JP2002037120A - 全方向移動型台車 - Google Patents
全方向移動型台車Info
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Abstract
を正常にコントロールして移動させる。 【解決手段】 駆動力を個別に付与することができる少
なくとも4個の全方向駆動車輪2a,2b,2c,2d
と、駆動方向指示部からの指示に基づいて演算された駆
動力を上記駆動車輪の駆動源に発生させる制御手段とを
備える。各全方向駆動車輪の空転を検出する空転検出手
段を備える。上記制御手段はいずれかの全方向駆動車輪
が空転状態と判断された時、該全方向駆動車輪を除く他
の全方向駆動車輪に対して駆動方向指示部からの指示に
基づいて演算された駆動力を上記他の全方向駆動車輪の
駆動源に発生させる。スリップ等による空転がいずれか
の全方向駆動車輪に生じても、この全方向駆動車輪を除
く他の全方向駆動車輪によって指示に基づく動きを台車
に行わせる。
Description
ルやボールホイールのような全方向駆動車輪を備えてい
る全方向移動型台車に関するものである。
車は各種のものが提案されており、たとえば実公昭63
−39164号公報にはユニバーサルホイール(オール
サイドローラ)と称される全方向駆動車輪を備えたもの
が示されており、特開昭63−149270号公報や特
開平02−249769号公報などにも全方向移動型台
車が示されている。
向駆動車輪を備えた全方向移動型台車においては、全て
の全方向駆動車輪の駆動制御を行うことによって目的と
する方向への目的とする速度あるいは推進力による移動
を行わせるのであるが、全方向駆動車輪を少なくとも4
個備えたものにおいては、凹凸があったり水や油で部分
的に濡れている路面を走行する時、あるいは傾斜路に斜
め方向から進入する場合など、1輪が浮く、あるいは車
輪と路面のグリップ力が不足してスリップする等の原因
により車輪が空転してしまうことがあり、この場合、残
りの全方向駆動車輪の駆動では、本来の移動を台車に行
わせることができない。
御で行っている場合、4輪の出力のバランスで駆動して
いることから、1輪でも空転するとバランスが崩れて操
作者が意図していない危険な動きをしてしまう可能性が
高い。
っている場合は、もともと4輪が冗長であるために1輪
が浮いたりグリップ不足によるスリップで空転してしま
って他の3輪による速度制御となってもトルク制御の場
合ほど意図する動きからずれることはないが、4輪で駆
動することを前提にした制御であることから、3輪の駆
動ではパワーが不足し、目標速度に到達するまでに遅れ
を生じる。このために、接地している3輪が目標速度と
比較的大きな偏差をもって動作しているのに対して、空
転している車輪はほぼ目標値通りの回転速度で回転して
いることになり、空転している車輪が再度接地してグリ
ップを回復するまで回転速度が低下するに際して、速度
差がありすぎて地面に接触した状態で空回りすることに
なって床にこすった痕(スリップ痕)をつけてしまった
り、車輪の摩耗を早めたりすることになる。
足によるスリップあるいは路面状況等が原因で1輪でも
空転が生じてしまった場合を想定した制御については何
も言及されていない。
であって、その目的とするところはいずれかの全方向駆
動車輪が空転しても台車を正常にコントロールして移動
させることができるとともに床面にスリップ痕をつけて
しまったりすることがない全方向移動型台車を提供する
にある。
方向移動型台車は、駆動力を個別に付与することができ
る少なくとも4個の全方向駆動車輪と、駆動方向指示部
からの指示に基づいて演算された駆動力を上記駆動車輪
の駆動源に発生させる制御手段とを備えた全方向移動型
台車において、各全方向駆動車輪の空転を検出する空転
検出手段を備えており、上記制御手段はいずれかの全方
向駆動車輪が空転状態と判断された時、該全方向駆動車
輪を除く他の全方向駆動車輪に対して駆動方向指示部か
らの指示に基づいて演算された駆動力を上記他の全方向
駆動車輪の駆動源に発生させるものであることに特徴を
有している。グリップ不足によるスリップあるいは路面
状況等に起因する空転が生じている全方向駆動車輪があ
っても、指示に基づく動きを台車に行わせることができ
る。
とができる少なくとも4個の全方向駆動車輪と、駆動方
向指示部からの指示に基づいて演算された駆動力を上記
駆動車輪の駆動源に発生させる制御手段とを備えて、平
面上での前後左右及び斜め移動並びに回転が可能となっ
ている全方向移動型台車において、各全方向駆動車輪の
空転を検出する空転検出手段を備えており、上記制御手
段はいずれかの全方向駆動車輪が空転状態と判断された
時、空転している全方向駆動車輪を除く他の全方向駆動
車輪の速度検出値から平面内動作速度を演算するもので
あることに特徴を有している。スリップ等で空転してい
る全方向駆動車輪があっても、正常な速度・位置の検出
を行うことができる。
れた全方向駆動車輪に対し、他の全方向駆動車輪の速度
検出値から演算した平面内動作速度に基づいて出力を演
算するものであることが好ましい。
操作部に加えられた操作力に応じた出力を出すものであ
ってもよい。また、各全方向駆動台車の速度を検出する
速度検出手段を備えており、速度検出手段の出力からも
っとも速いと判断される全方向駆動車輪を空転状態であ
ると常時みなして他の全方向駆動車輪の速度検出値から
平面内動作速度を演算するものであってもよい。
方向駆動車輪の積分項が略0となったことで空転を検出
するもの、速度制御に際しての全方向駆動車輪の駆動源
への出力電流が急低下したことで空転を検出するもの、
速度制御に際しての全方向駆動車輪の目標速度と実速度
との差が略0になったことで空転を検出するもの、トル
ク制御に際しての全方向駆動車輪の速度の急上昇から空
転を検出するものなどを好適に用いることができる。
御手段は、空転と判断された全方向駆動車輪への電流出
力を0とするものが好ましく、また、空転と判断された
全方向駆動車輪の速度上昇検出で通常制御に戻すもの
や、空転と判断された全方向駆動車輪の速度低下検出で
通常制御に戻すものが好ましい。
配膳車を得ることができる。
基づいて詳述すると、図2に示す台車1は、その底面四
隅に全方向駆動車輪2a,2b,2c,2dを配したも
ので、この全方向駆動車輪2a,2b,2c,2dには
ボールホイールやユニバーサルホイール等、任意の形式
のものを用いることができるが、ここでは図3に示すユ
ニバーサルホイール型のものを用いている。このユニバ
ーサルホイール型全方向駆動車輪2a,2b,2c,2
dは、中央車軸20を備えたフレーム21の外周部に中
央車軸20の軸方向及び径方向と直交する軸の回りに回
転自在な複数個のバレル22を配したもので、各バレル
22の支持軸を含む断面の外形が中央車軸20を中心と
する円弧を形成していることから、該全方向駆動車輪2
a,2b,2c,2dは、中央車軸20を中心とする回
転と、各バレル22の夫々の軸回りの回転とによって、
全方向移動が可能となっている。なお、複数個のバレル
22は2列で設けているとともに、両列においてバレル
22の中央車軸20の軸回りにおける位置を半ピッチず
らすことで、いずれかのバレル22が常に接地している
状態を得られるようにしている。
c,2dは、夫々の中央車軸20にモータ25が連結さ
れて該モータ25によって中央車軸20の回りの駆動力
を受けることができるものとなっている。また、一端側
左右に配した2つの全方向駆動車輪2a,2d及び他端
側左右に配した2つの全方向駆動車輪2b,2cは、夫
々中央車軸20,20の軸方向延長線が台車1の中央寄
りの部分で交差するように前後方向から左右に振った状
態で台車1に取り付けられている。図2(b)中の黒塗り
矢印イは各全方向駆動車輪2a,2b,2c,2dの駆
動回転方向を、斜線矢印ロは各全方向駆動車輪2a,2
b,2c,2dの自由回転方向を示している。また、こ
れら全方向駆動車輪2a,2b,2c,2dにはその回
転速度を検出する速度検出手段(図示せず)を設けてあ
る。
駆動方向や駆動速度等の指示を与えるための操作ハンド
ル4を配してあり、図4及び図5に示すように、該操作
ハンドル4を通じて与えた駆動指令値に基づき、制御回
路CPUは各全方向駆動車輪2a,2b,2c,2dに
加えるべき駆動力を演算し、その駆動力指令値を制御手
段(駆動回路)を通じて駆動源(モータ25)に与えて
全方向駆動車輪2a,2b,2c,2dを駆動する。
dの駆動をトルク制御で行っている場合について、図6
に基づいて説明すると、各全方向駆動車輪2a,2b,
2c,2dの出力f1,f2,f3,f4で発生する台
車1の重心Gでの駆動力(Fx、Fy、M)を求める
と、 Fx=−f1・sinθ−f2・sinθ+f3・si
nθ+f4・sinθ Fy=f1・cosθ−f2・cosθ−f3・cos
θ+f4・cosθ Mx=Wsinθ・(f1+f2+f3+f4) My=L1cosθ・(f1+f4)+L2・cosθ
(f2+f3) ただし、Mx、Myは全駆動車輪2a,2b,2c,2
dで発生する力のx,y分力により発生するモーメント
の夫々の合計であり、 M=Mx+My =(Wsinθ+L1・cosθ)(f1+f4)+(Wsinθ・+L2・ cosθ)(f2+f3) また、前後のバランスを考慮して f1−f4=f2−f3 となるようにする。これらをまとめれば、
x、Fy、M)を発揮させる場合の各全方向駆動車輪の
トルク(f1,f2,f3,f4)は
L1・cosθ) である。
力を発揮することを前提としていることから、1輪が浮
いたりスリップしたりして空転してしまうと意図する方
向に動かないことになる。
駆動車輪2a,2b,2c,2dの速度v1,v2,v
3,v4を検出することができる速度検出手段を設ける
とともに、その検出値から空転しているかどうかを判別
する空転検出手段を設けて、空転している全方向駆動車
輪があれば、その全方向駆動車輪を除く他の3つの全方
向駆動車輪で意図する動きを台車1に行わせるための駆
動力演算を行う。
あれば、その車輪を除く他の全方向駆動車輪のトルクか
ら台車駆動力(Fx、Fy、M)を求め、また、所望の
台車駆動力(Fx、Fy、M)を得るためのその他の全
方向駆動車輪のトルクを求めるのである。
合、f1=0と考えられるので、前記の各式にf1=0
を代入すれば、 Fx=−f2・sinθ+f3・sinθ+f4・si
nθ Fy=−f2・cosθ−f3・cosθ+f4・co
sθ M=(Wsinθ+L2cosθ)(f2+f3)+
(Wsinθ+L1cosθ)f4 となり、これらをまとめると
y,M)から各全方向駆動車輪2b,2c,2dの必要
トルクf2,f3,f4は次式で導出できる。
が空転した場合にも、他の3つの全方向駆動車輪で台車
1の必要駆動力を発生させることができ、接地している
3つの全方向駆動車輪のトルクは同様にして導出でき
る。
空転しているかどうかの判断については、トルク制御を
行っている場合、スリップ等で空転した車輪はその瞬間
に接地によるグリップ力の回転抵抗がなくなって急激に
回転速度が大きくなることから、この点で空転した車輪
を判断することができる。図7はこの空転判断の一例を
示すもので、各全方向駆動車輪2a,2b,2c,2d
の検出速度vk(k=1,,,n)の微分値Dvk(k
=1,,,n)を計算し、その絶対値が所定値Dvtr
より大きくなったかどうかで空転状態にあることを判断
して、残る他の全方向駆動車輪の駆動制御で台車1を所
望の台車駆動力(Fx、Fy、M)で駆動している。
と判断された車輪に対しては、図8にも示すように、出
力電流I1,I2,I3,I4を0とするとよい。省エ
ネルギーとなる上に、次に接地した時にグリップが回復
しやすい。また、空転車輪への電流出力を0とした場
合、駆動系におけるギヤやモータイナーシャの影響でそ
の車輪の回転速度は遅くなっていく。そしてその車輪が
接地すれば、車輪回転速度が上昇することから、空転と
判断して電流出力を0とした車輪の回転速度が上昇すれ
ば、空転状態が終了したと判断して通常の制御に戻すの
が好ましい。図9はこの復帰についてのフローを示して
いる。
いて、前述のように急激に回転速度が大きくなって空転
状態になったと判断した車輪がすぐに再接地した時に
は、回転速度が低下することから、この点をもとに空転
状態が終了したとして通常制御に戻すのが好ましい。空
転車輪の回転速度の制御ができないような一瞬の間に再
接地した場合にも、即座に通常制御に戻すことができ
て、スムーズな動きを得ることができる。
いては、図10に示すように、台車1の制御中心Aの速
度が[Vax,Vay,Vaψ]の時、各全方向駆動車
輪2a,2b,2c,2dの回転速度v1,v2,v
3,v4は次式(0)で求めることができる。
速度[Vax,Vay,Vaψ]に対して各全方向駆動
車輪2a,2b,2c,2dの駆動回転速度v1,v
2,v3,v4を求めることができ、台車1の速度制御
を行うことができる。
平面内動作速度が計算しにくくなるとともに、空転して
いる車輪が再接地した時、床にダメージを与えてしまう
ことになる。
があれば、その全方向駆動車輪を除く他の3つの全方向
駆動車輪から台車1の速度(平面内動作速度)を求め
る。
いると判断された場合、全方向駆動車輪2aの速度v1
を除く他の全方向駆動車輪2b,2c,2dの速度v
2,v3,v4と台車1の所望速度[Vax,Vay,
Vaψ]との関係
のいずれかが空転していると判断されれば、夫々
ψ]を求める。
指令値Voptとしては、他の全方向駆動車輪の回転速
度から求めた台車1の速度[Vax,Vay,Vaψ]
から、前記(0)式を用いて求めるとよい。接地してい
たならば与えられていたであろう速度で駆動するわけで
あり、空転状態から接地状態に戻った時にバランスを崩
したりすることなく、走行を続けることができる。
輪2a,2b,2c,2dの空転判断については、図1
1にも示すように速度制御の積分項Kik(K=
1,,,n)が略0(|Kik|<ε)となることでそ
の車輪が空転していると判断したり、あるいは速度制御
に際して、図12に示すように、いずれかの全方向駆動
車輪の駆動用モータへの出力電流DIk(k=1,,,
n)が急低下(DIk<DItr)すれば、その車輪が
空転していると判断することができる。
ップ力の回転抵抗がなく、速度制御する場合に指令速度
に到達する時間が短くなり、実際の回転速度と指令速度
との差が略0になるのが最も早いことから、図13にも
示すように、検出された回転速度vk(k=1,,,
n)と指令速度vck(k=1,,,n)との差が略0
(|vk−vck|<ε)になる車輪を空転していると
判断するようにしてもよい。
動車輪2a,2b,2c,2dのうちのいずれかが空転
した場合に、通常の制御から空転車輪があることを前提
とした制御に移行しているが、速度検出値が最も大きい
車輪を除く他の車輪での駆動制御を常時行うようにして
もよい。すなわち、速度検出値が最も大きい車輪は空転
しているとみなしてしまうものであり、実際に空転して
いるかどうかを問わずに図14に示すように他の3輪で
の駆動制御を常時行うのである。この場合、空転してい
る車輪の有無に応じた制御方法の切り換えが不要とな
り、常時同じ計算方法で駆動制御を行うことができる。
動制御は、操作ハンドル4に加えられた操作力を検出し
て該操作力に基づいて駆動車輪2a,2b,2c,2d
の駆動制御を行う図15〜図17に示すパワーアシスト
型の全方向移動型台車の場合にも適用することができ
る。
用することができる操作力検出部の例を示しており、台
車1の端面に板ばね41,41を介して取り付けたベー
ス40に操作ハンドル4の両端を夫々板ばね42,42
を介して連結している。操作ハンドル4はベース40に
対して板ばね42を撓ませることで前後に可動となって
おり、板ばね41,41を撓ませることで左右に可動と
なっている。
45を対向させて、操作ハンドル4に左右方向の力を加
えた時のベース40の移動量dcを検知し、さらに各板
ばね42に非接触式距離センサー46,46を対向させ
て各板ばね42、42の撓み量dl、drを検知し、こ
れら非接触式距離センサー45,46,46の出力か
ら、操作ハンドル4に加えられた前後方向の力(推進
力)Fhxと左右方向の力(横移動力)Fhyとモーメ
ントMhを検出することができるようにしてある。操作
力Fhx、Fhy、Mhは、それぞれ Fhx=k1×(dr+dl) Fhy=k2×dc Mh=k3×(dr−dl)+k4×dc (k1,k2,k3,k4は定数)で求めることができ
る。
hx,Fhy,Mh)から台車1の平面内動作速度(V
ax,Vay,Vaψ)(図6参照)を図20(a)に示
すようにほぼ比例の関係で決定してやることにより、操
作者が加えた操作力に応じた駆動力を発生させることが
できる。操作力(Fhx,Fhy,Mh)から駆動源が
台車1に与える駆動力(Fx,Fy,M)(図7参照)
を決定してもよい。なお、過剰反応を避けるために、図
20(b)あるいは図21(b)に示すように、いわゆる不感
帯を設定するのが好ましい。
示部からの指示(操作力として与えられたものを含む)
に基づいて演算された駆動力を全方向駆動車輪2a,2
b,2c,2dに加えるにあたり、前後左右や旋回につ
いての所定の方向の位置に基づいて演算された補助駆動
力との合成力を全方向駆動車輪2a,2b,2c,2d
に発生させるようにしたものであって、操作ハンドル4
に加えられた外力からいったん台車1の速度V1(ベク
トル)を算出して、ここから各駆動車輪2a,2b,2
c,2dの速度を演算し、さらに各駆動車輪2a,2
b,2c,2d毎に速度のフィードバックをかけたPI
D制御により、各駆動車輪2a,2b,2c,2dのト
ルク制御を行っていると同時に、予め設定した方向(た
とえば横(y)方向)の動きを抑制するために、全方向
駆動車輪2a,2b,2c,2dの速度から台車1の速
度(ベクトル)を算出し、この値の積分で台車1の位置
を算出して所定の位置目標(たとえばy位置目標=0)
との偏差を求め、この偏差のPID制御出力である速度
V2と上記台車速度指令V1との和から上記各駆動車輪
2a,2b,2c,2d毎の速度指令指令値を求めるも
のとしている。
備えたものであるにもかかわらず、所定の方向の動きを
抑制することができるものであり、小回りが効きつつ
も、ふらつきやずれなどを抑えた高い操安性を有するも
のを得ることができる。なお、位置目標については、走
行状況に応じて自動的に切り替わるようにしておくのが
好ましい。補助駆動力が台車1の前後走行方向と直交す
る横方向についてのみ位置制御するための出力であれ
ば、直進安定性を高めることができ、補助駆動力が台車
1の前後走行方向及び旋回方向について位置制御するた
めの出力であると、横移動を簡単且つ確実に行わせるこ
とができるものとなり、さらに補助駆動力が台車1の前
後走行方向及びこれと直交する横方向について位置制御
するための出力であれば、その場旋回(超信地旋回)が
簡単となるからであり、従って、補助駆動力による位置
制御方向を台車1を動かすための操作入力に応じて切り
換えることで、どのような方向に動かす時にも不要な方
向の動きを抑制することができるものとなり、高い操安
性を得ることができる。
いる全方向駆動車輪があれば、この全方向駆動車輪を除
く他の全方向駆動車輪をもとに台車位置演算を行うとと
もに、駆動力も空転している全方向駆動車輪を除く他の
全方向駆動車輪に対して演算することで、空転している
全方向駆動車輪が存在することによる影響を排除する。
この時、位置目標との偏差などは、前述のように空転し
ている車輪を除いた他の車輪から求めた速度をもとに演
算するために、空転している車輪の有無にかかわらず、
不要な方向の動きを抑制することができる。
膳に使用する配膳車に好適に適用することができる。温
冷機能を備えた最近の多機能型配膳車は600〜700
kgにも達する質量がある上に、運行場所が身体的弱者
が多い病院という場所であるために、その運行上、安全
性の高いものが求められるが、浮いたりスリップしたり
することによる空転がいずれかの全方向駆動車輪に生じ
た時にも走行安定性が損なわれることがないことから、
この要求を満足させることができる。
を個別に付与することができる少なくとも4個の全方向
駆動車輪と、駆動方向指示部からの指示に基づいて演算
された駆動力を上記駆動車輪の駆動源に発生させる制御
手段とを備えた全方向移動型台車において、各全方向駆
動車輪の空転を検出する空転検出手段を備え、上記制御
手段はいずれかの全方向駆動車輪が空転状態と判断され
た時、該全方向駆動車輪を除く他の全方向駆動車輪に対
して駆動方向指示部からの指示に基づいて演算された駆
動力を上記他の全方向駆動車輪の駆動源に発生させるも
のであることから、グリップ不足によるスリップあるい
は路面状況によって空転が生じた場合、空転していると
判断される全方向駆動車輪は台車の走行駆動から切り離
されてしまう上に、他の全方向駆動車輪によって指示に
基づいた動きを台車が行うものであり、空転している車
輪の存在が台車の運行の安定性を損なったりすることが
ないものである。
とができる少なくとも4個の全方向駆動車輪と、駆動方
向指示部からの指示に基づいて演算された駆動力を上記
駆動車輪の駆動源に発生させる制御手段とを備えて、平
面上での前後左右及び斜め移動並びに回転が可能となっ
ている全方向移動型台車において、各全方向駆動車輪の
空転を検出する空転検出手段を備え、上記制御手段はい
ずれかの全方向駆動車輪が空転状態と判断された時、空
転している全方向駆動車輪を除く他の全方向駆動車輪の
速度検出値から平面内動作速度を演算するものであるた
めに、1輪が空転していても、台車の正常な速度・位置
の検出を行うことができる。
れた全方向駆動車輪に対し、他の全方向駆動車輪の速度
検出値から演算した平面内動作速度に基づいて出力を演
算するものであると、空転した全方向駆動車輪が再度接
地する時、バランスを崩したり床面を傷つけたりするこ
となく通常走行に戻ることができる。
操作部に加えられた操作力に応じた出力を出すパワーア
シスト型のものにおいても適用することができる。
出手段を備えており、速度検出手段の出力からもっとも
速いと判断される全方向駆動車輪を空転状態であると常
時みなして他の全方向駆動車輪の速度検出値から平面内
動作速度を演算するものである場合は、空転している駆
動車輪がある場合においても平面内動作速度を計算する
ことができて安定した走行が可能であるのはもちろん、
空転している駆動車輪の有無に応じて制御を切り換える
必要がないものである。
方向駆動車輪の積分項が略0となったことで空転を検出
するもの、速度制御に際しての全方向駆動車輪の駆動源
への出力電流が急低下したことで空転を検出するもの、
速度制御に際しての全方向駆動車輪の目標速度と実速度
との差が略0になったことで空転を検出するものなどが
好ましい。空転の検出が容易である。
しての全方向駆動車輪の速度の急上昇から空転を検出す
るものを用いてもよく、この場合においても空転の検出
が容易である。この時、制御手段は、空転と判断された
全方向駆動車輪への電流出力を0とするものが、省エネ
ルギー及びグリップの回復などの点で好ましく、また、
空転と判断された全方向駆動車輪の速度上昇検出で通常
制御に戻すものであることが、スムーズな出力制御を可
能とする点で好ましい。
は、空転と判断された全方向駆動車輪の速度低下検出で
通常制御に戻すものが好ましい。この場合においても、
スムーズな出力制御が可能である。
優れた配膳車を得ることができる。
ある。
る。
面図、(b)は側面図である。
る。
例のフローチャートである。
である。
である。
ある。
ートである。
ーチャートである。
ある。
る。
台車速度との関係を示す相関図である。
と駆動源出力との関係を示す相関図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 駆動力を個別に付与することができる少
なくとも4個の全方向駆動車輪と、駆動方向指示部から
の指示に基づいて演算された駆動力を上記駆動車輪の駆
動源に発生させる制御手段とを備えた全方向移動型台車
において、各全方向駆動車輪の空転を検出する空転検出
手段を備えており、上記制御手段はいずれかの全方向駆
動車輪が空転状態と判断された時、該全方向駆動車輪を
除く他の全方向駆動車輪に対して駆動方向指示部からの
指示に基づいて演算された駆動力を上記他の全方向駆動
車輪の駆動源に発生させるものであることを特徴とする
全方向移動型台車。 - 【請求項2】 駆動力を個別に付与することができる少
なくとも4個の全方向駆動車輪と、駆動方向指示部から
の指示に基づいて演算された駆動力を上記駆動車輪の駆
動源に発生させる制御手段とを備えて、平面上での前後
左右及び斜め移動並びに回転が可能となっている全方向
移動型台車において、各全方向駆動車輪の空転を検出す
る空転検出手段を備えており、上記制御手段はいずれか
の全方向駆動車輪が空転状態と判断された時、空転して
いる全方向駆動車輪を除く他の全方向駆動車輪の速度検
出値から平面内動作速度を演算するものであることを特
徴とする全方向移動型台車。 - 【請求項3】 制御手段は、空転状態と判断された全方
向駆動車輪に対し、他の全方向駆動車輪の速度検出値か
ら演算した平面内動作速度に基づいて出力を演算するも
のであることを特徴とする請求項2記載の全方向移動型
台車。 - 【請求項4】 駆動方向指示部は台車の操作部に加えら
れた操作力に応じた出力を出すものであることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかの項に記載の全方向移動型
台車。 - 【請求項5】 各全方向駆動台車の速度を検出する速度
検出手段を備えており、速度検出手段の出力からもっと
も速いと判断される全方向駆動車輪を空転状態であると
常時みなして他の全方向駆動車輪の速度検出値から平面
内動作速度を演算するものであることを特徴とする請求
項1〜4のいずれかの項に記載の全方向移動型台車。 - 【請求項6】 空転検出手段は、速度制御に際しての全
方向駆動車輪の積分項が略0となったことで空転を検出
するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かの項に記載の全方向移動型台車。 - 【請求項7】 空転検出手段は、速度制御に際しての全
方向駆動車輪の駆動源への出力電流が急低下したことで
空転を検出するものであることを特徴とする請求項1〜
4のいずれかの項に記載の全方向移動型台車。 - 【請求項8】 空転検出手段は、速度制御に際しての全
方向駆動車輪の目標速度と実速度との差が略0になった
ことで空転を検出するものであることを特徴とする請求
項1〜4のいずれかの項に記載の全方向移動型台車。 - 【請求項9】 空転検出手段は、トルク制御に際しての
全方向駆動車輪の速度の急上昇から空転を検出するもの
であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に
記載の全方向移動型台車。 - 【請求項10】 制御手段は、空転と判断された全方向
駆動車輪への電流出力を0とするものであることを特徴
とする請求項9記載の全方向移動型台車。 - 【請求項11】 制御手段は、空転と判断された全方向
駆動車輪の速度上昇検出で通常制御に戻すものであるこ
とを特徴とする請求項10記載の全方向移動型台車。 - 【請求項12】 制御手段は、空転と判断された全方向
駆動車輪の速度低下検出で通常制御に戻すものであるこ
とを特徴とする請求項9記載の全方向移動型台車。 - 【請求項13】 台車が配膳車であることを特徴とする
請求項1〜12のいずれかの項に記載の全方向移動型台
車。
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