JP2002013572A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2002013572A
JP2002013572A JP2000197574A JP2000197574A JP2002013572A JP 2002013572 A JP2002013572 A JP 2002013572A JP 2000197574 A JP2000197574 A JP 2000197574A JP 2000197574 A JP2000197574 A JP 2000197574A JP 2002013572 A JP2002013572 A JP 2002013572A
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Japan
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seismic isolation
flat plate
cylinder
cylindrical body
plate
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Application number
JP2000197574A
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English (en)
Inventor
Toru Iijima
亨 飯島
Hiroshi Hirayama
浩 平山
Masataka Nakajima
政隆 中島
Masakazu Jinbo
雅一 神保
Shigeru Fujimoto
滋 藤本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直免震部18の内側の環状ゴム板16の変
形量が外側のゴム板16の変形量に比べて大きく、内側
の環状ゴム板16が早期に損傷する危惧があった。 【解決手段】 垂直免震部18の外側の環状ゴム板16
の長さを内側の環状ゴム板16の長さより短く設定し、
垂直免震部18が垂直に変形したときの外側の環状ゴム
板16と内側の環状ゴム板16の変形量を同程度とし、
環状ゴム板16の変形量の差により一部が早期に損傷す
ることを防いで、免震装置の信頼性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物または装置を
水平及び上下に免震する免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地震から建物や建物内に設置された各種
機械設備を防護するための手段としての免震装置は、こ
れまで水平地震のみを対象とするものが大多数であっ
た。しかし、近年に発生した大地震を契機とし、水平地
震のみならず、上下地震に対して配慮することが大きな
課題となってきた。
【0003】このような上下地震への設計対応の観点か
ら、図19に示すように、水平および垂直免震を実現す
る装置として、積層ゴムの水平免震部と環状の積層ゴム
の垂直免震部と圧縮ガス室を備えた免震装置が提案され
ている。
【0004】この免震装置は、基礎板11の上に据え付
けられたゴム板12と薄板鋼板13の積層構造からなる
水平免震部14と、水平免震部14上に接合した結合部
材15と、結合部材15外周に据え付けられた環状ゴム
板16と環状鋼板17の積層構造からなる垂直免震部1
8と、垂直免震部18外周に接合し建物と取合う取付板
19と、結合部材15と取付板19の間の空間に設置さ
れ圧縮ガス室に圧縮ガスを封入して形成されたガスバネ
20aにより構成されている。水平の地震は水平免震部
14の平面の変形により免震され、上下の地震は垂直免
震部18の上下の直線変形により免震され、建物の荷重
はガスバネ20aで支えられる。垂直免震部18は上下
には柔らかく水平方向には剛にでき、ねじり方向の剛性
も高いことから、ロッキングを防止する性能が得られ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の免震装置
においては、垂直免震部18つまり直線に変形する直線
免震の環状ゴム板16が環状の一枚板により一層が形成
されているため、環状ゴム板16内に亀裂が生じてしま
った場合には、環状ゴム板16全体に亀裂が進行し一層
分の環状ゴム板16が損傷して垂直免震部18が機能し
なくなる危惧があった。
【0006】また、垂直免震部18の環状ゴム板16
は、内側に位置するものと外側に位置するもので、その
直径の違いから環状鋼板17との接合面積が異なる。こ
のため、垂直免震部18に加えられるねじり力や垂直免
震部18の上下の変形により環状ゴム板16に生じる応
力が、環状鋼板17との接合面積の小さな内側の環状ゴ
ム板16で大きくなり損傷し易い課題があった。
【0007】また、取付板19を結合部材15に対して
水平に回転させようとする力が加えられた場合に、ガス
バネ20aおよび垂直免震部18は、この取付板19と
結合部材15の相対的な回転変位を抑制する力が弱く、
取付板19と結合部材15は相対的に大きく回転変位す
る。このため、垂直免震部18の環状ゴム板16に大き
な変形が生じ損傷し易い課題があった。
【0008】また、免震対象物の形状により、垂直免震
部18のねじり剛性が水平に直交する2方向で異なるよ
うに設定する要求があった。
【0009】また、建物の荷重が免震装置に加えられて
いない時と加えられた時のゴムバネ20aの伸縮に追従
して垂直免震部18が上下に変形するため、震動を免震
しない時においても垂直免震部18の環状ゴム板16に
応力が発生して損傷し易い課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の免震装置においては、請求項1記載の発明
では、第1の平板と、前記第1の平板と平行に間隔を開
けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板と前記第
2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対して垂直方
向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してなる平面
免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に対して前
記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられた第1の
筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲繞するま
たは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔をおいて設
けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒
体の間に複数に分割して設けられ前記第1の筒体の軸に
対して垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層
してなる直線免震部とを具備したことを特徴とするもの
である。
【0011】上記構成の免震装置においては、直線免震
部のゴム板が複数に分割されているため、直線免震部の
一層分のゴム板全体が損傷することを防いで免震装置の
信頼性を高めることができる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、第1の平
板と、前記第1の平板と平行に間隔を開けて設けられた
第2の平板と、前記第1の平板と前記第2の平板の間に
設けられ前記第1の平板に対して垂直方向に複数のゴム
板および鋼板を交互に積層してなる平面免震部と、筒状
の形体をなし前記第1の平板に対して前記筒状の形体の
軸が垂直になるように設けられた第1の筒体と、筒状の
形体をなし前記第1の筒体を囲繞するまたは前記第1の
筒体に囲繞されるように間隔をおいて設けられた第2の
筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒体の間に設けら
れ前記第1の筒体の軸に垂直な方向に複数のゴム板およ
び鋼板を交互に積層してなる直線免震部とを具備し、前
記直線免震部の外側に位置するゴム板の厚さが内側に位
置するゴム板の厚さより大きく設定されることを特徴と
するものである。
【0013】上記構成の免震装置においては、内側のゴ
ム板の変形を少なくすることで、直線免震部のロッキン
グに対するねじり剛性を高めることができる。
【0014】また、請求項3記載の発明では、第1の平
板と、前記第1の平板と平行に間隔を開けて設けられた
第2の平板と、前記第1の平板と前記第2の平板の間に
設けられ前記第1の平板に対して垂直方向に複数のゴム
板および鋼板を交互に積層してなる平面免震部と、筒状
の形体をなし前記第1の平板に対して前記筒状の形体の
軸が垂直になるように設けられた第1の筒体と、筒状の
形体をなし前記第1の筒体を囲繞するまたは前記第1の
筒体に囲繞されるように間隔をおいて設けられた第2の
筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒体の間に設けら
れ前記第1の筒体の軸に垂直な方向に複数のゴム板およ
び鋼板を交互に積層してなる直線免震部とを具備し、前
記直線免震部の外側に位置するゴム板の長さが内側に位
置するゴム板の長さより小さく設定されることを特徴と
するものである。
【0015】上記構成の免震装置においては、直線免震
部の内側のゴム板と外側のゴム板の変形量を同程度とし
てゴム板が局所的に損傷することを防いで免震装置の信
頼性を高めることができる。
【0016】また、請求項4記載の発明では、第1の平
板と、前記第1の平板と平行に間隔を開けて設けられた
第2の平板と、前記第1の平板と前記第2の平板の間に
設けられ前記第1の平板に対して垂直方向に複数のゴム
板および鋼板を交互に積層してなる平面免震部と、筒状
の形体をなし前記第1の平板に対して前記筒状の形体の
軸が垂直になるように設けられた第1の筒体と、筒状の
形体をなし前記第1の筒体を囲繞するまたは前記第1の
筒体に囲繞されるように間隔をおいて設けられた第2の
筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒体の間に設けら
れ前記第1の筒体の軸に垂直な方向に複数のゴム板およ
び鋼板を交互に積層してなる直線免震部とを具備し、前
記直線免震部の内側に位置するゴム板と鋼板の接合面積
に対する外側に位置するゴム板と鋼板の接合面積の比
が、前記内側に位置するゴム板と鋼板の接合部の周長に
対する前記外側に位置するゴム板と鋼板の接合部の周長
の比よりも小さく設定されることを特徴とするものであ
る。
【0017】上記構成の免震装置においては、直線免震
部の内側のゴム板と外側のゴム板の変形量を同程度とし
てゴム板が局所的に損傷することを防いで免震装置の信
頼性を高めることができる。
【0018】また、請求項5記載の発明では、第1の平
板と、前記第1の平板と平行に間隔を開けて設けられた
第2の平板と、前記第1の平板と前記第2の平板の間に
設けられ前記第1の平板に対して垂直方向に複数のゴム
板および鋼板を交互に積層してなる平面免震部と、筒状
の形体をなし前記第1の平板に対して前記筒状の形体の
軸が垂直になるように設けられた第1の筒体と、筒状の
形体をなし前記第1の筒体を囲繞するまたは前記第1の
筒体に囲繞されるように間隔をおいて設けられた第2の
筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒体の間に複数に
分割して設けられ前記第1の筒体の軸に対して垂直方向
に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してなる直線免
震部とを具備し、前記第1の筒体の軸に垂直な断面でみ
た前記第1の筒体および前記第2の筒体の互いに対面す
る面の断面形状が互いに平行な辺からなる多角形である
ことを特徴とするものである。
【0019】上記構成の免震装置においては、直線免震
部の内側のゴム板と外側のゴム板の変形量を同程度とし
たり、第1の筒体と第2の筒体がその軸に対して相対的
に回転することを抑制することができ、免震装置の信頼
性を高めることができる。
【0020】また、請求項6記載の発明では、第1の平
板と、前記第1の平板と平行に間隔を開けて設けた第2
の平板と、前記第1の平板と前記第2の平板の間に設け
られ前記第1の平板に対して垂直方向に複数のゴム板お
よび鋼板を交互に積層してなる平面免震部と、閉じた筒
状の形体をなし前記第1の平板に対して前記筒状の形体
の軸が垂直になるように設けられた第1の筒体と、閉じ
た筒状の形体をなし前記第1の筒体を内包するまたは前
記第1の筒体に内包されるように間隔をおいて設けられ
た第2の筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒体の間
に複数に分割して設けられ前記第1の筒体の軸に対して
垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してな
る直線免震部とを具備し、前記第1の筒体の軸に垂直な
断面でみた前記第2の筒体の外周が一辺の長さがそれと
直角な他辺の長さより長い長方形の4辺に接するように
設定されていることを特徴とするものである。
【0021】上記構成の免震装置においては、直線免震
部の水平に直交する2方向でのロッキングに対するねじ
り剛性を免震対象物の形状に合わせて設定することがで
き、免震装置の性能を向上することができる。
【0022】また、請求項7記載の発明では、免震対象
物に取付けられる請求項1ないし請求項6のいずれかに
記載の免震装置に、前記免震対象物に取付けられ前記免
震対象物が上下動可能なばね定数を有して前記免震対象
物の重量を支える荷重支持体を備えたことを特徴とする
ものである。
【0023】上記構成の免震装置においては、より信頼
性の高い直線免震部を有して免震対象物を支えることが
できる。
【0024】また、請求項8記載の発明では、第1の平
板と、前記第1の平板と平行に間隔を開けて設けられた
第2の平板と、前記第1の平板と前記第2の平板の間に
設けられ前記第1の平板に対して垂直方向に複数のゴム
板および鋼板を交互に積層してなる平面免震部と、筒状
の形体をなし前記第1の平板に対して前記筒状の形体の
軸が垂直になるように設けられた第1の筒体と、筒状の
形体をなし前記第1の筒体を囲繞するまたは前記第1の
筒体に囲繞されるように間隔をおいて設けられた第2の
筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒体の間に設けら
れ前記第1の筒体の軸に垂直な方向に複数のゴム板およ
び鋼板を交互に積層してなる直線免震部と、前記第1の
筒体または前記第1の平板の間に設けられ前記免震対象
物が上下動可能なばね定数を有し前記免震対象物の重量
を支える弾性バネからなる荷重支持体とを具備すること
を特徴とするものである。
【0025】上記構成の免震装置においては、第1の筒
体と第2の筒体がその軸に対して相対的に回転すること
を抑制し、直線免震部のゴム板に大きな変形を防止でき
るため、免震装置の信頼性を高めることができる。
【0026】また、請求項9記載の発明では、第1の平
板と、前記第1の平板と平行に間隔を開けて設けられた
第2の平板と、前記第1の平板と前記第2の平板の間に
設けられ前記第1の平板に対して垂直方向に複数のゴム
板および鋼板を交互に積層してなる平面免震部と、筒状
の形体をなし前記第1の平板に対して前記筒状の形体の
軸が垂直になるように設けられた第1の筒体と、筒状の
形体をなし前記第1の筒体を囲繞するまたは前記第1の
筒体に囲繞されるように間隔をおいて設けられた第2の
筒体と、前記第1の筒体と前記第2の筒体の間に設けら
れ前記第1の筒体の軸に垂直な方向に複数のゴム板およ
び鋼板を交互に積層してなる直線免震部と、前記免震対
象物が上下動可能なばね定数を有して前記免震対象物の
重量を支える荷重支持体と、荷重支持体に接合してなり
前記免震対象物と取合いかつ前記第2の筒体と分離して
設けられた荷重支持板を具備したことを特徴とするもの
である。
【0027】上記構成の免震装置においては、荷重支持
体への荷重の変化による伸縮によって直線免震部が変形
することを避けることができるため、直線免震部のゴム
板の変形による損傷を抑制し免震装置の信頼性を高める
ことができる。
【0028】また、請求項10記載の発明では、請求項
9に記載の免震装置において、前記荷重支持体が前記第
1の平板または前記第1の筒体に接合されたことを特徴
とするものである。
【0029】上記構成の免震装置においては、荷重支持
体を免震装置に接合し、かつ荷重支持体の荷重変化によ
る伸縮によって直線免震部が変形することを避けること
ができる。
【0030】また、請求項11記載の発明では、請求項
8ないし請求項10のいずれかに記載の免震装置におい
て前記荷重支持体と前記荷重支持板が接合角度自在に接
合されたことを特徴とするものである。
【0031】上記構成の免震装置においては、直線免震
部の弾性によって荷重支持板と第2の筒体の相対的な姿
勢が変化した場合にも、この姿勢の変化による応力が荷
重支持体に生じないようにして荷重支持体の損傷を抑制
し、免震装置の信頼性を高めることができる。
【0032】また、請求項12記載の発明では、請求項
7ないし請求項11のいずれかに記載の免震装置におい
て、前記荷重支持体に流体が封入された流体室を備えた
ことを特徴とするものである。
【0033】上記構成の免震装置においては、信頼性の
高い免震構成を有してばね定数の調整が容易な流体によ
り免震対象物の重量を支えることができる。
【0034】また、請求項13記載の発明では、請求項
12に記載の免震装置において前記流体室の内部と外部
を連通するノズルを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0035】上記構成の免震装置においては、流体室の
圧力をかえて荷重支持体のばね定数を変えることができ
る。
【0036】また、請求項14記載の発明では、請求項
7ないし請求項12のいずれかに記載の免震装置におい
て、前記荷重支持体の変形量に対応する支持力または前
記荷重支持体のばね定数が可変であることを特徴とする
ものである。
【0037】上記構成の免震装置においては、免震対象
物の重量の変化に追従するようにばね定数または支持力
を変えて直線免震部の性能が低下することを防いで免震
装置の信頼性を高めることができる。
【0038】また、請求項15記載の発明では、請求項
14に記載の免震装置において、前記荷重支持体の長さ
がほぼ一定になるように前記荷重支持体のばね定数を制
御する手段を具備したことを特徴とするものである。
【0039】上記構成の免震装置においては、直線免震
部が変形することを防いで直線免震部のゴム板の損傷を
抑制し、免震装置の信頼性を高めることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る免震装置の実
施の形態について、図面を参照して説明する。
【0041】以下に本発明に係る免震装置の第1の実施
の形態を図1に基づき説明する。図1は、内部の構成が
わかるように垂直に一部を切除して示した免震装置の斜
視図である。
【0042】本実施の形態は、水平に設置された基礎板
11の上に水平に設置された平面免震部である水平免震
部14が設置され、水平免震部14の上部に結合部材1
5の水平板15bが設置され、結合部材15の平板15
bの外周に結合されている筒部15aの外周に垂直に設
置された直線免震部である垂直免震部18が設置され、
垂直免震部18の外周に取付板19の筒部19aが設置
され、取付板19の筒部19a上部に結合されている平
板19bと結合部材15の平板15bの間に荷重支持体
として弾性体20が設置された構成となっている。
【0043】水平免震部14は結合部材15の平板15
bに対して垂直な方向に平板状ゴム板12と薄板鋼板1
3を交互に積層した構造からなり、基礎板11と結合部
材15が互いにその角度と高さをほぼ変えずに水平方向
に平面的に変位することを可能とした平面免震となって
いる。
【0044】また、垂直免震部18は、結合部材15の
筒部15aの軸に垂直な水平方向に環状ゴム板16と環
状鋼板17を交互に積層した構造からなり、結合部材1
5の筒部15b下部に設置された下部垂直免震部18a
と筒部15bの上部に設置された上部垂直免震部18b
に分割されている。垂直免震部18は、取付板19と結
合部材15が互いにその角度と水平方向の位置をほぼ変
えずに垂直方向に直線的に変位することを可能とした直
線免震となっている。
【0045】免震対象物は取付板19に接合され、基礎
板11が免震対象物と免震装置の重量を支える基礎に設
置される。このように構成された本実施の形態におい
て、免震対象物の重量による荷重は取付板19に伝えら
れ、弾性体20を介して結合部材15に伝えられ、さら
に水平免震部14を介して基礎板11に伝えられ支持さ
れる。また、水平免震部14により水平に設置された基
礎板11と結合部材15が相互の角度を保って水平に変
位し、垂直免震部18により結合部材15と取付板19
が相互の角度を保って垂直に変位するため、免震対象物
が水平に対する角度を保って3次元的に変位することが
できる。
【0046】このような免震装置において、垂直免震部
18例えば下部垂直免震部18aの環状ゴム板16に亀
裂が生じた場合、垂直免震部18の上下動により亀裂が
下部垂直免震部18a内の亀裂の生じた環状ゴム板16
全体に進行し、下部垂直免震部18aが本来期待される
機能を十分発揮できなくなる可能性がある。しかしなが
ら、上部垂直免震部18bは、下部垂直免震部18aと
結合していないため、下部垂直免震部18a内の環状ゴ
ム板16に生じた亀裂が進行することがない。したがっ
て、下部垂直免震部18aが機能喪失まで至っても上部
垂直免震部18bが健全に機能して免震装置としての機
能を確保することができる。
【0047】本実施の形態によれば、複数に分割された
垂直免震部18の一部が機能を喪失しても残りの健全な
垂直免震部18が機能するので、免震装置の信頼性を高
めることができる。
【0048】本実施の形態では、垂直免震部18を垂直
方向に複数に分割したが、水平方向に複数に分割するこ
とによっても同様の効果を得ることができる。水平方向
に分割する場合には、その分割した一つが損傷した時に
垂直免震部18に働く水平面内のあらゆる方向の力に対
して抗するために5分割以上にすることが望ましい。ま
た、水平方向と垂直方向の両方に分割する構成としても
良い。
【0049】また、本実施の形態では環状ゴム板16の
分割に合わせて環状鋼板17を分割したが、環状ゴム板
16のみを水平方向または垂直方向に分割し、環状鋼板
17を一体としてもほぼ同様の効果が得られる。
【0050】また、本実施の形態のように垂直免震部1
8を垂直方向に複数に分割した場合、垂直免震部18が
取付板19と結合部材15を上下に離れた位置において
支えるため、取付板19と結合部材15の傾きを変える
力に対してモーメントアームの大きい位置で支えること
になる。
【0051】また、モーメントアームが大きくなるよう
に垂直免震部18を本実施の形態の上部垂直免震部18
bの上端から下部垂直免震部18aの下端まで連続的に
設置した場合、環状ゴム板16の設置量が増加し、結果
的に垂直免震部18の垂直方向の剛性が高くなり、取付
板19と結合部材15が相互の上下方向に変位し難くな
る。しかし、本実施の形態のように垂直免震部18を垂
直方向に分割した場合には、環状ゴム板16の設置量を
増加すること無くモーメントアームの大きい位置で支え
てねじり剛性を高めることが可能である。このように、
垂直免震部18を垂直方向に複数に分割することで、垂
直方向の免震性能を阻害することなくロッキング防止性
能の向上が図れるという効果も有する。また、本実施の
形態における弾性体20は、荷重支持体として固体の弾
性を用いたものの他、ガス圧を用いたもの、流体圧を用
いたもの、電磁力を用いたものと置換えても良い。この
ような荷重支持体の置換えは、このような構成の変更
は、荷重支持体がであることが必須な第6の実施の形態
を除いた本発明の残り全ての実施の形態において行なう
ことができる。
【0052】また、本実施の形態における垂直免震部1
8は、結合部材15の筒体15aの外周に設置し、さら
に垂直免震部18の外周に取付板19の筒体19aを接
合する構成としたが、結合部材15の筒体15aの内周
に垂直免震部18を設置し、さらに垂直免震部18の内
周に取付板19の筒体19aを接合する構成としても良
い。この構成は、本発明の全ての実施の形態において容
易に行なうことができる。
【0053】次に、本発明に係る免震装置の第2の実施
の形態を図2を用いて説明する。図2は内部の構成がわ
かるように垂直に一部を切除して示した免震装置の斜視
図である。第1の実施の形態と同一の構成については同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0054】本実施の形態の垂直免震部18の環状ゴム
板16は、内側から外側に向かって順次厚さが厚くなっ
ている。すなわち最も内側の環状ゴム板16の厚さt1
から最も外側のゴム板の厚さt4までの間に、t1<t
2<t3<t4の関係が成立している。
【0055】なお、このような関係は全ての環状ゴム板
16の厚さ間で成立する必要はない。例えば、t1=t
2<t3=t4のように、連続して近接する板厚が同じ
環状ゴム板16を一つのグループとした場合、内側のグ
ループから外側のグループに向かって順次厚さが大きく
なる関係が成立していれば良い。
【0056】本実施の形態の作用について図3を参照し
て説明する。図3は、垂直免震部18のロッキングに対
する強さを説明するために環状ゴム板16と環状鋼板1
7の一部の積層部を簡略して表した垂直免震部18の簡
略断面図である。図3(a)は本実施の形態の免震装置
の垂直免震部18の簡略水平断面図、図3(b)は図3
(a)の垂直免震部18の簡略垂直断面図である。ま
た、図3(c)は、図19に示した従来の免震装置の垂
直免震部18の簡略水平断面図、図3(d)は(c)の
垂直免震部18の簡略垂直断面図である。図3(a)お
よび図3(c)は、それぞれ図3(c)と図3(d)の
上部の水平断面を示している。
【0057】図3(b)と図3(d)に示すように内側
の環状鋼板17に対して外側の環状鋼板17が図面の時
計周りに傾けるように力が作用している。このため、図
3(a)と図3(c)に示すように外側の環状鋼板17
の上部は内側の環状鋼板17に対して図面右側に変位す
る。
【0058】このとき、図3(c)と(d)に示した従
来の免震装置の垂直免震部18は、外側の環状ゴム板1
6と内側の環状ゴム板16の厚さが同じである。ところ
で、図3(c)に示す垂直免震部18の上部において図
面の右側に外側の環状鋼板17を変位させようとする力
は、外側の環状ゴム板16と内側の環状ゴム板16にお
いて同じである。一方、内側の環状ゴム板16の直径は
外側の環状ゴム板16の直径より小さいので、同じ力に
よって環状ゴム板16内に発生する応力は内側の環状ゴ
ム板16の方が外側の環状ゴム板16よりも大きくな
る。このため、内側の環状ゴム板16の変形量が大きく
なり、図3(d)で見たときの内側の環状ゴム板16の
両側の鋼板17の傾きの差も大きくなる。
【0059】一方、本実施の形態の免震装置の垂直免震
部18は、内側の環状ゴム板16の板厚が外側の環状ゴ
ム板16より薄くなっている。環状ゴム板16に発生す
る応力の関係は、従来の免震装置の垂直免震部18と同
様であるが、環状ゴム板16の変形量はその厚さにほぼ
比例するため、内側の環状ゴム板16の変形量は減少
し、外側の環状ゴム板16の変形量は増加する。同じ厚
さに対する変形量は内側の環状ゴム板16の方が外側の
環状ゴム板16に比べて大きいため、内側の環状ゴム板
16の変形量の減少が、外側の環状ゴム板16の変形量
の増加より大きいため、垂直免震部18全体としてみた
場合減少する。
【0060】したがって、従来の免震装置の垂直免震部
18上部の最外の環状鋼板17の中心の最内の環状鋼板
17の中心からの変位a2に対して、本実施の形態の免
震装置の垂直免震部18上部の最外の環状鋼板17の中
心の最内の環状鋼板17の中心からの変位a1は小さく
なる。この結果として、従来の免震装置の垂直免震部1
8の最外と最内の環状鋼板17の傾きの差b2に対して
本実施の形態の免震装置の垂直免震部18の最外と最内
の環状鋼板17の傾きの差b1は小さくなる。
【0061】本実施の形態によれば、傾きに対する剛性
すなわちねじり剛性の小さな内側の環状ゴム板16の厚
さを小さくすることで変位量を小さくしているので、垂
直免震部18のねじり剛性を高め、ひいては免震装置の
ロッキング防止性能を高めることができる。
【0062】なお、本実施の形態においては、垂直免震
部18は分割されていない場合について示しているが、
第1の実施の形態と同様に分割しても良い。次に、本発
明に係る免震装置の第3の実施の形態の構成を図4を用
いて説明する。図4は、内部の構成がわかるように垂直
に一部を切除して示した免震装置の斜視図である。第1
の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付し
てその説明を省略する。
【0063】図4において、垂直免震部18の環状ゴム
板16および環状鋼板17の垂直方向の長さは、外側か
ら内側に向かって長くなっている。環状ゴム板16の垂
直方向の最も短い部分を長さとすると、最も外側のL1
から内側のL4に向かって、L1<L2<L3<L4の
関係が成立している。本実施の形態のように垂直免震部
18が垂直方向に分割している場合は、それぞれの分割
部において環状ゴム板16の長さが外側から内側に向か
って長くなっていても、また、同一直径の環状ゴム板1
6の各分割部の長さの合計が外側から内側に向かって長
くなっていても良い。
【0064】また、この様な関係は全ての環状ゴム板1
6の長さ間で成立している必要はない。例えば、L1=
L2<L3=L4のように、連続して近接する長さが同
じ環状ゴム板16を一つのグループとした場合、外側の
グループから内側のグループに向かって順次長さが長く
なる関係が成立していれば良い。
【0065】ところで、環状ゴム板16と環状鋼板17
の接合面積は、環状ゴム板16と環状鋼板17の接合部
の周長と長さの積で求められる。このため、従来の免震
装置のように、垂直免震部18内で全ての環状ゴム板1
6および環状鋼板17の長さが同じ場合、環状ゴム板1
6と環状鋼板17の接合面積は、周長に比例する。な
お、本実施の形態では環状ゴム板16および環状鋼板1
7は円形であり、環状ゴム板16と環状鋼板17の接合
部の周長は直径と円周率の積で求められるので、直径に
も比例する。
【0066】一方、本実施の形態の免震装置の垂直免震
部18では、外側の環状ゴム板16の長さが内側の環状
ゴム板16の長さより短いため、外側の環状ゴム板16
と環状鋼板176の接合面積の内側の環状ゴム板16と
環状鋼板17の接合面積に対する比を、外側の環状ゴム
板16と環状鋼板17の接合部の直径の内側の環状ゴム
板16と環状鋼板17の接合の直径に対する比より小さ
くして、ほぼ同程度とすることができる。
【0067】このように構成された本実施の形態の免震
装置の作用を図5を参照して説明する。図5は、垂直免
震部18の垂直方向への変形様子を説明するために、環
状ゴム板16と環状鋼板17の一部の積層部を簡略して
表した垂直免震部18の簡略垂直断面図である。図5
(a)は本実施の形態の免震装置の垂直免震部18の垂
直方向の変形の様子を示し、図5(b)は図19に示し
た従来の免震装置の垂直免震部18の垂直方向の変形の
様子を示す。
【0068】なお、図4の垂直免震部18では、環状鋼
板17を分割し環状ゴム板16の長さに合わせて環状鋼
板17の長さを変えたが、環状鋼板17は分割しなくて
も同じ作用が得られるため、図5(a)では環状鋼板1
7を分割しない場合について示している。
【0069】図5(b)に示すように、従来の免震装置
に対して垂直免震部18の内側の環状鋼板17が外側の
環状鋼板17に対して図面上方に変位する力が加えられ
た場合、内側の環状ゴム板16と外側の環状ゴム板16
に加えられる変形力は同じである。内側の環状ゴム板1
6と環状鋼板17の接合面積は、外側の環状ゴム板16
と環状鋼板17の接合面積より小さいため、同じ変形力
によって環状ゴム板16内に生じるせん断応力は、内側
の環状ゴム板16の方が外側の環状ゴム板16よりも大
きくなる。このため、図5(b)に示すように内側の環
状ゴム板16の変形量が、外側の環状ゴム板16の変形
量より大きくなる。そこで、最内の環状ゴム板16がゴ
ムが破断する最大の変形量にもっとも早く達し、破断し
やすい。
【0070】一方、本実施の形態の免震装置の垂直免震
部18は、内側の環状ゴム板16と環状鋼板17の接合
面積が外側の環状ゴム板16と環状鋼板17の接合面積
がほぼ同じため、垂直免震部18の垂直方向への変位に
より環状ゴム板16内に生じるせん断応力が内側と外側
で同程度となる。このため、図5(a)に示すように、
環状ゴム板16の変形量が垂直免震部18内で均一とな
る。
【0071】本実施の形態によれば、垂直免震部18内
の環状ゴム板16の変形量を均一にすることができるた
め、一部の環状ゴム板16に変形が集中して垂直免震部
18が損傷することが防がれ免震装置の信頼性を向上す
ることができる。
【0072】本実施の形態においては、環状ゴム板16
の長さを外側から内側に向かって順次長くすることによ
り環状ゴム板16と環状鋼板17の接合面積を均一にし
たが、環状ゴム板16を水平方向に分割し、環状ゴム板
16と環状鋼板17の接合する周長を同じにして環状ゴ
ム板16と環状鋼板17の接合面積を均一にしても同じ
効果を得ることができる。
【0073】次に、本発明に係る免震装置の第4の実施
の形態を図6および図7を用いて説明する。図6は、内
部の構成がわかるように垂直に一部を切除して示した免
震装置の斜視図である。図7は、図6に矢印Aで示した
位置での免震装置の水平断面図である。第1の実施の形
態と同じ構成については同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0074】本実施の形態の免震装置の取付板19は図
6および図7に示すように上方から見たときに八角形を
している。本実施の形態では八角形で示すが、その他の
多角形であっても良い。取付板19の筒部19aおよび
結合部材15の筒部15aは図7に示すように八角形の
筒形状をしており、周方向に連続している。この取付板
19の筒部19aと結合部材15の筒部15aが平行に
対面している間に垂直免震部18が水平方向に分割して
設置されている。このため、垂直免震部18内に積層さ
れているゴム板16aと鋼板17aはそれぞれで同じ大
きさの平板形状をしている。
【0075】このように構成された本実施の形態におい
て、筒部19aと筒部15aが多角形形状を採ることに
より、同じ大きさと厚さのゴム板16aを鋼板17aと
交互に積層した垂直免震部18を設置することができる
ため、円筒状の取付板19の筒部19aを用いた場合に
垂直免震部18の内側と外側のゴム板16aの直径が異
なることによる内側と外側のゴム板16aのねじり剛性
および垂直変位に対する弾性の差が生じない。このた
め、垂直免震部18内のゴム板16aの特性を均質にし
て、ゴム板16aの損傷を抑制したり、垂直免震部18
の性能向上を図ることができる。
【0076】このとき、取付板19の筒体19aと結合
部材15の筒体15aは周方向に連続しているため多角
形形状が変形し難く、ロッキング防止時に垂直免震部1
8に対して働く力を受けるのに十分な剛性を持ってい
る。筒体19aと筒体15aの角部に補強材を設置する
ことよりさらに筒体19aと筒体15aの剛性を高める
こともできる。
【0077】また、ロッキングを防止するための免震装
置のねじり剛性は、免震装置の設置される場所により水
平面内の方向によって異なる場合がある。この場合、本
実施の形態では、ねじり剛性が少なくて良い方向のゴム
板16aの大きさを小さくすることにより、垂直免震部
18全体としてもゴム板16aの設置量が少なくなるた
め、垂直免震部18の垂直変位に対する弾性を小さくで
きる。このため、必要なねじり剛性を確保して、垂直震
動に対する免震装置の性能を向上させることができる。
【0078】本実施の形態によれば、ゴム板16aを垂
直免震部18内で均一にしたり、ゴム板16aの大きさ
を必要なねじり剛性に合わせたりすることができるた
め、免震装置の信頼性向上と性能向上を図ることができ
る。次に、本発明に係る免震装置の第5の実施の形態の
構成を図8および図9を用いて説明する。本実施の形態
の免震装置の斜視図は第4の実施の形態と同様に図6に
示すようになり、第4の実施の形態と同じ構成について
は同一の符号を付してその説明を省略する。図8は、図
6に矢印Aで示した位置での水平断面図である。
【0079】本実施の形態においては、取付板19の筒
部19aおよび結合部材15の筒部15aが八角形をし
ているとともに垂直免震部18のゴム板16aおよび銅
板17aが八角形に周方向に連続した形状をしている。
【0080】このように構成された本実施の形態の作用
を図9を用いて説明する。図9は垂直免震部の作用を説
明するために取付板19の筒部19a、結合部材15の
筒部15aと垂直免震部18を簡略して示した水平断面
図である。図9(b)は図19に示した従来の免震装置
の垂直免震部18で円筒形状をしており、図9(a)が
本実施の形態の免震装置の垂直免震部18で八角形形状
をしている。
【0081】筒体15aの中心を軸として、筒体19a
に対して筒体15aが水平反時計周りに回転するように
力が加えられた場合、従来の免震装置の垂直免震部18
のゴム板16には水平方向にせん断する力が発生する。
ゴム板16は垂直免震部が垂直に変形する時にもせん断
する力が発生し、垂直免震部18が垂直に変化が容易な
ようにこのせん断力に対して容易に変形できるようにな
っている。このため、筒体15aの回転に対するせん断
力に対しても容易に変形する。このため、筒体15aは
筒体19aに対して大きく回転変位する。これに対し
て、本実施の形態の筒体15aが筒体19aに対して回
転しようとした場合には、垂直免震部18が八角形であ
るため、垂直免震部18のゴム板16にはせん断力の他
に圧縮力が加わる。ゴム板16は圧縮力に対しては容易
に変形しない。このため、本実施の形態の免震装置の筒
体15aの筒体19aに対する回転角度f1は従来の免
震装置の筒体15aの筒体19aに対する回転角度f2
に比べて小さくすることができる。
【0082】従来の免震装置のように筒体15aが筒体
19aに対して大きく回転する場合には、免震装置が支
えている免震対象物が不安定になるとともに、ゴム板1
6に大きな変形が加わるため、ゴム板16が早期に損傷
する危惧があるが、本実施の形態によれば、筒体15a
が筒体19aに対しての回転を抑えることができるた
め、免震対象物を安定に支持できるとともに、ゴム板1
6の損傷を抑制して免震装置の信頼性を向上することが
できる。
【0083】次に、本発明に係る免震装置の第6の実施
の形態の構成を図10および図11を用いて説明する。
図10は、内部の構成がわかるように垂直に一部を切除
して示した免震装置の斜視図である。第1の実施の形態
と同じ構成については同一の符号を付してその説明を省
略する。
【0084】本実施の形態では、第1の実施の形態に係
る免震装置の弾性体20として弾性バネ20cが設置さ
れている。このような本実施の形態の作用を図11を用
いて説明する。図11は、免震装置の作用を説明するた
めに図で、筒体19a、筒体15a、垂直免震部18と
弾性バネ20cまたはガスバネ20aを簡略して示した
水平断面図である。図11(b)は図19に示した従来
の免震装置の水平断面図で、ガスバネ20aが設置され
ており、図11(a)は本実施の形態の免震装置の水平
断面図で弾性バネ20cが設置されている。
【0085】従来の免震装置では、垂直免震部18が円
筒形状をしており、筒体15aの筒体19aに対する水
平回転に対して剛性が小さく、また、ガスバネ20a
は、ガスバネ20aをねじる力に対して剛性が小さいた
め、筒体15aが筒体19aに対して水平回転するよう
な力が加えられた場合には大きく回転変位する。
【0086】一方、本実施の形態の免震装置では、垂直
免震部18は円筒形状をしており、従来の免震装置と同
様に筒体15aの筒体19aに対して水平回転に対して
剛性が小さいが、弾性バネ20cは弾性バネ20cの中
心を軸にしてねじる力に対して大きな剛性を有してい
る。このため、筒体15aが筒体19aに対してねじら
れようとした場合には、弾性バネ20cにねじる力が生
じ、この弾性バネ20cのねじり対する剛性により、筒
体15aの筒体19aに対する水平回転変位が抑制され
る。
【0087】このように、本実施の形態のよれば、筒体
15aの筒体19aに対する水平回転角度f1を従来の
免震装置の筒体15aの筒体19aに対する水平回転角
度f2に比べて小さくすることができる。このため、免
震対象物を安定して支持できるとともに、筒体15aを
筒体19aに対して水平回転させる力が加えられた時の
環状ゴム板16の変位を少なくできるため、ゴム板16
の損傷を抑制して免震装置の信頼性を向上することがで
きる。
【0088】次に、本発明に係る免震装置の第7の実施
の形態の構成を図12を用いて説明する。図12は、本
実施の形態の免震装置の垂直免震部18の位置での水平
断面図である。第1の実施の形態と同じ構成については
同一の符号を付してその説明を省略する。また、水平免
震部14などについては、第1の実施の形態と同じ構成
である。
【0089】本実施の形態の免震装置の取付板19の筒
体19aは、その外周が一辺がc1でそれと直交する辺
がc2の長方形22の4辺に内接する形状となってい
る。辺c1はc2より長くなっており、このため、筒体
19aは楕円形状となっている。筒体19aは、本実施
の形態では楕円であるが、長方形22の4辺に内接する
形状であれば、楕円に類似した他の形状であっても良
い。
【0090】このように構成された本実施の形態では、
筒体19aが一方向ではc1の長さを持ち他方向ではそ
れより短いc2の長さを持つ。このため、c2の長さの
方向に比べてc1の長さの方向には垂直免震部18はロ
ッキングに対して大きなねじり剛性を持つ。もし、ある
方向のみで必要なねじり剛性に合わせて垂直免震部18
全体を大きくすると、垂直免震部18の周長も長くな
り、垂直方向の剛性も大きくなってしまう。
【0091】本実施の形態においては、一方の辺の長い
長方形に内接するように筒体19aを設定することによ
り、垂直方向の剛性を高めること無く、より大きなロッ
キング抑制力が必要とされる方向において垂直免震部1
8のねじり剛性を高めることができる。
【0092】なお、本実施の形態では、図13に示すよ
うに、取付板19の筒体19aを一辺が他辺より長い長
方形に内接する多角形としても良い。この場合も上述し
た楕円形状の場合とほぼ同様の効果が得られる。
【0093】次に、本発明に係る免震装置の第8の実施
の形態を図14および図15を用いて説明する。図14
は、内部の構成がわかるように垂直に一部を切除して示
した免震装置の斜視図である。第1の実施の形態と同じ
構成については同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0094】本実施の形態の免震装置における荷重支持
体であるガスバネ20aは、結合部材15の平板15b
に載置され、ガスバネ20aの上部に荷重支持板21が
取付けられている。本実施の形態の荷重支持板21は取
付板19と分離しており、荷重支持板21と取付板19
は独立して上下動することが可能となっている。
【0095】このように構成された本実施の形態の作用
を図15を用いて説明する。図15は、荷重支持板21
と取付板19の上下動とそれに伴なうガスバネ20aと
垂直免震部18の変形を説明するための免震装置の垂直
断面図である。図15(a)は本実施の形態の免震装置
において免震対象物の重量が免震装置に加えられていな
い状態を示し、図15(b)は本実施の形態の免震装置
において免震対象物の重量が免震装置に加えられた状態
を示す。また、図15(c)は図19に示した従来の免
震装置において免震対象物の重量が免震装置に加えられ
ていない状態を示し、図15(d)は、従来の免震装置
において免震対象物の重量が免震装置に加えられた状態
を示す。
【0096】従来の免震装置においては、ガスバネ20
aと垂直免震部18がともに取付板19に取付けられて
いる。このため、取付板19の上下変位にともない、ガ
スバネ20aおよび垂直免震部18が変形する。図15
(c)に示す免震対象物の重量が免震装置に加えられて
いない状態において、垂直免震部18が変形していない
とすると、図15(d)に示す免震対象物の重量が免震
装置に加えられている状態では、ガスバネ20aが免震
対象物の重量を支えるために縮み取付板19が下がるの
で垂直免震部18が変形することになる。
【0097】したがって、震動が発生していない状態に
おいても常に垂直免震部18が変形して、環状ゴム板1
6に応力が生じた状態となっているため、環状ゴム板1
6の損傷が進みやすくなる。逆に、免震対象物の重量が
加えられた状態で垂直免震部18が変形してないように
取付板19とガスバネ20aおよび垂直免震部18の位
置関係を調整すると、免震装置に免震対象物の重量が加
えられていない状態で、ガスバネ20aが伸びることに
よる取付板19の上方への変位により垂直免震部18に
変形が生じて、免震装置の取付前に環状ゴム板16の損
傷を進める可能性がある。
【0098】一方、本実施の形態においては、図15
(a)に示す免震対象物の重量が免震装置に加えられて
いない状態において、ガスバネ20aの取付けられた荷
重支持板21と垂直免震部18の取付けられた取付板1
9が分離していため、ガスバネ20aが荷重がかえられ
ていな時の長さまで伸長していても垂直免震部18が変
形することがない。また、図15(b)に示す免震対象
物の重量が免震装置に加えられた状態においては、ガス
バネ20aは免震対象物の重量を支えるため収縮し、荷
重支持板21の取合面と取付板19の平板19bの取合
面が同じ高さとなり、免震対象物に取付けられる。この
ように、ガスバネ20aに免震対象物の重量が加えられ
た状態で荷重支持板21と取付板19の高さが同じにな
るように調節されているため、免震装置に免震対象物の
重量が加えられている状態においても垂直免震部18が
変形することがない。
【0099】本実施の形態によれば、免震対象物に取付
けられる以前において、免震装置に免震対象物の重量が
加えられることによるガスバネ20aの伸縮と垂直免震
部18の変形が無相関なので、静的な状態において垂直
免震部18の環状ゴム板16に応力が発生せず、環状ゴ
ム板16の劣化を抑制することができ、免震装置の信頼
性を向上することができる。
【0100】ところで、免震対象物の重量と免震対象物
のロッキングを発生させようとする力は常に比例するわ
けではない。本実施の形態によれば、免震対象物に取付
ける前までにおいてガスバネ20aの伸縮と垂直免震部
18が無相関であるので、ガスバネ20aの弾性と、垂
直免震部18のねじり剛性を適正に組み合わせることが
容易である。したがって、本実施の形態によれば免震対
象物に適合した免震装置を得ることも容易となる。
【0101】次に、本発明に係る免震装置の第9の実施
の形態を図16を用いて説明する。図16は、本実施の
形態の免震装置の垂直断面図である。第1の実施の形態
と同じ構成については同一の符号を付してその説明を省
略する。
【0102】本実施の形態の荷重支持体である油圧装置
20bは、結合部材15の平板15bに載置された積層
ゴムの上に設置されている。油圧装置20bは油圧シリ
ンダ20d内に油圧ピストン20eを収納し、油圧シリ
ンダ20dと油圧ピストン20eにより形成された空間
に封入された流体の流体圧により免震対象物の重量を支
えることができる。油圧ピストン20eの上部は、ピン
ジョイント23を介して荷重支持板21に取付けられ、
荷重支持板21が免震対象物に取付けられる。
【0103】このように構成された本実施の形態におい
て、垂直免震部18のねじり剛性により取付板19と取
付板19が取付けられた免震対象物にわずかな傾きが生
じ、免震対象物に取付けられた荷重支持板21がわずか
に傾いても、荷重支持板21と油圧ピストン20eはピ
ンジョイント23を介して取付けられているため、油圧
ピストン20eに荷重支持板21のわずかな傾きによる
力は伝えられない。このため、油圧ピストン20eが油
圧シリンダ20dに対してわずかに傾いて、油圧ピスト
ン20eと油圧シリンダ20dが固着するような油圧装
置20bの損傷を防ぐことができる。
【0104】また、垂直免震部18の水平剛性により、
取付板19が結合部材15に対してわずかに水平移動
し、取付板19の変位が取付板19の取付けられている
免震対象物を介して荷重支持板21に伝えられた場合、
油圧装置20bが載置されている積層ゴム28が変形し
て、荷重支持板21および油圧装置20bが結合部材1
5に対して取付板19に追従するように水平変位する。
このため、油圧装置20bの油圧ピストン20eと油圧
シリンダ20dの間に水平方向の余剰な力が加えられて
固着することを防ぐことができる。
【0105】本実施の形態によれば垂直免震部18のね
じれ剛性や水平剛性にともなうわずかな取付板19の変
位により荷重支持体である油圧装置に力が発生しないた
め、油圧装置の故障を防いで免震装置の信頼性を高める
ことができる。次に、本発明に係る免震装置の第10の
実施の形態を図17を用いて説明する。図17は、本実
施の形態の免震装置の垂直断面図である。第1の実施の
形態と同じ構成については同一の符号を付してその説明
を省略する。
【0106】本実施の形態における荷重支持体である弾
性バネ20cは減衰体であるオイルダンパ60に組み込
まれて、結合部材15および取付板19と分離して設置
されている。オイルダンパ60はピンジョイント23を
介して荷重支持板21に接合され、上部の荷重支持板2
1が免震対象物に下部の荷重支持板21が基礎に取付け
られている。このように構成された本実施の形態におい
て、弾性バネ20cが結合部材15および取付板19と
分離して設置されているため、免震対象物に取付けられ
るまでにおいて免震対象物の荷重の有無によって弾性バ
ネ20cの伸縮と垂直免震部18の変形が無相関とな
る。
【0107】したがって、弾性バネ20cが免震対象物
の重量を支えている状態において、取付板19と上部の
荷重支持板21の高さが同じになるように、取付板19
や弾性バネ20cの長さを調整することによって、震動
が発生していない静的な状態において垂直免震部18に
変形が生じない。また、弾性バネ20cと取付板19お
よび結合部材15が分離しているため、垂直免震部18
のねじり剛性と弾性バネ20cのばね定数を個別に設定
することが容易となる。
【0108】なお、水平免震部14の変形により取付板
19が水平変位した場合には、上部の荷重支持板21と
下部の荷重支持板21が相対的に水平変位してオイルダ
ンパ60および弾性バネ20cがピンジョイント23に
より荷重支持板21に対して傾く。このため、オイルダ
ンパ60および弾性バネ20cに水平方向の力やねじり
が働くような力が生じない。本実施の形態によれば、弾
性バネ20cが取付板19および結合部材15と分離し
て設置され免震対象物に取付けられるまで、弾性バネ2
0cの伸縮と垂直免震部18の変形が無相関となり、恒
常的な垂直免震部18の変形を防ぐことができ、免震装
置の信頼性を向上することができる。
【0109】本実施の形態では弾性バネ20cをオイル
ダンパ60に組み込んだが、荷重支持体と減衰体を分離
し設置しても良い。
【0110】次に、本発明に係る免震装置の第10の実
施の形態を図18を用いて説明する。図18は、内部の
構成がわかるように垂直に一部を切除して示した免震装
置の斜視図にガスバネのガス圧調整装置の接続を模式的
に描き加えた図である。第4の実施の形態と同じ構成に
ついては同一の符号を付してその説明を省略する。
【0111】本実施の形態では、ガスバネ20aにノズ
ル55が接続され、ノズル55は調整弁52を介して蓄
圧タンク53に接続されている。また、結合部材15の
平板15bと荷重支持板21の間には変位計51が取付
けられ、変位計51は制御器54に接続され、制御器5
4は調節弁52の開度を制御できるようになっている。
このように構成された本実施の形態において、免震対象
物の重量が増加してガスバネ20aの収縮が起こった場
合、変位計51により荷重支持板21と結合部材15の
平板15bの変位を感知し、制御器54により調節弁5
2の開度を調整して蓄圧タンク53内のガスをガスバネ
20aに送り、ガスバネ20aのガス圧を高くして免震
対象物の重量が増加する前と同じ長さまでガスバネ20
aを伸長させる。これにより、ガスバネ20aの長さは
ほぼ一定に保たれる。
【0112】このため、免震対象物の重量増加により荷
重支持板21の高さおよび取付板19の高さが変化する
ことがなく、垂直免震部18が変形しない。本実施の形
態によれば、免震対象物の重量変化に対応してガスバネ
20aのガス圧すなわちばね定数が調整されて荷重支持
板21および取付板19の高さが一定に保たれるので、
振動が発生していない静的な状態において垂直免震部1
8が変形することがなく、免震装置の信頼性を向上する
ことができる。
【0113】本実施の形態の荷重支持体はガス圧を用い
たガスバネ20aの他、流体圧を調整してばね定数を調
節したり、電磁力を調整してばね定数を調節する荷重支
持体に置換えても良い。
【0114】本実施の形態では、荷重支持体のばね定数
を調整することとしたが、振動が発生していない静的な
状態において免震対象物の重量変化に合わせて荷重支持
体の支持力を調整して、荷重支持板21の高さが一定に
なるように制御する構成としても良い。
【0115】なお、以上説明した本発明の各実施の形態
は本発明の他の実施の形態と組み合わせて用いることが
できる。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
積層ゴムの水平免震部と環状の積層ゴムの上下免震部を
有する免震装置を用い、中間基礎とベアリングによるロ
ッキング防止機構及びこれを支える建物を使用すること
なく水平および上下免震を実現し、かつ装置の健全性向
上と設計自由度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る免震装置の主
要部を断面で示す斜視図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る免震装置の主
要部を断面で示す斜視図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る免震装置の作
用を説明するため簡略図で、(a)は本実施の形態に係
る免震装置の簡略水平断面図、(b)は本実施の形態に
係る免震装置の簡略垂直断面図、(c)は、従来の免震
装置の簡略水平断面図、(d)は従来の免震装置の簡略
垂直断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る免震装置の主
要部を断面で示す斜視図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る免震装置の作
用を説明するための垂直断面図で、(a)は、本実施の
形態に係る免震装置の簡略垂直断面図、(b)は従来の
免震装置の簡略垂直断面図。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る免震装置の主
要部を断面で示す斜視図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る免震装置の水
平断面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る免震装置の水
平断面図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る免震装置の作
用を説明するための水平断面図で、(a)は、本実施の
形態の免震装置の水平断面図、(b)は従来の免震装置
の水平断面図。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係る免震装置の
主要部を断面で示す斜視図。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係る免震装置の
作用を説明するための水平断面図で、(a)は本実施の
形態の免震装置の水平断面図、(b)は従来の免震装置
の水平断面図。
【図12】本発明の第6の実施の形態に係る免震装置の
水平断面図。
【図13】本発明の第6の実施の形態の応用に係る免震
装置の水平断面図。
【図14】本発明の第7の実施の形態に係る免震装置の
主要部を断面で示す斜視図。
【図15】本発明の第7の実施の形態に係る免震装置の
作用を説明するための垂直断面図で、(a)は、免震対
象物へ取付前の本実施の形態の免震装置の垂直断面図、
(b)は、その取付後の垂直断面図、(c)は、免震対
象物へ取付前の従来の免震装置の垂直断面図、(d)
は、その取付後の垂直断面図。
【図16】本発明の第8の実施の形態に係る免震装置の
垂直断面図。
【図17】本発明の第9の実施の形態に係る免震装置の
垂直断面図。
【図18】本発明の第10の実施の形態に係る免震装置
の主要部を断面で示す斜視図。
【図19】従来の免震装置の主要部を断面で示す斜視
図。
【符号の説明】
11…基礎板 12…ゴム板 13…薄板鋼板 14…水平免震部 15…結合部材 15a…筒体 15b…平板 16…環状ゴム板 17…環状鋼板 18…上下免震部 19…取付板 19a…筒体 19b…平板 20…弾性体 20a…ガスバネ 20b…油圧装置 20c…弾性バネ 21…荷重支持板 22…長方形 51…変位計 52…調節弁 53…蓄圧タンク 54…制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 9/04 F16F 9/04 15/08 15/08 U (72)発明者 中島 政隆 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 神保 雅一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 藤本 滋 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 3J048 AA02 BA08 BA18 BA20 BB03 BE02 CB09 DA01 EA38 3J059 AA10 BA42 BA43 BB08 BC06 BD01 BD05 DA18 GA42 3J069 AA20 AA30 EE50

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に複数に分割して設けられ前記第1の筒
    体の軸に対して垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交
    互に積層してなる直線免震部とを具備したことを特徴と
    する免震装置。
  2. 【請求項2】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に設けられ前記第1の筒体の軸に垂直な
    方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してなる直
    線免震部とを具備し、前記直線免震部の外側に位置する
    ゴム板の厚さが内側に位置するゴム板の厚さより大きく
    設定されることを特徴とする免震装置。
  3. 【請求項3】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に設けられ前記第1の筒体の軸に垂直な
    方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してなる直
    線免震部とを具備し、前記直線免震部の外側に位置する
    ゴム板の長さが内側に位置するゴム板の長さより小さく
    設定されることを特徴とする免震装置。
  4. 【請求項4】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に設けられ前記第1の筒体の軸に垂直な
    方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してなる直
    線免震部とを具備し、前記直線免震部の内側に位置する
    ゴム板と鋼板の接合面積に対する外側に位置するゴム板
    と鋼板の接合面積の比が、前記内側に位置するゴム板と
    鋼板の接合部の周長に対する前記外側に位置するゴム板
    と鋼板の接合部の周長の比よりも小さく設定されること
    を特徴とする免震装置。
  5. 【請求項5】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に複数に分割して設けられ前記第1の筒
    体の軸に対して垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交
    互に積層してなる直線免震部とを具備し、前記第1の筒
    体の軸に垂直な断面でみた前記第1の筒体および前記第
    2の筒体の互いに対面する面の断面形状が互いに平行な
    辺からなる多角形であることを特徴とする免震装置。
  6. 【請求項6】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に複数に分割して設けられ前記第1の筒
    体の軸に対して垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交
    互に積層してなる直線免震部とを具備し、前記第1の筒
    体の軸に垂直な断面でみた前記第2の筒体の外周が長方
    形の4辺に接するように設定されていることを特徴とす
    る免震装置。
  7. 【請求項7】 免震対象物に取付けられる請求項1ない
    し請求項6のいずれかに記載の免震装置に、さらに前記
    免震対象物に取付けられ前記免震対象物が上下動可能な
    ばね定数を有して前記免震対象物の重量を支える荷重支
    持体を備えたことを特徴とする免震装置。
  8. 【請求項8】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に設けられ前記第1の筒体の軸に垂直な
    方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してなる直
    線免震部と、前記第1の筒体または前記第1の平板の間
    に設けられ前記免震対象物が上下動可能なばね定数を有
    し前記免震対象物の重量を支える弾性バネからなる荷重
    支持体とを具備することを特徴とする免震装置。
  9. 【請求項9】 第1の平板と、前記第1の平板と平行に
    間隔を開けて設けられた第2の平板と、前記第1の平板
    と前記第2の平板の間に設けられ前記第1の平板に対し
    て垂直方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層して
    なる平面免震部と、筒状の形体をなし前記第1の平板に
    対して前記筒状の形体の軸が垂直になるように設けられ
    た第1の筒体と、筒状の形体をなし前記第1の筒体を囲
    繞するまたは前記第1の筒体に囲繞されるように間隔を
    おいて設けられた第2の筒体と、前記第1の筒体と前記
    第2の筒体の間に設けられ前記第1の筒体の軸に垂直な
    方向に複数のゴム板および鋼板を交互に積層してなる直
    線免震部と、前記免震対象物が上下動可能なばね定数を
    有して前記免震対象物の重量を支える荷重支持体と、荷
    重支持体に接合してなり前記免震対象物と取合いかつ前
    記第2の筒体と分離して設けられた荷重支持板を具備し
    たことを特徴とする免震装置。
  10. 【請求項10】 前記荷重支持体が前記第1の平板また
    は前記第1の筒体に接合されたことを特徴とする請求項
    9に記載の免震装置。
  11. 【請求項11】 前記荷重支持体と前記荷重支持板が接
    合角度自在に接合されたことを特徴とする請求項8ない
    し請求項10のいずれかに記載の免震装置。
  12. 【請求項12】 前記荷重支持体に流体が封入された流
    体室を備えたことを特徴とする請求項7ないし請求項1
    1のいずれかに記載の免震装置。
  13. 【請求項13】 前記流体室の内部と外部を連通するノ
    ズルを備えたことを特徴とする請求項12に記載の免震
    装置。
  14. 【請求項14】 前記荷重支持体の変形量に対応する支
    持力または前記荷重支持体のばね定数が可変であること
    を特徴とする請求項7ないし請求項12のいずれかに記
    載の免震装置。
  15. 【請求項15】 前記荷重支持体の長さがほぼ一定にな
    るように前記荷重支持体のばね定数または支持力を制御
    する手段を具備したことを特徴とする請求項14に記載
    の免震装置。
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