JP2002037670A - 窒化アルミニウム焼結体とその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体とその製造方法

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JP2002037670A JP2000225138A JP2000225138A JP2002037670A JP 2002037670 A JP2002037670 A JP 2002037670A JP 2000225138 A JP2000225138 A JP 2000225138A JP 2000225138 A JP2000225138 A JP 2000225138A JP 2002037670 A JP2002037670 A JP 2002037670A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定範囲量の粒界成分を残留させることで、
低誘電損失、高熱伝導率かつ高い曲げ強度を有する窒化
アルミニウム焼結体とその製造方法を提供する。 【解決手段】 窒化アルミニウム焼結体は、平均イオン
価数がn価である1種以上の陽イオン成分を焼結助剤成
分として含み、アルミニウムと陽イオン成分の総イオン
数を100としたときにアルミニウムが占める割合が1
00−6/n以上100−0.9/n以下の範囲にあ
り、かつ陽イオン成分は粒界に存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波域での
誘電損失が小さい窒化アルミニウム焼結体とその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム(AlN)は、熱伝導
率が高くプラズマ耐性に優れていることから、例えば、
半導体製造装置における電子サイクロトロン共鳴(EC
R)装置等に用いられる素材として有望である。ここ
で、プラズマは所定のガスにマイクロ波等の高周波電圧
を印加して励起させることから、マイクロ波透過用の窓
部材等にはプラズマ励起波長に対する誘電損失、特に誘
電正接が小さいAlN焼結体を用いることが好ましい。
【0003】AlN焼結体の誘電損失は結晶格子が乱れ
ると増大すると考えられる。また、熱伝導率は粒界成分
の量が多くなると低下すると考えられている。さらに、
比誘電率も粒界成分の量が多くなると大きくなるが、そ
の依存度は、誘電損失や熱伝導率に比べると小さいもの
である。
【0004】AlN焼結体のこれら諸特性に大きな影響
を及ぼす粒界は、一般的に焼結助剤として用いられてい
る金属酸化物の成分である陽イオン成分の化合物から構
成されていることから、従来は、得られたAlN焼結体
を還元雰囲気に晒す等して粒界成分を除去していた。具
体的には、カーボン発熱体を用いた炉中に試料をそのま
ま載置して加熱したり、または、カーボン製治具内に試
料を収容して加熱する。これにより、加熱雰囲気中に飛
散したカーボンが試料中の粒界成分と反応して粒界成分
が焼結体中から除去される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなカーボンを用いた粒界除去方法を用いた場合には、
カーボン成分がAlN焼結体内に残留して、低体積抵
抗、高誘電損失といった特性を示すようになり、所定の
高周波電圧を印加しても、プラズマが発生しない場合が
ある等の問題を生ずる。
【0006】本発明はこのような従来技術の有する課題
に鑑みてなされたものであり、カーボン中で粒界成分の
除去を行うことなく特定範囲量の粒界成分を残留させる
ことで、低誘電損失、高熱伝導率かつ高い曲げ強度を有
するAlN焼結体とその製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、平均イオン価数がn価である1種以上の陽イオン成
分を焼結助剤成分として含む窒化アルミニウム焼結体で
あって、アルミニウムと前記陽イオン成分の総イオン数
を100としたときに、前記アルミニウムが占めるイオ
ン数の割合が100−6/n以上100−0.9/n以
下の範囲にあり、かつ、前記陽イオン成分が粒界に存在
していることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体、が
提供される。
【0008】このような本発明の窒化アルミニウム焼結
体を特にマイクロ波透過用部材として用いる場合には、
商用マイクロ波領域における誘電正接が1×10−2
満であり、かつ、比誘電率と誘電正接の積を熱伝導率
(W・K−1・m−1)で除した値が3.0×10−4
(K・m・W−1)未満であることが好ましい。また、
所定の機械的強度を確保等するためには、窒化アルミニ
ウム粒子の平均粒径は10μm未満であることが好まし
く、商用マイクロ波領域における比誘電率と誘電正接の
積を室温における熱伝導率(W・K−1・m−1)およ
び4点曲げ強度(MPa)で除した値が、1.5×10
−6(K・m・W−1・MPa−1)未満であることも
好ましい。さらに、焼結助剤の成分である陽イオン成分
としては、イオン価数が3価のものを含むことが好まし
く、具体的には希土類元素を挙げることができる。本発
明の窒化アルミニウム焼結体は、マイクロ波励起プラズ
マ装置用部材として特に好適に用いられる。
【0009】本発明によれば、上述した窒化アルミニウ
ム焼結体の製造方法、すなわち、平均イオン価数がn価
である1種以上の陽イオン成分を焼結助剤成分として含
み、アルミニウムと前記陽イオン成分の総イオン数を1
00としたときに前記アルミニウムが占めるイオン数の
割合が100−6/n以上100−0.9/n以下の範
囲にあり、かつ、前記陽イオン成分が粒界に存在してい
る窒化アルミニウム焼結体の製造方法であって、前記焼
結助剤を含む窒化アルミニウム粉末を焼結することによ
り得られた緻密質な窒化アルミニウム焼結体を、主に窒
化物からなる部材で囲繞して熱処理装置の構成物に由来
するカーボンの付着を防ぎながら、1600℃以上19
00℃以下で1時間以上連続してまたは断続的に熱処理
することを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方
法、もまた提供される。
【0010】本発明に係る窒化アルミニウム焼結体は、
低誘電損失、低誘電正接であり、しかも熱伝導率および
機械的強度も高く維持されるという特徴を有する。従っ
て、例えば、プラズマ発生装置におけるマイクロ波透過
窓部材として用いた場合にも、マイクロ波による発熱が
少なく、また、発生するプラズマに対する耐食性も良好
であるので、装置特性の向上、装置寿命の長期化に大き
く寄与する。また、高周波領域で用いられる多層配線基
板や半導体素子搭載基板として用いた場合にも、良好な
放熱性が確保されているので、使用周波数の伝送信号の
減衰が抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の窒化アルミニウム(Al
N)焼結体は、平均イオン価数がn価である1種以上の
陽イオン成分を焼結助剤成分として含んでいる。この陽
イオン成分が1種類のみである場合には、平均イオン価
数nは、その陽イオン成分がAlN焼結体中において陽
イオンとして最も安定に存在するときのイオン価数と同
じとなる。また、焼結助剤が複数種の陽イオン成分を含
む場合には、平均イオン価数nは、各陽イオン成分の価
数とその存在比率を考慮して決定する。例えば、2価の
陽イオンと3価の陽イオンがモル比で50%ずつである
場合には、その平均イオン価数nは2.5となる。
【0012】なお、焼結助剤の陽イオン成分が1種類で
あっても、混合原子価の形態を取って存在していると考
えられる場合には、その存在比を考慮し、前述した複数
種の陽イオン成分を含む場合と同様にして平均イオン価
数nを算出する。さらに、複数種の陽イオン成分の中に
混合原子価を有するものがある場合には、その陽イオン
成分についての平均イオン価数を算出した後に、さらに
他の陽イオン成分との存在比を考慮して、平均イオン価
数nを算出する。
【0013】本発明においては、AlN焼結体における
焼結助剤の陽イオン成分の量は、AlN焼結体中のアル
ミニウム(Al)の量と対比して定められる。すなわ
ち、AlN焼結体中のAlと焼結助剤の陽イオン成分の
総イオン数を100としたときに、本発明のAlN焼結
体は、Alのイオン数が占める割合が100−6/n以
上100−0.9/n以下の範囲にあり、逆に焼結助剤
の陽イオン成分が占める割合は0.9/n以上6/n以
下の範囲にあることを特徴とする。
【0014】ここで、平均イオン価数nは必ず1以上で
あり、常に(100−6/n)<(100−0.9/
n)の関係が成立し、平均イオン価数nが大きい場合
に、Alの存在割合を大きくすることができる。つま
り、平均イオン価数nが大きい場合には焼結助剤の量は
少なくともよいが、平均イオン価数nが小さい場合には
多くの焼結助剤を必要とすることとなる。
【0015】このことは、焼結助剤の陽イオン成分がA
lN焼結体中に含まれる固溶酸素を除去する能力と関わ
っている。つまり、AlN焼結体中に含まれる固溶酸素
を除去するためには、固溶酸素の負電荷に応じた正電荷
が必要とされるため、平均イオン価数nが大きければ少
ない量の焼結助剤で足り、平均イオン価数nが小さい場
合にはより多くの焼結助剤が必要とされる。
【0016】そして、平均イオン価数nが小さい場合に
は、使用された多量の焼結助剤が粒界に存在することと
なるために熱伝導率を低下させる問題を生じ、一方、平
均イオン価数nが高い場合には、生成する粒界相の粘性
が高くなり、AlN粒子に対する「濡れ性」が低下し
て、かえって固溶酸素の除去が行われ難くなったり、焼
結体の組織が均一でなくなる等の問題を生ずるおそれが
ある。
【0017】従って、このような問題を考慮した場合
に、平均イオン価数nは2.4以上3.6以下であるこ
とが好ましく、この場合に、焼結助剤はイオン価数が3
価である陽イオン成分を含んでいることが好ましい。さ
らに、平均イオン価数nが3であるとさらに好ましい。
このような条件を満足する焼結助剤は、十分な固溶酸素
除去能力を有しつつ、熱伝導率を低下させることなく、
しかも、AlN粒子に対する濡れ性がよく、焼結体の組
織を均一なものとすることができる。
【0018】より具体的には、焼結助剤としては、イオ
ン価数が3価である金属元素を含む化合物もしくはイオ
ン価数が3価である金属元素の化合物またはこれらの混
合物を用いることが好ましく、希土類元素を含む化合物
もしくは希土類元素の化合物またはこれらの混合物を用
いることが、さらに好ましい。このような焼結助剤たる
化合物は、主に酸化物の形でAlN粉末に添加され、成
形、焼成等されて粒界成分となる。
【0019】なお、上述したAlN焼結体中におけるA
lと焼結助剤の陽イオン成分のイオン数比は、X線分析
顕微鏡(堀場製作所製、XGT−2000W)によって
得られた半定量分析(スタンダードレス)値(重量比)
から原子量を考慮して換算することにより決定したもの
である。このX線分析顕微鏡は、ロジウム(Rh)をX
線源(ターゲット)として、これより発生したX線をX
線導管を通して直径10〜100μmの微細X線ビーム
に収束させてXY走査ステージ上の試料に照射し、試料
の表面近傍から発生した蛍光X線をSi−X線検出器で
計数するものである。測定は、測定時間:120秒、パ
ルス処理時間:P3(使用機器固有設定値)、XGT径
(ビーム収束径):100μm、X線管電圧:30k
V、電流1mAで行った。
【0020】従って、他の分析方法を用いた場合には、
上記範囲と異なる範囲によって定義される場合がある。
また、AlN焼結体を製造する際に原料等に不可避的に
含まれ、得られたAlN焼結体に含まれることとなる微
量元素は、焼結助剤の成分とはみなさないこととする。
【0021】上記X線分析顕微鏡による定量分析では、
焼結助剤の陽イオン成分は粒界において検出され、Al
N粒子内からは検出されない。つまり、焼結助剤の陽イ
オン成分は粒界に存在している。
【0022】上述した組成および微構造を有する本発明
に係るAlN焼結体は、所定の焼結助剤を含むAlN粉
末を成形、焼結することにより緻密質な焼結体を得た
後、引き続いてまたは一度室温に戻した後に、再び所定
の温度でカーボンにより粒界を排除する操作を行うこと
なく熱処理することにより得ることができる。
【0023】AlN焼結体を得るための焼結や熱処理の
条件は、使用される焼結助剤の種類と量によって異なる
が、通常は、窒素ガス雰囲気中、1600℃〜1900
℃程度の高温で行われる。そのために熱処理炉として
は、カーボン製のヒータを用いたものが多用される。そ
こで、本発明においては、カーボンヒータを用いた熱処
理炉を用いて処理する場合において、カーボンを含まな
い雰囲気での熱処理を行うために、例えば、熱処理試料
であるAlN焼結体の周囲をAlN焼結体または窒化硼
素焼結体で囲い、ヒータの雰囲気が直接に熱処理試料に
当たらないように遮蔽して行う。
【0024】熱処理の時間は特に制限されるものではな
いが、例えば、通常の高純度AlN原料粉末を用いて窒
素常圧雰囲気中で緻密化させるには、上述の温度におい
て1〜3時間程度を要する。この時点では粒界成分は大
部分が焼結体内部に残留しており、同時にAlN結晶中
にも多量の格子の乱れが存在していると考えられる。従
って、本発明に規定するような組成および微構造ならび
に特性を有するAlN焼結体を得るには、例えば180
0℃では、緻密化後に焼成温度付近でさらに数時間以
上、好ましくは18時間以上、より好ましくは32時間
以上の熱処理を行うことが必要である。しかし、あまり
長時間となると熱処理装置(主に炉)の運転回転率が低
下することや、AlN粒子の粒成長によりAlN焼結体
の機械的強度が低下することから、約100時間が実際
的な限度となる。
【0025】熱処理は処理温度が高くなるに従って短時
間で行うことが可能であることを利用すれば、炉の運転
回転率が向上して生産コストの低減を図ることが可能で
あるが、この場合、特に大型の部材では、価格面および
性能面から使用可能な炉が制約される他、運転中の炉に
対する負担が大きくなる問題が生ずる。従って、処理条
件は、カーボンが侵入し易くなる等の点をも考慮して適
宜適切な条件に設定することが好ましい。
【0026】また、熱処理温度は緻密化温度(焼結温
度)と同じである必要はなく、熱処理中も幾つかの段階
に分けて熱処理温度を変えることも可能である。特に、
比較的長時間を要する熱処理を幾つかの段階に分けた場
合に、段階毎に冷却工程を含めても支障はないので、短
時間で終了する他の工程と併せて処理することも可能で
あり、これにより炉の占有率を下げることが可能にな
る。
【0027】このようなカーボンを含まない雰囲気で熱
処理を行っても、被処理体であるAlN焼結体の表面近
傍では、ある程度の粒界成分の排出は不可避的に起こ
る。しかしながら、このような一部の粒界成分が排出さ
れた後でも、上記本発明の条件を満足する限り、誘電損
失や誘電正接、熱伝導率のばらつきは、実使用上、問題
とはならない程度に抑えられる。
【0028】なお、粒界相を排出しないのであれば、A
lN粉末に添加する焼結助剤の量を最初から少なくする
方法も考えられるが、この場合には、その結果として得
られるAlN焼結体中の焼結助剤の量が、Alと焼結助
剤の陽イオン成分のイオン数比を規定した上記本発明の
条件から外れることとなり、良好な熱伝導率が得られな
くなったり、均一な組織を有する焼結体を得ることがで
きなくなる等の問題を生ずる。一方、多量の焼結助剤を
含む場合には、粒界成分が多くなることによって熱伝導
率が小さくなる問題がある。
【0029】次に、本発明のAlN焼結体の誘電特性に
ついて説明する。AlN焼結体の誘電正接は、主に熱処
理の時間と温度に依存しており、熱処理時間が長く、熱
処理温度が高くなるに従って低減する。一方で、誘電正
接はAlN焼結体中の焼結助剤の量に依存しない。この
ことは、焼結助剤として、例えば、酸化イットリウム
(イットリア:Y)を用いた場合に、粒界を形成
していると考えられる化合物の1つであるイットリウム
アルミニウムガーネット(YAG)等の定比組成の化合
物の誘電特性が、AlN焼結体全体の誘電特性を損なわ
ないものであることを示唆している。
【0030】例えば、後述する実施例および比較例に示
すように、本発明に係るAlN焼結体の3GHzにおけ
る誘電正接は4×10−3程度であり、また、YAGの
誘電正接は1×10−4以下であったことからも、粒界
相はAlN焼結体の誘電正接には、殆ど影響を及ぼさな
いことがわかる。
【0031】本発明に係るAlN焼結体は、マイクロ波
領域を利用する各種装置の部材・部品として使用する場
合には、商用マイクロ波領域と呼ばれる1.25GHz
〜12GHzにおけるAlN焼結体の誘電正接が1×1
−2未満であり、かつ、比誘電率と誘電正接の積を熱
伝導率(W・K−1・m−1)で除した値が、3.0×
10−4(K・m・W−1)未満という優れた特性を示
す。これにより、使用するマイクロ波による発熱量が少
なくなり、AlN焼結体部品の寿命が長くなり、また、
その部品周りの構造や使用する部材の選択幅が広がると
いう利点が生じる。
【0032】ここで、比誘電率と誘電正接の積は誘電損
失に比例するので、この積の値はAlN焼結体に発生す
る熱量に比例する。従って、この積の値を熱伝導率で除
した値は、AlN焼結体が熱を蓄えやすいかどうかを判
断するパラメータである。つまり、(比誘電率)×(誘
電正接)/(熱伝導率)の値が小さければ、それだけ良
好な熱伝導性、放熱性を有することを示しており、本発
明に係るAlN焼結体が、従来のAlN焼結体よりも、
良好な熱伝導性、放熱性を有していることを示してい
る。
【0033】従来の一般的なAlN焼結体の室温におけ
る熱伝導率は160W・K−1・m −1程度であり、ま
た、例えば3GHzでの誘電損失は1×10−2程度、
比誘電率は8.6程度あることから、この場合の(比誘
電率)×(誘電正接)/(熱伝導率)の値は、約5.4
×10−4(K・m・W−1)となる。一方、後述する
実施例に示すように、本発明に係るAlN焼結体の熱伝
導率は200W・K ・m−1程度あり、3GHzで
の誘電損失は4×10−3程度、比誘電率は8.4程度
であることから、この場合の(比誘電率)×(誘電正
接)/(熱伝導率)の値は、約1.7×10−4(K・
m・W−1)となり、従来のAlN焼結体の1/3程度
と小さく、優れた熱伝導性、放熱性を有していることが
わかる。
【0034】なお、AlN焼結体の熱伝導率は、直径1
0mmφ〜11mmφ、厚み0.4mm〜2mmの円板
状試料を用い、室温にてレーザフラッシュ法(リング
法)にて測定した熱拡散率に、比重3.25、比熱73
7J・kg−1・K−1を乗じて得られる値である。よ
り詳しくは、熱拡散率は、比熱・熱拡散率測定装置(リ
ガク製、LF/TCM−FA8510B)を用いて、
2.5kWの出力で照射したレーザを、レーザの照射範
囲を外径8mmφ、内径6.9mmφのリング形状で制
限して、カーボンを塗布した試料の一方の表面に照射し
て、他方の面における温度上昇を開口径3mmφの台座
を通してInSbを用いた赤外線検出器で計測し、付属
の解析ソフトを用いて求めたものである。従って、他の
測定方法を用いた場合やリング形状が異なる場合、解析
ソフトが異なる場合には、得られる熱拡散率の値が異な
る場合がある。なお、前記測定方法を用いて、後述する
実施例および比較例についても熱伝導率を求めている。
【0035】また、比誘電率および誘電正接は、厚み
0.635mm、一辺が50〜52mmの角板状試料を
用いて、室温にて、誘電体共振器法にて、3GHz、6
GHz、12GHzでそれぞれ測定して得られた値であ
る。より詳しくは、比誘電率および誘電正接は、誘電体
共振器法用のテストフィクスチャ(村田製作所製、DR
G8820)およびネットワークアナライザ(ヒューレ
ットパッカード製、HP8720B)を使用し、比誘電
率および誘電損失が各々アルミナ基板を標準試料として
校正して室温にて測定し、付属の解析ソフトによって求
めた値である。従って、他の測定方法を用いた場合や標
準試料、解析ソフトが異なる場合には、得られる比誘電
率および誘電正接の値が異なる場合がある。なお、後述
する実施例および比較例の比誘電率および誘電正接の値
は、前記方法を用いて測定を行っている。
【0036】次に、本発明に係るAlN焼結体の機械的
強度特性について説明する。AlN焼結体の破壊モード
は粒界破壊が支配的であるために、異常粒成長がない限
りにおいては、曲げ強度は平均粒径に依存する。つま
り、AlN粒子の大きさ相当の欠陥を破壊源とみなせる
ので、平均粒径が小さいほど曲げ強度は大きくなる。
【0037】従来の粒界相を排除する熱処理方法では、
粒界層の除去とともに粒成長が進行するために、熱処理
による機械的強度の低下は避けることができなかった。
しかしながら、本発明のAlN焼結体は、含まれる焼結
助剤の量が適量であり、しかも粒界相を排出しない熱処
理を行うために、適切な温度であれば長時間の熱処理を
行っても、AlN粒子の粒成長が抑制され、その結果、
機械的強度の低下が抑制される。
【0038】例えば、高純度AlN粉末を用いて作製さ
れた緻密な常圧焼結体は、平均粒径が2μm程度のもの
で約300MPaの曲げ強度を有する。但し、このよう
なAlN焼結体は、通常、焼結後(緻密化後)の熱処理
を行っておらず、そのために誘電損失が大きい点で本発
明と用途を異にする。これに対して本発明に係るAlN
焼結体の平均粒径は4μm〜5μm程度であり、約25
0MPaの曲げ強度を有する。また、熱処理条件を制御
してAlN粒子の平均粒径を10μm未満に抑えること
により、200MPaの曲げ強度を維持することが可能
である。
【0039】一方、後述する比較例に示すように、カー
ボンにより粒界を排除するように熱処理したAlN焼結
体では粒成長が進行し易く、また部分的にカーボンが残
留するために曲げ強度は200MPa以下となり、部位
によるばらつきも大きくなる問題がある。
【0040】なお、上述したAlN焼結体の平均粒径
は、AlN焼結体の破断面をSEM観察して画面中に2
00個程度の粒子を含むようにして撮影し、そこから単
位面積中の粒子個数を求め、等価円直径として得られた
値である。
【0041】ところで、先に述べたパラメータ(比誘電
率)×(誘電正接)/(熱伝導率)はAlN焼結体中へ
熱が蓄積される度合いを示していることから、これはA
lN焼結体の温度上昇の度合い、さらには発生する熱応
力の度合いをも示している。従って、このパラメータを
機械的強度で除して改めて定義するパラメータ(比誘電
率)×(誘電正接)/((熱伝導率)×(機械的強
度))は、AlN焼結体中で発生する熱応力に対する機
械的強度の許容度合いを示すことになり、同一の使用条
件においては、この値が小さいほど破壊に抗する余裕が
あることになる。なお、機械的強度は、JIS R16
01−1995による室温4点曲げ強度である。
【0042】後述する実施例および比較例に示すよう
に、パラメータ(比誘電率)×(誘電正接)/((熱伝
導率)×(機械的強度))の値は、従来のAlN焼結体
(比較例2)では2.0×10−6(K・m・W−1
MPa−1)となるが、本発明に係るAlN焼結体(実
施例)では、約6.4×10−8(K・m・W−1・M
Pa−1)と小さく、発生する熱応力に対する機械的強
度の余裕が大きい。パラメータ(比誘電率)×(誘電正
接)/((熱伝導率)×(機械的強度))の値は、1.
5×10−6(K・m・W−1・MPa−1)未満であ
ることが好ましい。
【0043】
【実施例】(実施例)平均粒径が0.6μm、酸素量
0.7%であり、焼結助剤としてイットリウム(Y)と
Alの全イオン数に対するYのイオン数比(Y/(Al
+Y))が2.1に調製された高純度AlN粉末をCI
P成形し、窒素雰囲気中、1800℃で常圧焼成した。
一度、焼成試料を室温に戻した後に焼成試料の周囲をA
lN焼結体で囲い、窒素雰囲気中、1800℃で48時
間、熱処理した。こうして作製したAlN焼結体試料の
誘電損失は、誘電体共振器摂動法を用いて周波数3GH
zで測定し、熱伝導率はレーザフラッシュ(リング)法
を用いて測定した熱拡散率に比重3.25、比熱737
J・kg−1・K−1を乗じて求め、4点曲げ強度をJ
IS R1601−1995に基づいた試験により測定
し、Alと焼結助剤の陽イオン成分の重量比をX線分析
顕微鏡(堀場製作所製XGT2000W)を用いて測定
し、その値からイオン数比への換算を行った。なお、曲
げ強度の測定を除いて、焼結体の内部と表面のそれぞれ
について特性を測定した。
【0044】(比較例1)焼成までの工程を前記実施例
と同じとし、その後の熱処理を行わなかったAlN焼結
体試料を比較例1とした。得られたAlN焼結体につい
て、誘電損失、熱伝導率、4点曲げ強度の測定、Alと
焼結助剤の陽イオン成分の重量比分析を行い、その値か
らイオン数比への換算を行った。
【0045】(比較例2)焼成までの工程を前記実施例
と同じとし、一度、焼成試料を室温に戻した後に焼成試
料の周囲をカーボン製の治具で囲い、窒素雰囲気中、1
800℃で48時間、熱処理して得たAlN焼結体を比
較例2とした。得られたAlN焼結体について、誘電損
失、熱伝導率、4点曲げ強度の測定、Alと焼結助剤の
陽イオン成分の重量比分析、イオン数比への換算を行っ
た。
【0046】(試験結果)試験結果を表1に記す。実施
例では、Alと焼結助剤の陽イオン成分の重量比分析か
ら得られたイオン数比の値は、Alの占める割合が9
8.1〜98.7atom%であり、本発明の条件であ
る98〜99.7atom%の範囲にあるという条件を
満足していることが確認された。これに対して、比較例
1ではAlの占める割合が97.9atom%、比較例
2では99.8atom%であり、ともに本発明の条件
である98〜99.7atom%の範囲から外れている
ことが確認された。
【0047】
【表1】
【0048】4点曲げ強度と熱伝導率は、比較例1およ
び比較例2と比較して実施例において良好な特性が得ら
れることが確認された。また、誘電正接の値は熱処理を
行わない比較例1で最も大きくなり、同時間、同温度で
の熱処理を行った実施例と比較例2ではほぼ同等であっ
た。さらに、(比誘電率)×(誘電正接)/(熱伝導
率)の値は、実施例では1.6×10−4(K・m・W
−1)、比較例1では5.4×10−4(K・m・W
−1)、比較例2では3.0×10−4(K・m・W
−1)となり、実施例において、最も値が小さく、良好
な熱伝導性、放熱性を有することが確認された。また、
(比誘電率)×(誘電正接)/((熱伝導率)×(機械
的強度))の値は、実施例では約6.4×10−8(K
・m・W−1・MPa−1)、比較例1では2.8×1
−7(K・m・W−1・MPa−1)、比較例2では
2.0×10−6(K・m・W−1・MPa−1)とな
り、実施例において最も値が小さく、良好な機械的特性
を有することも確認された。
【0049】以上の結果に示されるように、本発明の組
成条件を満足するAlN焼結体は、(比誘電率)×(誘
電正接)/(熱伝導率)および(比誘電率)×(誘電正
接)/((熱伝導率)×(機械的強度))の値が小さ
い、つまり、熱伝導性と放熱性に優れ、機械的強度にも
優れる特性を有することが確認された。従って、本発明
のAlN焼結体は、例えば、プラズマ発生装置における
マイクロ波透過窓部材等として好適に用いられ、その他
にも、プラズマ内の各種構造部品、マイクロ波領域での
信号伝達を行う多層配線基板等として、好適に用いるこ
とができる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明に係るAlN
焼結体は、低誘電損失、低誘電正接であり、しかも熱伝
導率が高く機械的強度にも優れるという特徴を有する。
従って、例えば、プラズマ発生装置におけるマイクロ波
透過窓部材として用いた場合には、マイクロ波による発
熱が少なく、また、発生するプラズマに対する耐食性も
良好であるので、装置特性の向上、装置寿命の長期化に
大きく寄与する。また、プラズマ発生装置の内部部材と
しても有効に用いることができる。さらに、高周波領域
で用いられる多層配線基板や半導体素子搭載基板として
用いた場合にも、良好な放熱性が確保されていることか
ら、使用周波数の伝送信号の減衰が抑制され、信頼性が
向上するという効果を奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均イオン価数がn価である1種以上の
    陽イオン成分を焼結助剤成分として含む窒化アルミニウ
    ム焼結体であって、 アルミニウムと前記陽イオン成分の総イオン数を100
    としたときに、前記アルミニウムが占めるイオン数の割
    合が100−6/n以上100−0.9/n以下の範囲
    にあり、かつ、前記陽イオン成分が粒界に存在している
    ことを特徴とする窒化アルミニウム焼結体。
  2. 【請求項2】 商用マイクロ波領域における誘電正接が
    1×10−2未満であり、かつ、比誘電率と誘電正接の
    積を室温における熱伝導率(W・K−1・m −1)で除
    した値が、3.0×10−4(K・m・W−1)未満で
    あることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウ
    ム焼結体。
  3. 【請求項3】 窒化アルミニウム粒子の平均粒径が10
    μm未満であり、または、商用マイクロ波領域における
    比誘電率と誘電正接の積を室温における熱伝導率(W・
    −1・m−1)および4点曲げ強度(MPa)で除し
    た値が、1.5×10−6(K・m・W−1・MPa
    −1)未満であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の窒化アルミニウム焼結体。
  4. 【請求項4】 前記陽イオン成分として、イオン価数が
    3価のものを含むことを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれか1項に記載の窒化アルミニウム焼結体。
  5. 【請求項5】 前記3価の陽イオン成分が希土類元素で
    あることを特徴とする請求項4に記載の窒化アルミニウ
    ム焼結体。
  6. 【請求項6】 マイクロ波励起プラズマ装置用部材とし
    て用いられることを特徴とする請求項1から請求項5の
    いずれか1項に記載の窒化アルミニウム焼結体。
  7. 【請求項7】 平均イオン価数がn価である1種以上の
    陽イオン成分を焼結助剤成分として含み、アルミニウム
    と前記陽イオン成分の総イオン数を100としたときに
    前記アルミニウムが占めるイオン数の割合が100−6
    /n以上100−0.9/n以下の範囲にあり、かつ、
    前記陽イオン成分が粒界に存在している窒化アルミニウ
    ム焼結体の製造方法であって、 前記焼結助剤を含む窒化アルミニウム粉末を焼結するこ
    とにより得られた緻密質な窒化アルミニウム焼結体を、
    主に窒化物からなる部材で囲繞して熱処理装置の構成物
    に由来するカーボンの付着を防ぎながら、1600℃以
    上1900℃以下で1時間以上連続してまたは断続的に
    熱処理することを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004131298A (ja) * 2001-08-20 2004-04-30 Ngk Insulators Ltd 低誘電正接材料および炭化珪素焼結体の誘電正接を制御する方法
JP2006008493A (ja) * 2004-05-26 2006-01-12 National Institute Of Advanced Industrial & Technology プラズマ耐食材料、その製造方法及びその部材

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