JP2002037066A - 異常点検方法及び異常点検装置 - Google Patents

異常点検方法及び異常点検装置

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JP2002037066A JP2000229902A JP2000229902A JP2002037066A JP 2002037066 A JP2002037066 A JP 2002037066A JP 2000229902 A JP2000229902 A JP 2000229902A JP 2000229902 A JP2000229902 A JP 2000229902A JP 2002037066 A JP2002037066 A JP 2002037066A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給気弁、排気弁及び切換弁が複数設けられて
いる場合には、複数の弁のうち、どの弁に異常があるか
までは検出することができなかった。さらに、異常点検
に利用するセンサを減らして簡素化を図る必要があっ
た。 【解決手段】 未点検の弁の1つを除く前記切換弁81
乃至83、前記給気弁31乃至33及び前記排気弁41
乃至43の全てを閉じた場合に、検出される空気ばねの
高さ変動が所定時間内で所定値以内であるかどうかを点
検する。その他、給気弁31乃至33又は排気弁41乃
至43と空気ばね9とを結ぶ空気管路13に設けられた
非常用締切弁12を点検する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気ばね装置に適用
する異常点検方法及び異常点検装置に関し、特に鉄道用
車両に適用される空気ばね装置の給気弁、排気弁、切換
弁及び非常用締切弁の異常点検方法及び異常点検装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両の空気ばね装置は、長期間の使
用により機器または制御装置の異常が発生するおそれが
あることから、その運行前に異常がないか否かを点検す
る。この点検方法として、特公平7−88170号公報
には、前後台車の各空気ばねに、高さセンサ、圧力セン
サ及び傾斜角センサを設け、これらのセンサから出力さ
れる検出値に基づいて異常を検出する方法が開示されて
いる。
【0003】以下に、特公平7−88170の内容を簡
単に示す。空気ばね台車を有する鉄道車両の前後台車の
各空気ばねに高さ計、圧力計及び傾斜角センサを設け
る。そして、一定時間の間給気弁を開き、排気弁を閉じ
た状態に保持したとき圧力計センサが設定圧力以上とな
るか否かを点検する。ついで、この設定圧力以上となっ
た状態から、逆に一定時間の間給気弁を閉じ、排気弁を
開いて大気中へ排気したとき圧力計センサの圧力が零と
なるか否かを点検する。そして、一車両内の全空気ばね
内圧が零の状態で全空気ばねの給気弁を開き、排気弁を
閉じて各空気ばね高さが設定高さ以上となるまで給気を
続け、その過程で短時間(1秒程度)内の高さの変化量
が設定値を超えるか否かを点検する。
【0004】ついで、一車両内の全空気ばね高さをスト
ッパー当りのしない中立レベルに立ち上げたときの空気
ばね内圧が設定下限圧と上限圧の間にあるか否かを点検
し、この空気ばね内圧が設定下限圧と設定上限圧の間に
ある状態で車体の片側にある排気弁または給気弁を開き
車体をローリングさせ、そのとき傾斜角センサーから検
出される車体傾斜角が、左右の空気ばねの高さ計から計
算される車体傾斜角と誤差の範囲で一致しているか否か
を点検するのである。
【0005】しかしながら、かかる異常点検方法は高さ
センサに加えて、圧力センサ及び傾斜角センサを使用す
るため、これら複数のセンサのうち1つでも異常がある
場合は正確に異常箇所を点検することができないという
問題があった。かかる問題に鑑みて異常点検の際にはで
きるだけ使用するセンサを少なくし、異常点検方法また
は異常点検装置の簡素化を図る必要があった。
【0006】空気ばね装置の異常点検箇所は、給気弁及
び排気弁に加えて、自動高さ調整機構を作動させる切換
弁も正常に動作するか否かを点検する必要がある。つま
り自動高さ調整機構は、何らかの原因により車両が傾斜
した場合に切換弁を動作させず、元空気だめの空気を空
気ばねへ送り込み、傾斜中の車体を台車に対してほぼ平
行な姿勢に機械的に復元するものであり、この機構を作
動させる切換弁に異常があれば、著しく安全性が損なわ
れることになる。また、排気弁が何らかの理由により故
障した場合、空気ばねの空気が連続的に排出され、また
は給気弁が何らかの理由により故障した場合、空気ばね
へ空気が連続的に給気される事態を防止すべく給気弁及
び排気弁と空気ばねとを結ぶ空気管路中に、緊急時に管
路を締め切る非常用締切弁が設けられているが、この弁
が正常に作動するかどうかを点検して安全性を確保する
必要もあった。
【0007】また、特許出願公告昭48−205号公報
及び特開平7−267083号公報には、給気弁及び排
気弁を複数個並列に接続して、空気ばねを制御する空気
ばね装置が開示されている。これらの給気弁及び排気弁
は、絞り径の異なる電磁弁から構成されており、応答速
度を上げたい場合は絞り径の大きな電磁弁を有する給気
弁または排気弁を使用し、一方、微調整したい場合は絞
り径の小さな電磁弁を有する給気弁または排気弁を使用
し緻密な制御を可能とするものである。特公平7−88
170号公報に開示の自己診断方法では、給気弁または
排気弁の異常を検出することは可能であるが、給気弁ま
たは排気弁が複数設けられている場合には、複数の弁の
うち、どの弁に異常があるかまでは検出することができ
なかった。さらに、近年、切換弁も複数個設けられるよ
うになっていることから、複数の切換弁のうち、どの弁
に異常があるかを検出可能な異常点検方法及び異常点検
装置の構築が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は斯かる事情に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
給気弁、排気弁及び切換弁の動作に異常がないかを点検
可能な、さらに異常点検に用いるセンサを従来よりも少
なくして点検の簡素化、及び点検装置の信頼性の向上を
図った異常点検方法及び異常点検装置を提供することに
ある。
【0009】また、本発明の他の目的は制御装置が切換
弁を作動させない場合に(つまり、電磁弁を開けている
場合に)、切換弁が確実に作動していない(つまり電磁
弁が確実に開けられている)ことを点検可能な異常点検
方法及び異常点検装置を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、非常用締切弁
に異常がないかを点検することが可能な異常点検方法及
び異常点検装置を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は給気弁、排気弁
及び切換弁が複数設けられている場合に、複数の弁のう
ち、どの弁に異常があるのかを点検可能な異常点検方法
及び異常点検装置を提供することにある。
【0012】さらに、本発明の他の目的は、給気弁、排
気弁及び切換弁が複数設けられており、いずれか一つの
弁に異常があった場合に、どの弁に異常が発生したかを
容易に判断可能な異常点検方法及び異常点検装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る異常点検
方法は、上下方向に動作する空気ばねの高さを検出する
高さ検出器から出力される検出信号に基づいて、前記空
気ばねに対して空気を給排気する給気弁、排気弁及び切
換弁を開閉制御すると共に、前記空気ばねの高さが、所
定範囲外の場合に前記切換弁を制御することによって前
記空気ばねの高さを前記所定範囲内に保つ自動高さ調整
機構を動作させる制御装置を備える空気ばね装置の異常
点検方法において、前記制御装置により前記空気ばねの
高さを前記所定範囲内にまで調整する調整ステップと、
前記調整ステップによる調整によって空気ばねの高さが
前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ、
また前記給気弁を閉じて前記排気弁を開いた場合、前記
高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時
間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否
かを点検する排気弁点検ステップと、前記調整ステップ
による調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内に
ある状態で、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁を
閉じて前記給気弁を開いた場合、前記高さ検出器によっ
て検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範
囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する給気
弁点検ステップと、前記排気弁点検ステップまたは前記
給気弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置
する状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前記高
さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間
内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する切換弁
動作点検ステップとを備えることを特徴とする。
【0014】第2発明に係る異常点検方法は、前記排気
弁点検ステップまたは前記給気弁点検ステップにより空
気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作
動させ、また前記排気弁及び前記給気弁を閉じた場合
に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さ
変動量が所定時間経過後に所定値以下であるか否かを点
検する切換弁点検ステップを更に備え、前記切換弁動作
点検ステップは、前記切換弁点検ステップにより空気ば
ねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動さ
せない場合に、前記高さ検出器によって検出される空気
ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか
否かを点検することを特徴とする。
【0015】第3発明に係る異常点検方法は、前記調整
ステップまたは前記切換弁動作点検ステップにより空気
ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記給気弁
又は前記排気弁と前記空気ばねとを結ぶ空気管路に設け
られ、前記制御装置の開閉制御により動作する非常用締
切弁を閉じると共に、前記切換弁を作動させ、また前記
排気弁または前記給気弁を開いた場合に、前記高さ検出
器によって検出される空気ばねの高さが前記所定範囲内
にあるか否かを点検する非常用締切弁点検ステップを更
に備えることを特徴とする。
【0016】第4発明に係る異常点検方法は、前記給気
弁、前記排気弁及び前記切換弁が複数個設けられている
場合は、前記排気弁点検ステップは、前記調整ステップ
または前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高
さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の排気弁の1
つを除く前記給気弁及び前記排気弁の全てを閉じると共
に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検
出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で
前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点
検し、前記給気弁点検ステップは、前記調整ステップま
たは前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高さ
が前記所定範囲内にある状態で、未点検の給気弁の1つ
を除く前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共
に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検
出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で
前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点
検し、前記切換弁動作点検ステップは、前記排気弁点検
ステップ、前記給気弁点検ステップまたは前記切換弁点
検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態
で、前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、
未点検の切換弁の1つを除いて全ての切換弁を作動させ
た場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばね
の高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否か
を点検することを特徴とする。
【0017】第5発明に係る異常点検方法は、前記切換
弁点検ステップにより異常があると判断した場合は、前
記制御装置は切換弁異常信号を出力する切換弁異常信号
出力ステップと、前記非常用締切弁点検ステップにより
異常があると判断した場合は、前記制御装置は非常用締
切弁異常信号を出力する非常用締切弁異常信号出力ステ
ップと、前記排気弁点検ステップにおいて点検した前記
点検済の排気弁に異常があると判断した場合は、該点検
済の排気弁に係る排気弁異常信号を出力する排気弁異常
信号出力ステップと、前記給気弁点検ステップにおいて
点検した前記点検済の給気弁に異常があると判断した場
合は、該点検済の給気弁に係る給気弁異常信号を出力す
る給気弁異常信号出力ステップと、前記切換弁点検ステ
ップにおいて点検した前記点検済の切換弁に異常がある
と判断した場合は、該点検済の切換弁に係る切換弁異常
動作信号を出力する切換弁異常動作信号出力ステップと
を更に備えることを特徴とする。
【0018】第6発明に係る異常点検装置は、上下方向
に動作する空気ばねの高さを検出する高さ検出器から出
力される検出信号に基づいて、前記空気ばねに対して空
気を給排気する給気弁、排気弁及び切換弁を開閉制御す
ると共に、前記空気ばねの高さが、所定範囲外の場合に
前記切換弁を制御することによって前記空気ばねの高さ
を前記所定範囲内に保つ自動高さ調整機構を動作させる
制御装置を備える空気ばね装置の異常点検装置におい
て、前記制御装置により前記空気ばねの高さを前記所定
範囲内にまで調整する調整手段と、前記調整手段による
調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状
態で、前記切換弁を作動させ、また前記給気弁を閉じて
前記排気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出
される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内か
ら所定の高さまで低下するか否かを点検する排気弁点検
手段と、前記調整手段による調整によって空気ばねの高
さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動さ
せ、また前記排気弁を閉じて前記給気弁を開いた場合、
前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所
定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇する
か否かを点検する給気弁点検手段と、前記排気弁点検手
段または前記給気弁点検手段により空気ばねが所定の高
さに位置する状態で、前記切換弁を作動させない場合
に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さ
が所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検
する切換弁動作点検手段とを備えることを特徴とする。
【0019】第7発明に係る異常点検装置は、前記排気
弁点検手段または前記給気弁点検手段により空気ばねが
所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させ、
また前記排気弁及び前記給気弁を閉じた場合に、前記高
さ検出器によって検出される空気ばねの高さ変動量が所
定時間経過後に所定値以下であるか否かを点検する切換
弁点検手段を更に備え、前記切換弁動作点検手段は、前
記切換弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置す
る状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前記高さ
検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内
に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する構成とし
てあることを特徴とする。
【0020】第8発明に係る異常点検装置は、前記調整
手段または前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高
さが前記所定範囲内にある状態で、前記給気弁又は前記
排気弁と前記空気ばねとを結ぶ空気管路に設けられ、前
記制御装置の開閉制御により動作する非常用締切弁を閉
じると共に、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁ま
たは前記給気弁を開いた場合に、前記高さ検出器によっ
て検出される空気ばねの高さが前記所定範囲内にあるか
否かを点検する非常用締切弁点検手段を更に備えること
を特徴とする。
【0021】第9発明に係る異常点検装置は、前記給気
弁、前記排気弁及び前記切換弁が複数個設けられている
場合は、前記排気弁点検手段は、前記調整手段または前
記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所定
範囲内にある状態で、未点検の排気弁の1つを除く前記
給気弁及び前記排気弁の全てを閉じると共に、前記切換
弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって
検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲
内から所定の高さまで低下するか否かを点検する構成と
してあり、前記給気弁点検手段は、前記調整手段または
前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所
定範囲内にある状態で、未点検の給気弁の1つを除く前
記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、前記切
換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によっ
て検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範
囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する構成
としてあり、前記切換弁動作点検手段は、前記排気弁点
検手段、前記給気弁点検手段または前記切換弁点検手段
により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記排
気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、未点検の切
換弁の1つを除いて全ての切換弁を作動させた場合に、
前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所
定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する
構成としてあることを特徴とする。
【0022】第10発明に係る異常点検装置は、前記切
換弁点検手段により異常があると判断した場合は、前記
制御装置は切換弁異常信号を出力する切換弁異常信号出
力手段と、前記非常用締切弁点検手段により異常がある
と判断した場合は、前記制御装置は非常用締切弁異常信
号を出力する非常用締切弁異常信号出力手段と、前記排
気弁点検手段において点検した前記点検済の排気弁に異
常があると判断した場合は、該点検済の排気弁に係る排
気弁異常信号を出力する排気弁異常信号出力手段と、前
記給気弁点検手段において点検した前記点検済の給気弁
に異常があると判断した場合は、該点検済の給気弁に係
る給気弁異常信号を出力する給気弁異常信号出力手段
と、前記切換弁点検手段において点検した前記点検済の
切換弁に異常があると判断した場合は、該点検済の切換
弁に係る切換弁異常動作信号を出力する切換弁異常動作
信号出力手段とを更に備えることを特徴とする。
【0023】第1発明及び第6発明にあっては、まず、
点検精度を向上させるために、空気ばねの高さを所定の
範囲内(以下、中立レベルという)にして初期化する。
ついで、空気ばねが中立レベルにある状態で排気弁を開
いた場合、所定時間内に所定の高さまで低下するかどう
かを高さ検出器(高さセンサ)を用いて点検する。排気
弁を開いた場合は空気ばねの空気が排気弁から大気へ放
出されるので空気ばねの高さは低下する。ここで、所定
時間内に所定の高さまで低下しない場合は排気弁に異常
あり(例えば電磁弁の動作不良など)と判断する。一
方、給気弁も同じように中立レベルにある状態で、給気
弁を開き所定時間内に所定の高さまで上昇するか点検す
る。給気弁を開くと、元空気だめの空気が給気弁から空
気ばねへ送られ空気ばねの高さは上昇するはずである
が、例えば給気弁が確実に動作していない場合は所定高
まで空気ばねが上昇しないので給気弁に異常があると検
知することができる。給気弁または排気弁の点検を終え
た後、切換弁を制御装置により作動させず(開いて)自
動高さ調整機構を作動させる。空気ばねが所定高にある
状態で切換弁を作動させず自動高さ調整機構を作動させ
た場合は、切換弁が正常に動作していれば自動高さ調整
機構の動作により機械的に中立レベルにまで戻るはずで
ある。しかしながら、高さ検出器より出力される空気ば
ねの高さが所定時間内に中立レベルにまで戻らない場合
は、切換弁の電磁弁が確実に動作していないといえ、こ
れにより切換弁の異常動作点検を行うことが可能とな
る。以上の点検方法によれば利用するセンサは高さセン
サ(高さ検出器)のみであり異常点検装置の簡素化が図
れ、信頼性を向上することができる。また、給気弁及び
排気弁の点検により所定の高さに移行させた状態で切換
弁の動作点検を続けて行うようにしたので、異常点検を
スピーディーに行うことが可能となる。
【0024】第2発明、及び第7発明にあっては、排気
弁または給気弁の点検後、給気弁及び排気弁を閉じると
共に、切換弁を作動させた(切換弁を閉じた)状態で、
高さ検出器から出力される高さの変動量が所定時間内で
一定値以内であるかどうかを点検する。切換弁が確実に
作動していれば(切換弁が閉であれば)、自動高さ調整
機構へ空気が漏れるはずはないため、自動高さ調整機構
が関与する余地はなく空気ばねの高さは一定値(排気弁
または給気弁点検後の高さ)に保たれるはずである。し
かしながら、切換弁が確実に閉じられていない場合は、
自動高さ調整機構へ空気が漏れ、自動高さ調整機構が作
動する結果空気ばねの高さが変動することとなる。この
ように切換弁が確実に作動しているか(閉じられている
か)否かを点検するようにしたので、自動高さ調整機構
の誤作動を低減することが可能となる。
【0025】第3発明、及び第8発明にあっては、空気
ばねが中立レベルにある状態で非常用締切弁を制御装置
により閉じる。そして、非常用締切弁を閉じた状態で、
高さ検出器より検出される空気ばねの高さが所定時間経
過後に中立レベルに保たれているかを点検する。非常用
締切弁が正常(確実に閉じられている)であれば、排気
弁または給気弁が開いても空気ばねの高さは中立レベル
に保たれるはずである。しかしながら、非常用締切弁が
動作不良(制御装置の開閉制御に応じないまたは確実に
閉じられていない)の場合は、排気弁または給気弁が開
いていると空気ばねの高さが変動することになる。この
ように、非常用締切弁をも点検するようにしたので、異
常の発生を低減し、安全性を確保することが可能とな
る。
【0026】第4発明、及び第9発明にあっては、排気
弁、給気弁及び切換弁が複数個設けられている場合に、
複数の排気弁のうち、既に点検を終えた排気弁以外の排
気弁の1つを開く。そして、高さ検出器から出力される
空気ばねの高さが所定時間内に所定の高さに低下するか
を点検する。続いて、複数切換弁のうち、既に点検を終
えた切換弁以外の切換弁の1つのみを作動させないで
(開いて)、空気ばねの高さが中立レベルに戻るかどう
かを点検する。さらに、複数の給気弁のうち、既に点検
を終えた給気弁以外の給気弁の1つを開く。そして、高
さ検出器から出力される空気ばねの高さが所定時間内に
所定の高さに上昇するかを点検する。そして、全ての弁
が点検済みになるまで繰り返す。このように、複数の排
気弁、給気弁及び切換弁を個別に点検するようにしたの
で、異常を検出した場合は複数の弁のうちどの弁に異常
があるかを容易に検出することができ、その後の修理作
業が容易となる異常点検方法及び異常点検装置を提供す
ることが可能となる。
【0027】第5発明及び第10発明にあっては、切換
弁に異常がある場合は鉄道車両運転席の操作パネル等の
表示部に切換弁異常信号を出力する。また、非常用締切
弁に異常がある場合は非常用締切弁異常信号を表示部へ
出力する。このように異常信号を出力するようにしたの
でどの弁に異常があるかを容易に判断できる。また、排
気弁、給気弁及び切換弁の動作に異常がある場合は、複
数の弁のうちどの弁に異常があるかを特定して、排気弁
異常信号、給気弁異常信号または切換弁異常動作信号を
それぞれ出力するようにしたので、容易に異常箇所を特
定して検出することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。 実施の形態1 図1は鉄道車両用の空気ばね装置1の要部を示す斜視図
である。図において10は鉄道車両の前台車、11は後
台車である。前台車10には空気ばね9a及び9bが、
後台車11には空気ばね9c及び9dがそれぞれ設置さ
れている。空気ばね9a乃至9d(以下、空気ばね9と
いう)には空気ばね9の高さを検出するロータリエンコ
ーダ等の高さ検出器2が設けられており、検出された検
出信号は制御装置5へ出力される。制御装置5は出力さ
れた検出信号に基づいて空気ばね9内の空気量を増減す
る給気弁3及び排気弁4の図示しない電磁弁を開閉制御
する。
【0029】空気ばね9へ空気を給気して車両の高さを
上昇させる場合は給気弁3の電磁弁を開き(排気弁4の
電磁弁は閉じておく)元空気だめ6の空気を、空気管路
13を通じて空気ばね9へ送り込む。一方、空気ばね9
内の空気を排気して車両の高さを低下させる場合は排気
弁4の電磁弁を開き(給気弁3の電磁弁は閉じてお
く)、空気ばね9内の空気を大気へ放出する。また、高
さ検出器2が検出した空気ばね9の高さが所定以上の高
さになった場合に、車両の高さを一定に保つリンクとレ
ベリングバルブとからなる自動高さ調整機構7が設けら
れている。空気ばね9の高さが所定値以上又は所定値以
下となった場合は、制御装置5は通常閉じられている切
換弁8を開いて空気ばね9の空気を自動高さ調整機構7
へ送り込む。なお、給気弁3、排気弁4または切換弁8
に異常がある場合は、制御装置5は表示部51に給気弁
異常信号、排気弁異常信号、切換弁異常信号または切換
弁異常動作信号を出力する。表示部51は、鉄道車両の
運転操作部等に設けられており、給気弁異常信号、排気
弁異常信号、切換弁異常信号または切換弁異常動作信号
が入力された場合は、これらの信号に基づいて異常箇所
を表示する。
【0030】図2は本発明に係る空気ばね装置1の横断
面を示す模式図である。図において12は、非常用締切
弁であり、給気弁3及び排気弁4と空気ばね9とを結ぶ
空気管路13中に設けられている。排気弁4が何らかの
理由により故障した場合には、空気ばね9の空気が連続
的に排出され、空気ばねの高さが急激に低下する。また
給気弁3が何らかの理由により故障した場合、空気ばね
9へ空気が連続的に給気され、空気ばね9の高さが異常
上昇するおそれがある。かかる事態を防止すべく、緊急
時には非常用締切弁12の電磁弁を制御装置5の指示に
より閉じるのである。
【0031】続いて、以下に自動高さ調整機構7の内容
を簡単に説明する。図においては、車両が何らかの理由
により傾いており、空気ばね9の高さを機械的に調整す
る自動高さ調整機構7が作動する状態を示している。高
さ検出器2から出力される空気ばね9の高さが所定範囲
外である場合、制御装置5は給気弁3及び排気弁4の電
磁弁を閉じる。一方、切換弁8を作動させ、つまり切換
弁8の電磁弁を開いて空気ばね9の空気を自動高さ調整
機構7へ送り込む。そうすると、自動高さ調整機構7が
作動して傾斜中の車体は台車10に対してほぼ平行な姿
勢に復元される。制御装置5は空気ばね9の高さが前記
所定範囲外になると自動高さ調整機構7を作動させるも
のであり、空気ばね9の高さが前記所定範囲内であれ
ば、自動高さ調整機構7は作動することはない。以下に
おいては、この自動高さ調整機構7が作動しない前記所
定範囲を中立レベルという。また、切換弁8は、制御装
置5により作動させる場合は電磁弁が開き、作動させな
い場合は電磁弁を閉じるものとする。
【0032】図3及び図4は本発明に係る空気ばね装置
1の異常点検方法を示すフローチャートである。点検箇
所は給気弁3、排気弁4、切換弁8及び非常用締切弁1
2である。まず点検開始に当たって空気ばね9の高さ
を、給気弁3を開いて中立レベルにまで上昇させて(ま
たは排気弁4を開いて低下させる)調整を行う(ステッ
プS31)。中立レベル調整を行うのは、上述したよう
に自動高さ調整機構7を作動させないためである。ま
た、例えば空気ばね9に全く空気が充填されておらず、
最も低い高さに位置する状態では、元空気だめ6から空
気ばね9へ空気を送っても、空気管路13にまず空気が
充填されるため、給気した空気量に対して空気ばねの高
さが線形的に得ることができないからである。図5
(a)は、縦軸に空気ばね9の高さHmm、横軸に時間T
secをとり、元空気だめ6の空気を給気した場合の、空
気ばね9の高さの時間に対する変化を示したグラフであ
る。図から明らかなように、給気開始直後は空気管路1
3に空気が充填されるため、空気ばね9の高さの時間変
化が非線形である。一方、中立レベル付近では空気ばね
9の高さの時間的変化が線形的に得ることができること
が分かる。
【0033】空気ばね9の高さを中立レベルに調整した
後、排気弁4の点検を行う(ステップS32)。排気弁
4の点検にあたり制御装置5は給気弁3及び切換弁8の
電磁弁を閉じるよう指示し、また排気弁4の電磁弁を開
くよう指示する。排気弁4が開かれ空気ばね9の空気が
大気に放出されることにより空気ばね9の高さは低下す
る。制御装置5は高さ検出器2から出力される空気ばね
9の高さが所定時間Ta経過後に所定値Ha以下である
かどうかを点検する(ステップS33)。点検した結
果、図5(b)点線で示す如く所定時間Ta経過しても
所定値Ha以上である場合は(ステップS33でN
o)、排気弁に何らかの異常があるとして排気弁異常信
号を表示部51に出力する(ステップS34)。一方図
5(b)の実線で示す如く所定時間Ta経過後に空気ば
ねの高さが所定値Ha以下になっている場合は(ステッ
プS33でYes)、排気弁4に異常はないものとして
次の点検ステップに移行する。本実施の形態では排気弁
4をまず初めに点検することとしたが、これに限らず、
まず初めに給気弁3の点検から始めるようにしても良
い。
【0034】続いて、切換弁8の点検を行う(ステップ
S35)。制御装置5の指示により給気弁3,排気弁4
及び切換弁8の全てを閉じる。そして、空気ばね9の高
さ変動量が所定時間Tb当たり所定値以下(Hb−H
a)であるかを点検する。(ステップS36)。図6
(a)点線で示す如く、高さ検出器2から出力される空
気ばね9の高さ変動量が所定時間Tb当たり所定値(H
b−Ha)以上である場合は(ステップS36でN
o)、電磁弁が確実に閉じられていない等の問題がある
ため、制御装置5は切換弁異常信号を表示部51に出力
する(ステップS37)。一方、所定時間Tb経過後高
さの変動量が所定値(Hb−Ha)以内である場合は
(ステップS36でYes)、異常がないと判断し次の
点検ステップへ移行する。
【0035】続いて、切換弁8の動作点検を行う(ステ
ップS38)。制御装置5は給気弁3及び排気弁4を共
に閉め、切換弁8の電磁弁を開くよう指示する。切換弁
8を開いた場合に所定時間Tc以内に空気ばねの高さが
中立レベルにまで戻るかどうかを点検する(ステップS
39)。点検した結果、図6(b)点線で示す如く、所
定時間Tc経過しても中立レベルに達しない場合は(ス
テップS39でNo)、切換弁8の開閉が確実に行われ
ていないおそれがあるため、制御装置5は切換弁異常動
作信号を表示部51に出力する(ステップS310)。
一方、図6(b)実線で示す如く所定時間Tc以内に中
立レベルにある場合は(ステップS39でYes)次の
点検ステップ(A)へ移行する。
【0036】続いて、給気弁3の点検を行う(ステップ
S41)。給気弁3の点検にあたり制御装置5は排気弁
4及び切換弁8を閉じるよう指示し、また給気弁3を開
くよう指示する。給気弁3が開かれ元空気だめ6の空気
が空気ばね9へ送られることにより空気ばね9の高さは
上昇する。制御装置5は高さ検出器2から出力される空
気ばね9の高さが所定時間Td経過後に所定値Hd以上
まで上昇するかを点検する(ステップS42)。点検し
た結果、図7点線で示す如く所定時間Td経過しても所
定値Hd以下である場合は(ステップS42でNo)、
給気弁3に何らかの異常があるとして給気弁異常信号を
表示部51に出力する(ステップS43)。一方、図7
の実線で示す如く所定時間Td経過後に空気ばねの高さ
が所定値Hd以上になっている場合は(ステップS42
でYes)、給気弁3に異常はないものとして次の点検
ステップに移行する。
【0037】最後に、非常用締切弁12の点検を行う
(ステップS45)。非常用締切弁12の点検は、空気
ばね9の高さが、中立レベルにある状態で行うので、ス
テップS31と同じように給気弁3または排気弁4を開
いて中立レベル調整を行う(ステップS44)。中立レ
ベルに移行した後、制御装置5は通常開いている非常用
締切弁12を閉じる。非常用締切弁12を閉じた場合
に、高さ検出器2から出力される空気ばね9の高さが所
定時間Te経過後に中立レベルにあるかどうかを点検す
る(ステップS46)。図8点線で示す如く、所定時間
Te経過後に中立レベルに存在しない場合は(ステップ
S46でNo)、非常用締切弁12が正常に動作してい
ない可能性があるため、制御装置5は非常用締切弁異常
信号を表示部51に出力する(ステップS47)。一
方、図8実線で示す如く所定時間Te経過後に中立レベ
ルに空気ばね9の高さが維持されている場合には(ステ
ップS46でYes)、正常であるとして非常用締切弁
12の点検を終える。
【0038】以上の点検を他の空気ばね9b、9cおよ
び9dに対して行う。本実施の形態では、点検順序を排
気弁4点検、切換弁8点検、切換弁8動作点検、給気弁
3点検、非常用締切弁12点検の順序で実行したがこれ
に限らず他の順序で点検を行ってもよい。例えば、中立
レベルにある状態では非常用締切弁12、給気弁3また
は排気弁4のいずれかを点検するようにすればよい。ま
た、排気弁4の点検または給気弁3の点検により空気ば
ね9の高さが所定値以上である場合は、切換弁8点検ま
たは切換弁8動作点検のいずれかを先に実行すればよ
い。例えば、非常用締切弁12の点検,給気弁3の点
検,切換弁8動作点検,排気弁4の点検,切換弁8の点
検の順序で点検することも可能である。
【0039】実施の形態2 実施の形態2では給気弁3、排気弁4及び切換弁8が並
列的に複数設けられている場合の点検方法について説明
する。図9は複数の給気弁3,排気弁4及び切換弁8を
備える空気ばね装置1の構造を示す模式図である。図に
おいて、31乃至33は、それぞれ絞りの大きさの異な
る電磁弁を備える給気弁である。また、41乃至43は
同じく絞りの大きさの異なる電磁弁を備える排気弁であ
る。81乃至83はそれぞれ絞りの大きさの異なる電磁
弁を備える切換弁である。これらの弁は、何個設けても
良く(例えば排気弁41乃至4n)、また電磁弁の絞り
はそれぞれ異なるようにしているが、同じ大きさの絞り
を備える弁を設けても良いことはもちろんである。
【0040】以下に、排気弁41,排気弁42…排気弁
4i…排気弁4nが設けられており、また、給気弁3
1,給気弁32…給気弁3i…給気弁3nが設けられて
おり、さらに切換弁81、切換弁82…切換弁8i…切
換弁8nが設けられている空気ばね装置1の異常点検方
法の処理を述べる。図10乃至図12は実施の形態2に
係る異常点検方法の処理手順を示すフローチャートであ
る。まず、空気ばね9の高さを中立レベルに調整する
(ステップS101)。そして、制御装置の図示しない
RAMに「弁番号i」=「1」を記憶する(ステップS
102)。まず、初めに排気弁4i(41)の点検を行
う(ステップS103)。この場合点検は、排気弁4i
のみを開いて他の排気弁41乃至4i−1及び排気弁4
i+1乃至4n(つまり未点検の弁のみを開く)、給気
弁31乃至3n及び切換弁81乃至8nは閉じた状態で
行う。空気ばねの高さが所定高まで低下しない場合は
(ステップS104でNo)、排気弁4i(41)に異
常があるとして、排気弁4i(41)異常信号を表示部
51へ出力する(ステップS105)。このように異常
コードを、弁番号iを指定して出力及び表示するように
したので複数の弁のうちどの弁に異常が発生しているか
を容易に検知することが可能となる。
【0041】異常がない場合は(ステップS104でY
es)次の点検へ移行する。なお、空気ばね9の高さが
所定時間内に所定高まで低下するかの判断にあっては、
排気弁4iの電磁弁の、絞りの大きさによって点検基準
が異なる(例えば、絞りの大きい排気弁4では単位時間
当たりの高さ低下量が大きいが、絞りの小さな排気弁4
では単位時間当たりの高さ低下量が小さい)。従って電
磁弁の絞りの大きさに対応した点検を可能とすべく、制
御装置5の図示しないハードディスク等の記憶部には排
気弁41乃至4n、給気弁31乃至3n、及び切換弁8
1乃至8nのそれぞれが満たすべき、諸条件が予め記憶
されている。制御装置5は図示しない記憶部の条件に基
づいて各弁を点検する。
【0042】続いて、制御装置5は図示しないRAMに
記憶している「弁番号i」が「1」であるかどうかを判
断する(ステップS106)。iが1である場合は(ス
テップS106でYes)、切換弁81乃至8nの点検
を行う(ステップS107)。この場合、排気弁41乃
至4n、給気弁31乃至3n及び切換弁81乃至8nの
全ての弁を閉じる。そして、高さ検出器2から出力され
た高さの変動量が所定値以内であるかを判断する(ステ
ップS108)。所定値以内でない場合は(ステップS
108でNo)、切換弁81乃至8nのいずれかの弁が
確実に閉じられていないおそれがあるので、制御装置5
は切換弁異常信号を表示部51へ出力する(ステップS
109)。一方、異常がない場合は(ステップS108
でYes)、次の点検処理を行う(B)。ステップS1
06において、弁番号iが1でない場合(ステップS1
06でNo)、は既に切換弁81乃至8nの点検(ステ
ップS107)は終えており、繰り返して行う必要はな
いので、次の点検処理を行う(B)。
【0043】続いて、切換弁8i(現在81)の動作点
検を行う(ステップS111)。この場合、切換弁8i
(81)のみを開き他の切換弁81乃至8i−1及び切
換弁8i+1乃至8nを閉じ、また排気弁41乃至4n
及び給気弁31乃至3nも閉じる。この状態で、空気ば
ね9の高さが中立レベルに移行するかどうかを点検する
(ステップS112)。中立レベルに移行しない場合は
(ステップS112でNo)、切換弁8iの開閉動作に
異常がある可能性があるので、切換弁8i異常動作信号
を表示部51へ出力する(ステップS113)。一方、
中立レベルに移行した場合は(ステップS112でYe
s)、異常がないものとして、次の点検処理を行う。
【0044】続いて、給気弁3i(31)の点検を行う
(ステップS114)。この場合、他の給気弁31乃至
3i−1及び給気弁3i+1乃至3nを閉じ、また切換
弁81乃至8n及び排気弁41乃至4nをも閉じる。こ
こで、空気ばね9の高さが所定高まで上昇するかどうか
を点検する(ステップS115)。所定高まで上昇しな
い場合は(ステップS115でNo)、給気弁3iに異
常がある可能性があるので、制御装置5は給気弁3i異
常信号を表示部51へ出力する(ステップS116)。
一方異常がない場合は(ステップS115でYes)、
中立レベル調整を行う(ステップS117、C)。
【0045】以上の処理により、排気弁4i、切換弁8
iの動作及び給気弁3iの点検が終えたので、弁番号i
+1の弁につき点検する必要があるので、制御装置5は
図示しないRAMに記憶している「弁番号i」をインク
リメント(i+1)する(ステップS121)。そし
て、RAMの「弁番号i」が弁総数nに達したかどうか
を判断する(ステップS122)。「弁番号i」が弁総
数nに達していない場合は(ステップS122でN
o)、未点検の弁がまだ存在するのでステップS103
へ戻り、排気弁4i+1、切換弁8i+1の動作及び給
気弁3i+1の点検を実行する。
【0046】このようにして、「弁番号i」が弁総数n
に達するまで(ステップS122でYes)各弁の点検
を繰り返す。全ての排気弁41乃至4n、給気弁31乃
至3n、切換弁81乃至8nの動作点検を終えると、続
いて非常用締切弁12の点検を行う(ステップS12
3)。非常用締切弁12を閉じた状態で、空気ばね9の
高さが中立レベルに維持されない場合は(ステップS1
24でNo)非常用締切弁12が確実に閉じられていな
いおそれがあるので、制御装置5は非常用締切弁異常信
号を表示部51へ出力する(ステップS125)。一方
中立レベルに空気ばね9の高さが維持されている場合は
(ステップS124でYes)、異常はないものとして
全ての点検を終える。以上述べた異常点検方法を、他の
空気ばね9b乃至9dのそれぞれに対して行う。
【0047】
【発明の効果】以上の詳述した如く、第1発明及び第6
発明にあっては、まず、点検精度を向上させるために、
空気ばねの高さを所定の範囲内(以下、中立レベルとい
う)にして初期化する。ついで、空気ばねが中立レベル
にある状態で排気弁を開いた場合、所定時間内に所定の
高さまで低下するかどうかを高さ検出器(高さセンサ)
を用いて点検する。排気弁を開いた場合は空気ばねの空
気が排気弁から大気へ放出されるので空気ばねの高さは
低下する。ここで、所定時間内に所定の高さまで低下し
ない場合は排気弁に異常あり(例えば電磁弁の動作不良
など)と判断する。一方、給気弁も同じように中立レベ
ルにある状態で、給気弁を開き所定時間内に所定の高さ
まで上昇するか点検する。給気弁を開くと、元空気だめ
の空気が給気弁から空気ばねへ送られ空気ばねの高さは
上昇するはずであるが、例えば給気弁が確実に動作して
いない場合は所定高まで空気ばねが上昇しないので給気
弁に異常があると検知することができる。給気弁または
排気弁の点検を終えた後、切換弁を制御装置により作動
させず(開いて)自動高さ調整機構を作動させる。空気
ばねが所定高にある状態で切換弁を作動させず自動高さ
調整機構を作動させた場合は、切換弁が正常に動作して
いれば自動高さ調整機構の動作により機械的に中立レベ
ルにまで戻るはずである。しかしながら、高さ検出器よ
り出力される空気ばねの高さが所定時間内に中立レベル
にまで戻らない場合は、切換弁の電磁弁が確実に動作し
ていないといえ、これにより切換弁の異常動作点検を行
うことが可能となる。以上の点検方法によれば利用する
センサは高さセンサ(高さ検出器)のみであり異常点検
装置の簡素化が図れ、信頼性を向上することができる。
また、給気弁及び排気弁の点検により所定の高さに移行
させた状態で切換弁の動作点検を続けて行うようにした
ので、異常点検をスピーディーに行うことが可能とな
る。
【0048】第2発明、及び第7発明にあっては、排気
弁または給気弁の点検後、給気弁及び排気弁を閉じると
共に、切換弁を作動させた(切換弁を閉じた)状態で、
高さ検出器から出力される高さの変動量が所定時間内で
一定値以内であるかどうかを点検する。切換弁が確実に
作動していれば(切換弁が閉であれば)、自動高さ調整
機構へ空気が漏れるはずはないため、自動高さ調整機構
が関与する余地はなく空気ばねの高さは一定値(排気弁
または給気弁点検後の高さ)に保たれるはずである。し
かしながら、切換弁が確実に閉じられていない場合は、
自動高さ調整機構へ空気が漏れ、自動高さ調整機構が作
動する結果空気ばねの高さが変動することとなる。この
ように切換弁が確実に作動しているか(閉じられている
か)否かを点検するようにしたので、自動高さ調整機構
の誤作動を低減することが可能となる。
【0049】第3発明、及び第8発明にあっては、空気
ばねが中立レベルにある状態で非常用締切弁を制御装置
により閉じる。そして、非常用締切弁を閉じた状態で、
高さ検出器より検出される空気ばねの高さが所定時間経
過後に中立レベルに保たれているかを点検する。非常用
締切弁が正常(確実に閉じられている)であれば、排気
弁または給気弁が開いても、空気ばねの高さは中立レベ
ルに保たれるはずである。しかしながら、非常用締切弁
が動作不良(制御装置の開閉制御に応じないまたは確実
に閉じられていない)の場合は、排気弁または給気弁が
開いていると空気ばねの高さが変動することになる。こ
のように、非常用締切弁をも点検するようにしたので、
異常の発生を低減し、安全性を確保することが可能とな
る。
【0050】第4発明、及び第9発明にあっては、排気
弁、給気弁及び切換弁が複数個設けられている場合に、
複数の排気弁のうち、既に点検を終えた排気弁以外の排
気弁の1つを開く。そして、高さ検出器から出力される
空気ばねの高さが所定時間内に所定の高さに低下するか
を点検する。続いて、複数切換弁のうち、既に点検を終
えた切換弁以外の切換弁の1つを作動させないで(開い
て)、空気ばねの高さが中立レベルに戻るかどうかを点
検する。さらに、複数の給気弁のうち、既に点検を終え
た給気弁以外の給気弁の1つを開く。そして、高さ検出
器から出力される空気ばねの高さが所定時間内に所定の
高さに上昇するかを点検する。そして、全ての弁が点検
済みになるまで繰り返す。このように、複数の排気弁、
給気弁及び切換弁を個別に点検するようにしたので、異
常を検出した場合は複数の弁のうちどの弁に異常がある
かを容易に検出することができ、その後の修理作業が容
易となる異常点検方法及び異常点検装置を提供すること
が可能となる。
【0051】第5発明及び第10発明にあっては、切換
弁に異常がある場合は鉄道車両運転席の操作パネル等の
表示部に切換弁異常信号を出力する。また、非常用締切
弁に異常がある場合は非常用締切弁異常信号を表示部へ
出力する。このように異常信号を出力するようにしたの
でどの弁に異常があるかを容易に判断できる。また、排
気弁、給気弁及び切換弁の動作に異常がある場合は、複
数の弁のうちどの弁に異常があるかを特定して、排気弁
異常信号、給気弁異常信号または切換弁異常動作信号を
それぞれ出力するようにしたので、容易に異常箇所を特
定して検出することが可能となる等、本発明は優れた効
果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄道車両用の空気ばね装置の要部を示す斜視図
である。
【図2】本発明に係る空気ばねの装置の横断面を示す模
式図である。
【図3】本発明に係る空気ばね装置の異常点検方法を示
すフローチャートである。
【図4】本発明に係る空気ばね装置の異常点検方法を示
すフローチャートである。
【図5】(a)は、空気ばねの高さの時間に対する変化
量を示すグラフである。(b)は、排気弁を開いた場合
の、空気ばねの高さの時間的変化を示したグラフであ
る。
【図6】(a)は切換弁を作動させない場合の、空気ば
ねの高さの時間的変化を示したグラフである。(b)
は、切換弁を作動させた場合の、空気ばねの高さの時間
的変化を示したグラフである。
【図7】給気弁を開いた場合の、空気ばねの高さの時間
的変化を示したグラフである。
【図8】非常用締切弁を閉じた場合の、空気ばねの高さ
の時間的変化を示したグラフである。
【図9】複数の給気弁,排気弁及び切換弁を備える空気
ばね装置の構造を示す模式図である。
【図10】実施の形態2に係る異常点検方法の処理手順
を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2に係る異常点検方法の処理手順
を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態2に係る異常点検方法の処理手順
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空気ばね装置 2 高さ検出器 3 給気弁 4 排気弁 5 制御装置 51 表示部 6 元空気だめ 7 自動高さ調整機構 8 切換弁 9a、9b、9c、9d 空気ばね 12 非常用締切弁 13 空気管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 敏明 大阪府大阪市此花区島屋5丁目1番109号 住金デザインエンジ株式会社内 (72)発明者 小坂田 潤 大阪府大阪市此花区島屋5丁目1番109号 住金デザインエンジ株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に動作する空気ばねの高さを検
    出する高さ検出器から出力される検出信号に基づいて、
    前記空気ばねに対して空気を給排気する給気弁、排気弁
    及び切換弁を開閉制御すると共に、前記空気ばねの高さ
    が、所定範囲外の場合に前記切換弁を制御することによ
    って前記空気ばねの高さを前記所定範囲内に保つ自動高
    さ調整機構を動作させる制御装置を備える空気ばね装置
    の異常点検方法において、 前記制御装置により前記空気ばねの高さを前記所定範囲
    内にまで調整する調整ステップと、 前記調整ステップによる調整によって空気ばねの高さが
    前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ、
    また前記給気弁を閉じて前記排気弁を開いた場合、前記
    高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時
    間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否
    かを点検する排気弁点検ステップと、 前記調整ステップによる調整によって空気ばねの高さが
    前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ、
    また前記排気弁を閉じて前記給気弁を開いた場合、前記
    高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時
    間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否
    かを点検する給気弁点検ステップと、 前記排気弁点検ステップまたは前記給気弁点検ステップ
    により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切
    換弁を作動させない場合に、前記高さ検出器によって検
    出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内
    にまで戻るか否かを点検する切換弁動作点検ステップと
    を備えることを特徴とする異常点検方法。
  2. 【請求項2】 前記排気弁点検ステップまたは前記給気
    弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する
    状態で、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁及び前
    記給気弁を閉じた場合に、前記高さ検出器によって検出
    される空気ばねの高さ変動量が所定時間経過後に所定値
    以下であるか否かを点検する切換弁点検ステップを更に
    備え、 前記切換弁動作点検ステップは、 前記切換弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに
    位置する状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前
    記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定
    時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の異常点検方法。
  3. 【請求項3】 前記調整ステップまたは前記切換弁動作
    点検ステップにより空気ばねの高さが前記所定範囲内に
    ある状態で、前記給気弁又は前記排気弁と前記空気ばね
    とを結ぶ空気管路に設けられ、前記制御装置の開閉制御
    により動作する非常用締切弁を閉じると共に、前記切換
    弁を作動させ、また前記排気弁または前記給気弁を開い
    た場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばね
    の高さが前記所定範囲内にあるか否かを点検する非常用
    締切弁点検ステップを更に備えることを特徴とする請求
    項2に記載の異常点検方法。
  4. 【請求項4】 前記給気弁、前記排気弁及び前記切換弁
    が複数個設けられている場合は、 前記排気弁点検ステップは、 前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップに
    より空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未
    点検の排気弁の1つを除く前記給気弁及び前記排気弁の
    全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場
    合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高
    さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低
    下するか否かを点検し、 前記給気弁点検ステップは、 前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップに
    より空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未
    点検の給気弁の1つを除く前記排気弁及び前記給気弁の
    全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場
    合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高
    さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上
    昇するか否かを点検し、 前記切換弁動作点検ステップは、 前記排気弁点検ステップ、前記給気弁点検ステップまた
    は前記切換弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さ
    に位置する状態で、前記排気弁及び前記給気弁の全てを
    閉じると共に、未点検の切換弁の1つを除いて全ての切
    換弁を作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出
    される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内に
    まで戻るか否かを点検することを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載の異常点検方法。
  5. 【請求項5】 前記切換弁点検ステップにより異常があ
    ると判断した場合は、前記制御装置は切換弁異常信号を
    出力する切換弁異常信号出力ステップと、 前記非常用締切弁点検ステップにより異常があると判断
    した場合は、前記制御装置は非常用締切弁異常信号を出
    力する非常用締切弁異常信号出力ステップと、 前記排気弁点検ステップにおいて点検した前記点検済の
    排気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の排気
    弁に係る排気弁異常信号を出力する排気弁異常信号出力
    ステップと、 前記給気弁点検ステップにおいて点検した前記点検済の
    給気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の給気
    弁に係る給気弁異常信号を出力する給気弁異常信号出力
    ステップと、 前記切換弁点検ステップにおいて点検した前記点検済の
    切換弁に異常があると判断した場合は、該点検済の切換
    弁に係る切換弁異常動作信号を出力する切換弁異常動作
    信号出力ステップとを更に備えることを特徴とする請求
    項4に記載の異常点検方法。
  6. 【請求項6】 上下方向に動作する空気ばねの高さを検
    出する高さ検出器から出力される検出信号に基づいて、
    前記空気ばねに対して空気を給排気する給気弁、排気弁
    及び切換弁を開閉制御すると共に、前記空気ばねの高さ
    が、所定範囲外の場合に前記切換弁を制御することによ
    って前記空気ばねの高さを前記所定範囲内に保つ自動高
    さ調整機構を動作させる制御装置を備える空気ばね装置
    の異常点検装置において、 前記制御装置により前記空気ばねの高さを前記所定範囲
    内にまで調整する調整手段と、 前記調整手段による調整によって空気ばねの高さが前記
    所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ、また
    前記給気弁を閉じて前記排気弁を開いた場合、前記高さ
    検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内
    で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを
    点検する排気弁点検手段と、 前記調整手段による調整によって空気ばねの高さが前記
    所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ、また
    前記排気弁を閉じて前記給気弁を開いた場合、前記高さ
    検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内
    で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを
    点検する給気弁点検手段と、 前記排気弁点検手段または前記給気弁点検手段により空
    気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作
    動させない場合に、前記高さ検出器によって検出される
    空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻
    るか否かを点検する切換弁動作点検手段とを備えること
    を特徴とする異常点検装置。
  7. 【請求項7】 前記排気弁点検手段または前記給気弁点
    検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、
    前記切換弁を作動させ、また前記排気弁及び前記給気弁
    を閉じた場合に、前記高さ検出器によって検出される空
    気ばねの高さ変動量が所定時間経過後に所定値以下であ
    るか否かを点検する切換弁点検手段を更に備え、 前記切換弁動作点検手段は、 前記切換弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置
    する状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前記高
    さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間
    内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する構成と
    してあることを特徴とする請求項6に記載の異常点検装
    置。
  8. 【請求項8】 前記調整手段または前記切換弁動作点検
    手段により空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態
    で、前記給気弁又は前記排気弁と前記空気ばねとを結ぶ
    空気管路に設けられ、前記制御装置の開閉制御により動
    作する非常用締切弁を閉じると共に、前記切換弁を作動
    させ、また前記排気弁または前記給気弁を開いた場合
    に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さ
    が前記所定範囲内にあるか否かを点検する非常用締切弁
    点検手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載
    の異常点検装置。
  9. 【請求項9】 前記給気弁、前記排気弁及び前記切換弁
    が複数個設けられている場合は、 前記排気弁点検手段は、 前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気
    ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の排
    気弁の1つを除く前記給気弁及び前記排気弁の全てを閉
    じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前
    記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定
    時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか
    否かを点検する構成としてあり、 前記給気弁点検手段は、 前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気
    ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の給
    気弁の1つを除く前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉
    じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前
    記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定
    時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか
    否かを点検する構成としてあり、 前記切換弁動作点検手段は、 前記排気弁点検手段、前記給気弁点検手段または前記切
    換弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状
    態で、前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共
    に、未点検の切換弁の1つを除いて全ての切換弁を作動
    させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気
    ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか
    否かを点検する構成としてあることを特徴とする請求項
    7または8に記載の異常点検装置。
  10. 【請求項10】 前記切換弁点検手段により異常がある
    と判断した場合は、前記制御装置は切換弁異常信号を出
    力する切換弁異常信号出力手段と、 前記非常用締切弁点検手段により異常があると判断した
    場合は、前記制御装置は非常用締切弁異常信号を出力す
    る非常用締切弁異常信号出力手段と、 前記排気弁点検手段において点検した前記点検済の排気
    弁に異常があると判断した場合は、該点検済の排気弁に
    係る排気弁異常信号を出力する排気弁異常信号出力手段
    と、 前記給気弁点検手段において点検した前記点検済の給気
    弁に異常があると判断した場合は、該点検済の給気弁に
    係る給気弁異常信号を出力する給気弁異常信号出力手段
    と、 前記切換弁点検手段において点検した前記点検済の切換
    弁に異常があると判断した場合は、該点検済の切換弁に
    係る切換弁異常動作信号を出力する切換弁異常動作信号
    出力手段とを更に備えることを特徴とする請求項9に記
    載の異常点検装置。
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