JP2002029012A - 多層延伸フィルム - Google Patents

多層延伸フィルム

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JP2002029012A
JP2002029012A JP2000215546A JP2000215546A JP2002029012A JP 2002029012 A JP2002029012 A JP 2002029012A JP 2000215546 A JP2000215546 A JP 2000215546A JP 2000215546 A JP2000215546 A JP 2000215546A JP 2002029012 A JP2002029012 A JP 2002029012A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバリヤー性に優れ、成形性、延伸性、光
学特性が改良された、特に食品包装用として極めて有用
な多層延伸フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に
分散されたポリアミド樹脂組成物からなる層(A)の両
面に、層状珪酸塩を含有しない熱可塑性樹脂からなる層
(B)が積層されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂中
に層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂組成物
からなる層を含む、成形性(延伸性)やガスバリヤー性
に優れ、透明性及び光沢性が改良された、多層延伸フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からポリアミドフィルムは、強靭
性、耐熱性、耐熱性あるいは耐油性などの諸特性が優れ
ているため、食品包装用として使用されることが多い。
中でも生鮮食料品等を包装するフィルムは、内容物を正
確に把握するためや、引き立たせるために透明性及び光
沢性が優れていること、及び酸化等による品質・鮮度の
劣化を防ぐため特にガスバリヤー性の優れたものが要求
されるようになった。
【0003】この要求に対する材料の一つとして、層状
珪酸塩を含む未延伸ポリアミドフィルムが提案されてい
る。しかし、このフィルムは、用途によっては十分な強
度、剛性や良好なガスバリヤー性を得るためにはフィル
ムを厚くする必要があり、加工性や使用感に問題があっ
たり、経済的に割高であるなどの欠点があった。
【0004】特に、Tダイキャスティング法でフィルム
成形する際においては、層状珪酸塩がポリアミドの結晶
性に特殊な作用を及ぼしフィルムに縦縞が生じるため、
限られた条件での成形を余儀なくされたり、延伸処理し
た際にフィルムに厚みムラや光沢ムラが発生するなどの
問題があった。
【0005】また良好な未延伸フィルムを得る事が出来
ても、前述の層状珪酸塩を含むポリアミドフィルムを延
伸処理すると、透明性や光沢性が低下する白化問題が指
摘されていた。この問題解決の方法については種々検討
されており、例えば、特開平4−110347号公報に
はポリアミド樹脂と層状珪酸塩にヒンダードフェノール
系化合物を添加した樹脂組成物からなる延伸ポリアミド
フィルムが開示されている。また、特許第288476
6号公報にはポリアミド樹脂、層状珪酸塩とヒンダード
フェノール系化合物に、さらにシランカップリング剤及
び/またはチタネートカップリング剤からなる延伸ポリ
アミドフィルムが開示されている。しかし、これらの方
法でも、要求される透明性や光沢性さらにはガスバリヤ
ー性に対しては十分とはいえなかった。
【0006】一方、特開平6−80873号公報には脂
肪族ポリアミド樹脂5〜50%重量部からなる樹脂に層
状珪酸塩0.05〜15重量%均一に分散しているフィ
ルム用ポリアミド樹脂組成物が開示されている。しか
し、この公報には未延伸フィルムに関する記載のみで、
延伸による効果については何ら開示されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
性(延伸性)やガスバリヤー性に優れ、延伸性、透明性
及び光沢性が改良された、多層延伸ポリアミドフィルム
を提供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂
層の両面に層状珪酸塩を含まない熱可塑性樹脂層を積層
し、多層化したフィルムを延伸する事で、上記目的が達
成できることを見出し、本発明に達した。
【0009】すなわち、本発明は、ポリアミド樹脂中に
層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂組成物か
らなる層(A)の両面に、層状珪酸塩を含有しない熱可
塑性樹脂からなる層(B)が積層されていることを特徴
とする、少なくとも3層以上の多層延伸フィルムに関す
るものである。
【0010】本発明で使用する層状珪酸塩は、ポリアミ
ド樹脂中に均一に分散することが必要であるが、分散し
た際にそれぞれが平均的に20Å以上の層間距離を保
ち、均一に分散されていることが好ましい。ここで層間
距離とは層状珪酸塩の平板の重心間の平均距離をいい、
均一に分散するとは層状珪酸塩の一枚一枚もしくは平均
的に重なりが5層以下の多層物が、並行にまたはランダ
ムに、もしくは並行とランダムが混在した状態で、その
50重量%以上、好ましくは70重量%以上が局所的な
塊を形成することなく分散する状態を言う。従って、層
状珪酸塩とは、例えば一片が0.002〜1μm、厚み
が6〜20Åの物質の一単位を示すものである。
【0011】このような層状珪酸塩の原料としては、珪
酸マグネシウムまたは珪酸アルミニウムの層から構成さ
れる層状フェロ珪酸鉱物を例示することができる。具体
的には、モンモリロナイト、サポナイト、パイデライ
ト、ノントロナイト、ヘクトライト、スティブンサイ
ト、などのスメクタイト系粘土鉱物やバーミキュライ
ト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイトなどの各種
粘度鉱物、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ
素雲母等の膨潤性フッ素雲母などを例示することがで
き、これらは天然のものであっても、合成されたもので
あっても良い。これらのなかでもモンモリロナイトなど
のスメクタイト系粘土鉱物やNa型四珪素フッ素雲母な
どの膨潤性合成雲母が好ましい。層状珪酸塩の配合量
は、ポリアミド樹脂に対して、0.01〜30重量%、
好ましくは、0.1〜15重量%、より好ましくは、
0.5〜10重量%、特に好ましくは、1〜5重量%で
ある。層状珪酸塩の配合量が0.01重量%未満である
と、ガスバリヤー性の改良効果が低いので好ましくな
い。また、30重量%を越えると延伸性や透明性などの
改良効果が低いので好ましくない。
【0012】層状珪酸塩の層間イオンと置換される有機
オニウムイオンとしては、アンモニウムイオンやホスホ
ニウムイオン、スルホニウムイオンなどが挙げられる。
これらのなかではアンモニウムイオン、ホスホニウムイ
オンが好ましく、特にアンモニウムイオンが好んで好ん
で用いられる。アンモニウムイオンとしては、一級アン
モニウム、二級アンモニウム、三級アンモニウム、四級
アンモニウムのいずれでも良い。
【0013】一級アンモニウムイオンとしては、デシル
アンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルア
ンモニウム、オレイルアンモニウム、ベンジルアンモニ
ウムなどが挙げられる。
【0014】二級アンモニウムイオンとしては、メチル
ドデシルアンモニウム、メチルオクタデシルアンモニウ
ムなどが挙げられる。
【0015】三級アンモニウムイオンとしては、ジメチ
ルドデシルアンモニウムジメチルオクタデシルアンモニ
ウムなどが挙げられる。
【0016】四級アンモニウムイオンとしては、ベンジ
ルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモ
ニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジ
メチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタ
デシルアンモニウム、などのベンジルトリアルキルアン
モニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウムなど
のトリアルキルメチルアンモニウム、トリメチルオクチ
ルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、ト
リメチルオクタデシルアンモニウムなどのアルキルトリ
メチルアンモニウムイオン、ジメチルジオクチルアンモ
ニウム、ジメチルドデシルアンモニウム、ジメチルジオ
クタデシルアンモニウムなどのジメチルジアルキルアン
モニウムイオンなどが挙げられる。
【0017】さらには、アニリン、p−フェニレンジア
ミン、α―ナフチルアミン、p−アミノジメチルアニリ
ン、ベンジジン、ピリジン、ピペリジン、6−アミノカ
プロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノウ
ンデカン酸、エタノールアミン誘導体、ジエタノールア
ミン誘導体などから誘導されるアンモニウムイオン、そ
れらのエチレンオキシド付加体などが挙げられる。
【0018】これらのうち、ブリードアウトの少なさ、
特にTダイキャスティング法での製膜時のロール汚れの
少なさ、製膜したフィルムのガスバリヤー性、光学性に
優れるなどの点から、12−アミノドデカン酸がもっと
も好ましい。
【0019】ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩を均一に分
散させる方法については、分散媒中に層状珪酸塩が膨潤
した状態で均一に分散された層状珪酸塩複合体をポリア
ミド樹脂と混合または混練する方法(特公平7−476
44号参照。)を摘要する事が出来る。また、層状珪酸
塩を高濃度で含むポリアミド樹脂を予め前記方法で調整
し、このポリアミド樹脂と層状珪酸塩を含まないポリア
ミド樹脂を混合する方法も適用する事ができる。さらに
は層状珪酸塩を含むモノマーを重合する方法も適用でき
る。
【0020】本発明におけるポリアミド樹脂の分子量
は、特に制約はないが、JIS K 6810に準じて測
定した相対粘度が、1.5〜5.0、好ましくは2.0
〜4.5、より好ましくは2.0〜3.5である。相対
粘度が過度に高くなると溶融粘度が高くなり過ぎ、成形
品やフィルムなどの製造が難しくなる事がある。また過
度に低くなり過ぎると、得られるポリアミド樹脂の機械
的性質などの実用的な性質が低下する事がある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に発明する。
本発明の多層延伸ポリアミドフィルムを構成するポリア
ミド樹脂とは、分子鎖中に酸アミド結合(−CONH
−)を有するものであり、例えば、ε―カプロラクタ
ム、6−アミノカプロン酸、ε―エナントラクタム、7
−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミ
ノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ラウロラク
タム、α―ピロリドンやヘキサメチレンジアミン、ウン
デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、など
の重縮合物、ジアミンとアジピン酸、セバシン酸などの
ジカルボン酸との重縮合物からなる重合体もしくはこれ
らの共重合体、もしくはこれらの重合体あるいは共重合
体のブレンド物を挙げる事ができる。好ましくは、ε―
カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、11−アミノ
ウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ラウロラクタ
ム、及びヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重縮合
物からなる重合体もしくはこれらの共重合体、もしくは
これらの重合体や共重合体のブレンド物である。
【0022】本発明の多層延伸フィルムに使用するポリ
アミド樹脂組成物には、特性や成形性を損なわない範囲
で、必要に応じて滑剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候
性付与剤、帯電防止剤、揆水剤、アンチブロッキング
剤、柔軟性改良材等を配合する事が出来る。
【0023】本発明における多層延伸フィルムは、ポリ
アミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミ
ド樹脂組成物からなる層(A)の両面に、層状珪酸塩を
含有しない熱可塑性樹脂からなる層(B)が積層され
て、少なくとも3層以上の層で構成されている事が必要
であるが、その要旨を外れない範囲で、用途や目的に応
じて層の構成を適時変更する事が出来る。もちろん、層
(A)の両面に積層される層(B)を構成する熱可塑性
樹脂は同一でも異なっていてもよい。
【0024】多層延伸フィルムの好ましい層構成として
は、例えばB/A/BやB/A/B/A/Bなどの少な
くとも二種以上の樹脂で3層ないしは5層構成にするこ
とで、透明性低下防止により高い効果が得られる。
【0025】本発明の多層延伸フィルムの厚みは、通常
1〜100μm,好ましくは5〜50μm,より好まし
くは10〜30μmである。
【0026】多層延伸フィルムの各層の厚みは、特に制
約はないが、層(B)の総厚みがフィルム全体の厚みの
50%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは7
%以下である。層(B)の厚みが層(A)より厚くなり
すぎると層状珪酸塩を含有する樹脂組成物層を使用する
効果が低くなるので好ましくない。
【0027】本発明の層(B)に用いられる樹脂は、延
伸可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。例え
ば、ポリエチレン、エチレンープロピレン共重合体、エ
チレンー酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタク
リレート共重合体、アイオノマー樹脂などのポリオレフ
ィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、などの
ポリエステル系の樹脂、ポリアミド6、ポリアミド6・
6、ポリアミド12、ポリアミド6・12、ポリアミド
610、メタキシレンジアミンーアジピン酸縮重合体、
ポリメチルメタクリレート、などのアミド系樹脂、ポリ
メチルメタクリレート、などのアクリル系樹脂、ポリス
チレン、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレ
ンアクリロニトリルーブタジエン共重合体、ポリアクリ
ロニトリル、などのスチレン、アクリロニトリル系樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、などのハロ
ゲン含有樹脂、ポリビニルアルコール、エチレンービニ
ルアルコール共重合体、セルロース誘導体などの水素結
合性樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、
ポリエーテルサルホン樹脂、液晶樹脂などのエンジニア
リングプラスチック系樹脂などが挙げられるが、使用す
る樹脂によっては、延伸後のフィルムの層間剥離強度が
低下する事があるので、ポリアミドを使用する事が好ま
しい。
【0028】次に本発明の多層延伸フィルムを製造する
方法について述べる。本発明の多層延伸フィルムは、ま
ず未延伸多層フィルムを作成し、これをフィルム面に沿
って一方向または互いに直角をなす二方向に延伸して作
られる。未延伸フィルムは、層状珪酸塩を含むポリアミ
ド樹脂と層状珪酸塩を含まない熱可塑性樹脂を押出し機
を用いて加熱溶融し、Tダイまたは円形ダイを通して押
出し、冷却したロール、液体、または気体と接触させ固
化して得られる。この場合の冷却温度は、0〜80℃の
範囲が好ましい。このようにして選られた未延伸多層フ
ィルムをロール延伸機あるいはクリップで把持し、テン
ター内で一方向に延伸すれば一軸延伸フィルムが得られ
る。二軸延伸フィルムを得るには、同時延伸法、逐次延
伸法のいずれかによるが、前者はチューブラー法または
テンター法によって互いに直角をなす二方向に同時に延
伸される。後者はフィルムを縦方向にロール延伸機で延
伸した後、テンターで横方向に延伸するか、またはこの
逆の順序で行われる。
【0029】延伸温度は、通常30〜200℃、好まし
くは40〜150℃である。一軸延伸倍率は、通常1.
5〜6倍、好ましくは2〜5倍である。
【0030】得られた多層延伸フィルムは、延伸温度以
上でかつ使用する熱可塑性樹脂を溶融させない程度に加
熱して熱処理をするのが望ましい。
【0031】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに具体的に説
明するが、本発明はその要旨を外れない限り以下の実施
例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例中
に示した材料及び測定法は次の通りである。
【0032】<測定法> (1)透明性(曇度) ASTM D−1003に準じて、スガ試験機社製直読
式ヘイズメーターを使用して曇度を測定した。 (2)光沢度 ASTM D−523に準じて、スガ試験機社製デジタ
ル変角光沢度計を使用して測定した。 (3)ガスバリヤー性 ASTM D−3985−81に準じて、モダンコント
ロール社製MOCON−OX−TRAN2/20を使用
して、23℃、0%RHの条件下で測定した。 <延伸性>延伸性は、延伸時の応力、延伸時の延伸機チ
ャックの把持性、延伸されたフィルムの延伸ムラの有無
で判断した。延伸機は岩本製作所製BIX703ラボ延
伸機を使用して測定した。評価基準として、最大延伸応
力が層状珪酸塩を含むポリアミドよりも小さく、かつ延
伸機チャック把持が十分で均一な延伸ができた場合◎、
最大延伸応力が層状珪酸塩を含むポリアミドとほぼ同等
で一な延伸が出来た場合○、延伸できるがムラを生じた
場合、またはムラは出来ないものの層状珪酸塩を含むポ
リアミドより延伸応力が大きい場合△、延伸できない場
合×で表した。 <製膜性>原反製膜時の縦縞発生の有無を、発生しなか
った場合を○、発生した場合を×で表した。
【0033】<材料> ポリアミド6;宇部興産(株)製1022に撥水剤を5
00ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は3.
5 ポリアミド6;宇部興産(株)製1024に撥水剤を5
00ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は3.
8 ポリアミド6/66;宇部興産(株)製5034に撥水剤
を500ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は
4.3 PA6T/6I;EMS社製グリボリーG21、相対粘
度(98%硫酸にて測定)は2.15 ポリアミド6モンモリロナイト複合材料;宇部興産
(株)製1022C2に撥水剤を500ppm外添、相
対粘度(98%硫酸にて測定)は3.8、ポリアミド樹
脂中のモンモリロナイト複合体含有量は2.30重量% ポリアミド6/66モンモリロナイト複合材料;宇部興
産(株)製5034C2に撥水剤を500ppm外添、
相対粘度(98%硫酸にて測定)は3.8、ポリアミド
樹脂中のモンモリロナイト複合体含有量は2.33重量
% PA6T/6Iモンモリロナイト複合材料(以下、G2
1−C2);宇部興産(株)製G21−C2に撥水剤を
500ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は
2.11、ポリアミド樹脂中のモンモリロナイト複合体
含有量は2.44重量% 低密度ポリエチレン樹脂(以下、LDPE);宇部興産
(株)製F−023 変性ポリエチレン性樹脂(以下、ADLL);宇部興産
(株)製F−1100
【0034】実施例1 φ40mm水冷インフレーション装置を使用し、第一層
及び第三層に撥水剤を添加した1022を、第二層に撥
水剤を添加した1022C2をそれぞれ成形温度260
℃で円筒上にサーキュラーダイより溶融押出しし、水温
22℃で冷却後、ピンチロールで折り畳みフィルム総厚
み100μmの未延伸フィルムを作成した。次に、この
フィルムを用い、岩本製作所製BIX703二軸延伸装
置を使用し、延伸速度140mm/sec、延伸温度1
30℃、延伸倍率2.5×2.5倍に同時二軸延伸した
後、230℃の加熱空気で熱処理を行ない、厚み15μ
mの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状態の確認と、各
種物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0035】実施例2 第一層及び第三層に撥水剤を添加した5034を、第二
層に撥水剤を添加した5034C2を実施例1と同じ成
形条件で未延伸フィルムフィルムを作成した。次に、こ
のフィルムを用い、岩本製作所製BIX703二軸延伸
装置を使用し、延伸速度140mm/sec、延伸温度
150℃、延伸倍率2.5×2.5倍に同時二軸延伸し
た後、230℃の加熱空気で熱処理を行ない、厚み16
μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状態の確認と、
各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0036】実施例3 第一層に撥水剤を添加した5034を、第二層に撥水剤
を添加した5034C2を、第四層にLDPE,第二層
と第四層の接着にADLLをそれぞれ成形温度260℃
で円筒上に溶融押出し、水温22℃で冷却後、ピンチロ
ールで折り畳みフィルム総厚み100μmの未延伸フィ
ルムを作成した。このフィルムを用い、岩本製作所製B
IX703二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm
/sec、延伸温度150℃、延伸倍率2.5×2.5
倍に同時二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理
を行ない、厚み17μmの二軸延伸フィルムを作成し、
延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表1に示
す。
【0037】実施例4 プラスチック工学研究所製φ40mmTダイキャスティ
ング装置を使用し、第一層(最外層)、第三層、第五層
(最内層)に1022を、第二層と第四層(中間層)に
1022C2を、それぞれ成形温度260℃でTダイよ
り溶融押出しし、第一ロール温度40℃で冷却後、フィ
ルム総厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。こ
のフィルムに実施例3と同様な条件で延伸フィルムを作
成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表
1に示す。
【0038】実施例5 第一層及び第三層に撥水剤を添加した1022を、第二
層に撥水剤を添加した1022C2を実施例1同様の方
法でフィルム厚み125μmの未延伸フィルムを作成し
た。次に、このフィルムを用い、岩本製作所製BIX7
03二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm/se
c、延伸温度130℃、延伸倍率2.8×2.8倍に同
時二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理を行な
い、厚み16μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状
態の確認と、各種物性を測定した。その結果を表1示
す。
【0039】実施例6 第一層及び第三層に撥水剤を添加した1024、第二層
に撥水剤を添加したG21−C2を実施例1同様の方法
でフィルム厚み125μmの未延伸フィルムを作成し
た。次に、このフィルムを用い、岩本製作所製BIX7
03二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm/se
c、延伸温度15℃、延伸倍率2.8×2.8倍に同時
二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理を行な
い、厚み15μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状
態の確認と、各種物性を測定した。その結果を表1示
す。
【0040】比較例1 第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した1024
を、実施例1と同じ成形条件で未延伸フィルムフィルム
を作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延伸
フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。
その結果を表2に示す。
【0041】比較例2 第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した1022C
2を、実施例2と同じ成形条件で未延伸フィルムフィル
ムを作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延
伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なっ
た。その結果を表2に示す。
【0042】比較例3 第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した5034
を、実施例2と同じ成形条件で未延伸フィルムフィルム
を作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延伸
フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。
その結果を表2に示す。
【0043】比較例4 第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した5034C
2を、実施例2と同じ成形条件で未延伸フィルムフィル
ムを作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延
伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なっ
た。その結果を表2に示す。
【0044】比較例5 第一層に撥水剤を添加した5034を、第二層に、第三
層にLDPEを、第一層と第三層の接着層としてADL
Lを、実施例7と同様の方法で、フィルム総厚み100
μmの未延伸フィルムを作成した。このフィルムに、実
施例5と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及
び物性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0045】比較例6 プラスチック工学研究所製φ40mmTダイキャスティ
ング装置を使用し、1022C2を温度260℃でTダ
イより溶融押出し、第一ロール温度40℃で冷却後、フ
ィルム総厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。
このフィルムに実施例1と同様な条件で延伸フィルムを
作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を
表2示す。
【0046】比較例7 G21−C2を比較例7と同様の方法で、フィルム厚み
100μmの未延伸フィルムを作成した。このフィルム
に実施例1同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性
及び物性の評価を行なった。その結果を表2示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、層状珪酸塩が均一に分
散されたポリアミド樹脂層(A)の両面に、層状珪酸塩
を含有しない熱可塑性樹脂層(B)を積層して多層化す
ることで延伸時の白化を抑え、成形性、延伸性、光学性
が改良され、かつガスバリヤー性に優れた、特に食品包
装用として極めて有用な多層延伸フィルムが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA03A AK01B AK01C AK04 AK46A BA03 BA04 BA05 BA10B BA10C EH20 EJ37 GB23 JB16B JB16C JD02 JL01 JN01 YY00A 4J002 CL011 CL031 CL051 DJ006 FA016 FB086 FD016

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に
    分散されたポリアミド樹脂組成物からなる層(A)の両
    面に、層状珪酸塩を含有しない熱可塑性樹脂からなる層
    (B)が積層されていることを特徴とする、少なくとも
    3層以上の多層延伸フィルム。
  2. 【請求項2】 層状珪酸塩の層間イオンがオニウムイオ
    ンで置換されていることを特徴とする請求項1記載の多
    層延伸フィルム。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂に対する層状珪酸塩の配
    合量が0.01〜30重量%である請求項1記載の多層
    延伸フィルム。
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