JP2002030267A - 注入接着剤の速硬化方法 - Google Patents

注入接着剤の速硬化方法

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JP2002030267A
JP2002030267A JP2000213655A JP2000213655A JP2002030267A JP 2002030267 A JP2002030267 A JP 2002030267A JP 2000213655 A JP2000213655 A JP 2000213655A JP 2000213655 A JP2000213655 A JP 2000213655A JP 2002030267 A JP2002030267 A JP 2002030267A
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adhesive
curing
dissolved oxygen
active energy
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Toshio Somemiya
敏夫 染宮
Tomokazu Wakaume
智和 若梅
Yukihiko Aizawa
幸彦 相澤
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Cemedine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】各種部材に対する注入接着剤の深部注入接着と
その速硬化注入接着を提供する。 【解決手段】注入接着の対象となる部材に対して注入塗
布された注入接着剤を活性エネルギー線の照射によって
硬化させる注入接着方法であり、注入接着剤から溶存酸
素を除去することによって注入接着剤に深部硬化活性を
付与する工程と、深部硬化活性を付与された注入接着剤
を注入接着の対象となる部材に注入塗布する工程と、注
入塗布された注入接着剤を活性エネルギー線の照射によ
って硬化させる工程と、からなるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種部材、例えば
プラスチック材料、金属材料、木材材料、ガラス材料又
はセラミック材料からなる部材に硬化性樹脂を短時間で
効果的に注入接着する方法に関する。
【0002】
【関連技術】上記した各種部材のうち、プラスチック部
材からなる部材は、その成型のしやすさ、加工のしやす
さ、価格の安さ、大量生産のしやすさ等々の有利な特性
を有するため、その成型製品は現在いろいろな生活用品
や産業用の分野で広く利用されている。
【0003】本明細書では、これらの各種のプラスチッ
ク成型品(部品、ブロック、シート、フィルム等の半製
品、最終製品等、またプラスチック材料表面にアルミニ
ウム、金、銀、銅及び/又はタンタル等の金属を蒸着又
はコーティングしたもの、さらにプラスチック材料、金
属材料、木材材料等の外面に塗料を塗布したもの等あら
ゆるプラスチック成型物を含む)をプラスチック部材と
総称して説明する。また、これらのプラスチック材料、
金属材料、木材材料、ガラス材料、又はセラミック材料
からなる製品を単に部材と総称して説明する。
【0004】しかし、この様な各種の部材において、複
雑な形状の物では一体成形し難かったりして樹脂の注入
接着によって組立を行う方がコストが安い場合がある。
穴あけ加工を行い、各種部品をその空洞に挿入後、空隙
を注入接着剤で塞ぐ事が行われており、注入接着剤が不
可欠になっている。また複数の部材間に接着剤を注入し
て硬化させる事も行われており、この点からも注入接着
剤が不可欠になっている。
【0005】産業上においては、工場でプラスチック等
の部材に樹脂を注入し組立を行う場合、連続生産可能な
速硬化性の注入接着剤が不可欠になってきている。プラ
スチック部材への樹脂の注入接着を行う場合、エポキシ
系注入接着剤、ウレタン系注入接着剤、アクリル系注入
接着剤、ホットメルト系注入接着剤、紫外線硬化型注入
接着剤等の各種の注入接着剤が使用されているが、それ
ぞれ次のような欠点があった。
【0006】エポキシ系注入接着剤では硬化が遅く、
速硬化させるには加熱の必要があり、熱に弱い部材の注
入接着には使えない。ウレタン系注入接着材剤の一液
タイプは加熱の必要があり、熱に弱い部材の注入接着に
は使えない。二液タイプは二液の混合吐出に特殊なアプ
リケーターが必要で、速硬化の注入接着剤は、混合機の
部分で硬化し使い勝手が悪い。ホットメルト系注入接
着剤は加熱により流動性を持たせて注入し冷却により固
化させ注入接着を完了させる物であり、やはり熱に弱い
部材への注入接着には使えない。紫外線硬化型注入接
着剤は一液型で、紫外線を照射することによって、秒単
位で速硬化するという特徴があり、取り扱い性、製造工
程での速硬化性で優位性があるが、3cmより深い注入
部では、紫外線が注入接着剤に吸収されてしまい下部ま
で硬化するのに時間がかかり、紫外線硬化型注入接着剤
の速硬化性が生かされないという問題があった。
【0007】上記した紫外線硬化型注入接着は紫外線硬
化開始剤の添加量を調整して、より深い所まで紫外線を
到達可能にして、硬化させるという手段が用いられてい
たが、添加量を減らして紫外線の吸収量を減らして紫外
線の到達深度を高めた場合、紫外線の照射により発生す
る活性分子の生成量も減ってしまい、意図した効果とは
逆に硬化速度が低下するという不具合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は各
種部材に注入接着剤を注入し、速硬化させる方法につい
て上述した従来の注入接着剤の問題点を解消すべく鋭意
研究を行い、ならびに活性エネルギー線の照射によって
硬化する注入接着剤についての研究を進めた結果、ラジ
カル重合性不飽和化合物、例えば重合性アクリレートモ
ノマーに光硬化開始剤を添加して出来る組成物を減圧下
に脱気または不活性ガスを注入して、組成物に溶解して
いる酸素を排出することによって、これまで到達するこ
とが出来なかった深度まで硬化出来る事を見いだし本発
明を完成させたものである。
【0009】本発明は各種部材、例えばプラスチック部
材に対する注入接着剤の深部注入接着とその速硬化注入
接着を可能とし、特に産業分野では各種部材、例えばプ
ラスチック部材に対する注入接着剤の注入接着をインラ
インで行う場合に非常に効率よく実施することができ、
例えば、各種電子部品に対する注入接着材の注入接着や
プラスチック板同士を貼り合わせる光ディスク、デジタ
ルバーサタイルディスク(以下DVDと称する事があ
る)の接着組立で、ディスク間に注入された光硬化性注
入接着剤をディスクの外周部から光りを照射して内部ま
で硬化させるような場合の深部硬化性が要求される注入
接着による組みて等に有効に利用できるようにした注入
接着剤の速硬化方法を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、各種部材、たとえばプラ
スチック部材間に活性エネルギー線で硬化する注入接着
剤を注入あるいは塗布する時にあらかじめ注入接着剤を
脱酸素してから注入工程を行う事によって注入された注
入接着剤に速硬化性を付与する事ができ、各種部材の、
たとえばプラスチック部材の深部注入接着を可能にした
方法を提供する事を目的とする。
【0011】なお、上記活性エネルギー線の照射によっ
て硬化する注入接着剤組成物とは、活性エネルギー線、
たとえば紫外線、可視光線、電子線等(以下単に活性エ
ネルギー線という事がある)の照射によって硬化させる
事が出来る注入接着剤を意味する。
【0012】この種の注入接着剤としては、重合性アク
リレートモノマーに各種光開始剤、各種光増感剤を添加
した注入接着剤に光を照射して硬化させる方法や、さら
に前記組成物に有機過酸化物を添加して光り硬化と加熱
硬化を併用して深部硬化性を付与する方法が知られてい
る。
【0013】しかし、前者では深部の硬化が遅く速硬化
注入接着に不向きで、製造ラインでの時間あたりの生産
量に制限があった。
【0014】後者では、加熱を併用して光の届かない所
を硬化させるので、熱に弱いプラスチック部材の注入接
着には適さないという欠点を持っている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の注入接着剤の速硬化方法は、注入接着の対
象となる部材に対して注入塗布された注入接着剤を活性
エネルギー線の照射によって硬化させる注入接着方法で
あり、注入接着剤から溶存酸素を除去することによって
注入接着剤に深部硬化活性を付与する工程と、深部硬化
活性を付与された注入接着剤を注入接着の対象となる部
材に注入塗布する工程と、注入塗布された注入接着剤を
活性エネルギー線の照射によって硬化させる工程と、か
らなることを特徴とする。
【0016】前記溶存酸素の除去は、真空度60mmH
g以上での脱泡撹拌方法、不活性ガス置換方法又はガス
交換膜方法によって行うのが好ましい。
【0017】前記溶存酸素の除去方法としては、各種の
脱気装置が使用できる。たとえば注入接着剤を減圧下に
撹拌して溶存酸素を除去する方法や、窒素ガス雰囲気中
に注入接着剤を噴霧、あるいは滴下してガス交換で溶存
酸素を除去する方法や、注入接着剤に窒素ガスを吹き込
み溶存酸素を除去する方法や酸素透過性膜に酸素が溶解
している液体を接触させ溶存酸素を連続的に取り除く方
法等各種の装置が実現されている。ただし、これらの装
置は本発明で使用されるラジカル重合性の注入接着剤に
考案された物ではなく、ボイラー用水、乳製品、エマル
ジョン等の酸素や泡や溶剤を除去するために使用されて
いる。ラジカル重合性注入接着剤の溶存酸素を除去する
のにも使用可能である。
【0018】前記注入接着剤としては、ラジカル重合性
不飽和化合物に光開始剤を含有させたものが好適に用い
られる。ラジカル重合性不飽和化合物は、溶存酸素によ
り硬化阻害作用を受けることは公知の事実で、酸素の硬
化阻害作用を無くす方法が各種提案されている。ラジカ
ル重合性不飽和化合物に光開始剤を含有させた組成物に
酸素による硬化阻害作用があること事も公知の事実にな
っており、例えばラドテック研究会発行のニュースレタ
ーNo.23,July,1996に空気中の酸素の硬
化阻害効果及び溶存酸素が硬化遅延剤として働き、紫外
線硬化での薄膜の作成時に問題になる事が述べられてい
る。さらに特開平06−07311号公報には溶存酸素
を真空下で除き、不活性気体で置換する方法で酸素の硬
化阻害性を改善し、光重合での重合体の強度を向上で
き、べとつきやモノマーの臭気が極めて少なくなる事が
開示されている。
【0019】しかし、溶存酸素を除去して深部硬化性を
あげるという観点ではこれまで論じられておらず、本発
明が最初である。また、ラジカル重合性不飽和化合物に
ついて酸素の硬化阻害性の防止の観点から、硬化時に酸
素を排除する目的で硬化物の表面に酸素不透過性のフィ
ルム、ワックス等で覆ったり、不活性ガス雰囲気中で硬
化させたりする事が提案されているが、これまでは光硬
化型コーティング剤、インク等の極薄い塗布層の硬化に
限っていた。注入接着の分野では、溶存酸素による硬化
阻害の観点での試みは無く、本発明が初めてである。
【0020】注入接着や立体造形での厚膜硬化が必要と
される分野での、活性エネルギー線照射での厚膜硬化性
(深部硬化性と同意味)の検討では、光硬化開始剤の吸
収波長と濃度、活性エネルギー線の照射強度についての
検討がされており、接着の技術Vol.19,No.
3,1999には、長波長領域に吸収のある光開始剤と
してアシルフォスフィンオキサイドを用い、添加量を
0.1%以下としたときに厚膜硬化性が最大になる事が
報告されている。つまり、これまでは活性エネルギー線
が透過し易いように、光硬化開始剤の濃度を調整した
り、透過性の良い波長の活性エネルギー線を使用すると
いう事しか検討されておらず、溶存酸素の除去について
の検討はされていなかった。
【0021】前記活性エネルギー線としては、紫外線、
可視光線、電子線、又はレーザー光線等をあげる事が出
来る。
【0022】本発明方法は、デジタルバーサタイルディ
スクや光ディスクの製造における注入接着剤のディスク
エッジからの活性エネルギー線の照射による硬化工程に
好適に用いられる。ディスクエッジから照射して中心部
まで硬化させるには、ディスクの半径分(6センチ)の
深部硬化性が必要となり、本発明の方法を使えば短時間
で深部硬化が可能であり、製造時間の短縮、活性エネル
ギー線照射器のコストの低減に有効である。
【0023】本発明の溶存酸素の除去による注入接着剤
の速硬化方法は、短時間で深部の硬化が可能で、デジタ
ルバーサータイルディスクの注入接着剤の硬化のみなら
ず、注入接着剤の硬化を必要とす各種部材の速硬化組み
立て、たとえば、電子部品の樹脂による封止、電極の樹
脂による封入等の注入接着剤の硬化を必要とする各種部
材の注入接着組み立てに、有効に利用できる。
【0024】前記脱気処理の時期としては、注入に先立
ち、あらかじめ前出の各種方法によって達成できるが、
注入直前に行うのが望ましい。脱気処理を実施しても大
気中の酸素を速やかに吸収して効果が低下してくる事が
観察されているので、注入直前に脱気処理を実施するの
が望ましいが、脱気した注入接着剤を窒素ガス等の不活
性気体、あるいは酸素透過性の低いフイルム、液体等で
遮断しておけば、硬化活性が損なわれることはなく、注
入直前に脱気処理を必ずしも実施しなければいけないと
いうことではない。自動化注入接着工程に組み込んで行
うには、連続的に溶存酸素を除去する脱泡機を塗布機の
直前に取り付けて使用するのが望ましいが、バッチ式に
溶存酸素を除去してタンクに貯え使用する事も可能であ
る。
【0025】溶存酸素の除去によって硬化活性が高めら
れる注入接着剤の塗布方法としては、従来行われている
方法がそのまま使用できる。つまりスプレー塗布、ロー
ルコーター塗布、スクリーン塗布、グラビアコーター塗
布、フローコーター塗布、スピンコート塗布等が使用で
きるが、大気中の酸素を吸収して硬化活性が低下するこ
とが観察されているので、窒素ガス等の不活性ガスで置
換した雰囲気下で行うことが望ましい。ただし、塗布直
後に比較的短時間の放置以内に次の工程である活性エネ
ルギー線の照射による硬化過程に進むことが出来るので
あれば、不活性ガス置換は必要ない。各種部材間に注入
塗布された場合も酸素の再吸収は遅く、不活性ガス置換
は必要ない。
【0026】溶存酸素の除去によって硬化活性が高めら
れる注入接着剤の活性エネルギー線による硬化方法も、
同様に従来から活性エネルギー線硬化組成物で行われて
いる方法が使用できる。すなわち、紫外線、可視光線、
電子線、レーザー光線等の活性エネルギー線の照射によ
って硬化させる事が出来る。照射装置の形状としては光
を一点に集中しやすい、ライトガイド式のファイバー型
スポット照射器が深部硬化に有効に使用される。
【0027】本発明の溶存酸素を除去することによって
硬化活性が高められる注入接着剤は、溶存酸素の除去程
度によって付与される深部硬化の程度が違うが、減圧撹
拌方式では、減圧度と撹拌時間、処理する注入接着剤の
量によって違うが、ある程度以上の時間をかければ減圧
度に比例して一定になる事がわかっている。同様に不活
性ガスによるガス交換による方法でも、処理する注入接
着剤の量、処理する時間、不活性ガスの量により付与さ
れる硬化活性に違いがあるが、やはりある程度以上の時
間をかければ処理時間に比例して一定になる事が分かっ
ている。
【0028】ラジカル重合性不飽和化合物の中に光硬化
開始剤を配合した組成物中の溶存酸素を除去して硬化
性、特に活性エネルギー線照射での深部硬化性を向上さ
せるという試みは従来なされていなかった。これはラジ
カル重合性不飽和化合物の安定化には溶存酸素の存在が
不可欠であり、これを除去すると安定性が低下してしま
い注入接着剤として供給出来ないという事から、溶存酸
素を除去して、しかも酸素の再溶解を絶った形態で供給
されるラジカル重合性化合物を主成分とする注入接着剤
は皆無であった。
【0029】本発明における溶存酸素を除去する事によ
る硬化性の向上は、供給段階では酸素の供給を絶つ必要
は無く、通常使用される酸素透過性容器で供給可能であ
る。溶存酸素の除去は注入塗布工程に先立ち、直前ある
いは安定性の許せる範囲で事前に行えばよく、取り扱い
性に優れている。また塗布工程で余分に塗布されてしま
った場合は、塗布直後に大気中の酸素に晒され酸素を溶
解して安定状態に戻るので、回収して再度溶存酸素の除
去を行えばよく、リサイクル使用性にも優れている。
【0030】ラジカル重合性不飽和化合物の注入接着剤
の運搬中に入る気泡やリサイクル使用する場合に、液に
混入する気泡を撹拌脱泡によって除去し、気泡の入って
いない液を塗布する事によって最終製品の見栄えを良く
する観点から従来行われているが、あくまでも気泡の除
去が目的であり、溶存酸素の除去を行い硬化性を向上さ
せるという観点では行われておらず、本発明とは根本的
に違いがある。この様な目的の脱泡は、通常70mmH
g以上の真空度で行われており、溶存酸素の除去の観点
からすれば遙かに弱い真空度で撹拌脱泡を行っており、
長時間行っても深部硬化性付与の効果はない。
【0031】ラジカル重合性不飽和化合物を主成分とす
る注入接着剤は、溶存酸素の除去により硬化性が大幅に
向上する。特に深部硬化性の向上は著しいものがある。
従来の配合技術では達成出来なかった数秒で数センチの
深さまで硬化させる事が可能で、DVDの接着、注型樹
脂の硬化、立体模型の製造等に有効に使用できる。しか
し、溶存酸素の除去により貯蔵安定性が悪くなり、早期
にゲル化する事も考えられるので、塗布工程の直前に製
造工程の必要量の注入接着剤を連続的に溶存酸素除去の
工程を行うことにより、安定性と速硬化性の両立が可能
となり本発明を完成させた。
【0032】本発明における溶存酸素を除去する事によ
り硬化活性が高められる注入接着剤には、必要に応じて
酸素除去剤として、例えばフェニルジイソデシルホスフ
ァイト、1,3−フェニルイソベンゾフランのような公
知の酸素除去剤や、安定剤として、ベンゾキノン、ナフ
トキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のキノ
ン系安定剤や、ブチルヒドロキシトルエン等のヒンダー
トフェノール系安定剤や、ジエチレントリアミン4酢酸
塩等の金属キレート化剤を使用できる。ラジカル重合性
不飽和化合物は溶存酸素を除去すると不安定になりゲル
化し易いので、安定剤の添加が有用である。特に金属キ
レート化剤の添加によって脱酸素された注入接着剤の可
使時間が大幅に伸びる。
【0033】本発明の溶存酸素を除去する事により硬化
活性が高められる注入接着剤組成物とは、ラジカル重合
性不飽和化合物に各種の活性エネルギー線硬化開始剤を
含有させた物で、ラジカル重合性不飽和化合物として
は、アクリレート/又はメタクリレートを主成分とする
ラジカル重合性単量体を挙げることができ、そのアクリ
レート及び/又はメタクリレート、すなわち(メタ)ア
クリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル
(メタ)アクリレート、等のアルキル若しくは置換アル
キル型一官能性(メタ)アクリレート;メトキシエチル
(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート等のエーテル型一官能(メタ)
アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート
等のアルキレン型二官能(メタ)アクリレート;ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート等のエーテル型二官能(メ
タ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)
アクリレート等の三官能(メタ)アクリレート;ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールポリ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能
(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、テトラメチロールメタン(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、2,3−ジブロムプロピル(メタ)アクリレート、
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ク
ロロエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート等の極性基又は置換原子含有
(メタ)アクリレート;2,2−ビス(4−アクリロキ
シ−ジエトキシフエニル)プロパンジ(メタ)アクリレ
ート、ビスオキシポリエチレン化ビスフェノールA−ジ
(メタ)アクリレート、ビスオキシプロピレン化ビスフ
ェノールA−ジ(メタ)アクリレート、ビスオキシ−2
−ヒドロキシエチル化ビスフェノールA−ジ(メタ)ア
クリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート;アジピ
ン酸−1,6−ヘキサンジオールージ(メタ)アクリレ
ート等のポリエステル型ジ(メタ)アクリレート;及び
ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0034】活性エネルギー線硬化開始剤についても各
種の物が利用できる。たとえば、活性エネルギー線の照
射によって活性ラジカルを発生する、チタノセン、フェ
ニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ホス
フィンオキシド、カンファーキノン、ベンジル、ベンジ
ルジメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾフェノン、チオキサントン等々の化合物や、
活性エネルギー線の照射によって酸を発生するトリアリ
ルスルホニュウム塩類、ピリジニュウム塩類、ヨードニ
ュウム塩類、鉄−アレン錯体類等が使用できる。これら
の活性エネルギー線硬化開始剤は一種類でも良いし、複
数を組み合わせて添加しても良い。注入接着を行う場
合、深部の硬化性と表面の硬化性のバランスを計る必要
があり、深部硬化には長波長域に吸収のある開始剤を、
表面硬化には短波長域に吸収のある開始剤を組み合わせ
て使用できる。
【0035】これらの基本組成に対し、さらに目的に応
じて各種の添加物を添加している場合もある。例えば、
着色剤、増粘剤、流れ止め剤、接着付与剤、等々であ
る。
【0036】活性エネルギー線硬化性組成物としては、
一般には、保護コート、ハードコーと、メタルシーラー
等々と呼ばれている低粘度のコーティング組成物並びに
中〜高粘度の注入剤、ポッティング剤、接着剤として使
用される物まで幅広い粘度の組成物が使用できる。
【0037】活性エネルギー線硬化性組成物についても
既に数多くの組成物が提案されている。その構成は(メ
タ)アクリレート類に活性エネルギー線硬化開始剤を添
加したもの、アリル系化合物に活性エネルギー線硬化開
始剤を添加したもの、ポリエンとポリチオールを主成分
としてこれに活性エネルギー線開始剤を添加した物及び
これらの混成よりなるもの等々数多くの組成物が実用化
されている。
【0038】本発明の速硬化注入接着剤は、本発明の速
硬化注入接着方法に用いられかつ溶存酸素が除去された
ものであることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に本発明方法について説明す
るが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術
思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいう
までもない。
【0040】図1は本発明方法に用いられる溶存酸素の
除去方法の第1の態様を示す説明図である。図1におい
て、10は処理タンクで、内部には回転円板12が回転
軸14を介して吊下されている。
【0041】16は貯蔵タンクで、内部に注入接着剤1
8が貯蔵されいる。20は供給パイプであり、該供給パ
イプ20を介して注入接着剤18が回転円板12上に供
給可能とされている。22は排気パイプで、図示しない
真空ポンプに接続されており、該処理タンク10からの
排気を行う。
【0042】Vは該処理タンク10の排出口26を開閉
自在に閉鎖するバルブである。28は排出パイプで、基
端部に設置されたポンプPによって部材30の注入接着
部32に脱気された注入接着剤18aを注入することが
できるようになっている。貯蔵タンク16から回転円板
12上に供給された注入接着剤18は該回転円板12の
回転によって該処理タンク10の内壁面に小滴状となっ
て飛ばされるが、その飛ばされる間に真空ポンプによる
排気によって高真空度状態となっている処理タンク10
において脱気、即ち溶存酸素の除去が行われる。
【0043】脱気された注入接着剤18aは処理タンク
10の内壁面をつたわって下部に集積される。このよう
にして、注入接着剤18の脱気及び脱気された注入接着
剤18aの部材30の注入接着部32への注入を効率よ
く行うことができる。
【0044】図2は本発明方法に用いられる溶存酸素の
除去方法の第2の態様を示す説明図である。図2におい
て、10は処理タンクで、内部には回転軸40に多数の
円板42を固着してなる多段式回転円板部材44が設け
られている。
【0045】16は貯蔵タンクで、内部に注入接着剤1
8が貯蔵されている。20は供給パイプで、該供給パイ
プ20を介して注入接着剤18が該処理タンク10内に
供給される。46は該処理タンク10の先端上部に設け
られた窒素ガス供給口であり、48は該処理タンク10
の中央部分の上部に設けられた窒素ガス排出口である。
【0046】28は排出パイプで、基端部にバルブVを
介して設置されたポンプPによって部材30の注入接着
部32に溶存酸素の除去された注入接着剤18aを注入
することができるようになっている。
【0047】貯蔵タンク16から処理タンク10内に供
給された注入接着剤18は該多段式回転円板部材44の
回転によって攪拌されるが、その際処理タンク10内は
窒素ガス供給口46から供給された窒素ガスによって窒
素ガス雰囲気となっており、注入接着剤18中の溶存酸
素と窒素とが置換して溶存酸素は雰囲気中に移動し、窒
素ガス排出口48から余分な窒素とともに排出される。
【0048】したがって、注入接着剤18中の溶存酸素
は窒素と置換されて除去される。このようにして、注入
接着剤18からの溶存酸素の除去及び溶存酸素の除去さ
れた注入接着剤18aの部材30の注入接着部32への
注入を効率よく行うことができる。
【0049】図3は本発明方法に用いられる溶存酸素の
除去方法の第3の態様を示す説明図である。図3におい
て、10は処理タンクで、内部には回転軸50の先端に
攪拌羽根52を固着してなる攪拌部材54が設けられて
いる。
【0050】16は貯蔵タンクで、内部に注入接着剤1
8が貯蔵されている。20は中空部にバルブV1を設け
た供給パイプで、該供給パイプ20を介して注入接着剤
18が該処理タンク10内に供給される。22は排気パ
イプで、図示しない真空ポンプに接続されており、該処
理タンク10からの排気を行う。
【0051】56は押し出し機で、ピストン58を上下
動させることによって内容物を押し出すように作動す
る。59は接続パイプで、該処理タンク10と該押し出
し機56を接続する。V2は該接続パイプ59に取り付
けられたバルブである。
【0052】28は該押し出し機56に接続した排出パ
イプで、該押し出し機56によって押し出される溶存酸
素の除去された注入接着剤18aを部材30の注入接着
部32に注入することができるようになっている。
【0053】V3は該排出パイプ28の基端部に設けら
れたバルブである。貯蔵タンク16から処理タンク10
に供給された注入接着剤18は該攪拌部材54の回転に
よって攪拌され、真空ポンプによる排気によって高真空
状態となっている処理タンク10において脱気、即ち溶
存酸素の除去が行われる。
【0054】溶存酸素の除去された注入接着剤18aは
バルブV2を開けることによって押し出し機56に流入
し、さらにバルブV3を開けかつ押し出し機56を作動
させることによって部材30の注入接着部32に注入さ
れる。このようにして、注入接着剤18の脱気及び脱気
された注入接着剤18aの部材30の注入接着部32へ
の注入をバッチ式で効率よく行うことができる。
【0055】次に上記した部材30の注入接着部32に
注入塗布された注入接着剤18aへの活性エネルギー線
の照射方法の一態様を図4によって説明する。図4にお
いて、60はランプハウス又は光源で、高圧水銀灯又は
メタルハライドランプ等によって構成される。62は光
ファイバー式ライトガイドで、該ランプハウス60に一
端が接続され他端の自由端から所望位置に光等の活性エ
ネルギー線64を照射することができる。図示例では部
材30の注入接着部32の開口部32aを介して活性エ
ネルギー線64を照射して注入接着剤18aを硬化する
場合が示されている。
【0056】図5はDVD70を構成する各ディスク7
0a,70b間に注入塗布された注入接着剤18aに活
性エネルギー線64を照射する一態様を示す説明図であ
る。図5において、60はランプハウス又は光源で、6
2は光ファイバー式ライトガイドである。DVD70の
各ディスク70a,70bの間隙72の端部開口部74
から活性エネルギー線64を照射して各ディスク70
a,70bの間隙72内に注入された注入接着剤18a
を硬化することができる。
【0057】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的
に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもの
で限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもな
い。
【0058】(実施例1) 溶存酸素を除去することにより硬化活性が高められる
注入接着剤の調製 ガラス製ビーカーに1,6−ヘキサングリコールジアク
リレートを100重量部(以下の記載において部という
表現は、すべて重量部を表す)とベンジルジメチルケタ
ール0.5部とチタノセン0.5部、ブチルヒドロキシ
トルエン0.01部 をはかり取り、これをラボスター
ラーに付けた撹拌翼で充分撹拌して溶解させ、溶存酸素
を除去することにより硬化活性が高められる注入接着剤
を調製した。
【0059】溶存酸素の除去による硬化活性の付与 上記で調整された組成物溶液50グラムを、200c
cのセパラブルフラスコに入れ、撹拌翼を取り付け、真
空度5mmHgで2分間の撹拌脱泡を行い溶存酸素を除
去し硬化活性の高められた組成物を調製した。
【0060】試験片の作成及び試験 内径5mm、長さ100mmのアルミニウム製パイプに
上記で調製した組成物を注射器 状ディスペンサー
で気泡が入らないように注入して、高圧水銀灯を光源に
持つ光ファイバー型ライトガイド付き紫外線照射器に
て、500mj/cm2の紫外線をパイプの一方の開口
端より垂直に照射した。このとき、パイプの端部と照射
器の光ファイバーの間隔を5mmに設定して 照射を行
い、照射により硬化した組成物の長さを測定した。
【0061】試験結果 上記で調製した組成物を注入して活性エネルギーを照
射したテストピースでは、深さ60mmまで硬化してお
り、溶存酸素の除去により深部硬化性が付与され、良好
な結果が得られることがわかった。
【0062】(比較例1) 注入接着剤の調製、試験片の作成及び試験 実施例1ので調製した組成物を用い、撹拌脱泡を行わ
ない以外は実施例1と同様にして試験を行った。
【0063】試験結果 撹拌脱泡を行わない組成物に活性エネルギー線を照射し
た場合では、わずかに25mmしか硬化しなかった。
【0064】(実施例2〜6及び比較例2) (実施例1の溶存酸素の除去で撹拌脱泡の真空度と時間
を変えた場合の試験結果)実施例1における撹拌脱泡の
真空度を75mmHg(比較例2)、60mmHg(実
施例2)、45mmHg(実施例3)、30mmHg
(実施例4)、15mmHg(実施例5)、5mmHg
(実施例6)と変えて、撹拌脱泡時間をそれぞれの真空
度で10秒、30秒、60秒、120秒、300秒間行
って組成物を調製した場合の深部硬化性を実施例1と同
様に試験し、下記の表1の結果を得た。
【0065】
【表1】
【0066】真空度75mmHgで撹拌脱泡した場合
(DVDディスクの製造工程で行われている気泡の除去
のための撹拌脱泡条件)では撹拌脱泡時を長くしても、
30mm程度しか硬化せず、深部硬化性の改善効果がほ
とんどない。
【0067】真空度60mmHg以下で行った場合は、
いずれの場合も、撹拌脱泡による溶存酸素除去の効果が
現れており、この様な処理を行わない場合(比較例1)
と比べて良好な深部硬化性を示した。
【0068】(実施例7〜10) (実施例1で撹拌脱泡の代わりに、窒素ガスを組成物に
注入する事によって溶存酸素を除去した場合の深部硬化
性の改善効果の測定)実施例1における撹拌脱泡の代わ
りに、窒素ガスを注入接着剤組成物の溶液に吹き込んで
溶存酸素を除去した。窒素ガスの流量を1リットル/分
として吹き込みを開始し、一定時間〔0分(比較例
1)、2分(実施例7)、4分(実施例8)、6分(実
施例9)、10分(実施例10)〕ごとに組成物を取り
出し、実施例1と同様にして深部硬化性を測定し表2を
得た。
【0069】
【表2】
【0070】上記の結果より、本発明の方法である溶存
酸素の除去による深部硬化性の向上効果は、組成物に窒
素ガスを吹き込む事でも達成できる事が分かった。
【0071】(実施例11) (実施例1の試験方法のアルミパイプに変えて、アルミ
製テストピースを使用して試験した場合)実施例1のア
ルミパイプに変えて、アルミ製テストピース(幅50m
m、長さ100mm、厚み2mm)の2枚を用意し、2
枚のアルミ製テストピース間に実施例1で活性化処理を
された組成物を塗布厚み0.5mmで塗布し、実施例1
と同様に、紫外線を照射して硬化する長さを測定したと
ころ、注入口より45mmの所まで硬化していた。良好
な硬化性を示した。
【0072】(比較例3)比較例1におけるアルミパイ
プに変えて、実施例11と同様にアルミ製テストピース
を使用する以 外は同様にして硬化する長さを測定した
ところ、注入口よりわずか12mmの所までしか硬化し
ておらず、本発明の方法とは歴然とした違いが認められ
た。
【0073】(実施例12) (実施例1の試験方法のアルミパイプに変えて、DVD
ディスクを使用して試験した場合)実施例1のアルミパ
イプに変えて、厚み0.6mmのDVDディスク(蒸着
膜付き)の2枚を用意し、2枚のDVDディスク間に実
施例1で活性化処理をされた組成物を塗布厚み0.05
mmで塗布し、ディスクのエッジ部より中心部に向かっ
て、実施例1と同様に紫外線を照射して硬化する長さを
測定したところ、DVDディスクの中心部まで硬化して
いた。
【0074】(比較例4)比較例1におけるアルミパイ
プに変えて、実施例12と同様に2枚のDVDディスク
を使用する以外は、同様にして硬化する長さを測定した
ところ、エッジ部から中心部に向かい、わずかに9mm
しか硬化しておらず、ほとんどの部分が未硬化であっ
た。
【0075】本発明の溶存酸素を除去して硬化活性を高
める方法によって得られる組成物を使用した注入接着方
法は、上記した各実施例の記載から明らかなように、深
部までの硬化が優れており、注入接着で深い距離を短時
間で硬化させる事が可能になり、製造工程の時間短縮と
いう点で非常に優れている。
【0076】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、各
種部材、例えばプラスチック部材の注入接着の速硬化が
可能となり、特に産業分野では各種部材、例えばプラス
チック部材の注入接着をインラインで行う場合に非常に
効率よく実施することが可能となり、電子部品の注入接
着、光の透過しないプラスチック板同士を貼り合わせる
光ディスク、DVDの接着組み立て等に有効に利用でき
るという大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法における溶存酸素の除去方法の第
1の態様を示す説明図である。
【図2】 本発明方法における溶存酸素の除去方法の第
2の態様を示す説明図である。
【図3】 本発明方法における溶存酸素の除去方法の第
3の態様を示す説明図である。
【図4】 注入塗布された注入接着剤への活性エネルギ
ー線の照射方法の一態様を示す説明図である。
【図5】 注入塗布された注入接着剤への活性エネルギ
ー線の照射方法の別の態様を示す説明図である。
【符号の説明】
10:処理タンク、12:回転円板、14:回転軸、1
6:貯蔵タンク、18,18a:注入接着剤、20:供
給パイプ、22:排気パイプ、26:排出口、28:排
出パイプ、30:部材、32:注入接着部、32a:開
口部、40:回転軸、42:円板、44:多段式回転円
板部材、46:窒素ガス供給口、48:窒素ガス排出
口、50:回転軸、52:攪拌羽根、54:攪拌部材、
56:押し出し機、58:ピストン、59:接続パイ
プ、60:ランプハウス、62:光ファイバー式ライト
ガイド、64:活性エネルギー線、70:DVD、7
2:間隙、74:端部開口部、70a,70b:ディス
ク、P:ポンプ、V,V1〜V3:バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相澤 幸彦 東京都品川区東五反田4丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 Fターム(参考) 4J040 FA141 FA151 FA161 FA261 FA271 FA291 KA13 MA02 MA04 MA05 MA08 MA10 MB03 NA21 PA01 PA28 PA32 PA44 5D029 RA30 5D121 AA07 FF03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注入接着の対象となる部材に対して注入
    塗布された注入接着剤を活性エネルギー線の照射によっ
    て硬化させる注入接着方法であり、注入接着剤から溶存
    酸素を除去することによって注入接着剤に深部硬化活性
    を付与する工程と、深部硬化活性を付与された注入接着
    剤を注入接着の対象となる部材に注入塗布する工程と、
    注入塗布された注入接着剤を活性エネルギー線の照射に
    よって硬化させる工程と、からなることを特徴とする注
    入接着剤の速硬化方法。
  2. 【請求項2】 前記溶存酸素の除去を、真空度60mm
    Hg以上での脱泡撹拌方法、不活性ガス置換方法又はガ
    ス交換膜方法によって行うことを特徴とする請求項1記
    載の注入接着剤の速硬化方法。
  3. 【請求項3】 前記注入接着剤がラジカル重合性不飽和
    化合物と、活性エネルギー線硬化開始剤とからなること
    を特徴とする請求項1又は2記載の注入接着剤の速硬化
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載され
    た速硬化注入接着方法によって注入接着されたことを特
    徴とするデジタルバーサタイルディスク。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項記載の速硬
    化注入接着方法に用いられかつ溶存酸素が除去されたこ
    とを特徴とする速硬化注入接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007182557A (ja) * 2005-12-06 2007-07-19 Jsr Corp 耐衝撃粘着層及びその製造方法、並びに耐衝撃粘着積層構造体
WO2015111570A1 (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 積水化学工業株式会社 光湿気硬化型樹脂組成物、電子部品用接着剤、及び、表示素子用接着剤

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