JP2002017257A - 起泡性クリーム用油脂組成物 - Google Patents

起泡性クリーム用油脂組成物

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JP2002017257A
JP2002017257A JP2000204748A JP2000204748A JP2002017257A JP 2002017257 A JP2002017257 A JP 2002017257A JP 2000204748 A JP2000204748 A JP 2000204748A JP 2000204748 A JP2000204748 A JP 2000204748A JP 2002017257 A JP2002017257 A JP 2002017257A
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Toshihiro Shimada
俊裕 島田
Kenji Ikeda
憲司 池田
Yasuo Okutomi
保雄 奥冨
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 口溶けの良さと耐熱保形性を両立させ、かつ
良好なホイップ物性と乳化安定性を有する起泡性クリー
ム及び該起泡性クリームを得るための起泡性クリーム用
油脂組成物を提供する。 【解決手段】 SUS(S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂
肪酸)で表されるトリグリセリドを25重量%以上、融
点30℃以下の植物硬化油を5〜75重量%含有する起
泡性クリーム用油脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、起泡性クリーム用
油脂組成物及びこれを含有する起泡性クリームに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ホイッ
プクリームにおいて、口溶けの良さや冷涼感と、耐熱保
形性や耐熱離水安定性は相反する性能である。これらを
両立させるために従来のホイップクリームではSFC
(固体脂含有指数)のシャープなラウリン系油脂が使用
されているが、多量に使用するとホイップ後のクリーム
が経時的に硬くなるシマリ現象が生じ易く、また乳化安
定性が悪く、ボテ易いクリームとなる欠点があった。
【0003】そこで、ラウリン系油脂とSUS型トリグ
リセリドを併用することにより、上記の欠点を改善する
方法が提案された(特許第268920号公報)。しか
しながら、この方法では、口溶けの良さと耐熱保形性の
両立の点で不十分であり、満足し得るものではなかっ
た。
【0004】従って、本発明の目的は、口溶けの良さと
耐熱保形性を両立させ、かつ良好なホイップ物性と乳化
安定性を有する起泡性クリーム及び該起泡性クリームを
得るための起泡性クリーム用油脂組成物を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、SUS(S:
飽和脂肪酸、U:不飽和脂肪酸)で表されるトリグリセ
リドを25重量%以上、融点30℃以下の植物硬化油を
5〜75重量%含有する起泡性クリーム用油脂組成物及
びこれを用いた起泡性クリームに関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の起泡性クリーム用
油脂組成物及びこれを含有する起泡性クリームについて
詳細に説明する。
【0007】本発明の起泡性クリーム用油脂組成物は、
SUS(S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂肪酸)で表され
るトリグリセリドを25重量%以上、好ましくは30〜
70重量%、さらに好ましくは35〜55重量%含有す
る。SUSで表されるトリグリセリドの含有量が25重
量%未満であると起泡性クリームに用いた場合、オーバ
ーランが高すぎたり、保形性が悪くなるので好ましくな
い。
【0008】上記SUSで表されるトリグリセリドを多
く含む油脂としては、カカオバター、シア脂、マンゴー
核油、サル脂、イリッペ脂、パーム油及びこれらの分別
油、硬化油等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種
又は2種以上を使用することができる。また、エステル
交換によってSUSで表されるトリグリセリドを多く含
む油脂を製造し用いることもできる。
【0009】上記Sは飽和脂肪酸を示すものであるが、
好ましくは炭素数16以上の飽和脂肪酸とするのがよ
い。
【0010】また、本発明の起泡性クリーム用油脂組成
物は、融点30℃以下の植物硬化油を5〜75重量%、
好ましくは20〜70重量%、さらに好ましくは30〜
60重量%含有する。融点30℃以下の植物硬化油の含
有量が5重量%未満であると起泡性クリームに用いた場
合、乳化安定性が悪く、ボテ易いクリームとなるので好
ましくなく、75重量%を超えると起泡性クリームに用
いた場合、オーバーランが高すぎたり、保形性が悪くな
るので好ましくない。
【0011】上記融点30℃以下の植物硬化油として
は、オリーブ硬化油、コーン硬化油、パームオレイン硬
化油、ナタネ硬化油、大豆硬化油等が挙げられ、これら
のうち、パームオレイン硬化油、ナタネ硬化油、大豆硬
化油を用いるのが好ましい。
【0012】本発明の起泡性クリーム用油脂組成物にお
いて、上記以外の油脂として、乳脂を用いても良い。こ
の場合、バターや生クリーム等の乳脂を含む食品素材の
形で用いることもできる。乳脂及び/又は乳脂を含む食
品素材を用いる場合は、本発明の起泡性クリーム用油脂
組成物中、好ましくは0〜45重量%、さらに好ましく
は0〜20重量%含有させる。
【0013】さらに、本発明の起泡性クリーム用油脂組
成物は、必要により乳化剤、着香料、着色料、保存料、
酸化防止剤等を含有させても良い。
【0014】上記乳化剤としては、特に限定されない
が、例えばレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリ
セリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エス
テル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリン
ジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エ
ステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステア
ロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
グリセリド等が挙げられる。これらの乳化剤は単独で用
いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。
【0015】上記乳化剤の含有量は、本発明の起泡性ク
リーム用油脂組成物中、好ましくは0.05〜2重量
%、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。
【0016】本発明の起泡性クリーム用油脂組成物は、
SUSで表されるトリグリセリドを25重量%以上、融
点30℃以下の植物硬化油を5〜75重量%含有する油
脂に、必要により上記のような副成分を添加し、混合す
ることにより得ることができる。
【0017】次に、本発明の起泡性クリーム用油脂組成
物を含有する起泡性クリームについて説明する。
【0018】本発明の起泡性クリーム中の上記起泡性ク
リーム用油脂組成物の含有量は、特に制限はないが、起
泡性クリーム中、好ましくは10〜50重量%、さらに
好ましくは25〜47重量%、最も好ましくは30〜4
5重量%である。
【0019】本発明の起泡性クリーム中の水の含有量
は、特に制限はないが、好ましくは20〜80重量%、
さらに好ましくは30〜70重量%である。
【0020】また、本発明の起泡性クリームは、必要に
より、油相部及び/又は水相部に乳化剤、安定剤、蛋白
質、糖類、果汁、ジャム、カカオ及びカカオ製品、コー
ヒー及びコーヒー製品等の呈味成分、調味料、着香料、
着色料、保存料、酸化防止剤、pH調整剤等を含有して
もよい。
【0021】上記乳化剤としては、特に限定されない
が、例えばレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリ
セリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エス
テル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリン
ジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エ
ステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステア
ロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
グリセリド等が挙げられる。これらの乳化剤は単独で用
いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。
【0022】上記乳化剤の含有量は、本発明の起泡性ク
リーム中、好ましくは0.05〜2重量%、さらに好ま
しくは0.1〜1重量%である。
【0023】上記安定剤としては、リン酸塩(ヘキサメ
タリン酸、第2リン酸、第1リン酸)、クエン酸のアル
カリ金属塩(カリウム、ナトリウム等)、グアーガム、
キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、アル
ギン酸塩、ファーセルラン、ローカストビーンガム、ペ
クチン、カードラン、澱粉、化工澱粉、結晶セルロー
ス、ゼラチン、デキストリン、寒天、デキストラン等の
安定剤が挙げられる。これらの安定剤は、単独で用いる
こともでき、又は2種以上を組み合わせて用いることも
できる。
【0024】上記安定剤の含有量は、本発明の起泡性ク
リーム中、好ましくは0〜1重量%、さらに好ましくは
0.01〜0.1重量%である。
【0025】上記蛋白質としては、特に限定されない
が、例えばα−ラクトアルブミンやβ−ラクトグロブリ
ン、血清アルブミン等のホエイ蛋白質、カゼイン、その
他の乳蛋白質、低密度リポ蛋白質、高密度リポ蛋白質、
ホスビチン、リベチン、リン糖蛋白質、オボアルブミ
ン、コンアルブミン、オボムコイド等の卵蛋白質、グリ
アジン、グルテニン、プロラミン、グルテリン等の小麦
蛋白質、その他動物性及び植物性蛋白質等の蛋白質が挙
げられる。これらの蛋白質は、目的に応じて1種ないし
2種以上の蛋白質として、あるいは1種ないし2種以上
の蛋白質を含有する食品素材の形で添加してもよい。
【0026】上記蛋白質の含有量は、本発明の起泡性ク
リーム中、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ま
しくは1〜5重量%である。
【0027】上記糖類としては、特に限定されないが、
例えばブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水
飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水
飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、ソルビトー
ル、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトー
ル、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フ
ラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳
果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノ
ースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム等の糖類が挙
げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、
又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0028】上記糖類の含有量は、本発明の起泡性クリ
ーム中、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは
0〜10重量%である。
【0029】次に、本発明の起泡性クリームの好ましい
製造方法について説明する。まず、水及びその他の物質
を含む水相部と、油脂その他の物質を含む油相部とをそ
れぞれ個別に調製し、該水相部と該油相とを混合乳化
し、水中油型乳化組成物を得る。
【0030】得られた水中油型乳化組成物は、必要によ
り、バルブ式ホモジナイザー、ホモミキサー、コロイド
ミル等の均質化装置により圧力0〜100MPaの範囲
で均質化してもよい。また、必要によりインジェクショ
ン式、インフージョン式等の直接加熱方式、あるいはプ
レート式、チューブラー式、掻き取り式等の間接加熱方
式を用いたUHT・HTST・低温殺菌、バッチ式、レ
トルト、マイクロ波加熱等の加熱滅菌もしくは加熱殺菌
処理を施してもよく、あるいは直火等の加熱調理により
加熱してもよい。また、加熱後に必要に応じて再度均質
化してもよい。また、必要により急速冷却、徐冷却等の
冷却操作を施してもよい。
【0031】本発明の起泡性クリームは、主としてホイ
ップ用クリームとして用いられる他、洋菓子用素材、コ
ーヒーホワイトナー、アイスクリーム、及びパン練り混
み等の用途に用いられるが、本発明の起泡性クリームと
生クリームとを混合しブレンド物としても本発明の起泡
性クリームの特性を失うことがない。また、起泡済みク
リームとして、冷蔵、冷凍、常温の保管流通条件で用い
ることもできる。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0033】〔実施例1〜6〕表1の配合に従い、油脂
を混合し、実施例1〜6の起泡性クリーム用油脂組成物
を製造した。また、実施例1〜6の起泡性クリーム用油
脂組成物のSUS型トリグリセリド含有量及び融点30
℃以下の植物硬化油の含有量を表1に示した。
【0034】〔実施例7〜12〕上記実施例1〜6で得
られた起泡性クリーム用油脂組成物を用いて、起泡性ク
リームを製造した。
【0035】まず、水54.55重量%を60℃に昇温
し、撹拌しながら、脱脂粉乳4重量%、ヘキサメタリン
酸ナトリウム0.15重量%、ショ糖脂肪酸エステル
(HLB11)0.2重量%、風味剤0.2重量%を溶
解させた水性相を用意した。
【0036】一方、実施例1〜6で得られた起泡性クリ
ーム用油脂組成物40重量%に、予め乳酸モノグリセリ
ド0.3重量%、酢酸モノグリセリド0.15重量%、
ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB7)0.15重
量%、ソルビタン脂肪酸エステル0.3重量%を溶解さ
せた油性相を用意し、上記の水性相に油性相を加え混合
撹拌して予備乳化物を調製した。予備乳化後5MPaの
圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラバル
社製UHT殺菌機)で142℃、4秒間殺菌し、再度5
MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却した。その後、冷
蔵庫で24時間エージングを行い、実施例7〜12の起
泡性クリームを得た。
【0037】得られた起泡性クリームについて下記のよ
うな評価方法にて、ホイップタイム、オーバーラン、乳
化安定性、耐熱保形性、口溶け、造花性の評価を行い、
結果を表2に示した。
【0038】(評価方法) ・ホイップタイム:縦型ミキサーを使用し、毎分700
回転の速度で、500mlの起泡性クリームを起泡させ
たときの最適起泡状態に達するまでの時間。 ・オーバーラン:下記の式で算出させる増加体積割合。 [(定容積の起泡性クリーム重量−定容積の起泡後の起
泡性クリーム重量)/(定容積の起泡後の起泡性クリー
ムの重量)]×100(%) ・乳化安定性:振動器を用い100回/37秒で水平方
向に振動させ、起泡性クリームが流動性を失うまでの振
動回数が5000回以上のものを良好、5000回以下
のものを不良とした。 ・耐熱保形性:起泡した起泡性クリームを絞り袋で造花
したものを20℃の恒温槽中で20時間放置した場合の
離水の程度。 ・口溶け:起泡した起泡性クリームを口に含んだときの
溶け易さ。 ・造花性:起泡した起泡性クリームを絞り袋で50ヶ造
花した際の作業性。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】〔実施例13〜18〕表3の配合に従い、
油脂を混合し、実施例13〜18の起泡性クリーム用油
脂組成物を製造した。また、実施例13〜18の起泡性
クリーム用油脂組成物のSUS型トリグリセリド含有量
及び融点30℃以下の植物硬化油の含有量を表3に示し
た。
【0042】〔実施例19〜24〕上記実施例13〜1
8で得られた起泡性クリーム用油脂組成物を用いて、起
泡性クリームを製造した。
【0043】まず、水54.55重量%を60℃に昇温
し、撹拌しながら、脱脂粉乳4重量%、ヘキサメタリン
酸ナトリウム0.15重量%、ショ糖脂肪酸エステル
(HLB11)0.2重量%、風味剤0.2重量%を溶
解させた水性相を用意した。
【0044】一方、実施例13〜18で得られた起泡性
クリーム用油脂組成物40重量%に、予め乳酸モノグリ
セリド0.3重量%、酢酸モノグリセリド0.15重量
%、ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB7)0.1
5重量%、ソルビタン脂肪酸エステル0.3重量%を溶
解させた油性相を用意し、上記の水性相に油性相を加え
混合撹拌して予備乳化物を調製した。予備乳化後3MP
aの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラ
バル社製UHT殺菌機)で142℃、4秒間殺菌し、再
度6MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却した。その
後、冷蔵庫で24時間エージングを行い、実施例19〜
24の起泡性クリームを得た。
【0045】得られた起泡性クリームについて上記のよ
うな評価方法にて、ホイップタイム、オーバーラン、乳
化安定性、耐熱保形性、口溶け、造花性の評価を行い、
結果を表4に示した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】〔比較例1及び2〕表5の配合に従い、油
脂を混合し、比較例1及び2の起泡性クリーム用油脂組
成物を製造した。また比較例1及び2の起泡性クリーム
用油脂組成物のSUS型トリグリセリド含有量及び融点
30℃以下の植物硬化油の含有量を表5に示した。
【0049】〔比較例3及び4〕上記比較例1及び2で
得られた起泡性クリーム用油脂組成物を用いて、起泡性
クリームを製造した。
【0050】まず、水54.55重量%を60℃に昇温
し、撹拌しながら、脱脂粉乳4重量%、ヘキサメタリン
酸ナトリウム0.15重量%、ショ糖脂肪酸エステル
(HLB11)0.2重量%、風味剤0.2重量%を溶
解させた水性相を用意した。
【0051】一方、比較例1及び2で得られた起泡性ク
リーム用油脂組成物40重量%に、予め乳酸モノグリセ
リド0.3重量%、酢酸モノグリセリド0.15重量
%、ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB7)0.1
5重量%、ソルビタン脂肪酸エステル0.3重量%を溶
解させた油性相を用意し、上記の水性相に油性相を加え
混合撹拌して予備乳化物を調製した。予備乳化後5MP
aの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラ
バル社製UHT殺菌機)で142℃、4秒間殺菌し、再
度5MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却した。その
後、冷蔵庫で24時間エージングを行い、比較例3及び
4の起泡性クリームを得た。
【0052】得られた起泡性クリームについて上記のよ
うな評価方法にて、ホイップタイム、オーバーラン、乳
化安定性、耐熱保形性、口溶け、造花性の評価を行い、
結果を表6に示した。
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】表6から分かるように、SUS型トリグリ
セリド含量が少なく、融点30℃以下の植物硬化油含量
の多い比較例1の起泡性クリーム用油脂組成物を用いた
比較例3の起泡性クリームは、耐熱保形性、口溶け、造
花性が不良であった。
【0056】また、融点30℃以下の植物硬化油を含ま
ない比較例2の起泡性クリーム用油脂組成物を用いた比
較例4の起泡性クリームは、乳化安定性、口溶け、造花
性が不良であった。
【0057】
【発明の効果】本発明の起泡性クリーム用油脂組成物に
より、口溶けの良さと耐熱保形性を両立させ、かつ乳化
安定性、造花性に優れた起泡性クリームを提供すること
が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥冨 保雄 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 Fターム(参考) 4B025 LB21 LE03 LG14 LK01 LK04 LP10 LP11 4B026 DC06 DG01 DH01 DH03 DX02 DX04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SUS(S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂
    肪酸)で表されるトリグリセリドを25重量%以上、融
    点30℃以下の植物硬化油を5〜75重量%含有する起
    泡性クリーム用油脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の起泡性クリーム用油脂組
    成物を含有する起泡性クリーム。
  3. 【請求項3】 上記起泡性クリーム用油脂組成物を10
    〜50重量%含有する請求項2記載の起泡性クリーム。
  4. 【請求項4】 SUS(S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂
    肪酸)で表されるトリグリセリドを25重量%以上、融
    点30℃以下の植物硬化油を5〜75重量%含有する起
    泡性クリーム用油脂組成物を含む油相と、水相を混合
    し、乳化することを特徴とする起泡性クリームの製造方
    法。
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