JP2002030701A - 建設機械における音声アタッチメント制御装置及び音声アタッチメント制御方法 - Google Patents

建設機械における音声アタッチメント制御装置及び音声アタッチメント制御方法

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JP2002030701A JP2000217547A JP2000217547A JP2002030701A JP 2002030701 A JP2002030701 A JP 2002030701A JP 2000217547 A JP2000217547 A JP 2000217547A JP 2000217547 A JP2000217547 A JP 2000217547A JP 2002030701 A JP2002030701 A JP 2002030701A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建設機械において、複数のアクチュエータに
よる連動動作を制御するに当たり、アタッチメントの起
動,停止及び速度調整を、音声を用いて制御することに
より、作業者の安全性を向上させうる、建設機械におけ
る音声アタッチメント制御装置及び音声アタッチメント
制御方法を提供する。 【解決手段】 電子制御装置1において、アタッチメン
トの動作に関し音声による指示を表す音声コマンドを音
声分析する音声分析手段1aと、音声分析手段1aに接
続され音声コマンドの指示を識別する音声識別手段1b
と、音声認識手段1bに接続され指示に基づきアタッチ
メントの動作を制御しうる機体制御手段1cと、アタッ
チメントの作業状況を機体のオペレータに対して伝える
音声合成手段1dとをそなえて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば地面を掘削
する油圧ショベル等に用いて好適な、建設機械における
音声アタッチメント制御装置及び音声アタッチメント制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に油圧ショベル等の建設機械は、無
限軌道部を有する下部走行体上に、運転操作室(キャビ
ン)付きの上部旋回体をそなえており、さらに、この上
部旋回体に、ブーム,スティック,バケットからなる関
節式アーム機構を装備した構成となっている。
【0003】また、このスティックの先端部には、バケ
ットの他、建設機械の作業用途に応じて種々のアタッチ
メント機材(以下、アタッチメントと称することがあ
る)が装着されている。図6(a),(b)はそれぞれ
アタッチメントの模式図である。この図6(a)に示す
アタッチメントはバケットであって主として掘削用であ
り、図6(b)に示すアタッチメントはシアー(shea
r:剪断機)である。このシアーは物体を掴む動作と回
転動作とを行なえるものであって、例えば鉄骨等を掴む
とともに回転し鉄骨を切断できるようになっている。さ
らに、ハンマー(図示省略)等を装着することもでき、
スティックに装着するアタッチメントは、作業用途に応
じて種々取り換えできる。
【0004】図7は電子制御装置の機能ブロックの概略
図である。この図7に示す電子制御装置(コントロー
ラ)50は、油圧ショベルの動作やアタッチメントを操
作するための制御装置であって、機体制御手段50aを
有する。また、機体制御手段50aは、アタッチメント
スイッチ6a,6bと、操作レバー(ジョイスティッ
ク)6と、ペダル9a,9bと、ON/OFF弁13
と、電磁比例弁3等と接続されている。
【0005】ここで、アタッチメントスイッチ6a,6
bは、それぞれ、アタッチメントを起動/停止するため
のスイッチであり、操作レバー6は、機体を操作するた
めのものである。加えて、ペダル9a,9bは、それぞ
れ、機体を左側に前進/後進させるためのものであり、
モジュレーションペダル又はアタッチメント入力モジュ
レーションペダルとも呼ばれる。そして、オペレータ
(以下、操作者と称することがある)が調整した操作レ
バー6の位置やペダル9a,9bの位置は、それぞれ、
電子制御装置50によって、読み込まれるようになって
いる。
【0006】さらに、ON/OFF弁13は、メインコ
ントロールバルブであって、アクチュエータ(油圧シリ
ンダ)の動作を制御するものである。そして、電磁比例
弁3は、油圧を用いることにより、ON/OFF弁13
のスプール位置を制御するものである。これにより、従
来の油圧ショベルのアタッチメント(ハンマー、シアー
等)の制御は、操作レバー6の上部にあるON/OFF
スイッチや、ペダル9a,9bにより、実施されてい
る。
【0007】図8は操作レバー6の模式図であり、オペ
レータの操作により前後左右方向に倒されるようになっ
ている。そして、オペレータが操作レバー6を倒すと、
その倒された位置が、機体制御手段50a(図7参照)
により読み込まれて、電磁比例弁3が調整される。ま
た、この図8に示す操作レバー6の上部には、アタッチ
メントスイッチ(起動用)6a及びアタッチメントスイ
ッチ(停止用)6bが設けられている。そして、オペレ
ータがアタッチメントスイッチ6aを押下すると、機体
制御手段50aは、ON/OFF弁13を調整し、アタ
ッチメントの動作が開始する。同様に、オペレータがア
タッチメントスイッチ6bを押下すると、アタッチメン
トの動作は停止する。
【0008】図9はペダル9a(又はペダル9b)の模
式図であり、オペレータがペダル9aを踏み込むことに
より、ペダル9aの動作方向が調整され、これにより、
アタッチメントの操作が行なわれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、オペレータが操作レバー6で、ブーム,ステ
ィック,バケット及び上部旋回体の旋回等の操作をしな
がらアタッチメントの操作をすることは、オペレータに
とって、非常に大きな負担がかかるという課題がある。
【0010】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、油圧ショベル等の建設機械において、複数の
アクチュエータによる連動動作を制御するに当たり、ア
タッチメントの起動,停止及び速度調整を、音声を用い
て制御することにより、作業者の安全性を向上させるよ
うにした、建設機械における音声アタッチメント制御装
置及び音声アタッチメント制御方法を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の建設
機械における音声アタッチメント制御装置は、アクチュ
エータに接続された建設作業部材としてのアタッチメン
ト機材を有する建設機械において、アタッチメント機材
の動作に関し音声による指示を表す音声コマンドを音声
分析する音声分析手段と、音声分析手段に接続され音声
コマンドの指示を識別する音声識別手段と、音声認識手
段に接続され指示に基づきアタッチメント機材の動作を
制御しうる機体制御手段とをそなえて構成されたことを
特徴としている(請求項1)。
【0012】また、上記の機体制御手段は、アタッチメ
ント機材の動作位置及び速度に関する値を設定するよう
に構成されてもよく(請求項2)、アタッチメント機材
の作業状況を機体の操作者に対して伝える音声合成手段
をそなえて構成されてもよい(請求項3)。さらに、本
発明の建設機械における音声アタッチメント制御方法
は、アクチュエータに接続されるとともに建設作業部材
としてのアタッチメント機材として物体を掴む動作と回
転動作とを行ないうるシアーを操作するに当たり、アタ
ッチメント機材の動作に関して音声による指示を表す音
声コマンドを音声分析し音声コマンドの指示を識別して
指示に基づくアクチュエータの第1の動作が行なわれる
第1動作ステップと、第1動作ステップ後にシアーが一
旦停止する停止ステップと、停止ステップ後に、他の音
声コマンドを音声分析し他の音声コマンドの第2の指示
を識別して第2の指示に基づくアクチュエータの第2の
動作が行なわれる第2動作ステップとをそなえて構成さ
れたことを特徴としている(請求項4)。
【0013】加えて、本発明の建設機械における音声ア
タッチメント制御方法は、アクチュエータに接続される
とともに建設作業部材としてのアタッチメント機材とし
て物体を掴む動作と回転動作とを行ないうるシアーを操
作するに当たり、アタッチメント機材の複数の動作が同
時に行なわれる連動動作に関して音声による指示を表す
音声コマンドを音声分析し音声コマンドの指示を識別し
て指示に基づくアクチュエータの連動動作が行なわれる
連動動作ステップをそなえて構成されたことを特徴とし
ている(請求項5)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
油圧ショベルの概略構成図であり、この図1に示す油圧
ショベル80(以下、単に機体と称することがある)
は、アクチュエータに接続された建設作業部材としての
アタッチメントを有する建設機械である。この油圧ショ
ベル80は、左右に無限軌道部500Aを有する下部走
行体500上に、運転操作室600付き上部旋回体10
0が水平面内で回転自在に設けられている。
【0015】そして、上部旋回体100に対して、一端
が回動可能に接続されるブーム200が設けられ、ま
た、そのブーム200に対して、一端が関節部21を介
して回動可能に接続されるスティック300が設けられ
ている。さらに、そのスティック300に対して、一端
が関節部22を介して回動可能に接続され、先端が地面
を掘削し内部に土砂を収容可能なシアー401が設けら
れている。これらのブーム200,スティック300及
びシアー401により、関節式アーム機構が構成されて
いる。
【0016】また、シリンダ式アクチュエータとして、
ブーム油圧シリンダ120,スティック油圧シリンダ1
21,バケット油圧シリンダ122が設けられている。
なお、以下、ブーム油圧シリンダ120をシリンダ12
0ということがあり、スティック油圧シリンダ121を
シリンダ121ということがあり、バケット油圧シリン
ダ122を単にシリンダ122ということがある。
【0017】ここで、ブーム油圧シリンダ120は、そ
の一端が上部旋回体100に対して回動可能に接続され
るとともに、他端がブーム200に対して回動可能に接
続されている。すなわち、ブーム油圧シリンダ120
は、上部旋回体100とブーム200との間に介装され
て、端部間の距離が伸縮することにより、ブーム200
を上部旋回体100に対して回動させることができるよ
うになっている。
【0018】また、スティック油圧シリンダ121は、
その一端がブーム200に対して回動可能に接続される
とともに、他端がスティック300に対して回動可能に
接続されている。すなわち、スティック油圧シリンダ1
21は、ブーム200とスティック300との間に介装
されて、端部間の距離が伸縮することにより、スティッ
ク300をブーム200に対して回動させることができ
るものである。
【0019】さらに、バケット油圧シリンダ122は、
その一端がスティック300に対して回動可能に接続さ
れるとともに、他端がシアー401に対して回動可能に
接続されている。すなわち、バケット油圧シリンダ12
2は、スティック300とシアー401との間に介装さ
れて、端部間の距離が伸縮することにより、シアー40
1をスティック300に対して回動させることができる
ものである。なお、バケット油圧シリンダ122の先端
部には、リンク機構130が設けられている。
【0020】このように、上記のシリンダ120〜12
2を用いて伸縮動作を行なうことによりアーム機構を駆
動する複数のシリンダ式アクチュエータを有するシリン
ダ式アクチュエータ機構が構成されるのである。また、
図1に示す運転操作室600内には、操作レバー6,
8,モニタ10,キーパッド付き操作パネル(操作パネ
ルとも称する)60,マイク61,スピーカ62等が設
けられている。ここで、操作レバー6は、スティック3
00の位置調整及び上部旋回体100の旋回に使用され
るものであり、操作レバー8は、ブーム200及びシア
ー401の位置調整をするためのものである。これら操
作レバー6,8は、それぞれ、オペレータによって、
前,後,中立又は左,右,中立に倒されることによっ
て、位置調整がなされるようになっている。
【0021】さらに、図1に示す上部旋回体100の内
部には、電子制御装置1が設けられている。図2は本発
明の一実施形態に係る電子制御装置1の機能ブロック図
であるが、この図2に示す電子制御装置1は、建設機械
における音声アタッチメント制御装置であって、オペレ
ータが制御したいモードに応じて、ブーム200,ステ
ィック300,シアー401が所望の伸縮変位となるよ
うに制御するものである。
【0022】そして、電子制御装置1は、音声分析手段
1aと、音声識別手段1bと、機体制御手段1cと、音
声合成手段1dとをそなえて構成されている。なお、電
子制御装置1は、マイクロプロセッサ,ROM(Read O
nly Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメ
モリ,適宜の入出力インタフェースなどで構成されてい
る。
【0023】ここで、音声分析手段1aは、アタッチメ
ントの動作に関し音声による指示を表す音声コマンドを
音声分析するものであり、この機能は例えばソフトウェ
ア又はハードウェアにより実現される。そして、音声分
析手段1aは、マイク61にて得られるオペレータの音
声コマンド信号を入力されて、音声処理を行なうように
なっている。また、音声識別手段1bは、音声分析手段
1aに接続され音声コマンドの指示を識別するものであ
り、例えばソフトウェアにより実現される。
【0024】この音声コマンドとは、オペレータが発声
する「ブーム上げ」,「スティックイン」,「バケット
クローズ」等の指示を表す。そして、機体制御手段1c
は、音声認識手段1bに接続され指示に基づきアタッチ
メントの動作を制御しうるものであり、この機能は例え
ばソフトウェアにより実現される。ここで、機体制御手
段1cは、操作レバー6,8とそれぞれ接続され、ON
/OFF弁13,電磁比例弁3ともそれぞれ接続されて
いる。
【0025】この機体制御手段1cは、アタッチメント
機材の動作位置及び速度に関する値を設定するようにな
っており、アタッチメント作動時の設定が音声により実
施されるのである。この設定内容とは、アタッチメン
トに割り当てる最大・最小の流量や、アタッチメント
電磁比例弁への最大・最小の電流,最大エンジン回転数
や、最大アクセルダイヤル,速度切り換えレベルや、
速度モジュレーションである。
【0026】また、音声合成手段1dは、アタッチメン
トの作業状況を機体のオペレータに対して伝えるもので
あり、例えばソフトウェア又はハードウェアにより実現
される。これにより、オペレータがアタッチメントの操
作に関する音声コマンドを発声すると、その音声コマン
ドがマイク61にて音声信号にされ、音声分析手段1a
にて、音声処理される。続いて、音声認識手段1bに
て、音声処理された音声コマンドからアタッチメント操
作に関する「ブーム上げ」等の指示が抽出され、機体制
御手段1cにて、その「ブーム上げ」という指示に基づ
きアタッチメントの動作が制御されるのである。
【0027】さらに、オペレータが倒したジョイスティ
ック6,8の位置が、それぞれ、機体制御手段1cに
て、読み込まれて、ON/OFF弁13,電磁比例弁3
がそれぞれ、適切な動作を行なえるように制御される。
具体的には、シアー401を切断動作させたり、又は、
回転動作させる動作が行なわれる。上述の構成により、
本発明の建設機械における音声アタッチメント制御方法
について、図3を参照して起動前の設定を説明し、ま
た、図4、5を参照してシアー401の制御を詳述す
る。
【0028】図3は本発明の一実施形態に係る音声アタ
ッチメント設定を説明するためのフローチャートであ
り、まず、オペレータは、起動前に「アタッチメント設
定」と発声する(ステップA1)。ここで、スピーカ6
2は、「最大流量をお願いします」と報知し(ステップ
A2)、オペレータは例えば「100リッターパーミニ
ット」と発声する(ステップA3)。続いて、スピーカ
62は「最大エンジン回転数のダイヤルレベルをお願い
します」と報知し(ステップA4)、オペレータは例え
ば「ダイヤル5」と発声する(ステップA5)。また、
スピーカ62は「速度切り換えレベルをお願いします」
と報知し(ステップA6)、オペレータは例えば「レベ
ル3」と発声し(ステップA7)、そして、スピーカ6
2は「アタッチメント設定完了」と報知してアタッチメ
ント設定が完了する(ステップA8)。
【0029】図4は本発明の一実施形態に係るシアー4
01について速度調整を説明するためのフローチャート
である。まず、オペレータが「シアー起動」と発声する
と(ステップB1)、シアー401は動作を開始する
(ステップB2)。そして、ステップB3にて、オペレ
ータによる音声コマンドがない間はNOルートを通り、
音声コマンドが入力されると、YESルートを通り、1
と付したステップB4又は2と付したステップB5に進
む。ここで、ステップB4にて、音声識別手段1bによ
りオペレータが「早く」と発声したと識別されると、機
体制御手段1cはシアー401の回転速度を上げる。ま
た、ステップB5にて音声識別手段1bによりオペレー
タが「遅く」と発声したと識別されると、機体制御手段
1cはシアー401の回転速度を下げる。そして、ステ
ップB6にて、オペレータによる停止コマンドがあるか
どうかが判定されて、停止コマンドがない間は、NOル
ートを通り、ステップB3からの処理が繰り返される。
一方、ステップB6にて、オペレータが停止コマンドを
発声すると、YESルートを通り、ステップB7にて、
シアー401が停止する。
【0030】次に、図5を用いて、シアー401の動作
中に、継続して他の操作を行なう場合について説明す
る。図5は本発明の一実施形態に係るシアー401につ
いて継続操作を説明するためのフローチャートである。
まず、オペレータが「シアー起動」と発声すると(ステ
ップC1a)、ステップC1bにて、シアー401は回
転動作を開始し、また、物体を掴むべく、適切な油圧が
かけられて、動作準備が整う。さらに、スピーカ62
は、シアー401の回転が右/左であれば、それぞれ、
ステップC2a/ステップC2bにて、「右回転」/
「左回転」と報知する。また、この状態で、Lと付した
ルートを通り、再度、ステップC1bに戻る。
【0031】ここで、オペレータが「早く」/「遅く」
と発声すると(ステップC2c/ステップC2d)、そ
れぞれ、シアー401の回転速度がそれぞれ、早く/遅
くなり、再度、ステップC1bに戻る。また、オペレー
タが「掴め」/「放せ」と発声すると(ステップC2e
/ステップC2f)、それぞれ、シアー401は例えば
鉄骨を掴み込み、又は、鉄骨を放してから、再度、ステ
ップC1bに戻る。
【0032】さらに、オペレータが「右掴み」と発声す
ると(ステップC2g)、シアー401は2本の挟部分
のうち、左側の挟部分の動作を停止させたまま、右側の
挟部分により鉄骨を掴む。また、同様に、オペレータの
「左掴み」という発声により(ステップC2h)、シア
ー401は右側の挟部分の動作を停止させたまま、左側
の挟部分により鉄骨を掴む。
【0033】逆に、オペレータが「右放し」と発声する
と(ステップC2i)、シアー401は2本の挟部分の
うち、左側の挟部分により鉄骨を挟んだまま、右側の挟
部分で挟んでいる鉄骨を放す。同様に、オペレータの
「左放し」という発声により(ステップC2j)、シア
ー401は右側の挟部分により鉄骨を挟んだまま、左側
の挟部分で挟んでいる鉄骨を放すのである。
【0034】そして、オペレータが「停止」と発声する
と(ステップC2k),シアー401の動作は一時停止
する。また、オペレータが「シアー停止」と発声すると
(ステップC3),シアー401は完全停止する。これ
により、シアー401が動作中は、「停止」の音声コマ
ンドがシアー401の一時停止の意味になり、完全停止
にはならない。
【0035】従って、本発明の建設機械における音声ア
タッチメント制御方法においては、まず、アクチュエー
タに接続されるとともに建設作業部材としてのアタッチ
メント機材として物体を掴む動作と回転動作とを行ない
うるシアー401を操作するに当たり、アタッチメント
機材の動作に関して音声による指示を表す音声コマンド
を音声分析し音声コマンドの指示を識別して指示に基づ
くアクチュエータの第1の動作(例えば右掴み)が行な
われる(第1動作ステップ)。
【0036】そして、この第1動作ステップ後にシアー
401が一旦停止する(停止ステップ)。さらに、この
停止ステップ後に、他の音声コマンドが音声分析され
て、他の音声コマンドの第2の指示を識別して第2の指
示に基づくアクチュエータの第2の動作(例えば右放
し)が行なわれるのである(第2動作ステップ)。
【0037】このように、アタッチメントとして、シア
ー401が装着された場合には、一旦オペレータが操作
を停止した後に、別の単独操作に移る際、毎回起動のた
めの音声コマンド入力操作を不要とすることができ、オ
ペレータは直接、作動の音声コマンドを発声させてシア
ー401を動作させることができる。また、シアー40
1の動作を個々に発声する煩雑さを回避すべく、複数の
操作を組み合わせることも可能である。
【0038】すなわち、本発明の建設機械における音声
アタッチメント制御方法は、アクチュエータに接続され
るとともに建設作業部材としてのアタッチメント機材と
して物体を掴む動作と回転動作とを行ないうるシアー4
01を操作するに当たり、アタッチメントの複数の動作
が同時に行なわれる連動動作に関して音声による指示を
表す音声コマンドを音声分析し音声コマンドの指示を識
別して指示に基づくアクチュエータの連動動作が行なわ
れる連動動作ステップを有することになる。
【0039】このように、シアー401は、鉄骨を掴む
動作のための操作と回転動作のための操作との複合によ
り操作されるので、オペレータの発声する音声コマンド
の数が減少し、オペレータの負担が大幅に軽減する。そ
して、このようにして、音声により、アタッチメントの
起動、停止、速度調整及び作動時の設定ができるように
なる。
【0040】また、アタッチメントの一旦停止後に、別
の単独操作に移る際に、直接、作動の音声コマンドを発
声することによりシアー401を動作させることがで
き、毎回、起動用の音声コマンドを発声する煩雑さが回
避できる。さらに、シアー401の回転操作及びシアー
401の掴む操作のように、複数の動作パターンが同時
に行なわれうるものについては、それらの複数の動作が
組み合わされた連動動作に対応する音声コマンドを予め
保持するようにしているので、オペレータは、すべての
動作を行なう煩雑さから開放されて、一種類の動作にの
み神経を集中することができる。従って、作業能率が大
幅に向上するとともに、作業時の安全性が向上する。
【0041】また、音声合成により、アタッチメントの
作業状況がオペレータに対して伝えられるので、オペレ
ータはやはり、作業能率が向上する。なお、本発明は上
述した実施態様に限定されるものではなく、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することがで
きる。本発明は、上記の油圧ショベル80に限定され
ず、その他、例えば、両手を運転操作のために使用する
ような建設機械に対しても適用可能である。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の建設機械
における音声アタッチメント制御装置によれば、アクチ
ュエータに接続された建設作業部材としてのアタッチメ
ント機材を有する建設機械において、アタッチメント機
材の動作に関し音声による指示を表す音声コマンドを音
声分析する音声分析手段と、音声分析手段に接続され音
声コマンドの指示を識別する音声識別手段と、音声認識
手段に接続され指示に基づきアタッチメント機材の動作
を制御しうる機体制御手段とをそなえて構成されている
ので、操作者はアタッチメント機材が音声により操作で
き、また、操作者は、主要なアクチュエータのブーム,
スティック,バケットの操作や、旋回のための操作に集
中することができ、操作者の負担を非常に少なくできる
利点がある(請求項1)。
【0043】また、上記の機体制御手段は、アタッチメ
ント機材の動作位置及び速度に関する値を設定するよう
に構成されてもよく、又は、アタッチメント機材の作業
状況を機体の操作者に対して伝える音声合成手段をそな
えて構成されてもよく、このようにすれば、アタッチメ
ント機材の起動,停止及び速度変更ができ、やはり、操
作者は他のアクチュエータの操作に集中できるようにな
って安全性が向上する利点がある(請求項2,請求項
3)。
【0044】さらに、本発明の建設機械における音声ア
タッチメント制御方法によれば、アクチュエータに接続
されるとともに建設作業部材としてのアタッチメント機
材として物体を掴む動作と回転動作とを行ないうるシア
ーを操作するに当たり、アタッチメント機材の動作に関
して音声による指示を表す音声コマンドを音声分析し音
声コマンドの指示を識別して指示に基づくアクチュエー
タの第1の動作が行なわれる第1動作ステップと、第1
動作ステップ後にシアーが一旦停止する停止ステップ
と、停止ステップ後に、他の音声コマンドを音声分析し
他の音声コマンドの第2の指示を識別して第2の指示に
基づくアクチュエータの第2の動作が行なわれる第2動
作ステップとをそなえて構成されているので、シアー動
作中は、「停止」の音声コマンドが一時停止の意味を表
し、操作者が回転操作、掴む操作の起動用のコマンドを
発声する必要がなくなり、これにより、操作者が余分に
発声する負担が減少する利点がある(請求項4)。
【0045】加えて、本発明の建設機械における音声ア
タッチメント制御方法によれば、アクチュエータに接続
されるとともに建設作業部材としてのアタッチメント機
材として物体を掴む動作と回転動作とを行ないうるシア
ーを操作するに当たり、アタッチメント機材の複数の動
作が同時に行なわれる連動動作に関して音声による指示
を表す音声コマンドを音声分析し音声コマンドの指示を
識別して指示に基づくアクチュエータの連動動作が行な
われる連動動作ステップをそなえて構成されているの
で、シアーがアタッチメント機材として装着された場合
には、複数の連動操作を表す音声コマンドによって、操
作者は回転操作、掴む操作を同時に行なえて操作性が簡
便になる利点がある(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの概略
構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子制御装置の機能
ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る音声アタッチメント
設定を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るシアーについて速度
調整を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係るシアーについて継続
操作を説明するためのフローチャートである。
【図6】(a),(b)はそれぞれアタッチメントの模
式図である。
【図7】電子制御装置の機能ブロックの概略図である。
【図8】操作レバーの模式図である。
【図9】ペダルの模式図である。
【符号の説明】
1,50 電子制御装置 1a 音声分析手段 1b 音声識別手段 1c 機体制御手段 1d 音声合成手段 3 電磁比例弁 6,8 操作レバー 6a,6b アタッチメントスイッチ 9a,9b ペダル 10 モニタ 13 ON/OFF弁 21,22 関節部 50a 機体制御手段 60 キーパッド付き操作パネル 61 マイク 62 スピーカ 80 油圧ショベル 100 上部旋回体 120 ブーム油圧シリンダ 121 スティック油圧シリンダ 122 バケット油圧シリンダ 130 リンク機構 200 ブーム 300 スティック 401 シアー 500 下部走行体 500A 無限軌道部 600 運転操作室

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータに接続された建設作業部
    材としてのアタッチメント機材を有する建設機械におい
    て、 該アタッチメント機材の動作に関し音声による指示を表
    す音声コマンドを音声分析する音声分析手段と、 該音声分析手段に接続され該音声コマンドの該指示を識
    別する音声識別手段と、 該音声認識手段に接続され該指示に基づき該アタッチメ
    ント機材の動作を制御しうる機体制御手段とをそなえて
    構成されたことを特徴とする、建設機械における音声ア
    タッチメント制御装置。
  2. 【請求項2】 該機体制御手段が、 該アタッチメント機材の動作位置及び速度に関する値を
    設定するように構成されたことを特徴とする、請求項1
    記載の建設機械における音声アタッチメント制御装置。
  3. 【請求項3】 該機体制御手段が、 該アタッチメント機材の作業状況を該機体の操作者に対
    して伝える音声合成手段をそなえて構成されたことを特
    徴とする、請求項1記載の建設機械における音声アタッ
    チメント制御装置。
  4. 【請求項4】 アクチュエータに接続されるとともに建
    設作業部材としてのアタッチメント機材として物体を掴
    む動作と回転動作とを行ないうるシアーを操作するに当
    たり、 該アタッチメント機材の動作に関して音声による指示を
    表す音声コマンドを音声分析し該音声コマンドの該指示
    を識別して該指示に基づく該アクチュエータの第1の動
    作が行なわれる第1動作ステップと、 該第1動作ステップ後に該シアーが一旦停止する停止ス
    テップと、 該停止ステップ後に、他の音声コマンドを音声分析し該
    他の音声コマンドの第2の指示を識別して該第2の指示
    に基づく該アクチュエータの第2の動作が行なわれる第
    2動作ステップとをそなえて構成されたことを特徴とす
    る、建設機械における音声アタッチメント制御方法。
  5. 【請求項5】 アクチュエータに接続されるとともに建
    設作業部材としてのアタッチメント機材として物体を掴
    む動作と回転動作とを行ないうるシアーを操作するに当
    たり、 該アタッチメント機材の複数の動作が同時に行なわれる
    連動動作に関して音声による指示を表す音声コマンドを
    音声分析し該音声コマンドの該指示を識別して該指示に
    基づく該アクチュエータの該連動動作が行なわれる連動
    動作ステップをそなえて構成されたことを特徴とする、
    建設機械における音声アタッチメント制御方法。
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