JP2013243320A - 導電性樹脂組成物および多層配線基板 - Google Patents

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Abstract


【課題】本発明は、多層配線基板のバンプとして用いた際、多層配線基板に対し優れた信頼性を与えることができる導電性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂、硬化剤、硬化促進剤および充填剤を含む多層基板のバンプ形成に用いられる導電性樹脂組成物の硬化物により形成された直径150±15μm、高さ140±20μmの円錐状バンプの圧縮弾性率が60N/mm〜500N/mmであることを特徴とする前記導電性樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層配線基板のバンプを形成するために用いられる導電性樹脂組成物および多層配線基板に関する。
近年、電子機器の高機能化、小型化、軽量化が進む中で、半導体パッケ−ジには小型化、多ピン化、外部端子のファインピッチ化が求められており、またそれらを実装する配線基板の高密度化がより一層求められている。このような高密度化に対し、配線基板も銅箔等の導電性金属箔からなる配線層および熱硬化樹脂とガラスクロスなどの繊維状物からなる絶縁層を多層に積み上げていき、多層化した配線基板を使用するようになっている。通常このような多層配線基板においては各配線層の導通を取るために、スルーホールと呼ばれるドリル加工で孔開けされた貫通した孔を設け、その壁面に銅などの金属メッキを施すまたは導電性ペーストで充填することで各配線層の導通を設けてきたが、より高密度化になると機械的にドリルで孔あけ、壁面をメッキする方法では細線化に限界が生じ、そのため種々の配線方法が提案されてきた。
この中には特許文献1〜5に示されるように導電性樹脂組成物をスクリーンやステンシル印刷などでコア基板や銅箔上印刷し、150℃から200℃で30〜120分程度加熱硬化しバンプを形成した上で、バンプをプリプレグに貫通させて、突き当て側に導電性金属箔を重ね、加圧加熱することで多層基板内の各配線層を導通させるという方法がある。
通常、このような多層配線基板に半導体パッケージや電子部品を搭載する際には半田を用いる。そのため半田を融解するためには、IRリフローなどで200℃以上に加熱されることとなり、その際各部材は熱により膨張する。このとき導電性確保のために銀などの導電性粒子を含んだ導電性樹脂組成物により形成されたバンプは隣接するプリプレグに比べ(特に厚み方向の)熱膨張係数が小さいものとなっている。そのためにバンプと導電性金属箔の接点に応力が集中し、バンプ/導電性金属箔間での剥離が生じる場合がある。このバンプ/導電性金属箔間の剥離は、接点抵抗の上昇につながり、更には基板全体の抵抗率を上昇させるものとなる。その結果、多層基板と半導体パッケージなどからなるモジュールや電子機器の性能低下が生じるという問題があった。
特許第3989974号公報
特許第4319831号公報
特開2004−152915号公報
特開20004−193297号公報
特開2003−320640号公報
本発明の目的は、多層配線基板のバンプとして用いた際、製造工程において高温で加熱された場合であっても抵抗値の悪化を抑制し、多層配線基板に対し優れた信頼性を与える
ことができる導電性樹脂組成物およびそれを用いた多層配線基板を提供するものである。
このような目的は、以下(1)〜(5)に記載の本発明により達成される。
(1)(A)熱硬化性樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤および(D)充填剤を含む多層基板のバンプ形成に用いられる導電性樹脂組成物であって、前記導電性樹脂組成物の硬化物により形成された直径150±15μm、高さ140±20μmの円錐状バンプの圧縮弾性率が60N/mm〜500N/mmであることを特徴とする導電性樹脂組成物。
(2)前記(A)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である第(1)項記載の導電性樹脂組成物。
(3)前記(D)充填剤が銀及び金属酸化物である第(1)項または第(2)項記載の導電性樹脂組成物。
(4)導電性樹脂組成物中における前記(D)充填剤の重量比率が60〜90重量%である第(1)項〜第(3)項のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物。
(5)第(1)項〜第(4)項のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物の硬化物により導電性金属箔又は第1の配線部上に形成されたバンプが、プリプレグを貫通するとともに第2の配線部と接触することにより前記導電性金属箔又は第1の配線部と前記第2の配線部を電気的に接続する多層配線基板。
本願発明の導電性樹脂組成物を用いて多層配線基板のバンプを形成することにより、多層配線基板内の抵抗値の変化を抑制するとともに多層配線基板に対し優れた信頼性付与することができる。
本発明の多層配線基板の製造方法により得られる多層配線基板の概略断面図の一例である。
以下図面を用いて本発明の多層配線基板の製造方法につき詳細に説明する。
(バンプ形成、配線基板間の導通方法、およびバンプの特性)
本発明の多層配線基板の製造方法は、図1に示す導電性金属箔または第1の配線部1上に導電性樹脂組成物を印刷することにより樹脂バンプ3を形成する工程を有する。本工程においては導電性樹脂組成物が、導電性金属箔または第1の配線部1上に印刷され、基板の厚みや設計により異なるが、ほぼ直径50〜200μm、高さ100〜300μm程度の略円錐状に形成される。なお本発明において配線部とは、導電性金属箔または表面に回路が形成された配線基板(以下配線基板等)のことをいう。
本発明の多層配線基板の製造方法は、前記樹脂バンプを介して、導電性金属箔または第1の配線部1と、前記樹脂バンプ3上に設けられた第2の配線部2とを電気的に接続する工程を有する。本工程においては、導電性金属箔または第1の配線部1上に形成された前記樹脂バンプ3を150〜200℃で硬化した後、ガラスクロスに熱硬化樹脂を含浸させ
て得られるプリプレグ4を貫通させた上で、樹脂バンプ3がプリプレグ4より突出した部分に第2の配線部2を重ね合わせ、175℃程度の温度下で加圧させることにより導電性金属箔または第1の配線部1と第2の配線部2との間に導通を得る。
この時樹脂バンプはプリプレグを貫通し、更に第1の配線部1と第2の配線部2の導通を確実にする必要がある。そのためには樹脂バンプが一定範囲の硬さ(後述の圧縮弾性率)を有することが重要になる。バンプが本発明の圧縮弾性率の下限値より低いと第2の配線部2とバンプの接点の密着強度が低下し、接点の密着強度が低下すると接触抵抗が高くなるという不具合が生じる。そのためある程度の硬さが必要になる。
樹脂バンプの硬さ(圧縮弾性率)は本願の導電性樹脂組成物を印刷等のプロセスで賦形、硬化することで得られた直径150±15μm、高さ140±20μmの円錐状バンプを島津製作所(株)製マイクロオートグラフ MST-Iの様な装置で測定することができる。この方法で測定した場合、前記円錐状バンプ先端から20μmまでの変位でのS−S曲線から得られる傾きから圧縮弾性率を測定すると60〜500N/mmの数値を示すバンプは良好なプリプレグの貫通性と導電性を得られることがわかった。更にこの弾性率の範囲は好ましくは70〜500N/mmであり、もっとも好ましいのは80〜500N/mmである。前記範囲の下限値以上であると第2の配線部2とバンプの接点の密着強度が高く維持でき、多層配線基板内の抵抗値の変化を抑制するとともに多層配線基板に対し優れた信頼性付与することができる。また前記上限値以下であると配線に使用する金属等の素材を損傷することなく、良好な導通接続が可能となる。
従来、導電性樹脂組成物の硬化物の弾性率はフィルム状硬化物の試験片を作製、測定していたが、このような方法では、本発明の技術骨子となるバンプ先端付近の形状が物性に与える要因を把握することができず、本発明の効果を奏する導電性樹脂組成物を得ることができなかった。
また、多層配線基板10は半導体パッケージを搭載するために200℃以上の温度環境下で加工工程を経ることがあるが、このような加工工程ではプリプレグ4とバンプ3の熱膨張差によりバンプ3の先端と第2の配線部の接点に応力が加わるため、接点でバンプと配線基板等との密着強度が充分でなければ、接点に剥離が生じ多層配線基板全体としての電気抵抗値が高くなるが、樹脂バンプの圧縮弾性率がこの範囲だと抵抗値が悪化しにくいことがわかった。
更に今後基板の配線密度が増加すると樹脂バンプの直径が現在の150μmから100μm以下、具体的には50〜80μmと小さくなるが、その場合接点も小さくなるために圧縮する力に対して、バンプがより硬さが必要になってくる。本願の様な直径150±15μm、高さ140±20μmの円錐状バンプの圧縮弾性率が60N/mm〜500N/mmである導電性樹脂組成物は50〜80μmの様な小径バンプに対しても有利である。
(導電性樹脂組成物)
本発明の(A)熱硬化性樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤および(D)充填剤を含む多層基板のバンプ形成に用いられる導電性樹脂組成物は、その硬化物のTgが175℃以上250℃以下であることが好ましい。なお、硬化物の硬化条件は、室温から150℃まで15分で昇温した後に、150℃で20分間加熱するものとする。
((A)熱硬化性樹脂)
本発明の導電性樹脂組成物に用いられる(A)熱硬化性樹脂にはエポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂などが上げられるが、上記のように通常バンプ形成には150〜200℃で硬化させることからエポキシ樹脂が望ましい。またさらにエポキシ樹脂でも1分子にすくなくとも2つ以上のグリシジル基を持つ芳香族エポキシ樹脂が望ましい。150℃〜180℃の加熱状態でプレスされるため硬化物の
架橋密度が高いことが望ましい。そのためには1分子内に2つ以上のグリシジル基が必要になり、さらにエポキシ樹脂の構造としては脂肪族エポキシよりも剛直な芳香環を有する芳香族エポキシ樹脂であることが望ましい。
このような芳香族エポキシ樹脂としてはビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール等のビスフェノール化合物又はこれらの誘導体、またはトリヒドロキシフェニルメタン骨格、アミノフェノール骨格を有する3官能のフェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等をエポキシ化したエポキシ樹脂が上げられる。また、本発明では芳香環を持たない水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF、水素添加ビフェノール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シジロヘキサンジエタノール等の脂環構造を有するジオール又はこれらの誘導体、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール等の脂肪族ジオール又はこれらの誘導体等をエポキシ化した2官能のものなどを併用して用いることも出来る。
((B)硬化剤)
本発明に使用される硬化剤は、熱硬化性樹脂を硬化させるものである。このような硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物、酸無水物、フェノール樹脂等が挙げられる。ジヒドラジド化合物としては、特に限定されないが、例えば、アジピン酸ジヒドラジド、ドデカン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、P−オキシ安息香酸ジヒドラジド等のカルボン酸ジヒドラジドなどが挙げられる。酸無水物としては、特に限定されないが、例えば、フタル酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、無水マレイン酸とポリブタジエンとの反応物、無水マレイン酸とスチレンとの共重合体などが挙げられる。
本発明に用いるフェノール樹脂は1分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物であることが好ましい。このフェノール樹脂は、1分子内にフェノール性水酸基を1つしか有しない場合には架橋構造をとることができないため、十分な硬化物特性が得られず使用することができない。1分子内のフェノール性水酸基数が2つ以上であれば使用することができるが、好ましい1分子内のフェノール性水酸基数は2〜5であり、より好ましい1分子内のフェノール性水酸基数は2又は3である。フェノール樹脂の1分子内のフェノール性水酸基の数をこの範囲とすることにより、導電性組成物の塗布時の作業性と、硬化物の高Tgを両立することが出来る。
このようなフェノール樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラメチルビフェノール、エチリデンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフェノール)、シクロへキシリデンビスフェノール、ビフェノールといったビスフェノール類及びその誘導体、トリ(ヒドロキシフェニル)メタン、トリ(ヒドロキシフェニル)エタンといった3官能のフェノール類及びその誘導体、フェノールノボラック、クレゾールノボラックといったフェノール類とホルムアルデヒドを反応することで得られる化合物で2核体又は3核体がメインのもの及びその誘導体、ポリビニルフェノールなどが挙げられる。またフェノール性水酸基を持つ硬化剤とその他の硬化剤を併用してもかまわない。例えば、フェノール系硬化剤とエポキシの反応を促進させにくい固形アミン系硬化剤などとの併用では、導電性樹脂組成物の硬化物のTgを175℃以上にすることができる。
((C)硬化促進剤)
本発明に使用される熱硬化性樹脂の硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン又はテトラフェニルホスホニウム塩類、ジアザビシクロウンデセン等アミン系化合物及びその塩類等が挙げられるが、2−メチルイミダゾール,2−エチルイミダゾール,2−フェニルイミダゾール,2−フェニル−4−メチルイミダゾール,2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール,2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール,2−C1123−イミダゾール、2−メチルイミダゾールと2,4−ジアミノ−6−ビニルトリアジンとの付加物といったイミダゾール化合物が好適に用いられる。これらのイミダゾール化合物の中でも融点が180℃以上のイミダゾール化合物が特に好ましい。
((D)充填剤)
本発明に使用される充填剤は導電性充填剤を含むことが望ましい。例えば金、銀、銅、白金、ニッケル、パラジウム、インジウム、鉄、クロム、タンタル、錫、鉛、亜鉛、コバルト、チタン、タングステン、ビスマス、シリコン、アンチモン、アルミニウム、マグネシウムなどの金属粉がある。その中でも化学的に安定し、かつ安定した導電性を得られると言う点から銀であることが望ましい。また、これらの導電性充填剤は、単独で用いてもよいし、二種以上併用して用いてもよい。
本発明に使用される導電性充填剤の形状には球状、フレーク状、不定形、樹脂状などの形状があるが特に限定されるものではない。ただし通常、導電性樹脂組成物により形成されるバンプが直径50〜200μm、高さ100〜300μm程度であることからメジアン径が0.5μm以上15μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。また最大粒径は30μm以下であることが好ましく、25μm以下がより好ましい。導電性を向上させることを考慮すると接点がより多くなるフレーク状が望ましい。
なお、本発明における粒径は以下の記載も含めてレーザー回折粒度分布計により測定した値である。
充填剤には上記の導電性充填剤に加えて金属酸化物の添加が望ましい。このような金属酸化物はシリカ、アルミナ、酸化チタンなどがある。使用される金属酸化物の最大粒径は導電性充填剤と同様に30μm以下である方が望ましく、更に平均粒径は導電性充填剤よりも大きいことが望ましく、具体的にはメジアン径が1μm以上、20μm以下で、前記導電性充填剤のメジアン径に対し、1.1倍以上、3倍以下のメジアン径であることが好ましく、さらに1.1倍以上2.5倍以下がより好ましい。平均粒径が導電性充填剤よりも小さいと導電性粒子同士の間に入りこみ、導電性を確保するために必要な導電性粒子同士の接点が減少するために導電性が悪化する。
更に金属酸化物の形状は球状であることが望ましい。金属酸化物の形状が導電性粒子と同様のフレーク状粒子だと導電性粒子とともに配向してしまい、導電性粒子同士の接触が妨げられるため、導電性が低下するためである。更に垂直方向の力に対して、樹脂層が増えるため加えられた圧力が吸収されてしまうが、球状であればフレーク状に比べ垂直方向に大きいため、最低限でも点で圧力を受けるため圧着が良好になり、導電性が保たれるためである。また球状と同様に垂直方向に大きい塊状などでは角があるため粘度が高くなり、広がり性が低下するため、球状が最も好ましい。
またここで用いる金属酸化物は導電性充填剤一般的に使用される例えば金、銀などの導電性充填剤のポアソン比が0.3よりも大きいのに対し、金属酸化物、例えばシリカ、アルミナは0.2台である。バンプに力が加わるとポアソン比が低い金属酸化物が含まれると縦方向の変形に対して、横方向の変形が小さい。そのため樹脂バンプの接点に係る力が分散されず接点の接合が十分になるためである。前記理由から、本発明で使用できる金属酸化物のポアソン比は0.1以上0.3以下が好ましく、さらには0.15以上0.3以下
がより好ましい。
充填剤の含有量は、導電性充填剤と金属酸化物を合わせて導電性樹脂組成物の全重量に対して50重量%以上95重量%以下であることが好ましく、60重量%以上93重量%以下がより好ましい。充填剤の含有量を前記範囲上限値以下とすることでスクリーン印刷等の賦形が容易ことからバンプ形成が容易なものとなる。充填剤の含有量を前記下限値以上とすることで好適な導電性を得ることができる。また金属酸化物の割合は充填剤全体の内、0.01重量%以上、40重量%以下が好ましく、1重量%以上、30重量%以下であることがより好ましい。
(その他添加剤等)
本発明の導電性樹脂組成物には必要に応じて各種添加剤や溶剤を使用することができる。
(添加剤)
添加剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤等のカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力化成分、ハイドロタルサイト等の無機イオン交換体、消泡剤、界面活性剤、各種重合禁止剤、酸化防止剤等、種々の添加剤が挙げられる。
(溶剤)
溶剤は粘度の調整として用いられることから上記の充填剤を除く成分を溶解するものが望ましい。本発明の導電性樹脂組成物は印刷で塗布されるため沸点が180℃以上であることが望ましい。これにより、印刷作業中に溶剤が揮発することなく、作業可能時間を長くすることが出来、生産性に優れる。そのような溶剤は例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2-エチルー1,3−
ヘキサンジオール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ホロン、イソホロン、N−メチルピロリドンなどがあげられる。
溶剤の添加量は特に限定しないが、導電性樹脂組成物中10重量%以下であることが望ましい。これにより、導電性樹脂組成物の硬化時の溶剤の揮発に由来する硬化物中の気泡を抑制することができ、十分な弾性率を得ることが出来る。
(導電性樹脂組成物の製造方法)
本発明の導電性樹脂組成物は、例えば、上述の各成分を予備混合した後、3本ロールや遊星式攪拌混合機を用いて混練し、さらに真空下脱泡することにより製造することができ
る。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂A(o-クレゾールノボラック型エポキシ、新日鉄化
学(株)製,YDCN−800−70)、硬化剤A(フェノールノボラック、住友ベークライト(株)製、PR−51470、軟化点110℃)、硬化剤B(ポリパラビニルフェノール、日本曹達(株)製、VP−15000、重量平均分子量15000)、硬化促進剤A(テトラフェニルフォスフォニウム−2−(トリフェニルホスホニオ)フェノラート)、硬化促進剤B(テトラフェニルフォスフォニウム−4,4‘−スルフォニルジフェノラート)、充填剤としてメジアン径が2μmのフレーク銀粉(福田金属粉(株)製、HKD−11)、および溶剤(ブチルカルビトールアセテート)を表1に示すように配合し、3本ロールにて混合し、更に真空脱泡して熱硬化性接着剤組成物を得た。
なお、充填剤の粒径はレーザー回折粒度分布計により測定した。表の配合はすべて重量部である。
(実施例2〜8)
実施例1に対してエポキシ樹脂としてエポキシ樹脂B(ビスフェノールF型エポキシ、三菱化学(株)製、jER4004P)、アクリレートA(共栄社化学(株)製、4EG)、アクリレートB(ポリアクリレート、東亜合成(株)製、UG−4035)、マレイミドA(ポリアルキレンオキサイド変性マレイミド、DIC(株)、MIA−200),アリルエステルA(ポリアルキレンオキサイド変性アリルエステル、昭和電工(株)、DA−101),過酸化物A(ジクミルパーオキサイド、日油(株)製、パークミルD)、金属酸化物A(シリカ(メジアン径4μm、最大粒径18μm)、MRCユニテックス(株)製、QS−4Fs)、金属酸化物B(シリカ(平均粒径0.6μm、最大粒径24μm)、(株)アドマテックス製、SOE2/24C)を表1に示す配合で加え実施例2〜8、比較例1、2として実施例1と同様の方法で導電性樹脂組成物を得た。
(バンプ作成方法)
開口径150μmの円状の穴を空いたステンレス版にて印刷を行い、直径150±15μm、高さ140±20μmの円錐状バンプになるように銅箔状に印刷を行い、165℃、30分硬化し円錐状のバンプを得た。
(バンプ圧縮弾性率)
得られた樹脂バンプを下記条件にて測定を行い、S−S曲線を得てバンプの先から20μm移動するまでの変位とその時の加重より傾きを得て圧縮弾性率を計算した。結果を表1に示す。
測定装置: 島津製作所社製 マイクロオートグラフ MST-I
測定モード:圧縮モード
移動速度: 10μm/秒
(初期抵抗値)
得られたバンプを印刷した銅箔とプリプレグを加熱したロールによりバンプをプリプレグに貫通させた後、他の銅箔をさらに積層し、175℃2時間程度プレスすることにより配線基板を得た。そのときのバンプ間の抵抗値を測定し、初期値とした。
この抵抗値が20Ω以下を○とし、それ以上を×とした。ただし、△のものは抵抗値が20Ω以下だが、値が不安定だったものである。結果を表1に示す。
(抵抗値変化率)
初期抵抗値を測定後半田リフローを通し、初期値からの抵抗値変化率を計算した。結果を表1に示す。
Figure 2013243320

算出された抵抗値変化率を比較すると実施例はいずれもバンプの圧縮弾性率が60N/mm以上あり、半田リフローの相当の温度を掛けた後でも初期抵抗値とほぼ変化がなかった。一方比較例1、2では初期抵抗値は良いが半田リフローの熱履歴により抵抗値が増加した。圧縮弾性率が60N/mm以下であることからプレスからの力をバンプが吸収し、銅箔とバンプの界面の密着が不十分であった。
本願発明の導電性樹脂組成物は、硬化しバンプを形成後に好適な圧縮弾性率を示すため例えば多層配線基板のバンプとして利用することができ、製造工程において高温で加熱された場合であっても抵抗値の低下を抑制し多層配線基板に対し優れた信頼性付与することができる。
1 第1の配線部
2 第2の配線部
3 樹脂バンプ
4 プリプレグ
10 多層配線基板

Claims (5)

  1. (A)熱硬化性樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤および(D)充填剤を含む多層基板のバンプ形成に用いられる導電性樹脂組成物であって、前記導電性樹脂組成物の硬化物により形成された直径150±15μm、高さ140±20μmの円錐状バンプの圧縮弾性率が60N/mm〜500N/mmであることを特徴とする導電性樹脂組成物。
  2. 前記(A)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である請求項1の導電性樹脂組成物。
  3. 前記(D)充填剤が銀及び金属酸化物である請求項1または請求項2に記載の導電性樹脂組成物。
  4. 導電性樹脂組成物中における前記(D)充填剤の重量比率が60〜90重量%である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物の硬化物により導電性金属箔又は第1の配線部上に形成されたバンプが、プリプレグを貫通するとともに第2の配線部と接触することにより前記導電性金属箔又は第1の配線部と前記第2の配線部を電気的に接続する多層配線基板。
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