JPH04176773A - 鉄道車両用空気ばねの電子制御方法 - Google Patents

鉄道車両用空気ばねの電子制御方法

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JPH04176773A
JPH04176773A JP30472090A JP30472090A JPH04176773A JP H04176773 A JPH04176773 A JP H04176773A JP 30472090 A JP30472090 A JP 30472090A JP 30472090 A JP30472090 A JP 30472090A JP H04176773 A JPH04176773 A JP H04176773A
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龍太郎 石川
Tomoshi Koizumi
小泉 智志
Shuji Hamamoto
浜本 修二
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、鉄道車両用空気ばねの電子制御機構におい
て、高さ計が故障したとき自動的にバックアップ制御で
きる電子制御方法に関する。
従来の技術 空気ばねを有する鉄道車両は、そのときどきの荷重に対
応して圧縮空気量を自動的に調整して、車両の高さを一
定に保つためにり゛ンクとレベリングパルプを組合せた
自動高さ調整機構を備えている。また、左右の空気ばね
内圧を均等に保つための差圧調整弁が左右空気ばねの間
に設けられている。
しかし、鉄道車両が曲線路の緩和曲線すなわちカント逓
減区間で停車した場合は、自動高さ調整機構の機能によ
り、空気ばね高さを一定に保持しようとする。その結果
、車体の前後台車には、互いに逆向きのモーメントが生
じるが、車体のねじり剛性が大きいため、前後台車で発
生するモーメントのつり合う位置で車体は停止する。
この状態では、自動高さ調整機構の高さ調整弁の給排気
が継続し、車両の対角方向に位置する空気ばねの圧力が
不均一となり、輪重変動が大きく、荷重負担の少ない車
輪は、いわゆる輪重抜けを生じ、車両の再起動時に脱線
する危険性がある。
上記カント逓減区間における輪重変動を防止し、車両の
再起動時の脱線防止を目的として、出願人は先に、流量
調整弁を使った鉄道車両用空気ばねの電子制御方法(特
願平1−308582号)、0N−OFF制御の電磁弁
を使った鉄道車両用空気ばねの電子制御方法(特開平1
−308583号)および曲線路上での停車時に車体の
無傾斜化を図り、スムーズな乗降ができる鉄道車両の車
体制御方法(I#願平1−308184号)等を提案し
な。
発明が解決しようとする課題 上記鉄道車両用空気ばねの電子制御方法は、いずれも高
さ計、圧力計および車体傾斜角計のセンサーを使用し、
これらの各センサーからの検出値をデジタル化し制御器
に入力して演算処理し、その結果を給排気弁へ出力して
弁の開閉を制御するものである。
そのため、電子制御装置が長期間使用中に、いずれかの
センサーが寿命で故障した場合、制御器がその故障をい
ちはやく認識して、正常時の通常の制御から故障時のバ
ックアップ制御へ切り換えることが安全性を確保するた
め重要である。
このセンサーの故障は、営業運転中にも発生する可能性
があるから、常時センサーの検出値の挙動を監視し、異
常と判断したら自動的にバックアップ制御へ迅速に切り
換える必要がある。
上記のごとく、鉄道車両用空気ばねの電子制御装置の長
期使用における故障発生時には迅速な安全対策が必要で
あるが、従来の装置ではその安全対策がとられていなか
った。
この発明は、かがる現状にがんがみ、鉄道車両用空気ば
ねの電子制御機構における高さ計が故障した場合に、残
った正常な高さ計や圧力計を駆使して、空気ばねの内圧
変動を小さく、っまり輪重変動を可能な限り小さく押え
るため自動的にバックアップ制御に切り換え得る電子制
御方法を提案するものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するため、この発明の鉄道車両用空気ば
ねの電子制御方法は、空気ばね台車を有する鉄道車両に
おいて、前後台車の各空気ばねに、連続的に計測する高
さ計、圧力計および傾斜角計のセンサーを用いて、各セ
ンサーからの検出信号を制御器に入力して演算処理し、
制御器からの制御信号により各空気ばねの給排気弁を開
閉操作する鉄道車両用空気ばねの電子制御機構において
、前台車または後台車のいずれが一方の台車の1個ある
いは2個の高さ計の故障、高さ変換値の異常が検出され
たとき、正常台車の空気ばね高さはそれぞれ不感帯内に
納まるように高さ制御を行ない、故障台車は左右空気ば
ね内圧の平均が正常台車の平均内圧以下一定範囲内で、
かつ左右空気ばね差圧を正常台車と同等以下にバックア
ップ制御する。
また、前台車と後台車の両方の台車の高さ計が共に故障
したとき、または高さ換算値の異常を共に検出したとき
前後台車のすべての空気ばね内圧を正常な空車状態にお
ける適正空気圧以下で、かつ圧力の不感帯幅の範囲内に
制御維持する。
作    用 前後台車の各空気ばねに、連続して計測する高さ計、圧
力計および傾斜角計のセンサーを用いて、各センサーか
らの検出信号を制御器に入力して演算処理し、制御器か
らの制御信号により各空気ばねの給排気弁を開閉操作す
る電子制御機構による制御は次の要領により行なわれる
第2図に示すように、前台車(9)の空気ばね(1)(
2)と後台車(10)の空気ばね(3)(4)のそれぞ
れの内圧をP、、P、、P、、P4とし、またばね高さ
をhl、h2、h3、h4とし、前後台車の空気ばねの
内圧の差の絶対値が設定差圧△P、より小さい、すなわ
ち、 IPI−P、l<△P。
lP2  P−1<△P。
を満足するように空気ばねの内圧制御を行なうか、また
は前後台車の対角線上にある空気ばねの内圧の和の差の
絶対値が設定差圧△P、より小さい、すなわち、 1 (P、+P、)−(Pz+Ps)l <ΔP。
を満足するように空気ばねの内圧制御を行なえば、空気
ばねの内圧変動を小さく押えることができる。
また、カント区間では左右空気ばねの内圧に差がなけれ
ば、前台車、後台車ともに内軟側に向けてモーメントが
発生しカント負けが起る。
しかし、外軌側の空気ばねの内圧が低く、内軟側の空気
ばねの内圧が高いカント区間では、十分に左右空気ばね
内圧の間に差を発生させ、カント負は現象の発生を防止
することができる。
空気ばね高さ制御は、連続的に計測できる高さ計、例え
ば第1図に示すロータリエンコーダ(5)を車体側に取
着し、そのロータリエンコーダ回転角を計るレバーを台
車側に取着した装置により、高さを角度に変換しデジタ
ル信号として制御器に入力することにより、ばね高さを
連続的に検知し、車両が軌道の平坦部、カント区間ある
いはカント逓減区間のいずれにあるかを迅速に判断する
ことができ、その車体位置に応じて微妙な高さ制御が行
なわれる。すなわち、車両が低速走行時や停車時(例え
ばVS2 km/h)にある場合は、次の2式を満足す
るように制御され、車体傾斜角を水平に近づける、無傾
斜制御となる。
ただし、△h、は設定高さに対する不感帯幅、上記2式
を満足していないとき、制御器からの高力により弁が開
閉操作され高さ制御が行なわれる。
上記のごとく、無傾斜制御時では空気ばねの左右平均高
さを所定範囲内に納める制御を行なうことにより、車体
を安定状態に保つことができる。
また、高速走行時(例えばV≦5km/h)には、各空
気ばねの高さが△h、内に納まるように個々に制御する
ことにより、車体の傾きをレールに平行により正確に制
御できる。
上記空気ばねの電子制御機構において、高さ計が故障し
た場合には次の要領でバックアップ制御が行なわれる。
■ 前台車または後台車のいずれか一方の台車の高さ計
が故障した場合 例えば後台車(10)の高さ計が故障すれば、正常な前
台車(9)の空気ばね(1) <2)の高さは、1h1
1≦△h、、lh、l≦△h、  ・−・・−1f)式
ただし、△h、:不感帯輻、 のように制御する。
また、次式により平均圧P0を検知する。
そして、故障台車の平均圧P、すなわち、とすると、次
の(2)(3)式を共に満足するように制御する。
P、−ΔPu−△P、≦P、≦P、−△P、+ΔP。
・・・(2)式 ただし、△P、:不感帯幅 P、≧p。
(Pa:最小設定圧) かつ、 IPI−P41≦lP+−p!l  −(3)式となる
ように制御する。
なお、△P5は(2)式において、P、がP、を超えな
いために△Pu≧△P、であるようにし、通常不感帯幅
△P、は0.3気圧程度なので特定しないが0.5気圧
程度を選定し、不感帯幅ΔP、は制御の安定上設ける。
また、(2)式の関係を図示すると第3図のようになる
。このような圧力に制御することによって、故障台車の
正確な高さは不明であっても、正常な場合に近い空気ば
ねの内圧に制御でき、しかも空気ばねが浮き上らないの
で、異常な車体傾斜を招くことがない。
また、(3)式を設定したのは、カント区間やカント逓
減区間では左右差圧が発生して、初めて車体の傾斜モー
メントのつり合いがとれるため左右差圧の発生を許容す
る必要があるが、過度な差圧の発生を防止し正常な台車
並とするためである。
さらに、最小設定圧poは空車時の最低圧を保障するた
めに取り入れたものである。
■ 前後台車の両方の高さ計が故障した場合、前後台車
の両方の高さ計が故障した場合には、中立高さを得るた
めの適正な内圧を検知できないので、乗車率に応じた内
圧制御が不可能である。
したがって、空車状態でも空気ばねが異常に上昇しない
空気圧に4個の空気ばね内圧を保持し、しかも最低限の
輪重を各車輪に与えるための制御することを行なう。す
なわち、 P、−△P、≦P1≦P・+△P。
ただし、l:1〜4、 なお、P、は空車時に空気ばねが浮き上らない範囲の最
大圧で、車両の重量、空気ばねの受圧面積に依存するが
、通常は約2気圧程度である。
以上ノように次善のバックアップ制御を行なうことによ
り、高さ計の故障により正確な高さを検知できなくとも
、空気ばねを下ストッパー当り(故障台車の左右空気ば
ね高さは同じ)に保つので、車体の異常な傾斜を生じな
いことが保障される。しかも、その条件の下で正常な状
態の内圧に最も近くて高い圧力に空気ばね内圧を保持し
輪重抜けを防止する制御が実現できる。
実施例 この発明の鉄道車両用空気ばねの電子制御装置を第1図
に示す鉄道車両の車体制御装置に実施した場合について
説明する。
鉄道車両の前台車(9)と後台車(10)の左右側に設
けた空気ばね(1) (2)および(3)(4)のそれ
ぞれに、高さ計としてロータリエンコーダ(5)を設置
する。
また、元空気溜(6)と空気ばね(1)〜(4)の間を
接続した配管(7)の途中に、各空気ばねに対する給気
弁(11) (12) (13) (14)を設けると
ともに、他に設けた排気管に排気弁(21) (22)
 (23) (24)を設け、さらに圧力針(16)を
設ける。
そして、各ロータリエンコーダ(5)、圧力計(16)
の検出信号とともに、傾斜角センサー(15)の車体傾
斜角検出信号を#御器(8)に入力するように設け、ま
た各給気弁および排気弁を開閉する制御器(8)からの
出力を伝えるための配線をする。
上記装置による空気ばねの内圧tllHIJは、前台車
(9ンと後台車(10ンの対角線上にある空気ばね(l
ン(4ンまたは(2)(3)の内圧の和の差の絶対値が
設定差圧より大きいときのみ、制御器(8)がら答弁へ
制御信号を流し、給気弁0、排気弁を開閉し、各空気ば
ねの内圧が設定された目標値内に納まるように制御する
差圧が目標値内に納まっているときは、内圧調整を行な
うことなく、次の傾斜角制御と高さ制御に移行する。
差圧が目標値を外れている場合は、前台車と後台車の対
角線上にある空気ばねの内圧の和の差を判断し、空気ば
ね(1) (4)を給気し空気ばね(2)(3)を排気
するか、または逆に空気ばね(2)(3)を給気し、空
気ばね(1) (4)を排気して、内圧が目標値内に納
まるように制御する。
引続き行なわれる傾斜角制御は、車体の傾斜角が設定値
より大きいかどうかを判断し、設定値内に納まっている
ときは、空気ばねの給排気を行な。
うことなく次の段階へ移行する。また、設定値を外れて
いるときは、空気ばねの給排気の制御信号を出す。
さらに、左右空気ばねの平均高さの検出信号は設定平均
高さと比較演算して、外れているときは設定平均高さ内
に納まるように空気ばねの給排気制御が行なわれる。
上記は、各センサーが正常に働いているときの制御であ
るが、高さ計が故障した場合は、この発明の実施により
前記した要領によりバックアップ制御が行なわれる。
次にそのバックアップ制御の具体例をあげる。
■ 後台車(10)の空気ばね(3)(4)のいずれか
−方または両方の高さ計が故障した場合、空車時に空気
ばね(3)の検出値hs′をh3′= 130mm> 
h工1.の異常状態に意識的に設定し、バックアップ制
御の自動的な起動をテストすると、各空気ばねの内圧は
次のようになった。
ただし、△P。=0.5気圧、ΔF、=0.3気圧、h
 ra−−= 100mm、 P o = 1.5気圧
である。
〔前台車(9)〕 b+=−3mm、P+= 2.2気圧 hz=−2mm、Px= 2.1気圧 〔後台車(10)) h 3= −30mm (真の値、検出値はh3′= 
130mm)、Pa=1.7気圧 h 4=  3011110. P 4= 1.8気圧
上記結果より、前゛台車(9)の正常な空気ばねの内圧
は不感帯内(△11.=6mm)にあり、後台車(10
)の高さ計が故障した空気ばねの高さh3とh4は下ス
トッパー当りの一3Qmmであった。
また、積車時に上記空車時と同様の設定を行なったとこ
ろ次のようになった。
〔前台車(9)〕 h+=  2mm、 P+= 5.4気圧hz=  1
mm、Pt= 5.5気圧〔後台車(10)) h s=  30mm、 P s= 5.0気圧h+=
  30mm、 P4= 4.9気圧この結果、乗車率
に応じて故障台車の空気ばね内圧は、下ストッパー当り
の範囲内で最も高く保持、制御されていることがわかり
、本発明の目的が達成されている。
■ 前台車(9)の空気ばねと後台車(10)の高さ計
の両方が故障した場合、 h+’>h−−−かつh3′>h−、、で、前後台車が
両方ともに故障状態とする。すると、次のように圧力制
榊を行ない、空気ばね圧力を設定値P、(=2.0気圧
)近傍に制御し、最低限の内圧と輪重が確保、保障され
ることが明らかとなった。
〔前台車(9)〕 h I=−30mm、 P += 1.9気圧h 2=
  30mm、 P z= 2.0気圧〔後台車(10
) ) h s=  30mm、 P 3= 1.9気圧h 4
=−30mm、 P 4= 1.8気圧上記結果より、
故障発生時に乗車率が高く、その後乗客が減るという運
転条件下でも、空気ばねが異常に上昇したり、車体が傾
くということは起らないことがわかる。
なお、前台車または後台車のいずれか一方の台車の左右
空気ばねの高さ計がともに故障した場合および前台車と
後台車の両方の空気ばね3個または4個の高さ計が故障
した場合も上記と同じ制御となる。
発明の効果 この発明によると、鉄道車両の空気ばね電子制御機構に
おいて、高さ計が故障した場合に制御を中止することな
く、残りの健全な高さ計および圧力計を駆使して、車体
が異常に傾くことがない範囲において可能な限り正常状
態に近く、かっばね内圧を最も高く保持する、バックア
ップ制御が行なわれるから、つねに輪重変動を小さく抑
制できる。したがって、運転中の故障発生に対し、安全
に迅速に対応できるなど大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施によるバックアップ制御を有す
る鉄道車両用空気ばね電子制御装置の要部を示す斜視図
、第2図は鉄道車両の前後台車の空気ばね高さ(h+−
h、)および圧力(P I−P 4)の説明図、第3図
は高さ計が正常な台車の空気ばねの平均圧P。と高さ計
が故障した異常台車の空気ばねの平均圧P1との関係を
示すグラフである。 1.2.3.4・・・空気ばね 5・・・ロータリエンコーダ 6・・・元空気溜      7・・・配管8・・・制
御器 9・・・前台車       10・・後台車11.1
2.13.14・給気弁 15・・傾斜角センサー   16・・圧力計21.2
2.23.24−・・排気弁 出願人  住友金属工業株式会社 代理人  弁理士 押 1)長久 第2図 第3図 pつ 正常台車の平均圧(Pn)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 空気ばね台車を有する鉄道車両において、前後台車
    の各空気ばねに、連続的に計測する高さ計、圧力計およ
    び傾斜角計のセンサーを用いて、各センサーからの検出
    信号を制御器に入力して演算処理し、制御器からの制御
    信号により各空気ばねの給排気弁を開閉操作する電子制
    御機構において、前台車または後台車のいずれか一方の
    台車の1個あるいは2個の高さ計の故障、高さ変換値の
    異常が検出されたとき、正常台車の空気ばね高さはそれ
    ぞれ不感帯内に納まるように高さ制御を行ない、故障台
    車は左右空気ばね内圧の平均が正常台車の平均内圧以下
    の一定範囲内で、かつ左右空気ばね差圧を正常台車と同
    等以下にバックアップ制御する鉄道車両用空気ばねの電
    子制御方法。 2 空気ばね台車を有する鉄道車両において、前後台車
    各空気ばねに、連続的に計測する高さ計、圧力計および
    傾斜角計のセンサーを用いて、各センサーからの検出信
    号により各空気ばねの給排気弁を開閉操作する電子制御
    機構において、前台車と後台車の両方の台車の高さ計が
    共に故障したとき、または高さ換算値の異常を共に検出
    したとき前後台車のすべての空気ばね内圧を正常な空車
    状態における適正空気圧以下で、かつ圧力の不感帯幅の
    範囲内に制御維持する鉄道車両用空気ばねの電子制御方
    法。
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