JP2002019598A - 産業車両のブレーキ制御装置 - Google Patents

産業車両のブレーキ制御装置

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JP2002019598A
JP2002019598A JP2000207897A JP2000207897A JP2002019598A JP 2002019598 A JP2002019598 A JP 2002019598A JP 2000207897 A JP2000207897 A JP 2000207897A JP 2000207897 A JP2000207897 A JP 2000207897A JP 2002019598 A JP2002019598 A JP 2002019598A
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braking
wheel
vehicle
deceleration
brake
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Haruhiko Otsuka
晴彦 大塚
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Toyota Industries Corp
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Toyota Industries Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動距離を長くする要因となる車両状態にあ
っても制動距離を短縮し、かつ、期待した制動距離を確
保する。 【解決手段】 コントローラ41はブレーキスイッチ4
0またはアクセルセンサ43から制動信号を入力したと
き、前輪回転数センサ28と後輪回転数センサ35から
の検出値を基に、ブレーキ操作開始時の初速と、ブレー
キ操作によって主ブレーキが付与される後輪6のすべり
速度とを検出する。そして初速とすべり速度をパラメー
タとしてマップを参照して設定液圧値と目標減速度を取
得する。コントローラ41は、その設定液圧値を初期値
としてブレーキ制御バルブ20を電流値制御し、補助ブ
レーキ装置26の作動を開始する。コントローラ41は
前輪回転数センサ28からの検出値を基に減速度を算出
し、その減速度が目標減速度に近づくように補助ブレー
キ装置26をフィードバック制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業車両のブレー
キ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のリーチ式フォークリフト
(以下、単にフォークリフトと称す)のブレーキ装置と
して、例えば特開平9−233604号公報に開示され
るものがあり、図13は同公報にて開示されたフォーク
リフトの概略構成図である。フォークリフト71は、従
動輪である前輪72と駆動輪かつ操舵輪である後輪73
とを備えている。運転室74の床面にはフットペダル7
5が設けられ、フットペダル75の踏込み側にはリミッ
トスイッチ75aが設けられている。このフォークリフ
ト71では、運転者がフットペダル75を踏込むことに
よりこのリミットスイッチ75aがオンされてブレーキ
が解除される、いわゆるデッドマンブレーキが採用され
ている。
【0003】ブレーキング制御装置76は、フットペダ
ル75が開放されてリミットスイッチ75aがオフされ
た場合、エンコーダ77から入力した回転数を用いて減
速度を算出し、その減速度が急激に増大したときは駆動
輪(後輪73)がスリップしていると判断する。そし
て、走行用電動機78による回生ブレーキトルクまたは
発電ブレーキトルクを低減し、エンコーダ77からの回
転数検出値が車速と同等の値まで回復すればスリップか
ら復帰したものと判断し、再び回生ブレーキトルクまた
は発電ブレーキトルクを増大する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ブレーキン
グ制御装置76によって駆動輪のスリップの有無を判断
しているものの、ブレーキトルクを減らすことによりス
リップを防ぐ制御であったため、制動力の向上はさほど
望めない。従って、例えばスリップが起き易い水濡れ路
面では乾燥路面に比べ制動距離が長くなるという問題が
あった。
【0005】また、例えばフォークリフトのブレーキ装
置としてドラムブレーキ装置を搭載すると、ライニング
交換後はライニングの表面にブレーキドラムに対する面
当たりができていない。そのためライニング交換後はホ
イールシリンダの入力液圧に対して発生するブレーキ力
が相対的に低下し、ライニング交換前後でブレーキ力に
ばらつきがでるという問題が生じる。また、ブレーキ装
置の構成部品(ライニング等)の製造ばらつきによるド
ラムブレーキ装置の個体差によっても、ブレーキ力にば
らつきが生じる。
【0006】以上の結果、スリップの有無やブレーキ力
のばらつきにより制動距離にばらつきが生じ、この制動
距離のばらつきのため運転者はブレーキ操作中にストレ
スを感じるという問題がある。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、制動距離を長くする要因とな
る車両状態にあっても制動距離を短縮でき、かつ、期待
した制動距離を確保できる産業車両のブレーキ制御装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、制動用の操作手段が操作
されたことに基づき作動され、前輪と後輪のうち一方に
主制動力を付与する主制動手段と、前記前輪と後輪のう
ち、前記主制動手段による主制動力が付与される車輪と
前後反対側の車輪に、前記主制動手段を補助するための
補助制動力を付与する補助制動手段と、前記主制動手段
を作動させたときの目標減速度を車両状態に応じて設定
するための検出値を検出する車両状態検出手段と、車両
の実減速度を求める減速度計測手段と、前記操作手段の
操作時に、前記減速度計測手段によって求まる実減速度
が、前記車両状態検出手段の検出値により求まる前記目
標減速度に近づくように前記補助制動手段を作動制御す
る制御手段とを備えた。
【0009】この発明によれば、制動用の操作手段が操
作された際には、主制動手段が作動され、前輪と後輪の
うち一方に主制動力が付与される。そして主制動手段の
作動中に、車両状態検出手段の検出値を基に決まる目標
減速度が決まる。この際、減速度計測手段によって求ま
る実減速度が、車両状態検出手段の検出値によって求ま
る目標減速度に近づくように制御手段によって補助制動
手段が作動制御される。そして補助制動手段によって主
制動力の付与される車輪と前後反対側の車輪に補助制動
力が付与される。その結果、制動距離の短縮が図れ、そ
のうえ車両状態に関係なく実減速度がほぼ目標減速度通
りとなるので、期待した制動距離も確保される。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記制御手段は、前記車両状態検出
手段の検出値に基づいて前記補助制動手段の作動が必要
であるか否かを判定し、前記補助制動手段の作動が必要
と判断したときに前記補助制動手段を作動させるととも
に、前記補助制動手段の作動中における前記実減速度が
前記目標減速度に近づくように前記補助制動手段を作動
制御する。
【0011】この発明によれば、請求項1に記載の発明
の作用に加え、車両状態検出手段の検出値に基づき、制
御手段によって補助制動手段の作動が必要であるか否か
が判定される。そして補助制動手段の作動が必要と判断
されたときには、制御手段によって補助制動手段が作動
されるとともに、補助制動手段の作動中における実減速
度が目標減速度に近づくように補助制動手段が作動制御
される。従って、補助制動手段は制動距離が長くなりそ
うな車両状態のときのみ必要に応じて作動される。よっ
て、補助制動手段の駆動頻度が少なくて済む。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記補助制動手段の作動開始時の補
助制動力を決める初期値に、前記車両状態検出手段の検
出値を基にして車両状態に応じた値を設定する補助制動
力設定手段を備え、前記制御手段は、前記補助制動力設
定手段により設定された前記初期値で前記補助制動手段
の作動を開始させるとともに、前記補助制動手段を作動
制御する。
【0013】この発明によれば、請求項2に記載の発明
の作用に加え、補助制動手段の作動が開始されるときに
は、車両状態検出手段の検出値を基に車両状態に応じた
初期値が補助制動力設定手段によって設定される。従っ
て、補助制動手段が作動制御されるときの初期値が車両
状態に応じた値に設定されるので、効果的に制動距離の
短縮が図れる。
【0014】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記車両状
態検出手段は、車両の走行状態を検出する走行状態検出
手段と、車両の荷役状態を検出する荷役状態検出手段と
のうち少なくとも一方である。
【0015】この発明によれば、請求項1〜3のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、走行状態検出手
段の検出値と、荷役状態検出手段の検出値とのうち少な
くとも一方を基に、制御手段によって目標減速度が設定
される。従って、走行状態や荷役状態に基づいて決まる
目標減速度に実減速度が近づくように補助制動手段が制
御されるので、期待した制動距離が確保される。
【0016】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記車両状
態検出手段は、車両の走行状態を検出する走行状態検出
手段である。
【0017】この発明によれば、請求項1〜4のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、走行状態検出手
段の検出値を基に、制御手段によって目標減速度が設定
される。従って、走行状態に影響されず期待した制動距
離が確保される。
【0018】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記走行状態検出手段は、前記主制
動手段の作動開始時の初速を検出する車速検出手段を備
え、前記制御手段は、前記初速に基づいて前記目標減速
度を設定し、前記補助制動手段を作動させたときの実減
速度が前記目標減速度に近づくように前記補助制動手段
を作動制御する。
【0019】この発明によれば、請求項5に記載の発明
の作用に加え、車速検出手段により求められる主制動手
段の作動開始時の初速を基に、制御手段によって目標減
速度が設定される。従って、主制動手段の作動開始時の
初速に基づいて決まる目標減速度に実減速度が近づくよ
うに補助制動手段が制御されるので、車速が比較的速い
場合であっても期待した制動距離が確保される。
【0020】請求項7に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記走行状態検出手段は、前記主制
動手段により主制動が付与される側の車輪がスリップし
ているか否かを判定するためのスリップ値を検出するス
リップ検出手段を備え、前記制御手段は、前記スリップ
値に基づいて前記目標減速度を設定し、前記補助制動手
段を作動させたときの実減速度が前記目標減速度に近づ
くように前記補助制動手段を作動制御する。
【0021】この発明によれば、請求項5に記載の発明
の作用に加え、走行状態検出手段によって、主制動手段
により主制動が付与される側の車輪のスリップ値が検出
される。そしてそのスリップ値を基に、制御手段によっ
て目標減速度が設定される。従って、スリップ値に基づ
いて決まる目標減速度に実減速度が近づくように補助制
動手段が制御されるので、スリップしても期待した制動
距離が確保される。
【0022】請求項8に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記走行状態検出手段は、前記主制
動手段の作動開始時の初速を検出する車速検出手段と、
前記主制動手段により主制動が付与される側の車輪がス
リップしているか否かを判定するためのスリップ値を検
出するスリップ検出手段とを備え、前記制御手段は、前
記初速とスリップ値に基づいて前記目標減速度を設定
し、前記補助制動手段を作動させたときの前記実減速度
が前記目標減速度に近づくように前記補助制動手段を作
動制御する。
【0023】この発明によれば、請求項5に記載の発明
の作用に加え、車速検出手段により検出された初速と、
スリップ検出手段により検出されたスリップ値とを基
に、制御手段によって目標減速度が求められる。従っ
て、初速とスリップ値の2つによって決まる目標減速度
に近づくように補助制動手段が制御されるので、スリッ
プの有無や車速の違いに影響されず期待した制動距離が
確保される。
【0024】請求項9に記載の発明では、請求項1〜8
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記補助制
動手段は、ドラムブレーキ装置である。この発明によれ
ば、請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の発明の作
用に加え、ドラムブレーキ装置の部品(例えばライニン
グ等)を交換しても制動力の違いは生じ難くなる。ま
た、ドラムブレーキ装置の部品の製造ばらつきによるド
ラムブレーキ装置の個体差によって生じる制動力のばら
つきもほぼ解消される。その結果、ライニング交換前後
でも、またドラムブレーキ装置に個体差があっても、期
待した制動距離が確保される。
【0025】請求項10に記載の発明では、請求項1〜
9のうちいずれか一項に記載の発明において、前記主制
動手段による制動力が付与される車輪は、前記前輪と後
輪のうち車両に装備された荷役装置の積載荷重が大きい
ほど輪重が小さくなる側の車輪であり、前記補助制動手
段による補助制動力が付与される車輪は、前記荷役装置
の積載荷重が大きいほど輪重が大きくなる側の車輪であ
る。
【0026】この発明によれば、請求項1〜9のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、荷積載時は主制
動手段によって制動力が付与される側の車輪の輪重が小
さくなるため、主制動付与時にスリップし易くなり、そ
れと共に積荷時は制動距離が延びる傾向にある。しか
し、荷積載時に輪重の大きくなる側の車輪に補助制動手
段による補助制動力を付与することによって制動距離の
短縮効果が得られる。しかも実減速度が目標減速度に近
づくように補助制動手段が制御されるので、期待した制
動距離が確保される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化したリーチ
型フォークリフトの一実施形態を図1〜図9に従って説
明する。
【0028】図3及び図4に示すように、産業車両とし
てのリーチ式フォークリフトトラック(以下、単にフォ
ークリフトと称す)1は、前二輪・後一輪の3輪車タイ
プであり、車体(機台)2の前部に収容されたバッテリ
3を電源として走行するバッテリ車である。車体2から
は左右一対のリーチレグ4が前方へ延出している。左右
の前輪5は従動輪で、左右のリーチレグ4を構成する各
リーチレール4aの先端部にそれぞれ回転可能に支持さ
れている。車体2の底部後側に位置する後一輪は、駆動
輪と操舵輪を兼ねた後輪6であり、この後輪6は車幅方
向左寄りにオフセットされて位置している。後輪6の右
隣には、所定距離離れた位置に補助輪(キャスタ)7が
設けられている。
【0029】車体2の後部右側部分には立席タイプの運
転席(運転室)8が設けられ、運転室8の後方側が乗降
口となっている。運転室8の前側にある図3に示すイン
ストルメントパネル9には、荷役操作のための荷役レバ
ー10、前後進操作のためのアクセルレバー11が設け
られている。運転室8の左隣に立設する収容ボックス1
2の上面にはハンドル(ステアリングホイール)13が
設けられている。図4に示すように収容ボックス12に
は、ドライブモータ14、荷役用モータ15、荷役用ポ
ンプ16等が収容されている。また車体2の前部には、
オイルタンク18、オイルコントロールバルブ(以下、
コントロールバルブ)19等が収容され、車体2の下部
にはブレーキ・コントロール・バルブユニット(以下、
ブレーキ制御バルブ)20が収容されている。
【0030】車体2の前側には荷役装置としてのマスト
装置21が装備され、荷役レバー10のうちのリーチレ
バー操作時には、コントロールバルブ19を通じて作動
油が給排されてリーチシリンダ22が伸縮駆動すること
によって、マスト装置21はリーチレール4aに沿って
所定ストローク範囲内で前後方向に移動する。また、マ
スト装置21は、マスト23、リフトシリンダ24およ
びフォーク25を備え、荷役レバー10のうちのリフト
レバー操作時には、コントロールバルブ19を通じて作
動油が給排されてリフトシリンダ24が伸縮駆動するこ
とによって、マスト23のスライドに連動してフォーク
25が昇降する。
【0031】図4に示すように、運転席8の床面下方に
配置されたブレーキ制御バルブ20は、コントロールバ
ルブ19と同様に荷役用ポンプ16を油圧供給源とす
る。左右の前輪5には補助制動手段としての補助ブレー
キ装置(前輪ブレーキ装置)26がそれぞれ取付けら
れ、この補助ブレーキ装置26は油圧式のドラムブレー
キ装置からなっている。左右の補助ブレーキ装置26は
2本のパイプ27を介してそれぞれブレーキ制御バルブ
20と接続されている。
【0032】リーチレール4aの下面には、前輪回転数
センサ28が取付けられている。前輪回転数センサ28
は例えば磁気センサからなり、前輪5のホイールに形成
された歯部を検出することによって前輪5の回転数を検
出する。
【0033】図6は、後輪(駆動輪)のドライブ機構を
示す背面図である。ドライブモータ14の上部には主制
動手段としての主ブレーキ装置(後輪ブレーキ装置)3
1が装備されている。主ブレーキ装置31は、ドライブ
モータ14の回転軸14aと一体回転するディスク32
を、ブレーキパッド31aで挟圧して制動力を得るディ
スクブレーキ装置からなる。主ブレーキ装置31はリン
ク機構33を介してブレーキペダル34と機械的に作動
連結されており、ブレーキペダル34が踏込まれていな
い状態でブレーキがかかる、いわゆるデッドマンブレー
キとなっている。なお、主ブレーキ装置31の作動のた
めに操作するブレーキペダル34が制動用の操作手段を
構成する。
【0034】ドライブモータ14の上部には、ディスク
32の支持部外周面上に周方向に一定ピッチで形成され
た多数の歯部(図示省略)を被検出部とする2つの回転
数センサ35,36が取付けられている。2つの後輪回
転数センサ35,36は、歯部の位相で90゜ずれた位
置に併設されており、90度位相のずれたパルス信号を
それぞれ出力する。
【0035】また、ドライブモータ14は、リアサスペ
ンション機構を構成するリンク部材37の上面に組付け
られており、リンク部材37の下面に相対回動可能に設
けられたギヤボックス38の下部に後輪6は回転可能に
支持されている。ギヤボックス38の上端部に形成され
たステアリングギヤ38aはハンドル13(図3参照)
と作動連結されており、後輪6はハンドル13の操作に
応じて操舵される。また、ステアリングギヤ38aの近
傍には操舵角センサ39が設けられ、操舵角センサ39
はステアリングギヤ38aの回転位置を検出して後輪6
の操舵角(タイヤ角)に応じた電圧値の信号を出力す
る。またブレーキペダル34の踏込み側には、ブレーキ
ペダル34が踏込解除されてブレーキ操作位置にあるこ
とを検知するブレーキスイッチ40が設けられている。
【0036】図1は、フォークリフトの概略構成図(シ
ステム構成図)である。フォークリフト1に備えられた
制御手段としてのコントローラ41には、入力側にブレ
ーキスイッチ40、アクセルセンサ43、荷役操作検知
スイッチ44、前輪回転数センサ28,28、後輪回転
数センサ35,36、操舵角センサ39および圧力スイ
ッチ45が電気的に接続されている。またコントローラ
41の出力側には荷役用モータ15、ブレーキ制御バル
ブ20、電磁弁46,47およびモータ駆動回路48が
電気的に接続されている。モータ駆動回路48には回生
回路48aが内蔵されている。なお、コントローラ41
は、車両状態検出手段、減速度測定手段、走行状態検出
手段、補助制動力設定手段、車速検出手段、スリップ検
出手段にも相当する。
【0037】ブレーキスイッチ40は、ブレーキペダル
34の踏込操作が解除されたブレーキ操作検知時にコン
トローラ41にブレーキスイッチ制動信号を出力する。
アクセルセンサ43は、アクセルレバー11の操作位置
を検出し、中立位置からの前進・後進別の操作量に応じ
た電圧値の信号をコントローラ41に出力する。
【0038】コントローラ41は、アクセルセンサ43
からの入力信号値を基にアクセルレバー11の操作方向
および操作量を認識し、操作方向に応じたモータ回転方
向を指令する回転方向指令信号と、操作量に応じたモー
タ出力が得られるようにモータ出力値を指令する出力値
指令信号を、モータ駆動回路48に出力する。またコン
トローラ41は、2つの回転数センサ35,36から入
力する各パルス信号の信号状態(エッジとレベル)の比
較から後輪6の回転方向、つまり車両の進行方向を逐次
検出しており、アクセルレバー11の操作方向が走行方
向と逆である旨(つまりスイッチバック操作の旨)の信
号をアクセルセンサ43から入力すると、これをアクセ
ル制動信号として認識する。コントローラ41はアクセ
ル制動信号を入力すると、スイッチバック中であると判
断してモータ駆動回路48に回生指令信号を出力する。
ドライブモータ14は、モータ駆動回路48に入力され
る回転方向指令信号および出力値指令信号を基に回転方
向制御および出力制御され、モータ駆動回路48に入力
される回生指令信号を基に回生制動制御される。なお、
後輪6に回生ブレーキをかけるドライブモータ14およ
び回生回路48aは主制動手段を構成し、アクセルレバ
ー11は制動用の操作手段を構成する。
【0039】荷役操作検知スイッチ44は、荷役レバー
10が操作されたことを検知するもので、3つのレバー
10a,10b,10c(図2を参照)ごとに設けられ
ている(但し、リフトレバー10aの下降操作は検知さ
れない)。コントローラ41は、荷役操作検知スイッチ
44からの信号を基に荷役レバー10が操作されたこと
を検知すると、荷役用モータ15を駆動する。荷役用モ
ータ15が駆動されることによって荷役用ポンプ16が
駆動され、オイルタンク18からホース50を通じて汲
み上げられた作動油がホース51を通じてコントロール
バルブ19に吐出される。またコントロールバルブ19
から排出される作動油はホース52を通じてオイルタン
ク18に戻される。
【0040】ブレーキ制御バルブ20にはホース51か
ら分岐するホース53が接続され、荷役用ポンプ16か
らの圧油がホース53を通じてブレーキ制御バルブ20
に供給されるようになっている。またブレーキ制御バル
ブ20とオイルタンク18は、ホース54を通じて接続
されている。
【0041】圧力スイッチ45は、ブレーキ制御バルブ
20に設けられたアキュムレータ55の蓄圧値(油圧)
が設定下限値に達したことを検知するものである。コン
トローラ41は、圧力スイッチ45から検知信号を入力
したときにも荷役用モータ15を駆動する。また左右の
補助ブレーキ装置26,26は、ブレーキ制御バルブ2
0の2つの電磁弁46,47を励消磁制御(電流値制御
を含む)するコントローラ41により作動制御される。
【0042】次に図2に示す荷役系及びブレーキ系の油
圧回路について説明する。荷役レバー10(リフトレバ
ー10a、ティルトレバー10b、リーチレバー10
c)はコントロールバルブ19と機械的に連結されてい
る。各レバー10a〜10cが操作されると、荷役操作
検知スイッチ44(図1参照)の検知信号を基にコント
ローラ41により荷役用モータ15が駆動され、各レバ
ー10a,10b,10cの操作に応じてリフトシリン
ダ24,ティルトシリンダ57,リーチシリンダ22の
うち対応するものが駆動される。
【0043】ブレーキ制御バルブ20は、ポンプポート
P、タンクポートT、2つのブレーキポートB1,B2
の計4ポートを備えている。ポンプポートPには荷役用
ポンプ16に繋がるホース53が接続され、タンクポー
トTにはオイルタンク18に繋がるホース54が接続さ
れている。また2つのブレーキポートB1,B2には、
左右の補助ブレーキ装置26,26の各ホイールシリン
ダ58,58に繋がる2本のパイプ27,27がそれぞ
れ接続されている。
【0044】ブレーキ制御バルブ20は、減圧弁59、
逆止弁60、電磁開閉弁(シャットオフ弁)46および
電磁比例式圧力調整弁(リニアソレノイド弁)47を備
え、これら弁46,47,59,60はポンプポートP
とブレーキポートB1,B2を接続する油路61上に直
列で配置されている。減圧弁59はポンプポートPから
入力される油圧を減圧するものである。減圧弁59とシ
ャットオフ弁46の間における油路61上に設けられた
逆止弁60は、アキュムレータ55に畜圧された作動油
の逆流を阻止するもので、アキュムレータ55が設定圧
に達するまで開弁するようにその開弁圧が設定されてい
る。
【0045】コントローラ41は、シャットオフ弁46
とリニアソレノイド弁47の各ソレノイド46a,47
aと電気的に接続されている。シャットオフ弁46は、
ソレノイド46aが消磁されているときバネ46bの付
勢力により閉弁し、ソレノイド46aが励磁されている
とき開弁するオンオフ弁である。また、リニアソレノイ
ド弁47は、コントローラ41からソレノイド47aに
入力された電流値に応じてその出力油圧が一義的に決ま
るようになっている。補助ブレーキ装置26は、ブレー
キ制御バルブ20から出力された液圧がホイールシリン
ダ58に供給されることで作動し、前輪5に制動力を付
与するようになっている。
【0046】図5は、補助ブレーキ装置の摸式側面図で
ある。補助ブレーキ装置26は、シュー62に取付けら
れたライニング63がブレーキドラム64の内周面に当
接することによって、摩擦によりブレーキ力を発生す
る。2つのシュー62は、それぞれの基端が支軸ピン6
5によってバックプレート66に支持されるとともに、
各シュー62の先端にはホイールシリンダ58が介装さ
れている。シュー62は、ホイールシリンダ58に圧油
が供給されると支軸ピン65を基点として互いに離間す
る方向に拡張する。
【0047】ここで、補助ブレーキ装置26に油圧式の
ドラムブレーキ装置を使用した場合の制動力(ブレーキ
力)Fは、ブレーキファクターKb、タイヤの中心から
ブレーキドラムの内周面までの距離であるブレーキ半径
Rb、タイヤ半径Rt、ホイールシリンダ58の受圧面
積N、ホイールシリンダ58に供給される入力液圧pの
関数として次式で表される。
【0048】 F=Kb×Rb×N×p/Rt … (1) 上式において、ブレーキファクターKbはブレーキドラ
ム64とライニング63の面当たりや、ライニング63
の摩擦係数のばらつき等により変化する。特にライニン
グ63を交換した後は、ライニング63の表面に面当た
りができておらず、このような場合ではブレーキファク
ターKbが小さくなってしまう。従ってブレーキファク
ターKbが小さくなると、ライニング交換後に交換前と
同じ液圧を供給しても発生するブレーキ力は小さくなっ
てしまい、期待した制動距離が確保できない。
【0049】また、制動距離Sは、減速度A、速度Vの
関数として次式で表される。 S=V2/(2×A) … (2) さらに、減速度Aは、車両総重量M、制動力Fとして次
式で表される。
【0050】A=F/M … (3) 従って、ブレーキを加えたときに目標とする車両の減速
度(目標減速度)を予め設定しておき、ホイールシリン
ダ58に入力した液圧に対して期待する減速度が発生し
ていない場合には、液圧を高めて目標減速度が得られる
ようにし、逆に減速度が高すぎる場合には液圧を低くし
て目標減速度が得られるようにする。こうすればブレー
キファクターKbの変化に影響を受けることなく期待し
た制動距離が得られる。
【0051】コントローラ41はメモリ41aを内蔵し
ている。メモリ41aには、補助ブレーキ装置26を作
動制御するための図7および図8に示す補助ブレーキ制
御用プログラムおよび図9に示すマップM1などが記憶
されている。
【0052】補助ブレーキ制御用プログラムは、車両制
動時に補助ブレーキ装置26を作動制御するためのもの
である。本例では、この補助ブレーキ制御時の補助ブレ
ーキ力を設定するためにマップM1を使用する。マップ
M1は、後輪6のスリップを判定するための指標となる
スリップ値としてのすべり速度ΔVと、主ブレーキ作動
開始時の速度である初速Voとを2つのパラメータと
し、補助ブレーキ力を決める液圧値が設定されている。
つまり、本例では、すべり速度ΔVと初速Voから液圧
値を決める設定条件としてマップM1を使用し、ホイー
ルシリンダ58に供給される液圧値を決めている。コン
トローラ41は、マップM1を参照して決まる液圧値を
基に、リニアソレノイド弁47のソレノイド47aに出
力する電流値を決めている。
【0053】図9に示すマップM1では、すべり速度Δ
Vがしきい値Vsを超えるスリップ時と、すべり速度Δ
Vがしきい値Vsを超えない非スリップ時とで液圧値の
設定を変えている。スリップ時の場合、液圧値は、初速
Voがしきい値Vlを超える高車速のときに「高液
圧」、初速Voがしきい値Vlを超えない低車速のとき
に「0」となるように設定されている。また、非スリッ
プ時の場合、液圧値は、初速Voがしきい値Vhを超え
る高車速のときに「低液圧」、初速Voがしきい値Vh
を超えない低車速のときに「0」となるように設定され
ている。なお、初速Voのしきい値は、スリップ時の値
Vlより非スリップ時Vhの方が大きく設定されてい
る。
【0054】また、マップM1には、補助ブレーキがか
かる各液圧ごとに目標減速度も設定されている。即ち、
設定液圧値が「高液圧」のとき(スリップ時)は目標減
速度X、設定液圧値が「低液圧」のとき(非スリップ
時)は目標減速度Y(X<Y)がそれぞれ設定されてい
る。コントローラ41は「高液圧」または「低液圧」の
設定液圧値に応じた電流値でブレーキ制御バルブ20の
ソレノイド47aを通電して補助ブレーキ装置26を作
動させる。そしてコントローラ41は、車両の実際の減
速度(実減速度)を目標減速度X,Yに近づけるように
ブレーキ制御バルブ20のソレノイド47aへの電流値
をフィードバック制御する。そして実減速度は目標減速
度X,Yに対してその許容範囲内で一致し、車両は目標
減速度X,Yで減速することになる。
【0055】まず後輪6のスリップの検出方法について
説明する。コントローラ41は、前輪回転数センサ28
から単位時間当たりに入力するパルス数を計数して前輪
5の回転速度を求め、この前輪回転速度と前輪半径とか
ら前輪換算車速(従動輪換算車速)Vfを算出する。ま
たコントローラ41は、後輪回転数センサ35から単位
時間当たりに入力するパルス数を計数して後輪6の回転
速度を求め、この後輪回転速度と後輪半径とから後輪換
算車速(駆動輪換算車速)Vrを算出する。ここで、フ
ォークリフトは片側の前輪5を中心として旋回する場合
があるので、コントローラ41は左右の前輪5,5のう
ち旋回外輪側の回転数センサ28の入力信号のみを使用
する。また、旋回外輪側がどちらであるかは操舵角セン
サ39から入力する操舵角θを基に判定する。なお、直
進走行(θ=0)時は、左右のうち予め定められた一方
の回転数センサ28からの入力信号のみ使用する。
【0056】本例では、コントローラ41は、車両旋回
時における前輪5と後輪6の各旋回半径が異なることを
考慮した補正係数K(θ)(操舵角θの関数)をその時の
操舵角θに応じて求め、前輪換算車速Vfにその補正係
数K(θ)を乗じて、後輪位置相当の車速Vを求める。前
輪5は従動輪であるためスリップはほとんど発生せず、
この車速Vは後輪6がスリップしていないときの後輪換
算車速Vrに相当する。そしてコントローラ41は、こ
の車速Vと後輪換算車速Vrとの差である「すべり速
度」ΔV(=V−Vr)を算出し、このすべり速度ΔV
が予め設定されたしきい値Vsを超えたときを、後輪6
のスリップと判定する。しきい値Vsには、後輪6と路
面との摩擦係数が静止摩擦領域から動摩擦領域に移行す
る境界付近の値が設定されており、例えばスリップ率換
算で0.2付近の値が設定されている。なお、すべり速
度に代え、スリップ率(=(V−Vr)/V)を使用す
ることもできる。
【0057】次に車速V、初速Voおよび減速度Aの検
出方法について説明する。コントローラ41は、前述し
たように旋回外輪側の前輪5の前輪換算車速Vfに補正
係数K(θ)を乗じて算出された値を車速Vとして認識
する。そしてコントローラ41は、ブレーキスイッチ制
動信号またはアクセル制動信号を入力したときの車速V
を初速Voとして認識し、その初速Voをメモリ41a
に記憶する。さらにコントローラ41は、補助ブレーキ
力が付与されているときの車速Vの時間変化を計算して
実減速度(以下、単に減速度と称す)を求める。このよ
うに従動輪から求まる車速Vを用いるため、初速Voお
よび減速度Aはほぼ正確な値として得られる。
【0058】そしてコントローラ41は、マップM1に
よって決まる液圧値を初期値とし、補助ブレーキ装置2
6の作動中における車両の減速度が、同じくマップM1
により決まる目標減速度X(Y)に近づくようにブレー
キ制御バルブ20をフィードバック制御する。そして補
助ブレーキ装置26は、車両が目標減速度で減速するよ
うな補助ブレーキ力を発生する。
【0059】次に補助ブレーキ制御用プログラムの内容
を、図7および図8のフローチャートに従って詳しく説
明する。まずステップ(以下「S」と記す)101にお
いては、ブレーキスイッチ40からブレーキペダル34
の踏込操作を止めた旨のブレーキスイッチ制動信号、ま
たはアクセルレバー11をスイッチバック操作した旨の
アクセル制動信号を入力したか否かを判断する。これら
のいずれかの制動信号を入力する際は、後輪6に主制動
力(主ブレーキ力)が発生する。即ち、ブレーキスイッ
チ制動信号入力時はブレーキペダル34の踏込操作を止
めたことに連動して機械的に主ブレーキ装置31が作動
され、後輪6に主ブレーキ力が加えらる。一方、アクセ
ル制動信号入力時はドライブモータ14に回生ブレーキ
が加えられて後輪6に主ブレーキ力が加えられる。
【0060】S102においては、ブレーキ制御バルブ
20に対し予備通電を行う。即ち、シャットオフ弁46
を励磁により開弁状態とすると共に、ホイールシリンダ
58が液圧値「0」のままで作動しない程度の既定値の
電流をリニアソレノイド弁47に通電する。この予備通
電処理は、補助ブレーキ装置26の作動応答性を高める
ために実行される。
【0061】S103においては、初速Voを算出する
とともに記憶する。即ち、主ブレーキ作動開始時におい
て、操舵角センサ39の検出値θから前輪5,5のうち
旋回外輪側の車輪を求め、その旋回外輪側の前輪回転数
センサ28から単位時間当たりに入力するパルス数によ
り前輪換算車速Vfを算出する。そして前輪換算車速V
fに補正係数K(θ)を乗じて後輪位置相当の車速Vを
算出し、この主ブレーキ開始時の車速Vを初速Voとし
て記憶する。
【0062】S104においては、スリップ検出のため
のすべり速度ΔVを算出する。即ち、後輪回転数センサ
35から単位時間当たりに入力するパルス数により後輪
換算車速Vrを算出する。そして、その後輪換算車速V
rと、S103と同様の方法で求める車速Vとの差を演
算することで、すべり速度ΔV(=V−Vr)を算出す
る。
【0063】S105においては、マップM1より目標
減速度を読み込む。即ち、S103で算出した初速Vo
と、S104で算出したすべり速度ΔVとをパラメータ
とし、マップM1を参照して目標減速度を求める。
【0064】S106においては、マップM1より設定
液圧値を読み込む。ここで、S105で読み込む目標減
速度が同じ領域であるうちは、後述するS111,S1
13で液圧が一定値加減された液圧値をそのときの設定
液圧値として認識する。また目標減速度が切換わる場合
は、マップM1から新たに設定液圧値を読み込む。
【0065】S107においては、設定液圧値が「0」
か否かを判定する。ここで設定液圧値が「0」であるな
らS109に移行し、「0」でないならS108に移行
する。
【0066】S108においては、補助ブレーキ装置2
6の作動を指令する。即ち、S106で読み込んだ設定
液圧値に応じた電流値をリニアソレノイド弁47のソレ
ノイド47aに通電する。この結果、各ホイールシリン
ダ58,58に設定液圧値の圧油が供給されて補助ブレ
ーキ装置26が作動され、前輪5,5には設定液圧値に
応じた補助制動力(補助ブレーキ力)が付与される。
【0067】S109においては、予備通電をした状態
で補助ブレーキ装置26の停止を指令する。即ち、予備
通電した状態で、ホイールシリンダ58の液圧値が
「0」となるようにブレーキ制御バルブ20を通電す
る。
【0068】S110においては、減速度を算出する。
即ち、車速Vの時間的変化を求めることで車両の減速度
A(=車速Vの変化量/Δt(但しΔtは制御サイクル
周期))を算出する。
【0069】S111においては、S110で算出した
減速度がS105で読み込んだ目標減速度より低いか否
かを判定する。即ち、減速度が目標減速度の下限値より
も低いか否かを判定する。ここで減速度が目標減速度よ
り低いならS112に移行し、減速度が目標減速度より
低くないならばS113に移行する。
【0070】S112においては、ブレーキ制御バルブ
20への通電量を増加して、ホイールシリンダ58に供
給される液圧を一定値増加する。これにより、補助ブレ
ーキ装置26が発生する補助ブレーキ力は一定値増加さ
れた液圧分だけ大きくなり、減速度は目標減速度に近づ
くことになる。
【0071】S113においては、減速度が目標減速度
より高いか否かを判定する。即ち、減速度が目標減速度
の上限値よりも高いか否かを判定する。ここで減速度が
目標減速度より高いならS114に移行する。また減速
度が目標減速度よりも高くないなら、車両は目標減速度
で走行していると判断してS115に移行する。
【0072】S114においては、リニアソレノイドへ
通電する電流値を一定値減少し、ホイールシリンダ58
内の液圧を一定値減少する。これにより、補助ブレーキ
装置26が発生する補助ブレーキ力は減少された一定値
の液圧分だけ小さくなり、減速度は目標減速度に近づく
ことになる。
【0073】S115においては、車両が停止したか否
かを判定する。即ち、車速Vが「0」または停止とみな
せる所定車速になれば車両停止と判断し、S117に移
行する。また、車両走行中であればS116に移行す
る。
【0074】S116においては、制動信号が解除され
たか否かを判定する。即ち、ブレーキペダル34が再び
踏込まれたか、あるいはアクセルレバー11が中立位置
に戻されたか否かを判断する。そして、制動信号が解除
されたと判断すればS117に移行し、制動信号が解除
されていないならばS104に移行する。
【0075】S117においては、補助ブレーキ装置2
6,26の停止指令をする。即ち、各電磁弁46,47
のソレノイド46a,47aへの通電を停止する。次
に、フォークリフト1のブレーキ操作時の制御を説明す
る。ブレーキ操作がなされた際、後輪6がスリップして
おらず、ブレーキ操作時に初速Voが小さい場合(Vo
≦Vh)には、補助ブレーキ装置26,26は作動され
ず、後輪6の主ブレーキ力のみで車両は制動する。また
後輪6がスリップしていなくても、初速Voが大きい場
合(Vo>Vh)には「低液圧」の圧油がホイールシリ
ンダ58に供給されて補助ブレーキ装置26,26が作
動される。この結果、後輪6に付与される主ブレーキ力
に加え、「低液圧」に応じた弱い補助ブレーキ力が前輪
5に付与される。
【0076】このとき、車両の減速度AがマップM1か
ら決まる目標減速度Yの許容範囲から外れる場合は、液
圧が一定値分ずつ増加または減少され、減速度が目標減
速度Yの許容範囲内に収まるように補助ブレーキ装置2
6(ブレーキ制御バルブ20)がフィードバック制御さ
れる。この結果フォークリフト1は、車速が高速であっ
ても初速Voに応じた適切な減速度で制動される。
【0077】また、積荷時は後輪6の輪重が小さくな
り、特にマスト装置21をリーチアウトさせた状態では
後輪6の輪重が一層小さくなる。このような輪重の小さ
な後輪6が例えば水漏れ路面に位置する時にブレーキ操
作をした際は、後輪6がスリップすることがある。この
際、スリップ時でも初速Voが小さい場合(Vo≦V
l)には、補助ブレーキ装置26は作動されず、後輪6
の主ブレーキ力のみで車両は制動する。また、初速Vo
が大きい場合(Vo>Vl)には、「高液圧」の圧油が
ホイールシリンダ58に供給されて補助ブレーキ装置2
6,26が作動される。この結果、後輪6がスリップし
たときには、前輪5,5に強い補助ブレーキが付与され
る。
【0078】このときも、車両の減速度AがマップM1
から決まる目標減速度Xの許容範囲から外れる場合は、
液圧が一定値分ずつ増加または減少され、減速度が目標
減速度Xの許容範囲内に収まるように補助ブレーキ装置
26(ブレーキ制御バルブ20)がフィードバック制御
される。この結果フォークリフト1は、スリップ時であ
ってもそのスリップに応じた適切な減速度で制動され
る。
【0079】従って、スリップや高車速等の走行状態が
原因で制動距離が長くなるようなときには、主ブレーキ
装置31に加え、補助ブレーキ装置26,26が作動さ
れるので、制動距離が比較的短く抑えられる。また、後
輪6がスリップしたときに車体後部が図4の矢印方向へ
流れる尻振り量も、前輪5,5に付与される補助ブレー
キ力によって小さく抑えられる。
【0080】また、補助ブレーキ装置26のライニング
63の交換直後で、ライニング63の表面にブレーキド
ラム64に対する面当たりができていなくても、制動距
離はライニング63交換前の面当たりができた状態のと
きとほぼ同じ距離となり、期待した制動距離が確保され
る。また、補助ブレーキ装置26の個体差によって生じ
る各車両間の制動距離の違いも解消されるので、各車両
に慣れる労力が不要になり、ブレーキ操作時に運転者が
ストレスを感じ難くなる。
【0081】従って、この実施形態では以下のような効
果を得ることができる。 (1)主ブレーキ作動時に後輪6がスリップすると、前
輪5,5に補助ブレーキを付与するので、後輪6のスリ
ップ時に制動距離を効果的に短縮でき、また後輪6がス
リップしたときの図4の矢印方向への車体2の尻振り量
も小さく抑えることができる。さらに後輪6がスリップ
していなくても、初速Voが比較的大きい高速時には前
輪5,5に補助ブレーキを付与する。よって、スリップ
の有無や車速の違いによる制動距離のばらつきを小さく
抑えることができる。
【0082】(2)補助ブレーキ作動時には、減速度が
マップM1から決まる目標減速度に近づくように補助ブ
レーキ装置26をフィードバック制御する。従って、交
換後のライニング63にブレーキドラム64に対する面
当たりができていなくても、交換前とほぼ同じ制動距離
で車両を停止させることができ、期待した制動距離を確
保できる。また、補助ブレーキ装置26の個体差によっ
て生じる制動距離の違いも解消され、各車両に慣れる労
力が不要になり、運転者のブレーキ操作時におけるスト
レスを軽減できる。
【0083】(3)補助ブレーキ力を決める設定液圧値
は、すべり速度ΔVと初速Voをパラメータとして多段
階(本例では3段階)に設定されている。従って、スリ
ップの有無や車速の違いに応じて適切な液圧値が選択さ
れるので、制動距離のばらつきを効果的に小さく抑える
ことができる。また、初速Voがしきい値Vh(Vl)
を超えない場合は補助ブレーキ装置26を作動させない
ので、制動距離の短縮にさほど影響を及ぼすことなく補
助ブレーキ装置26の駆動頻度を減らすことができる。
【0084】なお、実施形態は前記に限定されるもので
はなく、例えば、次のように変更してもよい。 ○ 設定液圧値および目標減速値を決めるためのパラメ
ータは、すべり速度ΔVと初速Voに限定されない。例
えば図10に示すように、車両総重量(荷重)Mと初速
VoをパラメータとしたマップM2を使用することもで
きる。この場合、制動距離に影響を与える車両総重量M
を考慮に入れているので、積荷の有無や荷物重量にさほ
ど関係なく期待した制動距離を確保できる。また、パラ
メータは、すべり速度ΔV、初速Vo、車両総重量Mの
3つのうち、例えばΔVとM、ΔVとMとVo等のよう
に適宜選択して組み合わせることもできる。なお、荷役
状態検出手段はコントローラ41に相当し、荷役状態は
車両が荷を積んだ状態のことである。
【0085】○ マップM1により決まる設定液圧値に
加減する液圧値は許容範囲を持った一定値であることに
限定されない。例えば、図11に示すように、目標減速
度X(Y)と減速度Aの差を求め、その差に応じた液圧
を、マップM3により決まる設定液圧値に加減すること
もできる。またコントローラ41は、例えばPID制御
等の他のフィードバック制御を実行することもできる。
従って、期待した制動距離で車両を停止させることをよ
り一層確実に実現することができる。
【0086】○ 設定液圧値や目標減速度は3段階に設
定されていることに限定されない。例えば図12に示す
ように、4段階で設定液圧値および目標減速度が設定さ
れているマップM4を使用することもできる。即ち、ス
リップ時において、初速Voがしきい値Vlを超えない
とき(Vo≦Vl)、設定液圧値「中液圧」、目標減速
度Zが設定されていてもよい。この場合、期待した制動
距離が得られるうえ、制動距離のばらつきも小さくする
ことができる。
【0087】○ 目標減速度はパラメータの値の変化に
対し段階的に設定されていることに限定されない。即ち
目標減速度を初速Voが大きくなるにつれて連続的に大
きくなるように設定してもよい。この場合、例えば車両
がスリップしていたり、高車速であっても、制動距離の
ばらつきを一層小さく抑えることができる。
【0088】○ 目標減速度は許容範囲を持った値であ
ることに限らず、1つの一定値を持つものでもよい。即
ち、目標減速度よりも低くなる場合に液圧を一定値ずつ
増加させ、目標減速度よりも高くなる場合に液圧を一定
値ずつ減少させるようにしてもよい。この場合、車両の
減速度を目標減速度に近づけることができる。またこの
場合においても、減速度が目標減速度により一層近づく
ようにフィードバック制御を実行することもできる。
【0089】○ 設定液圧値の初期値はマップM1から
求まることに限定されない。例えば、制動信号が入力さ
れると初速またはすべり速度に関係なく予め決められた
所定の液圧値が初期値として設定されるものでもよい。
このようにしてもその後のフィードバック制御によって
減速度が目標減速度に近づくように制御されるので、期
待した制動距離は得られる。
【0090】○ 補助ブレーキ装置26は、主ブレーキ
作動時に常に作動させることもできる。例えば図9に示
すマップM1の液圧「0」の領域において、「低液圧」
よりも低い液圧値を設定してもよい。この場合、制動距
離を一層短縮できる。
【0091】○ 目標減速度X,Yの大小関係はX<Y
に限らず、例えば図9、図10において、X,Yは同じ
値であってもよい。 ○ スリップ値は、すべり速度やスリップ率に限定され
ない。例えば後輪6の減速度を求め、その減速度がしき
い値を超えるときをスリップとみなして補助ブレーキ装
置26を作動制御する方式を採用することもできる。こ
の場合、後輪回転数センサのみでスリップ値(減速度)
を算出でき、スリップ値の算出に使用するセンサを減ら
すことができる。
【0092】○ 補助ブレーキ力を決めるための設定条
件はマップを使用することに限らず、例えばフローチャ
ートにおける判断処理であってもよい。即ち、スリップ
値がしきい値を超えたか否かを判断するスリップ判定処
理と、初速Voがしきい値を超えたか否かを判断する初
速判定処理を実行し、2つの判定結果に応じた値の液圧
が決まるものであってもよい。
【0093】○ フォークリフト1は前輪5が従動輪で
後輪6が駆動輪である構造に限定されない。例えば、前
輪5および後輪6が共に駆動輪である3WDでもよい。
つまり、3WDのフォークリフトにおいて、後輪に主ブ
レーキを付与してその後輪がスリップしたとき、前輪に
補助ブレーキを付与し、制動距離の短縮を図る。また、
前輪5が駆動輪で後輪6が従動輪でもよく、この場合、
前輪5に主ブレーキ装置31が装備され、後輪6に補助
ブレーキ装置26が装備され、後輪6から実車速が求ま
る。
【0094】○ 補助ブレーキ装置26や主ブレーキ装
置31としてどんな方式のブレーキ装置も採用できる。
例えば補助ブレーキ装置26としてディスクブレーキ装
置を採用できる。また主ブレーキ装置31としてドラム
ブレーキ装置を採用できる。また、補助制動手段はドラ
ムブレーキ装置に代えて、例えば回生ブレーキであって
もよい。例えば3WDのフォークリフトにおいて、主ブ
レーキ作動時に検出したパラメータに応じた強さの回生
ブレーキを前輪5に発生させ、目標減速度に近づけるよ
うに回生ブレーキを制御することで期待した制動距離を
得るようにしてもよい。
【0095】○ 産業車両はリーチ型フォークリフトト
ラックに限定されず、例えばカウンタバランス型やオー
ダーピッキング型などの他のタイプのフォークリフトに
適用することもできる。また無人フォークリフトに適用
することもできる。その他、主制動のかかる車輪がスリ
ップしたときに、主制動のかかる車輪と前後反対側の車
輪に補助制動力を付与する構成を、フォークリフト以外
の他の産業車両で実施することができる。
【0096】前記実施形態及び別例から把握できる請求
項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに
記載する。 (1)請求項1〜7において、前記産業車両の前側に
は、荷役装置(21)が前後方向に移動可能に設けられ
ている。この場合、荷役装置が前方へ移動して主制動が
付与される側の車輪の輪重がより小さくなってその車輪
がスリップし易くなるが、補助制動が付与されることで
制動距離を効果的に短縮できる。しかも、目標減速度に
近づくように補助制動力が付与されるので、期待した制
動距離も確保できる。
【0097】(2)請求項1〜7において、前記車両状
態検出手段の検出値をパラメータとして補助制動力を決
める設定条件(マップ)は、当該パラメータに依存する
制動距離のばらつきを小さくするような値の補助制動力
が選択されるように設定されている。この場合、制動距
離のばらつきを小さく抑えることができる。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、制
動距離が長くなるような車両状態でも、主制動力が付与
される車輪と前後反対側の車輪に補助制動力が付与され
ることで制動距離を短縮でき、しかも補助制動力は車両
の実減速度が目標減速度に近づくように制御されるの
で、期待した制動距離が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フォークリフトの概略構成図。
【図2】 荷役系及びブレーキ系の油圧回路図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 フォークリフトの平面図。
【図5】 補助ブレーキ装置の摸式側面図
【図6】 後輪のドライブ機構を示す背面図。
【図7】 補助ブレーキ制御用プログラムを示すフロー
チャート。
【図8】 補助ブレーキ制御用プログラムを示すフロー
チャート。
【図9】 補助ブレーキ制御に使用されるマップ。
【図10】 別例における補助ブレーキ制御用のマッ
プ。
【図11】 他の別例における補助ブレーキ制御用のマ
ップ。
【図12】 他の別例における補助ブレーキ制御用のマ
ップ。
【図13】 従来のフォークリフトの側面図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのリーチ型フォークリフトトラッ
ク、5…前輪、6…後輪(駆動輪)、11…操作手段と
してのアクセルレバー、14…主制動手段を構成するド
ライブモータ、26…補助制動手段としての補助ブレー
キ装置(前輪ブレーキ装置)、31…主制動手段として
の主ブレーキ装置(後輪ブレーキ装置)、34…操作手
段としてのブレーキペダル、41…車両状態検出手段、
減速度測定手段、走行状態検出手段、補助制動力設定手
段、車速検出手段、スリップ検出手段を構成するととも
に制御手段としてのコントローラ、48a…主制動手段
を構成する回生回路、ΔV…スリップ値としてのすべり
速度、Vo…初速。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動用の操作手段が操作されたことに基
    づき作動され、前輪と後輪のうち一方に主制動力を付与
    する主制動手段と、 前記前輪と後輪のうち、前記主制動手段による主制動力
    が付与される車輪と前後反対側の車輪に、前記主制動手
    段を補助するための補助制動力を付与する補助制動手段
    と、 前記主制動手段を作動させたときの目標減速度を車両状
    態に応じて設定するための検出値を検出する車両状態検
    出手段と、 車両の実減速度を求める減速度計測手段と、 前記操作手段の操作時に、前記減速度計測手段によって
    求まる実減速度が、前記車両状態検出手段の検出値によ
    り求まる前記目標減速度に近づくように前記補助制動手
    段を作動制御する制御手段とを備えた産業車両のブレー
    キ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記車両状態検出手段
    の検出値に基づいて前記補助制動手段の作動が必要であ
    るか否かを判定し、前記補助制動手段の作動が必要と判
    断したときに前記補助制動手段を作動させるとともに、
    前記補助制動手段の作動中における前記実減速度が前記
    目標減速度に近づくように前記補助制動手段を作動制御
    する請求項1に記載の産業車両のブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補助制動手段の作動開始時の補助制
    動力を決める初期値に、前記車両状態検出手段の検出値
    を基にして車両状態に応じた値を設定する補助制動力設
    定手段を備え、 前記制御手段は、前記補助制動力設定手段により設定さ
    れた前記初期値で前記補助制動手段の作動を開始させる
    とともに、前記補助制動手段を作動制御する請求項2に
    記載の産業車両のブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記車両状態検出手段は、車両の走行状
    態を検出する走行状態検出手段と、車両の荷役状態を検
    出する荷役状態検出手段とのうち少なくとも一方である
    請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の産業車両のブ
    レーキ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記車両状態検出手段は、車両の走行状
    態を検出する走行状態検出手段である請求項1〜4のう
    ちいずれか一項に記載の産業車両のブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記走行状態検出手段は、前記主制動手
    段の作動開始時の初速を検出する車速検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記初速に基づいて前記目標減速度を
    設定し、前記補助制動手段を作動させたときの実減速度
    が前記目標減速度に近づくように前記補助制動手段を作
    動制御する請求項5に記載の産業車両のブレーキ制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記走行状態検出手段は、前記主制動手
    段により主制動が付与される側の車輪がスリップしてい
    るか否かを判定するためのスリップ値を検出するスリッ
    プ検出手段を備え、前記制御手段は、前記スリップ値に
    基づいて前記目標減速度を設定し、前記補助制動手段を
    作動させたときの実減速度が前記目標減速度に近づくよ
    うに前記補助制動手段を作動制御する請求項5に記載の
    産業車両のブレーキ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記走行状態検出手段は、前記主制動手
    段の作動開始時の初速を検出する車速検出手段と、前記
    主制動手段により主制動が付与される側の車輪がスリッ
    プしているか否かを判定するためのスリップ値を検出す
    るスリップ検出手段とを備え、前記制御手段は、前記初
    速とスリップ値に基づいて前記目標減速度を設定し、前
    記補助制動手段を作動させたときの前記実減速度が前記
    目標減速度に近づくように前記補助制動手段を作動制御
    する請求項5に記載の産業車両のブレーキ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記補助制動手段は、ドラムブレーキ装
    置である請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の産業
    車両のブレーキ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記主制動手段による制動力が付与さ
    れる車輪は、前記前輪と後輪のうち車両に装備された荷
    役装置の積載荷重が大きいほど輪重が小さくなる側の車
    輪であり、前記補助制動手段による補助制動力が付与さ
    れる車輪は、前記荷役装置の積載荷重が大きいほど輪重
    が大きくなる側の車輪である請求項1〜9のうちいずれ
    か一項に記載の産業車両のブレーキ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1666301A1 (de) * 2004-11-12 2006-06-07 Still Gmbh Flurförderzeug mit Vorrichtung zur Regelung von Schlupf
JP2010100287A (ja) * 2002-02-27 2010-05-06 Robert Bosch Gmbh ブレーキ圧力調整弁における油圧差の検出方法及び装置
JP2017077823A (ja) * 2015-10-21 2017-04-27 本田技研工業株式会社 停車制御装置

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