JPH11278942A - セラミック抵抗体およびそれを用いた静電チャック - Google Patents
セラミック抵抗体およびそれを用いた静電チャックInfo
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- JPH11278942A JPH11278942A JP10084597A JP8459798A JPH11278942A JP H11278942 A JPH11278942 A JP H11278942A JP 10084597 A JP10084597 A JP 10084597A JP 8459798 A JP8459798 A JP 8459798A JP H11278942 A JPH11278942 A JP H11278942A
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Abstract
抗を具備するセラミック抵抗体と、簡易な構造を有しな
がらも幅広い温度範囲で優れた吸着特性を有する静電チ
ャックを提供する。 【解決手段】セラミック基体2の内部に静電吸着用の電
極層4を具備し、そのセラミック基体2の静電吸着面3
が窒化アルミニウムを主体とするセラミックスからなる
静電チャックにおいて、セラミックスがCeを酸化物
(CeO2 )換算で5〜20容量%の割合で含むととも
に、X線回折測定において面間隔が(a)2.8±0.
1Åおよび(b)2.7±0.1Åの位置にそれぞれピ
ークが存在し、各ピークの強度比(a)/(b)が0.
05〜1.2を満足し、且つ50℃における体積固有抵
抗が107 〜1012Ω・cmであることを特徴とする。
Description
と、半導体製造装置等においてウエハを静電的に吸着保
持して処理したり、搬送するための静電チャックに関す
るものである。
リコンウエハに対して成膜を行ったり、エッチングを施
す場合には、シリコンウエハを平坦に保持することが必
要である。このような保持手段としては、機械式、真空
吸着式、静電吸着式が提案されている。
ウエハを保持することのできる静電チャックは、シリコ
ンウエハの加工を行うに際して要求される加工面の平坦
度や平向度を容易に実現することができ、さらにシリコ
ンウエハを真空中で加工処理することができるため、半
導体の製造に際して最も多用されている。
ミナ、サファイヤ等からなる絶縁層を形成したもの(特
開昭60−261377号)、絶縁基板の上に電極層を
形成しその上に絶縁層を形成したもの(特開平4−34
953号)、絶縁基板内部に電極層を組み込んだもの
(特開昭62−94953号)等が提案されている。
上するに従い、静電チャックの高精度化とともに、耐食
性、耐摩耗性、耐熱衝撃性に優れたセラミックス製静電
チャックが要求されている。特に、窒化アルミニウムは
他のセラミックス材料に比べて耐プラズマ性に優れてい
ることから、静電吸着面を窒化アルミニウムセラミック
スからなる静電チャックが検討されている。
上昇するに伴い低下する。例えば窒化アルミニウムの場
合には室温では1016Ω・cmから300℃で1011Ω
・cm以下に減少するため、250℃の雰囲気で使用す
ると残留吸着などの問題が発生して安定した動作を得る
のは困難であり、使用温度範囲に制限があった。特に、
需要が多い150℃以下の使用温度では抵抗が1016Ω
・cm以上であるために大きな吸着力が得られないとい
う問題があった。
定して静電チャックを使用するために、特開平2−16
0444号には、絶縁層を2層以上積層するとともにそ
れぞれの層に対応する電極層及び電気回路、スイッチン
グを設けて、室温から400℃までの広い温度領域の使
用に耐えられるような構造が提案されている。また、特
開平4−300137号には、静電チャック内にヒー
タ、熱電対などの温度検出器を取付け、外部に制御部を
設けて温度変化にともなって電源部を制御して吸着力を
安定させ、使用温度範囲を広げることも提案されてい
る。さらに、特開平5−315435号は、誘電体層を
複数の抵抗率の異なる材質で形成し、使用温度によって
電圧印加の切り替えを行う方法を提案されている。
着面を形成する誘電性絶縁体として、主として用いられ
ている窒化アルミニウムやアルミナなどのセラミック系
誘電性絶縁体では、低温から高温まで安定した吸着力を
得るには至っておらず、上述のように静電チャックの構
造を変えたり、電気的な制御により使用できる温度範囲
を広げようとしてきた。
積層して電極層を増やしたものや複数の抵抗率の異なる
材質を誘電体層として用いた場合、電気回路も複雑とな
り、静電チャック自体の構造が複雑になるために製造工
程が煩雑であり、そのために製品の信頼性が低下した
り、コストが高くなるといった欠点があった。
し、印加電圧を制御する方法においても静電チャック内
に熱電対などの温度検知器を内蔵するために検知器が故
障すると使用不可能になるという問題があり、またこの
方法においてもセラミック材料の持つ特性は本質的に変
化しないことから、その使用範囲には自ずと限界がある
ことには変わりがない。
7 〜1012Ω・cmの抵抗を具備するセラミック抵抗体
と、簡易な構造を有しながらも幅広い温度範囲で優れた
吸着特性を有する静電チャックを提供することを目的と
するものである。
点に対して静電チャックの表面を形成するセラミック抵
抗体について特に静電チャックを構成する材料の観点か
ら検討を重ねた結果、静電吸着面が窒化アルミニウムを
主相とするセラミックスからなる静電チャックにおい
て、該セラミックス中に、Ceを酸化物(CeO2 )換
算で5〜20容量%の割合で含有せしめるとともに、X
線回折チャートにおいて面間隔が(a)2.8±0.1
Åおよび(b)2.7±0.1Åの位置にそれぞれピー
クが存在し、各ピークの強度比(a)/(b)が0.0
5〜1.2を満足するセラミックスによって形成するこ
とにより、50℃における体積固有抵抗が107 〜10
12Ω・cmの特性を有することができ、その結果、少な
くとも0〜100℃の範囲で高い吸着力と、残留吸着力
の低減を図ることができることを見いだした。
℃において体積固有抵抗が1014Ω・cm以上の高絶縁
体であるが、該セラミックス中にCeを含有せしめ、粒
界相にCe化合物を形成することによって、セラミック
スの抵抗を低下させることができる。これは、生成され
たCe化合物が導電性を有するためと考えられる。
アルミニウムセラミックスのX線回折チャートにおい
て、面間隔が(a)2.8±0.1Åおよび(b)2.
7±0.1Åの位置にピークが存在する。上記(b)の
ピークは、CeAlO3 のピークであるり、また上記の
(a)のピークは、Ceの添加量等によって種々変化す
ることから(b)と同様にCe化合物であると考えられ
る。
CeAlO3 とのピーク強度比が、セラミックスの温度
に対する抵抗変化に大きく影響を及ぼしていることを知
見し、このピーク強度比(a)/(b)を0.05〜
1.2を満足するように制御することにより、50℃で
体積固有抵抗が107 〜1012Ω・cmの特性を有し、
さらには、少なくとも0〜100℃において体積固有抵
抗を107 〜1012Ω・cmの範囲に制御できる結果、
0〜100℃においてウエハを高い吸着力で固定するこ
とができ、また残留吸着力の発生しない静電チャックが
得られる。
のような幅広い温度領域で体積固有抵抗の変化を小さく
できることから、静電チャックとして格別に複雑な構造
をとる必要なく、低コストで広範囲な温度領域において
使用可能な静電チャックを提供できる。
面をもとに詳述する。図1は、本発明に係る静電チャッ
クの一例を示す概略断面図である。この静電チャック1
は、円盤状をしたセラミック基体2の一主面がウエハな
どの被固定物Wを支持固定するための静電吸着面3を形
成している。そして、セラミック基体2の内部には、円
板状導体を配設してなる静電吸着用の電極層4が埋設さ
れている。また、上記静電吸着面3の反対側の面には静
電吸着用の電極層4と電気的に接続された給電用端子5
が配設されている。
0℃における体積固有抵抗が107〜1012Ω・cmで
あることが必要であって、この抵抗が107 Ω・cmよ
り低いと、漏れ電流が発生し、1012Ω・cmよりも高
いと、ジョンソン・ラーベック力による高い吸着性が得
られない。
で、窒化アルミニウムを主体とし、Ceを酸化物換算で
5〜20容量%、特に10〜15容量%の割合で含有す
る。Ceは、窒化アルミニウム主結晶相の粒界にCe化
合物として存在し、Ce化合物の生成によってセラミッ
クスの抵抗が大きく変化し、Ce量が多いほど抵抗が低
下し、少ないほど抵抗が増大する。従って、Ce量が酸
化物換算で5容量%よりも少ないと、セラミックスの抵
抗の低下に効果が少なく目的の抵抗を得にくく、20容
量%を超えると、抵抗が低くなりすぎて静電吸着時に漏
れ電流が大きくなってしまう。
に抵抗の温度に対する変化は、Ce量のみならず、焼結
体中の全酸素量とも関係しており、特に、所定のX線回
折測定において検出される特定のピーク強度と相関があ
る。図2は、本発明におけるセラミックス基体のCu−
Kα線によるX線回折チャート図である。即ち、X線回
折測定において、面間隔が(a)2.8±0.1Å(2
θ=31.7±1.5(°))の領域に現れるCe化合
物に由来していると思われるピークがセラミックスの抵
抗値を支配している。また、(b)2.7±0.1Å
(2θ=33.2±1.5(°))はCeAlO3 の
(011)面のピークである。これらの値は測定するX
線回折装置により多少ずれるが、標準試料で構成すれば
±0.1Å内に入ると考えられる。
(b)ピーク強度とのピーク強度比(a)/(b)の値
を0.05〜1.2となるように制御することにより、
0〜100℃の温度範囲において107 〜1012Ω・c
mの抵抗を有し、セラミックスの抵抗の温度変化を小さ
くすることができ、その結果、幅広い温度領域で安定し
た吸着特性を得ることができる。
5より小さいとセラミックスの抵抗が高く、高い吸着力
は得られない。また、(a)/(b)ピーク強度比が
1.2より大きいと抵抗が低すぎて吸着時に漏れ電流が
大きくなってしまうことから不適当である。
スは、抵抗調整剤として、上記Ce化合物に加え、T
i,Zr,Hf,Nb,Ta及びV等の周期律表第4
A,5A族元素の窒化物や炭化物を22.5容量%以下
の範囲で配合させることも可能である。特に、TiN、
TaNを用いると、抵抗を容易に制御できる。
焼結材であるため、焼結性を高めるために、焼結助剤と
してイットリウム(Y),エルビウム(Er),イッテ
ルビウム(Yb)等の希土類元素や、Ca等のアルカリ
土類元素を酸化物換算で2容量%以下の範囲で含有して
も良い。
ミニウムの平均結晶粒子径は50μm以下、好ましくは
10〜30μmであるものが良い。これは、平均結晶粒
子径が50μmより大きくなると緻密化することが難し
くなり、焼結体の強度、硬度が大幅に低下することから
ウエハWとの脱着に伴う摺動によって静電チャック1の
静電吸着面3が摩耗し易くなり、また、成膜工程やエッ
チング工程等におけるプラズマや腐食性ガスによって腐
食摩耗し易くなるために、静電チャック1の寿命が短く
なるとともに、パーティクルが発生し、被固定物Wに悪
影響を及ぼすためである。
着用の電極層4としては、焼成時及び加熱時におけるセ
ラミック基体2との密着性を高めるために、セラミック
基体2を構成する窒化アルミニウム質焼結体と熱膨張係
数が近似したタングステン(W)、モリブデン(M
o)、白金(Pt)等の耐熱性金属により形成すること
が良く、また、給電端子5もセラミック基体2との熱膨
張差を小さくするために、タングステン(W)、モリブ
デン(Mo)、白金(Pt)等の耐熱性金属や鉄−コバ
ルト−クロム合金により形成すれば良い。
する被固定物Wと、セラミック基体2内に埋設された静
電吸着用の電極層4との間に電圧を印加すれば、上記の
ようにセラミック基体2が0〜100℃において体積固
有抵抗値が107 〜1012Ω・cmの範囲にあるため、
この温度域においてジョンソン・ラーベック力を発現さ
せて被固定物Wを強固に吸着保持することができる。
マ性、耐食性に優れた窒化アルミニウムセラミックスか
らなるために、比較的高温の200℃付近においても使
用可能であり、さらには成膜工程やエッチング工程など
においてプラズマや腐食性ガスに曝されたとしても腐食
摩耗が少なく長期使用が可能である。
は、まず、セラミック基板2を構成する窒化アルミニウ
ム質焼結体として、AlN粉末に対し、CeO2 の粉末
を5〜20容量%の範囲で添加するとともに、Ti,Z
r,Hf,Nb,Ta,V等の周期律表4A,5A族元
素の窒化物や炭化物を0〜22.5容量%の範囲で添加
する。また、同時に焼結助剤として、イットリウム
(Y),エルビウム(Er),イッテルビウム(Yb)
等の希土類元素や、Ca等のアルカリ土類元素の酸化物
あるいは焼成によって酸化物を形成し得る炭酸塩、硝酸
塩、酢酸塩等を酸化物換算で2容量%以下の範囲で含有
する。
化物や炭化物は、Ti,Nb,Ta,Zr,Hf,Vな
どの金属酸化物の状態で添加しても良く、還元雰囲気中
で焼成することによりそれぞれの炭化物や窒化物とする
ことができる。
において前記(a)/(b)のピーク強度比は、上記添
加成分に加え、組成系中の焼結助剤として混入する酸素
以外の酸素量によって制御することができる。この酸素
は、Al2 O3 として存在するものと考えられる。ただ
し、この酸素量に基づくAl2 O3 量はAlN粉末表面
に存在する不可避的なAl2 O3 や、意図的にAl2 O
3 を添加することによって制御することができる。具体
的には、添加されるAl2 O3 は、AlN粉末の表面に
も不可避的に存在するAl2 O3 を含めた全Al2 O3
量とCeO2 との体積比率(CeO2 /Al2 O3 )が
2〜15となるように制御することが望ましい。
加えて泥漿を作製したあと、ドクターブレード法にてグ
リーンシートを複数枚成形し、このうち1枚のグリーン
シート上に静電吸着用の電極層4をなすタングステン、
モリブデン等の高融点金属を含む金属ペーストをスクリ
ーン印刷にて所定の電極パターン形状に印刷する。
グリーンシートを積層し、50〜150℃、30〜70
kg/cm2 の圧力で熱圧着することによりグリーンシ
ート積層体を作製したあと、上記グリーンシート積層体
に切削加工を施して円盤状とする。しかる後、上記グリ
ーンシート積層体を真空脱脂したあと、窒素雰囲気下に
おいて1500〜2000℃程度の温度で1〜数時間程
度焼成する。
1μm以下となるまで研磨加工するとともに、静電吸着
面3と反対側の面に前記静電吸着用の電極層4と連通す
る穴を穿孔し、該穴に給電端子5をロウ付け接合するこ
とにより図1に示す静電チャック1を得ることができ
る。
ラミック基体2の内部に静電吸着用の電極層4のみを備
えた例を示したが、例えば、上記静電吸着用の電極層4
以外にヒータ用の抵抗体を埋設しても良く、この場合、
ヒータ用の抵抗体により静電チャック1を直接発熱させ
ることができるため、間接加熱方式のものに比べて熱損
失が少なく、また、セラミック基体2そのものが高熱伝
導特性を有する窒化アルミニウム質焼結体からなるた
め、静電吸着面3に保持した被固定物Wをムラなく均一
に加熱することができる。
ズマ発生用電極をセラミック基体2内に埋設しても良
く、この場合、成膜装置やエッチング装置の構造を簡略
化することができる。
を、0〜100℃の温度域における体積固有抵抗値が1
07 〜1012Ω・cmの範囲にある窒化アルミニウム質
セラミックスにより形成した例を示したが、少なくとも
被固定物Wを吸着保持する当接面3が上記窒化アルミニ
ウム質焼結体により形成してあれば良い。
チャックとして使用した場合について説明したが、その
他に静電気を防止するための部品として、例えば半導体
製造装置におけるウエハ搬送用アーム、ウエハハンドリ
ング用治具の他に、ヒータ材料、真空管外囲管などにも
使用することができる。
に好適な図1の静電チャック1を試作し、その吸着特性
について測定を行った。まず、純度99%、平均粒径
1.2μmのAlN粉末に有機バインダーと溶媒のみを
加えて泥漿を作製し、ドクターブレード法により厚さ
0.5mm程度のグリーンシートを複数枚成形してそれ
らを積層してセラミック基板2を形成するための成形体
を得た。そして、その一主面にタングステン粉末にAl
N粉末を5体積%混合したタングステンペーストをスク
リーン印刷法により印刷塗布して静電吸着用電極層4用
の導体層を形成した。
酸素含有量1重量%のAlN粉末に対し、平均粒径0.
9μmのCeO2 、平均粒径1.8μmのTiN粉末、
平均粒径が0.8μmのAl2 O3 粉末を用いて、成形
体組成が表1に示す割合となるように、秤量混合した。
なお、表1中、Al2 O3 量は成形体中の全酸素量か
ら、CeO2 に起因する酸素量を差し引いた残りの酸素
量をAl2 O3 換算した量である。
ンダーと溶媒を加えて泥漿を製作し、ドクターブレード
法により厚さ0.5mm程度のグリーンシートを成形し
た。そして、そのグリーンシートの表面に、タングステ
ン粉末にAlN粉末を5体積%混合したタングステンペ
ーストをスクリーン印刷法により印刷塗布して静電吸着
用電極層4用の導体層を形成した。
層を形成したグリーンシートの表面に、他のグリーンシ
ートを積層して、80℃、50kg/cm2 の圧力で熱
圧着した。しかるのち、上記積層体に切削加工を施して
円板状とし、該円板状の積層体を真空脱脂したあと、1
900℃の焼成温度で10体積%の水素(H2 )を含む
水素/窒素混合雰囲気下で3時間焼成することにより、
セラミック基板および誘電体層ともに相対密度99%以
上の、外径200mm、厚み8mmで、かつ内部に膜厚
15μmの静電吸着用電極4を備えた板状焼結体を作製
した。
さRmax1μm以下まで研磨して静電吸着面5を形成
して静電チャックを形成した。また、抵抗測定用および
X線回折測定用として、上記誘電体層と同一組成物の成
形体を別途、作製し、上記と同じ焼成条件で焼成した。
0℃で1時間熱処理した後にドライ窒素を導入し、窒素
雰囲気中で降温時に測定を行ない、体積固有抵抗が10
7 〜1012Ω・cmの範囲を満足した温度領域を表1に
示した。そして、50℃での体積固有抵抗を測定し表1
に示した。
(a)2.8±0.1Åおよび(b)2.7±0.1Å
の位置に有するピーク強度を測定し、ピーク強度比
(a)/(b)を求めた。なお、表中、試料No.3およ
び試料No.1(比較例)についてそのX線回折チャート
図を図2および図3に示した。
た静電チャックに対して、室温(25℃)下において、
吸着面5に8インチ径のシリコンウエハを載置して静電
吸着用の電極層4との間に500Vの電圧を印加して1
分間吸着保持させ、その時の吸着力を測定した。
クスの抵抗と吸着力は組成および上記(a)/(b)ピ
ーク強度比によって変化し、本発明の試料No.2〜7、
11〜14は、少なくとも0〜100℃の温度領域にお
いて、107 〜1012Ω・cmの抵抗を有することから
ジョンソン・ラーベック力が発現でき、吸着力も200
g/cm2 以上と優れたものであった。
比が0.05よりも小さい試料No.1、9、10では、
50℃の抵抗が1012Ω・cmよりも高く、試料No.
1、9では抵抗が107 〜1012Ω・cmとなる温度領
域が250℃以上と高く、25℃で1014Ω・cm以上
となり、従って、25℃における吸着力も低いものであ
った。また、(a)/(b)ピーク強度比が1.2より
も大きな試料No.8、15では、50℃の抵抗が107
Ω・cmよりも低く、吸着時に漏れ電流が大きく、吸着
力も低下した。
化アルミニウムを主成分とし、Ceを所定量含有せし
め、且つX線回折測定において特定のピーク強度を所定
範囲に制御することにより、所望の抵抗値が得られ、抵
抗の温度変化が小さく、幅広い温度範囲でジョンソン・
ラーベック力による静電吸着力を発揮し得るセラミック
抵抗体を得ることができ、これを静電チャックの静電吸
着面に適用することにより、耐食性に優れると同時に、
幅広い温度環境下でウエハ等の被固定物を吸着支持する
ことのできる、安価で高信頼性と長期安定性に優れた静
電チャックを提供できる。
る。
図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】窒化アルミニウムを主体とし、Ceを酸化
物(CeO2 )換算で5〜20容量%の割合で含むとと
もに、X線回折チャートにおいて面間隔が(a)2.8
±0.1Åおよび(b)2.7±0.1Åの位置にそれ
ぞれピークを有し、該ピークの強度比(a)/(b)が
0.05〜1.2を満足し、且つ50℃における体積固
有抵抗が107 〜1012Ω・cmであることを特徴とす
るセラミック抵抗体。 - 【請求項2】静電吸着面が窒化アルミニウムを主体とす
るセラミックスからなる静電チャックにおいて、該セラ
ミックスがCeを酸化物(CeO2 )換算で5〜20容
量%の割合で含むとともに、X線回折チャートにおいて
面間隔が(a)2.8±0.1Åおよび(b)2.7±
0.1Åの位置にそれぞれピークが存在し、各ピークの
強度比(a)/(b)が0.05〜1.2を満足し、且
つ50℃における体積固有抵抗が107 〜1012Ω・c
mであることを特徴とする静電チャック。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08459798A JP3623102B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 静電チャック |
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JPH11278942A true JPH11278942A (ja) | 1999-10-12 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001313332A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-09 | Kyocera Corp | 静電吸着装置及び半導体製造装置 |
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-
1998
- 1998-03-30 JP JP08459798A patent/JP3623102B2/ja not_active Expired - Fee Related
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