JP2002016128A - 電極内蔵セラミックス - Google Patents
電極内蔵セラミックスInfo
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Abstract
有抵抗が、電極から表面まで均一で、製品内のばらつき
が少なく、信頼性の高い電極内蔵セラミックス、吸着装
置及び半導体製造装置を提供する。 【解決手段】窒化アルミニウム結晶相を主体とする焼結
体の内部に埋設された電極3、4と、少なくとも外部電
極から前記電極に給電するための導電体とを具備し、前
記焼結体の少なくとも一部の表面と電極との間の焼結体
を電子が移動する電極内蔵セラミックスであって、前記
電極側焼結体2aの体積固有抵抗をRE、前記主面側焼
結体2bの体積固有抵抗をRWとしたとき、体積固有抵
抗比RE/R Wが100以下であることを特徴とする。
Description
クス及びその製造方法、吸着装置、半導体製造装置に関
するものであり、例えば電子機能材料に用いたり、半導
体製造装置等においてウエハを静電的に吸着保持して処
理したり、搬送するために好適に用いられる吸着装置
等、並びにこれらを用いた半導体製造装置に関するもの
である。
半導体製造装置において、シリコンウエハ等の半導体を
成膜やエッチング、露光などにより加工したり、搬送す
るためには、シリコンウエハを保持する必要がある。特
に、静電的にシリコンウエハを保持する静電チャック
は、真空中や腐食性ガス雰囲気での使用が可能であり、
半導体の製造に適しているため、多用されている。
が高く熱衝撃性に比較的強いため静電チャックの主成分
として用いられている。この窒化アルミニウムは、50
℃における体積固有抵抗が1×1014Ωcm以上と絶縁
体であるが、特に、最近では、特に200℃以下で使用
される静電チャックにおいて、シリコンウエハの保持の
ためにより高い吸着力が要求されており、より高い吸着
力を得るためには、抵抗を低くすることが提案されてい
る。
加する電極を具備しており、電極がセラミック焼結体の
内部に埋設するものがある。これにより、腐食性ガスで
電極が消耗したり、蒸発した電極成分が不純物としてデ
バイスの不良原因になることを防ぐことができる。
では、高純度の窒化アルミニウムの成形体中に金属電極
を埋設し、ホットプレス焼成をすることにより、酸素を
窒化アルミニウム結晶中に固溶させた窒化アルミニウム
結晶相を形成し、室温での体積固有抵抗を1×109〜
1×1013Ωcmとした静電チャックが提案されてい
る。ここで言う金属とは金属線や金属板を二次元的に延
びるバルク体として形成したものを示している。
は、CaO、BaO、SrO、Y2O3、CeO2及びG
d2O3のうち1種以上と、Al2O3及びAlNの1種以
上を含有したW又はMoペーストをAlNの成形体に塗
布し、これらを同時焼成することにより電極を形成し、
電極のメタライズ強度を高め、電気抵抗の低い電極を実
現している。
000−44345号公報に記載された窒化アルミニウ
ム焼結体の場合、特に、厚みが大きい場合に、電極から
ウエハ載置面にかけて、吸着特性に影響を及ぼす体積固
有抵抗が、厚み方向の変化などによると考えられるばら
つきが発生しやく、量産時においてばらつき、吸着特性
が低下するため、製品の信頼性が低下するという問題が
あった。
された静電チャックは、導電性ペーストを成形体に塗布
するため、金属成分や助剤が焼成前の段階でグリーンシ
ート内に拡散するため、密着性の良い電極を形成できる
が、助剤として周期律表2a族元素のCa、Ba又は周
期律表3a族元素のSr、Y、Ce、Gd等を用いてい
るため、これらの助剤が電極近傍の窒化アルミニウム焼
結体に拡散し、抵抗を高める結果、残留吸着が発生する
という問題があった。
分散剤等として添加した有機化合物が焼成時に分解し、
焼結体中に残留炭素として多量に残留すると、窒化アル
ミニウムの焼結を阻害しやすく、体積固有抵抗を高める
危険性があった。また、焼結体中の酸素の含有量が高く
なると、アルミニウムの酸窒化物やポリタイプが形成さ
れ、体積固有抵抗が高くなって残留吸着が発生するとい
う問題があった。
を主体とする焼結体の体積固有抵抗が、電極から一主面
まで均一で、製品内のばらつきが少なく、信頼性の高い
電極内蔵セラミックス及びその製造方法、吸着装置及び
半導体製造装置を提供することを目的とする。
等の吸着装置において発生する吸着特性のばらつきや残
留吸着は、電極近傍の窒化アルミニウム結晶相を主体と
する焼結体(以下、単に窒化アルミニウム焼結体と言
う)の体積固有抵抗が高くなるためであり、炭素、酸素
及び焼結助剤の含有量を制御することにより、その体積
固有抵抗を、表面近傍の焼結体の体積固有抵抗の100
倍以下にでき、その結果、吸着特性のばらつきや残留吸
着を抑制できるという知見に基づくものである。
とする焼結体からなる基板の内部に電極を設けてなり、
該基板の一主面と前記電極との間の焼結体において電子
が移動可能である電極内蔵セラミックスであって、前記
一主面と前記電極との間に位置する前記焼結体の電極側
焼結体の体積固有抵抗をRE、主面側焼結体の体積固有
抵抗をRWとしたとき、体積固有抵抗比RE/RWが10
0以下であることを特徴とするものである。
ける炭素の含有量が0.2重量%以下、酸素の含有量が
2重量%以下であることを特徴とするものである。これ
により、炭素及び酸素による窒化アルミニウム焼結体の
体積固有抵抗の上昇を抑制し、電極と一主面との間で電
子が移動する場合に電極側焼結体での移動速度を早く保
ち、残留吸着の発生を抑制することができる。
テン又は炭化タングステンの少なくとも1種を主体と
し、窒化アルミニウム及び/又はアルミナを含むことが
好ましい。これは、モリブデン、タングステン又は炭化
タングステンは高融点材料で2000℃以上の焼成温度
に耐え、また窒化アルミニウムとの反応性が低く、熱膨
張率も比較的窒化アルミニウムと近いため反りが小さ
く、かつ窒化アルミニウム焼結体との密着性が良好なた
めである。
は、モリブデン粉末、タングステン粉末又は炭化タング
ステン粉末の少なくとも1種を主体とし、全酸素含有量
が7重量%以下の電極用粉末に対して、バインダを実質
上含まず、有機分散剤を0.5重量%以下の割合で混合
して電極ペーストとし、窒化アルミニウムを主体とする
第1の成形体上に前記電極ペーストにより電極パターン
を形成し、該電極パターン上に窒化アルミニウムを主体
とする第2の成形体を重ね、一体として焼成するもので
ある。
全酸素含有量が20重量%以下の電極用粉末に対して、
バインダを実質上含まず、有機分散剤を0.5重量%以
下の割合で混合して電極ペーストとし、窒化アルミニウ
ムを主体とする第1の成形体上に前記電極ペーストによ
り電極パターンを形成し、該電極パターン上に窒化アル
ミニウムを主体とする第2の成形体を重ね、一体として
焼成することを特徴とするものである。
0.2重量%以下、酸素の含有量が2重量%以下にで
き、その結果、焼結体の電極側焼結体の体積固有抵抗R
Eと主面側焼結体の体積固有抵抗RWの比RE/RWが10
0以下にすることができる。
及び/又は窒化アルミニウム粉末を含むことが好まし
く、これにより、焼結体と電極との密着性が高まり、電
気抵抗が高くなることがなくなり、信頼性の高い電極内
蔵セラミックスが製造できる。
ウム結晶相を主体とし、体積固有抵抗が1×107〜1
×1014Ωcmの焼結体と、該焼結体内部に埋設された
吸着用電極と被吸着物を固定する被吸着載置面とを具備
し、静電気力を利用して前記被吸着物を前記被吸着物載
置面に吸着する吸着装置であって、前記吸着用電極側焼
結体の体積固有抵抗をRE、前記被吸着物載置面側の体
積固有抵抗をRWとしたとき、体積固有抵抗比RE/RW
が100以下であることを特徴とするものであり、残留
吸着を抑制できる。特に、吸着用電極と被吸着物載置面
との間の焼結体であることが好ましい。これにより、吸
着力の高い吸着装置を実現できる。
装置を具備する半導体製造装置であって、前記半導体製
造装置の少なくとも一部の半導体製造装置構成部材およ
び/または基板支持体に、本発明の電極内蔵セラミック
スおよび/または吸着装置を用いたことを特徴とするも
ので、これにより信頼性が高く生産性の高い半導体製造
装置を実現できる。
用いた一例としてSiウエハなどを静電的に吸着する吸
着装置について説明する。
クを図1に示す。これは、双極タイプの静電チャック1
であり、窒化アルミニウム結晶相を主体とするセラミッ
ク平板2の内部に電極3及び4が設けられている。電極
3及び4には、正、負の電圧がそれぞれ印加される。し
たがって、図1には記載してないが、外部から電極3お
よび4に電圧を供給するための接続端子と内部回路を含
むことは言うまでもない。
5などの被処理物を載置する被吸着物載置面6が設けら
れており、電極3および4に電圧を加えると、ウエハ5
は、静電チャック1に静電的に吸着される。
の位置から被吸着物載置面6までの間で、電極側焼結体
2aと、主面側焼結体2bとに実質的に分けられ、少な
くとも電極3又は4と被吸着物載置面6との間で電子が
移動する。この時、電極側焼結体2aの体積固有抵抗
が、主面側焼結体2bの体積固有抵抗の100倍以下で
あればよい。
発明の電極内蔵セラミックスは、窒化アルミニウム焼結
体からなる基板の内部に電極が設けされ、電極と焼結体
の一主面との間の焼結体を電子が移動可能、すなわち電
流が流れる構造を有し、焼結体により形成される。ま
た、電極に外部電極から給電するための導電体が具備さ
れており、窒化アルミニウム焼結体の体積固有抵抗のば
らつきを小さくすることが重要である。
側焼結体の体積固有抵抗をRE、前記主面側焼結体の体
積固有抵抗をRWとしたとき、体積固有抵抗比RE/RW
が100以下であることが重要であり、特に50以下、
さらには10以下であることが好ましい。この体積固有
抵抗比RE/RWは、焼結体の厚み方向での体積固有抵抗
のばらつきに関する指標であり、この比が1に近いほど
ばらつきが少なく、均一であることを示すものである。
ミニウム焼結体の電極から表面までの厚みが1mm以上
の時は、電極と焼結体との界面から0.5mmまでの範
囲であり、窒化アルミニウム焼結体の電極から表面まで
の厚みが1mm以下の時は、その厚みの1/2程度の範
囲を示す。また、主面側焼結体2bとは、窒化アルミニ
ウム焼結体の電極から表面までの厚みが1mm以上の時
は、焼結体表面から0.5mmまでの範囲であり、窒化
アルミニウム焼結体の電極から表面までの厚みが1mm
以下の時は、その厚みの1/2程度の範囲を示す。
いて、電極側焼結体が、炭素の含有量を0.2重量%以
下、酸素の含有量が2重量%以下であることが重要であ
る。これにより、電極側焼結体の体積固有抵抗が高くな
ることを抑制でき、特に、炭素の含有量を0.1重量%
以下、さらには0.05重量%、酸素の含有量を1.5
重量%以下、特に0.8重量%以下であることが好まし
い。
℃以上の焼成温度に耐え、窒化アルミニウムとの反応性
が低く、熱膨張率も比較的窒化アルミニウムと近いモリ
ブデン、タングステン又は炭化タングステンを用いるこ
とにより、焼成時の反りを小さくでき、かつ窒化アルミ
ニウム焼結体との密着性を良好なものにできる。
スを製造するための方法について説明する。
ための出発原料として、例えば、純度99重量%以上、
粒子径が5μm以下、好ましくは3μm、さらには1μ
m以下のAlN粉末を用意する。用いるAlN粉末は、
還元窒化法、または直接窒化法のいずれの製造方法で作
製した粉末でも良い。
0.01重量%以下、Na及びCaをそれぞれ0.1重
量%以下、炭素を0.1重量%以下とすることが好まし
い。原料中のこれらの不純物を上記の範囲に設定する
と、焼結体の体積固有抵抗を低く維持し、ばらつきを抑
制しやすいためである。また、AlN混合粉末の酸素量
は、0.3〜2重量%の範囲になるように調整すること
ができる。すなわちAl2O3を添加することにより、混
合粉末中の酸素量を0.3〜2重量%に調整する。
所望の形状にする。成形の方法は、金型プレス、CI
P、テープ成形、鋳込み等どの成型方法を用いてもよ
い。
にする必要が有り、熱分解後、残存遊離炭素の少ない成
形バインダを用いるか、酸素分圧の高い条件で熱分解を
行う。
合する。一例には、モリブデン粉末、タングステン粉末
及び炭化タングステン粉末のうち少なくとも1種を主体
とする電極用粉末を準備することが重要である。そし
て、所望により、Al2O3粉末及び/又はAlN粉末を
上記の電極用粉末中と混合する。この時、混合粉末の全
酸素含有量を7重量%以下にすることが重要である。こ
れにより、酸窒化アルミニウムやポリタイプの形成を抑
制でき、電極側焼結体窒化アルミニウム焼結体の体積固
有抵抗を低くしやすくなる。
粉末を主体とする電極用粉末を準備することが重要であ
る。そして、所望により、Al2O3粉末及び/又はAl
N粉末を上記の電極用粉末と混合する。この時は、混合
粉末中の全酸素含有量を20重量%以下にすることが重
量である。
いわゆる電位障壁を小さくするために、前記電極用粉末
に対してさらにTiC、TiN粉末などを添加すること
もある。
機溶媒及びソルビタンソスキオネート等の有機分散剤を
0.5重量%以下の割合で混合・混練して電極ペースト
を作成することが重要である。
クリル等のバインダを適当量添加するが、アクリル樹脂
などの有機結合剤であるバインダは残留して容易に炭素
源となり、焼成時に酸化物を主とする液相の発生を抑制
したり、焼結性の低いポリタイプの形成を促進するた
め、窒化アルミニウム結晶の焼結を阻害する。その結
果、粒界相の導電性のばらつきを誘発し、体積固有抵抗
値がばらつく原因となる。
ず、有機分散剤を0.5重量%以下にすることにより、
電極側焼結体の体積固有抵抗のばらつきを抑制できる。
バインダを用いなくとも、成形体の形状を保持するに十
分な結合力を有する有機分散剤を少量加えることによ
り、混合粉末の分散性を向上させ、同時に保形性を生じ
させる。
具体的な例としてバインダが0.1重量%以下の量に規
定できる。
上記の電極パターンを形成した金属メッシュの上に電極
ペーストを流し込み、印刷法等により塗布する。電極を
塗布した成形体と、無塗布の成形は、成形の時に必要な
バインダ成分を除去する。電極を塗布し脱脂を行った成
形体と脱脂を行った他の成形体を、電極を挟むように重
ね合わせ、カーボン型等の焼成治具に挿入する。
水圧焼成(HIP)、ホットプレス法等の公知の方法で
行うことができる。ホットプレスの場合、焼成は200
0℃以上、20MPa以上の圧力で行うことが、ボイド
が極めて少なく、電気抵抗の安定した電極内蔵セラミッ
クスが得られやすい。
とにより、電極側焼結体2aの体積固有抵抗を低く保
ち、電子の移動速度が速くでき、その結果残留吸着の発
生を抑制した吸着装置を実現することができる。すなわ
ち、本発明の吸着装置は、本発明の電極内蔵セラミック
スを用い、窒化アルミニウム結晶相を主体とする焼結体
と、該焼結体内部に埋設された吸着用電極と被吸着物を
固定する被吸着載置面とを具備した吸着装置である。そ
して、電極側焼結体2aに相当する吸着用電極側焼結体
の体積固有抵抗をRE、主面側焼結体2bに相当する比
吸着物載置面側焼結体の体積固有抵抗をRWとしたと
き、体積固有抵抗比RE/RWが100以下であることが
重要である。
極と被吸着物載置面との間の焼結体の50℃における体
積固有抵抗値が1×107〜1×1012Ωcmであるこ
とが重要である。また、電圧を印加した時、流れる電流
を低く抑制する点で、この体積固有抵抗値は、特に1×
108〜1×1011Ωcm、さらには1×109〜1×1
010Ωcmが好ましい。そして、被吸着物載置面に載置
されたウエハは、−70〜200℃の温度範囲において
好適に吸着される。
造を示すもので、単極タイプの静電チャック11の例で
ある。窒化アルミニウムを主体とするセラミック平板1
2の内部に電極13が埋設するように設けられ、セラミ
ック平板12の一面にウエハ15などの被処理物を載置
する被吸着物載置面16が設けられている。
結体12aおよび主面側焼結体12bに分割され、少な
くとも電極側焼結体12aには、本発明のセラミック抵
抗体が用いられており、電極13とウエハ15との間に
電圧が印可され、静電的な吸着が起こる。なお、図2に
は記載してないが、外部から電極13に電圧を供給する
ための接続端子が含まれることは言うまでもない。
部には高周波用電極やヒーター用電極を埋設し、使用す
ることも可能である。これら電極には、周知の導電材料
が使用でき、例えば、タンタル、白金、レニウム、ハフ
ニウム、W、Mo、Mo−Mn、Ag、WC、C、Ti
N、TiB2等を例示できる。また、所望により、冷却
用の冷媒の通路をセラミック平板内に設けたり、ペルチ
ェ素子などの冷却用装置を内蔵することもできる。
スを用いた基板支持体の一例である静電チャックは、吸
着力が高く、吸着の離脱応答性が向上し、スループット
が速くなる。また、その製造方法においては、歩留まり
が向上し、焼成後の熱処理も不要のため、製造コストを
低減できる。
装置を具備し、本発明の電極内蔵セラミックス及び/又
は吸着装置を用いることにより、生産性が高く、低コス
トで信頼性の高い半導体を実現できる。
の還元窒化法で作製された窒化アルミニウム粉末に粒子
径0.2μmのAl2O3粉末を0.5重量%添加した。
いて混合し、パラフィン系のバインダを加えて成型用粉
末を作製した。これを直径50mm、厚み10mmの円
板に成形した。
バインダ等の有機化合物系の添加物を表1に示す条件で
混合した。
ール、有機分散剤としてはソルビタンソスキオネートを
表1に示す条件で添加し、混合・混練をした。また、比
較として、アクリル樹脂系のバインダを固形分換算で
1、2重量%添加した。これらの電極ペーストを用い
て、成形体表面にスクリーン印刷法にて、円形上の電極
を印刷した。これらの成形体を窒素中で脱脂して焼成用
成形体とした。
した成形体上に電極を塗布しない成形体を重ね合わせた
成形体をセットし、表1に示す条件で焼成した。なお、
カーボン型と成形体との間に所望によりカーボンシート
を挿入した。また、一部の試料は、窒化アルミニウム製
の鉢に入れて、窒素中で常圧焼成した。
焼結体(主面側焼結体)と電極から上下0.5mmの厚
みを有する焼結体(電極側焼結体)を作製し、上下面に
Agを主成分とする導電ペーストを塗布し、電極側焼結
体は内部電極を対極とし、主面側焼結体は上下面を電極
として、それぞれ体積固有抵抗RE、RWを、JIS3端
子法により、50℃で測定した。そして、体積固有抵抗
比RE/RWを算出し、焼結体内の体積固有抵抗のばらつ
きを比較した。
周期率表第2族元素と周期律表第3a族元素との組成は
焼結体の蛍光X線分析から分析し、総量を算出した。
部電極を対極し、表面に1インチ角のシリコン基板を載
せ、その時の吸着力を測定した。すなわち、吸着力は5
0℃で400Vを印加し吸着力を測定した。また、電圧
の印加を停止し吸着力がなくなるまでの時間(除電時
間)を測定し、残留吸着力として評価した。すなわち、
除電時間は、電圧の印加停止から吸着力が10MPaま
で低下するのに要した時間とした。結果を表1及び表2
に示した。
及び21〜33は、体積固有抵抗比RE/RWが100以
下と体積固有抵抗のばらつきが少なく、吸着力が20k
Pa以上、電荷の除電時間が4.5秒以下であった。
囲外の試料No.12は、体積固有抵抗比RE/RWが1
00を越え体積固有抵抗のばらつきが大きく、吸着力が
15kPaと小さく、電荷の除電時間は12秒と長かっ
た。
本発明の範囲外の試料No.17〜20は、体積固有抵
抗比RE/RWが100を越え体積固有抵抗のばらつきが
大きく、吸着力が16kPa以下と小さく、電荷の除電
時間は14秒以上と長かった。
近傍の焼結体の抵抗を制御することにより、抵抗ばらつ
きを低く抑え、残留吸着の発生を抑制できる。
る。
である。
Claims (8)
- 【請求項1】窒化アルミニウム結晶相を主体とする焼結
体からなる基板の内部に電極を設けてなり、該基板の一
主面と前記電極との間の焼結体において電子が移動可能
である電極内蔵セラミックスであって、前記一主面と前
記電極との間に位置する前記焼結体の電極側焼結体の体
積固有抵抗をRE、主面側焼結体の体積固有抵抗をRWと
したとき、体積固有抵抗比RE/RWが100以下である
ことを特徴とする電極内蔵セラミックス。 - 【請求項2】前記電極と接する部分の焼結体における炭
素の含有量が0.2重量%以下、酸素の含有量が2重量
%以下であることを特徴とする請求項1記載の電極内蔵
セラミックス。 - 【請求項3】前記電極が、モリブデン、タングステン又
は炭化タングステンの少なくとも1種を主体とし、窒化
アルミニウム及び/又はアルミナを含むことを特徴とす
る請求項1又は2記載の電極内蔵セラミックス。 - 【請求項4】モリブデン粉末、タングステン粉末又は炭
化タングステン粉末の少なくとも1種を主体とし、全酸
素含有量が7重量%以下の電極用粉末に対して、バイン
ダを実質上含まず、有機分散剤を0.5重量%以下の割
合で混合して電極ペーストとし、窒化アルミニウムを主
体とする第1の成形体上に前記電極ペーストにより電極
パターンを形成し、該電極パターン上に窒化アルミニウ
ムを主体とする第2の成形体を重ね、一体として焼成す
ることを特徴とする電極内蔵セラミックスの製造方法。 - 【請求項5】酸化タングステン粉末を主体とし、全酸素
含有量が20重量%以下の電極用粉末に対して、バイン
ダを実質上含まず、有機分散剤を0.5重量%以下の割
合で混合して電極ペーストとし、窒化アルミニウムを主
体とする第1の成形体上に前記電極ペーストにより電極
パターンを形成し、該電極パターン上に窒化アルミニウ
ムを主体とする第2の成形体を重ね、一体として焼成す
ることを特徴とする電極内蔵セラミックスの製造方法。 - 【請求項6】前記電極用粉末が、アルミナ粉末及び/又
は窒化アルミニウム粉末を含むことを特徴とする請求項
4又は5記載の電極内蔵セラミックスの製造方法。 - 【請求項7】窒化アルミニウム結晶相を主体とし、体積
固有抵抗が1×107〜1×1014Ωcmの焼結体と、
該焼結体内部に埋設された吸着用電極と被吸着物を固定
する被吸着載置面とを具備し、静電気力を利用して前記
被吸着物を前記被吸着物載置面に吸着する吸着装置であ
って、前記吸着用電極側焼結体の体積固有抵抗をRE、
前記被吸着物載置面側の体積固有抵抗をRWとしたと
き、体積固有抵抗比RE/RWが100以下であることを
特徴とする吸着装置。 - 【請求項8】吸着装置を具備する半導体製造装置であっ
て、前記半導体製造装置の少なくとも一部の半導体製造
装置構成部材および/または基板支持体に、請求1乃至
3のいずれかに記載の電極内蔵セラミックスおよび/ま
たは請求項7記載の吸着装置を用いたことを特徴とする
半導体製造装置。
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---|---|---|---|
JP2000192743A JP3605347B2 (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 電極内蔵セラミックスの製造方法、吸着装置及び半導体製造装置 |
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