JP2002020294A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2002020294A
JP2002020294A JP2000197724A JP2000197724A JP2002020294A JP 2002020294 A JP2002020294 A JP 2002020294A JP 2000197724 A JP2000197724 A JP 2000197724A JP 2000197724 A JP2000197724 A JP 2000197724A JP 2002020294 A JP2002020294 A JP 2002020294A
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JP2000197724A
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Yasutomo Hozumi
康友 穂積
Sonoko Miyamoto
園子 宮本
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保湿作用、抗炎症作用及び血行促進作用等
に優れた、酸性ムコ多糖含有皮膚外用剤を提供するこ
と。 【解決手段】 (A)コンドロイチンの多硫酸エステル、
ケラト硫酸、リマコイチン硫酸及びサクシニアン硫酸か
ら選ばれる少なくとも一種の酸性ムコ多糖、及び(B)層
状珪酸塩鉱物を含有する皮膚外用剤を提供する。また、
上記(A)成分及び(B)成分に加え、(C)水溶性高分子化
合物を含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供す
る。さらに、前記(A)成分、(B)成分、及び任意に(C)
成分を含有する乳化物である、前記皮膚外用剤を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸性ムコ多糖、層
状珪酸塩鉱物、及び任意に水溶性高分子化合物とを組み
合わせてなる皮膚外用剤、特に乳化物である皮膚外用剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、皮膚外用剤に配合される湿潤剤と
しては、尿素及びグリセリン等の他、酸性ムコ多糖、例
えば、コンドロイチンの多硫酸エステル、ケラト硫酸、
リマコイチン硫酸及びサクシニアン硫酸等が使用されて
きた(特開昭60−112708号等)。しかし、酸性ム
コ多糖の保湿作用は、尿素やグリセリンと比べて弱い。
酸性ムコ多糖の保湿作用を向上するためには、配合量を
増加することが考えられるが、配合量を増加すること
は、得られる製剤の安定性に悪影響を及ぼす。一方、酸
性ムコ多糖には、例えば、コンドロイチンの多硫酸エス
テルのように、保湿作用の他に抗炎症作用、荒れ肌改善
作用、血行促進作用等、様々な作用効果を有するものも
ある。このような酸性ムコ多糖を皮膚外用剤に配合する
ことにより、高付加価値の皮膚外用剤を提供することが
できる。従って、酸性ムコ多糖を含有する皮膚外用剤の
作用効果の向上が望まれてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保湿作用、
抗炎症作用及び血行促進作用等に優れた、酸性ムコ多糖
含有皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決するために検討を重ねた結果、酸性ムコ多糖と層
状珪酸塩鉱物とを配合することにより、保湿作用、抗炎
症作用、血行促進作用等の作用効果が向上した皮膚外用
剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。従って、本発明は、(A)コンドロイチンの多硫酸エ
ステル、ケラト硫酸、リマコイチン硫酸及びサクシニア
ン硫酸から選ばれる少なくとも一種の酸性ムコ多糖、及
び(B)層状珪酸塩鉱物を含有する皮膚外用剤を提供す
る。本発明は、また、上記(A)成分及び(B)成分に加
え、(C)水溶性高分子化合物を含有することを特徴とす
る皮膚外用剤を提供する。さらに、本発明は、前記(A)
成分、(B)成分、及び任意に(C)成分を含有する、乳化
物の前記皮膚外用剤を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の皮膚外用剤は、(A)コン
ドロイチンの多硫酸エステル、ケラト硫酸、リマコイチ
ン硫酸及びサクシニアン硫酸から選ばれる少なくとも一
種の酸性ムコ多糖、及び(B)層状珪酸塩鉱物を含有す
る。 (A)酸性ムコ多糖 本発明の酸性ムコ多糖(A)としては、例えば、コンドロ
イチンの多硫酸エステル、ケラト硫酸、リマコイチン硫
酸、サクシニアン硫酸等、及びこれらの混合物が挙げら
れる。さらにコンドロイチンの多硫酸エステルとして
は、例えば、ヘパリン、コンドロイチン硫酸Dとコンド
ロイチン硫酸Eとの混合物であるヘパリン類似物質、ケ
ラタンポリ硫酸等、及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明の酸性ムコ多糖(A)は、好ましくは、ヘパリン類
似物質である。本発明で使用される前記酸性ムコ多糖
(A)の配合量は、組成物の全質量を基準として、例え
ば、0.01〜3質量%、好ましくは、0.1%〜1質
量%である。
【0006】(B)層状珪酸塩鉱物 本発明の層状珪酸塩鉱物(B)としては、例えば、カオリ
ナイト族(カオリナイト)、パイロフィライト族(パイ
ロフィライト)、タルク族(タルク)、スメクタイト族
(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サ
ポナイト、ソーコナイト、スチブンサイト)、雲母族
(マスコバイト、セリサイト)等、及びこれらの混合物
が挙げられる。上記鉱物を主成分とする物質であれば他
の物質を含んでもよい。上記鉱物を主成分とする物質と
しては、例えば、カオリナイトを主成分とするカオリ
ン、モンモリロナイトを主成分とするベントナイト、珪
酸アルミニウム、酸性白土並びにサポナイトを主成分と
する珪酸アルミニウムマグネシウム、マスコバイト並び
にセリサイトを主成分とするマイカ等、及びこれらの混
合物が挙げられる。本発明で使用される前記層状珪酸塩
鉱物(B)の配合量は、組成物の全質量を基準として、例
えば、0.01〜10質量%、好ましくは、0.5〜5
質量%である。
【0007】さらに、本発明の皮膚外用剤は、その他任
意に(C)水溶性高分子化合物を含有することが、安定性
の点で好ましい。本発明の(C)水溶性高分子化合物とし
ては、例えば、カルボキシビニルポリマー、キサンタン
ガム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴ
ム、グアーガム、ローカストビーンガム、プルラン、ゼ
ラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリエチレングリコール等、及びこれ
らの混合物が挙げられる。本発明で使用される水溶性高
分子化合物の配合量は、組成物の全質量を基準として、
例えば、0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜10
質量%である。
【0008】本発明の皮膚外用剤は、水性液、油性液、
乳化物、ゲル等、任意の剤型とすることが可能である
が、乳化物とすることが好ましい。本発明の皮膚外用剤
には、これら任意の剤形とするために一般外用剤及び化
粧品等に通常配合される、公知の水溶性基剤及び油性基
剤が使用される。 <水溶性基剤>本発明の水溶性基剤としては、例えば、
水、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール等の低級アルコール、グリセリン、ジグリセリ
ン等の多価アルコール、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシル
グリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、
ショ糖、乳糖、マルトース、マンニトール、エリスリト
ール、キシリトール等の糖類、糖アルコール、及びこれ
らの混合物が挙げられる。
【0009】<油性基剤>本発明の油性基剤としては、
例えば、炭化水素、シリコン油類、油脂類、ロウ類、脂
肪酸類、高級アルコール、エステル類等の油性基剤、及
びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定される
ことはない。ここで、前記炭化水素としては、例えば、
固形パラフィン、流動パラフィン、スクワラン、合成ス
クワラン、スクワレン、白色ワセリン、セレシンワック
ス及びマイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
前記シリコン油類としては、メチルポリシロキサン、メ
チルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキ
サン及び環状ジメチルシリコーンオイル等が挙げられ
る。前記油脂類としては、オリーブ油、ホホバ油、大豆
油及びモクロウ等が挙げられる。前記ロウ類としては、
ミツロウ及びラノリン等が挙げられる。前記脂肪酸類と
しては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、リ
ノール酸、ウンデシレン酸等の不飽和脂肪酸、イソステ
アリン酸等の合成脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸が挙げられる。
【0010】前記高級アルコールとしては、ラウリルア
ルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトス
テアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキル
アルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコー
ル、ホホバアルコール、キミルアルコール、バチルアル
コール、セラキルアルコール、コッセリルアルコール等
の直鎖アルコール、コレステロール、ジヒドロコレステ
ロール、フィトステロール、ラノリンアルコール、水素
添加ラノリンアルコール等の環状アルコール、オクチル
ドデカノール、ヘキシルデカノール、イソステアリルア
ルコール等の合成アルコール等が挙げられる。前記エス
テル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチ
ン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミ
チン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソノナ
ン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、トリ-2
-エチルヘキサン酸グリセリル及びトリ(カプリル・カプ
リン酸)グリセリン等が挙げられる。
【0011】本発明の皮膚外用剤には、任意に水を添加
してもよい。本発明における皮膚外用剤の水分含量は、
通常のクリーム製剤及び乳剤等の乳化物、軟膏製剤、ゲ
ル基剤、ローション製剤、エアゾール製剤及び粘着テー
プ等を構成する常量であれば、特に規定するものではな
いが、その配合量は、例えば乳化物の場合、組成物の全
質量を基準として、50〜90質量%、好ましくは65
〜90質量%である。
【0012】<その他の配合成分>必要に応じて、通常
の一般外用剤、化粧品に配合される各種配合成分を添加
し得る。添加され得るその他の配合成分としては、例え
ば、非イオン性界面活性剤、薬剤、酸化防止剤、キレー
ト剤、防腐剤、清涼化剤及びpH調整剤等が挙げられ
る。非イオン性界面活性剤としては、例えば、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレ
ンステロール、水素添加ステロール、ポリエチレングリ
コール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル及びショ糖脂肪酸エステル等、及びこれらの混合
物が挙げられる。本発明で使用される前記非イオン性界
面活性剤の配合量は、組成物の全質量を基準として、例
えば、0.5〜10質量%、好ましくは2〜8質量%で
ある。
【0013】本発明の皮膚外用剤には、種々の薬剤を配
合し得る。好ましくは、水溶性又は油溶性の薬剤が使用
される。水溶性薬剤としては、例えば、尿素、アミノ
酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム
等のNMF成分、コラーゲン、塩酸ピリドキシン等の水
溶性ビタミン類、アロエ抽出物、カンゾウ抽出物、ダー
ビリア抽出物、シコン抽出物等の生薬抽出物及び塩酸ジ
ブカイン等が挙げられる。油溶性薬剤としては、例え
ば、サリチル酸、メフェナム酸、トルフェナム酸、フル
フェナム酸、アスピリン、サザピリン、アルフェナク、
スプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、フルル
ビプロフェン、ケトプロフェン、インドメタシン、ブフ
ェキサマク、リドカイン、ヒドロコルチゾン、プレドニ
ゾロン、デキサメタゾン、ピロキシカム、フェルビナ
ク、ウフェナマート、ジブカイン、ジフェンヒドラミ
ン、塩酸ジフェンヒドラミン、クロタミトン、グリチル
レチン酸及びまたはその塩、トコフェロール、酢酸トコ
フェロール、パルミチン酸、レチノール、及びビタミン
A油等の油溶性ビタミン類等が挙げられる。本発明で使
用される前記薬剤の配合量は、使用する薬剤の種類や用
途にもよるが、組成物の全質量を基準として、例えば、
0.01〜20質量%、好ましくは0.01〜10質量
%である。
【0014】酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒ
ドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール及びア
スコルビン酸等が挙げられる。本発明で使用される前記
酸化防止剤の配合量は、組成物の全質量を基準として、
例えば、0.01〜1質量%、好ましくは0.01〜
0.5質量%である。キレート剤としては、例えば、エ
デト酸ニナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロ
リン酸塩、ヘキサメタリン酸塩及びグルコン酸塩等が挙
げられる。本発明で使用される前記キレート剤の配合量
は、組成物の全質量を基準として、例えば、0.01〜
1質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%である。
防腐剤としては、例えば、パラベン類、安息香酸塩類、
塩化ベンザルコニウム、フェノキシエタノール及びソル
ビン酸等が挙げられる。本発明で使用される前記防腐剤
の配合量は、組成物の全質量を基準として、例えば、
0.01〜2質量%、好ましくは0.01〜1質量%で
ある。
【0015】清涼化剤としては、例えば、l−メントー
ル、カンフル、ケイヒ油等が挙げられる。本発明で使用
される前記清涼化剤の配合量は、組成物の全質量を基準
として、例えば、0.01〜5質量%、好ましくは0.
01〜3質量%である。pH調整剤としては、例えば、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、クエン酸ナトリウ
ム、トリエタノールアミン、ホウ酸、クエン酸、リン
酸、乳酸及びリン酸水素カリウム等、及びこれらの混合
物が挙げられる。本発明で使用される前記pH調整剤の
配合量は、組成物の全質量を基準として、例えば、0.
01〜10質量%、好ましくは0.1〜8質量%であ
る。上記その他の配合成分は、それぞれ単独でも、また
複数の成分を組み合わせて配合してもよい。また、本発
明で使用される上記その他の配合成分の合計の配合量
は、例えば、0.01〜65質量%、好ましくは0.0
1〜30質量%である。
【0016】これら全ての配合成分を混合して本発明の
皮膚外用剤を生成する。例えば、乳化物である皮膚外用
剤を生成する場合、水相成分/油相成分の質量比は、1
0/90〜95/5、好ましくは、30/70〜90/
10、より好ましくは、40/60〜90/10であ
る。
【0017】得られた本発明の皮膚外用剤は、用途に応
じて、クリーム製剤及び乳剤等の乳化物、軟膏製剤、ゲ
ル基剤、ローション製剤、エアゾール製剤及び粘着テー
プ等の形態としてもよい。使用される基剤は、各製剤等
で通常使用される公知の基剤を使用し得る。特に、本発
明の皮膚外用剤は、乳化物の形態が好ましい。乳化物で
ある本発明の皮膚外用剤は、(A)ムコ多糖、(B)層状珪
酸塩鉱物、及び任意に(C)水溶性高分子化合物、水溶性
基剤、油性基剤、水、その他の配合物を溶解し、乳化剤
を添加して、例えば、65〜75℃で5〜10分撹拌す
ることによって得られる。ここで使用する乳化剤は、そ
の種類に限定されないが、好ましくは、前記非イオン性
界面活性剤である。以下、本発明を実施例においてより
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0018】
【実施例】下記の実施例及び比較例の組成で、各製剤を
調製し、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用を評価し
た。なお、特に断りがない限り、質量%は、目的の製剤
の全質量に対する質量%を示すものとする。 (クリーム製剤の調製) 実施例1〜13 水相成分として、(A)ヘパリン類似物質(HEPARINOID J
P、BIOIBERICA社製)、ケラト硫酸、リマコイチン硫酸及
びサクシニアン硫酸、(B)珪酸アルミニウムマグネシウ
ム(クニミネ工業(株)製)、及びキレート剤としてのエデ
ト酸二ナトリウムを、(C)ポリエチレングリコール及び
精製水に溶解し、水相成分80質量%を調製した。各水
相成分の含有量は、表1〜3に示すとおりである。油相
成分として、セトステアリルアルコール4.50質量%、メ
チルポリシロキサン1.00質量%、トリ-2-エチルヘキサ
ン酸グリセリル2.50質量%、グリセリン脂肪酸エステル
2.30質量%、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エス
テル2.40質量%及びパラベン0.30質量%を、スクワラン
7.00質量%に溶解し、油相成分20質量%を調製した。
これらの水相成分及び油相成分を、それぞれ別々に約7
0℃に保持しながら撹拌し、均一に溶解させた。得られ
た水相成分80質量%と油相成分20質量%とを混合
し、ホモミキサーを用いて70℃、4000〜5000
rpmで5〜10分間撹拌して乳化し、クリーム製剤を得
た。
【0019】表1 水相成分(単位はクリーム製剤に対
する質量%) 表2 水相成分(単位はクリーム製剤に対する質量%) 表3 水相成分(単位はクリーム製剤に対する質量%)
【0020】比較例1〜5 (B)層状珪酸塩鉱物を含まない(比較例1〜4)、又は
(A)酸性ムコ多糖を含まない(比較例5)以外は、実施例
1〜13と同様にして実験を行い、クリーム製剤を得
た。各水相成分の含有量を表4に示す。表4 水相成分
(単位はクリーム製剤に対する質量%)
【0021】(保湿作用の評価)動物(モルモット)をア
セトン/エーテル(1:1)に浸漬し、実験的に乾燥性
皮膚を作成した。この乾燥性皮膚の200cm2に、上
記得られた実施例1〜13のクリーム製剤3gを塗布
し、30分経過後、皮膚表面の水分含量を測定し、それ
ぞれ保湿作用を評価した。皮膚表面の水分含量は、SKIC
ONを用いて高周波伝導度を測定することにより求めた。
評価は、無塗布の皮膚表面の高周波伝導度に対する塗布
した皮膚表面の高周波伝導度の倍率を求め、以下の基準
によって行った。 その結果を表5に示す。 ◎:20倍以上 ○:15倍以上 △:10倍以上 ▲:5倍以上 ×:5倍未満
【0022】(抗炎症作用の評価)動物(ラット)の足を
用いたカラゲニン浮腫法によって評価した。検体となる
動物の足5〜6cm2に、実施例1〜13のクリーム製
剤0.5gを塗布し、2時間静置した。その後、起炎剤
として1%-カラゲニン溶液を塗布し、起炎させた。起
炎後の検体の浮腫抑制率を求めて評価した。ここで、浮
腫抑制率は、以下の式より求められる。 浮腫率(%)=[(Vt−Vn)/Vn]×100 Vn:カラゲニン注射前の足容積 Vt:カラゲニン注射4時間後の足容積 浮腫抑制率(%)=[(Ec−Et)/Ec]×100 Ec:対照群の平均浮腫率 Et:塗布(適用)群の平均浮腫率 評価は、無塗布の皮膚表面の浮腫抑制率に対する塗布し
た皮膚表面の浮腫抑制率の比を求め、以下の基準によっ
て行った。その結果を表5に示す。 ◎:80%以上 ○:60以上80%未満 △:40以上60%未満 ▲:20以上40%未満 ×:20%未満
【0023】(血行促進作用の評価)健康人の示指末節皮
膚の5〜6cm2に、実施例1〜13のクリーム製剤
0.5gを塗布し、塗布部の血流量を測定した。血流量
は、測定部位を通過する赤血球の数とその平均速度の積
で求められる。赤血球の数と平均速度は、Laser光を利
用したDoppler効果の原理に基づくLaser Doppler Flowm
eter(Periflux)を用いて測定した。評価は、無塗布の皮
膚表面の血流量に対する塗布した皮膚表面の血流量の倍
率を求め、以下の基準によって行った。その結果を表5
に示す。 ◎:20倍以上 ○:15倍以上 △:10倍以上 ▲:5倍以上 ×:5倍未満
【0024】表5 保湿作用、抗炎症作用、血行促進作
用の評価
【0025】実施例14:軟膏製剤 以下に示す水相成分及び油相成分を、それぞれ別々に約
70℃に保持しながら撹拌し、均一に溶解させた。得ら
れた水相成分と油相成分とを混合し、ホモミキサーを用
いて70℃、4000〜5000rpmで5〜10分間撹
拌して乳化し、軟膏製剤を得た。 得られた軟膏製剤について、実施例1〜13と同様にし
て、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用を測定したと
ころ、優れた保湿作用(◎)、抗炎症作用(◎)、血行促進
作用(◎)を有することがわかった。
【0026】実施例15:乳剤 実施例14で示す方法と同様にして撹拌、乳化し、乳剤
を得た。 得られた乳剤について、実施例1〜13と同様にして、
保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用を測定したとこ
ろ、優れた保湿作用(◎)、抗炎症作用(◎)、血行促進作
用(◎)を有することがわかった。
【0027】実施例16:ゲル製剤 精製水に(B)珪酸アルミニウムマグネシウムを分散し、
さらに(C)カルボキシビニルポリマーを分散した。その
後、これとは別にあらかじめ混合した残りの成分を添加
し、ゲル製剤を得た。使用した各成分の含有量を、以下
に示す。 得られたゲル製剤について、実施例1〜13と同様にし
て、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用を測定したと
ころ、優れた保湿作用(◎)、抗炎症作用(◎)、血行促進
作用(◎)を有することがわかった。
【0028】実施例17:ローション製剤 精製水に(B)珪酸アルミニウムマグネシウムを分散し、
さらに(C)カラギーナンを分散した。その後、これとは
別にあらかじめ混合した残りの成分を添加し、ローショ
ン製剤を得た。使用した各成分の含有量を、以下に示
す。 得られたローション製剤について、実施例1〜13と同
様にして、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用を測定
したところ、優れた保湿作用(◎)、抗炎症作用(◎)、血
行促進作用(◎)を有することがわかった。
【0029】実施例18:ローション製剤 (C)水溶性高分子化合物としてヒドロキシエチルセルロ
ースを使用した以外は、実施例17と同様にして行い、
ローション製剤を得た。使用した各成分の含有量を、以
下に示す。 得られたローション製剤について、実施例1〜13と同
様にして、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用を測定
したところ、優れた保湿作用(◎)、抗炎症作用(◎)、血
行促進作用(◎)を有することがわかった。
【0030】実施例19:エアゾール製剤 下記成分のうち、液化石油ガス以外の成分を精製水に分
散し、エアゾール缶に充填した。その後、バルブを装着
し、クリンプ後、液化石油ガスを加圧充填し、エアゾー
ル製剤を得た。 得られたエアゾール製剤について、実施例1〜13と同
様にして、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用を測定
したところ、優れた保湿作用(◎)、抗炎症作用(◎)、血
行促進作用(◎)を有することがわかった。
【0031】
【発明の効果】本発明において、酸性ムコ多糖と層状珪
酸塩鉱物とを組み合わせて使用することにより、酸性ム
コ多糖の含有量を低く抑えつつ、高い保湿力と、該保湿
力の持続性に優れた皮膚外用剤を得るに至った。また、
このような保湿力の持続性向上により、酸性ムコ多糖の
持つ抗炎症作用、血行促進作用等の他の作用効果を長期
間持続できる皮膚外用剤を得るに至った。さらに、本発
明において、酸性ムコ多糖の持つ抗炎症作用、血行促進
作用等の他の作用効果は、層状珪酸塩鉱物とを組み合わ
せて使用することにより更に向上することがわかった。
従って、本発明の皮膚外用剤は、医薬品、医薬部外品、
化粧品及び外用雑貨等の広い分野で応用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/36 A61K 47/36 47/38 47/38 A61P 17/16 A61P 17/16 29/00 29/00 Fターム(参考) 4C076 AA17 BB31 CC18 DD27 DD28 EE06 EE09 EE16 EE23 EE30 EE32 EE36 EE43 FF43 4C083 AB432 AB441 AB442 AC012 AC022 AC102 AC122 AC182 AC252 AC422 AC432 AC442 AC482 AC522 AC532 AC852 AD042 AD262 AD282 AD311 AD312 AD341 AD342 AD352 AD532 AD662 BB36 BB51 CC02 DD22 DD31 4C086 AA01 AA02 EA26 MA02 MA03 MA63 NA05 NA14 ZA89 ZB11 ZC75

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)コンドロイチンの多硫酸エステル、ケ
    ラト硫酸、リマコイチン硫酸及びサクシニアン硫酸から
    選ばれる少なくとも一種の酸性ムコ多糖、及び(B)層状
    珪酸塩鉱物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】さらに、(C)水溶性高分子化合物を含有す
    る、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】乳化物である、請求項1又は2に記載の皮
    膚外用剤。
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