JPH07150113A - 精密嵌め合い部品組立用二液型アクリル系接着剤およびそれを用いた精密嵌め合い部品の組立方法 - Google Patents

精密嵌め合い部品組立用二液型アクリル系接着剤およびそれを用いた精密嵌め合い部品の組立方法

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JPH07150113A
JPH07150113A JP5325821A JP32582193A JPH07150113A JP H07150113 A JPH07150113 A JP H07150113A JP 5325821 A JP5325821 A JP 5325821A JP 32582193 A JP32582193 A JP 32582193A JP H07150113 A JPH07150113 A JP H07150113A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業性、耐久性が良好であり、はみ出し部分
の硬化性も良好であり、しかもアウトガスの発生もな
い、精密嵌め合い部品の組立用二液型アクリル系接着剤
及びそれを用いた嵌め合い部品の組立方法を提供する。 【構成】 重合性(メタ)アクリルモノマー及び有機過
酸化物を含有する第一液と、重合性(メタ)アクリルモ
ノマーを含み或いは含まず、還元剤としてバナジウム化
合物又は銅化合物を含有する第二液とから構成されるこ
とを特徴とする精密嵌め合い組立用二液型アクリル系接
着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密嵌め合い部品組立
用二液型アクリル系接着剤に関し、特に小型モーター等
に代表される精密嵌め合い部品の組立に用いられる二液
型アクリル系接着剤およびそれを用いた精密嵌め合い部
品の組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ベアリング、プーリー等の嵌め合
い部品は圧入、焼きばめ等の機械的締結方法によって組
み立てられてきた。しかし、圧入や焼きばめ部品は精密
加工や特殊加工を必要としたり、組立作業の煩雑さ等の
ために生産コストが高くなるという問題点を有してい
た。
【0003】そこで近年、高精度部品を必要としない、
組立作業が簡便でスピード化が図れる、耐久性に優れて
いる等の理由で、機械的締結方法に代わってアクリル系
の嫌気性接着剤を用いた嵌め合い部品の組立が行なわれ
るようになってきており、特に精度やスピード化の要求
される精密嵌め合い部品の接着、例えばパーソナルコン
ピューターのハードディスクやフロッピィディスク、V
TR、CDプレーヤー、OA機器等の駆動装置に使用さ
れるステッピングモーター、DCモーター、サーボモー
ター、スピンドルモーター等の各種小型モーターのシャ
フトとローター、プーリー、ベアリングとの接着等に多
く用いられるようになってきた。
【0004】しかし、嫌気性接着剤を使用した場合は、
嵌め合い部品の間隙の空気が遮断された部分は硬化する
ものの、はみだした部分は硬化せずにいつまでも残り、
使用中に流れ出して他の部品を汚したり、ベアリングに
入った場合は固着してしまうという問題点を有してい
る。
【0005】この問題点を解決するために、間隙の部分
は嫌気硬化させ、はみだした部分は紫外線を照射して硬
化させる紫外線硬化型嫌気性接着剤が開発されている。
しかし、この紫外線硬化型嫌気性接着剤は高価な紫外線
照射装置を必要とし、また組立部品の構造によれば紫外
線が照射できない場合がある。更には、紫外線照射した
場合硬化はするものの一般的には完全硬化までには至ら
ず、未硬化のモノマーや光開始剤の光分解生成物が硬化
物中に内包される。したがって、高性能が要求される精
密機器部品の組立に紫外線硬化型嫌気性接着剤が用いら
れた場合、使用中にこの残存モノマーや光開始剤の分解
生成物がアウトガスとして発生して他の精密部品に付着
し、例えばHDDモーター部品の接着に用いた場合はア
ウトガスが読み書きヘッドに付着して読み書きが出来な
くなる等の重大なトラブルを発生させるという問題点を
有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の嫌気
性接着剤や紫外線硬化型嫌気性接着剤を用い、嵌め合い
部品の組立を行なった場合、良好な作業性や耐久性とい
う長所を損なうことなく、該接着剤を使用した場合に見
られる、はみだし部分が硬化しないという問題点やアウ
トガスの発生という問題点を解決した、精密嵌め合い部
品組立用二液型アクリル系接着剤およびそれを用いた精
密嵌め合い部品の組立方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは嫌気性接着
剤や紫外線硬化型嫌気性接着剤を用いた精密嵌め合い部
品の組立における上記の問題点を解決すべく検討を行な
った結果、精密嵌め合い部品の組立に特定組成の二液型
アクリル系接着剤を用いることにより、非常に短時間に
部品の組立ができ、しかもあふれた部分も完全に硬化し
てトラブルの原因となる未硬化の接着剤やアウトガスの
発生がなくなることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明によれば、重合性(メタ)ア
クリルモノマーおよび有機過酸化物を含有する第一液
と、重合性(メタ)アクリルモノマーおよび還元剤とし
てバナジウム化合物または銅化合物を含有する第二液と
から構成されることを特徴とする精密嵌め合い部品組立
用二液型アクリル系接着剤、及び重合性(メタ)アクリ
ルモノマーおよび有機過酸化物を含有する第一液と、還
元剤としてバナジウム化合物または銅化合物を含有する
第二液とから構成されることを特徴とする精密嵌め合い
部品組立用二液型アクリル系接着剤が提供され、特に該
第一液または第二液のいずれか一方または両方に酸性リ
ン化合物が含有されていることを特徴とする前記精密嵌
め合い部品組立用二液型アクリル系接着剤が提供され
る。また、該二液型アクリル系接着剤を嵌め合い部品の
間隙に充填し、室温または加熱下で完全硬化させること
を特徴とする精密嵌め合い部品の組立方法が提供され
る。
【0009】一般に、二液型アクリル系接着剤は重合性
(メタ)アクリルモノマー、有機過酸化物、および有機
過酸化物とレドックス触媒系を形成する還元剤を必須成
分とするもので、二液主剤型とプライマー型に分類され
る(原賀他、日本接着協会誌、Vo124、No12、
1980)。そして、二液主剤型は有機過酸化物を含有
するA剤と還元剤を含有するB剤とから構成され、A
剤、B剤とも重合性(メタ)アクリルモノマーを主成分
として含有するものであり、一方、プライマー型は重合
性(メタ)アクリルモノマーと有機過酸化物を含有する
主剤とプライマーとよばれる還元剤を含有する硬化促進
剤溶液とから構成されるものである。
【0010】本発明の精密嵌め合い部品組立用二液型ア
クリル系接着剤は二液主剤型、プライマー型のいずれの
タイプの二液型アクリル系接着剤であっても差しつかえ
ない。
【0011】本発明の精密嵌め合い部品組立用二液型ア
クリル系接着剤の第一液に含有される重合性(メタ)ア
クリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキル
エステル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフル
フリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシアルキルエステル、多価アルコールのポリ(メ
タ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、ビスフェノールAまたは
ビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物のジ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0012】また、有機過酸化物としてはクメンハイド
ロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパ
ーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシラウ
レート等のパーオキシエステル類、1,5−ジtブチル
パーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等
のパーオキシケタール類、アセト酢酸エチルパーオキサ
イド等のケトンパーオキサイド類等が挙げられる。第一
液中の有機過酸化物の含有量としては0.1〜10重量
%、好ましくは1〜5重量%である。
【0013】一方、第二液に含有される還元剤としての
バナジウム化合物または銅化合物としては、バナジウム
アセチルアセトネート、バナジルアセチルアセトネー
ト、ステアリン酸バナジル、バナジウムプロポキシド、
バナジウムブトキシド、五酸化バナジウム、銅アセチル
アセトネート、酢酸銅、ナフテン酸銅、オクテン酸銅、
塩化銅等が挙げられる。なお、これらはエチレンチオ尿
素、アセチルチオ尿素、ベンゾイルチオ尿素等のチオ尿
素化合物、サッカリン、α,α−ジピリジル、アスコル
ビン酸、バルビツール酸、アセチルアセトン、α−ヒド
ロキシアセトン、ジヒドロキシアセトン、アセトイン、
塩化ベンジル、p−トルエンスルホニルクロライド、ア
ルデヒドとアミンの縮合物等の他の還元剤と併用しても
さしつかえない。第二液中のバナジウム化合物または銅
化合物の含有量として0.01〜10重量%、好ましく
は0.1〜5重量%である。
【0014】バナジウム化合物または銅化合物は、二液
主剤型の場合は前記した(メタ)アクリルモノマーに、
またプライマー型の場合は有機溶剤や可塑剤、または液
状の還元剤等に溶解して使用される。
【0015】本発明の嵌め合い組立用二液型アクリル系
接着剤は第一液または第二液のいずれか一方または両方
に酸性リン化合物を含有させることによりさらに接着剤
の硬化特性を向上させることができる。
【0016】酸性リン化合物としては、モノメチルホス
フェート、ジメチルホスフェート、モノエチルホスフェ
ート、ジエチルホスフェート、モノ−β−クロロエチル
ホスフェート、ジ−β−クロロエチルホスフェート、モ
ノエトキシエチルホスフェート、ジエトキシエチルホス
フェート、フェニルホスフェート、ジフェニルホスフェ
ート等の分子中にアルキル基、ハロゲン化アルキル基、
アルコキシアルキル基またはアリール基を含有する酸性
リン酸エステル、モノ(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルホスフェート、ジ(メタ)アクリロイルオキシエチル
ホスフェート、モノ(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルホスフェート、ジ(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルホスフェート等の分子中に(メタ)アクリロイルオキ
シ基を含有する酸性リン酸エステル、フェニルホスホン
酸、ジフェニルホスホン酸等のホスホン酸類、エチルピ
ロホスフェート、ジブチルピロホスフェート等の酸性ピ
ロリン酸エステル、さらにリン酸、亜リン酸、次亜リン
酸、ピロリン酸、ポリリン酸等のリンのオキシ酸等が挙
げられる。酸性リン化合物の含有量としては第一液およ
び/または第二液中に0.1〜20重量%、好ましくは
0.5〜10重量%である。
【0017】また、本発明の精密嵌め合い組立用二液型
アクリル系接着剤は熱可塑性樹脂やゴム等の増粘剤、揺
変性付与剤、着色剤、重合禁止剤等を含有したものであ
っても差しつかえない。
【0018】本発明の精密嵌め合い部品の組立方法を具
体的に示すと、(1)使用直前に二液を混合して塗布、
(2)嵌め合い部品の一方に第一液を、もう一方に第二
液を塗布、(3)嵌め合い部品の一方に第一液と第二液
を隣接または重ね合わせて塗布等の方法で接着剤を塗布
した後、二つの嵌め合い部品を所定の位置に嵌め込むこ
とにより嵌め合い部品の間隙に接着剤を充填し、これを
室温または加熱下に放置して、嵌め合い部品の間隙の接
着剤およびはみだした接着剤を完全硬化させる。はみだ
し部分は室温でも十分効果が進行するが作業のスピード
アップのためには加熱することが望ましい。加熱温度と
しては精密部品に熱による悪影響がでない範囲内の温度
が適用される。
【0019】
【作用】本発明の精密嵌め合い組立用二液型アクリル系
接着剤は、第一液中の有機過酸化物と第二液中のバナジ
ウム化合物または銅化合物との間で形成されるレドック
ス触媒系の作用により硬化が速やか、かつ完全に進行す
るため、特に短時間の組立、はみだし部分の硬化、アウ
トガスの抑制等を要求される精密嵌め合い部品の組立に
極めて優れた性能を発揮することができる。
【0020】
【実施例】本発明を実施例および比較例によって更に詳
細に説明する。なお、物性等の測定は以下に示す方法で
行なった。また、表1及び比較例における成分の使用割
合は重量部で示す。 〈セットタイム・接着強度〉接着剤を塗布した3mmφ
のアルミシャフトに内径3mmφの鉄製ベアリングをは
め込み、23℃で放置して、打ち抜き強度が5kgに達
する時間をセットタイムとし、24時間放置後の打ち抜
き強度を接着強度とした。 〈はみだし部分の硬化性〉鉄板上に塗布した接着剤をは
めあい部品の間隙からはみだした接着剤と想定し、これ
を60℃で加熱して表面まで硬化する時間を指触にて測
定した。 〈アウトガス〉アウトガス発生の促進評価試験として、
接着剤を60℃で4時間加熱して硬化させた硬化物を1
00℃で10時間ホールドして熱重量分析を行ない、そ
の重量減少率よりアウトガスの発生量を評価した。
【0021】実施例1〜2 表1に示す組成の第一液および第二液からなる精密嵌め
合い部品組立用二液型アクリル系接着剤を調製した。こ
の接着剤の第一液と第二液を混合してすぐ3mmφのア
ルミシャフトに塗布した後、内径3mmφの鉄製ベアリ
ングをはめ込み、23℃で放置してセットタイムおよび
接着強度の測定を行なった。また第一液と第二液を混合
した接着剤につき、はみだし部分の硬化性およびアウト
ガスの測定を行なった。結果を表2に示す。
【0022】実施例3〜4 表1に示す組成の第一液および第二液からなる精密嵌め
合い部品組立用二液アクリル系接着剤を調製した。この
接着剤の第二液を3mmφのアルミシャフトに塗布乾燥
し、次いでその上に第一液を塗布した後、内径3mmφ
の鉄製ベアリングをはめ込み、23℃で放置してセット
タイムおよび接着強度の測定を行なった。また第二液を
塗布乾燥した上に第一液を塗布した接着剤につき、はみ
だし部分の硬化性およびアウトガスの測定を行なった。
結果を表2に示す。
【0023】比較例1 第二液の塩化第二銅0.1部とベンゾイルチオウレア1
部にかえてベンゾイルチオウレア1.5部を使用した他
は実施例2と同様の組成で二液型アクリル系接着剤を調
製した。この接着剤を用いて、実施例1と同様にして、
セットタイム、接着強度、はみだし部分の硬化性、およ
びアウトガスの測定を行なった。結果を表2に示す。
【0024】比較例2 テトラヒドロフルフリルメタクリレート75部、クロル
スルホン化ポリエチレン(デュポン社製 ハイパロン#
20)25部、メタクリル酸10部、エチレングリコー
ルジメタクリレート5部、クメンハイドロパーオキサイ
ド1部、2,6−ジ−tert.−ブチル−4−メチル
フェノール0.5部よりなる第一液、およびブチルアル
デヒドとアニリンの縮合物(大内新興化学社製 ノクセ
ラー8)よりなる第二液とからなる二液アクリル系接着
剤を調製した。この接着剤の第二液を3mmφのアルミ
シャフトに塗布し、次いでその上に第一液を塗布した
後、内径3mmφの鉄製ベアリングをはめ込み、23℃
で放置してセットタイムおよび接着強度の測定を行なっ
た。また第二液を塗布した上に第一液を塗布した接着剤
につき、はみだし部分の硬化性およびアウトガスの測定
を行なった。結果を表2に示す。
【0025】比較例3 ヒドロキシプロピルメタクリレート70部、ビスフェノ
ールAエチレンオキサイド2モル付加物のジメタクリレ
ート30部、アクリルポリマー(三菱レイヨン社製 ダ
イヤナールBR75)15部、o−ベンゾイックスルフ
ィミド1部、N,N−ジメチル−p−トルイジン0.3
部、クメンハイドロパーオキサイド2部、p−ベンゾキ
ノン0.02部よりなる嫌気性接着剤とバナジルアセチ
ルアセトネート0.3部、1,1,1−トリクロルエタ
ンよりなる嫌気硬化促進用プライマーを調製した。この
嫌気性接着剤とプライマーを用いてセットタイム、接着
強度、はみだし部分の硬化性、およびアウトガスの測定
を行なった。但し、アウトガスの測定は60℃で4時間
加熱後も硬化しないため未硬化のまま測定した。結果を
表2に示す。
【0026】比較例4 ウレタンアクリレート(根上工業社製 UN1255)
50部、ヒドロキシエチルメタクリレート50部、ジメ
チルベンジルケタール3部、o−ベンゾイックスルフィ
ミド1部、N,N−ジメチル−p−トルイジン0.3
部、クメンハイドロパーオキサイド2部、無水蓚酸0.
005部よりなる紫外線硬化型嫌気性接着剤を調製し
た。この紫外線硬化型嫌気性接着剤を使用してセットタ
イム、接着強度、はみだし部分の硬化性、およびアウト
ガスの測定を行なった。但し、はみだし部分の硬化性は
80w/cmの高圧水銀灯を用いて照度100mw/c
2の紫外線を照射して測定した。また、アウトガスは
紫外線を16秒間照射後、さらに60℃で4時間加熱し
た硬化物について測定した。結果を表2に示す。
【0027】
【表1】 (1) 住友ノーガタック社製 クララスチック2540A (2) モノエステルとジエステルの当モル混合物 (3) 大内新興化学社製 ノクセラー8
【0028】
【表2】
【0029】表2から明らかなように、嫌気性接着剤を
用いた場合ははみだし部分は全く硬化せず、紫外線硬化
型嫌気性接着剤を用いた場合は紫外線を照射することに
よりはみだし部分は硬化するもののアウトガスは多かっ
た。また、本発明以外の二液型アクリル系接着剤を用い
た場合はセットタイム、はみだし部分の硬化性、アウト
ガスのすべてを満足することができなかった。しかる
に、本発明の精密嵌め合い部品組立用二液型アクリル系
接着剤を用いた場合は嫌気性接着剤と同程度またはそれ
以下のセットタイムを示し、短時間組み立てが可能であ
ると共に、はみだし部分も硬化し、アウトガスも非常に
少なかった。
【0030】
【発明の効果】本発明の精密嵌め合い組立用二液型アク
リル系接着剤は、従来の嫌気性接着剤や紫外線硬化型嫌
気性接着剤を用いた精密嵌め合い部品の組立に見られ
る、はみだし部分が硬化しないという問題点やアウトガ
スの発生という問題点を解決したもので、この二液型ア
クリル系接着剤を用いることにより非常に短時間に精密
嵌め合い部品を組立ることができ、また、はみだした部
分も完全に硬化するため、未硬化の接着剤やアウトガス
の発生が原因のトラブルが防止できるという優れた効果
を発揮することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性(メタ)アクリルモノマーおよび
    有機過酸化物を含有する第一液と、重合性(メタ)アク
    リルモノマーおよび還元剤としてバナジウム化合物また
    は銅化合物を含有する第二液とから構成されることを特
    徴とする精密嵌め合い部品組立用二液型アクリル系接着
    剤。
  2. 【請求項2】 重合性(メタ)アクリルモノマーおよび
    有機過酸化物を含有する第一液と、還元剤としてバナジ
    ウム化合物または銅化合物を含有する第二液とから構成
    されることを特徴とする精密嵌め合い部品組立用二液型
    アクリル系接着剤。
  3. 【請求項3】 第一液または第二液のいずれか一方また
    は両方に酸性リン化合物が含有されていることを特徴と
    する請求項1又は2記載の精密嵌め合い部品組立用二液
    型アクリル系接着剤。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の二液型アクリ
    ル系接着剤を嵌め合い部品の間隙に充填し、室温または
    加熱下で完全硬化させることを特徴とする精密嵌め合い
    部品の組立方法。
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