JP2002023218A - 絞り機構とその調整方法 - Google Patents

絞り機構とその調整方法

Info

Publication number
JP2002023218A
JP2002023218A JP2000211128A JP2000211128A JP2002023218A JP 2002023218 A JP2002023218 A JP 2002023218A JP 2000211128 A JP2000211128 A JP 2000211128A JP 2000211128 A JP2000211128 A JP 2000211128A JP 2002023218 A JP2002023218 A JP 2002023218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aperture
diaphragm
diameter
fixed frame
blades
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000211128A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuteru Takahama
康輝 高濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2000211128A priority Critical patent/JP2002023218A/ja
Publication of JP2002023218A publication Critical patent/JP2002023218A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 できるだけ簡素な構造で、コストを低く抑え
つつ、通常の羽根絞り機構で光学的に必要な最小開口径
を実現することができる絞り機構を提供する。 【解決手段】 複数の絞り羽根1aを揺動自在に支持す
る固定枠3と、固定枠3に回動自在に嵌装され複数の絞
り羽根1aと係合する可動枠4とを有し、可動枠4の回
動により複数の絞り羽根1aが形成する開口径を変化さ
せる絞り機構において、固定枠3または可動枠4に、可
動枠4の回動範囲を規制する規制部材5を設けるととも
に、可動枠4または固定枠3に対する規制部材5の位置
を調整することによって、開口径が変化する範囲を調整
可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の絞り羽根を
組み合わせてなる絞り機構に係わり、詳しくは光学機器
の照明光学系等に組み込まれる絞り機構とその調整方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】光学機器において、光学系の絞りやレン
ズシャッタとして、複数の絞り羽根を組み合わせた絞り
機構が一般的に用いられている。従来、一般的に用いら
れる絞り機構として、図18〜図22に示した構成のも
の(従来例1)が周知となっている。図18〜図22を
用いて、この従来例1を説明する。図18は絞りを開い
た状態の絞り機構の正面図、図19は絞りを閉じた状態
の絞り機構の正面図、図20は絞り機構の縦断面図、図
21は絞りを閉じた状態の絞り羽根の正面図、図22は
絞りを開いた状態の絞り羽根の正面図である。
【0003】図18〜図20において、薄鋼板からなり
図示形状に形成された複数(ここでは6枚)の絞り羽根
51a〜51f(51aの形状を明確に表示するため同
一形状の51b〜51fは図示省略)には、その両端部
の裏側の一端にピン52a、表側の他端にピン52bが
固着されている。ピン52aは、これら複数の絞り羽根
51a〜51fを収納する固定枠53上であって、同一
円周上に等間隔に穿設された穴53a〜53fに嵌装さ
れ、この穴53a〜53fを回動中心にして、それぞれ
の絞り羽根51a〜51fが揺動自在に支持されなが
ら、図21および図22に示すように、隣接順に互いに
重ね合わせられている。また、それぞれの絞り羽根51
a〜51fの表側の他端に固着されたピン52bは、等
間隔に穿設された穴53a〜53fが描く仮想円と同心
に配設された駆動リング54に形成された複数の放射状
の溝54a〜54fに係合している。また、駆動リング
54は固定枠53に回動自在に嵌装され、外周の一部に
は操作レバー部54gが一体に形成されている。なお、
図18および図19においては、分かり易くするため、
駆動リング54は二点鎖線で表示している。
【0004】上記構成の絞り機構においては、駆動リン
グ54に形成された操作レバー54gを操作することに
より、固定枠53に対して駆動リング54を回動させる
と、絞り羽根51a〜51fが固定枠53上の穴53a
〜53fを中心に揺動し、絞り羽根51a〜51fの内
側曲線を組み合わせてできる疑似円の大きさを変化させ
ることにより開口径を変更することができる。
【0005】近年においては、高倍率の対物レンズを用
いての高倍率観察に対して、十分なコントラストをつけ
る等の絞り効果を得るために、最小開口径を例えば1m
m以下にしたいという要求が高まってきた。この要求に
対して、上述の従来例1の絞り機構では、各絞り羽根が
隣接する絞り羽根と交互に重なり合っており、絞り込ん
でいくと互いに絞り羽根が干渉し、絞り切れなくなると
いう不具合(この状態を羽根ストップという)が生じ
る。
【0006】この不具合を解決するために、「虹彩絞り
機構」として実開平5−61735号公報所載の技術
(従来例2)が開示されている。この従来例2では、図
23に示すように、複数枚の絞り羽根を組み合わせて構
成される虹彩絞り機構において、絞り羽根を2種類の絞
り羽根62、63に分け、その一方の種類の絞り羽根6
2の内側に重なり防止の切欠き部を設けて、各絞り羽根
に有する固定用軸62aが絞り中心を通る直線上に重な
らないように配設するとともに、他方の種類の絞り羽根
63を一方の種類の絞り羽根62とは異なる平面上に配
設してこれら両絞り羽根62、63の固定用軸62a、
63aを固定リングの回転座64に回動可能にそれぞれ
支持させ、可動用軸62b、63bを可動リングの絞り
下座61および絞り上座65のスリットに沿って移動可
能に挿入する構成としている。
【0007】このように構成することにより、相互の重
なり防止用の切欠き部が設けられた各絞り羽根同士は、
絞り込んでいった時に重なり合っても羽根の厚みにより
羽根ストップになることがなくなる。また、他方の種類
の絞り羽根群は一方の種類の絞り羽根群とは異なる平面
上を回動するので、両群に絞り羽根の枚数が増えても羽
根ストップの状態になることがなく、開口径を擬似円に
することができるとともに、開口径ゼロの絞り切りが可
能となる。
【0008】また、「絞り機構」として実開平6−10
930号公報所載の技術(従来例3)が開示されてい
る。この従来例3では、図24に示すように、複数の絞
り羽根74、75を固定枠72に枢支し、絞り羽根7
4、75を変位可能な可動枠73(図示省略)に係合さ
せ、絞り羽根74、75を組み合わせて開口80を形成
し、絞り羽根74、75を可動枠73に連動させて開口
80の大きさを変化させる絞り機構71において、絞り
羽根74、75の枚数を少なくとも五枚とし、絞り羽根
74、75を二組に分け、二組の絞り羽根74、75の
間に固定枠72もしくは可動枠73の内いずれか一方を
介在させている。
【0009】このように構成することにより、各組の絞
り羽根の枚数が少なくても、開口形状を小径な擬似円に
保つことができるとともに、各組の絞り羽根の枚数が少
ないことにより絞り羽根の組立を容易にすることができ
る。
【0010】また、「絞り機構」として実開平7−26
831号公報所載の技術(従来例4)が開示されてい
る。この従来例4では、図25に示すように、固定絞り
座83および回転絞り座81の間に複数枚の絞り羽根8
2が各絞り座81、83に係合して絞りを形成し、回転
絞り座81の回転に応動して各絞り羽根82が絞りの開
口径を変化させる絞り機構において、絞りの最小開口径
よりも小さい径のピンホール94が穿設されたピンホー
ル絞り84と、このピンホール絞り84を絞りの中心を
通る光軸Pに対して垂直方向に進退自在に保持するピン
ホール絞り保持手段83、85を備えている。
【0011】このように構成することにより、絞りの最
小開口径を使用したいときに、真円度の高いピンホール
を挿入することにより、十分な絞り効果を得るととも
に、視認性および作業性の向上を図ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来技
術にはつぎのような問題点があった。すなわち、従来例
2では、2種類の絞り羽根群のうち一方の絞り羽根の内
側には、重なり防止用の切欠き部が設けられているた
め、絞りが開放状態から少し絞った程度の大きな径で
は、この切欠き部の形状が絞り形状としてそのまま出て
しまい、絞り効果面または品位上好ましくない。また、
形状の異なる2種類の絞り羽根を用意する必要があるこ
とと、これらを回動する機構が通常の絞り機構よりも複
雑になることとにより、どうしてもコストが高くなると
いう欠点を有する。
【0013】また、従来例3では、絞り羽根を二組に分
け、二組の絞り羽根の間に固定枠もしくは可動枠のうち
いずれか一方を介在させることにより、二組の絞り羽根
の間に光軸方向の位置ズレが生じてしまうため、光学機
器の照明光の開口絞りとして使用した場合など、絞り羽
根の位置が光学的に正しい位置からずれることにより、
観察像のコントラストが悪化する等の問題が発生する恐
れがある。また、二組の絞り羽根をともに回動させる機
構は、やはり通常の絞り機構よりも複雑となり、これも
またコスト高となる。
【0014】また、従来例4では、複数の絞り羽根を用
いて開口径を変化させる通常の羽根絞り機構に加えて、
絞りの最小開口径よりも小さい径のピンホールが設けら
れたピンホール絞り機構を追加することにより、真円で
極小の絞りを光路中に挿入することが可能となるが、ピ
ンホール絞りと通常の羽根絞りの両方を同じ位置に配置
させることは不可能で、いずれか一方は光学的に正しい
位置からずれることによって、絞り効果が悪化するとい
う欠点を有する。また、通常の絞り機構に加えて、ピン
ホール絞り機構を配設することにより、やはりコストが
高くなる。
【0015】また、従来例1では、羽根ストップの状態
にならないようにするため、絞り羽根の揺動を規制する
ためのストッパが絞りの開閉操作部に設けられている
が、複数の絞り羽根を収納する固定枠もしくは固定絞り
座、複数の絞り羽根を揺動させる回転リングもしくは可
動枠もしくは回転絞り座、または複数の絞り羽根に設け
られた2つのピンの位置など、これらの部材の寸法精度
によって前記ストッパで規制されるときの開口径にはバ
ラツキが生じてしまう。そして、光学性能上必要とされ
る最小開口径を実現させる場合に、前記バラツキがあっ
ても必要最小開口径を確保できるように、設計的な狙い
の最小開口径は、光学仕様上必要とされる最小開口径よ
りもさらに小さく設定するのが通常である。従って、光
学的に必要な最小開口径からバラツキ分を差し引いた設
計的な狙いの最小開口径が小さ過ぎると、通常の羽根絞
り機構では実現することが困難となってしまうのであ
る。ところが、上述の従来例2〜4では、この点に付い
て言及されておらず、その詳細は不明である。
【0016】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、請求項1または2に係る発明の課題は、で
きるだけ簡素な構造で、コストを低く抑えつつ、通常の
羽根絞り機構で光学的に必要な最小開口径を実現するこ
とができる絞り機構を提供することである。
【0017】請求項3に係る発明の課題は、請求項1ま
たは2に係る発明の絞り機構の調整方法を提供すること
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1または2に係る発明は、複数の絞り羽根を
揺動自在に支持する固定枠と、該固定枠に回動自在に嵌
装され前記複数の絞り羽根と係合する可動枠とを有し、
該可動枠の回動により前記複数の絞り羽根が形成する開
口径を変化させる絞り機構において、前記固定枠または
前記可動枠に、前記可動枠の回動範囲を規制する規制部
材を設けるとともに、前記可動枠または前記固定枠に対
する前記規制部材の位置を調整することによって、前記
開口径が変化する範囲を調整可能に構成した。
【0019】請求項3に係る発明は、複数の絞り羽根を
揺動自在に支持する固定枠と、該固定枠に回動自在に嵌
装され前記複数の絞り羽根と係合する可動枠とを有し、
該可動枠の回動により前記複数の絞り羽根が形成する開
口径を変化させる絞り機構であって、前記固定枠または
前記可動枠に、前記可動枠の回動範囲を規制する規制部
材を設けるとともに、前記可動枠または前記固定枠に対
する前記規制部材の位置を調整することによって、前記
開口径が変化する範囲を調整可能に構成した絞り機構の
調整方法において、光学性能上必要な開口径と同一の外
径を有する基準開口径ゲージを、前記複数の絞り羽根で
形成される開口部に挿入し、前記可動枠を前記固定枠に
対して回動させて、前記基準開口径ゲージに各絞り羽根
が接触したときに、前記固定枠に対する可動枠の回動範
囲を規制するように、前記固定枠または前記可動枠に設
けられた前記規制部材の位置を固定する。
【0020】請求項1または2に係る発明の絞り機構で
は、固定枠または可動枠に設けた規制部材により、可動
枠の回動範囲を規制するように、可動枠または前記固定
枠に対する規制部材の位置を調整して、開口径が変化す
る範囲を設定する。
【0021】請求項2に係る発明の絞り機構では、上記
作用に加え、可動枠の回動範囲は開口径が小さくなる側
のみを調整可能に構成したことにより、開口径が小さく
なる側の調整をしても、開口径が大きくなる側の開口径
すなわち最大開口径は一定に保たれる。
【0022】請求項3に係る発明の絞り機構の調整方法
では、光学性能上必要な開口径と同一の外径を有する基
準開口径ゲージを複数の絞り羽根で形成される開口部に
挿入し、可動枠を固定枠に対して回動させて、基準開口
径ゲージに各絞り羽根が接触したときに、固定枠に対す
る可動枠の回動範囲を規制するように、固定枠または可
動枠に設けられた規制部材の位置を固定することによ
り、最小開口径は、基準開口径ゲージの外径寸法と一致
する開口径に設定される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、具体的な実施の形態につい
て説明する。
【0024】(実施の形態1)図1〜図7は実施の形態
1を示し、図1は最大開口径のときの絞り機構の正面
図、図2は最小開口径のときの絞り機構の正面図、図3
は絞り機構の縦断面図、図4は最大開口径のときの絞り
羽根の正面図、図5は最小開口径のときの絞り羽根の正
面図、図6は最小開口径の調整方法を示す正面図、図7
は最小開口径の調整方法を示す縦断面図である。
【0025】図1〜図3において、薄鋼板からなり図示
形状に形成された複数(ここでは6枚)の絞り羽根1a
〜1f(1aの形状を明確に表示するため同一形状の1
b〜1fは図示省略)には、その両端部の裏側の一端に
ピン2a、表側の他端にピン2bが固着されている。ピ
ン2aは、これら複数の絞り羽根1a〜1fを収納する
固定枠3上であって、同一円周上に等間隔に穿設された
6個の穴3a〜3fに嵌装され、この穴3a〜3fを回
動中心にして、それぞれの絞り羽根1a〜1fが揺動自
在に支持されながら、図4および図5に示すように、隣
接順に互いに重ね合わせられている。また、それぞれの
絞り羽根1a〜1fの表側の他端に固着されたピン2b
は、等間隔に穿設された穴3a〜3fが描く仮想円と同
心に配設された可動枠としての駆動リング4に等しい角
度間隔で形成された6個の放射状の溝4a〜4fに係合
している。
【0026】また、駆動リング4は固定枠3に回動自在
に嵌装され、外周の一部には操作レバー部4gが一体に
形成されている。なお、図1および図2においては、分
かり易くするため、駆動リング4は二点鎖線で表示して
いる。固定枠3上に穿設された穴3a〜3fおよび駆動
リング4の中心は光軸Oと一致している。固定枠3上に
は、駆動リング4を回動させたとき、操作レバー部4g
が動く範囲を確保するように、切欠き部3gが形成され
ている。固定枠3上の切欠き部3gの左側端面部分に
は、ネジ部3hが設けられており、規制部材としての調
整ビス5が螺合している。
【0027】つぎに、上記構成の絞り機構の作用につい
て説明する。操作レバー部4gを操作して、図1に示す
ように、駆動リング4を時計回りに回動させると、操作
レバー部4gは、固定枠3上の切欠き部3gの右側端面
3iに当たり、駆動リング4はそれ以上回動しない。こ
のとき、絞り羽根1a〜1fの内側曲線は光軸Oから最
も遠ざかり、これら6枚の絞り羽根1a〜1fで形成さ
れる開口径は、図4に示すように、最大径となる。一
方、操作レバー部4gを操作して、図2に示すように、
駆動リング4を反時計回りに回動させると、操作レバー
部4gは固定枠3上の切欠き部3gのネジ部3hに螺合
している調整ビス5の先端部5aに当たって、駆動リン
グ4はそれ以上回動しない。このとき、絞り羽根1a〜
1fの内側曲線は光軸Oに最も近づき、これら6枚の絞
り羽根で形成される開口径は、図5に示すように、最小
径となる。
【0028】この場合、開口径が最小径となる駆動リン
グ4の回動範囲としての回動角度は、調整ビス5をねじ
込みまたは緩めてその先端部5aの位置を調整すること
により変更することができる。なお、絞り込んだ時の開
口の形状を円形に近くして、かつ、最小径でも羽根スト
ップを生じないようにするためには、必要最小径にもよ
るが、本実施の形態にように、6枚程度の羽根枚数が望
ましい。
【0029】つぎに、本実施の形態における絞り機構の
調整方法について説明する。まず、調整用治具を説明す
る。図6および図7において、基準開口径ゲージ11
は、光学性能上必要とされる絞りの最小開口径と同等の
直径を有している。基準開口径ゲージ11は、取付け部
材12の中心に固着され、取付け部材12は本実施の形
態の絞り機構の固定枠3に取着されている。
【0030】つぎに、図6および図7を用いて、調整手
順を説明する。 絞り機構の固定枠3に、基準開口ゲージ11が固定
された取付け部材12を取付ける。 固定枠3上の切欠き部3gのネジ部3hに螺合され
た調整ビス5を十分緩める。 操作レバー部4gを操作して、駆動リング4を反時
計回りに回転させて絞っていき、絞り羽根1a〜1fで
形成される開口部が基準開口ゲージ11に接触して駆動
リング4がそれ以上回転しなくなるところで止める。 の状態で調整ビス5を締め込んでいき、その先端
部5aが操作レバー部4gに接触したところで止め、例
えば接着剤等で調整ビス5の位置を固定する。
【0031】以上のような一連の調整により、操作レバ
ー部4gを操作して駆動リング4を反時計回りに回動さ
せると、操作レバー部4gは調整ビス5の先端部5aに
当接して駆動リング4はそれ以上回動せず、このときこ
れら6枚の絞り羽根1a〜1fで形成される開口径は最
小径となる。
【0032】本実施の形態によれば、部品精度のバラツ
キがあっても、光学性能上必要な最小開口径を確保でき
るように、駆動リングのストップ位置を設定すればよ
く、羽根ストップが生じることのない絞り機構を得るこ
とができる。また、本実施の形態では、従来の羽根絞り
機構の固定枠にネジ孔と調整ビスとを追加しただけの簡
単な構成のため、絞り機構のコストを低く抑えることが
できる。また、本実施の形態の調整方法によれば、光学
性能上必要な絞りの最小径と同等の直径を有する基準開
口ゲージを用いることにより、不必要に小さな径まで絞
る必要がなく、羽根ストップにならない必要な最小開口
径を得ることができる。
【0033】なお、本実施の形態では、固定枠3の切欠
き部3gに設けられたネジ部3hおよび調整ネジ5を片
側に設けたが、両側に設けること可能であり、この場合
には、絞りの最小開口径と最大開口径とを、ともに調整
することができる。また、光学性能上必要とされる絞り
の最大開口径、最小開口径ともに異なる別種(例えば、
顕微鏡の照明装置における視野絞りと開口絞り等)の絞
り機構としても共通に使用できるという利点を有する。
【0034】(実施の形態2)図8〜図17は実施の形
態2を示し、図8は最大開口径のときの絞り機構の正面
図、図9は最小開口径のときの絞り機構の正面図、図1
0は絞り機構の縦断面図、図11は最大開口径でスライ
ダを取り外した状態の絞り機構の正面図、図12は最小
開口径でスライダを取り外した状態の絞り機構の正面
図、図13はスライダを取り外した状態の絞り機構の縦
断面図、図14はスライダの正面図、図15はストッパ
部材の正面図、図16は最小開口径のときのストッパ部
材の状態を示す正面図、図17は最大開口径のときのス
トッパ部材の状態を示す正面図である。本実施の形態の
絞り羽根およびピンは実施の形態1と同一のため、同一
の符号を付し説明を省略する。
【0035】図11〜図13において、薄鋼板からなる
6枚の絞り羽根1a〜1f(1aの形状を明確に表示す
るため同一形状の1b〜1fは図示省略)、および、そ
の両端部の裏側の一端に固着されたピン2a、表側の他
端に固着されたピン2bは実施の形態1のものと同一で
ある。ピン2aは、これら6枚の絞り羽根1a〜1fを
収納する固定枠23上であって、同一円周上に等間隔に
穿設された6個の穴23a〜23fに嵌装され、この穴
23a〜23fを回動中心にして、それぞれの絞り羽根
1a〜1fが揺動自在に支持されながら、図8および図
9(符号省略)に示すように、隣接順に互いに重ね合わ
せられている。また、図11〜図13に示すように、そ
れぞれの絞り羽根1a〜1fの表側の他端に固着された
ピン2bは、等間隔に穿設された6個の穴23a〜23
fが描く仮想円と同心に配設された可動枠としての駆動
リング24に等しい角度間隔で形成された6個の放射状
の溝24a〜24fに係合している。
【0036】また、駆動リング24は固定枠23に回動
自在に嵌装されている。なお、図11および図12にお
いては、分かり易くするため、駆動リング4は二点鎖線
で表示している。また、固定枠23上に穿設された穴2
3a〜23fおよび駆動リング24の中心は光軸Oと一
致している。図8〜図10に示すように、固定枠23に
は、スライダ溝23gが形成され、このスライダ溝23
gにはスライダ25が矢印X方向に移動自在に嵌装され
ている。スライダ25には、溝部25aが形成され、こ
の溝部25aには、駆動リング24に固着された係合ピ
ン26が係合している。スライダ25を矢印X方向に移
動させると、駆動リング24が係合ピン26を介して回
動するようになっている。なお、スライダ25の中央部
には、図14に示すように、このスライダ25を固定枠
23に形成されたスライダ溝23gに沿って、矢印X方
向に移動した場合、光路を覆わないように、矢印X方向
に延びた長孔25bが形成されている。
【0037】また、駆動リング24には、係合ピン26
を中心として回動可能な板状の規制部材としてのストッ
パ部材27が取着されている。このストッパ部材27に
は、図15に示すように、係合ピン26に嵌装される孔
27a、絞りを閉じていったときに後述する固定枠23
の切欠き部23hの右側端面23j(図9参照)に当た
る最小径決定部27b、絞りを開いたときに固定枠23
の切欠き部23hの左側端面23i(図8参照)に当た
る最大径決定部27c、およびストッパ部材27自体を
駆動リング24に固定するための長孔27dが形成され
ている。なお、最大径決定部27cは、孔27aの中心
から同一半径Rに仕上げられている。ストッパ部材27
は、図8〜図10に示すように、駆動リング24に設け
られたネジ孔24g(図16および図17参照)に、長
孔27dを通して固定ビス28を締め込むことにより、
ストッパ部材27の位置が固定される。また、固定枠2
3には、スライダ溝23gとは直交する方向に切欠き部
23hが形成されており、この切欠き部23hの左右両
端にストッパ部材27の最小径決定部27bおよび最大
径決定部27cが当接することにより、固定枠23に対
する駆動リング24の回動位置が規制されるようになっ
ている。なお、絞り込んだ時の開口の形状を円形に近く
して、かつ、最小開口径でも羽根ストップを生じないよ
うにするためには、必要最小径にもよるが、本実施の形
態にように、6枚程度の羽根枚数が望ましい。
【0038】つぎに、上記構成の絞り機構の作用につい
て説明する。図8に示すように、スライダ25を矢印X
の左方向に移動させて駆動リング24を時計回りに回動
させると、ストッパ部材27が固定枠23の切欠き部2
3hの左側端面23iに当接し、駆動リング24はそれ
以上回動しない。この時、絞り羽根1a〜1fの内側曲
線は、光軸O(図11参照)から最も遠ざかり、これら
6枚の絞り羽根1a〜1fで形成される開口径は最大径
となる。一方、図9に示すように、スライダ25を矢印
Xの右方向に移動させて、駆動リング24を反時計回り
に回動させると、ストッパ部材27が固定枠23の切欠
き部23hの右側端面23jに当接し、駆動リング24
はそれ以上回動しない。このとき、絞り羽根1a〜1f
の内側曲線は光軸O(図12参照)に最も近づき、これ
ら6枚の絞り羽根1a〜1fで形成される開口径は最小
径となる。この場合、開口が最小径となる駆動リング2
4の回動範囲としての回動角度は、ストッパ部材27を
係合ピン26の回りに回動して位置を調整することによ
り、変更することができる。
【0039】つぎに、本実施の形態における絞り機構の
調整方法について説明する。図16に示すように、駆動
リング24を反時計回りに回動して、絞りを閉じた場
合、駆動リング24が固定枠23に対してそれ以上回動
しなくなる位置は、ストッパ部材27を係合ピン26の
回りに回動し、最小径決定部27bの位置が変わること
により調整する。適正な位置で、ネジ孔24gに、長孔
27dを通して固定ビス28を締め込むことにより、ス
トッパ部材27の位置が固定される。一方、最大径決定
部27cは、係合ピン26への嵌合孔27a(図15参
照)から等しい半径Rの曲線で形成されているため、図
17に示すように、ストッパ部材27を係合ピン26の
回りに回動して絞りの最小開口径を調整しても、絞りを
最大に開いて、ストッパ部材27の最大径決定部27c
が固定枠23に当接した時の、駆動リング24の回動角
度は変わらない。すなわち、このストッパ部材27によ
って絞りの最小開口径を調整しても、絞りの最大開口径
は不変である。なお、本実施の形態においても、第1の
実施の形態と同じ調整治具を適用できることは言うまで
もない。
【0040】本実施の形態によれば、部品精度にバラツ
キがあっても、必要最小径を確保できるように、光学性
能上必要な最小開口径となるように設定すればよく、羽
根ストップが生じることのない絞り機構を得ることがで
きる。また、必要な最小開口径の調整により、最大開口
径が影響を受けることはない。
【0041】
【発明の効果】請求項1または2に係る発明によれば、
固定枠または可動枠に設けた規制部材により、可動枠の
回動範囲を規制するように、可動枠または前記固定枠に
対する規制部材の位置を調整して、開口径が変化する範
囲を設定するようにしたので、できるだけ簡素な構造
で、コストを低く抑えつつ、通常の羽根絞り機構で光学
的に必要な最小開口径を実現することができる。
【0042】請求項2に係る発明によれば、上記効果に
加え、開口径が小さくなる側の調整をしても、開口径が
大きくなる側の開口径すなわち最大開口径は一定に保た
れるようにしたので、絞りの最大開口径を変化させるこ
となく、絞りの最小開口径を調整したい場合に有効であ
る。
【0043】請求項3に係る発明によれば、最小開口径
は、基準開口径ゲージの外径寸法と一致する開口径に設
定されるようにしたので、羽根ストップ等の不具合が発
生することのない絞り機構の調整方法を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の最大開口径のときの絞り機構の
正面図である。
【図2】実施の形態1の最小開口径のときの絞り機構の
正面図である。
【図3】実施の形態1の絞り機構の縦断面図である。
【図4】実施の形態1の最大開口径のときの絞り羽根の
正面図である。
【図5】実施の形態1の最小開口径のときの絞り羽根の
正面図である。
【図6】実施の形態1の最小開口径の調整方法を示す正
面図である。
【図7】実施の形態1の最小開口径の調整方法を示す縦
断面図である。
【図8】実施の形態2の最大開口径のときの絞り機構の
正面図である。
【図9】実施の形態2の最小開口径のときの絞り機構の
正面図である。
【図10】実施の形態2の絞り機構の縦断面図である。
【図11】実施の形態2の最大開口径でスライダを取り
外した状態の絞り機構の正面図である。
【図12】実施の形態2の最小開口径でスライダを取り
外した状態の絞り機構の正面図である。
【図13】実施の形態2のスライダを取り外した状態の
絞り機構の縦断面図である。
【図14】実施の形態2のスライダの正面図である。
【図15】実施の形態2のストッパ部材の正面図であ
る。
【図16】実施の形態2の最小開口径のときのストッパ
部材の状態を示す正面図である。
【図17】実施の形態2の最大開口径のときのストッパ
部材の状態を示す正面図である。
【図18】従来例1の絞りを開いた状態の絞り機構の正
面図である。
【図19】従来例1の絞りを閉じた状態の絞り機構の正
面図である。
【図20】従来例1の絞り機構の縦断面図である。
【図21】従来例1の絞りを閉じた状態の絞り羽根の正
面図である。
【図22】従来例1の絞りを開いた状態の絞り羽根の正
面図である。
【図23】従来例2の虹彩絞り機構の縦断面図である。
【図24】従来例3の絞り機構の正面図である。
【図25】従来例4の絞り機構の分解斜視図である。
【符号の説明】
1a 絞り羽根 3 固定枠 4 駆動リング 5 調整ビス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の絞り羽根を揺動自在に支持する固
    定枠と、該固定枠に回動自在に嵌装され前記複数の絞り
    羽根と係合する可動枠とを有し、該可動枠の回動により
    前記複数の絞り羽根が形成する開口径を変化させる絞り
    機構において、 前記固定枠または前記可動枠に、前記可動枠の回動範囲
    を規制する規制部材を設けるとともに、前記可動枠また
    は前記固定枠に対する前記規制部材の位置を調整するこ
    とによって、前記開口径が変化する範囲を調整可能に構
    成したことを特徴とする絞り機構。
  2. 【請求項2】 前記可動枠の回動範囲は、前記開口径が
    小さくなる側のみを調整可能に構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の絞り機構。
  3. 【請求項3】 複数の絞り羽根を揺動自在に支持する固
    定枠と、該固定枠に回動自在に嵌装され前記複数の絞り
    羽根と係合する可動枠とを有し、該可動枠の回動により
    前記複数の絞り羽根が形成する開口径を変化させる絞り
    機構であって、前記固定枠または前記可動枠に、前記可
    動枠の回動範囲を規制する規制部材を設けるとともに、
    前記可動枠または前記固定枠に対する前記規制部材の位
    置を調整することによって、前記開口径が変化する範囲
    を調整可能に構成した絞り機構の調整方法において、 光学性能上必要な開口径と同一の外径を有する基準開口
    径ゲージを、前記複数の絞り羽根で形成される開口部に
    挿入し、前記可動枠を前記固定枠に対して回動させて、
    前記基準開口径ゲージに各絞り羽根が接触したときに、
    前記固定枠に対する可動枠の回動範囲を規制するよう
    に、前記固定枠または前記可動枠に設けられた前記規制
    部材の位置を固定することを特徴とする絞り機構の調整
    方法。
JP2000211128A 2000-07-12 2000-07-12 絞り機構とその調整方法 Pending JP2002023218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000211128A JP2002023218A (ja) 2000-07-12 2000-07-12 絞り機構とその調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000211128A JP2002023218A (ja) 2000-07-12 2000-07-12 絞り機構とその調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002023218A true JP2002023218A (ja) 2002-01-23

Family

ID=18707294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000211128A Pending JP2002023218A (ja) 2000-07-12 2000-07-12 絞り機構とその調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002023218A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101534649B1 (ko) * 2014-09-04 2015-07-07 한국지질자원연구원 시료용 축 정렬홀더, 이를 포함하는 전기 비저항 측정기 및 탄성파 속도 측정기
JP2018141829A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 オリンパス株式会社 露光量調整装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6396539U (ja) * 1986-12-11 1988-06-22
JPH0258733U (ja) * 1988-10-24 1990-04-26
JPH03158701A (ja) * 1989-11-15 1991-07-08 Matsushita Electric Works Ltd 内外径検査方法および内外径測定方法
JPH09186413A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Sharp Corp フレキシブルプリント配線基板およびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6396539U (ja) * 1986-12-11 1988-06-22
JPH0258733U (ja) * 1988-10-24 1990-04-26
JPH03158701A (ja) * 1989-11-15 1991-07-08 Matsushita Electric Works Ltd 内外径検査方法および内外径測定方法
JPH09186413A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Sharp Corp フレキシブルプリント配線基板およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101534649B1 (ko) * 2014-09-04 2015-07-07 한국지질자원연구원 시료용 축 정렬홀더, 이를 포함하는 전기 비저항 측정기 및 탄성파 속도 측정기
JP2018141829A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 オリンパス株式会社 露光量調整装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1748313B1 (en) Lens barrel
KR20000048227A (ko) 이미지 투사 장치를 이용한 표면 조명 방법 및 조명 광학시스템
JP4463361B2 (ja) 軸ずれが補償されたトーリックコンタクトレンズ、その製造方法及び製造装置
JP2002023218A (ja) 絞り機構とその調整方法
JP2005009751A (ja) レジスタ
JP3550963B2 (ja) カメラの絞り機構
JP2563334B2 (ja) 絞り機構
JP4087089B2 (ja) 交換レンズ鏡筒のマニュアル絞り装置及び共用マニュアル絞り装置
JPH08248471A (ja) 光量調節装置
JP4203185B2 (ja) 絞り開閉装置の組立時調整機構
JPH0248805Y2 (ja)
JPH09113791A (ja) 移動式絞り装置
US6817977B2 (en) Lighting system for an endoscope
JP2007011052A (ja) レンズの偏心調整装置
JPH0624821Y2 (ja) フォーカルプレンシャッタの幕速調整機構
JP2014206650A (ja) 光量調節装置、光学機器、及び撮像装置
JPH01207727A (ja) ズームレンズカメラのピント調整装置
JP5952155B2 (ja) 絞り装置およびレンズ鏡筒
JPH0425690Y2 (ja)
JPH0546008Y2 (ja)
JP3560683B2 (ja) 俯視角可変鏡筒
JPH0231714A (ja) ヘツドレストの無段階調節装置
JPH0258735A (ja) 発光源光軸調整装置
JP2002098905A (ja) 顕微鏡用照明装置
JPS6032660Y2 (ja) 絞り調整用治具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100426