JP2002015684A - コンバージェンス補正装置及び偏向ヨーク - Google Patents

コンバージェンス補正装置及び偏向ヨーク

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JP2002015684A
JP2002015684A JP2000197908A JP2000197908A JP2002015684A JP 2002015684 A JP2002015684 A JP 2002015684A JP 2000197908 A JP2000197908 A JP 2000197908A JP 2000197908 A JP2000197908 A JP 2000197908A JP 2002015684 A JP2002015684 A JP 2002015684A
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coil
magnetic field
current
coil unit
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Hideyuki Kokubu
英行 国分
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つのサイドビームの位置が画面の水平軸方
向で左右にずれるミスコンバージェンス(APH)を補
正可能なコンバージェンス補正装置を提供する。 【解決手段】 陰極線管のネック部内をインライン配列
で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイド
ビームを水平軸方向で互いに接近又は離間する方向に変
位させる第1の補正磁界を形成する第1のコイルユニッ
ト22と、この第1のコイルユニット22による第1の
補正磁界と逆向きの第2の補正磁界を形成する第2のコ
イルユニット24と、水平偏向コイル16に供給される
水平偏向電流から水平偏向周期のパラボラ状の補正電流
を生成し、この補正電流を第1,第2のコイルユニット
22,24に供給するブリッジ回路25と、第1,第2
のコイルユニットに流れる補正電流のバランスを調整す
るバランスコイル26とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画面上でのコンバ
ージェンスのずれを補正するコンバージェンス補正装置
とこれを用いた偏向ヨークに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、テレビジョン受像機やコンピュ
ータ用ディスプレイ等の表示装置では、青(B)、緑
(G)、赤(R)の各色に対応する3本の電子ビームを
画面上の一点に集束(コンバージェンス)させ、かつそ
のビーム集束点(ビームスポット)を水平及び垂直方向
で走査させることにより、所望の色で画像を表示し得る
ものとなっている。そのため、画面上で3本の電子ビー
ムが一点に集束しない、いわゆるミスコンバージェンス
が発生すると、色ズレなどの画質低下を招くことにな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ミスコンバー
ジェンスの発生形態の一つに、3本の電子ビームをイン
ライン配列で出射するインライン型電子銃を備えた表示
装置において、両側2つ(青色用、赤色用)のサイドビ
ームの位置が画面の水平軸方向で左右にずれるミスコン
バージェンス(以下、APHとも言う)がある。
【0004】画面上でのAPHの発生形態には2つのパ
ターンがある。一つは、図10(A)に示すように、画
面50の水平軸(X軸)方向で青色用のサイドビームB
(図中破線で表示)の位置が左側、赤色用のサイドビー
ムR(図中実線で表示)の位置が右側にずれるパターン
である。もう一つは、図10(B)に示すように、画面
50の水平軸(X軸)方向でサイドビームBの位置が右
側、サイドビームRの位置が左側にずれるパターンであ
る。いずれのパターンでも、サイドビームB,Rのずれ
量は、電子ビームの水平走査位置が水平軸端(X軸端)
に近づくほど大きくなる。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その主たる目的は、2つのサイドビームの
位置が画面の水平軸方向で左右にずれるミスコンバージ
ェンス(APH)を補正可能なコンバージェンス補正装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンバージ
ェンス補正装置は、陰極線管のネック部内をインライン
配列で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサ
イドビームを水平軸方向で互いに接近又は離間する方向
に変位させる第1の補正磁界を形成する第1のコイルユ
ニットと、この第1のコイルユニットによる第1の補正
磁界と逆向きの第2の補正磁界を形成する第2のコイル
ユニットと、これら第1,第2のコイルユニットに水平
偏向周期のパラボラ状の補正電流を供給する補正電流供
給手段と、それら第1,第2のコイルユニットに流れる
補正電流のバランスを調整する電流バランス調整手段と
を備えた構成となっている。また本発明に係る偏向ヨー
クは、上記構成のコンバージェンス補正装置を搭載した
ものとなっている。
【0007】上記構成のコンバージェンス補正装置とこ
れを搭載した偏向ヨークにおいては、第1,第2のコイ
ルユニットに水平偏向周期のパラボラ状の補正電流を供
給するとともに、これら第1,第2のコイルユニットに
流れる補正電流のバランスを調整することにより、ネッ
ク部内をインライン配列で進行する3本の電子ビームの
軌道上に、必要に応じて第1の補正磁界又は第2の補正
磁界を形成することが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0009】図1は本発明が適用される陰極線管の全体
像を示す概略斜視図である。図1において、陰極線管バ
ルブ(陰極線管本体)10は、パネル部11、ファンネ
ル部12及びネック部13により構成されている。パネ
ル部11の内面には、青,緑,赤の各色蛍光体をパター
ン配列した蛍光面(不図示)が形成されている。一方、
ネック部13には、電子ビームの出射源となるインライ
ン型の電子銃14が内装されている。また、ネック部1
3からファンネル部12に至るコーン部には、電子ビー
ムを偏向するための偏向ヨーク15が装着されている。
この偏向ヨーク15は、該ヨーク中心軸が陰極線管バル
ブ10の中心軸に一致するように取り付け調整されてい
る。
【0010】上記構成の陰極線管は、パネル部11内面
の蛍光面にカラー画像(又は白黒画像)を再現するのに
必要な各種の付属部品とともに図示せぬ筐体に組み込ま
れ、これによってテレビジョン受像機やコンピュータ用
ディスプレイ等の表示装置が構成される。
【0011】図2は本発明に係る偏向ヨークの一部破断
面を含む側面図である。図2において、偏向ヨーク15
には、水平偏向コイル16、垂直偏向コイル17、セパ
レータ18、コア19及びリングマグネット20等の部
品が装備されている。水平偏向コイル16はセパレータ
18の内周側にサドル型に巻装され、垂直偏向コイル1
8は、セパレータ18の外周側にサドル型に巻装されて
いる。なお、垂直偏向コイル18は、コア19にトロイ
ダル型に巻装される場合もある。
【0012】また、水平偏向コイル16は偏向ヨーク1
5の上下(垂直方向)に対をなして配置され、垂直偏向
コイル17は偏向ヨーク15の左右(水平方向)に対を
なして配置されている。そして、電子銃14からインラ
イン配列で出射される3本の電子ビームの軌道上におい
て、水平偏向コイル16は電子ビームを画面の左右方向
(水平方向)に偏向させる磁界(水平偏向磁界)を発生
し、垂直偏向コイル17は電子ビームを画面の上下方向
(垂直方向)に偏向させる磁界(垂直偏向磁界)を発生
する。
【0013】コア19はフェライト等の磁性材料からな
るもので、ヨーク中心軸(Z軸)方向の一方を他方より
も大きく開口した筒型構造をなしている。このコア19
は、水平偏向コイル16及び垂直偏向コイル17が発生
する磁界の効力をより高めるために、それらの偏向コイ
ル16,17を覆うように装着されている。リングマグ
ネット20は、電子銃14の組み立て誤差等による電子
ビームの軌道ずれを補正するために、偏向ヨーク15の
後端部に取り付けられている。
【0014】さらに、偏向ヨーク15の後端側には、本
発明の実施形態に係るコンバージェンス補正装置の主要
部となるコンバージェンス補正コイル(APH補正コイ
ル)21が設けられている。このコンバージェンス補正
コイル21は、主として、2つのコイルユニット(第1
のコイルユニット,第2のコイルユニット)によって構
成されている。図3にコンバージェンス補正コイル21
の具体的な構成例を示す。なお、図3は陰極線管をパネ
ル側(表示面側)から見た場合の正面図であり、図中
(A)は第1のコイルユニット、(B)は第2のコイル
ユニットの構成をそれぞれ示している。
【0015】先ず、第1のコイルユニット22は、4つ
のコイル22A,22B,22C,22Dによって構成
されている。これら4つのコイル22A,22B,22
C,22Dは、略コ字形をなす一対の磁性体23に巻装
されている。一対の磁性体23は、ネック部13の外側
に相対向する状態で配置されている。そして、一方(図
の右側)の磁性体23にコイル22A,22Bが巻線さ
れ、他方(図の左側)の磁性体23にコイル22C,2
2Dが巻線されている。
【0016】一方、第2のコイルユニット24は、4つ
のコイル24A,24B,24C,24Dによって構成
されている。これら4つのコイル24A,24B,24
C,24Dは、上記第1のコイルユニット22(4つの
コイル22A,22B,22C,22D)と同じ一対の
磁性体23に巻装されている。即ち、コイル24A,2
4Bは一方(図の右側)の磁性体23に巻線され、コイ
ル24C,24Dは他方(図の左側)の磁性体23に巻
線されている。ただし、一対の磁性体23に対するコイ
ル巻線方向は、第1,第2のコイルユニット22,24
で互いに反対方向となっている。
【0017】図4は本発明の実施形態に係るコンバージ
ェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。
図4において、一対の水平偏向コイル16は互いに並列
に接続されている。一対の水平偏向コイル16に対して
は、図示しない水平偏向回路によって水平偏向周期の鋸
歯状電流、即ち水平偏向電流Ihが供給される構成とな
っている。また一対の水平偏向コイル16に対しては、
4つのコイルL1,L2,L3,L4をブリッジ状に接
続してなるブリッジ回路25が接続されている。このブ
リッジ回路25は、本発明における補正電流供給手段に
相当するものである。
【0018】ブリッジ回路25内においては、2つのコ
イルL1,L2が共通の接続点Pをもって互いに直列に
接続され、他の2つのコイルL3,L4も共通の接続点
Qをもって互いに直列に接続されている。そして、直列
接続の2つのコイルL1,L2と、同じく直列接続の2
つのコイルL3,L4とが、共通の接続点R,Sをもっ
て並列に接続されている。さらに、2つのコイルL1,
L2には図示しない永久磁石によって磁気バイアスが印
加され、他の2つのコイルL3,L4には磁気バイアス
が印加されない構成となっている。
【0019】また、ブリッジ回路25内におけるコイル
L1,L2の接続点Pには、コンバージェンス補正コイ
ル(APH補正コイル)21を構成する第1,第2のコ
イルユニット22,24の一端(図3,図4におけるコ
イル接続端T,V)が接続されている。一方、第1,第
2のコイルユニット2,24の他端(図3,図4におけ
るコイル接続端U,W)は、それぞれコイルL5,L6
を介して、ブリッジ回路25内におけるコイルL3,L
4の接続点Qに接続されている。
【0020】コイルL5,L6は、本発明における電流
バランス調整手段となるバランスコイル26を形成する
ものである。図5にバランスコイル26の具体的な構成
例を示す。なお、バランスコイル(電流バランス調整手
段)26としては、この構成に限定されるものではな
い。
【0021】図5において、バランスコイル26は、中
空のコイルボビン27と、このコイルボビン27の両側
に巻装されたコイルL5,L6と、コイルボビン27の
中空部に挿入されたフェライト製のコア28とを備えて
構成されている。コア28は、コイルボビン27の中空
部内で中心軸方向(図の矢印方向)M,Nに移動可能に
案内支持されている。また、コア28の外周部には図示
しない雄ネジが形成されている。これに対して、コイル
ボビン27の中心軸方向の中間部には、回転つまみ29
が設けられている。回転つまみ29の中心部には図示し
ないネジ孔(雌ネジ)が形成され、このネジ孔にコア2
8の雄ネジが螺合されている。
【0022】続いて、上記構成からなるコンバージェン
ス補正装置の回路動作とこれに基づくAPHの補正原理
について説明する。
【0023】先ず、図示しない水平偏向回路によって一
対の水平偏向コイル16に供給される水平偏向電流(鋸
歯状電流)Ihは、水平偏向周期の前半部分でプラス、
後半部分でマイナスとなり、この水平偏向電流Ihが水
平偏向コイル16を介してブリッジ回路25の接続点
R,S間に流れる。
【0024】このとき、水平偏向電流Ihがプラスの電
流、つまり水平偏向周期の前半部分においては、図6の
実線矢印で示す方向から電流が接続点Rに流入する。そ
うすると、コイルL1,L4によって図示しない永久磁
石によるバイアス磁界と同一方向の磁界が発生する一
方、コイルL2,L3によって当該バイアス磁界と反対
方向の磁界が発生する。そうした場合、コイルL1,L
4による磁界はバイアス磁界と同一方向であるから増加
し、コイルL2,L3による磁界はバイアス磁界と反対
方向であるから減少する。そのため、コイルL1,L4
のインダクタンスは減少し、コイルL2,L3のインダ
クタンスは増加する。これにより、接続点Rから流入し
た電流は、インダクタンスの小さい方のコイルを流れる
ことから、図6の実線矢印のようにコイルL1を介して
コンバージェンス補正コイル21に流れ、さらにコイル
L4を介して接続点Sから流出する。
【0025】これに対して、水平偏向電流Ihがマイナ
スの電流、つまり水平偏向周期の後半部分においては、
図6の破線矢印で示す方向から電流が接続点Sに流入す
る。そうすると、コイルL1,L4によって図示しない
永久磁石によるバイアス磁界と反対方向の磁界が発生す
る一方、コイルL2,L3によって当該バイアス磁界と
同一方向の磁界が発生する。そうした場合、コイルL
1,L4による磁界はバイアス磁界と反対方向であるか
ら減少し、コイルL2,L3による磁界はバイアス磁界
と同一方向であるから増加する。そのため、コイルL
1,L4のインダクタンスは増加し、コイルL2,L3
のインダクタンスは減少する。これにより、接続点Sか
ら流入した電流は、先ほどの場合と同様にインダクタン
スの小さい方のコイルを流れることから、図6の破線矢
印のようにコイルL2を介してコンバージェンス補正コ
イル21に流れ、さらにコイルL3を介して接続点Rか
ら流出する。
【0026】このように一対の水平偏向コイル16に供
給される水平偏向電流Ihが水平偏向周期の前半部分と
後半部分でプラスとマイナスに変化しても、コンバージ
ェンス補正コイル21には同一方向(図6の矢印方向)
の電流Icが流れる。このようにブリッジ回路25によ
ってコンバージェンス補正コイル21に供給される電流
Icの波形は、図7に示すように水平偏向コイル16に
供給される水平偏向電流Ihに対応した水平偏向周期1
Hのパラボラ状の波形となり、この水平偏向周期1Hの
パラボラ電流が補正電流Icとしてコンバージェンス補
正コイル21に供給されることになる。
【0027】一方、先の図5に示したバランスコイル2
6において、回転つまみ29を回転させると、その回転
角度と回転方向に応じてコア28がM矢視方向又はN矢
視方向に移動する。これにより、コイルボビン27内に
おいて、各コイルL5,L6に対するコア28の挿入長
が相対的に変化し、これにしたがって2つのコイルL
5,L6の各インダクタンスが差動的に変化することに
なる。即ち、コイルL5のインダクタンスが大きくなる
と、それにつれてコイルL6のインダクタンスが小さく
なり、反対に、コイルL5のインダクタンスが小さくな
ると、それにつれてコイルL6のインダクタンスが大き
くなる。
【0028】このようにコイルL5,L6のインダクタ
ンスが変化すると、それに応じて第1,第2のコイルユ
ニット22,24に流れる補正電流Icのバランス(割
合)が図8のように変化する。即ち、コイルL6のイン
ダクタンスがコイルL5のインダクタンスよりも大きい
場合は、第1のコイルユニット22により多くの割合
(0.5〜1.0の割合)で補正電流Icが流れ、その
分だけ第2のコイルユニット24に流れる補正電流Ic
の割合が減少する。これと反対に、コイルL5のインダ
クタンスがコイルL6のインダクタンスよりも大きい場
合は、第2のコイルユニット24により多くの割合
(0.5〜1.0の割合)で補正電流Icが流れ、その
分だけ第1のコイルユニット22に流れる補正電流Ic
の割合が減少する。また、コイルL5,L6のインダク
タンスが等しい場合は、第1,第2のコイルユニット2
2,24に同じ割合(共に0.5の割合)で補正電流I
cが流れる。
【0029】ここで、第1のコイルユニット22(4つ
のコイル22A,22B,22C,22D)により多く
の割合で補正電流Icが流れた場合は、図9(A)に示
すように、コイル22A,22Cによって形成される磁
極をN極、コイル22B,22Dによって形成される磁
極をS極として、図中矢印の向きに第1の補正磁界φ1
が形成される。この第1の補正磁界φ1は、緑色用のセ
ンタービームGを中心とした両側2つのサイドビーム
(青色用,赤色用)B,Rのうち、青色用のサイドビー
ムBには上向き、赤色用のサイドビームRには下向きに
作用する。その結果、2つのサイドビームB,Rは、第
1の補正磁界φ1によって内向き(矢印方向)の力を受
けるため、水平軸方向で互いに接近する方向に変位させ
られる。
【0030】一方、第2のコイルユニット24(4つの
コイル24A,24B,24C,24D)により多くの
割合で補正電流Icが流れた場合は、図9(B)に示す
ように、コイル24B,24Dによって形成される磁極
をN極、コイル24A,24Cによって形成される磁極
をS極として、図中矢印の向きに第2の補正磁界φ2が
形成される。この第2の補正磁界φ2は、上記第1のコ
イルユニット22による第1の補正磁界φ1と逆向きに
形成されることから、青色用のサイドビームBには下向
き、赤色用のサイドビームRには上向きに作用する。そ
の結果、2つのサイドビームB,Rは、第2の補正磁界
φ2によって外向き(矢印方向)の力を受けるため、水
平軸方向で互いに離間する方向に変位させられる。
【0031】因みに、第1,第2のコイルユニット2
2,24に流れる補正電流Icの波形は、先の図7にも
示したとおり水平偏向周期のパラボラ状波形となる。こ
のことから、第1,第2の補正磁界φ1,φ2の強度
は、電子ビームが画面水平軸方向の最端部に存在すると
きに最大で、画面水平軸方向の中心に存在するときに最
小(ゼロ)となる。
【0032】一方、第1,第2のコイルユニット22,
24に同じ割合で補正電流Icが流れた場合は、第1,
第2のコイルユニット22,24によって形成される補
正磁界φ1,φ2が互いに同じ磁力をもって打ち消し合
う。その結果、図9(C)に示すように、コイルによる
補正磁界が発生しないことから、2つのサイドビーム
B,Rの水平軸方向への変位が回避される。
【0033】このようにコイルL5,L6のインダクタ
ンスを変えて第1,第2のコイルユニット22,24に
流れる補正電流Icのバランスを調整することにより、
陰極線管のネック部13内をインライン配列で進行する
3本の電子ビームの軌道上に、必要に応じて第1の補正
磁界φ1又は第2の補正磁界φ2を形成してAPHを補
正することが可能となる。
【0034】具体的には、図10(A)に示すように画
面50上でサイドビームBの位置が左側、サイドビーム
Rの位置が右側にずれたパターンでAPHが発生した場
合は、第1のコイルユニット22により多くの割合で補
正電流Icを流して第1の補正磁界φ1を形成すること
により、水平軸方向でサイドビームB,Rを互いに接近
する方向に変位させてAPHを補正することができる。
【0035】また、図10(B)に示すように画面50
上でサイドビームBが右側、サイドビームRが左側にず
れたパターンでAPHが発生した場合は、第2のコイル
ユニット24により多くの割合で補正電流Icを流して
第2の補正磁界φ2を形成することにより、水平軸方向
でサイドビームB,Rを互いに離間する方向に変位させ
てAPHを補正することができる。
【0036】さらに、画面上でサイドビームB,Rの位
置が一致している場合、つまりAPHが発生していない
場合は、第1,第2のコイルユニット22,24に同じ
割合で補正電流Icを流して第1,第2の補正磁界φ
1,φ2を打ち消すことにより、APH無しの状態を維
持することができる。
【0037】なお、上記実施形態においては、ネック部
13の外側に配置された一対の磁性体23に対し、第1
のコイルユニット22を構成する各コイルの巻線方向と
第2のコイルユニット24を構成する各コイルの巻線方
向とを互いに反対方向にすることで、第1,第2のコイ
ルユニット22,24が発生する補正磁界φ1,φ2の
向きが互いに逆向きになるようにしたが、本発明はこれ
に限らず、例えば第1,第2のコイルユニットのコイル
巻線方向を互いに同一方向にしてコイル接続端(図3及
び図4におけるT,U,V,W)の繋ぎ方を反転させる
ようにしてもよい。また、磁性体23に対するコイル線
材の巻線構造としても、第1,第2のコイルユニット2
2,24で巻線方向を揃えたバイファイラ巻き、巻線方
向を反対方向とした重ね巻き、或いは巻線位置をずらし
た巻き方など、種々の形態を採用することができる。さ
らに、磁性体23等による磁芯を用いない、いわゆる空
芯コイルで構成することもできる。
【0038】また、第1,第2のコイルユニット22,
24に対して、個別の電源装置を用いて水平偏向周期の
パラボラ状の補正電流を供給することも可能である。た
だし、上記実施形態のようにブリッジ回路25を用いて
水平偏向電流から補正電流を生成し、当該補正電流を第
1,第2のコイルユニット22,24に供給する構成と
した方が、製造コスト等の面で有利である。
【0039】さらに、本発明に係るコンバージェンス補
正装置は、偏向ヨーク15に搭載して用いる以外にも、
独立した構成部品(例えば、ネックアセンブリ部品)と
して陰極線管に組み込むことも可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1,第2のコイルユニットに水平偏向周期のパラボラ状
の補正電流を供給するとともに、これら第1,第2のコ
イルユニットに流れる補正電流のバランスを調整するこ
とにより、画面上にいずれのパターンでミスコンバージ
ェンス(APH)が発生しても、その発生パターンに適
した補正磁界を形成して、当該ミスコンバージェンスを
適切に補正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される陰極線管の全体像を示す概
略斜視図である。
【図2】本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側
面図である。
【図3】実施形態におけるコンバージェンス補正コイル
の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るコンバージェンス補正
装置のコイル結線状態を示す回路図である。
【図5】実施形態におけるバランスコイルの構成例を示
す図である。
【図6】実施形態におけるブリッジ回路の動作原理を説
明する図である。
【図7】ブリッジ回路によって生成される補正電流の波
形を説明する図である。
【図8】第1,第2のコイルユニットに流れる補正電流
の割合を示す図である。
【図9】第1,第2のコイルユニットによって形成され
る補正磁界を説明する図である。
【図10】ミスコンバージェンス(APH)の発生形態
を説明する図である。
【符号の説明】
13…ネック部、15…偏向ヨーク、16…水平偏向コ
イル、21…コンバージェンス補正コイル、22…第1
のコイルユニット、23…磁性体、24…第2のコイル
ユニット、25…ブリッジ回路、26…バランスコイ
ル、22A〜22D,24A〜24D,L1〜L6…コ
イル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管のネック部内をインライン配列
    で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイド
    ビームを水平軸方向で互いに接近又は離間する方向に変
    位させる第1の補正磁界を形成する第1のコイルユニッ
    トと、 前記第1のコイルユニットによる前記第1の補正磁界と
    逆向きの第2の補正磁界を形成する第2のコイルユニッ
    トと、 前記第1,第2のコイルユニットに水平偏向周期のパラ
    ボラ状の補正電流を供給する補正電流供給手段と、 前記第1,第2のコイルユニットに流れる前記補正電流
    のバランスを調整する電流バランス調整手段とを備える
    ことを特徴とするコンバージェンス補正装置。
  2. 【請求項2】 前記補正電流供給手段は、水平偏向コイ
    ルに供給される水平偏向電流から前記水平偏向周期のパ
    ラボラ状の補正電流を生成することを特徴とする請求項
    1記載のコンバージェンス補正装置。
  3. 【請求項3】 陰極線管のネック部内をインライン配列
    で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイド
    ビームを水平軸方向で互いに接近又は離間する方向に変
    位させる第1の補正磁界を形成する第1のコイルユニッ
    トと、 前記第1のコイルユニットによる前記第1の補正磁界と
    逆向きの第2の補正磁界を形成する第2のコイルユニッ
    トと、 前記第1,第2のコイルユニットに水平偏向周期のパラ
    ボラ状の補正電流を供給する補正電流供給手段と、 前記第1,第2のコイルユニットに流れる前記補正電流
    のバランスを調整する電流バランス調整手段とを備える
    コンバージェンス補正装置を搭載してなることを特徴と
    する偏向ヨーク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040051995A (ko) * 2002-12-13 2004-06-19 삼성전기주식회사 인너핀 모듈레이터

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