JP2002038452A - コンクリートダムの横継目造成用型枠、横継目造成方法および型枠着脱装置の把持部 - Google Patents
コンクリートダムの横継目造成用型枠、横継目造成方法および型枠着脱装置の把持部Info
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Abstract
コンクリート中に埋め残す必要が無く、しかも転用可能
なために、材料コストを抑制することができるコンクリ
ートダムの横継目造成用型枠を提供すること。 【解決手段】 岩盤または先行打設したコンクリートに
立設した支持材26に固定するためのボルトを貫通させ
る孔14が複数設けられた板体11と、隣り合わせに配
置した型枠どうしを連結するため板体の両側部に固定さ
れた継手部材12と、型枠を懸吊するための手段を係止
させるための係止孔13とを備える。
Description
の面状工法において横継目を造成するための型枠と、コ
ンクリートダムの横継目の目地造成方法と、横継目造成
用型枠を着脱するための装置に設ける把持部に関する。
または先行打設したコンクリートに山形鋼等の鋼材から
なる支持材を立設し、横継目の目地材としての鋼板を熔
接で支持材に固定した後に、この鋼板の両側にコンクリ
ートを打設してブルドーザーで敷き均し、振動ローラで
締め固めており、鋼板と支持材の両部材はコンクリート
中に埋め残される。そして、支持材や鋼板の設置工程、
コンクリート打設工程などを順次繰り返してダムの堤体
構築がなされる。
り、そのため一枚当たりの重量が大きくて取扱いが容易
ではなく、しかも、コンクリート中に埋め残されて再利
用不可能であるため、材料コストが非常に高価であっ
た。また、前記横継目には鋼板が埋め残されるため、横
継目の品質検査ができないという問題点があった。
の問題点に着目し、これを解決せんとしたものであり、
その課題は、組立や着脱を簡単に行なうことができるた
めコンクリート中に埋め残す必要が無く、しかも転用可
能なために、材料コストを抑制することができるコンク
リートダムの横継目造成用型枠を提供することにある。
が容易で安全性の高い施工を可能とするコンクリートダ
ムの横継目造成方法を提供することにある。
組立や着脱作業において、該型枠を確実かつ容易に把持
することができる型枠着脱装置の把持部を提供すること
にある。
に、本発明では、コンクリートダムの面状工法において
横継目を造成するための型枠であって、岩盤または先行
打設したコンクリートに立設した支持材に固定するため
のボルトを貫通させる孔が複数設けられた板体と、隣り
合わせに配置した型枠どうしを連結するため前記板体の
両側部に固定された継手部材と、前記型枠を把持する手
段を係止させるための係止孔とを備える横継目造成用型
枠が提供される。
能な孔を複数設けることが好ましく、隣り合わせに配置
した横継目造成用型枠の継手部材どうしを突き合わせ
て、これらのボルト孔にボルトを通して定着すれば、複
数の横継目造成用型枠を容易に連設することができる。
手部材と、前記係止孔とを備える前記横継目造成用型枠
を用いてコンクリートダムの横継目を造成する方法であ
って、岩盤または先行打設したコンクリートに複数の支
持材を立設し、該支持材に前記型枠をボルトで固定する
と共に、前記継手部材どうしをつき合わせて前記型枠を
並べ、前記継手部材において前記型枠どうしを連結し、
前記型枠の片側にコンクリートを打設し、所定時間経過
後に前記各支持材の上端に新たな支持材を接続すると共
に、前記ボルトを外して前記型枠を脱型し前記新たな支
持材に固定し、以後、前記型枠の支持材への着脱とコン
クリート打設とを繰り返して横継目を造成することを特
徴とする横継目造成方法が提供される。
造成用型枠を着脱するための装置に設けて該型枠を把持
する把持部であって、該把持部は、一対のツメ部が開閉
自在に形成され、一方のツメ部の先端には前記横継目造
成用型枠の係止孔に挿入可能な突出ピンが設けられ、該
突出ピンが挿入可能なピン挿入孔が穿設された受け部材
が他方のツメ部の先端に設けられたことを特徴とする型
枠着脱装置の把持部が提供される。ここで、前記把持部
を取り付ける型枠着脱装置としては、例えば、クローラ
などを備える共に遠隔操作により自動走行可能にする制
御部を備えた自走部と、該自走部に枢着されたブーム
と、該ブームを回動させて起伏自在にする第一のシリン
ダーと、前記ブームの先端に枢着されたアームと、該ア
ームを回動させて起伏自在にする第二のシリンダーと、
装置全体を制御する制御部とを備え、前記把持部が前記
アームの先端に枢着ピンで固定され、該把持部を回動自
在にする第三のシリンダーが設けられてなる構成とする
ことができる。
が、本発明はこれに限定されるものではない。図1
(a)は本発明に係る横継目造成用型枠10の一実施例
を示す正面図であり、図1(d)は横継目造成用型枠を
側部から見た一部斜視図である。図1(a)(d)にお
いて、横継目造成用型枠10は、例えば、厚さ12〜1
6mm、縦×横が1200×2500mm程度の鋼板1
1と、この両側部に熔接にて一体に固定された継手部材
12と、鋼板11に穿設されたボルト孔14と、揚重機
などの先端に設けられた係止具を係止させるため鋼板1
1に穿設された係止孔13とから構成される。
て形成することが可能であり、この場合、山形鋼の一面
12aには複数の孔12cを穿設し、山形鋼の他面12
bは熔接で鋼板11側部に固定する。
型枠10を組み立てる際に使用されるスペーサー21,
22の正面図であり、スペーサー21は横継目造成用型
枠10の下辺と先行構築した横継目との隙間を塞ぐため
の板体であり、一方、スペーサー22は、突き合わせた
継手部材12,12の間に介在させるもの(図2参照)
であり、継手部材12の複数の孔12cに合わせて切欠
き部22aが設けられている。また前記係止孔13は、
後述する型枠着脱装置40の型枠挿入ピン53を挿入し
たときに、型枠挿入ピン53との間に充分な隙間ができ
る程度の大きさに形成することが好ましい。このような
隙間により、型枠着脱装置40で横継造成用型枠10を
支柱26に固定するときに、ボルト孔を合わせる作業が
容易になるという利点が得られる。
動したり、支柱26に着脱する際に使用する型枠着脱装
置40について、図4及び図5を参照して説明する。型
枠着脱装置40は、図4に示したように、クローラなど
を備える共に遠隔操作により自動走行可能にする制御部
を備えた自走部46と、この自走部46に枢着されたブ
ーム41と、このブーム41を回動させて起伏自在にす
るシリンダー42と、ブーム41の先端に枢着されたア
ーム43と、このアーム43を回動させて起伏自在にす
るシリンダー44と、アーム43の先端に枢着ピン56
aで固定された把持部50と、この把持部50を回動自
在にするシリンダー45と、型枠着脱装置40全体を制
御する制御部とを備える。
したように、アーム43の先端に枢着ピン56aで枢着
されると共に、リンク部材61a,61bを介して枢着
ピン62,63,56bによりシリンダー45に枢着さ
れた固定部55と、この固定部55にそれぞれ枢着ピン
57,58により枢着されたツメ部51,52と、ツメ
部51,52を開閉するための伸縮シリンダー64と、
開閉時にツメ部51,52を連動させるため連結ピン6
8,69によりそれぞれツメ部51,52に枢着された
連結部材67とを備え、ツメ部52には型枠挿入ピン5
3が突設される一方でツメ部51には型枠挿入ピン53
が挿入可能なピン挿入孔54aが穿設された受け板54
が設けられ、伸縮シリンダー64が制御部により伸縮操
作されてツメ部51,52は開閉可能になっている。
状態を示す側面図であり、この図6と図5(a)(b)
を参照してツメ部51,52の開閉作用について説明す
る。前記伸縮シリンダー64は、一端が連結ピン65に
より固定部55に枢着され、他端が連結ピン66により
ツメ部52に枢着されており、図5(a)の状態から図
6の状態へとツメ部51,52を開くためには、伸縮シ
リンダー64は収縮される。すなわち、伸縮シリンダー
64の収縮する動きが枢着ピン66を介してツメ部52
に伝わり、ツメ部52には枢着ピン58を中心に矢印R
方向に回転させる力として作用する。一方、この矢印R
方向への回転力は、連結部材67からツメ部51に伝わ
り、ツメ部52を枢着ピン57を中心に矢印L方向に回
転させる力として作用する。かような伸縮シリンダー6
4の収縮動作により、ツメ部51,52は図6のように
開かれる。なお、図6の状態から図5(a)の状態へ
と、ツメ部51,52を閉じるためには、上記とは逆に
伸縮シリンダー64を伸張すれば、力は逆方向に作用し
てツメ部51,52を閉じることができる。
の型枠挿入ピン53を横継目造成用型枠10の係止孔1
3に挿入し、型枠挿入ピン53を受け板54のピン挿入
孔54aで受けることにより、横継目造成用型枠10が
ツメ部51,52から外れないように把持可能となり、
この把持状態でシリンダー42,44,45を伸縮操作
してブーム41やアーム43を徐々に起伏させれば、横
継目造成用型枠10には力を徐々に加えることが可能に
なる。
造成用型枠10を用いたコンクリートダムの横継目造成
方法について説明する。なお、図2は図3(f)を部分
的に拡大した正面である。
リートダムの堤体建設予定箇所の岩盤30にアンカー
(図示せず)を打ち込んで、各アンカーにそれぞれ支柱
26を熔接する。この支柱26は、型枠10のボルト孔
14に対応する位置に、あらかじめボルト孔26aが設
けられたものを使用する。
メ部51,52の受け板54と型枠挿入ピン53とによ
り横継目造成用型枠10を把持し、支柱26の高さまで
吊下ろし、図3(b)に示すように、ボルト28で横継
目造成用型枠10を支柱26に固定すると共に、隣合う
横継目造成用型枠10どうしを継手部材12で突き合わ
せて、継手部材12,12の間にスペーサー22を介在
させてここをボルト25で連結する(図2参照)。横継
目造成用型枠10の組立が終了したら、図3(c)の如
く、横継目造成用型枠10の内側にコンクリートを打設
する。なお、図3(a)(b)は正面から見た図である
が、図3(c)は側面からの図を示した。
で硬化したら、ボルト28を外して横継目造成用型枠1
0と支柱26の固定を解除すると共に、ボルト25も外
して継手部材12どうしの連結状態を解除する。そし
て、横継目造成用型枠10の係止孔13に型枠着脱装置
40の型枠挿入ピン53を挿入し、ツメ部51,52で
横継目造成用型枠10を把持して上方に引き上げると、
横継目造成用型枠10は先行打設コンクリート層31の
横継目面から剥離して外れ、支柱26のみが先行打設コ
ンクリート層31に埋め残される。
(e)のように、支柱26の上端に新たな支柱26をボ
ルトで接続し、上記と同様に、型枠着脱装置40で横継
目造成用型枠10を把持して新たな支柱26の高さまで
吊下ろし、図3(e)の側面図や図3(f)の正面図の
ように横継目造成用型枠10を組み立てる。そして、横
継目造成用型枠10の内側にコンクリートを打設して、
上記と同様に、横継目造成用型枠10を脱型すると、図
3(g)のように後行打設コンクリート層32が形成さ
れる。なお、図3(e)(f)に示したように、横継目
造成用型枠10の下辺部と先行打設コンクリート層31
との隙間にはスペーサー21が設けられることにより、
この隙間は塞がれる。
地材を固定し、先行打設コンクリート層31と後行打設
コンクリート層32の対向側にもコンクリートを打設す
れば、横継目は造成することができる。
ルトを貫通させる孔が複数設けられているため、岩盤ま
たは先行打設したコンクリートに立設した支持材にボル
トで着脱することができる。また横継目造成用型枠は板
体の両側部に継手部材を備えるので、この継手部材どう
しを突き合わせれば、簡単に隣り合わせに配置した型枠
どうしを簡単に連結することができる。さらに、横継目
造成用型枠は係止孔を備えるので、この係止孔に係止具
を通して把持すれば、横継目造成用型枠のコンクリート
打設面からの脱型や、支持材までの吊上げ移動を簡単に
行なうことができる。したがって、型枠の設置、離型お
よび取り外しが容易で、施工に熟練労働者を必要とせ
ず、従来のコンクリート中に埋め残すタイプの型枠と比
較すると、施工コストのみならず材料コストも格段に低
減することが可能になった。
支持材を立設し、支持材に型枠をボルトで着脱可能に固
定すると共に、継手部材どうしをつき合わせて型枠どう
しを着脱可能に連結し、かような横継目造成用型枠の支
持材への着脱とコンクリート打設とを繰り返して横継目
を造成するので、従来のように型枠板を施工現場に搬入
する必要が無くなり、施工効率を向上させることができ
る。また本発明の横継目造成方法では、横継目造成用型
枠の支持材への着脱を繰り返して横継目を造成するの
で、横継目のコンクリート面における直接目視による品
質検査が可能になった。
のツメ部が開閉自在に形成され、一方のツメ部の先端に
突出ピンが設けられ、該突出ピンが挿入可能なピン挿入
孔が穿設された受け部材が他方のツメ部の先端に設けら
れたので、一対のツメ部を開閉操作するだけで、突出ピ
ンは横継目造成用型枠の係止孔に挿入されて、この突出
ピンが受け部材のピン挿入孔に挿入されるので、型枠は
確実かつ容易に把持されて、横継目造成用型枠の取扱い
が格段に容易になる。
施例を示す正面図であり、(b)及び(c)は横継目造
成用型枠を組み立てる際に用いるスペーサーの正面図で
あり、さらに、(d)は(a)の横継目造成用型枠の側
部を示す一部斜視図である。
継目造成用型枠の組み立て状態を示した正面図である。
略図であって、(a)(b)(d)(f)は正面図であ
り、(c)(e)(g)は側面図である。
るための装置の側面図である。
チメントの側面図であり、(b)はアタッチメントの一
方のツメ部を内側から見た図である。
示した側面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 コンクリートダムの面状工法において横
継目を造成するための型枠であって、岩盤または先行打
設したコンクリートに立設した支持材に固定するための
ボルトを貫通させる孔が複数設けられた板体と、隣り合
わせに配置した型枠どうしを連結するため前記板体の両
側部に固定された継手部材と、前記型枠を把持する手段
を係止させるための係止孔とを備える横継目造成用型
枠。 - 【請求項2】 前記ボルト孔と、前記継手部材と、前記
係止孔とを備える請求項1記載の横継目造成用型枠を用
いてコンクリートダムの横継目を造成する方法であっ
て、 岩盤または先行打設したコンクリートに複数の支持材を
立設し、該支持材に前記型枠をボルトで固定すると共
に、前記継手部材どうしをつき合わせて前記型枠を並
べ、前記継手部材において前記型枠どうしを連結し、前
記型枠の片側にコンクリートを打設し、所定時間経過後
に前記各支持材の上端に新たな支持材を接続すると共
に、前記ボルトを外して前記型枠を脱型し前記新たな支
持材に固定し、以後、前記型枠の支持材への着脱とコン
クリート打設とを繰り返して横継目を造成することを特
徴とする横継目造成方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の横継目造成用型枠を着脱
するための装置に設けて該型枠を把持する把持部であっ
て、該把持部は、一対のツメ部が開閉自在に形成され、
一方のツメ部の先端には前記横継目造成用型枠の係止孔
に挿入可能な突出ピンが設けられ、該突出ピンが挿入可
能なピン挿入孔が穿設された受け部材が他方のツメ部の
先端に設けられたことを特徴とする型枠着脱装置の把持
部。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000226941A JP4300297B2 (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | コンクリートダムの横継目造成用型枠、横継目造成方法および型枠着脱装置の把持部 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000226941A JP4300297B2 (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | コンクリートダムの横継目造成用型枠、横継目造成方法および型枠着脱装置の把持部 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002038452A true JP2002038452A (ja) | 2002-02-06 |
JP4300297B2 JP4300297B2 (ja) | 2009-07-22 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000226941A Expired - Lifetime JP4300297B2 (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | コンクリートダムの横継目造成用型枠、横継目造成方法および型枠着脱装置の把持部 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4300297B2 (ja) |
-
2000
- 2000-07-27 JP JP2000226941A patent/JP4300297B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
JP4300297B2 (ja) | 2009-07-22 |
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