ、上記で得たバンプ付銅箔・裏面をマスキングテ
ープで保護して陰極とし、対向電極を陽極にして、攪拌
しながら温度25℃、電極間距離5cm、電圧40Vで
2分間電着を行い、次いで電着されたポリイミド系樹脂
層(絶縁層)を100℃で15分間プレ乾燥させた。次
いで、電着されたポリイミド系樹脂層表面に厚さ18μ
mの銅箔を載せて250℃で10分間真空熱プレスし
た。ポリイミド系樹脂層の膜厚は20μmであり、バン
プと銅箔とが良好に接着していることを確認した。
【0091】ポリイミド系樹脂層の両面に、ドライフィ
ルムレジストを用いてパターン形成した後に塩化第二鉄
エッチング液に浸漬してエッチングを行い、下面回路と
上面回路とがバンプを介して導通が取られた電気回路
(導体パターン)を形成した。下面回路および上面回路
の電気抵抗を測定したところ0.6mΩ・cmと良好な
導電性を示すことが確認された。また、下面回路および
上面回路の回路間の電気抵抗を測定したところ1015Ω
cmであった。
【0092】得られた回路基板について、以下の評価を
行った。結果を表2に示す。回路基板の物性評価 絶縁層の抵抗率:回路間の電気抵抗をJIS K69
11に準拠して測定した。
【0093】導電部(バンプ)の抵抗率:上下間の抵
抗率を測定し、体積抵抗率を求めた。 導電部(バンプ)の接続信頼性試験:温度サイクル試
験; 回路基板を−55℃で30分間放置した後+12
5℃で30分間放置を500回繰り返し実施し、500
個バンプを接続した回路で電気抵抗の変化量を調べた。
【0094】半田ディップ試験; 230℃に加熱溶解
した半田槽に、回路基板を10秒漬けた前後の500個
バンプを接続した回路で電気抵抗の変化量を調べた。上
記の試験では、電気抵抗が250mΩ未満であればバン
プ1ケ当たり0.5mΩ未満となり合格(○)、それ以
上は不合格(×)と判断した。
【0095】
【実施例2】方法1による回路基板 実施例1において、合成例2で得たポリイミド系樹脂ワ
ニスを用いて回転塗布法で塗布したのち140℃で30
分でプレ乾燥させて絶縁層を形成した以外は、実施例1
と同様にして回路基板を作成した。
【0096】得られた回路基板について、前記実施例1
と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0097】
【実施例3】方法2による回路基板 2リットルのガラス製容器に、合成例1で得られたポリ
イミド系樹脂エマルジョンからなる電着液を入れ、裏面
をマスキングテープで保護した18μm銅箔を陰極に、
対向電極を陽極にして、攪拌しながら温度25℃、電極
間距離5cm、電圧40Vで2分間電着を行い、次いで
電着されたポリイミド系樹脂を100℃で15分間プレ
乾燥させ未硬化絶縁層形成銅箔を得た。この未硬化絶縁
層形成銅箔の所定の箇所に炭酸ガスレーザー加工により
貫通孔(穴径150μm)を開けた。
【0098】次に前記貫通孔に銅系導電ペースト組成物
をメタル版(厚み125μm、ホール径150μm)を
介してスクリーン印刷機で充填した。この導電部を10
0℃、10分の条件で乾燥した後オーブンを用いて、1
50℃、30分の条件で、導電性ペースト組成物からな
る導電部を加熱硬化させた。次いで、形成されたポリイ
ミド系樹脂表面に銅箔を載せて、250℃で10分間真
空熱プレスした。ポリイミド系樹脂層の膜厚は20μm
であり、導電部と銅箔が良好に接着していることを確認
した。ポリイミド系樹脂層の両面にドライフィルムレジ
ストを用いパターン形成した後に、塩化第二鉄エッチン
グ液に浸漬してエッチングを行い、下面回路と上面回路
とが導電部を介して導通が取られた電気回路(導体パタ
ーン)を形成した。
【0099】得られた回路基板について、前記実施例1
と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0100】
【実施例4】方法3による回路基板 2リットルのガラス製容器に、合成例1で得られたポリ
イミド系樹脂エマルジョンからなる電着液を入れ、裏面
をマスキングテープで保護した18μm銅箔を陰極に、
対向電極を陽極にして、攪拌しながら温度25℃、電極
間距離5cm、電圧40Vで2分間電着を行い、次いで
電着されたポリイミド系樹脂を100℃で15分間プレ
乾燥させ未硬化絶縁層形成銅箔を得た。この未硬化絶縁
層形成銅箔の所定の箇所に炭酸ガスレーザー加工により
絶縁層を貫通する孔(穴径150μm)を開けた。
【0101】次に前記貫通孔付き未硬化絶縁層形成銅箔
の裏面をマスキングテープで保護してから電解銅メッキ
液浴槽に入れ、5mA定電流法で2時間メッキを行い貫
通孔に導電部を形成した。次いで、形成されたポリイミ
ド系樹脂表面に銅箔を載せて、250℃で10分間真空
熱プレスした。ポリイミド系樹脂層の膜厚は20μmで
あり、導電部と銅箔が良好に接着していることを確認し
た。ポリイミド系樹脂層の両面にドライフィルムレジス
トを用いパターン形成した後に、塩化第二鉄エッチング
液に浸漬してエッチングを行い、下面回路と上面回路と
が導電部を介して導通が取られた電気回路(導体パター
ン)を形成した。
【0102】得られた回路基板について、前記実施例1
と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0103】
【比較例1】方法1による回路基板 実施例2の絶縁層の形成において合成例2のポリイミド
系樹脂ワニスを合成例3のポリイミド系樹脂ワニスに代
える以外は全く同様にして回路基板を作製した。
【0104】得られた回路基板について、前記実施例1
と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0105】
【表2】
【0106】表2から明らかなように、弾性率が10G
Pa未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層を設けた
回路基板は、温度サイクル試験および半田ディップ試験
の何れも合格している。すなわち、弾性率が10GPa
未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層を設けた回路
基板は接続信頼性に優れている。このことは、本発明に
係るのように弾性の低いポリイミド系複合物から構成さ
れた絶縁層は、導電部や導体パターンとの密着性および
接着性が高く、しかも弾性を有しているので、基板が反
ったり、熱などによって導電部や回路基板が剥離または
脱離することがないことを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る回路基板の一実施例を示す概略
断面図である。
【図2】 本発明に係る回路基板の製造方法(方法1)
の工程を示す概略図である。
【図3】 本発明に係る回路基板の製造方法(方法2)
の工程を示す概略図である。
【図4】 本発明に係る回路基板の製造方法(方法3)
の工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 … 絶縁層 2および3 … 導体パターン 4 … 導電部 10 … 回路基板 12 … 導電性箔 13 … 版 14 … スキージ 15 … 導電性ペースト組成物 16 … 導電部(バンプ状導電部) 17 … 絶縁層 18 … 導電性箔 19 … 導体パターン 20 … 穴
フロントページの続き (72)発明者 山 田 貴 子 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 増 子 英 明 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 岩 永 伸一郎 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 5E317 AA24 BB03 BB11 CC13 CC17 CC22 CC25 CC31 CC60 CD21 CD25 CD27 CD32 GG03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性率が10GPa未満のポリイミド系複
    合物からなる絶縁層と、 該絶縁層の片面または両面に形成された導体パターン
    と、 該絶縁層を貫通した導電部とを有する回路基板。
  2. 【請求項2】(a)導電性箔上に導電性ペースト組成物を
    パターン状に塗布し、加熱硬化させてバンプ状導電部を
    形成する工程と、 (b)バンプ状導電部が形成された導電性箔上に、弾性率
    が10GPa未満のポリイミド系複合物を含む組成物
    を、前記バンプ状導電部が形成された導電性箔上に塗布
    して絶縁層を形成する工程と、 (c) バンプ状導電部の先端部およびバンプ状導電部の先
    端部表面の絶縁層を除去する工程と、 (d)前記導電性箔をパターニングして導体パターンを形
    成する工程とを含むことを特徴とする回路基板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】(a)第1導電性箔上に導電性ペースト組成
    物をパターン状に塗布し、加熱硬化させてバンプ状導電
    部を形成する工程と、 (b)バンプ状導電部が形成された導電性箔上に、弾性率
    が10GPa未満のポリイミド系複合物を含む組成物
    を、前記バンプ状導電部が形成された導電性箔上に塗布
    して、絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層と第2導電性箔とを、前記導電部を介して第
    1導電性箔と第2導電性箔とが導通するように加熱圧着
    する工程と、 (d)前記第1導電性箔および第2導電性箔をパターニン
    グして導体パターンを形成する工程とを含むことを特徴
    とする回路基板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2および/または3に記載された方
    法で得られた回路基板を、複数枚、積層することを特徴
    とする回路基板の製造方法。
  5. 【請求項5】(a)導電性箔上に弾性率が10GPa未満
    のポリイミド系複合物からなる絶縁層を形成する工程
    と、 (b)該絶縁層を貫通する穴をパターン状に開ける工程
    と、 (c)当該穴部分に導電性ペースト組成物を充填、熱硬化
    して導電部を形成する工程と、 (d)前記導電性箔をパターニングして導体パターンを形
    成する工程とを含むことを特徴とする回路基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】(a)第1導電性箔上に弾性率が10GPa
    未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層を形成する工
    程と、 (b)該絶縁層を貫通する穴をパターン状に開ける工程
    と、 (c)当該穴部分に導電性ペースト組成物を充填、熱硬化
    して導電部を形成する工程と、 (d)導電部が形成された絶縁層と第2導電性箔とを、前
    記導電部を介して第1導電性箔と第2導電性箔とが導通
    するように加熱圧着する工程と、 (e) 前記第1導電性箔および第2導電性箔をパターニン
    グして導体パターンを形成する工程とを含むことを特徴
    とする回路基板の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項5および/または6に記載された方
    法で得られた回路基板を、複数枚、積層することを特徴
    とする回路基板の製造方法。
  8. 【請求項8】(a)導電性箔上に弾性率が10GPa未満
    のポリイミド系複合物からなる絶縁層を形成する工程
    と、 (b)該絶縁層を貫通する穴をパターン状に開ける工程
    と、 (c)該穴部分に金属メッキにより導電部を形成する工程
    と、 (d)前記導電性箔をパターニングして導体パターンを形
    成する工程とを含むことを特徴とする回路基板の製造方
    法。
  9. 【請求項9】(a)第1導電性箔上に弾性率が10GPa
    未満のポリイミド系複合物からなる絶縁層を形成する工
    程と、 (b)該絶縁層を貫通する穴をパターン状に開ける工程
    と、 (c)該穴部分に金属メッキにより導電部を形成する工程
    と、 (d)導電部が形成された絶縁層と第2導電性箔とを、前
    記導電部を介して第1導電性箔と第2導電性箔とが導通
    するように加熱圧着する工程と、 (e) 第1導電性箔および第2導電性箔をパターニングし
    て導体パターンを形成する工程とを含むことを特徴とす
    る回路基板の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項8および/または9に記載された
    方法で得られた回路基板を、複数枚、積層することを特
    徴とする回路基板の製造方法。
  11. 【請求項11】弾性率が10GPa未満のポリイミド系複
    合物エマルジョンを電着で塗布して絶縁層を形成するこ
    とを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載の回路
    基板の製造方法。
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