JP2000236167A - 配線板とその製造方法および配線板の製造に用いる転写用原版 - Google Patents
配線板とその製造方法および配線板の製造に用いる転写用原版Info
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- JP2000236167A JP2000236167A JP29834799A JP29834799A JP2000236167A JP 2000236167 A JP2000236167 A JP 2000236167A JP 29834799 A JP29834799 A JP 29834799A JP 29834799 A JP29834799 A JP 29834799A JP 2000236167 A JP2000236167 A JP 2000236167A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電着膜形成液から形成される絶縁樹脂層を用
いた配線板の絶縁信頼性向上。 【解決手段】 基板上に導電層が少なくとも1層以上形
成されている配線板であって、電着膜を用いて形成され
ている絶縁樹脂層が、前記基板と前記導電層との間、前
記導電層と別の導電層との間および前記導電層の表面か
ら選ばれる少なくとも1つの部位に設けられてなり、前
記電着膜が(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと(B)
親水性ポリマーを含んでなる、配線板。
いた配線板の絶縁信頼性向上。 【解決手段】 基板上に導電層が少なくとも1層以上形
成されている配線板であって、電着膜を用いて形成され
ている絶縁樹脂層が、前記基板と前記導電層との間、前
記導電層と別の導電層との間および前記導電層の表面か
ら選ばれる少なくとも1つの部位に設けられてなり、前
記電着膜が(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと(B)
親水性ポリマーを含んでなる、配線板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線板とその製造
方法、配線板の製造に用いる転写用原版および絶縁被覆
部材に関し、特に高精細なパターンを有する多層配線板
とその製造方法およびこの多層配線板の製造に用いる転
写用原版に関する。
方法、配線板の製造に用いる転写用原版および絶縁被覆
部材に関し、特に高精細なパターンを有する多層配線板
とその製造方法およびこの多層配線板の製造に用いる転
写用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体技術の飛躍的な発展により半導体
パッケージの小型化、多ピン化、ファインピッチ化、電
子部品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密度実装
化が進行している。それに伴い、配線板も片側配線から
両面配線へ、さらに多層化、薄型化が進められている。
パッケージの小型化、多ピン化、ファインピッチ化、電
子部品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密度実装
化が進行している。それに伴い、配線板も片側配線から
両面配線へ、さらに多層化、薄型化が進められている。
【0003】現在、配線板のパターンの形成には主とし
てサブストラクティブ法とアディティブ法が用いられて
いる。
てサブストラクティブ法とアディティブ法が用いられて
いる。
【0004】サブストラクティブ法は、銅張り積層板に
穴を開けた後に、穴の内部と表面に銅めっきを行い、フ
ォトエッチングによりパターンを形成する方法である。
このサブストラクティブ法は技術的に完成度が高く、ま
たコストも安いが、銅箔の厚さ等による制約から微細パ
ターンの形成は困難である。
穴を開けた後に、穴の内部と表面に銅めっきを行い、フ
ォトエッチングによりパターンを形成する方法である。
このサブストラクティブ法は技術的に完成度が高く、ま
たコストも安いが、銅箔の厚さ等による制約から微細パ
ターンの形成は困難である。
【0005】一方アディティブ法は無電解めっき用の触
媒を含有した積層板上の配線パターン形成部以外の部分
にレジストを形成し、積層板の露出している部分に無電
解銅めっき等により配線パターンを形成する方法であ
る。このアディティブ法は、微細パターンの形成が可能
であるが、コスト、信頼性の面で難がある。
媒を含有した積層板上の配線パターン形成部以外の部分
にレジストを形成し、積層板の露出している部分に無電
解銅めっき等により配線パターンを形成する方法であ
る。このアディティブ法は、微細パターンの形成が可能
であるが、コスト、信頼性の面で難がある。
【0006】多層配線板の場合には、上記の方法等によ
って製造した片面あるいは両面の配線板を、ガラス布に
エポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレグと
一緒に加圧積層する方法が用いられている。この場合、
プリプレグは各層の接着剤の役割をなし、層間の接続は
スルーホールを形成して内部に無電解めっき等を施すこ
とにより行っている。
って製造した片面あるいは両面の配線板を、ガラス布に
エポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレグと
一緒に加圧積層する方法が用いられている。この場合、
プリプレグは各層の接着剤の役割をなし、層間の接続は
スルーホールを形成して内部に無電解めっき等を施すこ
とにより行っている。
【0007】また高密度実装化の進展により、多層配線
板においては薄型化及び軽量化と、その一方で単位面積
当たりの高い配線能力が要求され、一層当たりの基板の
薄型化や、層間の接続あるいは部品の搭載方法等に様々
な工夫がなされている。
板においては薄型化及び軽量化と、その一方で単位面積
当たりの高い配線能力が要求され、一層当たりの基板の
薄型化や、層間の接続あるいは部品の搭載方法等に様々
な工夫がなされている。
【0008】しかしながら、上記のサブストラクティブ
法により製造された両面配線板を用いた多層配線板の作
成は、両面配線板の穴形成の為のドリル加工の精度と、
微細化に限界があるために高密度化の限界があり、製造
コストの低減も困難であった。
法により製造された両面配線板を用いた多層配線板の作
成は、両面配線板の穴形成の為のドリル加工の精度と、
微細化に限界があるために高密度化の限界があり、製造
コストの低減も困難であった。
【0009】一方、近年では上述のような要求を満たす
ものとして、基板上に導体パターン層と絶縁樹脂層とを
順次積層して製造される多層配線板が開発されている、
この多層配線板は、銅めっき層のフォトエッチングと感
光性樹脂のパターニングを交互に行って製造される為、
高精細な配線と、任意の位置での層間接続が可能となっ
ている。
ものとして、基板上に導体パターン層と絶縁樹脂層とを
順次積層して製造される多層配線板が開発されている、
この多層配線板は、銅めっき層のフォトエッチングと感
光性樹脂のパターニングを交互に行って製造される為、
高精細な配線と、任意の位置での層間接続が可能となっ
ている。
【0010】しかしながら、この方式では銅めっきとフ
ォトエッチングを交互に複数回行うため工程が煩雑とな
り、また、基板上に1層づつ積み上げる直列プロセスの
ため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の再生が
困難となり、製造コストの低減に支障をきたしていた。
さらに従来の多層配線板においては、層間の接続がバイ
アホールを作成することにより行われていたため、煩雑
なフォトリソグラフィー工程が必要であり製造コストの
低減の妨げとなっていた。また、絶縁樹脂層の絶縁信頼
性のさらなる向上も求められている。
ォトエッチングを交互に複数回行うため工程が煩雑とな
り、また、基板上に1層づつ積み上げる直列プロセスの
ため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の再生が
困難となり、製造コストの低減に支障をきたしていた。
さらに従来の多層配線板においては、層間の接続がバイ
アホールを作成することにより行われていたため、煩雑
なフォトリソグラフィー工程が必要であり製造コストの
低減の妨げとなっていた。また、絶縁樹脂層の絶縁信頼
性のさらなる向上も求められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決しようとするものであって、本発明の目的は、電
着膜形成液から形成される絶縁樹脂層を用いた配線板の
さらなる絶縁信頼性向上を実現すること、特に高精細な
パターンを有する多層配線板を提供することであり、ま
たこのような配線板、特に多層配線板をフォトリソグラ
フィー工程を含まず基板上への転写積層方式により製造
することが可能な製造方法を提供することである。さら
に、本発明の目的は、前記の配線板の製造を工業的に有
利に実施することを可能とする転写用原版を提供し、ま
たこのような電着膜を用いた絶縁被覆部材を提供するこ
とである。
を解決しようとするものであって、本発明の目的は、電
着膜形成液から形成される絶縁樹脂層を用いた配線板の
さらなる絶縁信頼性向上を実現すること、特に高精細な
パターンを有する多層配線板を提供することであり、ま
たこのような配線板、特に多層配線板をフォトリソグラ
フィー工程を含まず基板上への転写積層方式により製造
することが可能な製造方法を提供することである。さら
に、本発明の目的は、前記の配線板の製造を工業的に有
利に実施することを可能とする転写用原版を提供し、ま
たこのような電着膜を用いた絶縁被覆部材を提供するこ
とである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、配線板の
絶縁樹脂層として用いる樹脂を、特定の有機溶剤可溶性
ポリイミドと水溶性ポリマーとを含む電着膜とすること
で前記課題を解決できることを見出し本発明を完成させ
た。
絶縁樹脂層として用いる樹脂を、特定の有機溶剤可溶性
ポリイミドと水溶性ポリマーとを含む電着膜とすること
で前記課題を解決できることを見出し本発明を完成させ
た。
【0013】したがって、本発明の配線板は、基板上に
導電層が少なくとも1層以上形成されている配線板であ
って、電着膜を用いて形成されている絶縁樹脂層が、前
記基板と前記導電層との間、前記導電層と別の導電層と
の間および前記導電層の表面から選ばれる少なくとも1
つの部位に設けられてなり、前記電着膜が(A)有機溶
媒可溶性のポリイミドと(B)親水性ポリマーを含んで
なることを特徴とするものである。
導電層が少なくとも1層以上形成されている配線板であ
って、電着膜を用いて形成されている絶縁樹脂層が、前
記基板と前記導電層との間、前記導電層と別の導電層と
の間および前記導電層の表面から選ばれる少なくとも1
つの部位に設けられてなり、前記電着膜が(A)有機溶
媒可溶性のポリイミドと(B)親水性ポリマーを含んで
なることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の配線板とその製造
方法および本発明の配線板を製造するために用いること
のできる転写用原版とその製造方法を説明する。
方法および本発明の配線板を製造するために用いること
のできる転写用原版とその製造方法を説明する。
【0015】電着膜 本発明に用いる電着膜は、配線板あるいは絶縁被覆部材
において絶縁樹脂層を構成し、転写を行う際に被転写基
板に接着することのできる材料であり、(A)有機溶媒
可溶性のポリイミドと(B)親水性ポリマーを含んでな
る。
において絶縁樹脂層を構成し、転写を行う際に被転写基
板に接着することのできる材料であり、(A)有機溶媒
可溶性のポリイミドと(B)親水性ポリマーを含んでな
る。
【0016】(A)成分(有機溶媒可溶性のポリイミ
ド) <有機溶媒可溶性のポリイミドの合成方法>本発明にお
ける(A)成分は、有機溶媒可溶性のポリイミドからな
る。このようなポリイミドの合成法は特に限定されるも
のではないが、例えば、有機極性溶媒中、テトラカルボ
ン酸二無水物とジアミン化合物とを混合して重縮合させ
て、ポリアミック酸を得たのち、該ポリアミック酸を加
熱イミド化法または化学イミド化法により脱水閉環反応
させることにより、ポリイミドを合成することができ
る。また、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物
との重縮合を多段階で行うことにより、ブロック構造を
有するポリイミドを合成することも可能である。
ド) <有機溶媒可溶性のポリイミドの合成方法>本発明にお
ける(A)成分は、有機溶媒可溶性のポリイミドからな
る。このようなポリイミドの合成法は特に限定されるも
のではないが、例えば、有機極性溶媒中、テトラカルボ
ン酸二無水物とジアミン化合物とを混合して重縮合させ
て、ポリアミック酸を得たのち、該ポリアミック酸を加
熱イミド化法または化学イミド化法により脱水閉環反応
させることにより、ポリイミドを合成することができ
る。また、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物
との重縮合を多段階で行うことにより、ブロック構造を
有するポリイミドを合成することも可能である。
【0017】<テトラカルボン酸二無水物>本発明にお
ける(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドの合
成に用いられるテトラカルボン酸二無水物は特に限定さ
れるものではなく、その例としては、ブタンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,
4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−
ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シ
クロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4
−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘ
キサンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′
−ジシクロヘキシルテトラルカルボン酸二無水物、2,
3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、
3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二
無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカ
ルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキ
サヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3
−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3
−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ
−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ
−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−
1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサ
ヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジ
オキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラ
ン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘ
キサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5
−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−
フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b
−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒ
ドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメ
チル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フ
ラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジ
オン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−
3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エ
ン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物や、下
記式(1)または式(2)で表される化合物等の脂肪族
テトラカルボン酸二無水物あるいは脂環式テトラカルボ
ン酸二無水物、
ける(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドの合
成に用いられるテトラカルボン酸二無水物は特に限定さ
れるものではなく、その例としては、ブタンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,
4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−
ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シ
クロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4
−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘ
キサンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′
−ジシクロヘキシルテトラルカルボン酸二無水物、2,
3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、
3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二
無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカ
ルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキ
サヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3
−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3
−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ
−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ
−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−
1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサ
ヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジ
オキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラ
ン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘ
キサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5
−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−
フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b
−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒ
ドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメ
チル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フ
ラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジ
オン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−
3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エ
ン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物や、下
記式(1)または式(2)で表される化合物等の脂肪族
テトラカルボン酸二無水物あるいは脂環式テトラカルボ
ン酸二無水物、
【化1】 (式中、R1は芳香環を有する2価の有機基を示し、R
2は水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR
2は相互に同一でも異なっていてもよい)、
2は水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR
2は相互に同一でも異なっていてもよい)、
【化2】 (式中、R3は芳香環を有する2価の有機基を示し、R
4は水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR
4は相互に同一でも異なっていてもよい);ピロメリッ
ト酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェ
ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,
8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸
二無水物、3,3′,4,4′−ジメチルジフェニルシ
ランテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−
テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,
4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェ
ニルスルフィド二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルプロパン二無水物、3,3′,4,4′−パー
フルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二
無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル
酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフ
タル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−
4,4′−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフ
ェニルフタル酸)−4,4′−ジフェニルメタン二無水
物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテ
ート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリ
メリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒ
ドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビ
ス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジ
オール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)や、下記式(3)〜(6)で表
される化合物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物、
4は水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR
4は相互に同一でも異なっていてもよい);ピロメリッ
ト酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェ
ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,
8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸
二無水物、3,3′,4,4′−ジメチルジフェニルシ
ランテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−
テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,
4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェ
ニルスルフィド二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルプロパン二無水物、3,3′,4,4′−パー
フルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二
無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル
酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフ
タル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−
4,4′−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフ
ェニルフタル酸)−4,4′−ジフェニルメタン二無水
物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテ
ート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリ
メリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒ
ドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビ
ス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジ
オール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)や、下記式(3)〜(6)で表
される化合物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物、
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】 等を挙げることができる。
【0018】これらのテトラカルボン酸二無水物は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0019】<ジアミン化合物>また、本発明における
(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドの合成に
用いられるジアミン化合物としては、例えば、p−フェ
ニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′
−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′
−ジアミノベンズアニリド、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3′
−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、5−アミ
ノ−1−(4′−アミノフェニル)−1,3,3−トリ
メチルインダン、6−アミノ−1−(4′−アミノフェ
ニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4′−
ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノベン
ゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,
4′−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−
ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)フルオレン、4,4′−メチレン−ビス(2−クロ
ロアニリン)、2,2′,5,5′−テトラクロロ−
4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−
4,4′−ジアミノ−5,5′−ジメトキシビフェニ
ル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフェ
ニル、4,4′−(p−フェニレンイソプロピリデン)
ビスアニリン、4,4′−(m−フェニレンイソプロピ
リデン)ビスアニリン、2,2′−ビス[4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]
ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ジアミノ−2,
2′−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,
4′−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)
フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジ
アミン類;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−
プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチ
レンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、
1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミ
ン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、
ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレン
ジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウン
デシレンジメチルジアミン、4,4′−メチレンビス
(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミンあるいは
脂環式ジアミン類;2,3−ジアミノピリジン、2,6
−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,
4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−
ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒド
ロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルア
ミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−ア
ミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イ
ソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,
6−ジアミノ−2−ビニル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−
ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチル
ウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾー
ル、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテ
ート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジ
ン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノア
クリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン
や、下記式(7)または(8)で表される化合物等の、
分子内に2つの第一級アミノ基および該第一級アミノ基
以外の窒素原子を有するジアミン類、
(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドの合成に
用いられるジアミン化合物としては、例えば、p−フェ
ニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′
−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′
−ジアミノベンズアニリド、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3′
−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、5−アミ
ノ−1−(4′−アミノフェニル)−1,3,3−トリ
メチルインダン、6−アミノ−1−(4′−アミノフェ
ニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4′−
ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノベン
ゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,
4′−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−
ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)フルオレン、4,4′−メチレン−ビス(2−クロ
ロアニリン)、2,2′,5,5′−テトラクロロ−
4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−
4,4′−ジアミノ−5,5′−ジメトキシビフェニ
ル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフェ
ニル、4,4′−(p−フェニレンイソプロピリデン)
ビスアニリン、4,4′−(m−フェニレンイソプロピ
リデン)ビスアニリン、2,2′−ビス[4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]
ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ジアミノ−2,
2′−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,
4′−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)
フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジ
アミン類;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−
プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチ
レンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、
1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミ
ン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、
ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレン
ジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウン
デシレンジメチルジアミン、4,4′−メチレンビス
(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミンあるいは
脂環式ジアミン類;2,3−ジアミノピリジン、2,6
−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,
4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−
ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒド
ロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルア
ミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−ア
ミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イ
ソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,
6−ジアミノ−2−ビニル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−
ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチル
ウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾー
ル、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテ
ート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジ
ン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノア
クリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン
や、下記式(7)または(8)で表される化合物等の、
分子内に2つの第一級アミノ基および該第一級アミノ基
以外の窒素原子を有するジアミン類、
【化7】 (式中、R5は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、
ピペリジンおよびピペラジンの群から選ばれる含窒素環
構造を有する化合物に由来する1価の有機基を示し、X
は2価の有機基を示す)、
ピペリジンおよびピペラジンの群から選ばれる含窒素環
構造を有する化合物に由来する1価の有機基を示し、X
は2価の有機基を示す)、
【化8】 (式中、R6は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、
ピペリジンおよびピペラジンの群から選ばれる含窒素環
構造を有する化合物に由来する2価の有機基を示し、X
は2価の有機基を示し、複数存在するXは相互に同一で
も異なっていてもよい;下記式(9)で表されるモノ置
換フェニレンジアミン類、
ピペリジンおよびピペラジンの群から選ばれる含窒素環
構造を有する化合物に由来する2価の有機基を示し、X
は2価の有機基を示し、複数存在するXは相互に同一で
も異なっていてもよい;下記式(9)で表されるモノ置
換フェニレンジアミン類、
【化9】 (式中、Yは−O−、−COO−、−OCO−、−NH
CO−、−CONH−または−CO−を示し、R7は水
素原子、ふっ素原子、トリフルオロメチル基、炭素数6
〜30のアルキル基またはステロイド骨格を有する1価
の基を示す);下記式(10)で表されるジアミノオル
ガノシロキサン、
CO−、−CONH−または−CO−を示し、R7は水
素原子、ふっ素原子、トリフルオロメチル基、炭素数6
〜30のアルキル基またはステロイド骨格を有する1価
の基を示す);下記式(10)で表されるジアミノオル
ガノシロキサン、
【化10】 (式中、R8は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複
数存在するR8は相互に同一でも異なっていてもよく、
pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数であ
る);下記式(11)〜(23)で表される化合物、
数存在するR8は相互に同一でも異なっていてもよく、
pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数であ
る);下記式(11)〜(23)で表される化合物、
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】 (式中、yは2〜12の整数である)
【化15】 (式中、zは1〜5の整数である)
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】 等を挙げることができる。
【0020】これらのジアミン化合物は、単独でまたは
2種以上を混合して使用することができる。
2種以上を混合して使用することができる。
【0021】<テトラカルボン酸二無水物とジアミン化
合物との使用割合>本発明における(A)成分である有
機溶媒可溶性のポリイミドの合成に用いられるテトラカ
ルボン酸二無水物とジアミン化合物との使用割合は、ジ
アミン化合物中のアミノ基1当量に対して、テトラカル
ボン酸二無水物中の酸無水物基が0.2〜2当量となる
割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量
となる割合である。
合物との使用割合>本発明における(A)成分である有
機溶媒可溶性のポリイミドの合成に用いられるテトラカ
ルボン酸二無水物とジアミン化合物との使用割合は、ジ
アミン化合物中のアミノ基1当量に対して、テトラカル
ボン酸二無水物中の酸無水物基が0.2〜2当量となる
割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量
となる割合である。
【0022】<ポリアミック酸の生成>本発明の配線板
の(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドの合成
ににおける中間生成物であるポリアミック酸の合成反応
は、有機溶媒中において、典型的には、−20〜150
℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。
の(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドの合成
ににおける中間生成物であるポリアミック酸の合成反応
は、有機溶媒中において、典型的には、−20〜150
℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。
【0023】このポリアミック酸の生成の際に用いる有
機溶媒としては、生成するポリアミック酸を溶解しうる
ものであれば特に制限はなく、その例としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサ
メチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−
ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピ
オン酸エチル、しゅう酸ジエチル、マロン酸ジエチル、
乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−ブチル等のエ
ステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;フェノ
ール、m−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェ
ノール等のフェノール類等を挙げることができる。
機溶媒としては、生成するポリアミック酸を溶解しうる
ものであれば特に制限はなく、その例としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサ
メチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−
ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピ
オン酸エチル、しゅう酸ジエチル、マロン酸ジエチル、
乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−ブチル等のエ
ステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;フェノ
ール、m−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェ
ノール等のフェノール類等を挙げることができる。
【0024】有機溶媒の使用量は、テトラカルボン酸二
無水物とジアミン化合物との合計量が、反応溶液の全量
に対して0.1〜30重量%になるような量であること
が好ましい。
無水物とジアミン化合物との合計量が、反応溶液の全量
に対して0.1〜30重量%になるような量であること
が好ましい。
【0025】また、前記有機溶媒には、アルコール類、
エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等の他
の有機溶媒を、生成するポリアミック酸が析出しない範
囲で併用することができる。
エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等の他
の有機溶媒を、生成するポリアミック酸が析出しない範
囲で併用することができる。
【0026】前記併用できる他の有機溶媒としては、例
えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコー
ルメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテ
ル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチ
レングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリ
コール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセ
テート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4
−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼ
ン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることが
できる。
えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコー
ルメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテ
ル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチ
レングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリ
コール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセ
テート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4
−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼ
ン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることが
できる。
【0027】以上のようにしてテトラカルボン酸二無水
物とジアミン化合物とを重縮合させることにより、本発
明における(A)成分の有機溶媒可溶性のポリイミドの
中間生成物であるポリアミック酸の有機溶媒溶液が得ら
れる。
物とジアミン化合物とを重縮合させることにより、本発
明における(A)成分の有機溶媒可溶性のポリイミドの
中間生成物であるポリアミック酸の有機溶媒溶液が得ら
れる。
【0028】得られるポリアミック酸は、その対数粘度
(ηIn)の値が、典型的には、0.05〜10dl/
g、好ましくは0.05〜5dl/gである。
(ηIn)の値が、典型的には、0.05〜10dl/
g、好ましくは0.05〜5dl/gである。
【0029】ここで、対数粘度(ηIn)の値は、N−
メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.
5g/100ミリリットルである溶液の流下時間と、該
溶媒の流下時間を、30℃で測定して、下記式により求
められるものである。
メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.
5g/100ミリリットルである溶液の流下時間と、該
溶媒の流下時間を、30℃で測定して、下記式により求
められるものである。
【0030】ηIn=In(溶液の流下時間/溶媒の流
下時間)÷(溶液の濃度) <有機溶媒可溶性のポリイミドの生成>本発明における
(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドは、前記
ポリアミック酸を脱水閉環することにより合成すること
ができる。
下時間)÷(溶液の濃度) <有機溶媒可溶性のポリイミドの生成>本発明における
(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイミドは、前記
ポリアミック酸を脱水閉環することにより合成すること
ができる。
【0031】ポリアミック酸の脱水閉環反応は、(イ)
ポリアミック酸の有機溶媒溶液を加熱し、副生する水を
共沸留去する加熱イミド化法、または(ロ)ポリアミッ
ク酸の有機溶媒溶液に脱水剤および脱水閉環触媒を添加
し、必要に応じて加熱して反応させる化学イミド化法に
より行うことができる。
ポリアミック酸の有機溶媒溶液を加熱し、副生する水を
共沸留去する加熱イミド化法、または(ロ)ポリアミッ
ク酸の有機溶媒溶液に脱水剤および脱水閉環触媒を添加
し、必要に応じて加熱して反応させる化学イミド化法に
より行うことができる。
【0032】前記(イ)の方法における反応温度は、典
型的には、50〜400℃、好ましくは100〜250
℃とすることができる。反応温度が50℃未満では、脱
水閉環反応が十分に進行せず、一方反応温度が400℃
を超えると、得られるポリイミドの分子量が低下する場
合がある。
型的には、50〜400℃、好ましくは100〜250
℃とすることができる。反応温度が50℃未満では、脱
水閉環反応が十分に進行せず、一方反応温度が400℃
を超えると、得られるポリイミドの分子量が低下する場
合がある。
【0033】また、(イ)の方法においては、副生する
水の除去を容易とするため、水と共沸し、特に反応系外
で水と容易に分離しうる成分、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒を脱水剤として
存在させることもできる。
水の除去を容易とするため、水と共沸し、特に反応系外
で水と容易に分離しうる成分、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒を脱水剤として
存在させることもできる。
【0034】さらに、脱水閉環を促進するために、第三
級アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン等の脂肪族第三級アミン類;N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリン等の芳香族第三級アミン
類;ピリジン、キノリン、イソキノリン等の複素環式第
三級アミン類等の触媒を、ポリアミック酸100重量部
当たり、例えば10〜400重量部添加することもでき
る。
級アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン等の脂肪族第三級アミン類;N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリン等の芳香族第三級アミン
類;ピリジン、キノリン、イソキノリン等の複素環式第
三級アミン類等の触媒を、ポリアミック酸100重量部
当たり、例えば10〜400重量部添加することもでき
る。
【0035】次に、前記(ロ)の方法において、脱水剤
としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水
トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。
としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水
トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。
【0036】脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰返
し単位1モルに対して、0.01〜20モルが好まし
い。
し単位1モルに対して、0.01〜20モルが好まし
い。
【0037】また、脱水閉環触媒としては、例えば、ピ
リジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の第
三級アミン類を用いることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
リジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の第
三級アミン類を用いることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0038】脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤
1モルに対して、0.01〜10モルが好ましい。
1モルに対して、0.01〜10モルが好ましい。
【0039】(ロ)の方法における反応温度は、典型的
には、0〜180℃、好ましくは10〜150℃であ
る。
には、0〜180℃、好ましくは10〜150℃であ
る。
【0040】(イ)および(ロ)の方法に使用される有
機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられる有
機溶媒と同様のものを挙げることができる。
機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられる有
機溶媒と同様のものを挙げることができる。
【0041】また、(イ)および(ロ)の方法により得
られる反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで、ポリイミド
を析出させ、この析出物を減圧下乾燥することにより、
ポリイミドを固体として得ることができる。さらには、
この固体ポリイミドを再び有機溶媒に溶解させ、次いで
貧溶媒中に注いで析出させる処理を1回以上行うことに
より、ポリイミドを精製することができる。
られる反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで、ポリイミド
を析出させ、この析出物を減圧下乾燥することにより、
ポリイミドを固体として得ることができる。さらには、
この固体ポリイミドを再び有機溶媒に溶解させ、次いで
貧溶媒中に注いで析出させる処理を1回以上行うことに
より、ポリイミドを精製することができる。
【0042】<有機溶媒可溶性のポリイミドの一態様>
本発明における(A)成分である有機溶媒可溶性のポリ
イミドは、分子量が調節された末端修飾型のものであっ
てもよい。
本発明における(A)成分である有機溶媒可溶性のポリ
イミドは、分子量が調節された末端修飾型のものであっ
てもよい。
【0043】このような末端修飾型ポリイミドは、ポリ
アミック酸を合成する際に、カルボン酸−無水物、モノ
アミン化合物、アミノ酸、モノイソシアネート化合物等
を反応系に添加することにより合成することができる。
アミック酸を合成する際に、カルボン酸−無水物、モノ
アミン化合物、アミノ酸、モノイソシアネート化合物等
を反応系に添加することにより合成することができる。
【0044】前記カルボン酸−無水物としては、例え
ば、無水マイレン酸、無水フタル酸、3−ヒドロキシフ
タル酸無水物、無水イタコン酸、n−デシルこはく酸無
水物、n−ドデシルこはく酸無水物、n−テトラデシル
こはく酸無水物、n−ヘキサデシルこはく酸無水物、ナ
フタレンジカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物等
を挙げることができる。
ば、無水マイレン酸、無水フタル酸、3−ヒドロキシフ
タル酸無水物、無水イタコン酸、n−デシルこはく酸無
水物、n−ドデシルこはく酸無水物、n−テトラデシル
こはく酸無水物、n−ヘキサデシルこはく酸無水物、ナ
フタレンジカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物等
を挙げることができる。
【0045】また、前記モノアミン化合物としては、例
えば、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルア
ミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−
ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミ
ン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ド
デシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシ
ルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシル
アミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルア
ミン、n−エイコシルアミン等を挙げることができる。
えば、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルア
ミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−
ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミ
ン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ド
デシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシ
ルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシル
アミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルア
ミン、n−エイコシルアミン等を挙げることができる。
【0046】また、前記アミノ酸としては、例えば、ア
ラニン、シスチン、ロイシン、リシン、メチオニン、フ
ェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリ
プトファン、バリン等を挙げることができる。
ラニン、シスチン、ロイシン、リシン、メチオニン、フ
ェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリ
プトファン、バリン等を挙げることができる。
【0047】また、前記モノイソシアネート化合物とし
ては、例えば、フェニルイソシアネート、1−ナフチル
イソシアネート等を挙げることができる。
ては、例えば、フェニルイソシアネート、1−ナフチル
イソシアネート等を挙げることができる。
【0048】<反応性基(a)を有するポリイミド>本
発明における(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイ
ミドは、例えば、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、
スルホン酸基、アミド基、エポキシ基、イソシアネート
基等の反応性基(a)を1種以上有することができる。
発明における(A)成分である有機溶媒可溶性のポリイ
ミドは、例えば、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、
スルホン酸基、アミド基、エポキシ基、イソシアネート
基等の反応性基(a)を1種以上有することができる。
【0049】本発明における反応性基(a)を有するポ
リイミドにおいては、その反応性基(a)を、後述する
(B)成分中の反応性基(b)と反応しうるものとする
ことが好ましく、それにより、該ポリイミドと(B)成
分とが結合して同一粒子内に含む粒子を得ることができ
る。
リイミドにおいては、その反応性基(a)を、後述する
(B)成分中の反応性基(b)と反応しうるものとする
ことが好ましく、それにより、該ポリイミドと(B)成
分とが結合して同一粒子内に含む粒子を得ることができ
る。
【0050】このようなポリイミドは、反応性基(a)
を、典型的には、0.1〜50モル%、好ましくは、
0.2〜30モル%、さらに好ましくは、0.5〜20
モル%含有することが望ましい。
を、典型的には、0.1〜50モル%、好ましくは、
0.2〜30モル%、さらに好ましくは、0.5〜20
モル%含有することが望ましい。
【0051】反応性基(a)を有するポリイミドの合成
方法としては、例えば、(ハ)ポリアミック酸中に存在
するアミド酸基(即ち、反応原料のテトラカルボン酸二
無水物およびジアミン化合物から形成される遊離カルボ
キシル基とアミド基)を脱水閉環反応後に残存させる方
法、(ニ)ポリアミック酸の合成に使用されるカルボン
酸二無水物、ジアミン化合物、カルボン酸−無水物、モ
ノアミン化合物等の反応原料として、反応性基(a)を
有する化合物を使用し、脱水閉環反応後に反応性基
(a)を残存させる方法等を挙げることができる。
方法としては、例えば、(ハ)ポリアミック酸中に存在
するアミド酸基(即ち、反応原料のテトラカルボン酸二
無水物およびジアミン化合物から形成される遊離カルボ
キシル基とアミド基)を脱水閉環反応後に残存させる方
法、(ニ)ポリアミック酸の合成に使用されるカルボン
酸二無水物、ジアミン化合物、カルボン酸−無水物、モ
ノアミン化合物等の反応原料として、反応性基(a)を
有する化合物を使用し、脱水閉環反応後に反応性基
(a)を残存させる方法等を挙げることができる。
【0052】前記(ハ)の方法は、ポリアミック酸の脱
水閉環反応時に、加熱イミド化法においては、反応時間
と反応温度を適切にコントロールすることにより、その
イミド化率を調整することにより実施でき、また前記
(ニ)の方法は、反応性基(a)が脱水閉環反応に関与
する場合、加える脱水剤や脱水閉環触媒の量を調製する
ことにより、イミド化率を調整することにより実施する
ことができる。なお、(ニ)の方法で反応性基(a)が
脱水閉環反応に関与しない場合は、反応条件を特に調整
する必要がない。これらの方法のうち、そのイミド化率
の調整の簡便さから、一般に(ニ)の方法が好ましい。
水閉環反応時に、加熱イミド化法においては、反応時間
と反応温度を適切にコントロールすることにより、その
イミド化率を調整することにより実施でき、また前記
(ニ)の方法は、反応性基(a)が脱水閉環反応に関与
する場合、加える脱水剤や脱水閉環触媒の量を調製する
ことにより、イミド化率を調整することにより実施する
ことができる。なお、(ニ)の方法で反応性基(a)が
脱水閉環反応に関与しない場合は、反応条件を特に調整
する必要がない。これらの方法のうち、そのイミド化率
の調整の簡便さから、一般に(ニ)の方法が好ましい。
【0053】以上のようにして得られる有機溶媒可溶性
のポリイミドは、その対数粘度(η In)の値が、典型
的には、0.05〜10dl/g、好ましくは0.05
〜5dl/gである。ここで、対数粘度(ηIn)は、
前記ポリアミック酸の対数粘度(ηIn)と同様の方法
により測定される。
のポリイミドは、その対数粘度(η In)の値が、典型
的には、0.05〜10dl/g、好ましくは0.05
〜5dl/gである。ここで、対数粘度(ηIn)は、
前記ポリアミック酸の対数粘度(ηIn)と同様の方法
により測定される。
【0054】(B)成分(親水性ポリマー) 本発明の配線板における(B)成分は、親水性基とし
て、例えば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、スル
ホン酸基、アミド基等を1種以上有し、水に対する20
℃の溶解度が、典型的には、0.01g/100g以
上、好ましくは0.05g/100g以上である親水性
ポリマーからなる。
て、例えば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、スル
ホン酸基、アミド基等を1種以上有し、水に対する20
℃の溶解度が、典型的には、0.01g/100g以
上、好ましくは0.05g/100g以上である親水性
ポリマーからなる。
【0055】また、本発明における(B)成分である親
水性ポリマーは、前記親水性基に加えて、前記(A)成
分中の反応性基(a)と反応しうる反応性基(b)を1
種以上有することが好ましい。
水性ポリマーは、前記親水性基に加えて、前記(A)成
分中の反応性基(a)と反応しうる反応性基(b)を1
種以上有することが好ましい。
【0056】このような反応性基(b)としては、例え
ば、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基の
ほか、前記親水性基と同様のアミノ基、水酸基、スルホ
ン酸基、アミド基等を挙げることができる。
ば、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基の
ほか、前記親水性基と同様のアミノ基、水酸基、スルホ
ン酸基、アミド基等を挙げることができる。
【0057】このような本発明の(B)成分である親水
性ポリマーは、前記(A)成分の有機溶媒可溶性のポリ
イミドと共に同一粒子内に混在することにより、該粒子
を水性媒体中に安定した状態で分散させる作用を示すも
のと考えられる。
性ポリマーは、前記(A)成分の有機溶媒可溶性のポリ
イミドと共に同一粒子内に混在することにより、該粒子
を水性媒体中に安定した状態で分散させる作用を示すも
のと考えられる。
【0058】本発明の(B)成分である親水性ポリマー
のうち好ましいものは、親水性基を有するモノビニル単
量体(以下、「親水性単量体」という)の単独重合体、
あるいは親水性単量体単位を、典型的には、0.1〜8
0重量%、好ましくは、1〜60重量%、さらに好まし
くは3〜50重量%含有する共重合体が望ましく、特に
親水性単量体の共重合体が望ましい。
のうち好ましいものは、親水性基を有するモノビニル単
量体(以下、「親水性単量体」という)の単独重合体、
あるいは親水性単量体単位を、典型的には、0.1〜8
0重量%、好ましくは、1〜60重量%、さらに好まし
くは3〜50重量%含有する共重合体が望ましく、特に
親水性単量体の共重合体が望ましい。
【0059】さらに、本発明の(B)成分である親水性
ポリマーのうち好ましいものは、前記(A)成分中の反
応性基(a)と反応しうる反応性基(b)を有するモノ
ビニル単量体(以下、「反応性単量体」という)を、典
型的には、0.1〜30重量%、好ましくは、0.2〜
20重量%、さらに好ましくは、0.5〜15重量%含
有する共重合体が望ましい。
ポリマーのうち好ましいものは、前記(A)成分中の反
応性基(a)と反応しうる反応性基(b)を有するモノ
ビニル単量体(以下、「反応性単量体」という)を、典
型的には、0.1〜30重量%、好ましくは、0.2〜
20重量%、さらに好ましくは、0.5〜15重量%含
有する共重合体が望ましい。
【0060】本発明の好適態様において(B)成分であ
る親水性ポリマーを構成する前記親水性単量体あるいは
反応性単量体のうち、アミノ基含有単量体としては、例
えば、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のア
ミノアルキル基含有(メタ)アクリレート類;2−(2
−ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレー
ト、2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エチル(メ
タ)アクリレート、2−(2−ジメチルアミノエトキ
シ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(2−ジメチ
ルアミノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の
アミノアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリレート
類;N−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)
アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)
(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)(メタ)アクリルアミド等のN−アミノアルキ
ル基含有(メタ)アクリルアミド類;p−ジメチルアミ
ノメチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレ
ン、p−ジメチルアミノメチル−α−メチルスチレン、
p−ジエチルアミノメチル−α−メチルスチレン、p−
(2−ジメチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジ
エチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジメチルア
ミノエチル)−α−メチルスチレン、p−(2−ジエチ
ルアミノエチル)−α−メチルスチレン、2−ビニルピ
リン、4−ビニルピリン等のアミノ基含有芳香族ビニル
化合物;グリシジル(メタ)アクリレートと第一級また
は第二級のアミン化合物との付加物等や、これらの単量
体中のアミノ基を中和あるいは四級化した塩等を挙げる
ことができる。
る親水性ポリマーを構成する前記親水性単量体あるいは
反応性単量体のうち、アミノ基含有単量体としては、例
えば、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のア
ミノアルキル基含有(メタ)アクリレート類;2−(2
−ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレー
ト、2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エチル(メ
タ)アクリレート、2−(2−ジメチルアミノエトキ
シ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(2−ジメチ
ルアミノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の
アミノアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリレート
類;N−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)
アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)
(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)(メタ)アクリルアミド等のN−アミノアルキ
ル基含有(メタ)アクリルアミド類;p−ジメチルアミ
ノメチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレ
ン、p−ジメチルアミノメチル−α−メチルスチレン、
p−ジエチルアミノメチル−α−メチルスチレン、p−
(2−ジメチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジ
エチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジメチルア
ミノエチル)−α−メチルスチレン、p−(2−ジエチ
ルアミノエチル)−α−メチルスチレン、2−ビニルピ
リン、4−ビニルピリン等のアミノ基含有芳香族ビニル
化合物;グリシジル(メタ)アクリレートと第一級また
は第二級のアミン化合物との付加物等や、これらの単量
体中のアミノ基を中和あるいは四級化した塩等を挙げる
ことができる。
【0061】本発明の好適態様において(B)成分であ
る親水性ポリマーを構成する前記親水性単量体あるいは
反応性単量体のうち、カルボキシル基含有単量体として
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮
酸、マイレン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カル
ボン酸類やこれらの塩;マレイン酸モノメチルエステ
ル、マレイン酸モノエチルエステル、フマル酸モノメチ
ルエステル、フマル酸モノエチルエステル等の不飽和ポ
リカルボン酸の遊離カルボキシル基含有エステル類やこ
れらの塩;こはく酸のモノ(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)エステル、フタル酸のモノ(2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル)エステル等の非重合性
ジカルボン酸のモノ(2−(メタ)アクリロイルオキシ
アルキル)エステル類やこれらの塩等を挙げることがで
きる。
る親水性ポリマーを構成する前記親水性単量体あるいは
反応性単量体のうち、カルボキシル基含有単量体として
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮
酸、マイレン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カル
ボン酸類やこれらの塩;マレイン酸モノメチルエステ
ル、マレイン酸モノエチルエステル、フマル酸モノメチ
ルエステル、フマル酸モノエチルエステル等の不飽和ポ
リカルボン酸の遊離カルボキシル基含有エステル類やこ
れらの塩;こはく酸のモノ(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)エステル、フタル酸のモノ(2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル)エステル等の非重合性
ジカルボン酸のモノ(2−(メタ)アクリロイルオキシ
アルキル)エステル類やこれらの塩等を挙げることがで
きる。
【0062】本発明の好適態様において(B)成分であ
る親水性ポリマーを構成する前記親水性単量体あるいは
反応性単量体のうち、水酸基含有単量体としては、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、フタル酸の2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル、2−ヒドロキシエチルジエステ
ル等を挙げることができ、スルホン酸基含有ビニル系単
量体としては、例えば、p−スチレンスルホン酸、p−
α−メチルスチレンスルホン酸、スルホン化イソプレン
やこれらの塩等を挙げることができ、アミド基含有単量
体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、クロト
ン酸アミド、けい皮酸アミド、マレイン酸ジアミド、フ
マル酸ジアミド等を挙げることができる。
る親水性ポリマーを構成する前記親水性単量体あるいは
反応性単量体のうち、水酸基含有単量体としては、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、フタル酸の2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル、2−ヒドロキシエチルジエステ
ル等を挙げることができ、スルホン酸基含有ビニル系単
量体としては、例えば、p−スチレンスルホン酸、p−
α−メチルスチレンスルホン酸、スルホン化イソプレン
やこれらの塩等を挙げることができ、アミド基含有単量
体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、クロト
ン酸アミド、けい皮酸アミド、マレイン酸ジアミド、フ
マル酸ジアミド等を挙げることができる。
【0063】本発明の好適態様において(B)成分であ
る親水性ポリマーを構成する反応性単量体のうち、ま
た、エポキシ基含有単量体としては、例えば、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、
3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート
等を挙げることができる。
る親水性ポリマーを構成する反応性単量体のうち、ま
た、エポキシ基含有単量体としては、例えば、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、
3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート
等を挙げることができる。
【0064】本発明の好適態様において(B)成分であ
る親水性ポリマーを構成する反応性単量体のうち、イソ
シアネート基含有単量体としては、例えば、2−イソシ
アナトエチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナト
プロピル(メタ)アクリレート、3−イソシアナトプロ
ピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
る親水性ポリマーを構成する反応性単量体のうち、イソ
シアネート基含有単量体としては、例えば、2−イソシ
アナトエチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナト
プロピル(メタ)アクリレート、3−イソシアナトプロ
ピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0065】これらの親水性単量体および反応性単量体
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0066】また、本発明の好適態様において(B)成
分である親水性ポリマーを構成する親水性単量体あるい
は反応性単量体と共重合しうる他のモノビニル単量体と
しては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレ
ート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリルレート、i−ブチル(メタ)アクリル
レート、sec−ブチル(メタ)アクリルレート、t−
ブチル(メタ)アクリルレート、n−ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト等の(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;2
−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル
(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)
アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレー
ト、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−メ
トキシブチル(メタ)アクリレート、p−メトキシシク
ロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(シク
ロ)アルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリ
ロニトリル、シアン化ビニリデン、クロトンニトリル、
2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプ
ロピル(メタ)アクルレート、3−シアノプロピル(メ
タ)アクリレート等のシアノ基含有単量体類;N−メト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチ
ル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−メトキシプロ
ピル)(メタ)アクリルアミド、N−(4−メトキシブ
チル)(メタ)アクリルアミド等の前記アミド基含有単
量体のN−アルコキシアルキル置換誘導体類;トリフル
オロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヘプタフルオロブチル(メ
タ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリ
レート類;トリメチルシロキサニルジメチルシリルプロ
ピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキ
サニル)シリルプロピル(メタ)アクリレート、ジ(メ
タ)アクリロイルプロピルジメチルシリルエーテル等の
シロキサニル化合物類;スチレン、o−ビニルトルエ
ン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−エ
チルスチレン、α−メチルスチレン、α−フルオロスチ
レン等のモノビニル芳香族化合物;塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン等のハロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、ブ
タジエン、イソプレン等の不飽和脂肪族炭化水素類のほ
か、シリコン変性モノマー、マクロモノマー等を挙げる
ことができる。前記他のモノビニル単量体は、単独でま
たは2種以上を混合して使用することができる。
分である親水性ポリマーを構成する親水性単量体あるい
は反応性単量体と共重合しうる他のモノビニル単量体と
しては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレ
ート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリルレート、i−ブチル(メタ)アクリル
レート、sec−ブチル(メタ)アクリルレート、t−
ブチル(メタ)アクリルレート、n−ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト等の(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;2
−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル
(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)
アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレー
ト、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−メ
トキシブチル(メタ)アクリレート、p−メトキシシク
ロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(シク
ロ)アルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリ
ロニトリル、シアン化ビニリデン、クロトンニトリル、
2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプ
ロピル(メタ)アクルレート、3−シアノプロピル(メ
タ)アクリレート等のシアノ基含有単量体類;N−メト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチ
ル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−メトキシプロ
ピル)(メタ)アクリルアミド、N−(4−メトキシブ
チル)(メタ)アクリルアミド等の前記アミド基含有単
量体のN−アルコキシアルキル置換誘導体類;トリフル
オロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヘプタフルオロブチル(メ
タ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリ
レート類;トリメチルシロキサニルジメチルシリルプロ
ピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキ
サニル)シリルプロピル(メタ)アクリレート、ジ(メ
タ)アクリロイルプロピルジメチルシリルエーテル等の
シロキサニル化合物類;スチレン、o−ビニルトルエ
ン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−エ
チルスチレン、α−メチルスチレン、α−フルオロスチ
レン等のモノビニル芳香族化合物;塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン等のハロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、ブ
タジエン、イソプレン等の不飽和脂肪族炭化水素類のほ
か、シリコン変性モノマー、マクロモノマー等を挙げる
ことができる。前記他のモノビニル単量体は、単独でま
たは2種以上を混合して使用することができる。
【0067】さらに、得られる共重合体の親水性を過度
に損なわない範囲の量で、例えば、ジビニルベンゼン、
ジイソプロペニルベンゼン等のポリビニル芳香族化合
物;エチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリメチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、 テトラメチレンビス
(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミ
ド類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキシレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)ア
クリロキシプロピオキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)
プロパン等のジ(メタ)アクリレート類;グリセリント
リ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラ
アクリレート等の3個以上の(メタ)アクリロキシ基を
有する単量体等の1種以上の架橋性単量体を共重合させ
ることもできる。
に損なわない範囲の量で、例えば、ジビニルベンゼン、
ジイソプロペニルベンゼン等のポリビニル芳香族化合
物;エチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリメチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、 テトラメチレンビス
(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミ
ド類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキシレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)ア
クリロキシプロピオキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)
プロパン等のジ(メタ)アクリレート類;グリセリント
リ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラ
アクリレート等の3個以上の(メタ)アクリロキシ基を
有する単量体等の1種以上の架橋性単量体を共重合させ
ることもできる。
【0068】本発明の(B)成分である親水性ポリマー
は、例えば、ラジカル重合開始剤を用い、必要に応じて
連鎖移動剤の存在下における公知の溶液重合などにより
製造することができる。この溶液重合に用いる重合媒体
としては、例えば、水、極性溶剤、水と極性溶媒との混
合媒体等を挙げることができる。この極性溶媒として
は、例えば、アセトニトリル、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラ
クトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリ
アミド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、
酢酸n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3
−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、しゅう
酸ジエチル、マロン酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸ブチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコール、1,
3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコー
ル400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレ
ングリコール1500、グリセリン、N−メチロールピ
ロリドン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコール
モノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールジエーテル、メタノール、
エタノール等を挙げることができる。これらの極性溶媒
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
は、例えば、ラジカル重合開始剤を用い、必要に応じて
連鎖移動剤の存在下における公知の溶液重合などにより
製造することができる。この溶液重合に用いる重合媒体
としては、例えば、水、極性溶剤、水と極性溶媒との混
合媒体等を挙げることができる。この極性溶媒として
は、例えば、アセトニトリル、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラ
クトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリ
アミド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、
酢酸n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3
−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、しゅう
酸ジエチル、マロン酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸ブチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコール、1,
3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコー
ル400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレ
ングリコール1500、グリセリン、N−メチロールピ
ロリドン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコール
モノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールジエーテル、メタノール、
エタノール等を挙げることができる。これらの極性溶媒
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0069】また、本発明における親水性ポリマーとし
ては、好ましくは水に対する前記溶解度条件を満たす公
知の親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、
ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリスチレン
のスルホン化物、スチレン−イソプレン共重合体のスル
ホン化物等を使用することもできる。
ては、好ましくは水に対する前記溶解度条件を満たす公
知の親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、
ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリスチレン
のスルホン化物、スチレン−イソプレン共重合体のスル
ホン化物等を使用することもできる。
【0070】本発明における親水性ポリマーのゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平
均分子量(以下、「Mn」という)は、典型的には、
1,000〜100,000、好ましくは3,000〜
20,000である。
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平
均分子量(以下、「Mn」という)は、典型的には、
1,000〜100,000、好ましくは3,000〜
20,000である。
【0071】前記親水性ポリマーは、単独でまたは2種
以上を混合して使用することができる。
以上を混合して使用することができる。
【0072】本発明の(B)成分である親水性ポリマー
は、溶液あるいは固体として、転写用電着膜形成液の調
製に使用される。
は、溶液あるいは固体として、転写用電着膜形成液の調
製に使用される。
【0073】基板 本発明の配線板に用いられている基板は、配線板や多層
配線板または絶縁被覆部材に一般的に用いられているも
のであれば特に限定されていない。この基板を作製する
材料は、特に限定されないが、たとえば、エポキシ、ガ
ラスエポキシ、BTレジン、ポリイミド、フェノール樹
脂、PPE、環状オレフィンの他、導電性を有する材料
例えば金属材料などを挙げることができる。なお、配線
板の製造において、この基板を本明細書において被転写
基板ということもある。
配線板または絶縁被覆部材に一般的に用いられているも
のであれば特に限定されていない。この基板を作製する
材料は、特に限定されないが、たとえば、エポキシ、ガ
ラスエポキシ、BTレジン、ポリイミド、フェノール樹
脂、PPE、環状オレフィンの他、導電性を有する材料
例えば金属材料などを挙げることができる。なお、配線
板の製造において、この基板を本明細書において被転写
基板ということもある。
【0074】導電層 本発明の配線板に用いられる導電層の材料は、配線板や
多層配線板に一般に用いられているものであれば特に限
定されない。好ましくは、めっき法などの電着法により
薄膜形成が可能なものであり、たとえば、銅、銀、金、
ニッケル、クロム、亜鉛、鉛、錫、白金などを用いるこ
とができる。
多層配線板に一般に用いられているものであれば特に限
定されない。好ましくは、めっき法などの電着法により
薄膜形成が可能なものであり、たとえば、銅、銀、金、
ニッケル、クロム、亜鉛、鉛、錫、白金などを用いるこ
とができる。
【0075】多層配線板 本発明の配線板の好適態様としては、導電層が2層以上
形成され、導電層と導電層との間が絶縁樹脂層によって
絶縁されている多層配線板が挙げられる。この多層配線
板においては、典型的には、基板に近い方から第1導電
層、第2導電層第3導電層……と順に積層してあるもの
のほか、上層の導電層が部分的に直接2つ以上下位の導
電層や基板上に積層されているもの、例えば、第3導電
層が第導電層だけではなく、第1導電層や、基板上に部
分的に直接積層されている構造(いわゆる乗り上げ構
造)であってもよい。導電層は、必要に応じて、必要な
部分において導通をさせることができる。
形成され、導電層と導電層との間が絶縁樹脂層によって
絶縁されている多層配線板が挙げられる。この多層配線
板においては、典型的には、基板に近い方から第1導電
層、第2導電層第3導電層……と順に積層してあるもの
のほか、上層の導電層が部分的に直接2つ以上下位の導
電層や基板上に積層されているもの、例えば、第3導電
層が第導電層だけではなく、第1導電層や、基板上に部
分的に直接積層されている構造(いわゆる乗り上げ構
造)であってもよい。導電層は、必要に応じて、必要な
部分において導通をさせることができる。
【0076】図1は、このような多層配線板の一例を示
す断面図である。図1において、多層配線板は1は、基
板2と、基板2上に設けられた第1導電層3aと第1絶
縁樹脂層3bからなる配線パターン層3と、第1配線パ
ターン層3および基板2上に設けられた第2導電層4a
と第2絶縁樹脂層4bからなる配線パターン層4と、第
1配線パターン層3および第2配線パターン層4並びに
基板2上に設けられた第3導電層5aと第3絶縁樹脂層
5bからなる配線パターン層5とから構成されている。
す断面図である。図1において、多層配線板は1は、基
板2と、基板2上に設けられた第1導電層3aと第1絶
縁樹脂層3bからなる配線パターン層3と、第1配線パ
ターン層3および基板2上に設けられた第2導電層4a
と第2絶縁樹脂層4bからなる配線パターン層4と、第
1配線パターン層3および第2配線パターン層4並びに
基板2上に設けられた第3導電層5aと第3絶縁樹脂層
5bからなる配線パターン層5とから構成されている。
【0077】配線板の製造方法 本発明の配線板は、典型的には転写工程を用いることに
よって、製造することができる。具体的には、例えば前
記電着膜を用い、転写用基板上に導電層と前記導電層上
に形成された電着膜を有する転写用原版を、被転写基板
に圧着し、前記転写用基板を剥離することにより、前記
導電層と前記電着膜を少なくとも1回転写する工程を用
いて製造することができる。また、好ましくは、同一の
被転写基板に、2枚以上の転写用原版を用いて、前記導
電層と前記電着膜を2回以上転写することにより、多層
配線板を形成することができる。本発明の配線板は必要
に応じさらに各種の電子部品が搭載される。
よって、製造することができる。具体的には、例えば前
記電着膜を用い、転写用基板上に導電層と前記導電層上
に形成された電着膜を有する転写用原版を、被転写基板
に圧着し、前記転写用基板を剥離することにより、前記
導電層と前記電着膜を少なくとも1回転写する工程を用
いて製造することができる。また、好ましくは、同一の
被転写基板に、2枚以上の転写用原版を用いて、前記導
電層と前記電着膜を2回以上転写することにより、多層
配線板を形成することができる。本発明の配線板は必要
に応じさらに各種の電子部品が搭載される。
【0078】圧着温度と弾性率 転写工程においては、典型的には加熱を行うことによ
り、電着膜の成分である樹脂に柔軟性および流動性をも
たせ、被転写基板表面の微細な凹凸に追従させ、十分に
密着させる。この場合、転写温度が低すぎると十分な接
着力が得られないため、100℃以上に加熱することが
望ましい。また、転写温度が高すぎると逆パターンを形
成する絶縁皮膜が被転写基板に接着してしまうため、転
写温度は350℃以下が望ましい。最も望ましくは16
0℃〜280℃である。また、転写を良好に行なう為に
は、この転写温度領域で電着膜が柔軟になりかつ適度な
流動性を発現させることが必要であり、圧着温度におけ
る電着膜の弾性率は109Paを超えると十分な接着力
を得ることができないため109Pa以下が好ましい。
また105Pa未満であると十分な転写性が得られない
と同時に、膜がつぶれてしまい十分な膜厚を維持するこ
とができないため、105Pa以上が好ましい。
り、電着膜の成分である樹脂に柔軟性および流動性をも
たせ、被転写基板表面の微細な凹凸に追従させ、十分に
密着させる。この場合、転写温度が低すぎると十分な接
着力が得られないため、100℃以上に加熱することが
望ましい。また、転写温度が高すぎると逆パターンを形
成する絶縁皮膜が被転写基板に接着してしまうため、転
写温度は350℃以下が望ましい。最も望ましくは16
0℃〜280℃である。また、転写を良好に行なう為に
は、この転写温度領域で電着膜が柔軟になりかつ適度な
流動性を発現させることが必要であり、圧着温度におけ
る電着膜の弾性率は109Paを超えると十分な接着力
を得ることができないため109Pa以下が好ましい。
また105Pa未満であると十分な転写性が得られない
と同時に、膜がつぶれてしまい十分な膜厚を維持するこ
とができないため、105Pa以上が好ましい。
【0079】転写用原版とその製造方法 本発明の配線板の製造に用いることのできる転写用原版
は、具体的には例えば前記電着膜を用い、少なくとも一
方の表面が導電性を有する転写用基板と、前記転写用基
板の導電性を有する面に設けられたマスクパターン層
と、前記転写用基板の導電性を有する面であって、マス
クパターン層が設けられていない部分に形成された導電
層と、前記導電層上に設けられた電着膜とからなるもの
であることができる。
は、具体的には例えば前記電着膜を用い、少なくとも一
方の表面が導電性を有する転写用基板と、前記転写用基
板の導電性を有する面に設けられたマスクパターン層
と、前記転写用基板の導電性を有する面であって、マス
クパターン層が設けられていない部分に形成された導電
層と、前記導電層上に設けられた電着膜とからなるもの
であることができる。
【0080】また、この転写用原版の製造方法は、具体
的には例えば、少なくとも一方の表面が導電性を有する
転写用基板の導電性を有する面にマスクパターン層を設
ける工程と、前記転写用基板の導電性を有する面であっ
て、マスクパターン層が設けられていない部分に導電層
をめっき法により形成する工程と、前記導電層上に電着
法により電着膜を形成する工程を含み、前記電着膜の形
成が(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと(B)親水性
ポリマーとを同一粒子内に含み、平均粒子径が0.03
〜5μm、好ましくは0.05〜3μmである粒子から
構成される水性分散体からなる電着膜形成液を用いて電
着法によって形成したものであり、(A)有機溶媒可溶
性のポリイミドと(B)親水性ポリマーとを含むもので
ある。
的には例えば、少なくとも一方の表面が導電性を有する
転写用基板の導電性を有する面にマスクパターン層を設
ける工程と、前記転写用基板の導電性を有する面であっ
て、マスクパターン層が設けられていない部分に導電層
をめっき法により形成する工程と、前記導電層上に電着
法により電着膜を形成する工程を含み、前記電着膜の形
成が(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと(B)親水性
ポリマーとを同一粒子内に含み、平均粒子径が0.03
〜5μm、好ましくは0.05〜3μmである粒子から
構成される水性分散体からなる電着膜形成液を用いて電
着法によって形成したものであり、(A)有機溶媒可溶
性のポリイミドと(B)親水性ポリマーとを含むもので
ある。
【0081】図2は本発明の転写用原版の製造方法の一
例を示す断面図である。図2(A)のように転写用基板
(導電性基板)11に例えばフォトレジストからなるマ
スクパターン層12を形成したのち、図2(B)に示す
ように所定の配線パターン11aを露出させる。その
後、図2(C)に示すように導電層14を形成し、さら
に図2(D)に示すように導電層14上に転写用電着塗
料(絶縁樹脂層)15を形成して導電層14と絶縁樹脂
層15からなる配線パターン層13を形成して、転写用
原版10が得られる。
例を示す断面図である。図2(A)のように転写用基板
(導電性基板)11に例えばフォトレジストからなるマ
スクパターン層12を形成したのち、図2(B)に示す
ように所定の配線パターン11aを露出させる。その
後、図2(C)に示すように導電層14を形成し、さら
に図2(D)に示すように導電層14上に転写用電着塗
料(絶縁樹脂層)15を形成して導電層14と絶縁樹脂
層15からなる配線パターン層13を形成して、転写用
原版10が得られる。
【0082】絶縁被覆部材と製造方法 図3は、本発明の一態様である、特定の電着膜を用いた
絶縁被覆部材を示す断面図である。図3の絶縁被覆部材
においては、図3(c)のように、スルーホール31を
有する金属基板32に本発明特有の電着膜を用いた絶縁
樹脂層33を被覆してある。このような絶縁被覆部材の
製造は、例えば図3(a)のようなスルーホール31を
有する金属基板32に、図3(b)のように本発明の電
着膜を用いた絶縁被覆層を電着し、熱処理により硬化さ
せることにより行うことができる。本発明によれば、部
材表面に限らず、スルーホール内についても波立ち、起
泡混入被覆むらなどの少ない均一な絶縁樹脂層が形成で
きる。
絶縁被覆部材を示す断面図である。図3の絶縁被覆部材
においては、図3(c)のように、スルーホール31を
有する金属基板32に本発明特有の電着膜を用いた絶縁
樹脂層33を被覆してある。このような絶縁被覆部材の
製造は、例えば図3(a)のようなスルーホール31を
有する金属基板32に、図3(b)のように本発明の電
着膜を用いた絶縁被覆層を電着し、熱処理により硬化さ
せることにより行うことができる。本発明によれば、部
材表面に限らず、スルーホール内についても波立ち、起
泡混入被覆むらなどの少ない均一な絶縁樹脂層が形成で
きる。
【0083】本発明の絶縁被覆部材は、全面被覆に限ら
ず、例えばマスクなどを行うことにより部分的に被覆し
てもよい。また、絶縁被覆部材上にさらに導電層を例え
ば無電界めっきにより形成してもよい。このような本発
明の絶縁被覆部材は、放熱性、機械強度に優れ、必要に
応じてグランドをとることができるといった利点を有す
る。
ず、例えばマスクなどを行うことにより部分的に被覆し
てもよい。また、絶縁被覆部材上にさらに導電層を例え
ば無電界めっきにより形成してもよい。このような本発
明の絶縁被覆部材は、放熱性、機械強度に優れ、必要に
応じてグランドをとることができるといった利点を有す
る。
【0084】導電層表面に絶縁樹脂層を設けた配線板 図4は、本発明の好適態様の一つであって、図4(b)
に示すように、基板41上に絶縁層42を介して設けた
導電層43の表面に絶縁樹脂層44を設けた配線板の断
面図である。このような配線板は、図4(a)に示すよ
うな配線板に絶縁樹脂層を電着し、熱処理により硬化さ
せることによって製造することができる。基板は導電性
のある材料であっても、導電性のない材料であってもよ
い。
に示すように、基板41上に絶縁層42を介して設けた
導電層43の表面に絶縁樹脂層44を設けた配線板の断
面図である。このような配線板は、図4(a)に示すよ
うな配線板に絶縁樹脂層を電着し、熱処理により硬化さ
せることによって製造することができる。基板は導電性
のある材料であっても、導電性のない材料であってもよ
い。
【0085】導電層表面に絶縁樹脂層を設けることによ
り、導電層の保護、外部接触に対する絶縁性をもたせる
ことができる。
り、導電層の保護、外部接触に対する絶縁性をもたせる
ことができる。
【0086】電着膜形成液 本発明の配線板形成に用いることのできる電着膜形成液
は、(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと(B)親水性
ポリマーを同一粒子内に含み、平均粒子径が0.03〜
5μm、好ましくは0.05〜3μmである粒子から構
成される水性分散体からなるものを主成分とする。
は、(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと(B)親水性
ポリマーを同一粒子内に含み、平均粒子径が0.03〜
5μm、好ましくは0.05〜3μmである粒子から構
成される水性分散体からなるものを主成分とする。
【0087】(成分AとBの割合)本発明の配線板形成
に用いることのできる電着膜形成液における有機溶剤可
溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの使用割合は、有
機溶剤可溶性のポリイミドが、典型的には、20〜90
重量%、好ましくは30〜80重量%であり、親水性ポ
リマーが、典型的には、80〜10重量%、好ましくは
70〜20重量%である。この場合、ポリイミドが20
重量%未満で、親水性ポリマーが80重量%を超える
と、水性分散体から得られる硬化物の電気絶縁性が低下
する傾向があり、またポリイミドが90重量%を超え、
親水性ポリマーが10重量%未満では、得られる水性分
散体の保存安定性が低下する傾向がある。
に用いることのできる電着膜形成液における有機溶剤可
溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの使用割合は、有
機溶剤可溶性のポリイミドが、典型的には、20〜90
重量%、好ましくは30〜80重量%であり、親水性ポ
リマーが、典型的には、80〜10重量%、好ましくは
70〜20重量%である。この場合、ポリイミドが20
重量%未満で、親水性ポリマーが80重量%を超える
と、水性分散体から得られる硬化物の電気絶縁性が低下
する傾向があり、またポリイミドが90重量%を超え、
親水性ポリマーが10重量%未満では、得られる水性分
散体の保存安定性が低下する傾向がある。
【0088】本発明の配線板形成に用いることのできる
転写用電着膜形成液における水性媒体とは、水を主成分
とする媒体を意味する。この場合、水性媒体中における
水の含有率は、典型的には、40重量%以上、好ましく
は50重量%以上である。場合により水と共に使用され
る他の媒体としては、例えば、前記ポリアミック酸ある
いはポリイミドの合成に使用される非プロトン性極性溶
媒、エステル類、ケトン類、フェノール類や、前記親水
性ポリマーの合成に使用される極性溶媒と同様のものを
挙げることができる。
転写用電着膜形成液における水性媒体とは、水を主成分
とする媒体を意味する。この場合、水性媒体中における
水の含有率は、典型的には、40重量%以上、好ましく
は50重量%以上である。場合により水と共に使用され
る他の媒体としては、例えば、前記ポリアミック酸ある
いはポリイミドの合成に使用される非プロトン性極性溶
媒、エステル類、ケトン類、フェノール類や、前記親水
性ポリマーの合成に使用される極性溶媒と同様のものを
挙げることができる。
【0089】転写用電着膜形成液の製造方法 本発明の配線板形成に用いることのできる転写用電着膜
形成液の製造方法としては、前記所定の水性分散体が得
られる限り特に限定されるものではないが、例えば、
(I)有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーと
を、有機溶媒中にて溶液状態で混合したのち、この混合
溶液を水性媒体中に分散させて混合して、所定の平均粒
子径の粒子とし、場合により有機溶媒の少なくとも一部
を除去する方法、(II)溶液から分離された有機溶媒
可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとを、固体状態で
混合して、所定の平均粒子径の粒子としたのち、該粒子
を水性媒体中に分散させる方法等を挙げることができる
が、特に(I)の方法が好ましい。これらの方法は、必
要に応じて加熱下で実施することができる。
形成液の製造方法としては、前記所定の水性分散体が得
られる限り特に限定されるものではないが、例えば、
(I)有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーと
を、有機溶媒中にて溶液状態で混合したのち、この混合
溶液を水性媒体中に分散させて混合して、所定の平均粒
子径の粒子とし、場合により有機溶媒の少なくとも一部
を除去する方法、(II)溶液から分離された有機溶媒
可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとを、固体状態で
混合して、所定の平均粒子径の粒子としたのち、該粒子
を水性媒体中に分散させる方法等を挙げることができる
が、特に(I)の方法が好ましい。これらの方法は、必
要に応じて加熱下で実施することができる。
【0090】以下、本発明の配線板形成に用いることの
できる転写用電着膜形成液の製造方法を、前記(I)の
方法を中心としてさらに具体的に説明する。
できる転写用電着膜形成液の製造方法を、前記(I)の
方法を中心としてさらに具体的に説明する。
【0091】有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリ
マーとを有機溶媒中にて溶液状態で混合する方法として
は、例えば、(i)別々に調製したポリイミドの溶液と
親水性ポリマーの溶液とを混合する方法、(ii)ポリ
イミドと親水性ポリマーのいずれか一方の溶液に、他方
を固体として添加して混合溶解する方法、(iii)ポ
リイミドと親水性ポリマーをともに固体として有機溶媒
に添加して、混合溶解する方法等を挙げることができる
が、特に(i)の方法が好ましい。
マーとを有機溶媒中にて溶液状態で混合する方法として
は、例えば、(i)別々に調製したポリイミドの溶液と
親水性ポリマーの溶液とを混合する方法、(ii)ポリ
イミドと親水性ポリマーのいずれか一方の溶液に、他方
を固体として添加して混合溶解する方法、(iii)ポ
リイミドと親水性ポリマーをともに固体として有機溶媒
に添加して、混合溶解する方法等を挙げることができる
が、特に(i)の方法が好ましい。
【0092】ポリイミドと親水性ポリマーとを溶液状態
で混合する際に使用される有機溶媒としては、ポリイミ
ドおよび親水性ポリマーに対して不活性であり、かつこ
れらを溶解しうる限り、特に限定されるものでないが、
例えば、前記ポリアミック酸あるいはポリイミドの合成
に使用される非プロトン性極性溶媒、エステル類、ケト
ン類、フェノール類や、前記親水性ポリマーの合成に使
用される極性溶媒等を挙げることができる。これらの有
機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。また、(i)の方法の場合、ポリイミドの
溶液と親水性ポリマーの溶液に使用される有機溶媒は、
同一でも異なってもよい。
で混合する際に使用される有機溶媒としては、ポリイミ
ドおよび親水性ポリマーに対して不活性であり、かつこ
れらを溶解しうる限り、特に限定されるものでないが、
例えば、前記ポリアミック酸あるいはポリイミドの合成
に使用される非プロトン性極性溶媒、エステル類、ケト
ン類、フェノール類や、前記親水性ポリマーの合成に使
用される極性溶媒等を挙げることができる。これらの有
機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。また、(i)の方法の場合、ポリイミドの
溶液と親水性ポリマーの溶液に使用される有機溶媒は、
同一でも異なってもよい。
【0093】さらに、(i)〜(iii)の方法により
得られる混合溶液には、目的に応じて他の化合物を添加
することができる。
得られる混合溶液には、目的に応じて他の化合物を添加
することができる。
【0094】この有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性
ポリマーとの混合溶液に加えることのできる化合物とし
ては、例えば、エポキシ化ポリブタジエン、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ナフタレン系エポキシ樹脂、フ
ルオレン系エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂等のエポキシ化合
物;トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化
合物やそのブロック化物;高密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、脂肪族ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリフェニレンスルフィド、(変性)ポリカルボ
ジイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、
変性ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性あるいは熱硬
化性の樹脂等を挙げることができる。これらの化合物
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
ポリマーとの混合溶液に加えることのできる化合物とし
ては、例えば、エポキシ化ポリブタジエン、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ナフタレン系エポキシ樹脂、フ
ルオレン系エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂等のエポキシ化合
物;トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化
合物やそのブロック化物;高密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、脂肪族ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリフェニレンスルフィド、(変性)ポリカルボ
ジイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、
変性ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性あるいは熱硬
化性の樹脂等を挙げることができる。これらの化合物
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0095】有機溶媒可溶性のポリアミドと親水性ポリ
マーとの混合溶液の濃度は、両成分の合計量として、好
ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは10〜50
重量%である。
マーとの混合溶液の濃度は、両成分の合計量として、好
ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは10〜50
重量%である。
【0096】有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリ
マーとを溶液状態で混合する際には、例えば、攪拌翼、
リボン、スクリュウ等の適宜の混合手段を採用すること
ができる。また、混合条件は、回転数が、典型的には、
10〜50,000rpm、好ましくは20〜5,00
0rpmである。
マーとを溶液状態で混合する際には、例えば、攪拌翼、
リボン、スクリュウ等の適宜の混合手段を採用すること
ができる。また、混合条件は、回転数が、典型的には、
10〜50,000rpm、好ましくは20〜5,00
0rpmである。
【0097】また、有機溶媒可溶性のポリイミドと親水
性ポリマーとを溶液状態で混合する際には、必要に応じ
て界面活性剤を適量添加することもできる。但し、得ら
れる転写用電着膜形成液を絶縁材として使用する場合
は、界面活性剤が絶縁耐久性を低下させる要因ともなる
ことがあるため、その使用量を極力少なくすることが好
ましい。
性ポリマーとを溶液状態で混合する際には、必要に応じ
て界面活性剤を適量添加することもできる。但し、得ら
れる転写用電着膜形成液を絶縁材として使用する場合
は、界面活性剤が絶縁耐久性を低下させる要因ともなる
ことがあるため、その使用量を極力少なくすることが好
ましい。
【0098】さらに、本発明においては、転写用電着膜
形成液のpHを、好ましくは4〜10、さらに好ましく
は5〜9とすることが望ましく、それにより、保存安定
性が特に優れた水性分散体を得ることができる。
形成液のpHを、好ましくは4〜10、さらに好ましく
は5〜9とすることが望ましく、それにより、保存安定
性が特に優れた水性分散体を得ることができる。
【0099】このようなpH調整は、例えば、(iv)
有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの混合
溶液に、必要量のpH調整剤を添加したのち、水性媒体
中に分散させる方法、(v)有機溶媒可溶性のポリイミ
ドと親水性ポリマーとの混合溶液を、必要量のpH調整
剤を添加した水性媒体中に分散させる方法、(vi)有
機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの混合溶
液を水性媒体中に分散させながら、必要量のpH調整剤
を添加する方法等により実施することができるが、特に
(iv)の方法が好ましい。なお、前記(II)の方法
においてpH調整する際には、予め必要量のpH調整剤
を水性媒体中に添加しておけばよい。
有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの混合
溶液に、必要量のpH調整剤を添加したのち、水性媒体
中に分散させる方法、(v)有機溶媒可溶性のポリイミ
ドと親水性ポリマーとの混合溶液を、必要量のpH調整
剤を添加した水性媒体中に分散させる方法、(vi)有
機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの混合溶
液を水性媒体中に分散させながら、必要量のpH調整剤
を添加する方法等により実施することができるが、特に
(iv)の方法が好ましい。なお、前記(II)の方法
においてpH調整する際には、予め必要量のpH調整剤
を水性媒体中に添加しておけばよい。
【0100】前記pH調整剤としては、特に限定される
ものではなく、例えば、アンモニア、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、アルカノールアミ
ン等の有機または無機の塩基;ぎ酸、酢酸、酪酸、塩
酸、硫酸等の有機または無機のプロトン酸等を挙げるこ
とができる。これらのpH調整剤は、有機溶媒可溶性の
ポリイミド中の反応性基(a)あるいは親水性ポリマー
中の親水性基や反応性基(b)の種類や、これらの組み
合せ等に応じて使い分けられる。
ものではなく、例えば、アンモニア、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、アルカノールアミ
ン等の有機または無機の塩基;ぎ酸、酢酸、酪酸、塩
酸、硫酸等の有機または無機のプロトン酸等を挙げるこ
とができる。これらのpH調整剤は、有機溶媒可溶性の
ポリイミド中の反応性基(a)あるいは親水性ポリマー
中の親水性基や反応性基(b)の種類や、これらの組み
合せ等に応じて使い分けられる。
【0101】次に、有機溶媒可溶性のポリイミドと親水
性ポリマーとの混合溶液を水性媒体中に分散させる際に
は、該混合溶液に水性媒体を添加しても、あるいは該混
合溶液を水性媒体に添加してもよいが、特に後者の方法
が好ましい。
性ポリマーとの混合溶液を水性媒体中に分散させる際に
は、該混合溶液に水性媒体を添加しても、あるいは該混
合溶液を水性媒体に添加してもよいが、特に後者の方法
が好ましい。
【0102】有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリ
マーとの混合溶液を水性媒体中に分散させる際には、例
えば、攪拌翼、リボン、スクリュウ等の適宜の混合手段
を採用することができる。また、混合条件は、転写用電
着膜形成液の固形分濃度、分散粒子の所望の平均粒子径
等によって変わるが、回転数が、典型的には、10〜5
0,000rpm、好ましくは20〜5,000rpm
である。
マーとの混合溶液を水性媒体中に分散させる際には、例
えば、攪拌翼、リボン、スクリュウ等の適宜の混合手段
を採用することができる。また、混合条件は、転写用電
着膜形成液の固形分濃度、分散粒子の所望の平均粒子径
等によって変わるが、回転数が、典型的には、10〜5
0,000rpm、好ましくは20〜5,000rpm
である。
【0103】転写用電着膜形成液を調製する際に、水以
外の有機溶媒あるいは媒体を除去する方法としては、例
えば、蒸留、限外ろ過等を挙げることができる。
外の有機溶媒あるいは媒体を除去する方法としては、例
えば、蒸留、限外ろ過等を挙げることができる。
【0104】本発明の配線板形成に用いることのできる
転写用電着膜形成液における水性媒体の合計使用量は、
有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの合計
100重量部に対して、好ましくは10〜10,000
重量部、さらに好ましくは20〜5,000重量部であ
る。本発明の配線板形成に用いることのできる転写用電
着膜形成液における粒子の平均粒子径は、0.03〜5
μm、好ましくは0.05〜2μmである。この場合、
粒子の平均粒子径が0.03μm未満では、水性分散体
としたときの粘度が高くなりすぎ、また5μmを超える
と、水性分散体としての保存安定性が低下して、粒子が
沈降しやすくなる。この平均粒子径は、公知の光学的方
法や電子顕微鏡により測定することができる。
転写用電着膜形成液における水性媒体の合計使用量は、
有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとの合計
100重量部に対して、好ましくは10〜10,000
重量部、さらに好ましくは20〜5,000重量部であ
る。本発明の配線板形成に用いることのできる転写用電
着膜形成液における粒子の平均粒子径は、0.03〜5
μm、好ましくは0.05〜2μmである。この場合、
粒子の平均粒子径が0.03μm未満では、水性分散体
としたときの粘度が高くなりすぎ、また5μmを超える
と、水性分散体としての保存安定性が低下して、粒子が
沈降しやすくなる。この平均粒子径は、公知の光学的方
法や電子顕微鏡により測定することができる。
【0105】さらに、本発明においては、転写用電着膜
形成液を製造する際に、有機溶媒可溶性のポリイミド中
の反応性基(a)と親水性ポリマー中の反応性基(b)
とを適切に組み合せて、該ポリイミドと該親水性ポリマ
ーとを、有機溶媒中にて溶液状態で混合して、必要に応
じて加熱しつつ、反応させたのち、この反応溶液と水性
媒体とを混合し、場合により有機溶媒の少なくとも一部
を除去することにより、該ポリイミドと該親水性ポリマ
ーとを相互に結合して同一粒子内に含み、前記所定の平
均粒子径を有する粒子を、水性媒体中に分散させること
により、水系分散体としての保存安定性および硬化物の
諸物性に著しく優れた転写用電着膜形成液を製造するこ
とができる。
形成液を製造する際に、有機溶媒可溶性のポリイミド中
の反応性基(a)と親水性ポリマー中の反応性基(b)
とを適切に組み合せて、該ポリイミドと該親水性ポリマ
ーとを、有機溶媒中にて溶液状態で混合して、必要に応
じて加熱しつつ、反応させたのち、この反応溶液と水性
媒体とを混合し、場合により有機溶媒の少なくとも一部
を除去することにより、該ポリイミドと該親水性ポリマ
ーとを相互に結合して同一粒子内に含み、前記所定の平
均粒子径を有する粒子を、水性媒体中に分散させること
により、水系分散体としての保存安定性および硬化物の
諸物性に著しく優れた転写用電着膜形成液を製造するこ
とができる。
【0106】添加剤 本発明の配線板形成に用いることのできる転写用電着膜
形成液には、必要に応じて各種の添加剤を配合すること
ができる。このような添加剤としては、例えば、エポキ
シ化ポリブタジエン、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ナフタレン系エポキシ樹脂、フルオレン系エポキシ
樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル
型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物;トリレンジイソシ
アネート等のジイソシアネート化合物やそのブロック化
物;高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、脂肪族
ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレン
スルフィド、(変性)ポリカルボジイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリエステルイミド、変性ポリフェニレンオ
キシド等の熱可塑性あるいは熱硬化性の樹脂等を挙げる
ことができる。
形成液には、必要に応じて各種の添加剤を配合すること
ができる。このような添加剤としては、例えば、エポキ
シ化ポリブタジエン、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ナフタレン系エポキシ樹脂、フルオレン系エポキシ
樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル
型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物;トリレンジイソシ
アネート等のジイソシアネート化合物やそのブロック化
物;高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、脂肪族
ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレン
スルフィド、(変性)ポリカルボジイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリエステルイミド、変性ポリフェニレンオ
キシド等の熱可塑性あるいは熱硬化性の樹脂等を挙げる
ことができる。
【0107】また、他の添加剤としては、例えば、クレ
ー、ゼオライト、タルク、マイカ、シリカ、カーボンブ
ラック、グラファイト、アルミナ、炭酸カルシウム、ワ
ラストナイト等の充填剤や、ガラス、カーボン、アルミ
ナ、チタン酸カリウム、ほう酸アルミニウム、炭化ケイ
素、窒化ケイ素、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポ
リエチレン、高強度ポリアクリロニトリル、高強力ポリ
ビニルアルーコル等の繊維あるいはウイスカー等の補強
材を挙げることができる。また、前記補強材は、例え
ば、織布、不織布、編み物等の布帛の形で用い、該布帛
に本発明の配線板形成に用いることのできる転写用電着
膜形成液を含浸させて使用することもできる。
ー、ゼオライト、タルク、マイカ、シリカ、カーボンブ
ラック、グラファイト、アルミナ、炭酸カルシウム、ワ
ラストナイト等の充填剤や、ガラス、カーボン、アルミ
ナ、チタン酸カリウム、ほう酸アルミニウム、炭化ケイ
素、窒化ケイ素、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポ
リエチレン、高強度ポリアクリロニトリル、高強力ポリ
ビニルアルーコル等の繊維あるいはウイスカー等の補強
材を挙げることができる。また、前記補強材は、例え
ば、織布、不織布、編み物等の布帛の形で用い、該布帛
に本発明の配線板形成に用いることのできる転写用電着
膜形成液を含浸させて使用することもできる。
【0108】前記各添加剤は、それぞれ単独でまたは2
種以上を混合して使用することができる。
種以上を混合して使用することができる。
【0109】さらに、前記以外の添加剤としては、例え
ば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
帯電防止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、防曇剤、接着性改
善剤、防かび剤等を挙げることができる。
ば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
帯電防止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、防曇剤、接着性改
善剤、防かび剤等を挙げることができる。
【0110】また必要に応じて、少量の乳化剤や水溶性
分散剤を転写用電着膜形成液に添加することもできる。
分散剤を転写用電着膜形成液に添加することもできる。
【0111】転写用基板本発明の配線板形成に用いるこ
とのできる転写用原版に用いられる転写用基板(本明細
書において導電性基板と言うこともある)の材料は、少
なくとも片側の表面が導電性を有するものであれば特に
制限されるものではない。このようなものとしては、例
えば各種の金属板及び各種の絶縁体に金属を被覆したも
の、例えば銅、ニッケル、ステンレス鋼、および各種の
絶縁体に金属を被覆したもの、たとえば、銅、ニッケ
ル、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム、42アロイ及び
スパッタリング等でメタライズした樹脂フィルムをあげ
られることができる。好ましくは、電解めっき法によっ
て、銅、ニッケル、金、銀、白金、錫、はんだ等が析出
可能で、該転写用基板から析出金属層を剥離することが
可能な材料、具体的には、たとえば、ステンレス鋼、チ
タン系材料等は好ましい。本発明の配線板形成に用いる
ことのできる転写用原版に用いることのできる転写用基
板の厚さは制限されないが、0.05〜1.0mm程度
が一般的に好ましい。
とのできる転写用原版に用いられる転写用基板(本明細
書において導電性基板と言うこともある)の材料は、少
なくとも片側の表面が導電性を有するものであれば特に
制限されるものではない。このようなものとしては、例
えば各種の金属板及び各種の絶縁体に金属を被覆したも
の、例えば銅、ニッケル、ステンレス鋼、および各種の
絶縁体に金属を被覆したもの、たとえば、銅、ニッケ
ル、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム、42アロイ及び
スパッタリング等でメタライズした樹脂フィルムをあげ
られることができる。好ましくは、電解めっき法によっ
て、銅、ニッケル、金、銀、白金、錫、はんだ等が析出
可能で、該転写用基板から析出金属層を剥離することが
可能な材料、具体的には、たとえば、ステンレス鋼、チ
タン系材料等は好ましい。本発明の配線板形成に用いる
ことのできる転写用原版に用いることのできる転写用基
板の厚さは制限されないが、0.05〜1.0mm程度
が一般的に好ましい。
【0112】マスクパターンの形成 本発明の配線板形成に用いることのできる転写用原版に
用いることのできる電気絶縁性のマスクパターンの形成
方法および材料は、絶縁性を有する層をパターンニング
することが可能であれば、特に限定されない。この方法
としては、例えばフォトレジスト、スクリーン印刷、精
密ディスペンス、エッチングが挙げられる。このうち、
微細パターン形成に有利なフォトレジストを使用するこ
とが好ましい。また、材料は、絶縁性であれば有機膜、
無機膜を問わず適用することができるが、後の工程にお
いて耐酸性、耐溶剤性、耐電圧等が要求される場合があ
るため、このような特性を有するものを使用することが
より好ましい。特に好ましい具体例としては、環化ゴム
系フォトレジスト、熱硬化性を有するアクリル系レジス
ト、メラミン系レジスト、水溶性コロイド系フォトレジ
ストがあげられる。
用いることのできる電気絶縁性のマスクパターンの形成
方法および材料は、絶縁性を有する層をパターンニング
することが可能であれば、特に限定されない。この方法
としては、例えばフォトレジスト、スクリーン印刷、精
密ディスペンス、エッチングが挙げられる。このうち、
微細パターン形成に有利なフォトレジストを使用するこ
とが好ましい。また、材料は、絶縁性であれば有機膜、
無機膜を問わず適用することができるが、後の工程にお
いて耐酸性、耐溶剤性、耐電圧等が要求される場合があ
るため、このような特性を有するものを使用することが
より好ましい。特に好ましい具体例としては、環化ゴム
系フォトレジスト、熱硬化性を有するアクリル系レジス
ト、メラミン系レジスト、水溶性コロイド系フォトレジ
ストがあげられる。
【0113】本発明の配線板形成に用いることのできる
転写用原版に用いることのできる電気絶縁性のマスクパ
ターンは典型的には以下のように形成する。導電性基板
の表面に公知の方法でマスクを形成する。次いで所定パ
ターンのフォトマスクを介してマスクパターンに紫外線
を照射し、露光、現像する。かくして、導電性基板の表
面に所定パターンのマスクパターン及び非マスク部が形
成される。
転写用原版に用いることのできる電気絶縁性のマスクパ
ターンは典型的には以下のように形成する。導電性基板
の表面に公知の方法でマスクを形成する。次いで所定パ
ターンのフォトマスクを介してマスクパターンに紫外線
を照射し、露光、現像する。かくして、導電性基板の表
面に所定パターンのマスクパターン及び非マスク部が形
成される。
【0114】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態
をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの
実施例に何ら制約されるものではない。以下において、
特記しない限り、「部」および「%」は重量基準であ
る。
をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの
実施例に何ら制約されるものではない。以下において、
特記しない限り、「部」および「%」は重量基準であ
る。
【0115】ポリイミドの合成 合成例1 テトラカルボン酸二無水物として3,3′,4,4′−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物32.2
9g(90ミリモル)および1,3,3a,4,5,9
b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキ
ソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−
1,3−ジオン3.00g(10ミリモル)、ジアミン
化合物として2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン36.95g(90ミリモル)
および式(10)に対応するオルガノシロキサンLP7
100(商品名、信越化学製)2.45g(10ミリモ
ル)を、N−メチル−2−ピロリドン450gに溶解し
て、室温で12時間反応させた。その後、この反応溶液
に、ピリジン32gおよび無水酢酸71gを添加し、1
00℃で3時間脱水閉環反応を行った。次いで、反応溶
液を減圧留去して精製し、対数粘度0.51dl/g、
イミド化率95%で、5%のポリアミック酸を含む固形
分10%のポリイミド(A−1)の溶液を得た。
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物32.2
9g(90ミリモル)および1,3,3a,4,5,9
b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキ
ソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−
1,3−ジオン3.00g(10ミリモル)、ジアミン
化合物として2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン36.95g(90ミリモル)
および式(10)に対応するオルガノシロキサンLP7
100(商品名、信越化学製)2.45g(10ミリモ
ル)を、N−メチル−2−ピロリドン450gに溶解し
て、室温で12時間反応させた。その後、この反応溶液
に、ピリジン32gおよび無水酢酸71gを添加し、1
00℃で3時間脱水閉環反応を行った。次いで、反応溶
液を減圧留去して精製し、対数粘度0.51dl/g、
イミド化率95%で、5%のポリアミック酸を含む固形
分10%のポリイミド(A−1)の溶液を得た。
【0116】合成例2 テラトカルボン酸二無水物として3,3′,4,4′−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.8
3g(100ミリモル)、ジアミン化合物として2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン32.84g(80ミリモル)、4,4′−ジアミ
ノジフェニルメタン1.98g(10ミリモル)および
式(10)に対応するオルガノシロキサンX−22−1
61AS(商品名、信越化学製)9.00g(10ミリ
モル)を、N−メチル−2−ピロリドン500gに溶解
して、室温で12時間反応させた。その後、この反応溶
液に、ピリジン32gおよび無水酢酸71gを添加し、
100℃で3時間脱水閉環反応を行った。次いで、反応
溶液を減圧留去して精製し、対数粘度0.45dl/
g、イミド化率95%で、5%のポリアミック酸を含む
固形分10%のポリイミド(A−2)の溶液を得た。
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.8
3g(100ミリモル)、ジアミン化合物として2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン32.84g(80ミリモル)、4,4′−ジアミ
ノジフェニルメタン1.98g(10ミリモル)および
式(10)に対応するオルガノシロキサンX−22−1
61AS(商品名、信越化学製)9.00g(10ミリ
モル)を、N−メチル−2−ピロリドン500gに溶解
して、室温で12時間反応させた。その後、この反応溶
液に、ピリジン32gおよび無水酢酸71gを添加し、
100℃で3時間脱水閉環反応を行った。次いで、反応
溶液を減圧留去して精製し、対数粘度0.45dl/
g、イミド化率95%で、5%のポリアミック酸を含む
固形分10%のポリイミド(A−2)の溶液を得た。
【0117】合成例3 テトラカルボン酸二無水物として3,3′,4,4′−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.9
4g(50ミリモル)および3,3′,4,4′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物16.11(50
ミリモル)、ジアミン化合物として2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン36.9
5g(90ミリモル)および式(10)に対応するオル
ガノシロキサンX−22−161AS(商品名、信越化
学製)9.00g(10ミリモル)を、N−メチル−2
−ピロリドン500gに溶解して、室温で12時間反応
させた。その後、この反応溶液に、ピリジン8gおよび
無水酢酸10gを添加し、100℃で3時間脱水閉環反
応を行った。次いで、反応溶液を減圧留去して精製し、
対数粘度0.48dl/g、イミド化率50%で、50
%のポリアミック酸を含む固形分10%のポリイミド
(A−3)の溶液を得た。
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.9
4g(50ミリモル)および3,3′,4,4′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物16.11(50
ミリモル)、ジアミン化合物として2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン36.9
5g(90ミリモル)および式(10)に対応するオル
ガノシロキサンX−22−161AS(商品名、信越化
学製)9.00g(10ミリモル)を、N−メチル−2
−ピロリドン500gに溶解して、室温で12時間反応
させた。その後、この反応溶液に、ピリジン8gおよび
無水酢酸10gを添加し、100℃で3時間脱水閉環反
応を行った。次いで、反応溶液を減圧留去して精製し、
対数粘度0.48dl/g、イミド化率50%で、50
%のポリアミック酸を含む固形分10%のポリイミド
(A−3)の溶液を得た。
【0118】合成例4 低弾性率のポリイミド樹脂の合成(A−4)親水性ポリマーの合成 合成例5 ジエチレングリコールモノエチルエーテル100部を入
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、ジメ
チルアミノエチルアクリレート30部、グリシジルメタ
アクリレート5部およびアゾビスイソブチロニトリル1
部からなる混合液を5時間かけて連続的に添加しつつ、
攪拌下で溶液重合を行なった。滴下終了後、85℃でさ
らに2時間攪拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分
50%の親水性ポリマー(B−1)の溶液を得た。
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、ジメ
チルアミノエチルアクリレート30部、グリシジルメタ
アクリレート5部およびアゾビスイソブチロニトリル1
部からなる混合液を5時間かけて連続的に添加しつつ、
攪拌下で溶液重合を行なった。滴下終了後、85℃でさ
らに2時間攪拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分
50%の親水性ポリマー(B−1)の溶液を得た。
【0119】合成例6 γ−ブチロラクトン100部を入れた反応容器を、窒素
ガス雰囲気下で85℃に保持し、この反応容器に、n−
ブチルアクリレート65部、ジメチルアミノエチルアク
リレート30部、イソシアナトエチルメタアクリレート
5部およびアゾビスイソブチロニトリル1部からなる混
合液を5時間かけて連続的に添加しつつ、攪拌下で溶液
重合を行なった。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪
拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分50%の親水
性ポリマー(B−2)の溶液を得た。
ガス雰囲気下で85℃に保持し、この反応容器に、n−
ブチルアクリレート65部、ジメチルアミノエチルアク
リレート30部、イソシアナトエチルメタアクリレート
5部およびアゾビスイソブチロニトリル1部からなる混
合液を5時間かけて連続的に添加しつつ、攪拌下で溶液
重合を行なった。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪
拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分50%の親水
性ポリマー(B−2)の溶液を得た。
【0120】合成例7 ジエチレングリコールモノエチルエーテル100部を入
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート60部、メチ
ルメタアクリレート5部、ジメチルアミノプロピルアク
リルアミド30部、グリシジルメタアクリレート5部お
よびアゾビスイソブチロニトリル1部からなる混合液を
5時間かけて連続的に添加しつつ、攪拌下で溶液重合を
行なった。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪拌を続
けて、溶液重合を完結させ、固形分50%の親水性ポリ
マー(B−3)の溶液を得た。
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート60部、メチ
ルメタアクリレート5部、ジメチルアミノプロピルアク
リルアミド30部、グリシジルメタアクリレート5部お
よびアゾビスイソブチロニトリル1部からなる混合液を
5時間かけて連続的に添加しつつ、攪拌下で溶液重合を
行なった。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪拌を続
けて、溶液重合を完結させ、固形分50%の親水性ポリ
マー(B−3)の溶液を得た。
【0121】合成例8 ジエチレングリコールモノエチルエーテル100部を入
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、スチ
レン5部、メタアクリル酸30部およびアゾビスイソブ
チロニトリル1部からなる混合液を5時間かけて連続的
に添加しつつ、攪拌下で溶液重合を行なった。滴下終了
後、85℃でさらに2時間攪拌を続けて、溶液重合を完
結させ、固形分50%の親水性ポリマー(B−4)の溶
液を得た。
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、スチ
レン5部、メタアクリル酸30部およびアゾビスイソブ
チロニトリル1部からなる混合液を5時間かけて連続的
に添加しつつ、攪拌下で溶液重合を行なった。滴下終了
後、85℃でさらに2時間攪拌を続けて、溶液重合を完
結させ、固形分50%の親水性ポリマー(B−4)の溶
液を得た。
【0122】合成例9 ジエチレングリコールモノエチルエーテル100部を入
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、メチ
ルメタアクリレート5部、アクリル酸30部およびアゾ
ビスイソブチロニトリル1部からなる混合液を5時間か
けて連続的に添加しつつ、攪拌下で溶液重合を行なっ
た。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪拌を続けて、
溶液重合を完結させ、固形分50%の親水性ポリマー
(B−5)の溶液を得た。
れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、
この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、メチ
ルメタアクリレート5部、アクリル酸30部およびアゾ
ビスイソブチロニトリル1部からなる混合液を5時間か
けて連続的に添加しつつ、攪拌下で溶液重合を行なっ
た。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪拌を続けて、
溶液重合を完結させ、固形分50%の親水性ポリマー
(B−5)の溶液を得た。
【0123】例1 ポリイミド(A−1)の溶液70部(固形分)に対し
て、親水性ポリマー(B−1)の溶液30部(固形分)
を添加して十分混合し、70℃で3時間加熱したのち、
酢酸3部を徐々に添加して混合し、pH調整を行った。
次いで、蒸留水1000部を徐々に添加しつつ強く撹拌
して、凝集物のない電着膜形成液Aを得た。
て、親水性ポリマー(B−1)の溶液30部(固形分)
を添加して十分混合し、70℃で3時間加熱したのち、
酢酸3部を徐々に添加して混合し、pH調整を行った。
次いで、蒸留水1000部を徐々に添加しつつ強く撹拌
して、凝集物のない電着膜形成液Aを得た。
【0124】例2 親水性ポリマーとして(B−2)を用いた以外は、例1
と同様にして、電着膜形成液Bを得た。
と同様にして、電着膜形成液Bを得た。
【0125】例3 親水性ポリマーとして(B−3)を用いた以外は、例1
と同様にして、電着膜形成液Cを得た。
と同様にして、電着膜形成液Cを得た。
【0126】例4 ポリイミドの量を50部(固形分)とし、添加剤として
エピコート828(商品名、油化シェル製)20部(固
形分)を用いた以外は、例1と同様にして、電着膜形成
液Dを得た。
エピコート828(商品名、油化シェル製)20部(固
形分)を用いた以外は、例1と同様にして、電着膜形成
液Dを得た。
【0127】例5 pH調整剤としてぎ酸2部を用いた以外は、例1と同様
にして、電着膜形成液Eを得た。
にして、電着膜形成液Eを得た。
【0128】例6 pH調整剤として酪酸4部を用いた以外は、例1と同様
にして、電着膜形成液Fを得た。
にして、電着膜形成液Fを得た。
【0129】例7 ポリイミドとして(A−2)を用いた以外は、例4と同
様にして、電着膜形成液Gを得た。
様にして、電着膜形成液Gを得た。
【0130】例8 親水性ポリマーとして(B−4)を用い、pH調整剤と
してトリエタノールアミンを用いた以外は、例4と同様
にして、電着膜形成液Hを得た。
してトリエタノールアミンを用いた以外は、例4と同様
にして、電着膜形成液Hを得た。
【0131】例9 親水性ポリマーとして(B−5)を用いた以外は、実施
例8と同様にして、電着膜形成液Iを得た。
例8と同様にして、電着膜形成液Iを得た。
【0132】例10 親水性ポリマーとしての(B−3)を用いた以外は実施
例8と同様にして、電着膜塗料Jを得た。
例8と同様にして、電着膜塗料Jを得た。
【0133】(I)転写用原版における導電性層の形成 導電性の転写基板として、0.2mm厚のステンレス板
を準備し、このステンレス板上に市販のフォトレジスト
(東京応化工業(株)製 OMR−85)をスピンコ
ート法により膜厚約1μmに塗布し、オーブンで85℃
30分間乾燥を行った。そして所定のフォトマスクを用
いて、露光装置P−202−G(大日本スクリーン製造
(株)製)を用いて密着露光を行った。露光条件は、3
0countとした。その後、現像・リンス・乾燥し、
さらに150℃×30分で熱硬化し、所定のパターンを
有するフォトレジスト層を有する転写基板(3種)を作
製した。
を準備し、このステンレス板上に市販のフォトレジスト
(東京応化工業(株)製 OMR−85)をスピンコ
ート法により膜厚約1μmに塗布し、オーブンで85℃
30分間乾燥を行った。そして所定のフォトマスクを用
いて、露光装置P−202−G(大日本スクリーン製造
(株)製)を用いて密着露光を行った。露光条件は、3
0countとした。その後、現像・リンス・乾燥し、
さらに150℃×30分で熱硬化し、所定のパターンを
有するフォトレジスト層を有する転写基板(3種)を作
製した。
【0134】上記の転写基板と含燐銅電極を対向させて
下記の組成の硫酸銅めっき浴中に浸漬し、直流電源の陽
極に含燐銅電極を陰極に上記転写基板を接続し、電流密
度2A/dm2 で24分間の通電を行い、フォトレジ
ストで被覆されていない導電性基板の露出部に膜厚約1
0μmの銅メッキ膜を形成し導電層付き転写用原版とし
た。
下記の組成の硫酸銅めっき浴中に浸漬し、直流電源の陽
極に含燐銅電極を陰極に上記転写基板を接続し、電流密
度2A/dm2 で24分間の通電を行い、フォトレジ
ストで被覆されていない導電性基板の露出部に膜厚約1
0μmの銅メッキ膜を形成し導電層付き転写用原版とし
た。
【0135】 (硫酸酸銅メッキ浴の組成) CuSO4・5H2O 200g/l H2SO4 50g/l HCl 0.15ml/l (Clとして60ppm) (II)転写用原版における絶縁樹脂層Aの形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液A中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Aを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版A1、A2、A
3を得た。
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液A中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Aを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版A1、A2、A
3を得た。
【0136】(III)転写用原版における絶縁樹脂層
Bの形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液B中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Bを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版B1、B2、B
3を得た。
Bの形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液B中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Bを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版B1、B2、B
3を得た。
【0137】(IV)転写用原版における絶縁樹脂層C
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液C中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Aを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版C1、C2、C
3を得た。
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液C中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Aを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版C1、C2、C
3を得た。
【0138】(V)転写用原版における絶縁樹脂層Dの
形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液D中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Dを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版D1、D2、D
3を得た。
形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液D中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Dを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版D1、D2、D
3を得た。
【0139】(VI)転写用原版における絶縁樹脂層E
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液E中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陰極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Eを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版E1、E2、E
3を得た。
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液E中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陰極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Eを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版E1、E2、E
3を得た。
【0140】(VII)転写用原版における絶縁樹脂層
Fの形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液F中に浸漬
し、直流電源の陽極に転写用原版を陰極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Fを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版F1、F2、F
3を得た。
Fの形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液F中に浸漬
し、直流電源の陽極に転写用原版を陰極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Fを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版F1、F2、F
3を得た。
【0141】(VIII)転写用原版における絶縁樹脂
層Gの形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液G中に浸漬
し、直流電源の陽極に転写用原版を陰極を白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Gを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版G1、G2、G
3を得た。
層Gの形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液G中に浸漬
し、直流電源の陽極に転写用原版を陰極を白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Gを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版G1、G2、G
3を得た。
【0142】(IX)転写用原版における絶縁樹脂層H
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液H中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Hを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版H1、H2、H
3を得た。
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液H中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Hを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版H1、H2、H
3を得た。
【0143】(X)転写用原版における絶縁樹脂層Iの
形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液H中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Iを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版I1、I2、I
3を得た。
形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液H中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Iを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版I1、I2、I
3を得た。
【0144】(XI)転写用原版における絶縁樹脂層J
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液H中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Jを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版J1、J2、J
3を得た。
の形成 上記(I)で導電性層を形成した転写用原版の各々と白
金電極とを対向させて上記の電着膜形成液H中に浸漬
し、直流電源の陰極に転写用原版を陽極に白金電極をそ
れぞれ接続し、50Vの電圧で120秒の電着を行い、
これを80℃、5分間で乾燥して、転写用原版の導電性
層上に厚さ30μmの絶縁樹脂層Jを形成した。これに
より、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パター
ン層を備えた配線パターン層転写用原版J1、J2、J
3を得た。
【0145】実施例1 (II)で作製した配線パターン層転写版A1を、厚さ
100μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で
転写し、導電性層と電着ポリイミド層からなる配線パタ
ーン層をフィルム基板上に形成して、250℃×30分
の熱処理をした。
100μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で
転写し、導電性層と電着ポリイミド層からなる配線パタ
ーン層をフィルム基板上に形成して、250℃×30分
の熱処理をした。
【0146】(圧着条件) 圧力:20kgf/cm2 温度:180℃ 次に、第1層目の配線パターン層が形成されたフィルム
基板上に、上記(II)において作製した配線パターン
層転写版A2を、転写された第1層目の配線パターン層
に接着層が接触するように上記と同様の条件で転写・硬
化し、第2層目の配線パターン層を転写した。
基板上に、上記(II)において作製した配線パターン
層転写版A2を、転写された第1層目の配線パターン層
に接着層が接触するように上記と同様の条件で転写・硬
化し、第2層目の配線パターン層を転写した。
【0147】同様に、第2層目の配線パターン層が形成
されたフィルム基板上に、上記の(II)において作製
した配線パターン層転写版A3を、第1層目の配線パタ
ーン層および第2層目の配線パターン層に接着層が接触
するように上記と同様の条件で転写・硬化し、第3層目
の配線パターン層を形成した。これにより、導電層と絶
縁樹脂層Aからなる3層の配線パターン層を備えた多層
配線板を作製した。
されたフィルム基板上に、上記の(II)において作製
した配線パターン層転写版A3を、第1層目の配線パタ
ーン層および第2層目の配線パターン層に接着層が接触
するように上記と同様の条件で転写・硬化し、第3層目
の配線パターン層を形成した。これにより、導電層と絶
縁樹脂層Aからなる3層の配線パターン層を備えた多層
配線板を作製した。
【0148】実施例2 上記の(III)において作製した3種の配線パターン
層用の転写用原版B1、B2、B3をこの順序で厚さ5
0μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写
・熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Bとからなる3種の
配線パターン層をフィルム基板上に転写をして多層配線
板を作製した。
層用の転写用原版B1、B2、B3をこの順序で厚さ5
0μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写
・熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Bとからなる3種の
配線パターン層をフィルム基板上に転写をして多層配線
板を作製した。
【0149】 圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例3 上記の(IV)において作製した3種の配線パターン層
用の転写用原版C1、C2、C3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で圧着し
て導電性層と絶縁樹脂層Cとからなる3種の配線パター
ン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を作製し
た。
用の転写用原版C1、C2、C3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で圧着し
て導電性層と絶縁樹脂層Cとからなる3種の配線パター
ン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を作製し
た。
【0150】圧力:50kgf/cm2 温度:220℃ 実施例4 上記の(V)において作製した3種の配線パターン層用
の転写用原版D1、D2、D3をこの順序で厚さ50μ
mのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・熱
処理して導電性層と絶縁樹脂層Dとからなる3種の配線
パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を作
製した。
の転写用原版D1、D2、D3をこの順序で厚さ50μ
mのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・熱
処理して導電性層と絶縁樹脂層Dとからなる3種の配線
パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を作
製した。
【0151】圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例5 上記の(VI)において作製した3種の配線パターン層
用の転写用原版E1、E2、E3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・
熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Eとからなる3種の配
線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を
作製した。
用の転写用原版E1、E2、E3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・
熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Eとからなる3種の配
線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を
作製した。
【0152】圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例6 上記の(VII)において作製した3種の配線パターン
層用の転写用原版F1、F2、F3をこの順序で厚さ5
0μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写
・熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Fとからなる3種の
配線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板
を作製した。
層用の転写用原版F1、F2、F3をこの順序で厚さ5
0μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写
・熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Fとからなる3種の
配線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板
を作製した。
【0153】圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例7 上記の(VIII)において作製した3種の配線パター
ン層用の転写用原版G1、G2、G3をこの順序で厚さ
50μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転
写・熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Gとからなる3種
の配線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線
板を作製した。
ン層用の転写用原版G1、G2、G3をこの順序で厚さ
50μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転
写・熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Gとからなる3種
の配線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線
板を作製した。
【0154】圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例8 上記の(IX)において作製した3種の配線パターン層
用の転写用原版H1、H2、H3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・
熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Hとからなる3種の配
線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を
作製した。
用の転写用原版H1、H2、H3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・
熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Hとからなる3種の配
線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を
作製した。
【0155】圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例9 上記の(X)において作製した3種の配線パターン層用
の転写用原版I1、I2、I3をこの順序で厚さ50μ
mのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・熱
処理して導電性層と絶縁樹脂層Iとからなる3種の配線
パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を作
製した。
の転写用原版I1、I2、I3をこの順序で厚さ50μ
mのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・熱
処理して導電性層と絶縁樹脂層Iとからなる3種の配線
パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を作
製した。
【0156】圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例10 上記の(XI)において作製した3種の配線パターン層
用の転写用原版J1、J2、J3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・
熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Jとからなる3種の配
線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を
作製した。
用の転写用原版J1、J2、J3をこの順序で厚さ50
μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で転写・
熱処理して導電性層と絶縁樹脂層Jとからなる3種の配
線パターン層をフィルム基板上に転写して多層配線板を
作製した。
【0157】圧力:50kgf/cm2 温度:200℃ 熱処理:250℃×30分 実施例11 貫通孔を有するシート状のアルミニウム製基板と白金電
極とを対向させ電着膜形成液Aに浸漬し、直流電源の陰
極にシート状のアルミニウム基板を、陽極に白金電極を
接続し、50Vの電圧で3分間(30秒間:スロープ、
150秒間:定電圧)の電着を行い、これを80℃−5
分、250℃−30分で乾燥、熱処理して、ポリイミド
被覆アルミニウムベース基板を得た。
極とを対向させ電着膜形成液Aに浸漬し、直流電源の陰
極にシート状のアルミニウム基板を、陽極に白金電極を
接続し、50Vの電圧で3分間(30秒間:スロープ、
150秒間:定電圧)の電着を行い、これを80℃−5
分、250℃−30分で乾燥、熱処理して、ポリイミド
被覆アルミニウムベース基板を得た。
【0158】実施例12 実施例11における貫通孔を有するアルミニウム基板を
低炭素鋼に変更し、電着膜形成液Aを電着膜形成液Cに
変えて、実施例11と同様な方法で、ポリイミド被覆低
炭素鋼ベース基板を得た。
低炭素鋼に変更し、電着膜形成液Aを電着膜形成液Cに
変えて、実施例11と同様な方法で、ポリイミド被覆低
炭素鋼ベース基板を得た。
【0159】実施例13 実施例11における貫通孔を有するアルミニウム基板を
銅基板に、電着膜形成液Aを電着膜形成液Dに変えて、
実施例11と同様な方法によってポリイミド被覆銅ベー
ス基板を得た。
銅基板に、電着膜形成液Aを電着膜形成液Dに変えて、
実施例11と同様な方法によってポリイミド被覆銅ベー
ス基板を得た。
【0160】実施例14 実施例11における貫通孔を有するアルミニウム基板を
銅基板に、電着膜形成液Aを電着膜形成液Eに変えて、
実施例11と同様な方法でポリイミド被覆銅ベース基板
を得た。
銅基板に、電着膜形成液Aを電着膜形成液Eに変えて、
実施例11と同様な方法でポリイミド被覆銅ベース基板
を得た。
【0161】実施例15 オーバーコート 配線パターンを形成したBT(ビスマレイミド−トリア
ジン)基板と白金電極とを対向させてポリイミド電着膜
形成液Aに浸漬し、直流電源の陰極に回路基板の配線
を、陽極に白金電極をそれぞれ接続し、50Vの電圧で
180秒間(30秒間:スロープ、150秒間:定電
圧)の電着を行って、配線パターン上に電着樹脂層を形
成した。次に、この電着樹脂を80℃×5分間乾燥させ
た後、熱処理(200℃−30分)を行って硬化させ、
配線上にオーバーコート層を形成した。
ジン)基板と白金電極とを対向させてポリイミド電着膜
形成液Aに浸漬し、直流電源の陰極に回路基板の配線
を、陽極に白金電極をそれぞれ接続し、50Vの電圧で
180秒間(30秒間:スロープ、150秒間:定電
圧)の電着を行って、配線パターン上に電着樹脂層を形
成した。次に、この電着樹脂を80℃×5分間乾燥させ
た後、熱処理(200℃−30分)を行って硬化させ、
配線上にオーバーコート層を形成した。
【0162】実施例16 実施例15の電着膜形成液Aを電着膜形成液Bに変え
て、実施例15と同様の条件で、樹脂基板の配線上にポ
リイミドオーバーコートを形成した。
て、実施例15と同様の条件で、樹脂基板の配線上にポ
リイミドオーバーコートを形成した。
【0163】実施例17 実施例15の電着膜形成液Aを電着膜形成液Cに、BT
配線基板上の配線を金属ベース基板上の配線に変えて、
実施例15と同様な条件で金属べース基板の配線上にポ
リイミドオーバーコートを形成した。
配線基板上の配線を金属ベース基板上の配線に変えて、
実施例15と同様な条件で金属べース基板の配線上にポ
リイミドオーバーコートを形成した。
【0164】
【発明の効果】本発明によれば、パターンを構成する絶
縁樹脂層が特定の転写用粘着性電着塗料組成物より形成
される粘着性塗膜層より構成されているため、歩留まり
よく高精細なパターン、および、高耐熱性と高絶縁信頼
性の絶縁樹脂層を有する配線板、転写用原版および絶縁
被覆部材が提供できる。
縁樹脂層が特定の転写用粘着性電着塗料組成物より形成
される粘着性塗膜層より構成されているため、歩留まり
よく高精細なパターン、および、高耐熱性と高絶縁信頼
性の絶縁樹脂層を有する配線板、転写用原版および絶縁
被覆部材が提供できる。
【図1】本発明の好適態様である多層配線板の一例の断
面図である。
面図である。
【図2】本発明の転写用原版の製造方法の一例を示す断
面図である。
面図である。
【図3】本発明の一態様である、絶縁被覆部材の断面図
である。
である。
【図4】本発明の一態様である、導電層の表面に絶縁樹
脂層を設けた配線板の断面図である。
脂層を設けた配線板の断面図である。
1 多層配線板 2 基板 3 第1配線パターン層 3a 第1導電層 3b 第1絶縁樹脂層 4 第2配線パターン層 4a 第2導電層 4b 第2絶縁樹脂層 5 第3配線パターン層 5a 第3導電層 5b 第3絶縁樹脂層 10 転写用原版 11 転写用基板(導電性基板) 12 マスクパターン層 13 配線パターン層 14 導電層 15 転写用電着塗料(絶縁樹脂層) 31 スルーホール 32 金属基板 33 絶縁樹脂層 41 基板 42 絶縁層 43 導電層 44 絶縁樹脂層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 201/00 C09J 201/00 H05K 1/03 610 H05K 1/03 610N Fターム(参考) 4J038 CC091 CC092 CG021 CG022 CG031 CG032 CG071 CG072 CG091 CG092 CG131 CG132 CG141 CG142 CG151 CG152 CG171 CG172 CH121 CH122 CH171 CH172 CH191 CH192 CH201 CH202 CJ011 CJ012 CJ031 CJ032 CJ041 CJ042 CJ061 CJ062 CJ101 CJ102 CJ131 CJ132 CJ181 CJ182 DJ021 DJ022 GA03 GA06 GA07 GA09 GA11 GA13 MA07 MA08 MA10 MA14 NA06 NA20 NA21 PA04 PB09 PC02 4J040 DB091 DB092 DF061 DF062 DF101 DF102 EC231 EC232 EH031 EH032 GA05 GA07 GA11 GA14 GA15 GA20 GA22 GA25 JA02 JA03 JB07 LA03 LA09 NA20 PA32 5E343 AA07 AA18 DD43 DD56 5E346 AA42 CC08 CC10 CC54 DD24 DD42 FF14 GG15 GG17 HH31
Claims (17)
- 【請求項1】基板上に導電層が少なくとも1層以上形成
されている配線板であって、電着膜を用いて形成されて
いる絶縁樹脂層が、前記基板と前記導電層との間、前記
導電層と別の導電層との間および前記導電層の表面から
選ばれる少なくとも1つの部位に設けられてなり、 前記電着膜が(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと
(B)親水性ポリマーを含んでなることを特徴とする、
配線板。 - 【請求項2】前記電着膜が、前記導電層の表面を被覆し
て設けられてなる、請求項1に記載の配線板。 - 【請求項3】前記電着膜が、(A)有機溶媒可溶性のポ
リイミドと(B)親水性ポリマーとを同一粒子内に含
み、平均粒子径が0.03〜5μmである粒子が、水性
媒体中に分散してなるポリイミド系電着膜形成液より形
成されることを特徴とする、請求項1に記載の配線板。 - 【請求項4】前記(A)成分としてカルボキシル基、ア
ミノ基、水酸基、スルホン酸基、アミド基、エポキシ
基、およびイソシアネート基からなる群より選ばれてな
る反応性基(a)を1種以上有する有機溶媒可溶性のポ
リイミドと、 前記(B)成分としてエポキシ基、イソシアネート基、
カルボキシル基、アミノ基、水酸基、スルホン酸基、お
よびアミド基から選ばれてなる反応性基(b)を1種以
上有する親水性ポリマー、 とを、有機溶媒中にて溶液状態で混合して、反応させた
のち、この反応後の溶液と水性媒体とを混合して得られ
る転写用電着膜形成液を用いて前記電着膜を形成した、
請求項1に記載の配線板。 - 【請求項5】前記(A)成分と前記(B)成分との反応
時に、反応物の加熱を行い、この反応後の溶液と水性媒
体との混合時に有機溶媒の少なくとも一部を除去して得
られた転写用電着膜形成液を用いて前記電着膜を形成し
た、請求項4に記載の配線板。 - 【請求項6】前記導電層が2層以上形成されていること
により多層配線板となっている、請求項1に記載の配線
板。 - 【請求項7】電子部品が搭載されてなる、請求項1に記
載の配線板。 - 【請求項8】導電性基材と、該導電性基材の表面の一部
または全体に電着膜を用いて形成されている絶縁樹脂層
を備えてなる部材であって、 前記電着膜が(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと
(B)親水性ポリマーを含んでなることを特徴とする、
絶縁被覆部材。 - 【請求項9】前記導電性基材が、金属から形成されてい
るものである、請求項8に記載の絶縁被覆部材。 - 【請求項10】前記電着膜が、(A)有機溶媒可溶性の
ポリイミドと(B)親水性ポリマーとを同一粒子内に含
み、平均粒子径が0.03〜5μmである粒子が、水性
媒体中に分散してなるポリイミド系電着膜形成液より形
成されることを特徴とする、請求項8に記載の絶縁被覆
部材。 - 【請求項11】前記(A)成分としてカルボキシル基、
アミノ基、水酸基、スルホン酸基、アミド基、エポキシ
基、およびイソシアネート基からなる群より選ばれてな
る反応性基(a)を1種以上有する有機溶媒可溶性のポ
リイミドと、 前記(B)成分としてエポキシ基、イソシアネート基、
カルボキシル基、アミノ基、水酸基、スルホン酸基、お
よびアミド基から選ばれてなる反応性基(b)を1種以
上有する親水性ポリマー、 とを、有機溶媒中にて溶液状態で混合して、反応させた
のち、この反応後の溶液と水性媒体とを混合して得られ
る転写用電着膜形成液を用いて前記電着膜を形成した、
請求項8に記載の絶縁被覆部材。 - 【請求項12】前記(A)成分と前記(B)成分との反
応時に、反応物の加熱を行い、この反応後の溶液と水性
媒体との混合時に有機溶媒の少なくとも一部を除去して
得られた転写用電着膜形成液を用いて前記電着膜を形成
した、請求項11に記載の絶縁被覆部材。 - 【請求項13】前記導電性基材が板状のものであって、
スルーホールを形成できる貫通孔が形成されている、請
求項8に記載の絶縁被覆部材。 - 【請求項14】転写用基板上に導電層と前記導電層上に
形成された電着膜を有する転写用原版を、被転写基板に
圧着し、前記転写用基板を剥離することにより、前記導
電層と前記電着膜を少なくとも一回転写する工程を含ん
でなり、 前記電着膜が(A)有機溶媒可溶性のポリイミドと
(B)親水性ポリマーからなることを特徴とする、配線
板の製造方法。 - 【請求項15】2枚以上の転写用原版を用いて、前記導
電層と前記電着膜を同一の前記被転写基板に2回以上転
写することにより多層配線板を形成する、請求項14に
記載の配線板の製造方法。 - 【請求項16】少なくとも一方の表面が導電性を有する
転写用基板と、前記転写用基板の導電層を有する面に設
けられたマスクパターン層と、前記転写用基板の導電性
を有する面であって、マスクパターン層が設けられてい
ない部分に形成された導電層と、前記導電層上に設けら
れた電着膜からなり、前記電着膜が(A)有機溶媒可溶
性のポリイミドと(B)親水性ポリマーを含んでなるこ
とを特徴とする、転写用原版。 - 【請求項17】少なくとも一方の表面が導電性を有する
転写用基板の導電性を有する面にマスクパターン層を設
ける工程と、 前記転写用基板の導電性を有する面であって、マスクパ
ターン層が設けられていない部分に導電層をメッキ法に
より形成する工程と、前記導電層に電着法により電着膜
を形成する工程を含み、前記電着膜の形成が(A)有機
溶媒可溶性のポリイミドと(B)親水性ポリマーとを同
一粒子内に含み、平均粒子径が0.03〜5μmである
粒子を含んでなる転写用電着膜形成液を用いて電着法に
よって行われたことを特徴とする、転写用原版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29834799A JP2000236167A (ja) | 1998-12-16 | 1999-10-20 | 配線板とその製造方法および配線板の製造に用いる転写用原版 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35773198 | 1998-12-16 | ||
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