JP6726498B2 - 外用組成物 - Google Patents
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Description
項1. γ−オリザノール及びヘパリン類似物質を含有することを特徴とする、外用組成物。
項2. γ−オリザノールが可溶化されている、項1に記載の外用組成物。
項3. γ−オリザノールが乳化されている、項1に記載の外用組成物。
項4. γ−オリザノールの含有量が0.05重量%以上である、項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
項5. ヘパリン類似物質の含有量が0.1重量%以上である、項1〜4のいずれかに記載の外用組成物。
項6. 乾燥肌の予防又は改善に使用される、項1〜5のいずれかに記載の外用組成物。
項7. 外用組成物中でγ−オリザノールとヘパリン類似物質を共存させることを特徴とする、γ−オリザノールの可溶化状態又は乳化状態を安定化する方法。
本発明の外用組成物は、γ−オリザノール及びヘパリン類似物質を含有することを特徴とする。これらの両成分を併用することにより、皮膚水分量及び皮膚バリア機能が飛躍的に向上し、優れた展延性があり良好な使用感を備えることができ、更にはγ−オリザノールを可溶化状態又は乳化状態で組成物中に存在させる場合であっても、低温安定性を備えることが可能になる。以下、本発明の外用組成物について、詳述する。
本発明の外用組成物は、γ−オリザノールを含有する。γ−オリザノールとは、フェルラ酸とトリテルペンアルコールとのエステル、又はフェルラ酸とステロールとのエステルである。
本発明の外用組成物は、ヘパリン類似物質を含む。ヘパリン類似物質とは、コンドロイチン多硫酸等の多硫酸化ムコ多糖であり、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
本発明の外用組成物において、γ−オリザノールを可溶化又は乳化させる場合には、溶媒として、水が含まれていることが好ましい。
また、本発明の外用組成物は、γ−オリザノールを可溶化又は乳化させて所望の製剤形態にするために、界面活性剤が含まれていることが好ましい。界面活性剤としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されず、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれを使用してもよいが、好ましくはノニオン性界面活性剤が挙げられる。
本発明の外用組成物は、所望の製剤形態への調製等のために、必要に応じて、油性基剤が含まれていてもよい。油性基剤としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、植物油、動物油、鉱物油、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸、高級アルコール、シリコーンオイル等が挙げられる。
更に、本発明の外用組成物には、保湿性の向上等のために、必要に応じて多価アルコールが含まれていてもよい。
更に、本発明の外用組成物は、所望の製剤形態にするために、必要に応じて、前述する成分以外の基材や添加剤が含まれていてもよい。このような基剤や添加剤については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、清涼化剤(メントール、カンフル、ボルネオール、ハッカ水、ハッカ油等)、防腐剤(メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸等)、着香剤(シトラール、1,8−シオネール、シトロネラール、ファルネソール等)、着色剤(タール色素(褐色201号、青色201号、黄色4号、黄色403号等)、カカオ色素、クロロフィル、酸化アルミニウム等)、粘稠剤(ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン等)、pH調整剤(リン酸、塩酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、酒石酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)、湿潤剤(dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液、D−ソルビトール液、マクロゴール等)、安定化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、L−アルギニン、L−アスパラギン酸、DL−アラニン、グリシン、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、クロロゲン酸、カテキン、ローズマリー抽出物等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、粘着剤、緩衝剤、溶解補助剤、可溶化剤、保存剤等の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の含有量は、製剤形態等に応じて適宜設定することができる。
本発明の外用組成物は、経皮適用される製剤(外用医薬品、化粧料等)として使用され、とりわけ外用医薬品として好適に使用される。
本発明は、γ−オリザノールを含む外用組成物においてγ−オリザノールの可溶化状態又は乳化状態を安定化する方法であって、外用組成物中でγ−オリザノールとヘパリン類似物質を共存させることを特徴とする、γ−オリザノールの可溶化状態又は乳化状態の安定化方法を提供する。
1.乳化組成物(クリーム剤)の調製
表1に示す組成の乳化組成物(クリーム剤)を調製した。具体的には、表1に示す水相の各成分を混合して80℃に加温し、均一に撹拌することにより、水相を調製した。また、別途、表1に示す油相の各成分を80℃に加温し、均一に撹拌することにより、油相を調製した。なお、油層の調製において、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル及びポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテルについては、予め80℃に加温して溶解させて、他の成分との混合を行った。次いで、得られた水相と油相を80℃に加温した状態で混合して乳化処理を行い、冷却することにより、乳化組成物(クリーム剤)を得た。
得られた各乳化組成物0.3gを、乾燥肌の被験者6名の手の甲に1日当たり3回(朝・昼・晩)塗布した。塗布前(初期)及び塗布を開始してから2週間後に皮膚水分量と皮膚バリア機能(経表皮水分蒸散量;TEWL)を測定した。
得られた各乳化組成物0.1gを、被験者の手の甲に塗り広げ、その際の展延性について評価した。展延性の評価は、具体的には、水(良好な展延性のコントロール)を手の甲に塗り広げた場合の塗り広げ易さを「1」、日局マクロゴール軟膏(悪い展延性のコントロール)を手の甲に塗り広げた場合の塗り広げ易さを「10」として、その間を塗り広げ易さに応じて10段階に分割して評点化することにより行った。得られた6名の「評点」を平均し、小数点第一位を四捨五入したものを評価結果とした。
得られた結果を表1に示す。皮膚水分量の増加率は、ヘパリン類似物質単独(比較例1)では205%、γ−オリザノール単独(比較例2)では31%であったが、これらを併用した場合(実施例1)では347%であり、ヘパリン類似物質とγ−オリザノールの相乗的な作用によって皮膚水分量が向上することが明らかとなった。また、皮膚バリア機能の回復率についても、ヘパリン類似物質単独(比較例1)では41%、γ−オリザノール単独(比較例2)では8%であったが、これらを併用した場合(実施例1)では61%であり、ヘパリン類似物質とγ−オリザノールの相乗的な作用によって皮膚バリア機能が向上することが確認された。更に、使用感(展延性)についても、ヘパリン類似物質とγ−オリザノールを併用した場合(実施例1)、これらが単独の場合(比較例1及び2)に比べて、良好になることが明らかとなった。
1.液剤の調製
表2に示す組成の液剤を調製した。具体的には、先ず、ヘパリン類似物質及び水を混合溶解させたA相を準備した。また、別途、セバシン酸ジエステルにγ−オリザノールを溶解させ、更に、予め60℃に加温、溶解させたポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油を加えて撹拌し、均一に混和させたB相を準備した。次いで、A相及びB相を80℃に加温して混合し、均一に撹拌した後に、室温まで冷却することにより液剤を調製した。得られた液剤のうち、実施例2〜10、及び比較例3〜5及び参考例1は、いずれもγ−オリザノールが可溶化されている状態であり、比較例6は白濁している状態であった。
得られた各可溶化液剤25gをバイアル瓶(内径35mm、高さ78mm)に充填し、蓋をして検体とした。各検体を−20℃〜5℃の範囲で温度制御可能な恒温槽に入れ、(i)−20℃で11時間静置、(ii)1時間かけて5℃まで昇温、(iii)5℃で11時間静置、及び(iv)1時間かけて−20℃まで降温を1サイクルとして、合計5サイクルの低温負荷試験を行った。
表3に示す組成の外用組成物(O/W乳化型クリーム剤)、表4に示す組成の外用組成物(W/O乳化型クリーム剤)、表5に示す組成の外用組成物(乳液剤)、表6に示す組成の外用組成物(ゲル剤)を調製した。得られた各外用組成物を前記と同様の方法で評価したところ、比較例1や2に比べて皮膚水分量及び皮膚バリア機能が良好であり、γ−オリザノールを可溶化又は乳化状態で存在させた場合には、低温条件下での製剤安定性に優れていた。
Claims (7)
- γ−オリザノール及びヘパリン類似物質を含有することを特徴とする、外用組成物。
- γ−オリザノールが可溶化されている、請求項1に記載の外用組成物。
- γ−オリザノールが乳化されている、請求項1に記載の外用組成物。
- γ−オリザノールの含有量が0.05重量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
- ヘパリン類似物質の含有量が0.1重量%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の外用組成物。
- 乾燥肌の予防又は改善に使用される、請求項1〜5のいずれかに記載の外用組成物。
- N−アセチルグルコサミンを含まない、請求項1〜6のいずれかに記載の外用組成物。
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