JP2003163444A - 印刷配線板およびその製造方法 - Google Patents

印刷配線板およびその製造方法

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JP2003163444A
JP2003163444A JP2001363249A JP2001363249A JP2003163444A JP 2003163444 A JP2003163444 A JP 2003163444A JP 2001363249 A JP2001363249 A JP 2001363249A JP 2001363249 A JP2001363249 A JP 2001363249A JP 2003163444 A JP2003163444 A JP 2003163444A
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polyimide
wiring board
printed wiring
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based composite
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Nobuyuki Ito
信幸 伊藤
Takako Yamada
貴子 山田
Masako Suzuki
雅子 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、弾性率の低いポリイミド系複合物膜
で微細配線を被覆することにより、電気絶縁性や高周波
特性などの電気特性に優れ、軽量でしなやかさを有する
印刷配線板、およびその製造方法を提供する。 【解決手段】本発明の印刷配線板は、樹脂フィルム基体
の上に設けられた金属層からなる微細配線の少なくとも
一部または全部がポリイミド系複合物膜で被覆されてな
り、該ポリイミド系複合物膜が、(A)ポリイミド成分
と、(B)その他のポリマー成分とから形成され、か
つ、該複合物膜の弾性率が10GPa未満であることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の回路接
続や半導体チップを実装するのに有用な微細配線を有す
る樹脂フィルム基体を、低弾性のポリイミド系複合物で
被覆した印刷配線板、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の電子機器の小型化、軽量化の要求
に対応する印刷配線板としてフレキシブルプリント配線
板が注目され、その用途の拡大が進んでいる。特に半導
体パッケージの小型化、多ピン化による高密度実装化に
伴い、回路(配線)の細線化が強く求められている。ま
た、フレキシブルプリント配線板の本来の特性である屈
曲性の他に、しなやかさが新たな特性として要求され始
めている。しなやかさは、例えばフレキシブルプリント
配線板を曲げた状態で実装、固定する場合、曲げた状態
で形状保持をし易くすることにより、実装作業の効率を
良くするためのものである。また、フレキシブルプリン
ト配線板は、その回路を保護するためにポリエステル樹
脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム等で回路表面が被
覆されるのが一般的である。従来、回路(配線)の表面
被覆は、接着剤が塗布されたポリエステル樹脂フィルム
あるいはポリイミド樹脂フィルム等のフィルム(以下、
カバーレイという)を、エッチングして作成した回路基
板の上に載せて、加熱・加圧し一体成形することにより
行われてきたが、配線幅が80μm以下、配線間の間隔
が80μm以下の細線回路となると、回路間の凹凸を、
接着剤で隙間なく完全に埋め込むこと(回路間の埋め込
み)は困難である。また、カバーレイヤーの剛性のため
に、フレキシブルプリント配線板のしなやかさが出しに
くいとの問題があった。
【0003】このような上記の問題に対し、一体化成形
性を高めるため接着剤の溶融粘度を低くする方法、接着
剤の量を多くする方法、成形圧力や成形温度を高くする
方法が試みられ、さらに一体化成形時のクッション材の
選定等を改善する手段を講じている。しかしながら、こ
のような方法では、接着剤の流れが多くなったり、高い
成形圧力のため変形する等の問題が生じ、充分な解決手
段にはならなかった。さらに配線の細線化による他の問
題としては、マイグレーションが挙げられる。マイグレ
ーションとは、配線間隔が狭くなるに従い、カバーレイ
に付着している接着剤および回路基板の接着剤に介在す
る陰イオンにより、回路間の絶縁抵抗が劣化する現象で
ある。
【0004】一方、しなやかさは、同じ材料構成で比較
すると、フレキシブルプリント配線板の断面積に反比例
するので、従来の樹脂構成のままでは限界がある。ま
た、最近の液晶表示板に用いられるフレキシブルプリン
ト配線板では、配線幅、配線間隔共に40μm程度の細
線回路も要求されてきており、カバーレイ被覆法で回路
の埋め込み、マイグレーション、しなやかさの問題を解
決することがますます困難になってきている。
【0005】なお、特開平10―335791号公報で
は、電着塗装法により配線部分のみを選択的にポリイミ
ド系樹脂で表面被覆するフレキシブルプリント配線板の
製造方法が提案されているが、これらの問題を解決する
には充分とはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決しようとするものであって、弾性率の低いポリイ
ミド系複合物で微細配線を被覆することにより、電気絶
縁性や高周波特性などの電気特性に優れ、軽量でしなや
かさを有する印刷配線板、およびその製造方法を提供す
ることをその目的にしている。
【0007】
【発明の概要】本発明の印刷配線板は、樹脂フィルムの
上に設けられた金属層からなる微細配線の少なくとも一
部または全部がポリイミド系複合物膜で被覆されてな
り、該ポリイミド系複合物が、(A)ポリイミド成分
と、(B)その他のポリマー成分とから形成され、か
つ、該複合物膜の弾性率が10GPa未満であることを
特徴としている。
【0008】前記ポリイミド系複合物膜が、(A)ポリ
イミド成分と、(B)その他のポリマー成分と、(C)
架橋剤とから形成されていることが好ましい。前記微細
配線相互の間隙は、前記ポリイミド系複合物膜で実質上
被覆されていないことも好ましい。また、本発明の印刷
配線板は、多層構造を形成していることを特徴としてい
る。
【0009】さらに、本発明の印刷配線板は、TAB
(Tape Automated Bonding)テープ、またはFPC(Fl
exible Printed Circuit)であることを特徴としてい
る。本発明の印刷配線板の製造方法は、樹脂フィルム基
材の上に設けられた金属層からなる微細配の表面に、
(A)ポリイミド成分と、(B)その他のポリマー成分
とを含有している混合液を塗布して微細配線をポリイミ
ド系複合物膜で被覆する方法であり、該ポリイミド系複
合物膜の弾性率が10GPa未満であることを特徴とし
ている。
【0010】上記混合液が、さらに(C)架橋剤を含有
していることが好ましい。また、本発明の印刷配線板の
製造方法は、樹脂フィルム基材の上に設けられた金属層
からなる微細配線に、水性分散体を電着塗布して微細配
線の表面をポリイミド系複合物膜で被覆する方法であ
り、該水性分散体が、水性媒体中に、(A)ポリイミド
成分と(B)その他のポリマー成分とを同一粒子内に含
む粒子を分散してなり、かつ、その粒子の光散乱法によ
り測定した平均粒子径が0.03〜5μmであり、さら
に、該ポリイミド系複合物膜の弾性率が10GPa未満
であることを特徴としている。
【0011】上記水性分散体中に分散している粒子が、
さらに(C)架橋剤を同一粒子内に含んでいることが好
ましい。本発明の印刷配線板の製造方法は、上記ポリイ
ミド系複合物が、樹脂フィルム基材の上に設けられた金
属層からなる微細配線の少なくとも一部または全部を選
択的に表面被覆することを特徴としている。
【0012】本発明の印刷配線板の製造方法は、上記電
着塗布による印刷配線板の製造方法であって、前記ポリ
イミド系複合物膜が、前記微細配線相互の間隙を実質上
被覆しないことを特徴としている。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明の印刷配線板および
その製造方法について適宜図面を参照しながら具体的に
説明する。 〔印刷配線板〕まず、本発明に係る印刷配線板について
説明する。
【0014】本発明に係る印刷配線板は、樹脂フィルム
の上に設けられた金属層からなる微細配線の少なくとも
一部または全部がポリイミド系複合物膜で被覆されてな
る印刷配線板であって、該ポリイミド系複合物膜が、
(A)ポリイミド成分と、(B)その他のポリマー成分
とから形成され、かつ、該複合物膜の弾性率が10GP
a未満であることを特徴としている。このような印刷配
線板は、たとえば図1に表される。図1は、本発明に係
る印刷配線板の一実施例を表す概略断面図であり、樹脂
フィルム10の上に金属層からなる微細配線20が設け
られ、該微細配線20の表面(側面を含む)および微細
配線相互の間隙が、ポリイミド系複合物膜30で被覆さ
れている印刷配線板である。
【0015】なお、本発明においては、図1に示される
印刷配線板が、複数積層された多層構造を形成していて
もよい。またさらに、本発明の印刷配線板は、微細配線
が図1のように樹脂フィルム片面に形成されていてもよ
く、また樹脂フィルム両面に形成されていてもよい。ま
た、本発明の印刷配線板は、前記微細配線相互の間隙
が、前記ポリイミド系複合物膜で実質上被覆されていな
い印刷配線板であることが好ましい。このような印刷配
線板は、たとえば図2に表される。図2は、本発明に係
る印刷配線板の好ましい態様の一実施例を表す概略断面
図であり、樹脂フィルム40の上に金属層からなる微細
配線50が設けられ、該微細配線20の表面(側面を含
む)のみがポリイミド系複合物膜30で被覆され、微細
配線20相互の間隙70は、前記ポリイミド系複合物膜
で実質上被覆されていない印刷配線板である。また、図
2からも明らかなように、上記「微細配線相互の間隙」
とは、微細配線表面がポリイミド系複合物膜で被覆され
ている場合、微細配線相互の間隙のうちポリイミド系複
合物膜層を除く間隙70を意味する。このように、微細
配線相互の間隙が、ポリイミド系複合物膜で実質上被覆
されていないことにより、微細配線間の絶縁抵抗が劣化
することがない。
【0016】なお、本発明においては、図2に示される
印刷配線板が、複数積層された多層構造を形成していて
もよい。またさらに、本発明の印刷配線板は、微細配線
が図2のように樹脂フィルム片面に形成されていてもよ
いが、また樹脂フィルム両面に形成されていてもよい。
このような本発明の印刷配線板は、TAB(Tape Autom
ated Bonding)テープ、またはFPC(Flexible Print
ed Circuit)等として用いられ、好ましくはFPC(Fl
exible Printed Circuit)として用いることが望まし
い。
【0017】樹脂フィルム 本発明の印刷配線板に用いられる樹脂フィルムの基材と
しては、公知の基材を用いることができる。そのような
基材としては、例えば、ポリイミド、アラミド、ポリエ
ーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアクリレート、
ポリパラキシリレン、ポリパラバン酸、ポリエステル、
PTFEまたはETFE等のフッ素ポリマー、などを挙
げることができる。本発明の印刷配線板は、これらの基
材からなるフィルムを単独で、あるいは積層して用いら
れ、また、複合フィルムとすることもできる。
【0018】微細配線 上記樹脂フィルムの上に形成される微細配線は、金属層
から形成される。上記金属層に用いる金属としては公知
のものが使用でき、例えば金、銀、銅、ニッケル、ステ
ンレス、アルミニウム、鉄、および各種合金を単独ある
いは積層化して用いることができる。
【0019】上記微細配線は、公知の方法で形成するこ
とができる。例えば、樹脂フィルムに予め金属箔をラミ
ネートしておき感光性レジスト塗布してマスクを用いて
パターン形成したのち、金属箔をケミカルエッチングし
て形成する方法(サブトラクティブ法)、あるいは樹脂
フィルムに感光性レジスト塗布してマスクを用いてパタ
ーン形成し、メッキ法により金属層を形成する方法(ア
ディティブ法、セミアディティブ法)を用いることがで
きる。
【0020】ポリイミド系複合物膜 本発明の印刷基板上の微細配線表面にはポリイミド系複
合物膜が形成されている。該ポリイミド系複合物膜は、
(A)ポリイミド成分と、(B)その他のポリマー成分
とから形成され、好ましくは(A)成分と、(B)成分
と、(C)架橋剤とから形成されている。
【0021】上記(A)ポリイミド成分としては、ポリ
イミドの他に、本発明のポリイミド系複合物を調製する
過程でポリイミドに変化する成分を含んでいてもよく、
また、上記(B)その他のポリマー成分としては、得ら
れるポリイミド複合物膜の弾性率が10GPa未満とな
るものであれば、どのようなポリマーでも使用すること
ができる。このようなポリイミド複合物膜を形成する
(A)成分、(B)成分、さらに(C)架橋剤等の各成
分については後述する。
【0022】上記ポリイミド系複合物膜においては、ポ
リイミドと、その他のポリマーとが物理的あるいは化学
的に結合していることが好ましく、化学的に結合してい
ることがより好ましい。いずれにせよ、ポリイミドとそ
の他のポリマーは部分的に結合していればよい。このよ
うな上記ポリイミド系複合物膜の弾性率は、10GPa
未満、好ましくは0.001GPa〜9.8GPa、さ
らに好ましくは0.001〜5GPa、特に好ましくは
0.01〜0.98GPaであることが望ましい。該弾
性率が10GPa未満であると、ポリイミド系複合物と
微細配線との接着性が低下することがない。上記弾性率
は、ポリイミド系複合物膜の単独の弾性率を意味する。
【0023】上記ポリイミド系複合物膜の弾性率の測定
は、(A)ポリイミド成分、および(B)その他のポリ
マー成分のみから形成された複合物、(A)成分、
(B)成分、および(C)架橋剤から形成された複合
物、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および架橋
助剤から形成された複合物、さらにはこれらに添加剤を
配合して形成された複合物等のポリイミド系複合物をフ
ィルム状になし、このフィルムについて、常温で引張り
伸縮型、ベント型等の動的粘弾性測定装置で測定され
る。つまり、本発明においてポリイミド系複合物膜の弾
性率は、ヤング率で表される弾性率を意味する。
【0024】上記ポリイミド系複合物膜の膜厚は、1〜
25μm、好ましくは5〜15μmであることが望まし
い。該ポリイミド系複合物の膜厚は、段差計を用いて測
定される。膜厚が上記範囲にあることにより、電気絶縁
性や高周波特性などの電気特性に優れ、軽量でしなやか
さを有する印刷配線板を得ることができる。次に、上記
構造を有する本発明の印刷配線板の製造方法について説
明する。
【0025】〔印刷配線板の製造方法〕本発明の印刷配
線板は、塗布用混合液または水性分散体を用いて製造さ
れる。図1に代表される本発明の印刷配線板は、具体的
には、樹脂フィルムの上に設けられた金属層からなる微
細配線に、塗布用混合液、または水性分散体を塗布する
ことにより製造される。上記混合液は、(A)ポリイミ
ド成分と(B)その他のポリマー成分とを含有してお
り、また、上記水性分散体は、水性媒体中に、(A)ポ
リイミド成分と(B)その他のポリマー成分とを同一粒
子内に含む粒子を分散している。また、図2に代表され
る本発明の印刷配線板は、上記水性分散体を電着塗布す
ることにより製造される。
【0026】まず、以下に、塗布用混合液を用いた印刷
配線板の製造方法について説明する。〔塗布用混合液を用いた印刷配線板の製造方法〕 本発明
の印刷配線板を製造するには、まず、塗布用混合液を、
直接、樹脂フィルムの上に形成される微細配線上に、ロ
ールコーター、ディップコーター、カーテンコーター、
回転塗布法、ロール塗布法、流延塗布法、浸漬塗布法、
噴霧塗布法等の方法により塗布する。塗布用混合液がワ
ニスの場合には、回転塗布法、ロール塗布法、流延塗布
法、浸漬塗布法、噴霧塗布法等の方法が好ましい。ま
た、塗布厚さは、塗布手段の選択、組成物溶液の固形分
濃度や粘度を調節することにより適宜制御することがで
きる。塗布した後、必要に応じて溶媒を除去して微細配
線上に塗膜を生成させ、さらに、温度100〜250℃
で、10〜60分間加熱して架橋反応を進行させること
により本発明の印刷配線板を得ることができる。得られ
る本発明の印刷配線板の概略断面図を図1に示す。
【0027】また、本発明の印刷配線板は、前記ワニス
を微細配線付き樹脂フィルムに塗布した後、適当な温度
で加熱して溶媒を除去、乾燥してプリプレグを製造し、
次いで得られたプリプレグを所要枚数積層して、その片
面もしくは両面に金属箔を重ね、さらに、加熱圧着する
ことにより、多層構造の印刷配線板として製造すること
もできる。上記製造方法において、加熱圧着することに
より、多層構造の印刷配線板は、ポリイミド系複合物が
完全に硬化した樹脂層(膜)を有する。この際の加熱温
度は、通常、100〜250℃、好ましくは150〜2
00℃が望ましく、加熱時間は10〜60分程度が好ま
しい。また、加圧条件は、通常、5〜100kg/cm
2程度である。
【0028】さらに、本発明の印刷配線板は、上記樹脂
フィルムからなる印刷配線板を、別の印刷配線板に積層
することにより製造することもできる。具体的には、ま
ず、上記塗布用混合液を適当な基材に塗布し、必要に応
じて乾燥、加圧等を施した後、未硬化状態で基材から強
制的に剥離することによって熱硬化性膜を得る。この熱
硬化性膜を、上記樹脂フィルムからなる印刷配線板と、
別の印刷配線板との間に挟み、これを加熱下で加圧して
積層することにより製造することができる。
【0029】上記別の印刷配線板に用いられる基体とし
ては、特に限定されるものではなく、例えば鉄、ニッケ
ル、ステンレス、チタン、アルミニウム、銅、各種合金
等の金属;窒化ケイ素、炭化ケイ素、サイアロン、窒化
アルミニウム、窒化ほう素、炭化ほう素、酸化ジルコニ
ウム、酸化チタン、アルミナ、シリカ、これらの混合物
等のセラミック;Si、Ge、SiC、SiGe、Ga
As等の半導体;ガラス、陶磁器等の窯業材料;芳香族
ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、全芳香族
ポリエステル等の耐熱性樹脂からなる基体等を挙げるこ
とができる。
【0030】前記別の印刷配線板に用いられる基体に
は、所望により、予め離型処理を施しておくことがで
き、また、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤等による薬品処理や、プラズマ処理、イオンプレーテ
ィング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着のよう
な前処理を適宜施すこともできる。またさらに、本発明
の印刷配線板は、樹脂フィルム基材をロール状にし、ラ
イン上に設置された微細配線形成工程、塗布液の塗
布工程、さらに乾燥工程を順に通過させて印刷配線板
を製造し、ロール状に巻き取ることにより、高い生産性
を得ることができる。
【0031】<塗布用混合液>本発明で用いられる塗布
用混合液は、まず、(A)ポリイミド成分と、(B)そ
の他のポリマー成分と、場合により使用される各種添加
剤とを無溶媒下で、あるいは適当な溶媒中にて溶液状態
で混合して調製されるが、後者の溶媒を用いて溶液(ワ
ニス)を調製する方法が好ましい。
【0032】そのような、溶液(ワニス)を調製する方
法としては、例えば、(1)別々に調製した(A)ポリ
イミド成分の溶液と、(B)その他のポリマー成分の溶
液とを混合する方法、(2)(A)ポリイミド成分、ま
たは(B)その他のポリマー成分のいずれか一方の溶液
に、他方を固体として添加して混合溶解する方法、
(3)(A)ポリイミド成分と(B)その他のポリマー
成分とをともに固体として有機溶媒に添加して、混合溶
解する方法、等を挙げることができるが、特に(1)の
方法が好ましい。本発明においては、上記ワニスに、さ
らに(C)架橋剤を添加することも好ましい。
【0033】上記(3)の方法において使用される有機
溶媒としては、(A)ポリイミド成分と(B)その他の
ポリマー成分との両者に対して不活性であり、かつこれ
らを溶解しうる限り、特に限定されるものでないが、例
えば、後述のポリアミック酸の合成に使用されるN−メ
チルピロリドン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン等の極性溶媒を挙げることがで
きる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合し
て使用することができる。このような溶媒は、ポリアミ
ック酸を合成した後に得られるポリイミドの溶液中の溶
媒、および/または、水性分散体を調製するに際して新
たに添加される溶媒を指す。また、(1)の方法の場
合、(A)ポリイミド成分の溶液に使用される有機溶媒
と、(B)その他のポリマー成分の溶液に使用される有
機溶媒とは、同一でも異なっていてもよい。
【0034】そのような溶媒は、(A)ポリイミド成分
と、(B)その他のポリマー成分との合計100重量部
に対し、好ましくは10〜10,000重量部、さらに
好ましくは20〜5,000重量部の量であることが望
ましい。このように、(A)ポリイミド成分と、(B)
その他のポリマー成分と、さらに必要に応じて(C)架
橋剤等とを、例えば溶液中で混合することにより、
(A)成分と(B)成分とが均一に混合され、本発明に
用いられるポリイミド系複合物膜を形成するためのワニ
スが得られる。ワニス中においては、(A)成分と
(B)成分とが直接結合、あるいは(C)架橋剤を介し
て間接的に結合する反応が生じていると考えられる。
【0035】本発明に用いられる(A)ポリイミド成分
は、(A)成分と(B)成分との合計量100重量部
(固形分)に対して、通常5〜95重量部、好ましくは
10〜90重量部、さらに好ましくは20〜80重量部
の量であることが望ましく、また、(B)その他のポリ
マー成分は、通常95〜5重量部、好ましくは90〜1
0重量部、さらに好ましくは80〜20重量部の量であ
ることが望ましい。本発明において(A)ポリイミド成
分および(B)その他のポリマー成分の使用量は、上記
範囲のいずれの組み合わせであってもよい。このように
(A)ポリイミド成分と、(B)その他のポリマー成分
とを上記範囲で用いることにより、接着性および耐水性
に優れたポリイミド系複合物膜を得ることができ、さら
に、そのポリイミド系複合物膜を用いることにより、電
気絶縁性、接着性および耐水性に優れた印刷配線板を得
ることができる。
【0036】また、上記(C)架橋剤は、(B)その他
のポリマー成分100重量部に対し、好ましくは1〜5
00重量部、さらに好ましくは10〜50重量部の量で
用いることが望ましい。さらに、ワニスには(A)成
分、(B)成分、(C)成分の他に、さらに、その他の
添加剤として、後述するような架橋助剤、添加剤等を添
加することができる。該架橋助剤は、(B)成分100
重量部に対し、好ましくは0.01〜200重量部、さ
らに好ましくは1〜50重量部の量で用いることが望ま
しい。またさらに、該添加剤は、得られるポリイミド系
複合物膜中(100重量%)に、好ましくは30重量%
以下、さらに好ましくは20重量%以下の量となるよう
に添加することが望ましい。
【0037】また、本発明の印刷配線板は、水性分散体
を用いても製造することができる。次に、水性分散体を
用いた印刷配線板の製造方法について説明する。〔水性分散体を用いた印刷配線板の製造方法〕 水性分散
体を用いた印刷配線板の製造方法は、樹脂フィルムの上
に形成された金属層からなる微細配線に、該水性分散体
を塗布して、ポリイミド系複合物膜を形成して製造され
る。
【0038】上記水性分散体の塗布方法としては、回転
塗布法、ロール塗布法、流延塗布法、浸漬塗布法、噴霧
塗布法、または電着法等が挙げられる。電着法以外の上
記塗布法により得られる本発明の印刷配線板の概略断面
図を図1に示し、電着法により得られる本発明の印刷配
線板の概略断面図を図2に示す。水性分散体を用いた印
刷配線板の製造方法においては、ポリイミド系複合物膜
は、電着法により製造することが好ましい。以下、電着
法を例にとって説明する。
【0039】上記電着法は、従来知られた方法を用いる
ことができ、上記水性分散体に、樹脂フィルムの上に形
成された微細配線を浸漬して電極とし、対極を配して電
流を流すことにより行われる。そのような電着法は、具
体的には、上記水性分散体の液温を15〜35℃にした
後、電極間距離1〜50cmで微細配線と対極を浸漬
し、電圧20〜400V、好ましくは20〜200V、
通電時間30秒〜10分間、好ましくは1〜5分間通電
することにより行われる。該方法により、微細配線の表
面にのみポリイミド系複合物膜が形成される。ついで、
水洗、風乾した後、さらに、100〜250℃で10〜
60分間加熱して架橋反応を進行させることにより本発
明の印刷配線板を得ることができる。水洗の代りに、メ
タノール、エタノール、ジオキサン、酢酸エチルやそれ
らの混合液で洗浄しても良い。
【0040】この電着法により、金属層からなる微細配
線表面にのみ選択的に電着性粒子が電着し、該微細配線
のみがポリイミド系複合物膜で被覆されるため、電気絶
縁性や高周波特性などの電気特性に優れる印刷配線を得
ることができる。このようにして、水性分散体を用いた
電着法によって、本発明の印刷配線板が製造される。ま
た、本発明の印刷配線板は、上記「塗布用混合液を用い
た印刷配線板の製造方法」と同様に、上記の電着塗布さ
れた印刷配線板を、適当な温度で加熱して溶媒を除去、
乾燥してプリプレグを製造し、次いで得られたプリプレ
グを所要枚数積層して、その片面もしくは両面に金属箔
を重ね、さらに、加熱圧着することにより、多層構造の
印刷配線板として製造することができる。またさらに、
本発明の印刷配線板は、上記「塗布用混合液を用いた印
刷配線板の製造方法」と同様に、上記の電着塗布された
印刷配線板を、別の印刷配線板に積層することにより製
造することもできる。
【0041】<水性分散体>本発明で用いられる水性分
散体は、水性媒体中に粒子が分散されてなっており、該
粒子は、(A)ポリイミド成分と、(B)その他のポリ
マー成分と、好ましい態様においては(C)架橋剤とを
含有している。上記粒子の光散乱法により測定した平均
粒子径は、0.03〜5μm、好ましくは0.05〜3
μmであることが望ましい。該粒子の平均粒子径が0.
03μm以上であると、水性分散体の粘度が高くなりす
ぎず、また5μm以下であると、水性分散体としての保
存安定性が高く、粒子が沈降し難くなる。なお、該粒子
の平均粒子径は、その他公知の光学的方法や電子顕微鏡
によっても測定することができる。
【0042】本発明の印刷配線板は、上記水性分散体を
用いて、各種塗布法、または電着法により製造すること
ができるが、電着法により製造するためには、上記粒子
は表面に電荷を帯びていることが好ましい。この表面電
荷を帯びている粒子は、アニオン型でもカチオン型であ
ってもよい。上記粒子が表面電荷を帯びるようにするた
めには、上記(B)その他のポリマー成分が、後述する
アミノ基、アミド基などのカチオン性基を有する単量
体、またはカルボキシル基、スルホン酸基等などのアニ
オン性基を有する単量体を共重合させたポリマーである
ことが好ましく、その共重合量は、使用する単量体10
0重量%に対して、好ましくは5〜80重量%、より好
ましくは10〜50重量%の量であることが望ましい。
本発明は、金属層からなる微細配線を陰極として電着す
ることにより、この微細配線から金属の溶出を防止する
ことができることから、上記粒子は、カチオン型の粒子
であることが好ましい。
【0043】上記水性分散体における水性媒体の合計使
用量は、(A)ポリイミド成分と、(B)その他のポリ
マー成分との合計100重量部に対して、好ましくは1
0〜10,000重量部、さらに好ましくは20〜5,
000重量部であることが望ましい。そのような水性媒
体は、水を主成分とする媒体を意味する。水性媒体とし
て、水と共に使用される他の媒体としては、例えば前記
ポリアミック酸あるいはポリイミドの製造に使用される
非プロトン性極性溶媒、エステル類、ケトン類、フェノ
ール類や、前記親水性ポリマーの合成に使用される極性
溶媒と同様のものを挙げることができる。水性媒体中
(100重量%)における水の含有率は、通常40重量
%以上、好ましくは50重量%以上の量であることが望
ましい。
【0044】本発明に用いられる水性分散体の製造方法
としては、前記所定の水性分散体が得られる限り特に限
定されるものではないが、例えば、(1)(A)ポリイ
ミド成分と、(B)その他のポリマー成分とを、有機溶
媒中にて溶液状態で混合したのち、この混合溶液を水性
媒体と混合し、場合により有機溶媒の少なくとも一部を
除去する方法、(2)溶液から分離されたポリイミドと
その他のポリマーとを、固体状態で混合して、(A)ポ
リイミド成分と、(B)その他のポリマー成分とを同一
粒子内に含む所定の平均粒子径の粒子としたのち、該粒
子を水性媒体中に分散させる方法、等を挙げることがで
きるが、特に(1)の方法が好ましい。これらの方法
は、必要に応じて加熱下で実施することができる。
【0045】以下、水性分散体の製造方法を、前記
(1)の方法を中心としてさらに具体的に説明する。上
記(1)の方法において、混合溶液を水性媒体中に分散
させる際には、該混合溶液に水性媒体を添加しても、あ
るいは該混合溶液を水性媒体に添加してもよいが、特に
後者の方法が好ましい。混合溶液を水性媒体中に分散さ
せる際には、例えば撹拌翼、リボン、スクリュウ等の適
宜の混合手段を採用することができる。また、混合条件
は、水性分散体の固形分濃度、分散粒子の所望の平均粒
子径等によって変わるが、回転数が、通常10〜50,
000rpm、好ましくは20〜5,000rpmであ
ることが望ましい。
【0046】水性媒体中の分散粒子である、(A)ポリ
イミド成分と(B)その他のポリマー成分との混合溶液
としては、上述の塗布用混合液を用いることができ、該
混合溶液は、水性分散体中(100重量%)に、好まし
くは5〜60重量%、さらに好ましくは10〜50重量
%の量で用いられることが望ましい。本発明において
は、水性分散体のpHを、好ましくは4〜10、さらに
好ましくは5〜9とすることが望ましい。それにより保
存安定性が特に優れた水性分散体を得ることができる。
このようなpHを調整する方法としては、例えば 上記(1)に記載の混合溶液に、必要量のpH調整剤
を添加したのち、水性媒体中に分散させる方法、 上記(1)に記載の混合溶液を、必要量のpH調整剤
を添加した水性媒体中に分散させる方法、 上記(1)に記載の混合溶液を水性媒体中に分散させ
ながら、必要量のpH調整剤を添加する方法 等を挙げることができる。
【0047】そのようなpH調整剤としては、(B)そ
の他のポリマー成分がカチオン性ポリマーの場合は、多
価酸が用いられ、(B)成分がアニオン性ポリマーの場
合は、pH調整剤としてポリアミンが用いられる。上記
多価酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタール酸、アジピン酸、フマル酸、リンゴ酸、
酒石酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テレフタ
ル酸、テトラヒドロフタル酸、スベリン酸、ナフタレン
ジカルボン酸等のジカルボン酸類;トリカルバリン酸、
クエン酸、ベンゼントリカルボン酸等のトリカルボン酸
類;ベンゼンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン
酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸等のテトラカルボ
ン酸類等で例示される多価有機酸、硫酸、リン酸等で例
示される多価無機酸が挙げられる。なかでも、多価有機
酸が好ましく、特にジカルボン酸類が好ましい。これら
多価酸は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて
用いることができる。また、蟻酸、酢酸等の単官能性の
酸を併用してもよい。
【0048】上記ポリアミンとしては、例えばエチレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミン類を好
ましく挙げることができる。これらのポリアミンは、1
種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。また、エタノールアミン等のモノアミンと併用
してもよい。上記多価酸およびポリアミンはpH調整剤
の役割を果たし、特にこのような多官能性のものを用い
ることにより、水性分散体中の粒子は分散安定性に優
れ、かつ電着塗装に用いたときに電着塗装特性に優れ
る。
【0049】上記混合溶液には、必要に応じて界面活性
剤を適量添加することもできる。但し、得られる水性分
散体を絶縁材として使用する場合は、界面活性剤が絶縁
耐久性を低下させる要因ともなるため、その使用量を極
力少なくすることが好ましい。上述のように本発明の印
刷配線板は、樹脂フィルム基体の上に設けられた金属層
からなる微細配線がポリイミド系複合物膜で被覆されて
なり、該ポリイミド系複合物膜は、(A)ポリイミド成
分と、(B)その他のポリマー成分とから形成されてい
る。また、本発明の好ましい態様においては、ポリイミ
ド系複合物膜は、(A)ポリイミド成分と、(B)その
他のポリマー成分と、(C)架橋剤とから形成されてい
る。
【0050】さらに、上述のように本発明の印刷配線板
は、樹脂フィルムの上に設けられた金属層からなる微細
配線に混合液、または水性分散体を塗布することにより
製造される。上記混合液は、(A)ポリイミド成分と
(B)その他のポリマー成分とを含有しており、また、
上記水性分散体は、水性媒体中に、(A)ポリイミド成
分と(B)その他のポリマー成分とを同一粒子内に含む
粒子を分散している。
【0051】以下に、上記本発明に用いられる(A)ポ
リイミド成分について説明する。該(A)ポリイミド成
分としては、特開平11−49951号に記載のポリイ
ミド成分と同様のものを用いることができる。〔(A)ポリイミド成分〕 本発明において、(A)ポリ
イミド成分とは、ポリイミドの他に、本発明のポリイミ
ド系複合物膜を調製する過程でポリイミドに変化する成
分を含むものであってもよい。
【0052】上記ポリイミドは、一般的には、有機極性
溶媒中でテトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物
とを混合し、これらを重縮合させてポリアミック酸を得
た後、該ポリアミック酸を、後述の加熱イミド化法また
は化学イミド化法により脱水閉環反応させることにより
合成される。従って、上述のことから、ポリイミドの中
間体(前駆体)であるポリアミック酸は、(A)ポリイ
ミド成分に包含される。
【0053】また、テトラカルボン酸二無水物と、ジア
ミン化合物との重縮合を多段階で行うことにより合成さ
れるブロック構造を有するポリイミドも、この(A)ポ
リイミド成分に包含される。さらに、本発明で用いられ
る(A)ポリイミド成分は、有機溶媒に可溶であること
が好ましい。
【0054】<テトラカルボン酸二無水物>上述のよう
に、(A)ポリイミド成分に包含されるポリアミック酸
およびポリイミドの製造に用いられるテトラカルボン酸
二無水物について説明する。そのようなテトラカルボン
酸二無水物としては、特に限定されるものではなく、そ
の具体例としては、ブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水
物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル
−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキ
シルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカル
ボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリ
カルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,
4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水
物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオ
ン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−
エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−
フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−
ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−
3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,
3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒド
ロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキ
ソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−
1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサ
ヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジ
オキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラ
ン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘ
キサヒドロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5
−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−
フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b
−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒド
ロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,
2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジ
オキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ
[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−
テトラカルボン酸二無水物や、下記式(1)および式
(2)で表される化合物等の脂肪族テトラカルボン酸二
無水物および脂環式テトラカルボン酸二無水物、
【0055】
【化1】
【0056】(式中、R1およびR3は芳香環を有する2
価の有機基を示し、R2およびR4は、同一または異なっ
て、水素原子またはアルキル基を示す)、ピロメリット
酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニ
ルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラ
フェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−
ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルス
ルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,
4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェ
ニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフル
オロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス
(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、
p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水
物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二
無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジ
フェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル
酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレン
グリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロ
ピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテー
ト)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリ
メリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−
ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロト
リメリテート)や、下記式(3)〜(6)で表される化
合物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物、
【0057】
【化2】
【0058】
【化3】
【0059】
【化4】
【0060】等を挙げることができる。これらのテトラ
カルボン酸二無水物は、1種単独でまたは2種以上を組
み合わせて使用することができる。<ジアミン化合物> 次に、上述のように、(A)ポリイ
ミド成分であるポリアミック酸およびポリイミドの製造
に用いられるジアミン化合物について説明する。
【0061】そのようなジアミン化合物としては、特に
限定されるものではなく、その具体例としては、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’
−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’
−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’
−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミ
ノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリ
メチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェ
ニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−
ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロ
ロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−
4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニ
ル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェ
ニル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)
ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピ
リデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]
ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,
4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)
フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジ
アミン類;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−
プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチ
レンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、
1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミ
ン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、
ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレン
ジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7 ]−ウンデ
シレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シ
クロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミンあるいは脂環
式ジアミン類;2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジ
アミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−
ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシ
アノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキ
シピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ
−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノ
プロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプ
ロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ
アミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,
4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−
ジアミノ−2−ビニル−1,3,5−トリアジン、2,
4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジア
ミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラ
シル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、
6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテー
ト、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジ
ン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノア
クリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン
や、下記式(7)または(8)で表される化合物等の、
分子内に2つの第一級アミノ基および該第一級アミノ基
以外の窒素原子を有するジアミン類;
【0062】
【化5】
【0063】(式中、R5は、ピリジン、ピリミジン、
トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンの群から選ば
れる含窒素環構造を有する化合物に由来する1価の有機
基を示し、Xは2価の有機基を示す)、
【0064】
【化6】
【0065】(式中、R6は、ピリジン、ピリミジン、
トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンの群から選ば
れる含窒素環構造を有する化合物に由来する2価の有機
基を示し、Xは、同一または異なって、2価の有機基を
示す);下記式(9)で表されるモノ置換フェニレンジ
アミン類、
【0066】
【化7】
【0067】(式中、Yは−O−、−COO−、−OC
O−、−NHCO−、−CONH−または−CO−を示
し、R7は水素原子、ふっ素原子、トリフルオロメチル
基、炭素数6〜30のアルキル基またはステロイド骨格
を有する1価の基を示す。);下記式(10)で表され
るジアミノオルガノシロキサン、
【0068】
【化8】
【0069】(式中、R8は、同一または異なって、炭
素数1〜12の炭化水素基を示し、pおよびrは1〜3
の整数であり、qは1〜20の整数である);下記式
(11)〜(23)で表される化合物等を挙げることが
できる。これらのジアミン化合物は、1種単独でまたは
2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0070】
【化9】
【0071】
【化10】
【0072】(式中、yは2〜12の整数、zは1〜5
の整数である。)
【0073】
【化11】
【0074】
【化12】
【0075】前記テトラカルボン酸二無水物は、ジアミ
ン化合物中のアミノ基1当量に対して、該テトラカルボ
ン酸二無水物中の酸無水物基が好ましくは0.2〜2当
量、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる量で用
いられることが望ましい。<ポリアミック酸> 上記テトラカルボン酸二無水物と、
上記ジアミン化合物とを有機溶媒中で、通常−20〜1
50℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で反応さ
せると、ポリアミック酸が合成される。
【0076】上述のように、ポリアミック酸は、ポリイ
ミドの中間体であり、さらに(A)ポリイミド成分でも
ある。上記有機溶媒としては、生成するポリアミック酸
を溶解しうるものであれば特に制限はなく、その例とし
ては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿
素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン系
極性溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピ
ル、酢酸n−ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エ
トキシプロピオン酸エチル、しゅう酸ジエチル、マロン
酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−
ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類;フェノール、m−クレゾール、キシレノール、
ハロゲン化フェノール等のフェノール類等を挙げること
ができる。
【0077】上記有機溶媒は、テトラカルボン酸二無水
物とジアミン化合物との合計量が、反応溶液の全量(1
00重量%)に対して0.1〜30重量%の量となるよ
うに用いることが望ましい。また、上記有機溶媒には、
アルコール類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭
化水素類等の他の有機溶媒を、生成するポリアミック酸
が析出しない範囲で併用することができる。
【0078】上記他の有機溶媒としては、例えばメチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレ
ングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエー
テル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレング
リコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール
−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジクロロメ
タン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタ
ン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロル
ベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等を挙げることができる。
【0079】以上のようにしてテトラカルボン酸二無水
物と、ジアミン化合物とを反応させることにより、ポリ
アミック酸の有機溶媒溶液が得られる。得られるポリア
ミック酸は、その対数粘度(ηIn)の値が、通常0.0
5〜10dl/g、好ましくは0.05〜5dl/gで
ある。ここで、対数粘度(ηIn)の値は、N−メチル−
2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/1
00ミリリットル(0.5g/dl)となるようにポリ
アミック酸を溶解させた溶液の流下時間と、該溶媒の流
下時間を、ウベローデ粘度計を用いて30℃で測定し
て、下記式により求められるものである。 式:ηIn=In(溶液の流下時間/溶媒の流下時間)÷
(溶液の濃度)<ポリイミドの合成> 本発明において用いられるポリイ
ミドは、前記ポリアミック酸を脱水閉環することにより
合成することができる。
【0080】そのようなポリアミック酸の脱水閉環反応
は、ポリアミック酸の有機溶媒溶液を加熱し、副生す
る水を共沸留去する加熱イミド化法、またはポリアミ
ック酸の有機溶媒溶液に脱水剤および脱水閉環触媒を添
加し、必要に応じて加熱して反応させる化学イミド化法
により行われる。
【0081】加熱イミド化法 前記加熱イミド化法においては、副生する水の共沸留
去を容易とするために脱水剤を、また、ポリアミック酸
の脱水閉環を促進するために触媒を、さらに有機溶媒等
を添加することができる。上記脱水剤としては、水と共
沸し、特に反応系外で水と容易に分離しうる成分が好ま
しく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素系溶媒が挙げられる。
【0082】また、上記触媒としては、第三級アミン等
が挙げられ、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン等の脂肪族第三級アミン類;N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリン等の芳香族第三級アミン
類;ピリジン、キノリン、イソキノリン等の複素環式第
三級アミン類等が挙げられ、そのような触媒は、ポリア
ミック酸100重量部に対し、例えば10〜400重量
部の量で用いられる。
【0083】さらに有機溶媒としては、上記ポリアミッ
ク酸の合成に用いられる有機溶媒と同様のものを挙げる
ことができる。前記加熱イミド化法における反応温度
は、通常50〜400℃、好ましくは100〜250℃
であることが望ましい。反応温度が50℃以上であれ
ば、脱水閉環反応が充分に進行し、一方反応温度が40
0℃以下であると、得られるポリイミドの分子量が低下
することがなく好ましい。
【0084】化学イミド化法 前記化学イミド化法においては、副生する水の除去を
容易とするため脱水剤を、ポリアミック酸の脱水閉環を
促進するために触媒を、さらに有機溶媒等を添加するこ
とができる。上記脱水剤としては、例えば、無水酢酸、
無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物
を挙げることができる。そのような脱水剤は、ポリアミ
ック酸の繰返し単位1モルに対して、0.01〜20モ
ルの量で用いることが好ましい。
【0085】また、上記触媒としては、特に限定される
ものではないが、例えば、ピリジン、コリジン、ルチジ
ン、トリエチルアミン等の第三級アミン類を用いること
ができる。そのような触媒は、使用する脱水剤1モルに
対して、0.01〜10モルの量で用いることが好まし
い。さらに上記有機溶媒としては、上記ポリアミック酸
の合成に用いられる有機溶媒と同様のものを挙げること
ができる。
【0086】前記化学イミド化法における反応温度
は、通常0〜180℃、好ましくは10〜150℃であ
ることが望ましい。このように上記加熱イミド化法、
または化学イミド化法により合成されたポリイミド
は、次のようにして固体として得ることができる。上記
またはの方法で得られた反応溶液を、大量の貧溶媒
中に注いで、ポリイミドを析出させ、この析出物を減圧
下で乾燥することにより、ポリイミドを固体として得
る。さらに、ポリイミドを精製するには、例えば、得ら
れた固体ポリイミドを再び有機溶媒に溶解させ、次いで
貧溶媒中に注いで析出させる処理を1回以上行う。
【0087】<末端修飾型ポリイミド>本発明における
(A)ポリイミド成分であるポリイミドは、分子量が調
節された末端修飾型のポリイミドであってもよい。この
ような末端修飾型ポリイミドは、上記のポリアミック酸
を合成する際に、カルボン酸一無水物、モノアミン化合
物、アミノ酸、モノイソシアネート化合物等を反応系に
添加することにより合成することができる。
【0088】前記カルボン酸一無水物としては、例えば
無水マレイン酸、無水フタル酸、3−ヒドロキシフタル
酸無水物、無水イタコン酸、n−デシルこはく酸無水
物、n−ドデシルこはく酸無水物、n−テトラデシルこ
はく酸無水物、n−ヘキサデシルこはく酸無水物、ナフ
タレンジカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物等を
挙げることができる。
【0089】また、上記モノアミン化合物としては、例
えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミ
ン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘ
プチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミ
ン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ド
デシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシ
ルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシル
アミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルア
ミン、n−エイコシルアミン等を挙げることができる。
【0090】また、前記アミノ酸としては、例えばアラ
ニン、シスチン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェ
ニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプ
トファン、バリン等を挙げることができる。また、前記
モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイ
ソシアネート、1−ナフチルイソシアネート等を挙げる
ことができる。
【0091】<反応性基を有するポリイミドおよびポリ
アミック酸>本発明における(A)ポリイミド成分であ
る、ポリイミドおよびポリアミック酸は、例えば、カル
ボキシル基、アミノ基、水酸基、スルホン酸基、アミド
基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基等の反応
性基(a)を1種以上有することができる。
【0092】本発明において、ポリイミドが反応性基
(a)を有する場合、その反応性基(a)は、後述する
その他のポリマー成分中の反応性基(b)と反応しうる
ものであることが好ましい。前記反応性基(a)と、
(b)とが直接結合、あるいは架橋剤を介して結合する
ことにより、該ポリイミドおよびポリアミック酸とその
他のポリマー成分とが結合して均一フィルムを得ること
ができる。
【0093】このようなポリイミドは、反応性基(a)
を、通常、0.1〜50モル%、好ましくは、0.2〜
30モル%、さらに好ましくは、0.5〜20モル%含
有することが望ましい。上記反応性基(a)を有するポ
リイミドおよびポリアミック酸の合成方法としては、例
えば、(イ)ポリアミック酸中に存在するアミド酸基
(即ち、反応原料のテトラカルボン酸二無水物およびジ
アミン化合物から形成される遊離カルボキシル基とアミ
ド基)を脱水閉環反応後に残存させる方法、(ロ)ポリ
アミック酸の合成に使用されるカルボン酸二無水物、ジ
アミン化合物、カルボン酸一無水物、モノアミン化合物
等の反応原料として、反応性基(a)を有する化合物を
使用し、脱水閉環反応後に反応性基(a)を残存させる
方法等を挙げることができる。
【0094】前記(イ)の方法は、ポリアミック酸の脱
水閉環反応時に、加熱イミド化法を採用する場合は、反
応時間と反応温度を適切にコントロールすることによ
り、そのイミド化率を調整することにより実施でき、ま
た前記(ロ)の方法は、反応性基(a)が脱水閉環反応
に関与する場合、加える脱水剤や脱水閉環触媒の量を調
製することにより、イミド化率を調整することにより実
施することができる。なお、(ロ)の方法で反応性基
(a)が脱水閉環反応に関与しない場合は、反応条件を
特に調整する必要がない。これらの方法のうち、そのイ
ミド化率の調整の簡便さから、一般に(ロ)の方法が好
ましい。
【0095】以上のようにして得られる(A)ポリイミ
ド成分としてのポリイミドおよびポリアミック酸は、そ
の対数粘度(ηIn)の値が、通常、0.05〜10dl
/g、好ましくは0.05〜5dl/gである。ここ
で、対数粘度(ηIn)は、前記ポリアミック酸の対数粘
度(ηIn)と同様の方法により測定される。また分子量
(数平均分子量Mn)は、GPC法で測定されたポリス
チレン換算値として、通常1000〜100000、好
ましくは5000〜50000であることが望ましい。
【0096】本発明で用いられる(A)ポリイミド成分
としては、好ましくは、上記で説明したポリイミド、ポ
リアミック酸、末端修飾型ポリイミド、反応性基を持つ
ポリイミドおよびポリアミック酸、さらに好ましくは、
末端修飾型ポリイミド、反応性基を持つポリイミドおよ
びポリアミック酸が望ましい。これらを使用すること
で、反応性基を有する(B)成分との反応が良好とな
り、電気絶縁性や高周波特性などの電気特性に優れたポ
リイミド系複合物膜が得られる。
【0097】〔(B)その他のポリマー成分〕本発明に
用いられる(B)その他ポリマー成分は、得られるポリ
イミド系複合物膜の弾性率が10GPa未満、好ましく
は0.001GPa〜9.8GPa、さらに好ましくは
0.001〜5GPa、特に好ましくは0.01〜0.
98GPaとなるものであれば、どのようなポリマーで
も使用できる。
【0098】本発明に用いることができる(B)成分と
しては、例えば、アクリルポリマー等のビニル単量体の
重合体、天然ゴムおよびそのエポキシ化物、ポリブタジ
エンおよびそのエポキシ化物、スチレン−ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、アクリロニトリル
ゴム、エチレン−プロピレンゴム、フッ素ポリマー、シ
リコーンポリマー等が挙げられ、これらを単独であるい
は2種以上を併用して用いてもよい。
【0099】また、上記(B)その他ポリマー成分は、
反応性基(b)を有していることが好ましく、そのよう
な反応性基(b)は、上記(A)ポリイミド成分の反応
性基(a)と直接結合する反応性基、あるいは間接的に
架橋剤を介して結合可能する反応性基である。反応性基
(b)としては、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物
基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基、ブロック
イソシアネート基、オルガノシロキサニル基、ビニル
基、ケトン基等が挙げられる。
【0100】上記(B)その他ポリマー成分の合成に使
用できるビニル単量体として、下記の「I.モノビニル
単量体」、および「II.ポリビニル単量体」を挙げるこ
とができる。上記「I.モノビニル単量体」としては、
アミノ基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、水酸
基含有単量体、スホン酸基含有ビニル系単量体、アミド
基含有単量体、エポキシ基含有単量体、イソシアネート
基含有単量体等を挙げることができる。以下、これらの
単量体を、具体的に例示する。
【0101】上記(1)アミノ基含有単量体としては、
例えば、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のア
ミノアルキル基含有(メタ)アクリレート類;2−(2
−ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレー
ト、2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エチル(メ
タ)アクリレート、2−(2−ジメチルアミノエトキ
シ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(2−ジメチ
ルアミノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の
アミノアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリレート
類;N−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)
アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)
(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)(メタ)アクリルアミド等のN−アミノアルキ
ル基含有(メタ)アクリルアミド類;p−ジメチルアミ
ノメチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレ
ン、p−ジメチルアミノメチル−α−メチルスチレン、
p−ジエチルアミノメチル−α−メチルスチレン、p−
(2−ジメチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジ
エチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジメチルア
ミノエチル)−α−メチルスチレン、p−(2−ジエチ
ルアミノエチル)−α−メチルスチレン、2−ビニルピ
リン、4−ビニルピリン等のアミノ基含有芳香族ビニル
化合物;グリシジル(メタ)アクリレートと第一級また
は第二級のアミン化合物との付加物等や、これらの単量
体中のアミノ基を中和あるいは四級化した塩等を挙げる
ことができる。
【0102】上記(2)カルボキシル基含有単量体とし
ては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい
皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カ
ルボン酸類やこれらの塩;マレイン酸モノメチルエステ
ル、マレイン酸モノエチルエステル、フマル酸モノメチ
ルエステル、フマル酸モノエチルエステル等の不飽和ポ
リカルボン酸の遊離カルボキシル基含有エステル類やこ
れらの塩;こはく酸のモノ(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)エステル、フタル酸のモノ(2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル)エステル等の非重合性
ジカルボン酸のモノ(2−(メタ)アクリロイルオキシ
アルキル)エステル類やこれらの塩等を挙げることがで
きる。
【0103】上記(3)水酸基含有単量体としては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、フタル酸の2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル・2−ヒドロキシエチルジエステ
ル等を挙げることができる。
【0104】上記(4)スルホン酸基含有ビニル系単量
体としては、例えば、p−スチレンスルホン酸、p−α
−メチルスチレンスルホン酸、スルホン化イソプレンや
これらの塩等を挙げることができる。上記(5)アミド
基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミ
ド、クロトン酸アミド、けい皮酸アミド、マレイン酸ジ
アミド、フマル酸ジアミド等を挙げることができる。
【0105】上記(6)エポキシ基含有単量体として
は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル
グリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシル
(メタ)アクリレート等を挙げることができる。上記
(7)イソシアネート基含有単量体としては、例えば、
2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2−イ
ソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、3−イソシ
アナトプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。
【0106】また、(8)その他のモノビニル単量体と
しては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i
−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリルレート、i−ブチル(メタ)アクリルレート、
sec−ブチル(メタ)アクリルレート、t−ブチル
(メタ)アクリルレート、n−ヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の
(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;2−メト
キシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル
(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)
アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート、3−
メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブ
チル(メタ)アクリレート、p−メトキシシクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(シクロ)アル
キル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリ
ル、シアン化ビニリデン、クロトンニトリル、2−シア
ノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル
(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)ア
クリレート等のシアノ基含有単量体類;N−メトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メ
タ)アクリルアミド、N−(3−メトキシプロピル)
(メタ)アクリルアミド、N−(4−メトキシブチル)
(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリル
アミド等の前記アミド基含有単量体のN−アルコキシア
ルキル置換誘導体類;トリフルオロエチル(メタ)アク
リレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート等のフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレート類;トリメチルシ
ロキサニルジメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキサニル)シリルプロピル
(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルプロピ
ルジメチルシリルエーテル等のシロキサニル化合物類;
スチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、
p−ビニルトルエン、p−エチルスチレン、α−メチル
スチレン、α−フルオロスチレン、クロロメチルスチレ
ン、t−ブトキシスチレン、ヒドロキシスチレン等のモ
ノビニル芳香族化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等
のハロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル、クロロ酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;エチ
レン、プロピレン等のオレフィン類;スチレンスルホン
酸等のビニル基含有スルホン酸およびその塩類;そのほ
か、シリコン変性モノマー、マクロモノマー等を挙げる
ことができる。
【0107】さらに、上述のように、上記(B)その他
ポリマー成分の合成に使用できるビニル単量体として、
「II.ポリビニル単量体」を挙げることができる。その
ような「II.ポリビニル単量体」としては、例えば、ポ
リビニル単量体、ジ(メタ)アクリレート類、3個以上
の(メタ)アクリロキシ基を有する単量体等を挙げるこ
とができる。以下、これらの単量体を、具体的に例示す
る。
【0108】上記(1)ポリビニル芳香族化合物として
は、例えば、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベン
ゼン等を挙げることができる。上記(2)ジ(メタ)ア
クリレート類としては、例えば、エチレンビス(メタ)
アクリルアミド、トリメチレンビス(メタ)アクリルア
ミド、テトラメチレンビス(メタ)アクリルアミド等の
ビス(メタ)アクリルアミド類;エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3
−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4
−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−
ビス(4−(メタ)アクリロキシプロピオキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキ
シジエトキシフェニル)プロパン等を挙げることができ
る。
【0109】上記(3)3個以上の(メタ)アクリロキ
シ基を有する単量体としては、例えば、グリセリントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラ
アクリレート等を挙げることができる。
【0110】また、(4)その他の単量体としては、ブ
タジエン、イソプレン、ジシクロペンタジン、エチリデ
ンノルボルネン等の不飽和脂肪族炭化水素類;イソプレ
ンスルホン酸等を挙げることができる。これらのI.モ
ノビニル単量体、あるいはII.ポリビニル単量体は、単
独でまたは2種以上を用い、公知の重合方法(ラジカル
重合、アニオン重合、カチオン重合等)により(B)そ
の他ポリマー成分を製造することができる。
【0111】本発明において、(B)その他ポリマー成
分としては、好ましくは、弾性ポリマー、反応性基を有
する弾性ポリマー、特に好ましくは、反応性基を有する
弾性ポリマーであることが望ましい。(B)その他ポリ
マー成分として反応性基を有する弾性ポリマーを用いる
ことにより、(A)ポリイミド成分との反応が良好とな
り、一層すぐれたポリイミド系複合物膜が得られる。
【0112】(B)成分のガラス転移温度は、好ましく
は+120℃〜−200℃、さらに好ましくは+80℃
〜−120℃であることが望ましい。ガラス転移温度が
この範囲にあると、ポリイミド系複合膜と配線板との接
着性、あるいはポリイミド系複合膜の成形性等が一層良
好となる。〔(C)架橋剤〕 本発明の好ましい態様において用いら
れる(C)架橋剤は、(A)ポリイミド成分および
(B)その他のポリマー成分と反応可能な反応性基を同
一分子内に二つ以上有する化合物である。
【0113】そのような(C)架橋剤としては、具体的
には、エポキシ化ポリブタジエン、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフ
タレン系エポキシ樹脂、フルオレン系エポキシ樹脂、ビ
フェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック樹脂型エポキシ樹脂等の
エポキシ化合物;トリレンジイソシアネート等のイソシ
アネート化合物やそのブロック化物;エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート等のビニル化合
物;トリアジントリチオール等のチオール類;硫黄、
4,4‘−ジチオ−ビス−ジモルフォリン等の加硫剤;
テレフタル酸、こはく酸、トリメリット酸等のカルボン
酸類;アジリジンジヒドラジド等のヒドラジン類;エチ
レングリコール、プロピレングリコール等のアルコール
類;酒石酸、りんご酸等のヒドロキシカルボン酸類;シ
スチン、プロリン等のアミノ酸類等を挙げることができ
る。
【0114】〔その他の添加剤〕本発明に用いられるポ
リイミド系複合体を形成するには、上記(A)ポリイミ
ド成分、(B)その他のポリマー成分、さらに(C)架
橋剤の他に、必要に応じて架橋助剤、各種の添加剤が用
いられる。<架橋助剤> 本発明において、前記(C)架橋剤による
架橋反応を促進あるいは開始させるために、架橋助剤を
必要に応じて用いることができる。該架橋助剤は、単体
として数種のものを併用して用いても、あるいはポリマ
ー側鎖などにあらかじめ導入しておいてもよい。
【0115】これらの架橋助剤としては、例えば、アミ
ン類およびその塩類、光酸発生剤、各種ラジカル発生
剤、感光剤などが挙げられる。<添加剤> 本発明において、必要に応じて各種の添加剤
を配合することができる。そのような添加剤としては、
例えばクレー、ゼオライト、タルク、マイカ、シリカ、
カーボンブラック、グラファイト、アルミナ、チタニ
ア、炭酸カルシウム、ワラストナイト等の充填剤、ガラ
ス、カーボン、アルミナ、チタン酸カリウム、ほう酸ア
ルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミ、芳
香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、全芳
香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、高強度ポ
リアクリロニトリル、高強力ポリビニルアルコール等の
繊維、あるいはウイスカー等の補強材を挙げることがで
きる。
【0116】また、上記補強材は、例えば、織布、不織
布、編み物等の布帛の形で用い、該布帛に、本発明で用
いられる上記塗布用混合液、または水性分散体を含浸さ
せて使用することもできる。前記各添加剤は、それぞれ
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ
る。
【0117】さらに、前記以外の添加剤としては、例え
ば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
帯電防止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、防曇剤、接着性改
善剤、防かび剤等を挙げることができる。
【0118】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明する。但し、本発明の範囲はこれらの実施例に
何ら制約されるものではない。以下において、特記しな
い限り、「部」および「%」は重量基準である。(I)微細配線付き樹脂フィルムの作製 25μm膜厚のポリイミドフィルム上に、アディティブ
法により50μm幅、30μm間隔で膜厚15μmの
銅、微細配線を作製した。(II)物性評価法 弾性率:印刷配線板をDMTA(Polymer L
aboratories社製)を用いて弾性率を測定し
た 引き剥がし強さ:硬化薄膜の配線からの剥離強度を、
JIS H8630およびJIS C6481に準拠
し、密着強度試験器(山本鍍金試験器(株)製)を用い
て測定した。 はんだ耐熱性:JIS C6481準拠して、測定し
た。 電気絶縁信頼性:微細配線間の抵抗率をPCT(85
℃、85%湿度雰囲気、30V印可して500時間放
置)前後の配線間の電気抵抗を測定した。 高周波数特性:ポリイミド系複合物膜で被覆前後の微
細配線間の浮遊容量(1MHz)をネットワークアナラ
イザー(HP43961)でインピーダンス測定するこ
とから求めた。〔ポリイミド成分(A)の合成〕
【0119】
【合成例1】テトラカルボン酸二無水物として3,
3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物35.88g(100ミリモル)、ジアミン化
合物として2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン36.95g(90ミリモ
ル)、式(10)に対応するジアミノオルガノシロキサ
ン(商品名;X22−161−AS、信越化学(株)
製)1.25g(5ミリモル)、および式(9)に対応
するジアミノ安息香酸0.78g(5ミリモル)を、N
−メチル−2−ピロリドン450gに溶解して、室温で
12時間反応させた。その後、この反応溶液に、ピリジ
ン40gおよび無水酢酸100gを添加し、100℃で
3時間脱水閉環反応を行った。次いで、反応溶液を減圧
留去して精製し、対数粘度0.51dl/g、固形分1
0%のポリイミド(A−1)の溶液を得た。
【0120】
【合成例2】テトラカルボン酸二無水物として3,
3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物32.29g(90ミリモル)および1,3,
3a,4,5,9A−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ
−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2
−c]−フラン−1,3−ジオン3.00g(10ミリ
モル)、ジアミン化合物として2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン36.95g
(90ミリモル)および式(10)に対応するジアミノ
オルガノシロキサン(商品名;LP7100、信越化学
(株)製)2.49g(10ミリモル)を、N−メチル
−2−ピロリドン450gに溶解して、室温で12時間
反応させた。その後、この反応溶液に、ピリジン32g
および無水酢酸71gを添加し、100℃で3時間脱水
閉環反応を行った。次いで、反応溶液を減圧留去して精
製し、固形分10%のポリイミド(A−2)溶液を得
た。〔ポリマー成分(B)の合成〕
【0121】
【合成例3】γ−ブチロラクトン100部を入れた反応
容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、この反応
容器に、n−ブチルアクリレート70部、エチルアクリ
レート10部、2−ジメチルアミノエチルアクリレート
10部、グリシジルメタアクリレート10部およびアゾ
ビスイソブチロニトリル1部からなる混合液を5時間か
けて連続的に添加しつつ、撹拌下で溶液重合を行った。
滴下終了後、85℃でさらに2時間撹拌を続けて、溶液
重合を完結させ、固形分50%のアクリルポリマー(B
−1)の溶液を得た。
【0122】
【合成例4】γ−ブチロラクトン100部を入れた反応
容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、この反応
容器に、n−ブチルアクリレート65部、2−ジメチル
アミノエチルアクリレート30部、グリシジルメタアク
リレート5部およびアゾビスイソブチロニトリル1部か
らなる混合液を5時間かけて連続的に添加しつつ、撹拌
下で溶液重合を行った。滴下終了後、85℃でさらに2
時間撹拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分50%
のアクリルポリマー(B−2)の溶液を得た。[ワニスの調整]
【0123】
【合成例5】ポリイミド(A−1)の溶液50部(固形
分)に対し、ポリマー成分(B−1)30部(固形
分)、架橋剤(C)としてビフェニル型エポキシ樹脂
(商品名;エピコートYX4000H、油化シェルエポ
キシ社製)20部を添加し、80℃で8時間加熱するこ
とによってワニスを得た。
【0124】予め離型処理したガラス基材上に、スピン
ナーを用いてこのワニスを回転塗布して、熱硬化性薄膜
(硬化前)を形成させたのち、250℃で30分間加熱
して硬化させて、硬化薄膜を得た。次いで、前記熱硬化
性薄膜および硬化薄膜を基材から強制的に剥離して、膜
厚50μmの硬化フィルムを得た。この硬化フィルム単
独の弾性率を、DMTA(Polymer Labor
atories社製)を用いてヤング率から測定したと
ころ、0.15GPaであった。[電着用水性分散体の調整]
【0125】
【合成例6】ポリイミド(A−2)の溶液50部(固形
分)と、アクリルポリマー(B−2)溶液30部(固形
分)と、架橋剤(C)としてビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(商品名;エピコート828、油化シェルエポキ
シ社製)20部とを混合し、70℃×3時間反応させた
後、酢酸3部を徐々に添加して混合し、pH調整を行っ
た。次いで、蒸留水1000部を徐々に添加しつつ強く
撹拌して、電着用水性分散体を得た。
【0126】電着用水性分散体中に分散している粒子の
平均粒子径をダイナミック光散乱光度計(大塚電子
(株)製)により測定したところ、0.2μmであっ
た。SUS基板に離型性のNiメッキを施しこれを陰極
とし、正極にSUS基板を用いて液温20℃の電着用水
性分散体中で、電圧20V、10分間通電し、電着し
た。陰極に析出した薄膜を100℃で10分プリベーク
した後、電極からガラス基板に転写した後に250℃で
30分間加熱して硬化させて、硬化薄膜を得た。次い
で、前記熱硬化性薄膜および硬化薄膜をガラス基板から
強制的に剥離して、膜厚50μmの硬化フィルムを得
た。この硬化フィルム単独の弾性率を、DMTA(Po
lymer Laboratories社製)を用いて
ヤング率から測定したところ、0.2GPaであった。
【0127】
【実施例1】前記の微細配線付き樹脂フィルムに回転塗
布法により合成例5のワニスを塗布し、100℃で10
分間プリベークした後、250℃で30分間ベークし
た。銅配線層の被覆されたポリイミド系複合物膜の膜厚
を段差計で測定したところ10μmであった。得られた
カバーコートされた微細配線付き樹脂フィルムの評価結
果を表1に記す。
【0128】
【実施例2】2リットルのガラス製容器に、合成例6で
得られた電着用水性分散体を入れ、上記微細配線付き樹
脂フィルムを陰極に、対向電極を陽極にして、攪拌しな
がら液温20℃、電極間距離15cm、電圧15Vで2
分間電着を行った。ついで、100℃で10分間プリベ
ークした後、250℃で30分間ベークしてカバーコー
トされた微細配線付き樹脂フィルムを得た。ポリイミド
系複合物からなる樹脂層の膜厚を段差計で測定したとこ
ろ10μmであった。得られたカバーコートされた微細
配線付き樹脂フィルムの評価結果を表1に記す。
【0129】
【実施例3】実施例2の電着時間を1分間とした以外
は、実施例2と同様にして微細配線付き樹脂フィルムを
得た。ポリイミド系複合物からなる樹脂層の膜厚を段差
計で測定したところ5μmであった。得られたカバーコ
ートされた微細配線付き樹脂フィルムの評価結果を表1
に記す。
【0130】
【比較例1】実施例1のワニスに代えて、市販のポリイ
ミドワニス(硬化膜の弾性率が8GPa)を用いる以外
は実施例1と同様にしてカバーコートされた微細配線付
き樹脂フィルムを得た。評価結果を表1に記す。
【0131】
【表1】
【0132】
【発明の効果】本発明の印刷配線板は、電気絶縁性や高
周波数特性などの電気特性に優れ、軽量でしなやかなこ
とからハンドリングに優れている。このことから、電気
・電子部品の小型軽量化、高集積化に有用で半導体装置
の実装や電子機器の接続部品に適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、塗布用混合液、または水性分散体を塗
布して製造された本発明の印刷配線板の概略断面図であ
る。
【図2】図2は、水性分散体を電着塗布して製造された
本発明の印刷配線板の概略断面図である。
【符号の説明】
10,40 ・・・ 樹脂フィルム 20,50 ・・・ 微細配線(金属層) 30,60 ・・・ ポリイミド系複合体膜 70 ・・・間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 雅子 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 5E314 AA36 AA47 BB02 BB06 FF06 5E346 AA12 CC10 DD03 HH06 5F044 MM03 MM24 MM48

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂フィルムの上に設けられた金属層から
    なる微細配線の少なくとも一部または全部がポリイミド
    系複合物膜で被覆されてなる印刷配線板であって、 該ポリイミド系複合物膜が、(A)ポリイミド成分と、
    (B)その他のポリマー成分とから形成され、かつ、該
    複合物膜の弾性率が10GPa未満であることを特徴と
    する印刷配線板。
  2. 【請求項2】前記ポリイミド系複合物膜が、(A)ポリ
    イミド成分と、(B)その他のポリマー成分と、(C)
    架橋剤とから形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の印刷配線板。
  3. 【請求項3】前記微細配線相互の間隙は、前記ポリイミ
    ド系複合物膜で実質上被覆されていないことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の印刷配線板。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の印刷配線
    板が、多層構造を形成していることを特徴とする印刷配
    線板。
  5. 【請求項5】上記印刷配線板が、TAB(Tape Automat
    ed Bonding)テープ、またはFPC(Flexible Printed
    Circuit)であることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の印刷配線板。
  6. 【請求項6】樹脂フィルム基材の上に設けられた金属層
    からなる微細配線の表面に、(A)ポリイミド成分と、
    (B)その他のポリマー成分とを含有している混合液を
    塗布して、微細配線をポリイミド系複合物膜で被覆する
    印刷配線板の製造方法であって、 該ポリイミド系複合物膜の弾性率が10GPa未満であ
    ることを特徴とする印刷配線板の製造方法。
  7. 【請求項7】前記混合液が、さらに(C)架橋剤を含有
    していることを特徴とする請求項6に記載の印刷配線板
    の製造方法。
  8. 【請求項8】樹脂フィルム基材の上に設けられた金属層
    からなる微細配線に、水性分散体を電着塗布して微細配
    線の表面をポリイミド系複合物膜で被覆する印刷配線板
    の製造方法であって、 該水性分散体が、水性媒体中に、(A)ポリイミド成分
    と(B)その他のポリマー成分とを同一粒子内に含む粒
    子を分散してなり、かつ、その粒子の光散乱法により測
    定した平均粒子径が0.03〜5μmであり、 さらに、該ポリイミド系複合物膜の弾性率が10GPa
    未満であることを特徴とする印刷配線板の製造方法。
  9. 【請求項9】前記水性分散体中に分散している粒子が、
    さらに(C)架橋剤を同一粒子内に含んでいることを特
    徴とする請求項8に記載の印刷配線板の製造方法。
  10. 【請求項10】前記ポリイミド系複合物膜が、前記微細
    配線相互の間隙を実質上被覆しないことを特徴とする請
    求項8または9に記載の印刷配線板の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007002315A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Kishimoto Sangyo Co Ltd 被着体の表面処理液、被着体の表面処理方法及び被着体
JP2007106891A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Kaneka Corp 新規なポリイミド樹脂
JP2007112890A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Kaneka Corp 新規なポリイミド樹脂
JP2007335448A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Mitsubishi Gas Chem Co Inc プリント配線板の製造方法
US8340575B2 (en) 2005-02-09 2012-12-25 Kaiser Technology, Inc. Communication system
WO2021171765A1 (ja) * 2020-02-28 2021-09-02 Jsr株式会社 分散組成物及び分散剤

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